JP2011233403A - 基板用コネクタ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】組付け治具を用いることなく基板に確実に固定でき、しかも、使用する端子の構造・加工が簡単である。
【解決手段】折り曲げ加工前の端子10,20で、一端側のコネクタ側端子部12,22を外側よりコネクタハウジング2の端子貫通孔5に挿入してコネクタ嵌合室3に配置し、その後、端子10,20をコネクタハウジング2の外側に突出された箇所で折り曲げて折曲部11,21を形成し、折曲部11,21の他端側の基板側端子部13,23を基板に接続する向きに変更すると共に折曲部11,21の他端側の係止部14,24をコネクタハウジング2の係止受け部8に係止し、基板側から端子10,20に作用する外力を係止受け部8で受ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、基板に固定し、相手コネクタと基板間の電気的接続を行う基板用コネクタ及びその製造方法に関する。
この種の基板用コネクタは、相手コネクタのコネクタ嵌合方向と基板の固定方向とが異なるため、相手端子と基板間を電気的に接続する端子がストレート形状ではなく例えばL字形状に形成される。かかる基板用コネクタの従来例として、特許文献1(第1従来例)や特許文献2(第2従来例)に開示されたものがある。
第1従来例の基板用コネクタ50は、図8に示すように、基板(図示せず)に固定するコネクタハウジング51と、コネクタハウジング51に装着する複数の端子52とを有する。
コネクタハウジング51は、相手コネクタ(図示せず)が嵌合されるコネクタ嵌合室51aを有する。このコネクタ嵌合室51aの底面壁51bには、複数の端子貫通孔51cが形成されている。
各端子52は、ほぼL字形状である。各端子52の一端側のコネクタ側端子52aは、コネクタハウジング51の外側から各端子貫通孔51cにそれぞれ挿入され、コネクタ嵌合室51a内に配置されている。各端子52の他端側の基板側端子部52bは、プレスフィット形態であり、基板の固定方向に向かって延びている。基板側端子部52bは、コネクタハウジング51を基板に固定する際に、基板への圧入によって所望の配線部に接続される。
又、コネクタ嵌合室51aの底面壁51bの外面には、端子変移規制壁51dがそれぞれ突設されている。各端子変移規制壁51dに端子52の上面が当接され、基板側から端子52に作用する外力を受ける。
この第1従来例の基板用コネクタ50にあっては、予めL字形状とされた端子52をコネクタハウジング51の外側より端子貫通孔51cに挿入することによって装着する。
第2従来例の基板用コネクタ60は、図9に示すように、基板70に固定するコネクタハウジング61と、コネクタハウジング61に装着する複数の端子62と、複数の端子62の他端側を所定位置に位置決めするアライメントプレート63とを有する。
コネクタハウジング61は、相手コネクタ(図示せず)が嵌合されるコネクタ嵌合室(図示せず)を有する。このコネクタ嵌合室の底面壁61aには、複数の端子貫通孔61bが形成されている。
各端子62は、ほぼL字形状である。各端子62の一端側のコネクタ側端子部(図示せず)は、コネクタハウジング61の外側から各端子貫通孔61bにそれぞれ挿入され、コネクタ嵌合室内に配置されている。各端子62の他端側の基板側端子部62bは、基板70の固定方向に向かって延びている。基板側端子部62bは、基板70の所望の配線部に半田付け等によって接続される。
アライメントプレート63は、各端子62の基板側端子部62bを挿入する複数の端子挿入孔63aを有する。アライメントプレート63は、各端子62の基板側端子部62bを挿入した状態でコネクタハウジング61に組み付けされる。
