JP2004123469A - マンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コバルト溶液の酸化還元電位が900mV以上(Ag/AgCl電極基準)で、かつpHが3以下となる条件に設定して酸化中和反応を行い、マンガンの大部分をCo/Mn重量比が0.3〜1.0の酸化物の沈殿物として除去する第一の工程と、これにより得られたコバルト溶液の酸化還元電位及びpHの条件を維持しながら、さらに酸化中和反応を継続し、残留していた少量のマンガンを酸化物の沈殿物として除去して、マンガン濃度が0.05g/リットル以下の高純度コバルト溶液を得る第二の工程を含むことを特徴とするマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法などによって提供する。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法に関し、さらに詳しくは、不純物としてマンガンを含有するコバルト溶液から、酸化中和法によって工業的に有利にマンガンを除去し、コバルトの直接回収率を向上しうるマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コバルトは、特殊合金や磁性材料として工業的用途に広く使用されている金属である。通常、コバルトは、酸化物や硫化物の形で産出するが、ニッケル製錬や銅製錬の副産物として産出するものが大半を占めているので、コバルトを製造する際には、ニッケル、銅などの不純物を分離除去することが不可欠である。
【0003】
一般には、まず、コバルトをふくむ原料を塩酸、硫酸などの鉱酸で溶解してコバルト溶液を得る。コバルトの原料には種々の元素が含まれているので、得られるコバルト溶液にも様々な不純物が含有されている。そして、この溶液中の不純物を除去し、その後、電解採取によりメタルとしてコバルトを回収するのが一般的である。この電解採取で得られるコバルトメタルは、使用される電解液の組成によってその純度が定まるため、高純度のコバルトメタルを得るためには溶液中の不純物を除去しておく必要がある。
【0004】
さて、現在ニッケルとコバルトの分離を効率的に行う方法として、溶媒抽出法が実施されている。塩化浴での溶媒抽出法においては、安定なクロロ錯体を形成するコバルトを有機相に抽出して、ニッケルと分離し、その後、有機相から水などの塩素イオン濃度の低い水溶液でコバルトを逆抽出する方法が用いられる。
【0005】
しかしながら、マンガンおよび銅は、有機相での抽出および逆抽出挙動がコバルトと酷似しているので、溶媒抽出工程から得られる逆抽出液である塩化コバルト溶液にマンガンおよび銅が含まれることになる。
【0006】
このマンガンおよび銅を含む塩化コバルト溶液からマンガンおよび銅を除去する方法として、酸化中和法が用いられている。
例えば、本出願人は、鉄、マンガン、亜鉛、カルシウムおよび銅を含有するコバルト溶液から酸化中和工程とリン酸溶媒抽出工程を含む処理工程でこれらの不純物を除去することを提案した(特許文献1参照)。
【0007】
ここでは、鉄、マンガンおよび銅を除去するために、この塩化コバルト溶液の酸化還元電位をAg/AgCl電極基準で600mV以上に制御して酸化し、中和している。しかしながら、酸化中和法では、鉄、マンガン、銅など不純物の沈殿の進行に伴い、液の主成分であるコバルトの一部も酸化中和反応によって水酸化物を生成して、共沈殿してしまう問題がある。
【0008】
そして、不純物濃度が低い、特にマンガン濃度の低いコバルト溶液を得ようとすれば、沈殿へのコバルトの混入量が増えてしまう。不純物を含む沈澱は、系外に取出して別途処理することになるので、共沈澱したコバルトは、直接的に回収できないという問題もある。
【0009】
