JP2010040363A - マイクロ波加熱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】食品の高さの影響を受けることなく、正しい位置にマイクロ波を集中させて食品を均一に加熱するマイクロ波加熱装置を提供する。
【解決手段】本発明の電子レンジ31(マイクロ波加熱装置)は、マグネトロン32(マイクロ波発生手段)と、被加熱物を収納する加熱室34と、マイクロ波の分布を可変する回転アンテナ38,39(分布可変手段)と、温度分布を検出する赤外線センサ10(温度分布検出手段)と、被加熱物の高さを検知する発光素子60a,60b(高さ検知手段)、受光素子61a,61b(高さ検知手段)と、制御手段を有し、制御手段は赤外線センサ10の検出した温度分布情報と発光素子60a,60b、受光素子61a,61bの検知した被加熱物の高さ情報に基づき回転アンテナ38,39を制御する構成としたものである。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の電子レンジ31(マイクロ波加熱装置)は、マグネトロン32(マイクロ波発生手段)と、被加熱物を収納する加熱室34と、マイクロ波の分布を可変する回転アンテナ38,39(分布可変手段)と、温度分布を検出する赤外線センサ10(温度分布検出手段)と、被加熱物の高さを検知する発光素子60a,60b(高さ検知手段)、受光素子61a,61b(高さ検知手段)と、制御手段を有し、制御手段は赤外線センサ10の検出した温度分布情報と発光素子60a,60b、受光素子61a,61bの検知した被加熱物の高さ情報に基づき回転アンテナ38,39を制御する構成としたものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、被加熱物を加熱するマイクロ波加熱装置に関するものである。
代表的なマイクロ波加熱装置である電子レンジは、代表的な被加熱物である食品を直接的に加熱できるので、なべや釜を準備する必要がない簡便さでもって生活上の不可欠な機器になっている。
電子レンジで食品を均一温度に加熱するために、食品を回転皿に載せて回転させたり、加熱室内でマイクロ波を均一に分布させるために、マイクロ波を反射させるスタラー羽根を回転させたり、マイクロ波を加熱室に導入する導波管を回転させたり、導波管に設けたアンテナを回転させるなど、いろいろな方法が行われてきた。
しかし、マイクロ波を分散させて均一に食品に入れようとしても、食品の形状や成分によってマイクロ波を吸収しやすい部分としにくい部分とがあり、どうしても食品の中で温度差が生じてしまうという課題があった。
そうした課題を解決するものとして、マイクロ波を食品に均一に入れようとするのではなくマイクロ波を集中させて食品の低温部分を狙って加熱する方法がある。加熱室内天井面端部に非接触で二次元の温度分布を検出できる赤外線センサを設置し、赤外線センサが検出する温度領域の温度変化が所定以上かどうかでその領域が食品かどうかを認識し、食品と認識した複数の領域のうち最も温度の低い領域にマイクロ波が集中するように複数の回転アンテナを制御するものである。ここでマイクロ波を集中させるための回転アンテナは複数あり、その複数の回転アンテナが停止する位置の組み合わせで、マイクロ波の集中する箇所を変えることができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−335377号公報
食品の厚みはいろいろな種類があり、厚みが非常に薄い食品として、例えばピザやお好み焼きを平皿に載せて加熱する場合には、食品の表面は加熱室底面から20〜30mmの高さになる。また加熱される頻度の非常に多いメニューである茶碗に入ったご飯の場合、ご飯の表面は加熱室底面から50〜60mmの高さになる。さらに同じご飯でも丼にたっぷり盛った場合には80〜100mmの高さになる。
一方、赤外線センサは、加熱室天井面端部から斜めに、加熱室全体を臨む構成で取り付けている。したがって、例えば、ピザやお好み焼きのような底面から20〜30mmの高さにある食品を想定して、温度検出領域とマイクロ波を集中させる位置との関係を設定しておくと、丼に入ったご飯のように高さが異なるもののときには、位置がずれてしまい、誤った箇所を加熱することになる。
赤外線センサを天井面の中心に取り付けられれば、この位置ずれの問題は起こさないが、一般に電子レンジはマイクロ波による加熱だけでなく、他にもヒータやスチームなどいろいろな熱源を持っていることが多く、電子レンジの加熱室の天井面にはヒータがあったり、またスチームの影響を強く受けるなど、赤外線センサを加熱室天井面に設けることは困難が多い。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、食品の高さの影響を受けることなく、正しい位置にマイクロ波を集中させて食品を均一に加熱することを目的とする。
本発明のマイクロ波加熱装置は、マイクロ波発生手段と、前記マイクロ波で加熱する被加熱物を収納する加熱室と、前記加熱室内での前記マイクロ波の分布を可変する分布可変手段と、前記加熱室内の温度分布を検出する温度分布検出手段と、前記被加熱物の高さを検知する高さ検知手段と、前記温度分布検出手段の検出した温度分布情報と前記高さ検知手段の検知した前記被加熱物の高さ情報に基づき前記分布可変手段を制御する制御手段とを有する構成である。
この構成により、制御手段が温度分布検出手段の検出結果と高さ検知手段の検知結果で、マイクロ波の分布を制御してマイクロ波の集中する箇所を制御するので、食品の高さの影響を受けることなく、正しい位置にマイクロ波を集中させて食品を均一に加熱することができる。
