JP2010040822A - 静電吸着装置の除電処理方法、基板処理装置、及び記憶媒体 - Google Patents

静電吸着装置の除電処理方法、基板処理装置、及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】被処理基板を、ESC電極からスムーズに取り外すことが可能な静電吸着装置の除電処理方法を提供すること。
【解決手段】被処理基板への処理が終了した後、チャンバー内を真空処理し(ステップ3)、この真空処理の間、ESC電極の電圧をチャック電圧と同じ極性の電圧で安定させ、ESC電極の電圧が安定した後、チャンバー内に除電用ガスを供給し(ステップ4)、チャンバー内に供給された除電用ガスをプラズマ化し(ステップ5)、被処理基板をESC電極から離脱させ、被処理基板がESC電極から離脱した後、ESC電極を基準電位にする(ステップ6)。
【選択図】図2

Description

この発明は、被処理基板を静電吸着する静電吸着装置に係わり、特に、静電吸着後に実施される除電処理に関する。
被処理基板である半導体ウェハやフラットパネルディスプレイ基板(以下FPD基板という)のエッチングには、高真空下で行われるドライエッチングが採用されている。ドライエッチングは、例えば、チャンバー内に被処理基板を配置し、チャンバー内にプラズマを形成して、そのプラズマによりエッチングを行うものを挙げることができる。
ドライエッチング中、被処理基板は基板載置台上に固定する必要があり、例えば、特許文献1に記載されるように、被処理基板を、静電吸着力を利用して、載置台上に吸着させて支持する静電吸着装置が多用されている。
また、特許文献1には、ドライエッチングが終了した後、被処理基板を静電吸着装置の静電チャック電極(以下ESC電極という)からスムーズに取り外すために、静電吸着後に除電処理を実施することが記載されている(例えば、段落0033乃至0034参照)。
特開平11−111830号公報
しかしながら、除電処理を実施したとしても、被処理基板をESC電極から取り外す際、希に、基板−ESC電極間で吸着が起こることがあり、取り外しが困難になる、という事情がある。この原因は、基板を載置するESC電極表面に残留した電荷が関係しているもの、と推測されている。
このような場合、被処理基板を、リフトピンなどを用いて強制的にESC電極から離脱させると、位置ずれの発生、あるいは被処理基板の割れを招き、歩留り低下の原因となる。
この発明は、被処理基板を、ESC電極からスムーズに取り外すことが可能な静電吸着装置の除電処理方法、このような除電処理方法が実行される静電吸着装置が搭載された基板処理装置、及びこのような基板処理装置を制御するプログラムを格納した記憶媒体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、この発明の第1の態様に係る静電吸着装置の除電処理方法は、静電チャック電極上に静電吸着された被処理基板を取り外す際に実行される静電吸着装置の除電処理方法であって、静電吸着装置の静電チャック電極にチャック電圧を印加し、被処理基板を前記静電チャック電極に静電吸着させる工程と、前記被処理基板が前記静電チャック電極に静電吸着された状態で、前記被処理基板に処理を施す工程と、前記被処理基板への処理が終了した後、チャンバー内を真空排気する真空処理工程と、前記真空処理工程の間、前記静電チャック電極の電圧を前記チャック電圧と同じ極性の電圧で安定させる工程と、前記静電チャック電極の電圧が安定した後、前記チャンバー内に除電用ガスを供給する工程と、前記チャンバー内に供給された前記除電用ガスをプラズマ化する工程と、前記被処理基板を前記静電チャック電極から離脱させる工程と、前記被処理基板が前記静電チャック電極から離脱した後、前記静電チャック電極を基準電位にする工程と、を具備する。
また、この発明の第2の態様に係る基板処理装置は、被処理基板に処理を施す基板処理装置であって、前記被処理基板を載置する載置部に、上記第1の態様に係る除電処理方法が実行される静電吸着装置を用いる。