このような状況下、酸化中和法において、鉄、マンガン、銅など不純物の沈殿の進行に伴いコバルトの共沈殿を抑制しうる、マンガンの効率的な除去方法が望まれていた。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−17347号公報(特許請求の範囲)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記のような状況に鑑み、不純物としてマンガンを含有するコバルト溶液から、酸化中和法によって工業的に有利にマンガンを除去し、コバルトの直接回収率を向上しうるマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、この目的を達成するために鋭意研究を重ね、塩化コバルト溶液の酸化中和法におけるマンガンとコバルトの酸化中和反応にともなう沈澱挙動を研究した結果、(1)塩化コバルト溶液のpHが3.0以下の低い領域で、かつ高酸化性の領域、すなわち酸化還元電位が高い領域においては、液中のコバルトが三価の水酸化物を生成する反応よりも、マンガンが四価の酸化マンガンを生成する反応のほうが優先して進むこと、(2)酸化マンガンと水酸化コバルトを含む沈殿物の塩酸での溶解において、pHの制御によって水酸化コバルトを優先して溶解できることを究明し、これらを利用すればコバルトの高直接回収率を実現し、かつ高純度のコバルト溶液が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、不純物としてマンガンを含有するコバルト溶液に酸化剤と中和剤を添加してマンガン濃度の低いコバルト溶液を製造する方法において、コバルト溶液の酸化還元電位が900mV以上(Ag/AgCl電極基準)で、かつpHが3以下となる条件に設定して酸化中和反応を行い、マンガンの大部分をCo/Mn重量比が0.3〜1.0の酸化物の沈殿物として除去する第一の工程と、これにより得られたコバルト溶液の酸化還元電位及びpHの条件を維持しながら、さらに酸化中和反応を継続し、残留していた少量のマンガンを酸化物の沈殿物として除去して、マンガン濃度が0.05g/リットル以下の高純度コバルト溶液を得る第二の工程を含むことを特徴とするマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法が提供される。
【0014】
一方、本発明の第2の発明によれば、不純物としてマンガンを含有するコバルト溶液に酸化剤と中和剤を添加してマンガン濃度の低いコバルト溶液を製造する方法において、コバルト溶液の酸化還元電位が900mV以上(Ag/AgCl電極基準)で、かつpHが3以下となる条件に設定して酸化中和反応を行い、マンガンの大部分をCo/Mn重量比が0.3〜1.0の酸化物の沈殿物として除去する第一の工程と、これにより得られたコバルト溶液の酸化還元電位及びpHの条件を維持しながら、さらに酸化中和反応を継続し、残留していた少量のマンガンを酸化物として分離して、マンガン濃度が0.05g/リットル以下の高純度コバルト溶液を得る第二の工程と、ここで分離されたマンガンの酸化物とコバルトの水酸化物を含んだ沈殿物を鉱酸に溶解してpHを0.05〜2.0とするとともに、生成したスラリーを第一の工程に循環する第三の工程を含むことを特徴とするマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法が提供される。
【0015】
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、酸化還元電位が950〜1050mV(Ag/AgCl電極基準)で、かつpHが2.4〜2.8となる条件にコバルト溶液を制御して酸化中和反応を行うことを特徴とするマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法が提供される。
【0016】
また、本発明の第4の発明によれば、第1又は2の発明において、前記不純物としてマンガンを含有するコバルト溶液が、塩化コバルト溶液であることを特徴とするマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法が提供される。
【0017】
また、本発明の第5の発明によれば、第1又は2の発明において、前記酸化剤が、塩素、次亜塩素酸又はオゾンから選択される少なくとも1種であることを特徴とするマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法が提供される。
【0018】
また、本発明の第6の発明によれば、第1又は2の発明において、前記中和剤が、アルカリ(土類)金属の水酸化物若しくは炭酸塩、又は炭酸コバルトから選択される少なくとも1種であることを特徴とするマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法が提供される。
