JP2010043359A - スコロダイトの製造方法及びスコロダイト合成後液のリサイクル方法 - Google Patents

スコロダイトの製造方法及びスコロダイト合成後液のリサイクル方法 Download PDF

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【課題】本発明はスコロダイト合成に要する時間を短縮し、更には砒素及び鉄のスコロダイトへの収率を向上させることの可能なスコロダイトの製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】5価のAsと3価のFeを含有する酸性水溶液から結晶性スコロダイトを製造する方法であって、酸性水溶液中に含まれる5価のAsに対する3価のFeのモル比を1.0以上1.1以下に調節した後に結晶性スコロダイトの合成を行うことを含む方法であり、前記酸性水溶液は銅製錬工程で産出する電解沈殿銅の硫酸浸出液に3価のFeを添加することにより調製する方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スコロダイトの製造方法に関する。とりわけ、銅製錬工程で産出する電解沈殿銅からのスコロダイトの製造方法に関する。また、本発明はスコロダイト合成後液をリサイクルする方法にも関する。
銅鉱石中には種々の不純物が混入しており、そのような不純物には砒素(As)が含まれる。砒素(As)は銅製錬の乾式工程で高熱によって揮発分離されるが、一部は粗銅に混入して銅の電解精製工程へ持ち込まれることとなる。
粗銅(銅陽極)に含まれるAsは電解液に一部溶出し、未溶出分は電解槽底部に沈殿するアノードスライム中に混入する。また、陰極に析出する銅量よりも陽極から溶出する銅量の方が一般に多いので、電解液中の銅濃度は次第に増大する。そのため、電解液の一部を別の電解槽に抜き出して電解液の品質を制御している。抜き出した電解液に対しては脱銅電解を行い、陰極にCu及びAs等の不純物を析出させ、また、電解槽底部にこれらを沈殿させることでCu及びAs等の不純物を分離回収する。斯界では、これら電解槽底部に沈殿するものと陰極に析出するものを併せて電解沈殿銅と呼んでいる。
電解沈殿銅は銅製錬工程に繰り返されるのが通常であるが、そのためには電解沈殿銅からAs等の不純物を分離しておくのが好ましい。また、Asは有価物として利用する道も残されている。従って、電解沈殿銅からAsを高い品位で分離・回収し、固定化する技術が望まれる。砒素を固定するためには、鉄砒素化合物であるスコロダイト(FeAsO4・2H2O)の結晶を生成させることが有効であることが知られている。結晶性スコロダイトは化学的に安定であり、長期保存にも適している。一方、スコロダイトであっても非晶質のものは安定性に欠き、長期保存に適さない。
従来、砒素含有溶液から結晶性スコロダイトを生成する方法として一般に採用されてきたのは、5価の砒素溶液に3価の鉄を加え、酸性条件下、80℃以上で熱処理を行い、結晶性スコロダイトを生成さる方法である。この技術は、例えば、特許第3756687号公報「砒素含有溶液からの砒素の除去および固定方法」、特開2005−161123号公報「煙灰からの砒素除去方法」に、特開平11−277075号公報「硫酸鉄溶液中に存在する砒素の除去及び固定方法」に、その詳細が記載されている。
これらの文献には、スコロダイト合成時のFe/As、スコロダイト合成後液の鉄濃度、及びスコロダイト合成後液からの銅回収について、以下のように開示されている。
特許3756687号公報では、Fe/As=1.5〜2.0とされる。生成する砒素化合物の結晶性を向上させ、砒素溶出を抑えるため必要とされる。これ以外のモル比でスコロダイトを合成すると結晶性が著しく低下、砒素が溶出しやすくなるとしている。実施例では、「この砒素含有溶液6LにFe/As(モル比)で1.8となるように、Feが40g/Lの鉄含有溶液を3L加え、オートクレーブ内に封入し、165℃まで昇温した。」としている。また、銅の回収については、「得られた脱砒素溶液には、亜鉛粉末が加えられて脱銅処理が施され、銅が回収された後、上述の亜鉛浸出残渣処理工程における脱鉄処理後の液とともに浸出液に加えられ、同様の処理が繰り返される。」と開示されている。スコロダイト合成後液の鉄濃度については記載がない。
