JP2008282695A - マイクロ波加熱装置 - Google Patents

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博久 今井
Koji Yoshino
浩二 吉野
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実紀 上田
Masaaki Sano
雅章 佐野
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Abstract

【課題】通常は加熱室内全体の均一加熱を実現しつつ、目的に応じて局所集中加熱をも実現するマイクロ波加熱装置を提供する。
【解決手段】本発明のマイクロ波加熱装置は、マイクロ波発生手段32と、導波管33と、被加熱物を収納する加熱室34と、前記マイクロ波を放射するための複数の回転アンテナ38,39と、前記回転アンテナを回転駆動する駆動手段40,41と、前記マイクロ波発生手段および前記駆動手段を制御する制御手段411を有し、前記制御手段は、加熱開始からの経過時間を計時するタイマー105と、前記駆動手段を制御する複数の制御モードを有し、前記タイマーの計時する経過時間で前記複数の制御モードを切り替える構成としたものである。
【選択図】図12

Description

本発明は、被加熱物を誘電加熱するマイクロ波加熱装置に関するものである。
代表的なマイクロ波加熱装置である電子レンジは、代表的な被加熱物である食品を直接的に加熱できるので、なべや釜を準備する必要がない簡便さでもって生活上の不可欠な機器になっている。これまで、電子レンジは、マイクロ波が伝搬する加熱室のうち食品を収納する空間の大きさが、幅方向寸法および奥行き方向寸法がおおよそ300〜400mm前後、高さ方向寸法がおおよそ200mm前後のものが、一般に普及している。
近年においては、食材を収納する空間の底面をフラットにし、さらに幅寸法を400mm以上として奥行き寸法よりも比較的大きくし、食器を複数個並べて加熱できるように利便性を高めた横幅が広い加熱室形状を持った製品が実用化されている。
ところで、電子レンジが使用するマイクロ波の波長は約120mmであり、加熱室内には強弱の電界分布(以下、電波分布と称す)が生じ、さらには被加熱物の形状やその物理特性の影響が相乗されて加熱むらが発生することが知られている。特に、上述した幅方向寸法が大きい加熱室にあっては、複数の食器に載置された食品を同時に加熱するために加熱の均一性を従来以上に高める必要がある。
従来、この種のマイクロ波加熱装置は、一つの放射アンテナを備えそのアンテナを回転駆動させるものであったが、加熱室の中央部を局所的に加熱することが困難であった。そこで、加熱の均一性を高める方策として、複数の放射アンテナを備えるもの、あるいは複数の高周波攪拌手段を備えるものが提案されている(特許文献1参照)。
しかし、庫内が広くても常に大量の食品を加熱するとは限らず、たとえばマグカップ一杯の牛乳をあたためるときは、庫内全体を均一に加熱せずとも牛乳にのみ集中させるほうが効率的と考えられる。
また、複数の食品を同時に加熱する場合でも、たとえば冷凍食品と室温の食品とを同時に加熱する場合のように、食品の温度に差があれば、低温の食品のみを集中的に加熱したい場合がある。さらに幕の内弁当のようなものであれば、一つの入れ物に加熱したくない食品(漬物、サラダ、デザートなど)が含まれており、加熱すべき食品(ごはん、おかずなど)のみを集中的に加熱したいという場合がある。
このような場合は、全体均一加熱ではなく局所集中加熱できる機能が必要となる。このために複数の放射アンテナを切り替えるとともに停止位置を制御するなどして集中加熱するものが提案されている(特許文献2参照)。
特開2004−259646号公報 特許第3617224号公報
特許文献1、2を参考にすれば、まず、横幅が広い加熱室であれば左右に複数の放射アンテナを構成すれば加熱室内全体の均一加熱を実現できそうである。また、局所への集中加熱については、例えば放射アンテナを停止させることでユニポールアンテナの先端方向にある程度なら集中させることができる。しかしながら、どの程度集中させられるかが問