この第2従来例の基板用コネクタ60にあっては、折り曲げ加工前の各端子62をコネクタハウジング61の外側より端子貫通孔61bに挿入し、挿入後にL字形状に折り曲げる。折り曲げた各端子62をアライメントプレート63の各端子挿入孔63aに通し、アライメントプレート63をコネクタハウジング61に組み付ける。
特開2006−107817号公報 特開2005−123120号公報
前記第1従来例の基板用コネクタでは、基板に固定する際に、基板側から端子52に作用する反力(外力)をコネクタハウジング51の端子変移規制壁51dで受けるため、組付け治具(図示せず)を用いることなく、端子52を基板に確実に圧入することができる。しかし、L字形状の端子52を使用するため、各端子52を予めL字形状に折り曲げ加工する必要があり、使用する端子52の構造・加工が複雑であるという問題がある。
前記第2従来例の基板用コネクタ60では、折り曲げ加工前の端子62を使用するため、使用する端子62の構造・加工が簡単である。しかし、基板側から端子62に作用する外力(反力)を受ける手段を有しないため、基板70への組み付け時に基板側から端子62に作用する外力(反力)がある場合には、組付け治具を用いる必要があるという問題がある。
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、基板への組み付け時に基板側から端子に作用する外力がある場合であっても組付け治具を用いることなく基板に確実に固定でき、しかも、使用する端子の構造・加工が簡単である基板用コネクタ及びその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、コネクタ嵌合室に開口する端子貫通孔を有し、基板に固定するコネクタハウジングと、折曲部を境として一端側のコネクタ側端子部を前記端子貫通孔より挿入して前記コネクタ嵌合室に配置し、前記折曲部を境として他端側の基板側端子部を前記基板側に接続する端子とを備えた基板用コネクタであって、前記端子には前記折曲部を境とする他端側に係止部を設け、前記コネクタハウジングには前記係止部が係止する係止受け部を設け、前記基板側から前記端子に作用する外力を前記係止受け部で受けることを特徴とする基板用コネクタである。
請求項2の発明は、請求項1記載の基板用コネクタであって、前記基板側端子部は、プレスフィット形態であることを特徴とする基板用コネクタである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載の基板用コネクタであって、前記コネクタハウジングは、前記端子貫通孔を複数段有し、各段の前記端子が前記係止受け部の端子ガイド溝に進入して前記端子の前記係止部が共に前記係止受け部に係止し、下段側の前記端子の前記係止部の幅をA寸法、上段側の前記端子の前記係止部の幅をB寸法とし、下段側の前記端子を配置する前記端子ガイド溝の箇所の幅をC寸法、上段側の前記端子を配置する前記端子ガイド溝の箇所の幅をD寸法として、C<A<D<Bの大きさに設定したことを特徴とする基板用コネクタである。
請求項4の発明は、折り曲げ加工前の端子で、一端側のコネクタ側端子部を外側よりコネクタハウジングの端子貫通孔に挿入してコネクタ嵌合室に配置し、その後、前記端子を前記コネクタハウジングの外側に突出された箇所で折り曲げて折曲部を形成し、前記折曲部の他端側の基板側端子部を前記基板に接続する向きに変更すると共に前記折曲部の他端側の前記係止部を前記コネクタハウジングの係止受け部に係止し、前記基板側から前記端子に作用する外力を前記係止受け部で受けることを特徴とする基板用コネクタの製造方法である。