本発明によれば、食品の高さの影響を受けることなく、正しい位置にマイクロ波を集中させて食品を均一に加熱することができる。
第1の発明はマイクロ波発生手段と、マイクロ波で加熱する被加熱物を収納する加熱室と、加熱室内でのマイクロ波の分布を可変する分布可変手段と、加熱室内の温度分布を検出する温度分布検出手段と、被加熱物の高さを検知する高さ検知手段と、温度分布検出手段の検出した温度分布情報と高さ検知手段の検知した被加熱物の高さ情報に基づき分布可変手段を制御する制御手段とを有することにより、制御手段が温度分布検出手段の検出結果と高さ検知手段の検知結果で、マイクロ波の分布を制御してマイクロ波の集中する箇所を制御するので、食品の高さの影響を受けることなく、正しい位置にマイクロ波を集中させて食品を均一に加熱することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の制御手段が、温度分布検出手段の検出する温度分布情報から被加熱物の低温部を抽出する低温部抽出部を有し、高さ検知手段が検知する高さ情報から低温部の加熱室底面における位置にマイクロ波が集中するよう分布可変手段を制御する低温領域抽出部が温度分布検出手段の検出した温度分布から低温領域を抽出し、高さ検知手段が検知する高さ情報から低温部の加熱室底面における位置にマイクロ波が集中するよう制御するので、食品の高さの影響を受けることなく、正しい位置にマイクロ波を集中させて食品を均一に加熱することにより、低温領域抽出部が温度分布検出手段の検出した温度分布から低温領域を抽出し、高さ検知手段が検知する高さ情報から低温部の加熱室底面における位置にマイクロ波が集中するよう制御するので、食品の高さの影響を受けることなく、正しい位置にマイクロ波を集中させて食品を均一に加熱することができる。
第3の発明は、特に、第1の発明の分布可変手段が、マイクロ波を放射するための複数の回転アンテナと回転アンテナを駆動する駆動手段とすることにより、駆動手段で複数の回転アンテナを制御し、加熱室内の任意の位置にマイクロ波を集中することが可能とすることができる。
第4の発明は、特に、第1の発明高さ検知手段が、発光素子と受光素子を有し、発光素子で発光した光が遮られずに受光素子に到達するか否かで検知することにより、簡易な構成で必要な高さ情報を得ることができるようになり、食品の高さの影響を受けることなく
、正しい位置にマイクロ波を集中させて食品を均一に加熱することができる。
、正しい位置にマイクロ波を集中させて食品を均一に加熱することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1から図3は本発明に係る代表的なマイクロ波加熱装置である電子レンジ31の構成図で、図1は正面から見た断面図、図2は図1のA−A’線における断面図、図3は図1のB−B’線における断面図である。
図1から図3は本発明に係る代表的なマイクロ波加熱装置である電子レンジ31の構成図で、図1は正面から見た断面図、図2は図1のA−A’線における断面図、図3は図1のB−B’線における断面図である。
図1に示すように、電子レンジ31は、代表的なマイクロ波発生手段であるマグネトロン32から放射されたマイクロ波を伝送する導波管33と、導波管33の上部に接続される加熱室34と、代表的な被加熱物である食品(図示せず)を載置するため加熱室34内に固定され、セラミックやガラスなどの低損失誘電材料からなるためにマイクロ波が容易に透過できる性質の載置台35と、加熱室34内の載置台35より下方に形成されるアンテナ空間37とを備えている。
導波管33内のマイクロ波を加熱室34内に放射するため、導波管33からアンテナ空間37にわたり、加熱室34の幅方向に対して対称位置に取り付けられた二つの回転アンテナ38、39と、回転アンテナ38、39を回転駆動できる代表的な駆動手段としてのモータ40、41と、モータ40、41を制御して回転アンテナ38、39の向きを制御する制御手段411と、各回転アンテナ38、39の回転の原点を検出する原点検出機構を構成するフォトインタラプタ36と、加熱室34内の温度分布を検出する温度分布検出手段である赤外線センサ10とを有する。また、被加熱物の高さを検知するために加熱室34壁面には光の通る孔をあけ、高さ検知手段として、発光素子60a、60b、受光素子61a、61bを設けている。
また、電子レンジ31は、前面開口が設けられ、この前面開口には図2に示すように、前面開口を開閉可能に軸支されたドア64が設けられている。そして、設定手段63がドア64の下部に配置されている。設定手段63は、使用者が、食品や調理内容に応じて様々な調理メニューを選択できるものである。この選択結果に基づき、制御手段411はマグネトロン32やモータ40、41を制御することができる。
回転アンテナ38、39は、放射指向性を有する構成である。本実施の形態1の電子レンジ31は、回転アンテナ38、39のうちの少なくとも一方の放射指向性の強い部位を所定の向きに制御して、特定の食品を集中加熱する構成としている。具体的にどのように制御しているかについては、後述する。
また、回転アンテナ38、39は、導波管33と加熱室底面42との境界面に設けられた直径約30mmで略円形の結合孔43、44を貫通する直径約18mmで略円筒状の導電性材料から成る結合部45、46と、結合部45、46の上端にカシメや溶接などで電気的に接続されて一体化され、概ね垂直方向よりも水平方向に広い面積を有する導電性材料から成る放射部47、48とを備える。
