JP2010041582A - 圧電デバイス - Google Patents

圧電デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP2010041582A
JP2010041582A JP2008204409A JP2008204409A JP2010041582A JP 2010041582 A JP2010041582 A JP 2010041582A JP 2008204409 A JP2008204409 A JP 2008204409A JP 2008204409 A JP2008204409 A JP 2008204409A JP 2010041582 A JP2010041582 A JP 2010041582A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base
piezoelectric
electrode
piezoelectric device
wiring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008204409A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Saito
健史 齊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Dempa Kogyo Co Ltd filed Critical Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
Priority to JP2008204409A priority Critical patent/JP2010041582A/ja
Publication of JP2010041582A publication Critical patent/JP2010041582A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

【課題】 共晶合金成分が圧電振動片の電極膜へ拡散することを抑制して、安定した周波数をもつ圧電デバイスを提供する。
【解決手段】 圧電デバイス(100)は、基部の一端側から第1方向に伸びる少なくとも一対の振動腕とこの一対の振動腕に励振電極(43,44)を有する音叉型圧電振動片(21)と、音叉型圧電振動子を囲む外枠部(22)とを有する圧電フレーム(20”)と;第1面に励振電極と接続される接続電極(46,47)と、第1面の反対の第2面に形成された外部端子(48,49)と、接続電極と外部端子とを接続するスルーホール配線(34)とを有し、圧電フレームに接合するベース(31a)と;を備えている。そして圧電デバイスは、接続電極の一部にバッファ配線(64)を形成する。
【選択図】 図4

Description

本発明は例えば水晶からなる圧電基板を用いた表面実装用の圧電デバイスに関する。特に、共晶合金にて接合した圧電デバイスに関する。
移動体通信機器やOA機器等の小型軽量化及び高周波数化に伴って、それらに用いられる圧電振動素子も、より一層の小型化及び高周波数化への対応が求められている。また、回路基板に表面実装(SMD:Surface Mount Device)が可能な圧電振動素子が要求されている。この小型化した圧電振動素子のパッケージング工程で生じる発振周波数のバラツキを抑制する技術を必要としている。
従来、パッケージに設けられたスルーホールを鉛フリーハンダにて気密封止する際のリフロー工程で、共晶合金成分が圧電振動片の電極膜への拡散及び電極膜の金(Au)を吸出しする現象が発生してCI値のバラツキ、又は発振周波数のバラツキが生じていた。
特許文献1によれば、上記問題を解決するために、圧電振動片のリード部の側面及び主電極の側面を構成する金属膜の材料をクロムのみとして、金層を必要とするマウントパッド部及び錘部のみに金層を形成している。
特許文献2によれば、各接合電極表層の金層が鉛フリーハンダ内に拡散する金量を、使用する鉛フリーハンダ量に対して7.5Wt%以下に抑えるようにしている。
特開2003−298386 特開2005−197958
しかしながら、特許文献1の方法では、明らかに工程数が増大し、複雑化するため生産性の低下やコストアップを招く。特許文献2の方法では、接合電極表層の金層の厚さ調整や、鉛フリーハンダ量のバラツキを個々に調整することを必要としている。
