JP2010040393A - 基板組込み式コネクタ及びその組立方法 - Google Patents

基板組込み式コネクタ及びその組立方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コネクタハウジングに回路基板が組み込まれている基板組込み式コネクタについて、端子傾き問題を解消できるようにする。
【解決手段】基板組込み式コネクタであるジョイントコネクタは、コネクタハウジングに端子保持壁7が設けられるとともに基板組込み部が設けられ、その基板組込み部に回路基板3が端子保持壁と対面する状態で組み込まれる。そして基板組込み部における挿通孔9に挿通させるとともに回路基板における挿入孔11に挿入させるように端子が組みつけられるようになっている。このようなジョイントコネクタについて、端子保持壁に位置合せ脚32を挿通孔の側縁に沿うようにして突設し、この位置合せ脚を挿入孔に嵌合・係止させることにより、挿入孔と挿通孔の位置対応関係を規整できるようにしている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、コネクタハウジングに回路基板が組み込まれている基板組込み式コネクタに係り、例えば車両のワイヤハーネスにおける分岐路の接続に用いられるジョイントコネクタなどとして用いるのに特に好適な基板組込み式コネクタに関する。
基板組込み式コネクタについては、図7〜図10に示すようなジョイントコネクタ1が代表的なもの1つとし知られている。図7は、ジョイントコネクタ1の全体を簡略化した斜視状態で示し、図8は、図7中のA−A線に沿う断面を簡略化して示し、図9は、図8の断面を部分的に拡大して示し、図10は、ジョイントコネクタ1の組立工程をイメージ化して示している。
ジョイントコネクタ1は、雄コネクタの場合で、コネクタハウジング2、回路基板3(図8〜図10)、及び所要数の雄端子4を備えている。
コネクタハウジング2は、全体的として前部側が開放された函状に形成され、仕切り壁5で仕切ることにより、開放の前部側が複数(図の例では2つ)の嵌合部6、6となるようにされおり、これら嵌合部6、6で図外の接続相手コネクタとの接続における嵌合をなせるようにされている。
またコネクタハウジング2は、図8〜図10に示すように、後部側に端子保持壁7と基板組込み部8が設けられている。端子保持壁7は、コネクタハウジング2の後部側を塞ぐようにして設けられおり、ジョイントコネクタ1で必要となる雄端子4の数に応じた数の挿通孔9が所定の配列パターン(図10)で形成されている。基板組込み部8は、端子保持壁7に隣接させて設けられ、端子保持壁7に接触状態で対面するようにして回路基板3を組み込むことができるようにされている。
回路基板3は、端子保持壁7における挿通孔9と同じ数の挿入孔11が挿通孔9の配列パターンに対応する配列パターンで形成されており、その表裏各面に所定の回路パターンで導電路(図示を省略)が形成され、また挿入孔11の内周面に導電層(図示を省略)が形成されている。
雄端子4は、全体として角形のピン状に形成され、接続部12、挿通部13及び挿入部14を有している。接続部12は、図外の接続相手コネクタの雌端子と電気的に接続する部位であり、平坦な接続面を有するようにされている。挿通部13は、端子保持壁7における挿通孔9に挿通する部位である。この挿通部13は、環状の突条15aと突条15bが設けられており、挿通孔9に挿通した際に、突条15aが挿通孔9に形成の逃げ溝16に臨み、突条15bが挿通孔9に圧入するようにされている。挿入部14は、回路基板3における挿通孔9に挿入される部位である。この挿入部14は、雄端子4の軸方向と直交する方向に弾性変形可能とされたプレスフィット部17を設けることでプレスフィット接続構造に形成され、回路基板3の挿入孔11に挿入された際にプレスフィット部17が挿入孔11の押接受け面18に押接して挿入孔11の導電層に対する電気的接続をなすようにされている。
以上のようなジョイントコネクタ1は図10に示すような手順で組み立てられる。まずコネクタハウジング2の基板組込み部8に回路基板3を組み込むことにより基板組込み体21を形成する(図10の(a)、(c))。その一方で、ジョイントコネクタ1で必要とする数の雄端子4を端子配置治具22に仮保持させて端子配置セット23を形成する(図10の(b)、(c))。ここで、端子配置治具22は、中実なブロックとして構成され、端子保持壁7における挿通孔9と同じ数の仮保持穴24が挿通孔9の配列パターンに対応する配列パターンで形成されている。そして仮保持穴24に雄端子4を1つずつ挿入する(この挿入は、接続部12の部分についてなされる、つまり挿通部13と挿入部14が端子配置治具22から突出するようにしてなされる)ことにより、ジョイントコネクタ1で必要とする数の雄端子4がコネクタハウジング2における雄端子4の配置パターンで端子配置治具22に仮保持され、これにより端子配置セット23が形成される。