特開2005−161123号公報では、Fe/As=1.0〜1.5とされるが、理由については開示されていない。実施例では、「硫酸溶液を用いて煙灰から砒素を浸出し、ろ過して得たpH1.0の浸出液に、pH1.0の硫酸第二鉄水溶液(鉄イオン(Fe3+)濃度80g/L)を、鉄と砒素のモル比が1〜1.5となるように添加し、砒素濃度が10g/L以上の条件下で、混合液を95℃に加温して非晶質の砒酸鉄を結晶化した。」、「鉄と砒素のモル比が1.3〜1.5となるように硫酸第二鉄水溶液を添加し、砒素濃度が15g/Lの条件下で、混合液を95℃に加温して非晶質の砒酸鉄を結晶化した。」としており、明確なFe/As比及びスコロダイト合成後液の鉄濃度が開示されていない。また、銅の回収については、「砒酸鉄(FeAsO4・2H2O)の結晶をろ過して得られる脱砒液は、溶媒抽出によって銅溶液と粗亜鉛液とに分離され、銅溶液は電解工程によって銅が回収される。粗亜鉛液は、一次中和処理された後、固液分離されて残液と非晶質の砒素を含む鉄・砒素沈殿物とに分けられ、残液は所定の処理が施される。そして、非晶質の砒素を含む鉄・砒素沈殿物は、再度、浸出液に加えられ、ステップS14の結晶化処理が施される。」と開示されている。
特開平11−277075号公報では、「鉄と砒素の化合物は3<Fe/As<10の領域では沈殿形成の速度が遅くなるので、充分な砒素沈殿率を得るためには、好ましくは1<Fe/As<3あるいはFe/As>10となるように混合する」と記載されている。実施例ではFe/Asは4(実施例1)、1.3(実施例2)、4.5(実施例3)であった。スコロダイト合成後液の鉄濃度は開示されていないが、銅は回収するか、又は回収を行わずに脱砒素工程の銅源として繰り返し使用することが記載されている。
特許第3756687号公報 特開2005−161123号公報 特開平11−277075号公報
上記の文献に記載されるような方法でスコロダイトを製造すれば、砒素濃縮率の高い結晶性スコロダイトを得ることができる。しかしながら、スコロダイトの合成にかかる時間や、砒素及び鉄のスコロダイトへの反応率の観点からは未だに改善の余地がある。また、砒素及び鉄のスコロダイトへの反応率が向上し、スコロダイト合成後液に残留する未反応の鉄や砒素の含有量が少なくなれば、それらの処理コストも低減されるであろう。更には、スコロダイト合成後液に残留する不純物が少なくなることで、スコロダイト合成後液を別の用途に容易にリサイクルする道も開けてくると考えられる。
そこで、本発明はスコロダイト合成に要する時間を短縮し、更には砒素及び鉄のスコロダイトへの収率を向上させることの可能なスコロダイトの製造方法を提供することを課題とする。また、本発明はスコロダイト合成後液のリサイクル方法を提供することを別の課題とする。
スコロダイト合成の際、理論的にはFe/As比を1とすれば過不足なくスコロダイトを合成することは可能であるが、砒素に対して鉄をかなり過剰とする条件でスコロダイト合成がなされていたのが実情であった。これは砒素のスコロダイトへの転換率向上が目的と考えられる。すなわち、3価の鉄イオンと砒酸イオンからスコロダイトを生成させる場合、その反応速度は、個々の残存イオン濃度に正の相関を持つ。Fe/As=1近くの場合、反応の後半には両イオンが共に減少し、反応速度は極端に遅くなり、Fe、Asの収率が低下すると考えられるからである。
しかしながら、本発明者の研究によれば、鉄過剰条件でのスコロダイト合成はむしろ合成速度が遅くなり、反応効率も低下すること、そして、スコロダイトの合成速度及び反応効率は3価のFe/5価のAs≒1としたときに顕著に高まることが分かった。理論によって本発明が限定されることを意図しないが、これは3価の鉄イオンを供給する際の対イオン(例:硫酸根)がスコロダイトの合成を阻害しているからと考える。