【0019】
また、本発明の第7の発明によれば、第2の発明において、前記第3の工程でpHが0.1〜1.5に調整されることを特徴とするマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法が提供される。
【0020】
【発明の実施形態】
以下、本発明のマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法について詳細に説明する。
【0021】
本発明は、不純物としてマンガンを含有するコバルト溶液に酸化剤と中和剤を添加して、酸化中和反応を行い、マンガンの大部分を酸化物の沈殿物として除去する第一の工程と、さらに酸化中和反応を継続し、コバルト溶液に残留していた少量のマンガンを酸化物の沈殿物として除去する第二の工程を含むマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法であり、これに必要に応じて、分離(除去)された沈殿物からコバルト水酸化物を優先的に部分溶解して、第一の工程に循環する第三の工程を付加することができる。
【0022】
(1)マンガンの大部分を酸化物の沈殿物として除去する第一の工程
この工程は、先ず、コバルト溶液の酸化還元電位及びpHを特定の条件に設定して、マンガンの大部分をCo/Mn重量比が特定範囲の酸化物の沈殿物として除去する工程である。
【0023】
不純物としてマンガンを含有するコバルト溶液としては、ニッケル製錬や銅製錬の際に副生する溶液、例えば、ニッケルとコバルトの混合硫化物を原料とし、これを浸出後、溶媒抽出して回収される溶液の他、粗ニッケルの電解精製から出る電解尾液の洗浄工程において副生する脱鉄ケーキ、加圧水素によりニッケルを優先還元した残液を硫化水素で処理した硫化物ケーキなどを原料とした溶液が挙げられる。
【0024】
酸化剤としては、マンガンイオンを価数+4まで酸化するのに十分な酸化力を有する塩素、次亜塩素酸およびオゾンなどが用いられ、コバルト溶液が塩化物系である場合には、特に好ましいのは塩素である。
【0025】
また、中和剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ(土類)金属の水酸化物若しくは炭酸塩、又は炭酸コバルトから選択される少なくとも1種が使用できる。しかし、コバルト溶液中の不純物の蓄積が問題となる場合には、炭酸コバルトが好都合である。
【0026】
酸化剤として塩素、中和剤として炭酸コバルトを使用した場合、溶液中の二価のマンガンは塩素によって酸化され、四価の酸化マンガンが沈澱生成する反応が進行する。しかし、この反応の進行とともに、溶液の主成分であるコバルトも三価に酸化されて水酸化物を生成し酸化マンガンと共沈澱する。
【0027】
本発明では、不純物としてマンガンを含有するコバルト溶液に酸化剤と中和剤を添加して、酸化中和反応を行なうが、その際、コバルト溶液の酸化還元電位が900mV以上(Ag/AgCl電極基準)で、かつpHが3以下となる条件に設定すれば、マンガンの大部分が酸化物の沈殿物として除去される。
【0028】
図1および図2を用いて、コバルト溶液の酸化還元電位及びpHをこの範囲に設定した理由を説明する。
【0029】
Co濃度80g/リットル、Mn濃度が各々0.45g/リットル、0.38g/リットルのマンガンを含有する塩化コバルト溶液を原料とし、酸化剤として塩素、中和剤として炭酸コバルトを用いて、pHおよび酸化還元電位(ORP)を調整し、反応時間2時間でのMn濃度の挙動を調べた。
【0030】
この結果を図1、図2に示す。図1は、Co濃度80g/リットル、Mn濃度0.45g/リットルの塩化コバルト溶液を原料とした場合であり、図2は、Co濃度80g/リットル、Mn濃度0.38g/リットルの場合である。
これによって、(1)pHあるいは酸化還元電位が低くなるとマンガンが除去しにくくなること、(2)電解採取によって高純度コバルトメタルを製造するために望まれる反応後の液(終液)のMn濃度が0.05g/リットル以下を得るためには、pH2.4以上、ORP950mV以上で制御する必要があることが分かった。
【0031】