また、この発明の第3の態様に係る記憶媒体は、コンピュータ上で動作し、静電吸着装置が搭載された基板処理装置を制御するプログラムが記憶された記憶媒体であって、前記プログラムは、実行時に、上記第1の態様に係る除電処理方法が行われるように、コンピュータに前記静電吸着装置が搭載された基板処理装置を制御させる。
この発明によれば、被処理基板を、ESC電極からスムーズに取り外すことが可能な静電吸着装置の除電処理方法、このような除電処理方法が実行される静電吸着装置が搭載された基板処理装置、及びこのような基板処理装置を制御するプログラムを格納した記憶媒体を提供することを提供できる。
以下、この発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通の部分には共通の参照符号を付す。
図1は、この発明の一実施形態に係る静電吸着装置の除電処理方法が適用されるドライエッチング装置の一例を概略的に示す断面図である。本例では、被処理基板として絶縁性基板、例えば、FPD基板を例示する。FPD基板の一例は、液晶表示装置(LCD)に用いられるガラス基板である。ただし、被処理基板はガラス基板に限られるものではない。
図1に示すように、ドライエッチング装置は、気密に構成されたチャンバー1を有している。チャンバー1の底部のほぼ中央には、絶縁部材7を介して被処理基板であるFPD基板Sを水平に支持するための載置台2が設けられている。
載置台2の上面には、FPD基板Sを吸着させるための静電吸着装置10が設けられている。静電吸着装置10は、ESC電極11と、DC電源21とを含んで構成される。ESC電極11は載置台2の上面に固定され、絶縁物、例えば、ポリイミド、セラミック等で構成される絶縁層12と、この絶縁層12の中に埋設され、導電物、例えば、銅等で構成される内部電極13とを有する。DC電源21は、内部電極13にDC電圧を印加する。DC電源21はチャンバー1の外に設けられ、ケーブル22を介して内部電極13に接続される。ケーブル22の接地側にはスイッチ23が設けられている。スイッチ23をDC電源21側の端子aに接続すると、内部電極13に給電され、反対にスイッチ23を接地側の端子bへ接続すると、内部電極13は接地され、基準電位(接地電位)となる。
載置台2及びESC電極11には、リフトピン30が挿通される挿通孔31が形成されている。リフトピン30は挿通孔31を上下動し、FPD基板SをESC電極11の上面に載置し、また、FPD基板SをESC電極11から取り外す。
チャンバー1の天壁近傍には、載置台2に対向するようにシャワーヘッド4が設けられている。シャワーヘッド4は、その下面に多数のガス吐出孔5が設けられており、かつその上部にガス導入部6を有している。そして、ガス導入部6がチャンバー1の天壁に取り付けられている。
ガス導入部6にはガス供給配管8が接続されており、このガス供給配管8の他端には、エッチング用の反応ガスおよび希釈ガスからなる処理ガスを供給する処理ガス供給系9が接続されている。反応ガスとしては、例えばCHF、CF等のハロゲン含有ガスが、希釈ガスとしては、Arガス等の不活性ガスが用いられる。
また、チャンバー1の底壁には排気ポート15が形成されており、この排気ポート15には排気系16が接続されている。そして、排気系16の真空ポンプを作動させることにより、排気ポート15を介してチャンバー1内を排気し、チャンバー1内を所定の真空度まで減圧することが可能となっている。
載置台2には、図示せぬマッチングボックスを介して高周波電源24が接続されている。高周波電力が、高周波電源24から載置台2に供給されることで、シャワーヘッド4と載置台2との間の空間に高周波電界が形成される。形成された高周波電界によって、上記空間には処理ガスのプラズマが形成され、FPD基板Sに形成された膜、例えば、酸化膜等がエッチングされる。
制御部40は、プロセスコントローラ41と、ユーザーインターフェース42と、記憶部43と、を備えている。