また、5価のAsの供給源として電解沈殿銅の硫酸浸出液を用いて上記のスコロダイト製造方法を使用した場合、スコロダイト合成後液を銅の電解精製工程に使用する電解液として直接使用することができることが分かった。本発明者の知る限り、Fe/As≒1とすることにより、スコロダイト合成後液中に残留するFeを低減させ、電解液に戻し可能とする発想は新規である。Feは、電解の電流効率を低下させることや、銅製錬工程での副産物である粗硫酸ニッケルの不純物となることから、電解液中への混入を極力防止する必要がある。通常、電解液中のFe濃度は1g/L以下で管理されている。本発明に係るスコロダイト製造方法を用いた場合、スコロダイト合成後液のFe濃度は該基準を満たすことが可能である。
なお、銅製錬工程から産出する電解沈澱銅には、ビスマスやアンチモン等の金属も含まれているが、後述する実施例でも示したように、これらは硫酸浸出工程、スコロダイト合成工程で除去され、スコロダイト合成後液中には電解液として利用するのに特に問題とならない量しか含まれない。このため、スコロダイト合成後液を電解液としてリサイクルする際に、問題となる不純物は、鉄だけである。
以上の知見を基礎として完成した本発明は一側面において、
5価のAsと3価のFeを含有する酸性水溶液から結晶性スコロダイトを製造する方法であって、酸性水溶液中に含まれる5価のAsに対する3価のFeのモル比を0.9以上1.1以下に調節した後に結晶性スコロダイトの合成を行うことを含む方法である。
本発明に係るスコロダイト製造方法の一実施形態では、酸性水溶液中に含まれる5価のAsに対する3価のFeのモル比は0.9以上1.0未満に調節する。
本発明に係るスコロダイト製造方法の一実施形態では、酸性水溶液中に含まれる5価のAsに対する3価のFeのモル比は1.0以上1.1以下に調節する。
本発明に係るスコロダイト製造方法の別の一実施形態では、3価のFeは硫酸第二鉄として提供される。
本発明に係るスコロダイト製造方法の更に別の一実施形態では、5価のAsは砒酸として提供される。
本発明に係るスコロダイト製造方法の更に別の一実施形態では、前記酸性水溶液は銅製錬工程で産出する電解沈殿銅の硫酸浸出液に3価のFeを添加することにより調製する。
また、本発明は別の一側面において、
硫酸酸性水溶液中の電解沈殿銅に酸素含有ガスを導入しながら、電解沈殿銅中に含まれるAs成分を5価に酸化するのに充分な液温及び時間で該溶液を撹拌して硫酸浸出を行い、その後に、浸出残渣と5価のAs成分を含有する硫酸浸出液とに固液分離する工程1と、
該硫酸浸出液中で、5価のAsに対する3価のFeのモル比が0.9以上1.1以下となるように、硫酸第二鉄を該硫酸浸出液に添加して反応液を調製した後に、結晶性スコロダイトを合成する工程2と、
スコロダイトの合成後、反応液をスコロダイト合成後液とスコロダイト結晶に固液分離する工程3と、
スコロダイト合成後液を銅の電解精製工程で使用する電解液として直接利用する工程4と、
を行うことを含むスコロダイト合成後液のリサイクル方法である。
本発明に係るスコロダイト合成後液のリサイクル方法の一実施形態では、工程1における浸出残渣に水を加えて硫酸銅を溶解した後に、浸出残渣から硫酸銅溶液を固液分離する工程1’と、
工程3と工程4の間に、該硫酸銅溶液を工程3で得られたスコロダイト合成後液に添加する工程3’と、
を更に行うことを含む。
本発明によれば、スコロダイト合成に要する時間を短縮でき、更には砒素及び鉄のスコロダイトへの収率を向上させることが可能である。また、本発明によればスコロダイト合成後液中のFe含有量が少ない。そのため、銅の電解液として直接リサイクルすることも可能となる。
実施例1、2及び比較例1について、反応時間と反応液中の残留砒素濃度の関係を示す図である。
本発明は5価のAsと3価のFeを含有する酸性水溶液から結晶性スコロダイトを製造する際に、酸性溶液中に含まれる5価のAsに対する3価のFeのモル比(以下、「Fe/As比」ともいう)を0.9以上1.1以下に調節することを特徴とする。Fe/As比を上記範囲に調節した上でスコロダイトの合成を行えば、スコロダイトの合成に要する時間が短縮される。また、砒素及び鉄のスコロダイトへの反応率も高いので、スコロダイト合成後液に残留するAs及びFeも少ない。