また、回転アンテナ38,39は、結合部45、46の中心が回転駆動の中心となるように、モータ40、41のシャフト49、50に嵌合された構成としている。放射部47、48は、回転の方向に対して形状が一定ではないために、放射指向性がある構成としている。
回転アンテナ38、39の回転の中心は加熱室34内の中心から略等距離に配置する。
この構成により、アンテナが一つの構成では通常は加熱しにくい加熱室内の中央付近を、回転アンテナ38、39の放射指向性の強い部分を中央付近に向けることにより加熱可能とするものである。
この構成により、アンテナが一つの構成では通常は加熱しにくい加熱室内の中央付近を、回転アンテナ38、39の放射指向性の強い部分を中央付近に向けることにより加熱可能とするものである。
導波管33は、図3のように上から見てT字型を成し、左右対称な形状であるため、マグネトロン32から結合部45、46までの距離が等しく、かつ結合部45、46は加熱室34の幅方向に対しても対称位置に取り付けられているので、マグネトロン32から放射されるマイクロ波は、導波管33、回転アンテナ38、39を介して加熱室34内に、ほぼ均等に分配される。
放射部47、48は同一の形状で、放射部上面51、52が略四辺形にRを有する形状で、そのうち対向する2辺には加熱室底面42側に曲げられた放射部曲げ部53、54を有し、その2辺の外側へのマイクロ波の放射を制限する構成である。加熱室底面42と放射部上面51、52までの距離は約10mm程度とし、放射部曲げ部53、54は、それよりも約5mm程度低い位置に引き下げられている。
そして,残る2辺は結合部45、46から端部までの水平方向の長さが異なり、結合部の中心からの長さが75mm程度の端部55、56、結合部の中心からの長さが55mm程度の端部57、58を構成している。また端部の幅方向の寸法は、いずれも80mm以上としている。この構成において回転アンテナ38、39は、結合部45、46から端部57、58の方向への放射指向性を強くすることができる。
この構成において、加熱室34内の中央付近を集中加熱する場合、制御手段411は、図4に示すように、回転アンテナ38、39の端部57、58を、加熱室34の幅方向の略中央かつ奥行き方向の略中央という所定の向きに向けるように制御する。回転アンテナ38、39の端部57、58が、加熱室34の幅方向の略中央かつ奥行き方向の略中央を向くとき、端部57、58の方向への放射指向性が強いので、特に端部57、58の方向からマイクロ波が放射され、その方向に位置する食品を集中的に加熱することができる。
食品は一般に、周囲や端部から加熱されやすいもので、食品の中央というのは、最も加熱されにくい。そして食品は一般に、加熱室34の中央に置かれることが多いものであるから、加熱室34の中央を集中加熱することで、食品を均一に加熱できる。後述する中央加熱モードについては、この図4に示すアンテナの向きで停止することを基本とし、ただこの停止だけでは、中央が加熱され過ぎることもあり、安全性の問題もある。そこで、回転との組み合わせで、例えば10秒停止すれば10秒回転するなどの方法で、回転アンテナ38、39を制御する。
また、加熱室34内の左側付近を加熱する場合、制御手段411は、図5に示すように、回転アンテナ38、39の端部57、58を、左向き(加熱室34をドア64側から見て左側)に向けるように制御する。
回転アンテナ38、39の端部57、58が、両方とも、加熱室34をドア64側から見て左側を向く時、各アンテナは端部57、58の方向への放射指向性が強いので、特に端部57、58の方向からマイクロ波が放射されその方向に位置する食品を集中的に加熱することができる。
同様に、加熱室34内の右側付近を加熱する場合、制御手段411は、図6に示すように、回転アンテナ38、39の端部57、58を、右向き(加熱室34をドア64側から見て右側)に向けるように制御する。
回転アンテナ38、39の端部57、58が両方とも、加熱室34をドア64側から見て右側を向くとき、各アンテナは端部57、58の方向への放射指向性が強いので、特に端部57、58の方向からマイクロ波が放射されその方向に位置する食品を集中的に加熱することができる。
また、加熱室34内の前方中央付近を加熱する場合、制御手段411は、図7に示すように、回転アンテナ38、39の端部57、58を、加熱室34の幅方向の略中央かつ奥行き方向の前方(加熱室34内の中央前方付近)に向けるように制御する。
図7に示すように、回転アンテナ38、39の端部57、58が、加熱室34内の中央前方付近を向く時、各アンテナは端部57、58の方向への放射指向性が強いので、特に端部57、58の方向からマイクロ波が放射され、その方向に位置する食品を集中的に加熱することができる。
また、加熱室34内の後方中央付近を加熱する場合、制御手段411は、図8に示すように、回転アンテナ38、39の端部57、58を、加熱室34の幅方向の略中央かつ奥行き方向の後方(加熱室34内の中央後方付近)に向けるように制御する。
図8に示すように、回転アンテナ38、39の端部57、58が、加熱室34内の中央後方付近を向く時、各アンテナは端部57、58の方向への放射指向性が強いので、特に端部57、58の方向からマイクロ波が放射され、その方向に位置する食品を集中的に加熱することができる。
以上のように、本実施の形態1の電子レンジ31は、局所的に加熱したい場所に応じて、回転アンテナ38、39の向きを制御するものであり、回転アンテナ38、39を所定の向きに向けるためには、モータ40、41としてステッピングモータを用いるとか、あるいは一定回転のモータであっても、基準位置を検出して通電時間を制御するなどの手段が考えられる。