本発明の目的は、圧電振動片の励振電極から接続電極までの一部にバッファ配線を形成することにより、リフロー工程で金との共晶合金成分が圧電振動片の電極膜へ拡散することを抑制して、安定した周波数をもつ圧電デバイスを提供することである。
第1の観点の圧電デバイスは、基部の一端側から第1方向に伸びる少なくとも一対の振動腕とこの一対の振動腕に励振電極とを有する音叉型圧電振動片と、音叉型圧電振動子を囲む外枠部とを有する圧電フレームと;第1面に励振電極と接続される接続電極と、第1面の反対の第2面に形成された外部端子と、接続電極と外部端子とを接続するスルーホール配線とを有し、圧電フレームに接合するベースと;を備えている。そして圧電デバイスは、接続電極から励振電極までの一部にバッファ配線を形成する。
この構成により、圧電デバイスは、電極からの金属が拡散する際にバッファ配線が設けられているため励振電極ではなくバッファ配線から金属が拡散する。このため音叉型圧電振動片の周波数などの変動を減少させることが可能となる。
第2の観点の圧電デバイスにおいて、スルーホール配線は金(Au)層が形成されたスルーホールに金(Au)と他の金属との共晶金属で封止されている。
圧電フレームとベースとが接合して圧電デバイスを製造する際にスルーホール配線を封止する封止材として共晶金属が使用される。このような共晶金属では、電極表面の金層がスルーホール配線側に拡散し易い。このような場合にバッファ配線が設けられているため、バッファ配線の金層が拡散し、励振電極の金層などに与える影響を低減させることができる。
第3の観点の圧電デバイスの励振電極は、クロム又はニッケルからなる下地層と下地層の表面に形成された金(Au)層とからなる。
第4の観点の圧電デバイスのバッファ配線は、外枠部に形成される。
音叉型圧電振動片の励振電極に至る途中にバッファ配線が形成されているため、スルーホール配線から励振電極へ又はその逆方向への金属拡散が生じにくくなる。
第5の観点の圧電デバイスは、第4の観点において、バッファ配線が外枠部の内側面に形成される。
圧電フレームとベースとが接合する際に、バッファ配線が外枠部の内側面に形成されると、圧電フレームとベースとの接合面の加工作業を少なくすることができる。
第6の観点の圧電デバイスのバッファ配線は、ベースの第1面に形成される。
スルーホール配線に近い領域にバッファ配線が形成されているため、スルーホール配線から励振電極へ又はその逆方向への金属拡散が生じにくくなる。
第7の観点の圧電デバイスにおいて、ベースは音叉型圧電振動片が接しないように形成された凹部を有し、バッファ配線は凹部に形成される。
ベースに形成された凹部は、広い面積が自由に取れるとともにスルーホール配線に近い領域にバッファ配線を設けることができる。
第8の観点の圧電デバイスのバッファ配線の幅は、接続電極の幅よりも広い。
金属拡散が生じる際にバッファ配線の容量が大きいほど、励振電極からの金属拡散を抑えることができる。このためバッファ配線の幅が広いと好ましい。
第9の観点の圧電デバイスのバッファ配線の幅は、接続電極の幅よりも狭い。
金属拡散が生じる際にバッファ配線の幅が狭いほど、毛細管現象により金属拡散が進み易いので、励振電極からの金属拡散を抑えることができる。
第10の観点の圧電デバイスのバッファ配線は接続電極に2箇所に設けられ、一方のバッファ配線の幅は接続電極の幅よりも広く、他方のバッファ配線の幅は接続電極の幅よりも狭い。
一方のバッファ配線はバッファ配線の容量が大きく、他方のバッファ配線は毛細管現象により金属拡散が進み易いので、励振電極からの金属拡散を抑えることができる。
本発明の圧電デバイスは、スルーホールなどに金と他の金属との共晶合金で封止を行っても、リフロー工程で共晶合金成分が圧電振動片の電極膜へ拡散することを抑制して、安定した周波数を有する圧電デバイスを提供することができる。
図1(a)は、図1(a)は、表面実装(SMD)タイプの圧電デバイス90をベース30のベース部側からみた図である。図1(b)は、図1(a)のX−X断面で圧電デバイス90の分離した状態を示した概略断面図である。
図1(a)に示すように圧電デバイス90は、水晶基板から成るリッド10と、音叉型水晶振動片21を備えた第1圧電フレーム20と、水晶基板から成るベース30との3層でパッケージ60を形成している。ベース30は、底面に第1外部電極48及び第2外部電極49を備えている。第1圧電フレーム20の音叉型水晶振動片21は、水晶外枠部22と支持腕とを接続する部分に周波数調整するための接続部26を形成している。