但し、砒素溶出性の低い安定なスコロダイトを得る観点からは、Fe/As比を1.0以上1.1以下の範囲とするのが好ましい。反応速度及び反応効率を重視する観点からは、Fe/As比を0.9以上1.0未満とするのが好ましい。反応効率の向上により、スコロダイト合成後液中に残存するAs分及びFe分はより低減する。
本発明に係るスコロダイト合成後液のリサイクル方法では、上記原理により反応効率を高めて、スコロダイト合成後液中に含まれるAs及びFeを減らすことで、銅の電解精製工程で使用する電解液への直接的なリサイクルが可能となる。As及びFeの残留量が多い場合は、AsとFeは中和によって共沈させて、スコロダイト合成後液から分離した後に、濾液を電解槽に戻すことが必要であるが、本発明ではそのような分離操作は不要である。更に、中和には、電解液に蓄積されるナトリウムは使用できない(硫酸ナトリウムの溶解度が大きいため)。カルシウムは硫酸酸性溶液中の溶解度が小さいため使用可能であるが、中和の際、鉄と共に、石膏(硫酸カルシウム)の沈澱が多量に発生する。またその中和後液を電解液に戻す際は、石膏として除去してしまった硫酸を再度加えなければならない不経済性がある。
本発明において、スコロダイト合成後液を銅の電解精製工程で使用する電解液として「直接利用する」とは、スコロダイト合成後液を如何なる分離操作も行うことなく銅の電解精製工程で使用する電解槽に戻すことをいい、硫酸銅溶液で希釈後に戻すのは差し支えない。但し、本発明に係るスコロダイト合成後液のリサイクル方法によれば、スコロダイト合成後液に残留するFeは少なくなるので、希釈が必要な場合でも少量の希釈で銅の電解精製工程で使用する電解液として使用することができるようになる。
硫酸銅溶液で希釈する場合、電解沈殿銅を硫酸浸出する際に得られる硫酸銅を有効利用すれば、外部から別途硫酸銅溶液を調達する必要がなくなる。硫酸浸出時のパルプ濃度(浸出開始時に浸出液に入っている電解沈殿銅の濃度)を高め、例えば銅濃度を150g/L(80℃での硫酸銅の溶解度に相当。一方、室温での硫酸銅の溶解度は50〜80g/L)に高めて80℃で浸出後、室温に放冷する操作をすると、浸出残渣(ビスマス、アンチモン、鉛の硫酸塩、及び少量の銅・ヒ素の溶け残り等)の他に室温の溶解度を超えた硫酸銅が析出する。
但し、あまりパルプ濃度を高めると、液の粘度が異常に高くなって撹拌ができなくなるし、浸出液中の銅や砒素の濃度が高くなりすぎて浸出液からこれらが析出することもある。従って、硫酸浸出時の銅濃度は最大でも300g/L程度とする。
硫酸浸出液と(浸出残渣+硫酸銅)はろ過によって分離される。更に、この浸出残渣と硫酸銅を分離するためには、40〜60℃程度の水や硫酸で硫酸銅を溶解後に、再度ろ過すれば浸出残渣と硫酸銅溶解液(胆礬溶解液ともいう)に分離できる。
この硫酸銅溶解液には、As、Feがほとんど含まれないことから、スコロダイト合成後液と混合することによって、スコロダイト合成後液中のFe濃度をさらに低下させることができ、スコロダイト合成後液を銅電解槽へ戻すことをさらに容易にすることができる。
更に、この硫酸浸出後液と硫酸銅を分離する方法の利点として、スコロダイト合成前液の砒素濃度が高くなり、反応槽の処理量を上げることができる点がある。これは、銅濃度が50〜80g/Lを超えると室温では硫酸銅が析出するため、スコロダイト合成時の銅濃度上限がこれで規定される。硫酸浸出液から、事前に硫酸銅として、銅が除去されていることから、相対的に銅濃度が50〜80g/Lにおける砒素濃度が上昇することになる。
As等の不純物を除去する観点から、浸出残渣と硫酸銅の混合物は予め水洗しておくのが好ましい。水洗に使用した水は(ここでは「胆礬洗浄液」という)は、硫酸浸出液と共にして、スコロダイト合成原料とすることができる。
なお、硫酸浸出時に硫酸銅を析出させると、浸出残渣と硫酸銅を分離する操作が必要となるので、硫酸浸出時に硫酸銅を析出させたくなければ、放冷する前に水で2〜3倍に希釈(銅濃度が50〜80g/L)しても構わない。