本実施の形態1の電子レンジ31では、モータ40、41として、ステッピングモータを用いており、各モータ40、41のシャフト49、50に、それぞれ原点検出機構を設けている。図9は図1のD−D’線における断面図であり、この原点検出機構は、図9に示すように、シャフト49、50を中心軸とする円板36aと、フォトインタラプタ36とにより構成される。円板36aには、矩形状のスリット36bが設けられている。
円板36aは、回転アンテナ38、39を回転させるモータのシャフト49、50の軸に、それぞれ共通に取り付けられていて、発光素子と受光素子とを備えたフォトインタラプタ36の光路を遮るように回転するものである。
この構成により、スリット36bがフォトインタラプタ36の光路を通過する時は、前記光路を遮るものが無いので、スリット36bの通過時点を検出することができる。従って、スリット36bの位置を回転アンテナ38、39の原点と設定しておくことで、各モータ40、41に取り付けられたフォトインタラプタ36により、回転アンテナ38、39の原点を検出することができるものである。
また、制御手段411は、原点検出機構で検出できる原点を基準として、回転アンテナ38、39の指向性の強い部分を局所加熱箇所に集中させる時の回転アンテナ38、39の角度(停止位置)を予め記憶しているアンテナ角度記憶部を有している。回転アンテナ38、39の動作を制御して局所加熱を実行する際には、アンテナ角度記憶部の情報が参照される。
なお、ここまで、回転アンテナが二つの場合について説明してきたが、回転アンテナの数はこれに限られず二個以上の複数個でも良く、例えば、図10に示すように、三つの回転アンテナを有する構成としても良い。図10に示す状態では、各回転アンテナの端部が、加熱室34内の中央付近を向いており、その中央付近に位置する食品を集中的に加熱することができる。
次に、図11を参照して、本実施の形態1の電子レンジ31が備える温度検出手段10について説明する。この温度検出手段は、基板19上に一列に並んで設けられた複数の赤外線検出素子13と、基板19全体を収納するケース18と、ケース18を赤外線検出素子13が並んでいる方向と垂直に交わる方向に移動させるステッピングモータ11と、を備えるものである。
基板19上には、赤外線検出素子13を封入する金属製のカン15と、赤外線検出素子13の動作を処理する電子回路20とが設けられている。また、カン15には赤外線が通過するレンズ14が設けられている。また、ケース18には、赤外線を通過させる赤外線通過孔16と、電子回路20からのリード線を通過させる孔17とが設けられている。
この構成により、ステッピングモータ11が回転運動することで、ケース18を、赤外線検出素子13が一列に並んでいる方向とは垂直方向に移動させることができる。
図12は、図1中のC−C’線における断面での加熱室34内の赤外線温度検出スポットを説明する模式図である。図に示すように、本実施の形態1の電子レンジ31は、温度検出手段のステッピングモータ11が往復回転動作することにより、加熱室34内のほぼ全ての領域の温度分布を検出することができるものである。
具体的には、例えば、まず図12中のA1〜A4の領域の温度分布を、温度分布検出手段10が有する一列に並んだ温度検出素子13(例えば、赤外線センサ)が同時に検出する。次に、ステッピングモータ11が回転動作しケース18が移動するとき、温度検出素子13がB1〜B4の領域の温度分布を検出する。さらに、ステッピングモータ11が回転動作してケース18が移動するとき、温度検出素子13がC1〜C4の領域の温度分布を検出し、同様に、D1〜D4の領域の温度分布が検出される。
また、上述の動作に続けて、ステッピングモータ11が逆回転することで、D1〜D4の領域側から、C1〜C4、B1〜B4、A1〜A4の順に、温度分布を検出する。温度分布検出手段は、以上の動作を繰り返すことで、加熱室34内の全体の温度分布を検出することができる。
図12は図1中のC−C’断面における赤外線検出スポットを説明するものであるが、これが高さ方向で異なる断面であったときには検出スポットがずれることを図13の高さ検知手段の構成断面図を用いて説明する。実線X1〜X4は複数の赤外線検出素子それぞれに入射する光線を表している。C−C’断面は発光素子60a、受光素子61aと発光素子60b、受光素子61bの中間に位置するのに対して、E−E’はC−C’より高い位置で発光素子60a、受光素子61aよりも更に高い位置にある。またF−F’断面はC−C’断面より低く、発光素子60b、受光素子61bよりも更に低い位置にある。
図13中のE−E‘断面における赤外線温度検出スポットを説明する図が図14である。図14に示すように図12より赤外線検出スポットは小さくなり、また図中左に偏ることとなる。また図13中のF−F’断面における赤外線温度検出スポットを説明する図が図15である。図15に示すように図12より赤外線スポットは大きくなり、まあ図中右
に偏ることになる。そしてA4、B4、C4、D4は電子レンジ31の加熱室34の底面ではなく加熱室34の壁面になってしまう。
に偏ることになる。そしてA4、B4、C4、D4は電子レンジ31の加熱室34の底面ではなく加熱室34の壁面になってしまう。
そして図13で発光素子60a、受光素子61aよりも背の高い食品、例えばどんぶりなどであれば、発光素子60a、60bから出た光は遮られて、受光素子61a、61bには到達できず、受光素子61a、61bでは受光しない。この場合には図14に示すような断面で検出位置になっていることがわかる。