図1(b)に示すように圧電デバイス90は、ベース30に第1スルーホール33及び第2スルーホール34を有し、第1スルーホール33及び第2スルーホール34と接続する第1接続電極46及び第2接続電極47を有している。第1接続電極46は、第1スルーホール33を通じてベース30の底面に設けた第1外部電極48に電気的に接続する。第2接続電極47は、第2スルーホール34を通じてベース30の底面に設けた第2外部電極49に電気的に接続する。
圧電デバイス90は、音叉型水晶振動片21を備えた第1圧電フレーム20を中心として、第1圧電フレーム20の上にベース30が接合され、第1圧電フレーム20の下にリッド10が接合される。つまり、第1基部電極41はベース30の第1接続電極46と接合し、第2基部電極42はベース30の第2接続電極47と接合する。ベース30は第1圧電フレーム20に、リッド10は第1圧電フレーム20にシロキサン接合(Si−O−Si)技術により接合する。シロキサン接合後、第1スルーホール33及び第2スルーホール34に封止材として金と他の金属との共晶合金を充填し、真空リフロー炉で一定時間加熱されることで封止が行われる。このようにしてパッケージ60が完成する。
<第1実施形態:第1圧電フレーム20の構成>
図2は、第1実施形態の第1圧電フレーム20の上面図である。第1圧電フレーム20は、基部23及び振動腕24からなる音叉型水晶振動片21と、スルーホールTHを備えた水晶外枠部22と、支持腕25と、接続部26とから構成され、同じ厚さの水晶基板で一体に形成されている。音叉型水晶振動片21は、たとえば32.768kHzで信号を発振する振動片で、極めて小型の振動片となっている。
一対の振動腕24は基部23の一端からY方向に延びており、振動腕24の表裏両面には溝部27が形成されている。例えば、一本の振動腕24の表面には2箇所の溝部27が形成されており、振動腕24の裏面側にも同様に2箇所の溝部27が形成されている。つまり、一対の振動腕24には4箇所の溝部27が形成されている。溝部27の断面は略H型に形成され、音叉型水晶振動片21のCI値を低下させる効果がある。
振動腕24の先端付近は一定幅で幅広となりハンマー型の形状となっている。ハンマー型の形状部分は金属膜を備えた錘部28を形成している。錘部28は振動腕24に電圧をかけた際に振動しやすくさせ、また安定した振動をするために形成されている。
第1圧電フレーム20は、水晶外枠部22から接続部26と支持腕25とを経由して基部23まで伸びる第1基部電極41及び第2基部電極42を有している。第1圧電フレーム20は、同様に第1基部電極41及び第2基部電極42を裏面にも有している。同様に第1基部電極41及び第2基部電極42が形成されている。第1基部電極41は図1(b)に示したベース30の第1接続電極46と接合し、第2基部電極42は図1(b)に示したベース30の第2接続電極47と接合する。
第1基部電極41及び第2基部電極42には、第1バッファ配線61及び第2バッファ配線62が接続されている。第1バッファ配線61は、第1基部電極41と第1接続電極46とが接合する領域の近傍に、又は第2基部電極42と第2接続電極47とが接合する領域の近傍に形成されている。第2バッファ配線62は、第1基部電極41及び第2基部電極42が水晶外枠部22から接続部26へと曲がる箇所から、直線状に伸びて形成されている。
一対の振動腕24は、表面、裏面及び側面に第1励振電極43及び第2励振電極44を有している。第1励振電極43は第1基部電極41に接続しており、第2励振電極44は第2基部電極42に接続している。
第1基部電極41、第2基部電極42、第1バッファ配線61及び第2バッファ配線62並びに第1励振電極43及び第2励振電極44は、150オングストローム〜700オングストロームのニッケル(Ni)層の上に400オングストローム〜2000オングストロームの金(Au)層が形成された構成である。ニッケル(Ni)層の代わりに、クロム(Cr)層又はチタン(Ti)層を使用してもよく、また金(Au)層の代わりに、銀(Ag)層を使用してもよい。