5価のAsは例示的には砒酸(H3AsO4)等の形態で与えることができ、3価のFeは例示的には酸化鉄、硫酸鉄及び塩化鉄、水酸化鉄等の形態で与えることができる。酸性水溶液は例示的には塩酸酸性、硫酸酸性、硝酸酸性、過塩素酸酸性等の水溶液として与えることができる。スコロダイトの合成後液を銅電解槽に戻すという観点からは、硫酸酸性の水溶液が好ましい。
典型的な例においては、5価のAsは銅製錬工程で産出する電解沈殿銅を硫酸浸出した後の硫酸浸出液中に砒酸(H3AsO4)の形態で存在する。酸性水溶液として電解沈殿銅の硫酸浸出液を使用した場合は、本発明に係るスコロダイト合成後液のリサイクル方法は電解沈殿銅の硫酸浸出液のリサイクル方法と捉えることもできる。
電解沈殿銅の硫酸浸出は例えば以下のように行うことができる。
まず、電解沈殿銅に対して水洗処理を随意的に行う。水洗処理は電解沈殿銅を水でリパルプし、0.5〜6時間撹拌して、電解沈殿銅の製造時に付着した電解液(硫酸銅、Ni、Fe等を含む)や、電解沈殿銅に含まれる微量のNi及びFe等を溶解させた後に、スラリーをろ過し、固液分離することで実施することができる。この工程では電解沈殿銅からFe及びNiの大部分を分離することができる。
しかしながら、この操作は、電解沈殿銅中の銅量の中で、硫酸銅を排除した0価の(水に溶解しない)銅量を明らかにして、次工程で行う電解沈殿銅の硫酸浸出に必要な硫酸量をより正確に求めるために行うことを主目的とする操作である。NiやFe等の微量元素を特に気にしない場合や、硫酸銅の含有量が既知であったり電解沈殿銅への電解液の持込が少なかったりする場合は、この工程を行う必要はない。
随意的に水洗処理を行った後、硫酸酸性中の電解沈殿銅に酸素含有ガスを導入しながら、電解沈殿銅中に含まれるAs成分を5価に酸化するのに充分な液温及び時間で該溶液を撹拌して硫酸浸出を行い、次いでSb成分やBi成分等を含有する浸出残渣と5価のAs成分を含有する硫酸浸出液に固液分離する。
このときに起きる浸出反応は一般に次式に従い、CuはCu2+まで、AsはAs+5まで酸化される。
Cu + H2SO4 + 1/2O2 → CuSO4 + H2O ・・ (1)
2As + 5/2O2 + 3H2O → 2H3AsO4 ・・ (2)
硫酸使用量は、Cu量に対し好ましくは1.0〜1.2当量である。1.0当量未満の場合浸出液が弱酸性になり、Cu3AsO4等の沈殿物が生成しCu、Asの浸出率が低下する。1.2当量を超える場合は、Cu、Asの浸出率に影響しないが、使用硫酸量が多くなる。Cu、Asの硫酸溶液中の濃度は特に制限はないが、溶解度を越えるとCu、Asの浸出率が低下するので、Cu2+、As5+の溶解度以下が好ましい。
また、その後に合成する結晶性スコロダイトの生成に適したpHは0.3〜1.5であるが、硫酸濃度が低いと硫酸浸出の効率、すなわち銅や砒素の回収効率が低下する傾向にあるので、硫酸浸出時に使用する硫酸の濃度はpHが1未満となるような濃度であるのが好ましい。
硫酸浸出では、Asを5価に酸化するために、例えば70〜95℃で4.5〜11時間、好ましくは80〜95℃で7〜11時間撹拌すればよい。硫酸浸出は発熱反応であるため特に外部から加熱しないで行うことも可能である。撹拌時間は更に長く行っても良く、経済性と効果との兼ね合いで適宜決定すればよい。
Asの酸化効率を高めるためには、導入する酸素含有ガスの気泡を細かくして充分な量(例えば銅及び砒素に対して酸素10当量/7時間)供給した方がよい。そこで、撹拌を激しく行うのが好ましく、例えば酸素含有ガスの導入及び/又は撹拌はジェット噴射により行うのが好都合である。この値は、ジェット噴射(ジェットアジター;商品名)場合であり、通常のタービン翼を用いた撹拌機の場合反応効率は低下し、酸素含有ガス量をこの3.5倍以上導入しても、2倍以上の反応時間が必要となる。この段階でAsの価数制御を行うことで、後のスコロダイト生成が容易となる。また、Cu2+もAsの酸化を促進する効果がある。
酸素含有ガスとしては上記反応に有意な悪影響を与えない限り特に制限はないが、例えば純酸素、酸素と不活性ガスの混合物を使用することができる。取扱い性やコストの観点からは空気とするのが好ましい。