また発光素子60a、受光素子61aよりも背は低く、発光素子60b、受光素子61bよりは背の高い食品、例えば茶碗に入ったご飯や汁椀に入った味噌汁、小鉢に入った煮物などであれば、発光素子60aから出た光は受光素子61aに到達し受光するが、発光素子60bから出た光は遮られて、受光素子61bには到達できず、受光素子61bでは受光しない。この場合には図12に示すような断面で検出位置になっていることがわかる。
また発光素子60b、受光素子61bよりも背の低い食品、例えば皿に載せられたピザやお好み焼きなどであれば、発光素子60a、60bから出た光は受光素子61a、61bに到達し受光する。この場合には図15に示すような断面で検出位置になっていることがわかる。
次に、図16を参照して、制御手段411の概略構成を説明する。制御手段411は、加熱室34内に載置された被加熱物が食品であるか否かを判定する食品判定部101と、加熱処理の終了を判定する加熱終了判定部102と、回転アンテナ38、39の動作を制御するアンテナ制御部103とを有する構成である。
食品判定部101は、加熱開始初期の温度分布を記憶する初期温度分布記憶部104を有する。食品判定部101は、検出した温度分布と初期温度分布記憶部104で記憶している初期温度分布との差を算出し、その差に基づき食品かどうかを判定するものである。これは温度を検出した領域が、被加熱物を載せる載置台であるのか又は加熱対象である食品であるのかを判定するのであるが、載置台はマイクロ波を透過してほとんど温度上昇しないが、食品はマイクロ波を吸収して温度上昇しやすい、その特性の違いにより判別するものである。
加熱終了判定部102は、例えば、被加熱物の温度分布のうち最高温度が予め設定された設定温度を超えるときに加熱処理を終了すると判定する判定条件や、食品と判定した箇所の平均温度が設定温度を越えるときに加熱処理を終了する判定条件や、また、被加熱物の最高温度が所定温度に到達するのに要する時間を測定し、その要した時間の一定の割合(例えば50%)を追加加熱時間として加熱処理し、その後追加加熱時間が終了したときに加熱処理を終了したり、またはそれらの組合わせの構成等により、加熱処理の終了を判定したりするものである。
アンテナ制御部103は、中央加熱モード制御部105と、加熱局所制御モード制御部106と、いずれのモード制御部を採用してアンテナを制御するかを判定するモード判定部107と、モード判定部107の判定によりモードを切替える切替部108を有する構成である。
中央加熱モード制御部105は、二つの回転アンテナ38、39を図4に示す向きで停止させることを基本とし、ただし定期的に回転を加えるなどして加熱室34内の中央を強く加熱することで全体を均一に加熱できるようにモータ40、41を制御するものである。
加熱局所制御モード制御部106は、二つの回転アンテナ38、39を所定角度に停止して、放射指向性の強い部位の位置を固定してマイクロ波を局所に集中させて加熱制御を行う。図4〜図8で示したような向きで二つの回転アンテナ38、39を停止させると、特定の部分を局所加熱できるものであり、その回転アンテナの角度はアンテナ角度記憶部109に予め記憶されている。
また加熱局所制御モード制御部106は、低温部抽出部110を備えていて、低温部抽出部110は食品判定部101で食品と判定した箇所のうち、温度分布検出手段10による検出温度が低温の部分を抽出する。また高さ検知手段である受光素子61a、61bから食品の高さに関する情報を入力し、図12、図14、図15のいずれの位置にあたるかを選択し、低温部抽出部110で抽出した低温部の位置を決定し、決定した低温部の位置を局所加熱する。加熱局所制御モード制御部106は、その低温部分の場所を局所加熱するための二つのアンテナ38、39の角度をアンテナ角度記憶部109より抽出し、その角度で停止するように二つのモータ40、41を制御するものである。
モード判定部107は、中央加熱モード制御部105と加熱局所制御モード制御部106のいずれで二つの回転アンテナ38、39の回転を制御するのかを判定するものである。加熱開始当初は食品全体は同じような温度であるから、局所を加熱する必要はなく、食品全体を均一に加熱するために中央加熱モード制御部105を選択するように切替部108を制御する。中央加熱モード制御部105で加熱室34内の中央を集中加熱しながら均一加熱していると、やがて食品の中で高温部分と低温部分の温度差が生じ始めることが多いので、モード判定部107が切替部108を作動させて局所過熱モード制御部106に切替え、低温部を局所加熱するようにして温度上昇させ、温度差を低減するように制御するものである。
上記切替え制御は次のように行っている。すなわち、モード判定部107はタイマー111を備えていて、加熱開始から所定時間経過すると、中央加熱モード制御部105から加熱局所制御モード制御部106に切り替える。或は、温度分布検出手段10からの入力で検出した温度の最高温度が所定温度を超えるまでは中央加熱モード制御部105で制御し、所定温度を超えると加熱局所制御モード制御部106に切り替えたり、初期温度からの温度変化の最大値が所定温度変化を超えるまでは中央加熱モード制御部105で制御し、所定温度を超えると加熱局所制御モード制御部106に切り替えたりする。また、食品判定部101で食品と判定した箇所の温度の最高と最低の差が所定以上なければ中央加熱モード制御部105で制御し、所定以上になると加熱局所制御モード制御部106に切り替える。この場合には、温度差が所定以上になり加熱局所制御モード制御部106で低温部を局所加熱すると、温度差が小さくなり再び所定以下になれば中央加熱モード制御部105に戻して制御する。