したがって、マンガンの除去を目的とする本発明では、塩素と炭酸コバルトを連続的に注入しながら、前記第一の工程のpHを2.4以上、ORPを950mV以上、好ましくはpH2.4〜2.8、ORP950〜1050mV、さらに好ましくはpH2.4〜2.5、ORP950〜1000mVに制御することになる。2.8を超えるpH、あるいはより高いORPは、炭酸コバルトあるいは塩素の使用量が増えるので経済的でない。
【0032】
次に、図3を用いて、酸化中和反応を行うに当り、マンガンの大部分をCo/Mn重量比が0.3〜1.0の酸化物の沈殿物として除去することが望ましい根拠を説明する。
【0033】
Co濃度80g/リットル、Mn濃度1.8g/リットル、pH0.6の塩化コバルト溶液を原料として、pH2.45、ORP950〜1050mV、温度50℃の条件で、これに塩素と炭酸コバルトを連続的に添加して2時間反応させた時、反応後の液(終液)のMn濃度と生成した沈殿物のCo/Mn重量比がどのようになるかを調べた。
【0034】
その結果、終液のMn濃度が低下するにつれて、沈殿物のCo/Mn重量比が上昇し、例えば、電解採取処理して高純度のコバルトメタルを製造するために望まれる高純度塩化コバルト溶液(Mn濃度0.05g/リットル以下)にまで、塩化コバルト溶液のMn濃度を低下すると、この時の生成沈殿物のCo/Mn重量比は1.5以上になることが分かった。
【0035】
また、Co/Mn重量比1.0以下のコバルト共沈澱の少ない生成殿物を得るためには、反応後の溶液のMn濃度がほぼ0.15g/リットルで、マンガン除去率がほぼ90%であることが明らかとなった。
【0036】
したがって、本発明の第一の工程では、マンガン沈澱率(除去率)とコバルト共沈澱量の関係から最適条件が選ばれるが、コバルト共沈澱の少ない生成沈殿物のCo/Mn重量比を1.0以下とすることが好ましい。さらに、マンガンの除去に関する全工程の効率化も考慮すると、マンガン除去率が70%以上となるCo/Mn重量比0.3以上が好ましい。したがって、生成沈殿物のCo/Mn重量比は0.3〜1.0、好ましくは0.3〜0.8とする。
【0037】
(2)高純度コバルト溶液を得る工程
本発明の第二の工程は、先に示したコバルト溶液の酸化還元電位及びpHの条件を維持しながら、さらに酸化中和反応を継続し、コバルト溶液に残留していた少量のマンガンを酸化物の沈殿物として除去して、マンガン濃度が特定値以下の高純度コバルト溶液を得る工程である。
【0038】
前記第一の工程と同様に、pHを2.4以上、ORPを950mV以上、好ましくはpH2.4〜2.8、ORP950〜1050mV、さらに好ましくはpH2.4〜2.5、ORP950〜1000mVに制御する。2.8を超えるpHあるいは1050mVよりも高いORPは、炭酸コバルトあるいは塩素の使用量が増えるので経済的でない。
【0039】
上記したように高純度コバルト製品を得るため、Mn濃度を0.05g/リットル以下、好ましくは0.03g/リットル以下とすることができる条件が選ばれる。第一の工程で既に大部分のマンガンが除去されているので、この工程でのマンガンの除去量は少なく、共沈澱するコバルト量は減少する。すなわち、マンガン除去を2段階で行えば、沈澱物へのコバルト共沈澱を少なく出来るわけである。
【0040】
(3)コバルトをスラリーとして循環する工程
本発明の第三の工程は、沈殿物からコバルト水酸化物を優先的に部分溶解して、スラリー状態のまま第一の工程に循環させる工程である。
【0041】
図4を用いて、本発明において、前記第二の工程で分離された沈殿物からコバルト水酸化物が優先的に部分溶解するpHをいかにして決定したかを説明する。pH2.4、ORP950〜1050mVの条件で得られた上記第二の工程からの沈殿物(Co品位37.0%、Mn品位17.0%)に塩酸を加えてpHを変化させ、その時のCo浸出率とMn浸出率を調べた。
【0042】
その結果、pH0.1付近までは、沈殿物のマンガンがほとんど浸出されずに、コバルトの浸出が優先的に進行し、また、pH1.5付近でコバルトを50%以上浸出できることが分かった。
【0043】