電解沈殿銅の硫酸浸出液に3価の鉄を添加することで、5価のAsと3価のFeを含有する酸性水溶液が得られる。この場合、3価の鉄としては、酸化鉄、硫酸鉄、塩化鉄、水酸化鉄等が挙げられるが、3価の鉄は水溶液中での反応を行う観点から酸性水溶液の形態で提供されるのが好ましく、スコロダイト合成後液を電錬の電解液に戻してリサイクルするという観点からは硫酸第二鉄(Fe2(SO43)の水溶液の形態で提供されるのが好ましい。また、硫酸第二鉄の水溶液としては、廃水処理等で使用される、ポリ硫酸第二鉄水溶液も使用可能である。
3価鉄の使用量は上述したとおり、反応液中のFe/As比が0.9以上1.1以下となるような量である。
酸性水溶液のpHは好ましくは0.3〜2.2である。結晶性スコロダイトの溶解度はpH0.3以下で急速に増大するため、結晶性スコロダイトの生成を阻害する。さらにpH2.2以上では添加した鉄が水酸化鉄となって沈殿してしまい、鉄が有効にスコロダイトの合成に使われないからである。該酸性水溶液は特にpH0.3〜1.0のときに結晶性スコロダイトの生成効率が高い。
結晶性スコロダイトは上記酸性溶液を例えば大気圧下で60〜95℃に加熱することにより生成させることができ、例えば8〜72時間反応させることにより充分な量の結晶性スコロダイトが生成する。但し、本発明ではFe/Asを1近傍に限定したことから、合成に要する時間が短縮され、例えば反応液の液温が95℃に到達した後、1時間程度で、好ましくは30分程度で、より好ましくは直後にスコロダイトの生成開始が観察される。Asは5価に酸化されているため、3価の鉄と高い反応効率で結晶性のスコロダイトが生成する。結晶性スコロダイトは化学的に安定であり、長期保存にも適している。該結晶性スコロダイトを含有する残渣と脱砒後液とに固液分離すれば、砒素をスコロダイトとして回収することができる。
実施例1
電解沈澱銅の硫酸浸出液(pH0.98、製造法は別記)5Lに水3.3L、日鉄鉱業社製ポリ硫酸第2鉄(以下「ポリ鉄」ともいう)1.5Lを加え、400g/Lの硫酸0.3LでpH0.5に調整した(砒素に対して第2鉄が1.1当量)。最後に、種結晶として、結晶性スコロダイト500g(乾重量)を加えた。その後、加熱中に再度液量を10Lまで濃縮しながら95℃まで加熱し、24時間スコロダイトの合成を行った。加熱中、蒸発によって液量が減り過ぎないように、適宜水を追加して10Lに維持した。硫酸浸出液と硫酸第2鉄溶液を室温で混ぜ合わせた直後は、反応は進行しないが、加熱に伴い、95℃到達後1時間前後でスコロダイトの生成が観察された。スコロダイトの合成終了後に、スコロダイト結晶をろ過し、固液分離した。スコロダイト結晶は、水で洗浄した。得られたスコロダイト結晶及びスコロダイト合成後液の物量を表1に示す。スコロダイト合成後液中のFe濃度は2.8g/Lで比較例1に比べ二分の一以下となった。この液は硫酸銅溶液にて希釈後に、電解精製工程で使用する電解槽に戻すことができる。硫酸銅溶液としては後述する胆礬溶解液が利用できる。残留砒素濃度も1.4g/Lで比較例1よりも少ない。Fe/Asを減らすことによって反応効率が向上したことが分かる。スコロダイト中の砒素含有率は31%であり、高い砒素濃縮率である。砒素の溶出が少なく、安定とされる、結晶性スコロダイトが得られた。
尚、この合成によって得られたスコロダイトからの砒素の溶出は0.12mg/L(環境省告示13号試験)であり、砒素が安定であることが確認された。このことからも得られたスコロダイトは結晶性であるといえる。
<電解沈澱銅の硫酸浸出液の製造法>
実施例1で使用した電解沈殿銅の硫酸浸出液の製造法を以下に示す。
(1)電解沈殿銅
銅製錬工程で産出した電解沈澱銅726g(乾重量)に98%の濃硫酸を574g(電解沈澱銅に含まれる銅に対して0.9当量。0.1当量分はすでに水に可溶な銅であったため、差し引いた。)加え、更に水を加えて、スラリー量を2.5L(スラリー濃度290g/L)とした。7.6L/分で空気を導入しながら、6.5時間撹拌して浸出した。反応効率を高めるためには、導入する空気の気泡を細かくすることが有効であるため、空気の導入、撹拌にはジェットアジター(SHIMAZAKI社製 JET AJITER)を使用した。尚、液温はウォーターバスにより80℃に制御した。