これらの切り替え制御は上記のいずれかひとつ或はそれらを組み合わせて行うものであり、その一例として本実施の形態で採用しているものを後述する。
次に、本実施の形態1の電子レンジ31の動作について図17のフローチャートを参照して説明する。加熱を開始すると、まず温度分布検出手段10により初期の温度分布、即ち各温度検出箇所の初期温度T0を検出する(S201)。
次に温度分布検出手段10により温度分布、即ち各温度検出箇所の温度を検出する(S202)。そして食品ポイント判定を行う(S203)。食品ポイント判定は食品判定部101により判定するもので、S202で検出した温度TとS201で検出した初期温度T0との差を算出し、更に経過時間tで除算することで、単位時間当たりの温度上昇率を
算出する。この算出値が予め設定した温度上昇率ΔTaより大きければ、その温度検出箇所は食品であると判定する。
算出する。この算出値が予め設定した温度上昇率ΔTaより大きければ、その温度検出箇所は食品であると判定する。
次にS203で食品と判定した箇所の温度Tfの中から最高温度Tfmaxと最低温度Tfminを抽出し、その温度差(Tfmax−Tfmin)を算出して、それが予め定めた所定の温度差Tbより大きいかどうかを判定する(S204)。そして温度差が所定値より大きければ(S204−Yes)、加熱局所制御モード制御部106により二つのアンテナ38、39を制御し局所加熱を行う(S205)。温度差が所定値より大きくなければ(S204−No)、中央加熱モード制御部105により二つのアンテナ38、39を制御して中央加熱を行う。
そして加熱終了判定部102により加熱終了するかどうかを判定し(S207)、まだ加熱終了しないのであれば(S207−No)、S202に戻って温度分布検出からの処理を繰り返し、加熱終了するのであれば(S207−Yes)、マグネトロン32を停止して加熱を終了する。
次に図17の局所加熱モード制御S205について、図18〜図21のフローチャートを用いて説明する。図18でまず高さ検出手段である受光素子60b、61bの検出より食品の高さで異なる処理に場合分けする。S301で受光素子60bに受光があるかどうかを判定し、受光がなければ(S301−NO)、高さの高い食品が入っている場合の局所加熱としてS302の処理を行う。また受光素子60bで受光があった場合(S301−YES)は、次にS303で受光素子61bに受光があるかどうかを判定し、受光がなければ(S303−NO)、中程度の高さの食品が入っている場合の局所加熱としてS304の処理を行う。また受光素子61bの受光もあった場合(S303−YES)は、高さの低い食品が入っている場合の局所加熱としてS305の処理を行う。
図19のフローチャートは図18の高い食品用局所加熱S302について説明するものである。前記した説明で食品ポイントと判定した温度検出箇所のうち最も低い温度の箇所を抽出する(S401)。その最低温度箇所が図14中のB3、B4、C3、C4のいずれかの領域であるか否かを判定する(S402)。最低温度箇所がB3、B4、C3、C4のいずれかの領域であった場合は(S402−Yes)、アンテナ制御部101は、回転アンテナ38、39が加熱室34内の中央を加熱する向き、すなわち図4に示した停止位置をアンテナ角度記憶部108から選び、そこに回転アンテナ38、39を停止させるように動作制御を実行する(S407)。
最低温度箇所がB3、B4、C3、C4のいずれの領域でもなかった場合は(S402−No)、続けて、食品箇所のうち最低温度箇所がB1、B2、C1、C2のいずれかであるか否かを判定する(S403)。
最低温度箇所がB1、B2、C1、C2のいずれかの領域であった場合は(S403−Yes)、アンテナ制御部101は、回転アンテナ38、39が加熱室34内の左方向を加熱する向き、すなわち図5に示した停止位置をアンテナ角度記憶部108から選び、そこに回転アンテナ38、39を停止させるように動作制御を実行する(S408)。
最低温度箇所がB1、B2、C1、C2のいずれの領域でもなかった場合は(S403−No)、続けて、食品箇所のうち最低温度箇所がA3、A4のいずれかであるか否かを判定する(S404)。
最低温度箇所がA3、A4のいずれかの領域であった場合は(S404−Yes)、アンテナ制御部101は、回転アンテナ38、39が加熱室34内の前方向を加熱する向き
、すなわち図7に示した停止位置をアンテナ角度記憶部108から選び、そこに回転アンテナ38、39を停止させるように動作制御を実行する(S409)。
、すなわち図7に示した停止位置をアンテナ角度記憶部108から選び、そこに回転アンテナ38、39を停止させるように動作制御を実行する(S409)。
最低温度箇所がA3、A4のいずれの領域でもなかった場合は(S404−No)、続けて、食品箇所のうち最低温度箇所がD3、D4のいずれかであるか否かを判定する(S405)。
最低温度箇所がD3、D4のいずれかの領域であった場合は(S405−Yes)、アンテナ制御部101は、回転アンテナ38、39が加熱室34内の後方向を加熱する向き、すなわち図8に示した停止位置をアンテナ角度記憶部108から選び、そこに回転アンテナ38、39を停止させるように動作制御を実行する(S410)。
最低温度箇所がD3、D4のいずれの領域でもなかった場合は(S405−No)、続けて、アンテナ制御部101は、加熱室34内にマイクロ波を分散するよう回転アンテナ38、39を一定回転させる(S406)。