題であり、通常は加熱室内全体の均一加熱を実現しつつ、目的に応じて局所集中加熱をも実現するということは、現実的な構成としては難しいものであった。特に少量から大量まで分量に拘らず効率よく適切に加熱することは困難であった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、通常は加熱室内全体の均一加熱を実現しつつ、局所集中加熱をも実現して、少量から大量まで分量に拘らず効率よく適切に加熱できるマイクロ波加熱装置を提供することを目的とする。
本発明のマイクロ波加熱装置は、マイクロ波発生手段と、前記マイクロ波発生手段からマイクロ波を伝送する導波管と、前記マイクロ波で加熱する被加熱物を収納する加熱室と、前記導波管から前記加熱室に前記マイクロ波を放射するための回転アンテナと、前記回転アンテナを回転駆動する駆動手段と、前記マイクロ波発生手段および前記駆動手段を制御する制御手段を有し、前記制御手段は加熱開始からの経過時間を計時するタイマーと、前記駆動手段を制御する複数の制御モードを有し、前記タイマーの計時する経過時間で前記複数の制御モードを切り替える構成としたものである。
この構成により、タイマーが計時する経過時間によって複数の回転アンテナの制御モードを切り替えるので、通常は加熱室内全体の均一加熱を実現しつつ、目的に応じて局所集中加熱をも実現することができ、少量から大量まで分量に拘らず効率よく適切に加熱することができる。
本発明によれば、通常は加熱室内全体の均一加熱を実現しつつ、目的に応じた効率の良い局所集中加熱をも実現するマイクロ波加熱装置を提供することができる。
第1の発明は、マイクロ波発生手段と、前記マイクロ波発生手段からマイクロ波を伝送する導波管と、前記マイクロ波で加熱する被加熱物を収納する加熱室と、前記導波管から前記加熱室に前記マイクロ波を放射するための回転アンテナと、前記回転アンテナを回転駆動する駆動手段と、前記マイクロ波発生手段および前記駆動手段を制御する制御手段を有し、前記制御手段は加熱開始からの経過時間を計時するタイマーと、前記駆動手段を制御する複数の制御モードを有し、前記タイマーの計時する経過時間で前記複数の制御モードを切り替える構成としたものであり、タイマーが計時する経過時間によって複数の回転アンテナの制御モードを切り替えるので、通常は加熱室内全体の均一加熱を実現しつつ、目的に応じて局所集中加熱をも実現するということが実現でき、少量から大量まで分量に拘らず効率よく適切に加熱することができる。
第2の本発明は、第1の発明において、複数の制御モードは、負荷の大きさの違いにそれぞれ適した制御モードであり、制御手段は前記タイマーが計時する経過時間により小さい負荷に適した制御モードから大きい負荷に適した制御モードに切り替える構成としたものであり、アンテナはタイマーが計時する経過時間により小さい負荷に適した制御モードから大きい負荷に適した制御モードに切り替えるので、少量から大量まで分量に拘らず効率よく適切に加熱することができる。
第3の発明は、第1の発明において、回転アンテナを複数設けるとともに、複数の制御モードは、複数のアンテナの少なくとも一つの回転アンテナの放射指向性の強い部位を加熱室の中央に向ける中央加熱モードと、前記加熱室内でその位置を変更する分散加熱モードとを有し、制御手段は前記タイマーが計時する経過時間により前記中央加熱モードから前記分散加熱モードへ切り替える構成としたものであり、アンテナはタイマーが計時する
経過時間により放射指向性の強い部位を前記加熱室の中央に向ける中央加熱モードから加熱室内で放射指向性の強い部位の位置を変更する分散加熱モードへと切り替えるので、少量から大量まで分量に拘らず効率よく適切に加熱することができる。
以下本発明の実施の形態を、図面とともに説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1から図3は本発明に係る代表的なマイクロ波加熱装置である電子レンジ31の構成図で、図1は正面から見た断面図、図2は図1のA−A’断面図、図3は図1のB−B’断面図である。