次いで、基板組込み体21と端子配置セット23の位置合わせさせた後、圧入治具25により基板組込み体21を押圧することで端子配置セット23における各雄端子4の基板組込み体21に対する圧入操作を行う。そしてこの圧入操作により、図8や図9におけるように、雄端子4の挿通部13を基板組込み体21における挿通孔9に挿通させるとともに、雄端子4の挿入部14を基板組込み体21における挿入孔11に挿入させて端子配置セット23における各雄端子4をコネクタハウジング2に組み付ける。
なお、以上のようなジョイントコネクタについては、例えば特許文献1や特許文献2などに開示の例が知られている。
特開2006−216501号公報 特開2007−311092号公報
上述のような基板組込み式コネクタであるジョイントコネクタ1には、コネクタハウジング2に組み付けた雄端子4、つまり基板組込み体21に組み付けた雄端子4に傾きを生じるという端子傾き問題がある。この端子傾き問題は、基板組込み体21における回路基板3がコネクタハウジング2に対し十分に固定されておらず、そのために基板組込み体21における挿通孔9と挿入孔11の位置対応についての十分な規整がなされていないことに起因する。すなわち、基板組込み体21にあって回路基板3がコネクタハウジング2に対し十分に固定されていないために、図11の(a)に示すように、挿通孔9と挿入孔11に位置ずれδを生じて挿通孔9と挿入孔11の同芯性が損なわれる場合がある。そして位置ずれδを生じて同芯性が損なわれた状態で端子配置セット23における各雄端子4の基板組込み体21に対する圧入操作がなされると、図11の(b)に示すように、雄端子4が端子保持壁7に対して位置ずれδに応じた角度θで傾く端子傾き生じた状態で基板組込み体21に組み付けられることになり、その端子傾きが接続相手のコネクタにおける雌端子との接続に不安定化をもたらす原因となる。
本発明は、以上のような事情を背景になされたものであり、その課題は、基板組込み式コネクタについて、端子傾き問題を効果的に解消できるようにすることにある。
上述のように基板組込み式コネクタにおける端子傾き問題は、基板組込み体における挿通孔と挿入孔の位置対応について十分な規整がなされていないことに起因する。したがって基板組込み体の形成に際して挿通孔と挿入孔の位置対応を適切に規整できるようにしてやれば端子傾き問題を効果的に解消することができる。そこで問題は、基板組込み体形成時における挿通孔と挿入孔の位置対応規整をどのようになすのが適切かということであるが、これについては、回路基板の挿入孔を利用するのが最も有効である。すなわち、コネクタハウジングの端子保持壁における挿通孔の側縁に沿って位置合せ脚を突設し、その位置合せ脚を基板組込み体形成時に回路基板の挿入孔に嵌合・係止させることで、基板組込み体にあって回路基板をコネクタハウジングに対し確実に固定し、これにより基板組込み体における挿通孔と挿入孔の位置対応を精度よく規整できるようにするのが最も有効である。
本発明では以上のような考え方に基づいて上記課題を解決する。具体的には、コネクタハウジング、回路基板、及び所要数の端子を備え、前記コネクタハウジングは、複数の挿通孔が所定の配列パターンで設けられた端子保持壁を有するとともに、前記端子保持壁に対面するようにして前記回路基板が組み込まれる基板組込み部を有する函状に形成され、前記回路基板は、前記挿通孔の配列パターンに対応する配列パターンで複数の挿入孔が設けられ、前記基板組込み部に組み込まれた際に前記各挿入孔が前記各挿通孔と位置対応するようにされており、前記端子は、接続部、挿通部及び挿入部を有するピン状に形成され、そして前記コネクタハウジングに前記基板組込み部で前記回路基板を組み込むことで形成される基板組込み体に対し、端子配置治具に前記挿通孔の配列パターンで仮保持させた前記所要数の端子の圧入を行って前記挿通部を前記挿通孔に挿通させるとともに、前記挿入部を前記挿入孔に挿入させることにより、前記所要数の端子を前記コネクタハウジングに組み付けて形成される基板組込み式コネクタにおいて、前記端子保持壁に位置合せ脚が前記挿通孔の側縁に沿うようにして突設され、前記基板組込み体を形成する際に前記位置合せ脚が前記挿入孔に嵌合して係止することにより、前記基板組込み体における前記各挿入孔と前記各挿通孔の位置対応関係を規整できるようにされていることを特徴としている。