プロセスコントローラ41は、マイクロプロセッサ(コンピュータ)からなる。
ユーザーインターフェース42は、オペレータがドライエッチング装置を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、基板処理システムの稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等を含む。
記憶部43は、ドライエッチング装置において実行される各種処理を、プロセスコントローラ41の制御にて実現するための制御プログラムや、各種データ、及び処理条件に応じてドライエッチング装置に処理を実行させるためのプログラム(レシピ)が格納される。レシピは、記憶部43の中の記憶媒体に記憶される。記憶媒体は、ハードディスクであってもよいし、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリ等の可搬性のものであってもよい。また、他の装置から、例えば専用回線を介してレシピを適宜伝送させるようにしてもよい。任意のレシピはユーザーインターフェース42からの指示等にて記憶部43から呼び出され、プロセスコントローラ41において実行されることで、プロセスコントローラ41の制御のもと、ドライエッチング装置においてFPD基板Sに対する所定の処理が実施される。さらに、本例では、上記レシピに、次に説明する除電処理方法が組み込まれる。
図2は、この発明の一実施形態に係る除電処理方法が組み込まれた処理シーケンスの一例を示す図である。
まず、FPD基板Sを、図示せぬ搬送アームを用いてチャンバー1内に搬入し、ESC電極11の上面から突出しているリフトピン30上に載せる。FPD基板Sが搬送アームからリフトピン30に載せ替えられた後、リフトピン30を下げ、FPD基板SをESC電極11の基板載置面上に載置する。
次に、チャンバー1内を気密に保持した状態で、排気系16に設けられた真空ポンプを作動させ、チャンバー1内の圧力を、例えば、0.5Pa以下の高真空状態とする。
次に、処理ガス供給系9から、処理ガスをシャワーヘッド4のガス吐出孔5を介してチャンバー1内に供給する。このとき、供給される処理ガスの流量によって、チャンバー1内の圧力は、例えば、13.3Paに調整される(ステップ1:実処理調圧)。さらに、この実処理調圧時に、スイッチ23を端子a側にセットし、DC電源21からケーブル22を通じて内部電極13にチャック電圧を印加する。チャック電圧の一例は、正のDC電圧であり、電圧値の一例は、3000Vである。
次に、高周波電源24から、所定の周波数、例えば、13.56MHzの高周波電力を載置台2に供給し、シャワーヘッド4と載置台2との間の空間に高周波電界を形成する。この高周波電界によって、上記空間には処理ガスのプラズマが形成される(ステップ2:実処理放電)。チャンバー1内の圧力が、例えば、13.3Pa、かつ、プラズマが存在する状態で、内部電極13にチャック電圧が印加されていると、FPD基板Sの表面にはチャック電圧とは逆極性の電荷が生起される。本例では内部電極13に正のDC電圧が印加されているから、FPD基板S上にはプラズマから負電荷が蓄積される。これにより、FPD基板S上の負電荷と内部電極13との間にクーロン力が発生し、FPD基板SがESC電極11に静電吸着される。FPD基板SがESC電極11に静電吸着された状態で、処理ガスの流量、及び高周波電力の条件を所定の値に設定すると、形成された処理ガスのプラズマにより、FPD基板Sの所定の層に対して処理、本例ではエッチング処理が施される。