スルーホール33及びスルーホール34(図1参照)を金(Au)と他の金属との共晶合金で封止を行う際に、共晶合金成分のうち他の金属とが第1励振電極43及び第2励振電極44へ拡散したり、第1励振電極43及び第2励振電極44から金(Au)などが共晶合金側に吸収したりする。例えば、スルーホール33及びスルーホール34に共晶合金として金・ゲルマニューム(Au12Ge)合金を用いた場合は、リフロー工程でゲルマニューム(Ge)が第1基部電極41と第2基部電極42及び第1励振電極43及び第2励振電極44に拡散する。この結果、リフロー工程後の音叉型水晶振動片21の周波数はリフロー前に比較して相対的に高くなり、またゲルマニューム(Ge)の拡散状況に応じてばらつきを生ずる。
しかし、水晶外枠部22に第1バッファ配線61を備えた場合は、リフロー工程でゲルマニュームが第1バッファ配線61に拡散し、第1基部電極41及び第2基部電極42並びに第1励振電極43及び第2励振電極44への拡散が減少する。特に第1バッファ配線61はスルーホール33及びスルーホール34に近い位置に形成されているため、共晶合金の金属が第1バッファ配線61に拡散しやすい。また、第1バッファ配線61の幅は第1基部電極41又は第2基部電極42よりも広いため、バッファ配線の領域を大きく増やすことが可能となる。さらに、第1バッファ配線61は、第1励振電極43及び第2励振電極44に接続されていないため、共晶合金の金属が第1バッファ配線61に拡散されても音叉型水晶振動片21の周波数に影響を与えない。
また、水晶外枠部22に第2バッファ配線62を備えた場合も、リフロー工程でゲルマニュームが第2バッファ配線62に拡散する。第2バッファ配線62は第1基部電極41と第1接続電極46とが接合した領域、又は第2基部電極42と第2接続電極47とが接合した領域から直線的に伸びた位置に形成されているため、共晶合金の金属が第2バッファ配線62に拡散しやすい。また、第2バッファ配線62の幅は第1基部電極41の幅又は第2基部電極42の幅よりも狭い。このため第2バッファ配線62には毛細管現象により金属拡散が進み易いので、第1励振電極43及び第2励振電極44側に進みにくくなる。さらに、第2バッファ配線62は、第1励振電極43及び第2励振電極44に接続されていないため、共晶合金の金属が第2バッファ配線62に拡散されても音叉型水晶振動片21の周波数に影響を与えない。
この結果、水晶外枠部22に形成された第1バッファ配線61及び第2バッファ配線62は、音叉型水晶振動片21の周波数特性などに与える影響を抑制することができる。つまり、第1実施形態の第1圧電フレーム20は、リフロー工程前後において音叉型水晶振動片21の周波数の特性は安定することになる。
なお、スルーホール33及びスルーホール34の封止用の共晶合金には、金・ゲルマニューム(Au12Ge)合金以外に、Au20Sn及びAu3.15Si等が用いられることがある。また、第1実施形態の第1圧電フレーム20は、第1バッファ配線61と第2バッファ配線62との両方を有していた、少なくとも一方のバッファ配線を用意するだけでもよい。
<第2実施形態:第2圧電フレーム20’の構成>
図3は、第2実施形態の水晶基板より成る第2圧電フレーム20’の上面図である。第2圧電フレーム20’の水晶形状は第1実施形態の第1圧電フレーム20と略同じである。圧電フレーム20’は、第1圧電フレーム20が有していた第1バッファ配線61及び第2バッファ配線62を有していない。その代わりに第2実施形態の第2圧電フレーム20’は第3バッファ配線63を有している。
第2圧電フレーム20’は、水晶外枠部22の内側面に第3バッファ配線63が形成される。第3バッファ配線63は、スルーホール33及びスルーホール34に近い位置に形成され、水晶外枠部22に形成された第1基部電極41及び第2基部電極42に接続している。
図2に示した第1バッファ配線61及び第2バッファ配線62は、ベース30と接続される面に形成されているため、第1圧電フレーム20とベース30とのシロキサン結合に障害となる可能性がある。しかし、図3に示す第3バッファ配線63は水晶外枠部22の内側面に形成されているため、第2圧電フレーム20’とベース30とのシロキサン結合に障害を与える可能性が少ない。
スルーホール33及びスルーホール34に金・ゲルマニューム(Au12Ge)合金を入れてリフロー工程を行う際に、ゲルマニュームが第3バッファ配線63に拡散し、第1基部電極41及び第2基部電極42並びに第1励振電極43及び第2励振電極44への拡散が減少する。特に第3バッファ配線63はスルーホール33及びスルーホール34に近い位置に形成されているため、共晶合金の金属が第3バッファ配線63に拡散しやすい。共晶合金の金属が第3バッファ配線63に拡散されても音叉型水晶振動片21の周波数に影響を与えない。