図20のフローチャートは図18の中程度の高さ食品用局所加熱S304について説明するものである。同様に前記した説明で食品ポイントと判定した温度検出箇所のうち最も低い温度の箇所を抽出する(S501)。その最低温度箇所が図12中のB2、B3、C2、C3のいずれかの領域であるか否かを判定する(S502)。最低温度箇所がB2、B3、C2、C3のいずれかの領域であった場合は(S502−Yes)、アンテナ制御部101は、回転アンテナ38、39が加熱室34内の中央を加熱する向き、すなわち図4に示した停止位置をアンテナ角度記憶部108から選び、そこに回転アンテナ38、39を停止させるように動作制御を実行する(S508)。
最低温度箇所がB2、B3、C2、C3のいずれの領域でもなかった場合は(S502−No)、続けて、食品箇所のうち最低温度箇所がB1、C1のいずれかであるか否かを判定する(S503)。
最低温度箇所がB1、C1のいずれかの領域であった場合は(S503−Yes)、アンテナ制御部101は、回転アンテナ38、39が加熱室34内の左方向を加熱する向き、すなわち図5に示した停止位置をアンテナ角度記憶部108から選び、そこに回転アンテナ38、39を停止させるように動作制御を実行する(S509)。
最低温度箇所がB1、C1のいずれの領域でもなかった場合は(S503−No)、続けて、食品箇所のうち最低温度箇所がB4、C4のいずれかであるか否かを判定する(S504)。
最低温度箇所がB4、C4のいずれかの領域であった場合は(S504−Yes)、アンテナ制御部101は、回転アンテナ38、39が加熱室34内の右方向を加熱する向き、すなわち図6に示した停止位置をアンテナ角度記憶部108から選び、そこに回転アンテナ38、39を停止させるように動作制御を実行する(S510)。
最低温度箇所がB4、C4のいずれの領域でもなかった場合は(S504−No)、続けて、食品箇所のうち最低温度箇所がA2、A3のいずれかであるか否かを判定する(S505)。
最低温度箇所がA2、A3のいずれかの領域であった場合は(S505−Yes)、アンテナ制御部101は、回転アンテナ38、39が加熱室34内の前方向を加熱する向き、すなわち図7に示した停止位置をアンテナ角度記憶部108から選び、そこに回転アン
テナ38、39を停止させるように動作制御を実行する(S511)。
テナ38、39を停止させるように動作制御を実行する(S511)。
最低温度箇所がA2、A3のいずれの領域でもなかった場合は(S505−No)、続けて、食品箇所のうち最低温度箇所がD2、D3のいずれかであるか否かを判定する(S506)。
最低温度箇所がD2、D3のいずれかの領域であった場合は(S506−Yes)、アンテナ制御部101は、回転アンテナ38、39が加熱室34内の後方向を加熱する向き、すなわち図8に示した停止位置をアンテナ角度記憶部108から選び、そこに回転アンテナ38、39を停止させるように動作制御を実行する(S512)。
最低温度箇所がD2、D3のいずれの領域でもなかった場合は(S506−No)、続けて、アンテナ制御部101は、加熱室34内にマイクロ波を分散するよう回転アンテナ38、39を一定回転させる(S507)。
図21のフローチャートは図18の低い食品用局所加熱S305について説明するものである。同様に前記した説明で食品ポイントと判定した温度検出箇所のうち最も低い温度の箇所を抽出する(S601)。その最低温度箇所が図15中のB2、C2のいずれかの領域であるか否かを判定する(S602)。最低温度箇所がB2、C2のいずれかの領域であった場合は(S602−Yes)、アンテナ制御部101は、回転アンテナ38、39が加熱室34内の中央を加熱する向き、すなわち図4に示した停止位置をアンテナ角度記憶部108から選び、そこに回転アンテナ38、39を停止させるように動作制御を実行する(S608)。
最低温度箇所がB2、C2のいずれの領域でもなかった場合は(S602−No)、続けて、食品箇所のうち最低温度箇所がB1、C1のいずれかであるか否かを判定する(S603)。
最低温度箇所がB1、C1のいずれかの領域であった場合は(S603−Yes)、アンテナ制御部101は、回転アンテナ38、39が加熱室34内の左方向を加熱する向き、すなわち図5に示した停止位置をアンテナ角度記憶部108から選び、そこに回転アンテナ38、39を停止させるように動作制御を実行する(S609)。
最低温度箇所がB1、C1のいずれの領域でもなかった場合は(S603−No)、続けて、食品箇所のうち最低温度箇所がB3、C3のいずれかであるか否かを判定する(S604)。
最低温度箇所がB3、C3のいずれかの領域であった場合は(S604−Yes)、アンテナ制御部101は、回転アンテナ38、39が加熱室34内の右方向を加熱する向き、すなわち図6に示した停止位置をアンテナ角度記憶部108から選び、そこに回転アンテナ38、39を停止させるように動作制御を実行する(S610)。
最低温度箇所がB4、C4のいずれの領域でもなかった場合は(S604−No)、続けて、食品箇所のうち最低温度箇所がA2であるか否かを判定する(S605)。
最低温度箇所がA2であった場合は(S605−Yes)、アンテナ制御部101は、回転アンテナ38、39が加熱室34内の前方向を加熱する向き、すなわち図7に示した停止位置をアンテナ角度記憶部108から選び、そこに回転アンテナ38、39を停止させるように動作制御を実行する(S611)。
最低温度箇所がA2でもなかった場合は(S605−No)、続けて、食品箇所のうち最低温度箇所がD2であるか否かを判定する(S606)。