次に、処理ガスの供給を止め、排気系16に設けられた真空ポンプを作動させて真空排気し、チャンバー1内の圧力を、例えば、0.5Pa以下の高真空状態とする(ステップ3:真空処理)。さらに、この真空処理時に、スイッチ23を端子b側に切り換え、内部電極13を接地する。これにより、DC電源21からの電圧印加が停止されるとともに、内部電極13は基準電位(本例では接地電位)となる。さらに、本例では、真空処理時に、再度、スイッチ23を端子a側に戻し、ステップ1、2において印加したチャック電圧と同じ極性の電圧を、内部電極13に再印加する。再印加する電圧の値の一例は、チャック電圧と同じ値、例えば、3000Vである。ただし、再印加する電圧は、後述する試験結果から分かるように、チャック電圧と極性が同じであれば良く、電圧の値は任意である。
次に、内部電極13に再印加した電圧が安定した後(電圧安定)、処理ガス供給系9から、例えば、除電用ガスをシャワーヘッド4のガス吐出孔5を介してチャンバー1内に供給する。このとき、供給される除電用ガスの流量によって、チャンバー1内の圧力は、例えば、6.7乃至26.7Pa、本例では13.3Paに調整される(ステップ4:除電調圧)。除電用ガスの例は、Arガス、又はOガス、又はHeガスなどを挙げることができる。
次に、高周波電源24から、所定の周波数、例えば、13.56MHzの高周波電力を載置台2に供給する。これにより、シャワーヘッド4と載置台2との間の空間に除電用ガスのプラズマが形成される(ステップ5:除電放電)。プラズマが形成されることによって、FPD基板S上に蓄積されていた電荷、本例では負電荷がプラズマ中の正イオンと結合して中和される。これにより、FPD基板Sが除電される。
次に、載置台2に高周波電力が供給されている状態、即ち、除電放電が行われている状態で、リフトピン30を上昇させ、FPD基板SをESC電極11から離脱させる。FPD基板SがESC電極11から完全に離脱した後(リフトアップ完了)、スイッチ23を端子b側に切り換え、内部電極13を再接地し、基準電位(接地電位)とする。さらに、内部電極13が再接地された状態で、シャワーヘッド4に高周波電力を、数秒間供給する(ステップ6:リフトアップ+除電放電)。
次に、除電用ガスの供給を止め、排気系16に設けられた真空ポンプを作動させ、チャンバー1内の圧力を、例えば、0.5Pa以下の高真空状態とする(ステップ7:真空処理)。
この後、FPD基板Sをリフトピン30から図示せぬ搬送アームに載せ替え、チャンバー1外へ搬出することで処理が終了する(ステップ8:処理終了)。
図3に、一実施形態に係る除電処理方法の試験結果を示す。
この試験は、FPD基板SがESC電極に吸着してしまう現象を再現して行った。本試験においては、FPD基板Sは、次のようにしてESC電極11に吸着させた。図4A及び図4Bは、吸着プロセスを模式的に示した断面図である。
まず、図4Aに示すように、内部電極13に正電圧を一時的に印加することにより、ESC電極11の基板載置面11a上に負電荷を蓄積させる。次いで、図4BにESC電極11の基板載置面11aが負に帯電した状態で、FPD基板Sを載置する。
このように表面が帯電したESC電極11上にFPD基板Sを載置すると、図2中に示すチャック電圧印加シーケンス(参考例:通常の除電処理)では、リフトアップ時、FPD基板SがESC電極11に吸着したまま、となった(評価No.0)。
対して、一実施形態に係る除電処理では、評価No.1〜6に示すように、リフトアップ時、FPD基板SがESC電極11に吸着することはなかった。
しかも、内部電極13に再印加する電圧は、チャック電圧と同じ極性で、+500V、+1000V、…、+3000Vと、+500Vずつ変えてみたが、結果は全て同じであり、いずれも吸着することはなかった。ただし、図3には示していないが、再印加する電圧の極性を、チャック電圧とは反対の極性、即ち、“マイナス(−)”とすると、リフトアップ時、FPD基板SがESC電極11に吸着したまま、となった。
このような試験結果から、除電時に内部電極13に再印加する電圧は、チャック電圧と極性が同じであれば良く、電圧の値は任意であることがわかった。
さらに、評価No.7、8に示すように、表面が帯電していないESC電極11にFPD基板Sを載置した場合でも、一実施形態に係る除電処理方法によれば、リフトアップ時、FPD基板SがESC電極11に吸着することはなかった。