<第3実施形態:第1圧電デバイス100の構成>
図4は、第3実施形態にかかる第1圧電デバイス100の概略図である。図4(a)は、水晶で形成したリッド10の内面図であり、図4(b)は音叉型水晶振動片21を有する第3圧電フレーム20”の上面図であり、図4(c)は水晶で形成した第1ベース31aの上面図である。図4(d)は、(a)から(c)のA−A断面で第1圧電デバイス100を示した概略断面図である。
第1圧電デバイス100は、バッファ配線を有しない第3圧電フレーム20”を用い、リッド10及び第1ベース31aを有している。第3圧電フレーム20”の水晶外枠部22を挟み込むように、その水晶外枠部22の下に第4バッファ配線64を有する第1ベース31aが接合され、水晶外枠部22の上にリッド10が接合されている。
図4(a)に示すようにリッド10は、リッド用凹部12を第3圧電フレーム20”側の片面に有している。また図4(c)に示すように、第1ベース31aはベース用凹部32を水晶外枠部側の片面に有している。第1ベース31aは、エッチングによりベース用凹部32を設ける際、同時に第1スルーホール33と第2スルーホール34と段差部35とを形成する。第1ベース31aの表面には、第1接続電極46と第2接続電極47及び第4バッファ配線64が形成される。第4バッファ配線64は第1スルーホール33及び第2スルーホール34に近接した位置に形成される。
第1スルーホール33及び第2スルーホール34は、その内面に金属膜が形成され、その内面の金属膜は、第1接続電極46と第2接続電極47及び第4バッファ配線64と同時にフォトリソグラフィ工程で作成される。内面の金属膜はニッケル(Ni)層の上に金(Au)層又は銀(Ag)層が形成される。第1ベース31aは、底面にメタライジングされた第1外部電極48及び第2外部電極49を備える。
水晶外枠部22の裏面に形成された第1基部電極41と第2基部電極42とは、それぞれ第1ベース31aの表面の第1接続電極46及び第2接続電極47に接続する。つまり、第1基部電極41は第1外部電極48と電気的に接続し、第2基部電極42は第2外部電極49と電気的に接続している。
図4(d)の概略断面図で示すように、第1圧電デバイス100は,リッド10と第3圧電フレーム20”と第1ベース31aとを重ね合わせ、シロキサン結合する図を示している。しかし実際の製造においては、1枚の水晶ウエハに数百から数千の第3圧電フレーム20”と、1枚の水晶ウエハに数百から数千のリッド10と、1枚の水晶ウエハに数百から数千の第1ベース31aとを用意し、それらウエハ単位で接合して一度に数百から数千の第1圧電デバイス100を製造する。
リッド10、水晶外枠部22、第1ベース31aは、シロキサン接合するためそれぞれの接合面を鏡面状態にしておく必要がある。シロキサン接合は、電極の厚み(3000Åから4000Å)でさえ接合不良の原因となる。このため、水晶外枠部22の裏面に形成した第1基部電極41及び第2基部電極42と対向する面はその配線電極の厚み以上の段差部35を形成する必要がある。また、第1ベース31aの表面に形成した第1接続電極46、第2接続電極47及び第4バッファ配線64はその接続電極の厚み分だけの深さで段差部35を形成する必要がある。つまり、接合面はシロキサン結合を妨げないように、各電極の段差部35及びその対向する面を形成する。接合面の調整については、図6を使って説明する。
第1圧電デバイス100はシロキサン結合終了後、第1スルーホール33及び第2スルーホール34の封止が行われる。例えば、第1スルーホール33及び第2スルーホール34に金・ゲルマニューム合金を充填し、400°Cの真空中もしくは不活性ガス中のリフロー炉に保持し封止する。これにより、パッケージ内が真空になった又は不活性ガスで満たされた第1圧電デバイス100が完成する。このリフロー工程での共晶合金成分の拡散は、主に第1スルーホール33及び第2スルーホール34に近接した第4バッファ配線64に集中して発生する。このため、第1基部電極41と第2基部電極42及び第1励振電極43及び第2励振電極44への拡散が減少する。この結果、リフロー工程後の大きな周波数のシフト発生が抑制される。
なお、第1圧電デバイス100は、バッファ配線の無い第3圧電フレーム20を用いているが、図2で示した第1圧電フレーム20又は図3で示した第2圧電フレームを用いてもよい。
<第4実施形態:第2圧電デバイス110の構成>