したがって、本発明の第三の工程における沈殿物の塩酸による溶解は、pHを0.05〜2.0、特にpH0.1〜1.5とすることが好ましい。ここで、沈殿物のコバルトの大部分を溶液中に溶解し、未溶解の酸化マンガンが含まれたスラリーを本発明の第一の工程へ循環させる。これによって、沈殿物に含まれていたコバルトが有効利用でき、コバルトの直接収率の向上に寄与する。
【0044】
また、溶解液のpHが高い場合には、水酸化コバルトの浸出率も低いので、循環された水酸化コバルト沈澱は、本発明の第一の工程での中和剤として作用し、炭酸コバルトの使用量の低減になる。したがって、第二の工程で生成した沈殿物の一部を、そのまま第一の工程の中和剤として利用することも出来る。
【0045】
なお、塩化コバルト溶液に銅が含まれている場合、銅の除去に関しては、硫化物沈澱法、コバルトメタルによるセメンテーション法などが提案されており、これら従来の方法で効率よく分離することができる。
また、上記の方法で得られた高純度のコバルト溶液を電解すれば、良質なコバルトメタルを製造することができる。
【0046】
【実施例】
以下に本発明の実施例について説明するが、本発明は、この実施例によって何ら限定されるものではない。なお、以下の説明での沈殿物の重量は、湿重量である。
【0047】
マンガンを含有する塩化コバルト溶液:
塩化コバルト溶液として、Co濃度80.0g/リットル、Mn濃度1.85g/リットル、pH0.6の溶媒抽出工程からの逆抽出液を使用した。
【0048】
(実施例1)
反応液容量約100リットルの反応槽を使用し、マンガンの除去工程を二段とした本発明の第一の方法を検証した。
第1段では、塩素ガスおよび炭酸コバルト粉末を連続的に装入して、pH2.45、ORP950mVに制御して2時間処理した。生成した沈殿物を濾過して、Co/Mn重量比0.40の沈殿物1.2kgとMn濃度0.45g/リットルの粗精製液99リットルをえた。第1段工程でのMn除去率75.7%、Co収率99.3%(沈殿物として工程外へのロス0.7%)であった。
第1段で得られた粗精製液を第2段へ移し、塩素ガスと炭酸コバルト粉末を連続的に装入して、第1段と同じ条件で処理した。第2段で生成した沈殿物を濾過して、Mn濃度0.01g/リットルの高純度塩化コバルト溶液98リットルとCo/Mn重量比1.7の沈殿物0.7kgを得た。マンガン除去工程への装入量を100%とした場合の第2段工程での沈澱物への分布率は、Mn23.8%、Co0.9%であった。
以上の操作により、Mn除去率99.5%、Co直接収率98.4%を得ることができた。
【0049】
(実施例2)
上記と同様に、マンガンの除去工程を二段として、スラリー循環工程を付加した本発明の第二の方法を検証した。第1段では、この溶液100リットルに、第2段工程で得られた沈殿物を塩酸で溶解処理して得たpH0.1のスラリー1.3リットルを加えてから、塩素ガスおよび炭酸コバルト粉末を連続的に装入して、pH2.45、ORP950mVに制御して2時間処理した。
生成した沈殿物を濾過して、Co/Mn重量比0.40の沈殿物1.8kgとMn濃度0.45g/リットルの粗精製液100リットルをえた。第1段工程でのMn除去率75.7%、Co収率99.2%(沈殿物として工程外へのロス0.8%)であった。
第1段で得られた粗精製液を第2段へ移し、塩素ガスと炭酸コバルト粉末を連続的に装入して、第1段と同じ条件で処理した。第2段で生成した沈殿物を濾過して、Mn濃度0.01g/リットルの高純度塩化コバルト溶液99リットルとCo/Mn重量比1.7の沈殿物1.1kgを得た。マンガン除去工程への装入量を100%とした場合の第2段工程での沈澱物への分布率は、Mn23.8%、Co0.9%であった。
ついで、第2段の沈殿物を塩酸による浸出槽へ移し、塩酸を添加してpH0.1で1時間処理して、第1段への繰返しスラリーを調整した。
以上の操作により、Mn除去率99.3%、Co直接収率99.2%が得られた。
【0050】
(比較例1)
従来の方法として、この溶液100リットルに塩素ガスおよび炭酸コバルト粉末を連続的に装入して、pH3.00、ORP900mVに制御して、4時間処理を行った。生成した沈殿物を濾過して、Mn濃度0.01g/リットルの高純度塩化コバルト溶液98リットルとCo/Mn重量比2.0の沈殿物6.1kgを得た。
この工程のMn除去率は99.5%、Co直接収率は95.4%(沈澱物として工程外へのロス4.6%)であった。
【0051】