一実施形態に係る除電処理方法において、ESC電極11の表面が帯電していたとしても、FPD基板Sの吸着が発生しない原理はいくつか考えることができる。考えられる原理の一つを簡単に説明しておく。
図5A乃至図5Cは、FPD基板Sが吸着する原理を模式的に示した断面図である。
負に帯電したESC電極11表面に、FPD基板Sが載置された状態を図5Aに示す。この状態でプラズマを形成すると、図5Bに示すように、表面が負に帯電したESC電極11に、プラズマ中の正電荷が引き寄せられ、FPD基板Sの表面に蓄積される。蓄積された正電荷は、FPD基板Sを挟んでESC電極11表面上の負電荷と互いに引き合う(クーロン力)ため、図5Cに示すように、FPD基板SはESC電極11に吸着されたまま、となる。
図6A乃至図6Cは、一実施形態に係る除電処理方法により、FPD基板Sが吸着しない原理の一例を示す断面図である。
一実施形態に係る除電処理方法では、真空処理中に、内部電極13にチャック電圧と同じ極性の電圧、本例では正の電圧を再印加し、かつ、再印加した電圧を安定させる。本例ではこの状態を図6Aに示す。図6Aに示すように、表面が負に帯電したESC電極11の内部電極13に正の電圧を印加すると、内部電極13に正電荷が蓄積される。蓄積された正電荷は、ESC電極11表面上の負電荷と互いに引き合う(クーロン力)。この状態で、プラズマを形成しても、ESC電極11表面上の負電荷は内部電極13の正電荷と既に引き合っているので、FPD基板Sの表面には正電荷は蓄積されない。従って、図6Cに示すように、リフトピン30を上昇させることで、FPD基板Sは、ESC電極11に吸着されることなく、リフトアップされる。
このように、一実施形態に係る静電吸着装置の除電処理方法によれば、たとえ、ESC電極11の表面が帯電していたとしても、被処理基板を、ESC電極11からスムーズに取り外すことが可能となる。
なお、この発明は上記一実施形態に限定されることなく種々変形可能である。また、この発明の実施形態は、上記一実施形態が唯一の実施形態でもない。
例えば、被処理体の絶縁基板としてはFPD基板に限らず、他の絶縁性基板であってもよい。また、プラズマ形成についても上記一実施形態に限らず、例えば、シャワーヘッド4に高周波電力を供給することにより行ってもよいし、マイクロ波等他の手段でプラズマを形成してもよい。さらに、静電吸着装置10が搭載される装置としては、ドライエッチング装置に限らず、他の成膜装置等、他のプラズマ処理装置に適用することができる。
また、上記一実施形態では、内部電極13へ電圧を再印加する際、一旦、スイッチ21を接地側に切り換えてから電圧を再印加するようにしたが、図7に示すように、チャック電圧から、このチャック電圧と同じ極性の所定の電圧まで降下させるようにしても良い。電圧を降下させる場合においても、内部電極13の電圧が安定した後、ステップ4に示す除電調圧工程に入る。
ただし、電圧を降下させる場合には、内部電極13の放電が遅くなる傾向があり、内部電極13の電圧が安定するまで時間がかかることがある。時間を短縮したい場合には、上記一実施形態のように、一旦、内部電極13を接地し、内部電極13を基準電位(接地電位)にしてから、内部電極13に電圧を、再印加するようにすると良い。
また、図8に示すように、チャック電圧を維持したまま真空処理工程に入り、チャック電圧を維持したまま除電調圧工程に入るようにしても良い。このようにチャック電圧を維持したままでも、上記一実施形態と同様に、ESC電極11表面が帯電していた、としても、リフトアップ時には、FPD基板Sの吸着が発生することはない。
その他、この発明は種々変形することができる。
ドライエッチング装置の一例を概略的に示す断面図 一実施形態に係る除電処理方法が組み込まれた処理シーケンスの一例を示す図 一実施形態に係る除電処理方法の試験結果を示す図 吸着プロセスを模式的に示した断面図 FPD基板が吸着する原理を模式的に示す断面図 一実施形態に係る除電処理方法により、FPD基板が吸着しない原理の一例を示す断面図 一実施形態に係る除電処理方法が組み込まれた処理シーケンスの他の例を示す図 一実施形態に係る除電処理方法が組み込まれた処理シーケンスのさらに別の例を示す図