最低温度箇所がD2であった場合は(S606−Yes)、アンテナ制御部101は、回転アンテナ38、39が加熱室34内の後方向を加熱する向き、すなわち図8に示した停止位置をアンテナ角度記憶部108から選び、そこに回転アンテナ38、39を停止させるように動作制御を実行する(S612)。
最低温度箇所がD2でもなかった場合は(S606−No)、続けて、アンテナ制御部101は、加熱室34内にマイクロ波を分散するよう回転アンテナ38、39を一定回転させる(S607)。
アンテナ制御部101は、S406〜S410、S507〜S512、S607〜S612、のいずれかステップを実行する。この加熱局所制御モード制御処理は、図14に示すように食品の温度差があれば加熱終了するまで繰り返し行うことになるので、常に低温部分を加熱するように制御が働き、温度差を低減して全体が均一な温度分布となる。そして食品の高さによって最低温度箇所とアンテナ停止位置の関係を切り替えているので、誤った箇所を局所加熱するようなことはない。
例えば、高さ検知手段として、二組の発光素子、受光素子を用いる方法で説明したが、一組あるいは三組以上の発光素子、受光素子でもよいし、発光素子、受光素子以外の例えば超音波を用いて距離を測定するなどの方法で食品の高さを検知しても良い。
また図19〜図21において説明したアンテナ制御の動作については、食品の最低温度箇所を探索する順序はこれに限られず、結果として食品全体を探索するものであれば他の順序で実行しても良い。
以上のように、本発明は、制御手段が温度分布検出手段の検出結果と高さ検知手段の検知結果で、マイクロ波の分布を制御してマイクロ波の集中する箇所を制御するので、食品の高さの影響を受けることなく、正しい位置にマイクロ波を集中させて食品を均一に加熱することができるので、食品に代表される各種誘電体の加熱、解凍、陶芸加熱、乾燥、焼結、或いは生体化学反応等の用途にも適用することができるものである。
10 赤外線センサ(温度分布検出手段)
31 電子レンジ(マイクロ波加熱装置)
32 マグネトロン(マイクロ波発生手段)
34 加熱室
38、39 回転アンテナ(分布可変手段)
40、41 モータ(駆動手段、分布可変手段)
60a、60b 発光素子(高さ検知手段)
61a、61b 受光素子(高さ検知手段)
110 低温部抽出部
31 電子レンジ(マイクロ波加熱装置)
32 マグネトロン(マイクロ波発生手段)
34 加熱室
38、39 回転アンテナ(分布可変手段)
40、41 モータ(駆動手段、分布可変手段)
60a、60b 発光素子(高さ検知手段)
61a、61b 受光素子(高さ検知手段)
110 低温部抽出部
Claims (4)
- マイクロ波発生手段と、前記マイクロ波で加熱する被加熱物を収納する加熱室と、前記加熱室内での前記マイクロ波の分布を可変する分布可変手段と、前記加熱室内の温度分布を検出する温度分布検出手段と、前記被加熱物の高さを検知する高さ検知手段と、前記温度分布検出手段の検出した温度分布情報と前記高さ検知手段の検知した前記被加熱物の高さ情報に基づき前記分布可変手段を制御する制御手段とを有するマイクロ波加熱装置。
- 前記制御手段は、前記温度分布検出手段の検出する温度分布情報から前記被加熱物の低温部を抽出する低温部抽出部を有し、
前記高さ検知手段が検知する高さ情報から前記低温部が対応する前記加熱室底面における位置に前記マイクロ波が集中するよう前記分布可変手段を制御する請求項1記載のマイクロ波加熱装置。 - 前記分布可変手段は、前記マイクロ波を放射するための複数の回転アンテナと、前記回転アンテナを駆動する駆動手段より成る請求項1記載のマイクロ波加熱装置。
- 前記高さ検知手段は、発光素子と受光素子を有し、前記発光素子で発光した光が遮られずに前記受光素子に到達するか否かで検知する請求項1記載のマイクロ波加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008202837A JP2010040363A (ja) | 2008-08-06 | 2008-08-06 | マイクロ波加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008202837A JP2010040363A (ja) | 2008-08-06 | 2008-08-06 | マイクロ波加熱装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2010040363A true JP2010040363A (ja) | 2010-02-18 |
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JP2008202837A Pending JP2010040363A (ja) | 2008-08-06 | 2008-08-06 | マイクロ波加熱装置 |
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JP (1) | JP2010040363A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012172895A (ja) * | 2011-02-21 | 2012-09-10 | Mitsubishi Electric Corp | 加熱調理器 |
-
2008
- 2008-08-06 JP JP2008202837A patent/JP2010040363A/ja active Pending
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