図5は、本発明の第4実施形態にかかる第2圧電デバイス110の概略図である。図5(a)は、水晶で形成したリッド10の内面図であり、図5(b)は音叉型水晶振動片21を有する第3圧電フレーム20”の上面図であり、図5(c)は水晶で形成した第2ベース31bの上面図である。図5(d)は、(a)から(c)のA−A断面で第1圧電デバイス110を示した概略断面図である。
第2圧電デバイス110と第1圧電デバイス100とは、第2ベース31bが第5バッファ配線65を有しており、第1ベース31aが有していた第4バッファ配線64がない点で異なる。このため以下の説明では相違点のみを説明する。なお同一構造部分は同一符号を使用している。
図5(c)に示すように第2ベース31bは、ベース用凹部32を水晶外枠部側の片面に有している。第2ベース31bの表面には、第1接続電極46と第2接続電極47を備え、第2ベース31bの内側面(内側壁面)及びベース用凹部32に第5バッファ配線65を有している。
図5(d)の概略断面図で示すように、第5バッファ配線65は第1スルーホール33及び第2スルーホール34に近接した位置に形成される。このため、リフロー工程での共晶合金成分の拡散は、主に第1スルーホール33及び第2スルーホール34に近接した第5バッファ配線65に集中して発生する。このため、第1基部電極41と第2基部電極42及び第1励振電極43及び第2励振電極44への拡散が減少する。
その一方で、第3実施形態とは異なり、第5バッファ配線65は水晶外枠部22と第2ベース31bとの接合面に形成されていないため、段差部35の面積を大きく形成する必要はない。
<水晶外枠部22とベース30との結合>
図6は、第1実施形態の水晶外枠部22とベース30との拡大部分断面図である。図6(a)は水晶外枠部22とベース30とを分離した状態を示す。図6(b)は水晶外枠部22とベース30とを重ねた状態で、シロキサン結合する前の状態を示した図である。
図6(a)及び(b)において、ベース30に形成される第1接続電極46及び第2接続電極47(図4参照)の位置に段差部35が設けられている。このベース30に設けられた段差部35の高さAは、ウエットエッチングなどによって2500Å〜3000Åに形成されている。水晶外枠枠部22に形成された第1基部電極41及び第2基部電極42(図2参照)の厚さBも1500Å〜2000Åである。また、ベース30に形成された第1接続電極46及び第2接続電極47の厚さBも1500Å〜2000Åである。すなわち、水晶外枠部22に形成された基部電極の厚さとベース30に形成された接続電極の厚さを合計すると3000Åから4000Å(2*B)である。
ベース30と水晶外枠部22とを接触しようとすると、最初に第1基部電極41及び第2基部電極42と第1接続電極46及び第2接続電極47とが接触する。このときに水晶外枠部22の底面とベース30の上面との隙間Cは500Å〜1000Åぐらいとなる。この状態で加熱加圧が行われると、第1基部電極41及び第2基部電極42と第1接続電極46及び第2接続電極47との金層が互いに結合する。また、水晶外枠部22の底面とベース30の上面とがシロキサン結合で強固に結合する。
段差部35を設けない状態で、水晶外枠部22の底面とベース30の上面とを結合しようとすると、水晶外枠部22に形成された基部電極とベース30に形成された接続電極との合計厚さが3000Åから4000Åもあり、水晶外枠部22の底面とベース30の上面とが結合しないことが多い。その一方で、基部電極と接続電極との合計厚さ(3000Åから4000Å)以上の段差部35を設けると、水晶外枠部22と水晶ベース30とはシロキサン結合することができるが、第1基部電極41及び第2基部電極42と第1接続電極46及び第2接続電極47とが結合せず、両者が導通していない場合が多い。このため、第1基部電極41及び第2基部電極42と第1接続電極46及び第2接続電極47との合計厚さより約10パーセントから約30パーセント程度水晶厚さが薄くなるような段差部35の高さAを形成している。
なお、第1圧電フレーム20、第2圧電フレーム20’及び第3圧電フレーム20”は、フォトリソグラフィ及びエッチング技術を用いて作成される。つまり、各フレームの外形と音叉型水晶振動片21、水晶外枠部22、支持腕25、接続部26及び溝部27が一度に形成される。またフォトリソグラフィ及びエッチング技術フォトリソグラフィ及びエッチング技術を用いて励振電極などが形成される。