浸出に伴いORPは徐々に上昇し、浸出開始時に176mVが、浸出終了時には253mVであった。ORPの挙動は、浸出終了時近くに急激に上昇する特徴があり、終点を容易に見極めることができる。浸出終了時の銅濃度は約160g/Lで、室温での溶解度50g/L程度をはるかに超えている。浸出液をこのまま希釈せずに室温で一晩放置、硫酸銅5水塩(胆礬)を析出させた。その後、浸出液は硫酸浸出ろ過後液、硫酸浸出残渣及び胆礬に以下のとおり分離した。まず、ろ過により、硫酸浸出ろ過後液と硫酸浸出残渣・胆礬混合物とに分けた。硫酸浸出残渣・胆礬混合物は、少量の水で洗浄して付着している硫酸浸出液を取り除き、その洗浄水は、ろ過し、ろ液を胆礬洗浄液とした。ろ過残渣は、硫酸浸出残渣に加えた。胆礬洗浄液は砒素濃度が高いため硫酸浸出ろ過後液に加えた。水洗後の硫酸浸出残渣・胆礬混合物は2.5Lの水で溶解した後に、ろ過によって硫酸浸出残渣と胆礬溶解液に分離した。得られた硫酸浸出ろ過後液、硫酸浸出残渣、胆礬溶解液、胆礬洗浄液の物量を表2に示す。実施例1、2、3及び比較例1では上記の操作を7バッチ分行い、硫酸浸出ろ過後液、胆礬洗浄液、水を混合し、20Lに定容した。尚、砒素濃度が約60g/Lとなる様に胆礬洗浄液で調整した。それぞれの試験には、この液を5Lずつに分けて使用した。
実施例2
電解沈澱銅の硫酸浸出液(pH1.04、製造法は実施例1に記載)5Lに水3.2L、日鉄鉱業社製ポリ硫酸第2鉄(以下「ポリ鉄」ともいう)1.37Lを加え、400g/Lの硫酸0.390LでpH0.5に調整した(砒素に対して第2鉄が1当量)。最後に、種結晶として、結晶性スコロダイト500g(乾重量)を加えた。その後、加熱中に再度液量を10Lまで調整しながら95℃まで加熱し、24時間スコロダイトの合成を行った。加熱中、蒸発によって液量が減り過ぎないように、適宜水を追加して10Lに維持した。硫酸浸出液と硫酸第2鉄溶液を室温で混ぜ合わせた直後は、反応は進行しないが、加熱に伴い、95℃到達直後にスコロダイトの生成が観察された。スコロダイトの合成終了後に、スコロダイト結晶をろ過し、固液分離した。スコロダイト結晶は、水で洗浄した。得られたスコロダイト結晶及びスコロダイト合成後液の物量を表3に示す。スコロダイト合成後液中のFe濃度は0.92g/Lで比較例1に比べ一桁減少し、1g/L以下となった。この液は希釈せずに電解精製工程で使用する電解槽に戻すことができる。残留砒素濃度も0.78g/Lで比較例1よりも少ない。Fe/Asを減らすことにより反応効率が向上したことが分かる。スコロダイト中の砒素含有率は31%であり、高い砒素濃縮率である。砒素の溶出が少なく、安定とされる、結晶性スコロダイトが得られた。
尚、この合成によって得られたスコロダイトからの砒素の溶出は0.20mg/L(環境省告示13号試験)であり、砒素が安定であることが確認された。このことからも得られたスコロダイトは結晶性であるといえる。
実施例3
電解沈澱銅の硫酸浸出液(pH1.07、製造法は実施例1に記載)4.77Lに水3L、日鉄鉱業社製ポリ硫酸第2鉄(以下「ポリ鉄」ともいう)1.26Lを加え、400g/Lの硫酸0.345LでpH0.5に調整した(砒素に対して第2鉄が0.97当量)。最後に、種結晶として、結晶性スコロダイト480g(乾重量)を加えた。その後、加熱中に再度液量を9.6Lまで調整しながら95℃まで加熱し、24時間スコロダイトの合成を行った。加熱中、蒸発によって液量が減り過ぎないように、適宜水を追加して9.6Lに維持した。硫酸浸出液と硫酸第2鉄溶液を室温で混ぜ合わせた直後は、反応は進行しないが、加熱に伴い、95℃到達後0.5時間前後でスコロダイトの生成が観察された。スコロダイトの合成終了後に、スコロダイト結晶をろ過し、固液分離した。スコロダイト結晶は、水で洗浄した。得られたスコロダイト結晶及びスコロダイト合成後液の物量を表4に示す。スコロダイト合成後液中のFe濃度は0.87g/Lで比較例に比べ一桁減少し、1g/L以下となった。この液は希釈せずに電解精製工程で使用する電解槽に戻すことができる。残留砒素濃度も1.4g/Lで比較例1よりも少ない。Fe/Asを減らすことにより反応効率が向上したことが分かる。スコロダイト中の砒素含有率は31%であり、高い砒素濃縮率である。砒素の溶出が少なく、安定とされる、結晶性スコロダイトが得られた。