符号の説明
1…チャンバー、2…載置台、4…シャワーヘッド、9…処理ガス供給系、10…静電吸着装置、11…ESC電極、12…絶縁層、13…内部電極、16…排気系、21…DC電源、24…高周波電源、30…リフトピン。

Claims (10)

  1. 静電チャック電極上に静電吸着された被処理基板を取り外す際に実行される静電吸着装置の除電処理方法であって、
    静電吸着装置の静電チャック電極にチャック電圧を印加し、被処理基板を前記静電チャック電極に静電吸着させる工程と、
    前記被処理基板が前記静電チャック電極に静電吸着された状態で、前記被処理基板に処理を施す工程と、
    前記被処理基板への処理が終了した後、チャンバー内を真空排気する真空処理工程と、
    前記真空処理工程の間、前記静電チャック電極の電圧を前記チャック電圧と同じ極性の電圧で安定させる工程と、
    前記静電チャック電極の電圧が安定した後、前記チャンバー内に除電用ガスを供給する工程と、
    前記チャンバー内に供給された前記除電用ガスをプラズマ化する工程と、
    前記被処理基板を前記静電チャック電極から離脱させる工程と、
    前記被処理基板が前記静電チャック電極から離脱した後、前記静電チャック電極を基準電位にする工程と、
    を具備することを特徴とする静電吸着装置の除電処理方法。
  2. 前記真空処理の間、前記静電チャック電極を基準電位にしてから、前記静電チャック電極の電圧を前記チャック電圧と同じ極性の電圧で安定させることを特徴とする請求項1に記載の静電吸着装置の除電処理方法。
  3. 前記静電チャック電極の電圧を前記チャック電圧に維持したまま、前記チャンバー内を真空処理し、
    前記静電チャック電極の電圧を前記チャック電圧に維持したまま、前記真空処理されたチャンバー内に前記除電用ガスを供給することを特徴とする請求項1に記載の静電吸着装置の除電処理方法。
  4. 前記基準電位は、接地電位であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の静電吸着装置の除電処理方法。
  5. 前記被処理基板が前記静電チャック電極から離脱した状態で、前記被処理基板を、前記プラズマ化された前記除電用ガスにさらすことを特徴とする請求項1乃至請求項4いずれか一項に記載の静電吸着装置の除電処理方法。
  6. 前記真空処理工程が、前記チャンバー内の圧力を0.5Pa以下とする工程であることを特徴とする請求項1乃至請求項5いずれか一項に記載の静電吸着装置の除電処理方法。
  7. 前記チャンバー内に除電用ガスを供給する工程が、前記チャンバー内の圧力を、前記除電用ガス雰囲気下で6.7乃至26.7Paとする工程であることを特徴とする請求項1乃至請求項6いずれか一項に記載の静電吸着装置の除電処理方法。
  8. 前記被処理基板が絶縁性基板であることを特徴とする請求項1乃至請求項7いずれか一項に記載の静電吸着装置の除電処理方法。
  9. 被処理基板に処理を施す基板処理装置であって、
    前記被処理基板を載置する載置部に、請求項1乃至請求項8いずれか一項に記載の除電処理方法が実行される静電吸着装置を用いたことを特徴とする基板処理装置。
  10. コンピュータ上で動作し、静電吸着装置が搭載された基板処理装置を制御するプログラムが記憶された記憶媒体であって、
    前記プログラムは、実行時に、前記請求項1乃至請求項8いずれか一項に記載の除電処理方法が行われるように、コンピュータに前記静電吸着装置が搭載された基板処理装置を制御させることを特徴とする記憶媒体。
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