請求項1の発明によれば、基板への組み付け時に基板側から端子に作用する外力がある場合であっても、基板側から端子に作用する外力をコネクタハウジングの係止受け部で受けるため、組付け治具を用いることなく端子を確実に基板に組み付けることができる。又、折り曲げ加工前の端子をコネクタハウジングの端子貫通孔に挿入し、挿入後に端子を折り曲げて端子の基板側端子部を所望の方向に向けると共に端子の係止部をコネクタハウジングの係止受け部に係止させるようにすれば、使用する端子は折り曲げ加工前のもので良い。以上より、基板への組み付け時に基板側から端子に作用する外力がある場合であっても組付け治具を用いることなく基板に確実に固定でき、しかも、使用する端子の構造・加工が簡単である。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、基板側端子部がプレスフィット形態である場合には基板側端子部を基板に圧入することから、基板への組み付け時に基板側から端子に大きな反力が作用するが、この大きな反力をコネクタハウジングの係止受け部で受けるため、プレスフィット形態の基板側端子部を確実に基板に圧入することができる。
請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2の発明の効果に加え、端子を複数段に配置するコネクタハウジングにあって、各段の双方の端子の係止部を共に同じ端子ガイド溝に進入させて係止させることができるため、各段の端子の係止部とコネクタハウジングの係止受け部とをコンパクトに配置できる。
請求項4の発明によれば、基板への組み付け時に基板側から端子に作用する外力がある場合であっても、基板側から端子に作用する外力をコネクタハウジングの係止受け部で受けるため、組付け治具を用いることなく端子を確実に基板に組み付けることができる。又、折り曲げ加工前の端子をコネクタハウジングの端子貫通孔に挿入し、挿入後に端子を折り曲げて端子の基板側端子部を所望の方向に向けると共に端子の係止部をコネクタハウジングの係止受け部に係止させるため、使用する端子は折り曲げ加工前のもので良い。以上より、基板への組み付け時に基板側から端子に作用する外力がある場合であっても組付け治具を用いることなく基板に確実に固定でき、しかも、使用する端子の構造・加工が簡単である。
本発明の一実施形態を示し、基板固定面側から見た基板用コネクタの斜視図である。 本発明の一実施形態を示し、基板用コネクタの要部斜視図である。 本発明の一実施形態を示し、基板用コネクタの要部底面図である。 本発明の一実施形態を示し、基板用コネクタの要部断面図である。 本発明の一実施形態を示し、(a)は図4のA−A線断面図、(b)は図4のB−B線断面図である。 本発明の一実施形態を示し、端子の係止箇所を示す一部破断斜視図である。 本発明の一実施形態を示し、(a)は下段側の端子の斜視図、(b)は上段側の端子の斜視図である。 第1従来例の基板用コネクタの断面図である。 第2従来例の基板用コネクタの斜視図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図7は本発明の一実施形態を示し、図1は基板固定面側から見た基板用コネクタ1の斜視図、図2は基板用コネクタ1の要部斜視図、図3は基板用コネクタ1の要部底面図、図4は基板用コネクタ1の要部断面図、図5(a)は図4のA−A線断面図、図5(b)は図4のB−B線断面図、図6は端子10,20の係止箇所を示す一部破断斜視図、図7(a)は下段側の端子10の斜視図、図7(b)は上段側の端子20の斜視図である。
図1〜図4に示すように、基板用コネクタ1は、基板(図示せず)に固定するコネクタハウジング2と、コネクタハウジング2に装着する複数の端子10,20とを有する。
コネクタハウジング2の基板固定面には、位置決めピン2a、係止枠2b等が突設されていると共にネジ孔2cが開口されている。コネクタハウジング2は、これらを用いて基板(図示せず)上の所定位置に固定される。
コネクタハウジング2は、相手コネクタ(図示せず)が嵌合されるコネクタ嵌合室3(図4に示す)を有する。このコネクタ嵌合室3の底面壁4には、複数の端子貫通孔5が形成されている。複数の端子貫通孔5は、上下2段に亘って規則正しく配置されている。