以上、本発明の好適実施例について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において上記各実施例に様々な変更・変形を加えて実施することができる。例えば、第1実施形態では、幅の異なる2つの第1バッファ配線61第2バッファ配線62を設けたが、第2実施形態から第4実施形態にも同様に適用することができる。また、第1実施形態から第4実施形態を任意に組み合わせてもよい。
さらに、本発明の音叉型圧電振動片21を有する第1圧電フレーム20、第2圧電フレーム20’及び第3圧電フレーム20”は、水晶以外にニオブ酸リチウム等の様々な圧電単結晶材料を用いることができる。
また、上記実施形態では圧電フレームとベースとがシロキサン接合する例で説明したが、シロキサン接合以外にも、圧電フレームとベースとが陽極接合してもよい。
(a)は、圧電デバイス90の構成を示す斜視図である。(b)は、圧電デバイス90の概略断面図である。 第1圧電フレーム20の構成を示す上面図である。 第2圧電フレーム20’の構成を示す上面図である。 (a)は、第1圧電デバイス100のリッド10の内面図である。 (b)は、第1圧電デバイス100の第3圧電フレーム20”の上面図である。 (c)は、第1圧電デバイス100の第1ベース31aの内面図である。 (d)は、第1圧電デバイス100の断面構成図である。 (a)は、第2圧電デバイス110のリッド10の内面図である。 (b)は、第2圧電デバイス110の第3圧電フレーム20”の上面図である。 (c)は、第2圧電デバイス110の第2ベース31bの内面図である。 (d)は、第2圧電デバイス110の断面構成図である。 (a)は、第1実施例の水晶外枠部22とベース30とを分離した状態を示す拡大部分断面図である。 (b)は、第1実施例の水晶外枠部22とベース30とを重ねた状態を示す拡大部分断面図である。
符号の説明
10 … リッド
12 … リッド用凹部
20 … 第1圧電フレーム、20’ … 第2圧電フレーム、20” … 第3圧電フレーム
21 … 音叉型水晶振動片
22 … 水晶外枠部
23 … 基部
24 … 振動腕
25 … 支持腕
26 … 接続部
27 … 溝部
28 … 錘部
30 … ベース、31a … 第1ベース、31b … 第2ベース
32 … ベース用凹部
33 … 第1スルーホール、34 … 第2スルーホール
35 … 段差部
41 … 第1基部電極、42 … 第2基部電極
43 … 第1励振電極、44 … 第2励振電極
46 … 第1接続電極、47 … 第2接続電極
48 … 第1外部電極、49 … 第2外部電極
60 … パッケージ
61,62,63,64、65 … 第1バッファ配線、第2バッファ配線、第3バッファ配線、第4バッファ配線、第5バッファ配線
90 … 圧電デバイス
100 … 第1圧電デバイス
110 … 第2圧電デバイス

Claims (10)

  1. 基部の一端側から第1方向に伸びる少なくとも一対の振動腕とこの一対の振動腕に励振電極とを有する音叉型圧電振動片と、前記音叉型圧電振動子を囲む外枠部とを有する圧電フレームと、
    第1面に前記励振電極と接続される接続電極と前記第1面の反対の第2面に形成された外部端子と前記接続電極と前記外部端子とを接続するスルーホール配線とを有し、前記圧電フレームに接合するベースと、を備え、
    前記接続電極から前記励振電極までの一部にバッファ配線を形成することを特徴とする圧電デバイス。
  2. 前記スルーホール配線は、金(Au)層が形成されたスルーホールに金(Au)と他の金属との共晶金属で封止されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイス。
  3. 前記接続電極及び励振電極は、クロム又はニッケルからなる下地層と下地層の表面に形成された金(Au)層とからなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧電デバイス。
  4. 前記バッファ配線は、前記外枠部に形成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の圧電デバイス。
  5. 前記バッファ配線は、前記外枠部の内側面に形成されることを特徴とする請求項4に記載の圧電デバイス。
  6. 前記バッファ配線は、前記ベースの第1面に形成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の圧電デバイス。