また本発明では、上記のような基板組込み式コネクタについて、前記位置合せ脚は、前記挿通孔を挟んで対向する状態で対にして設けることを好ましい形態としている。このようにすることにより、位置合せ脚による挿入孔と挿通孔の位置対応関係規整をより安定的になせるようになる。
以上のような基板組込み式コネクタの組立方法は、前記コネクタハウジングに前記基板組込み部で前記回路基板を組み込んで前記基板組込み体を形成する工程、前記端子配置治具に前記挿通孔の配列パターンで前記所要数の端子を仮保持させる工程、及び前記端子配置治具に仮保持の前記所要数の端子の前記基板組込み体に対する圧入を行う工程を含み、そして前記基板組込み体形成工程では、前記位置合せ脚が前記挿入孔に嵌合して係止することにより、前記基板組込み体における前記各挿入孔と前記各挿通孔の位置対応関係の規整がなされることになる。
以上のような本発明によれば、基板組込み式コネクタにおける端子傾き問題を効果的に解消することができる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。図1〜図5に第1の実施形態による基板組込み式コネクタであるジョイントコネクタ31の構成を示す。図1は、ジョイントコネクタ31の全体を簡略化した斜視状態で示し、図2は、図1中のB−B線に沿う断面を簡略化して示し、図3は、図2の断面を部分的に拡大して示し、図4は、ジョイントコネクタ31における特徴部分を簡略化した斜視状態で拡大して示し、図5は、ジョイントコネクタ31の組立工程をイメージ化して示している。
なお、本実施形態におけるジョイントコネクタ31は、その基本的な構成として図7〜図10におけるジョイントコネクタ1と同様である。したがって以下では、ジョイントコネクタ31に特徴的な構成について主に説明し、ジョイントコネクタ1と共通する構成については図7〜図10におけるのと同一の符号を付して示し、上での説明を援用するものとする。
ジョイントコネクタ31は、コネクタハウジング2の端子保持壁7に位置合せ脚32が設けられている。位置合せ脚32は、端子保持壁7における挿通孔9の側縁に沿って後部側、つまり基板組込み部8の側に突出するようにして設けられており、その突出長さL(図3)が回路基板3における挿入孔11の深さDより短くなるようにされている。より具体的には以下のとおりである。
挿通孔9は方形であり、一方の方向で対向する一対の側縁33a、33aを有し、また他方の方向で対向する一対の側縁33b、33bを有している。同様に、回路基板3における挿入孔11も方形であり、一方の方向で対向する一対の側縁34a、34aを有し、また他方の方向で対向する一対の側縁34b、34bを有しており、側縁34b、34bが押接受け面18に対応している。
そして位置合せ脚32は、挿通孔9における一対の側縁33a、33aのそれぞれについてそれらに沿う状態にして突出長さLで突設されている。つまり位置合せ脚32は、挿通孔9における一対の側縁33a、33aに対応させて設けられており、したがって挿通孔9を挟んで対向する状態で一対にして設けられている。
こうした一対の位置合せ脚32、32は、図5における基板組込み体21を形成する際に挿入孔11における押接受け面18と直交する非押接受け面18nに密接する状態で挿入孔11に嵌合し、非押接受け面18nに密接・係止する。このため位置合せ脚32、32により挿入孔11が挿通孔9に対して規整され、これにより挿入孔11の挿通孔9に対する位置合せがなされる。その結果、挿通孔9と挿入孔11の同芯性を確実に保つことができるようになり、雄端子4に上述のような端子傾きが発生するのを確実に防止することができる。
以上のようなジョイントコネクタ31の組立は、図5に示すように、コネクタハウジング2にその基板組込み部8で回路基板3を組み込んで基板組込み体21を形成する工程(図5の(a)、(c))、端子配置治具22にジョイントコネクタ31で必要とする数の雄端子4をコネクタハウジング2における雄端子4の配置パターン、つまりコネクタハウジング2の端子保持壁7おける挿通孔9の配列パターンで仮保持させて端子配置セット23を形成する工程(図5の(b)、(c))、及び端子配置セット23における各雄端子4を基板組込み体21に対して圧入する工程を含む作業としてなされる。そして基板組込み体21の形成工程では、上述のように位置合せ脚32、32が挿入孔11に嵌合して非押接受け面18nに密接・係止することにより、基板組込み体21における各挿入孔11と各挿通孔9の位置対応関係の規整がなされる。