各端子10,20は、図7(a)、(b)に詳しく示すように、下段側と上段側の二種類である。下段側と上段側の双方の端子10,20は、共に折曲部11,21でほぼ直角方向に曲げられ、ほぼL字形状である。双方の各端子10,20には、折曲部11,21を境とする一端側にコネクタ側端子部12,22が設けられている。コネクタ側端子部12,22はストレート形態である。双方の各端子10,20には、折曲部11,21を境とする他端側に基板側端子部13,23が設けられている。基板側端子部13,23は、プレスフィット形態であり、圧入によって電気的接続を行う。下段側の端子10と上段側の端子20では、他端側の長さ寸法が異なり、下段側の端子10の方が上段側の端子20より短く設定されている。又、双方の各端子10,20には、折曲部11,21を境とする他端側に一対の係止部14,24が設けられている。一対の係止部14,24は、左右方向に突出し、下段側の端子10と上段側の端子20では一対の係止部14,24間の幅寸法A,Bが異なる。
下段側の端子10は、そのコネクタ側端子部12がコネクタハウジング2の外側から下段の各端子貫通孔5にそれぞれ挿入されてコネクタ嵌合室3内に配置されている。上段側の端子20は、そのコネクタ側端子部22がコネクタハウジング2の外側から上段の各端子貫通孔5にそれぞれ挿入されてコネクタ嵌合室3内に配置されている。双方の端子10,20の他端側の基板側端子部13,23は、基板(図示せず)の固定方向に向かって延びている。基板側端子部13,23は、コネクタハウジング2を基板(図示せず)に固定する際に、基板(図示せず)への圧入によって所望の配線部(図示せず)に接続される。
また、コネクタ嵌合室3の底面壁4の外面で、且つ、上段の端子貫通孔5の開口より直ぐ下位置には、端子ガイド壁6が突設されている。端子ガイド壁6は、複数の端子貫通孔5と同じ位置に複数の端子ガイド溝7を有する。各端子ガイド溝7には上段側の各端子20の他端側がそれぞれ配置されている。上段側の各端子20を折り曲げ加工する際に、端子20の他端側は各端子ガイド溝7に入り込むことによってガイドされて適正な向きに折り曲げ加工される。
又、各端子ガイド溝7は、図4に示すように、スプリングバックを考慮して、上方から下方側に向かうに従って深くなる傾斜溝として形成されている。上段側の各端子20を折り曲げ加工する際に、各端子ガイド溝7の上端を支点として過度(90度以上)に折り曲げ、スプリングバックによって適正な角度に折り曲げ加工される。このように端子ガイド溝7を傾斜溝として形成することによって、曲げ治具を用いることなくほぼ直角に折り曲げることができる。
コネクタ嵌合室3の底面壁4の外面で、且つ、下段の端子貫通孔5の開口より直ぐ下位置には、係止受け部8が突設されている。係止受け部8は、複数の端子貫通孔5と同じ位置に複数の端子ガイド溝9を有する。各端子ガイド溝9には、下段側と上段側の双方の端子10,20の他端側が間隔を置いて重なり合うように配置されている。そして、下段側と上段側の双方の端子10,20の一対の係止部14,24は、共に係止受け部8の底面に係止されている。
下段側の各端子10を折り曲げ加工する際に、端子10の他端側は各端子ガイド溝9に入り込むことによってガイドされて適正な向きに折り曲げ加工される。
又、各端子ガイド溝9は、図4に示すように、スプリングバックを考慮して、上方から下方側に向かうに従って深くなる傾斜溝として形成されている。下段側の各端子10を折り曲げ加工する際に、各端子ガイド溝9の上端を支点として過度(90度以上)に折り曲げ、スプリングバックによって適正な角度に折り曲げ加工される。このように端子ガイド溝9を傾斜溝として形成することによって、曲げ治具を用いることなくほぼ直角に折り曲げることができる。