尚、この合成によって得られたスコロダイトからの砒素の溶出は0.33mg/L(環境省告示13号試験)であり、砒素が安定であることが確認された。このことからも得られたスコロダイトは結晶性であるといえる。
比較例1
電解沈澱銅の硫酸浸出液(pH1.07、製造法は実施例1に記載)5Lに水3.3L、日鉄鉱業社製ポリ硫酸第2鉄(以下ポリ鉄)1.64Lを加え、400g/Lの硫酸0.538LでpH0.5に調整した(砒素に対して第2鉄が1.2当量)。最後に、種結晶として、結晶性スコロダイト500g(乾重量)を加えた。その後、加熱中に再度液量を10Lまで濃縮しながら95℃まで加熱し、24時間スコロダイトの合成を行った。加熱中、蒸発によって液量が減り過ぎないように、適宜水を追加して10Lに維持した。硫酸浸出液と硫酸第2鉄溶液を室温で混ぜ合わせた直後は、反応は進行しないが、加熱に伴い、95℃到達後3.5時間前後でスコロダイトの生成が観察された。スコロダイトの合成終了後に、スコロダイト結晶をろ過し、固液分離した。スコロダイト結晶は、水で洗浄した。得られたスコロダイト結晶及びスコロダイト合成後液の物量を表5に示す。スコロダイト合成後液中のFe濃度は6.5g/Lで実施例に比べて多く、5g/L以上となった。この液はFe濃度が高すぎるため、このままでは電解精製工程で使用する電解槽に戻すことは困難である。希釈するにも、希釈液の量が実施例に比べて多量となり、実用的ではない。残留砒素濃度も2.5g/Lで実施例よりも多く、Fe/Asを大きくすることによって反応効率が低下することが示された。スコロダイト中の砒素含有率は31%であり、高い砒素濃縮率である。砒素の溶出が少なく、安定とされる、結晶性スコロダイトが得られた。
尚、この合成によって得られたスコロダイトからの砒素の溶出は0.13mg/L(環境省告示13号試験)であり、砒素が安定であることが確認された。このことからも得られたスコロダイトは結晶性であるといえる。
実施例1、2及び比較例1について、反応時間と反応液中の残留砒素濃度の関係を図1に示す。図1より、Fe/Asが小さい方が反応速度が速いことが分かる。

Claims (5)

  1. 5価のAsと3価のFeを含有する酸性水溶液から結晶性スコロダイトを製造する方法であって、酸性水溶液中に含まれる5価のAsに対する3価のFeのモル比を1.0以上1.1以下に調節した後に結晶性スコロダイトの合成を行うことを含む方法であり、前記酸性水溶液は銅製錬工程で産出する電解沈殿銅の硫酸浸出液に3価のFeを添加することにより調製する方法。
  2. 3価のFeは硫酸第二鉄として提供される請求項1記載の方法。
  3. 5価のAsは砒酸として提供される請求項1又は2何れか一項記載の方法。
  4. 硫酸酸性水溶液中の銅製錬工程で産出する電解沈殿銅に酸素含有ガスを導入しながら、電解沈殿銅中に含まれるAs成分を5価に酸化するのに充分な液温及び時間で該溶液を撹拌して硫酸浸出を行い、その後に、浸出残渣と5価のAs成分を含有する硫酸浸出液とに固液分離する工程1と、
    該硫酸浸出液中で、5価のAsに対する3価のFeのモル比が1.0以上1.1以下となるように、硫酸第二鉄を該硫酸浸出液に添加して反応液を調製した後に、結晶性スコロダイトを合成する工程2と、
    スコロダイトの合成後、反応液をスコロダイト合成後液とスコロダイト結晶に固液分離する工程3と、
    スコロダイト合成後液を銅の電解精製工程で使用する電解液として直接利用する工程4と、
    を行うことを含むスコロダイト合成後液のリサイクル方法。
  5. 工程1における浸出残渣に水又は硫酸を加えて硫酸銅を溶解した後に、浸出残渣から硫酸銅溶液を固液分離する工程1’と、
    工程3と工程4の間に、該硫酸銅溶液を工程3で得られたスコロダイト合成後液に添加する工程3’と、
    を更に行うことを含む請求項4記載のリサイクル方法。
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