次に第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、図6に示すように、突出長さLが挿入孔11の深さDと同じとされる位置合せ脚41を端子保持壁7に設ける。本実施形態では、位置合せ脚41の突出長さLを挿入孔11の深さDと同じとしたことにより、挿入孔11の挿通孔9に対する位置合せについて位置合せ脚41による規整力を高めることができる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、これらは代表的な例に過ぎず、本発明はその趣旨を逸脱することのない範囲で様々な形態で実施することができる。例えば上記各実施形態では、位置合せ脚を端子保持壁における挿通孔の全てについて設けるようにしていたが、これは必ずしも必要でなく、端子保持壁における挿通孔の一部について設けるようにしてもよい。
第1の実施形態によるジョイントコネクタの全体を簡略化した斜視状態で示す図である。 図1中のB−B線に沿う断面を簡略化して示す図である。 図2の断面を部分的に拡大して示す図である。 位置合せ脚を簡略化した斜視状態で拡大して示す図である。 図1のジョイントコネクタの組立工程をイメージ化して示す図である。 第2の実施形態によるジョイントコネクタについての図3相当の図である。 従来のジョイントコネクタの全体を簡略化した斜視状態で示す図である。 図1中のA−A線に沿う断面を簡略化して示す図である。 図8の断面を部分的に拡大して示す図である。 図7のジョイントコネクタの組立工程をイメージ化して示す図である。 端子傾き問題の説明図である。
符号の説明
2 コネクタハウジング
3 回路基板
4 雄端子
7 端子保持壁
8 基板組込み部
9 挿通孔
11 挿入孔
12 接続部
13 挿通部
14 挿入部
21 基板組込み体
22 端子配置治具
32 位置合せ脚

Claims (3)

  1. コネクタハウジング、回路基板、及び所要数の端子を備え、前記コネクタハウジングは、複数の挿通孔が所定の配列パターンで設けられた端子保持壁を有するとともに、前記端子保持壁に対面するようにして前記回路基板が組み込まれる基板組込み部を有する函状に形成され、前記回路基板は、前記挿通孔の配列パターンに対応する配列パターンで複数の挿入孔が設けられ、前記基板組込み部に組み込まれた際に前記各挿入孔が前記各挿通孔と位置対応するようにされており、前記端子は、接続部、挿通部及び挿入部を有するピン状に形成され、そして前記コネクタハウジングに前記基板組込み部で前記回路基板を組み込むことで形成される基板組込み体に対し、端子配置治具に前記挿通孔の配列パターンで仮保持させた前記所要数の端子の圧入を行って前記挿通部を前記挿通孔に挿通させるとともに、前記挿入部を前記挿入孔に挿入させることにより、前記所要数の端子を前記コネクタハウジングに組み付けて形成される基板組込み式コネクタにおいて、
    前記端子保持壁に位置合せ脚が前記挿通孔の側縁に沿うようにして突設され、前記基板組込み体を形成する際に前記位置合せ脚が前記挿入孔に嵌合して係止することにより、前記基板組込み体における前記各挿入孔と前記各挿通孔の位置対応関係を規整できるようにされていることを特徴とする基板組込み式コネクタ。
  2. 前記位置合せ脚は、前記挿通孔を挟んで対向する状態で対にして設けられていることを特徴とする請求項1に記載の基板組込み式コネクタ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の基板組込み式コネクタの組立方法であって、
    前記コネクタハウジングに前記基板組込み部で前記回路基板を組み込んで前記基板組込み体を形成する工程、前記端子配置治具に前記挿通孔の配列パターンで前記所要数の端子を仮保持させる工程、及び前記端子配置治具に仮保持の前記所要数の端子の前記基板組込み体に対する圧入を行う工程を含み、そして前記基板組込み体形成工程では、前記位置合せ脚が前記挿入孔に嵌合して係止することにより、前記基板組込み体における前記各挿入孔と前記各挿通孔の位置対応関係の規整をなせるようにされていることを特徴とする組立方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017208159A (ja) * 2016-05-16 2017-11-24 日立オートモティブシステムズ株式会社 コネクタ及び電子制御装置

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