端子ガイド溝9は、入口側が幅広部9aに、奥側が幅狭部9bに形成されている。下段側の端子10が配置される幅狭部9bの幅寸法Cと上段側の端子20が配置される幅広部9aの幅寸法Dとが異なり、C<Dに設定されている。そして、下段側と上段側の各端子10,20の係止部14,24の幅寸法との関係では、C<A<D<Bの条件を満たす関係に設定されている。又、下段側の端子10の係止部14以外の幅寸法aは、端子ガイド溝9の幅狭部9bの寸法Cより小さく形成されている。つまり、a<Cの条件に設定されている。上段側の端子20の係止部24以外の幅寸法bは、端子ガイド溝9の幅広部9aの寸法Dより小さく形成されている。つまり、b<Dの条件に設定されている。
次に、基板用コネクタ1の製造手順を簡単に説明する。下段側の端子10と上段側の端子20は、図7(a)、(b)にて仮想線で示すように、共に折り曲げ加工前のものを使用する。先ず、折り曲げ加工前の下段側の端子10をコネクタハウジング2の外側から下段側の端子貫通孔5に挿入し、コネクタ側端子部12をコネクタ嵌合室3に配置する。次に、コネクタハウジング2の端子貫通孔5より突出した近傍箇所で下段側の端子10を図6のR矢印方向に折り曲げる。すると、折り曲げた端子10の他端側が係止受け部8の端子ガイド溝9に進入し、一対の係止部14が係止受け部8の底面に係止する(図6の実線状態)。ここで、一対の係止部14の幅寸法Aより端子ガイド溝9の入口側の幅広部9aの寸法Dが大きいために、端子10の一致の係止部14が係止受け部8に干渉することなく端子ガイド溝9に進入することができる。そして、一対の係止部14の幅寸法Aが係止受け部8の端子ガイド溝9の奥側の幅狭部9bの寸法Cより大きいために、端子10の一対の係止部14が係止受け部8の底面に係止する。
次に、折り曲げ加工前の上段側の端子20をコネクタハウジング2の外側から上段側の端子貫通孔5に挿入し、コネクタ側端子部22をコネクタ嵌合室3に配置する。次に、コネクタハウジング2の端子貫通孔5より突出した近傍箇所で上段側の端子20を図6のR矢印方向に折り曲げる。すると、折り曲げた端子20の他端側が端子ガイド壁6の端子ガイド溝7と係止受け部8の端子ガイド溝9に進入し、一対の係止部24が係止受け部8の底面に係止する(図6の実線状態)。ここで、端子20の一対の係止部24の幅寸法Bが端子ガイド溝9の入口側の幅広部9aの寸法Dより大きいために、端子20の一致の係止部24が係止受け部8の底面に係止する。
上記した製造手順とは異なり、先ず、下段側と上段側の各端子10,20を端子貫通孔5に共に挿入し、その後に下段側の端子10と上段側の端子20をこの順序で折り曲げ加工するようにしても良い。
このように製造された基板用コネクタ1は、基板(図示せず)の固定位置に組み付けされる。この組み付け過程で、下段側と上段側の各端子10,20の基板側端子部13,23が基板(図示せず)の所定位置に圧入される。従って、この組み付け過程では基板側から各端子10,20に反力が作用するが、その反力を各端子10,20の係止部14,24を介してコネクタハウジング2の係止受け部8で受けるため、各端子10,20の基板側端子部13,23は基板(図示せず)に確実に圧入され、所望の配線部(図示せず)に接続される。
以上説明したように、端子10,20には折曲部11,21を境とする他端側に係止部14,24を設け、コネクタハウジング2には係止部14,24が係止する係止受け部8を設け、基板側から端子10,20に作用する外力(反力)を係止受け部8で受けるので、組付け治具(図示せず)を用いることなく端子10,20を確実に基板(図示せず)に組み付けることができる。又、折り曲げ加工前の端子10,20をコネクタハウジング2の端子貫通孔5に挿入し、挿入後に端子10,20を折り曲げて端子10,20の基板側端子部13,23を所望の方向に向けると共に端子10,20の係止部14,24をコネクタハウジング2の係止受け部8に係止させるため、使用する端子10,20は折り曲げ加工前のもので良い。以上より、基板(図示せず)への組み付け時に基板側から端子10,20に作用する外力がある場合であっても組付け治具(図示せず)を用いることなく基板(図示せず)に確実に固定でき、しかも、使用する端子10,20の構造・加工が簡単である。