上記の実施例、比較例を対比すれば明らかなように、本発明によれば、従来例に比べてコバルトの直接回収率を大幅に上昇させることができる。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、不純物としてマンガンを含有する塩化コバルト溶液から、コバルトの直接回収率を向上させて、マンガンをほぼ完全に除去できることから、その工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】塩化コバルト溶液の酸化中和反応でのpHと終液Mn濃度の関係を示すグラフである。
【図2】塩化コバルト溶液の酸化中和反応での酸化還元電位(ORP)と終液Mn濃度の関係を示すグラフである。
【図3】塩化コバルト溶液の酸化中和反応での、終液Mn濃度と沈殿物のCo/Mn重量比の関係を示すグラフである。
【図4】沈殿物を塩酸で浸出した際のpHとCoおよびMn浸出率の関係を示すグラフである。
Claims (7)
- 不純物としてマンガンを含有するコバルト溶液に酸化剤と中和剤を添加してマンガン濃度の低いコバルト溶液を製造する方法において、
コバルト溶液の酸化還元電位が900mV以上(Ag/AgCl電極基準)で、かつpHが3以下となる条件に設定して酸化中和反応を行い、マンガンの大部分をCo/Mn重量比が0.3〜1.0の酸化物の沈殿物として除去する第一の工程と、これにより得られたコバルト溶液の酸化還元電位及びpHの条件を維持しながら、さらに酸化中和反応を継続し、残留していた少量のマンガンを酸化物の沈殿物として除去して、マンガン濃度が0.05g/リットル以下の高純度コバルト溶液を得る第二の工程を含むことを特徴とするマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法。 - 不純物としてマンガンを含有するコバルト溶液に酸化剤と中和剤を添加してマンガン濃度の低いコバルト溶液を製造する方法において、
コバルト溶液の酸化還元電位が900mV以上(Ag/AgCl電極基準)で、かつpHが3以下となる条件に設定して酸化中和反応を行い、マンガンの大部分をCo/Mn重量比が0.3〜1.0の酸化物の沈殿物として除去する第一の工程と、これにより得られたコバルト溶液の酸化還元電位及びpHの条件を維持しながら、さらに酸化中和反応を継続し、残留していた少量のマンガンを酸化物として分離して、マンガン濃度が0.05g/リットル以下の高純度コバルト溶液を得る第二の工程と、ここで分離されたマンガンの酸化物とコバルトの水酸化物を含んだ沈殿物を鉱酸に溶解してpHを0.05〜2.0とするとともに、生成したスラリーを第一の工程に循環する第三の工程を含むことを特徴とするマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法。 - 酸化還元電位が950〜1050mV(Ag/AgCl電極基準)で、かつpHが2.4〜2.8となる条件にコバルト溶液を制御して酸化中和反応を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法。
- 前記不純物としてマンガンを含有するコバルト溶液が、塩化コバルト溶液であることを特徴とする請求項1又は2に記載のマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法。
- 前記酸化剤が、塩素、次亜塩素酸又はオゾンから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載のマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法。
- 前記中和剤が、アルカリ(土類)金属の水酸化物若しくは炭酸塩、又は炭酸コバルトから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載のマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法。
- 前記第三の工程において、pHが0.1〜1.5に調整されることを特徴とする請求項2記載のマンガン濃度の低いコバルト溶液の製造方法。
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