  7. 前記ベースは音叉型圧電振動片が接しないように形成された凹部を有し、前記バッファ配線は、前記凹部に形成されることを特徴とする請求項6に記載の圧電デバイス。
  8. 前記バッファ配線の幅は、前記接続電極の幅よりも広いことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の圧電デバイス。
  9. 前記バッファ配線の幅は、前記接続電極の幅よりも狭いことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の圧電デバイス。
  10. 前記バッファ配線は前記接続電極に2箇所に設けられ、一方のバッファ配線の幅は前記接続電極の幅よりも広く、他方のバッファ配線の幅は前記接続電極の幅よりも狭いことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の圧電デバイス。
JP2008204409A 2008-08-07 2008-08-07 圧電デバイス Pending JP2010041582A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008204409A JP2010041582A (ja) 2008-08-07 2008-08-07 圧電デバイス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008204409A JP2010041582A (ja) 2008-08-07 2008-08-07 圧電デバイス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010041582A true JP2010041582A (ja) 2010-02-18

Family

ID=42013619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008204409A Pending JP2010041582A (ja) 2008-08-07 2008-08-07 圧電デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010041582A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5078512B2 (ja) 水晶デバイス
JP2011061418A (ja) 水晶振動片及び水晶振動デバイス
JP4647677B2 (ja) 圧電デバイス
JP2013055400A (ja) 圧電振動デバイス及び発振器
JP2008131549A (ja) 水晶振動デバイス
JP5504999B2 (ja) 振動片、振動子、発振器
JP4992420B2 (ja) 水晶振動子
JP5636933B2 (ja) 発振器
JP5341685B2 (ja) 圧電デバイス
JP2011199330A (ja) 振動片、振動子、発振器
JP5082968B2 (ja) 圧電発振器
JP2006054602A (ja) 電子部品用パッケージ及び当該電子部品用パッケージを用いた圧電振動デバイス
JP5811216B2 (ja) 振動片、振動子、発振器
JP5131438B2 (ja) 圧電デバイスの製造方法
JP2010041582A (ja) 圧電デバイス
JP2009239475A (ja) 表面実装型圧電発振器
JP2007073652A (ja) 圧電振動デバイス
WO2024024614A1 (ja) 水晶振動板および水晶振動デバイス
JP2010213134A (ja) 圧電振動デバイス
JP5714375B2 (ja) 圧電デバイス及び圧電デバイスの製造方法
JP2011193315A (ja) 圧電振動片及び圧電デバイス
WO2013172443A1 (ja) 電子部品及びその製造方法
JP2014165758A (ja) 圧電振動デバイス及び発振器
JP5472058B2 (ja) 圧電振動子
JP5573514B2 (ja) 音叉型圧電振動子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110802

A072 Dismissal of procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A073

Effective date: 20121203