基板側端子部13,23は、プレスフィット形態である。従って、基板側端子部13,23を基板(図示せず)に圧入することから、基板(図示せず)への組み付け時に基板側から端子10,20に大きな反力が作用するが、この大きな反力をコネクタハウジング2の係止受け部8で受けるため、プレスフィット形態の基板側端子部13,23を確実に基板(図示せず)に圧入することができる。尚、この実施形態では、基板側端子部13,23はプレスフィット形態であるが、プレスフィット形態でなくても良い。プレスフィット形態でなくても、係止部14,24と係止受け部8によって端子10,20の軸方向の外力による変形を阻止できるため、端子10,20の変形に強い基板用コネクタ1を提供できる。
コネクタハウジング2は、端子貫通孔5を二段有し、各段の端子10,20が係止受け部8の端子ガイド溝9に配置して端子10,20の係止部14,24が共に係止受け部8に係止し、下段側の端子10の係止部14の幅をA寸法、上段側の端子20の係止部24の幅をB寸法とし、下段側の端子10を配置する端子ガイド溝9の幅狭部9bの幅をC寸法、上段側の端子20を配置する端子ガイド溝9の幅広部9aの幅をD寸法として、C<A<D<Bの大きさに設定した。従って、下段側と上段側の双方の端子10,20の係止部14,24を共に同じ端子ガイド溝9に配置して係止させることができるため、各段の端子10,20の係止部14,24とコネクタハウジング2の係止受け部8とをコンパクトに配置できる。
尚、この実施形態では、端子10,20を二段に配列する場合を示したが、端子10,20を三段以上に配列する場合にも同様に適用できる。
1 基板用コネクタ
2 コネクタハウジング
3 コネクタ嵌合室
5 端子貫通孔
8 係止受け部
9 端子ガイド溝
10 下段側の端子
11,21 折曲部
12,22 コネクタ側端子部
13,23 基板側端子部
14,24 係止部
20 上段側の端子

Claims (4)

  1. コネクタ嵌合室に開口する端子貫通孔を有し、基板に固定するコネクタハウジングと、折曲部を境として一端側のコネクタ側端子部を前記端子貫通孔より挿入して前記コネクタ嵌合室に配置し、前記折曲部を境として他端側の基板側端子部を前記基板側に接続する端子とを備えた基板用コネクタであって、
    前記端子には前記折曲部を境とする他端側に係止部を設け、前記コネクタハウジングには前記係止部が係止する係止受け部を設け、前記基板側から前記端子に作用する外力を前記係止受け部で受けることを特徴とする基板用コネクタ。
  2. 請求項1記載の基板用コネクタであって、
    前記基板側端子部は、プレスフィット形態であることを特徴とする基板用コネクタ。
  3. 請求項1又は請求項2記載の基板用コネクタであって、
    前記コネクタハウジングは、前記端子貫通孔を複数段有し、各段の前記端子が前記係止受け部の端子ガイド溝に配置して前記端子の前記係止部が共に前記係止受け部に係止し、
    下段側の前記端子の前記係止部の幅をA寸法、上段側の前記端子の前記係止部の幅をB寸法とし、下段側の前記端子を配置する前記端子ガイド溝の箇所の幅をC寸法、上段側の前記端子を配置する前記端子ガイド溝の箇所の幅をD寸法として、C<A<D<Bの大きさに設定したことを特徴とする基板用コネクタ。
  4. 折り曲げ加工前の端子で、一端側のコネクタ側端子部を外側よりコネクタハウジングの端子貫通孔に挿入してコネクタ嵌合室に配置し、
    その後、前記端子を前記コネクタハウジングの外側に突出された箇所で折り曲げて折曲部を形成し、前記折曲部の他端側の基板側端子部を前記基板に接続する向きに変更すると共に前記折曲部の他端側の前記係止部を前記コネクタハウジングの係止受け部に係止し、前記基板側から前記端子に作用する外力を前記係止受け部で受けることを特徴とする基板用コネクタの製造方法。
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