図1に示すように、電子レンジ31は、代表的なマイクロ波発生手段であるマグネトロン32から放射されたマイクロ波を伝送する導波管33と、導波管33の上部に接続され幅方向寸法(約410mm)が奥行き方向寸法(約315mm)より大きい形状の加熱室34と、代表的な被加熱物である食品(図示せず)を載置するため加熱室34内に固定され、セラミックやガラスなどの低損失誘電材料からなるためにマイクロ波が容易に透過できる性質の載置台35と、加熱室34内の載置台35より下方に形成されるアンテナ空間37と、導波管33内のマイクロ波を加熱室34内に放射するため、導波管33からアンテナ空間37にわたり、加熱室34の幅方向に対して対称位置に取り付けられた二つの回転アンテナ38、39と、回転アンテナ38、39を回転駆動できる代表的な駆動手段としてのモータ40、41と、モータ40、41を制御して回転アンテナ38、39の向きを制御する制御手段411と、各回転アンテナ38、39の回転の原点を検出する原点検出機構を構成するフォトインタラプタ36と、加熱室34内の温度分布を検出する温度分布検出手段である赤外線センサ10とを有する。
また、電子レンジ31は、図2に示すようにドア64を備えている。そして、設定手段63がドア64の下部に配置されている。設定手段63は、使用者が、食品や調理内容に応じて様々な調理メニューを選択できるものである。この選択結果に基づき、制御手段411はマグネトロン32やモータ40、41を制御することができる。
回転アンテナ38、39は、放射指向性を有する構成である。本実施の形態1の電子レンジ31は、回転アンテナ38、39のうちの少なくとも一方の放射指向性の強い部位を中央向きに制御して加熱室34の中央を集中加熱する制御モードと、放射志向性の強い部位の位置を変更することで、加熱室34の全体にマイクロ波を分散させる制御モードとを備えた構成としている。具体的にどのように制御しているかについては後述する。
また、回転アンテナ38、39は、導波管33と加熱室底面42との境界面に設けられた直径約30mmで略円形の結合孔43、44を貫通する直径約18mmで略円筒状の導電性材料から成る結合部45、46と、結合部45、46の上端にかしめや溶接などで電気的に接続されて一体化され、概ね垂直方向よりも水平方向に広い面積を有する導電性材料から成る放射部47、48とを備える。
また、回転アンテナ38,39は、結合部43、44の中心が回転駆動の中心となるようにモータ40、41のシャフト49、50に嵌合された構成としている。放射部47、48は回転の方向に対して形状が一定ではないために放射指向性がある構成としている。
回転アンテナ38、39の回転の中心は加熱室34内の中心から略等距離に配置する。この構成により、アンテナが一つの構成では通常は加熱しにくい加熱室内の中央付近を、回転アンテナ38、39の放射指向性の強い部分を中央付近に向けることにより加熱可能
とするものである。
導波管33は、図3のように上から見てT字型を成し、左右対称な形状であるため、マグネトロン32から結合部45、46までの距離が等しく、かつ結合部45、46は加熱室34の幅方向に対しても対称位置に取り付けられているので、マグネトロン32から放射されるマイクロ波は導波管33、回転アンテナ38、39を介して加熱室34内にほぼ均等に分配される。
放射部47、48は同一の形状で、放射部上面51、52が略四辺形にRを有する形状で、そのうち対向する2辺には加熱室底面42側に曲げられた放射部曲げ部53、54を有し、その2辺の外側へのマイクロ波の放射を制限する構成である。加熱室底面42と放射部上面51、52までの距離は約10mm程度とし、放射部曲げ部53、54は、それよりも約5mm程度低い位置に引き下げられている。
そして,残る2辺は結合部45、46から端部までの水平方向の長さが異なり、結合部の中心からの長さが75mm程度の端部55、56、結合部の中心からの長さが55mm程度の端部57、58を構成している。また端部の幅方向の寸法はいずれも80mm以上としている。この構成において回転アンテナ38、39は、結合部45、46から端部57、58の方向への放射指向性を強くすることができる。
この構成において、加熱室34内の中央付近を集中加熱する場合、制御手段411は、図4に示すように、回転アンテナ38、39の端部57、58を、加熱室34の幅方向の略中央かつ奥行き方向の略中央という所定の向きに向けるように制御する。回転アンテナ38、39の端部57、58が加熱室34の幅方向の略中央かつ奥行き方向の略中央を向くとき、端部57、58の方向への放射指向性が強いので、特に端部57、58の方向からマイクロ波が放射されその方向に位置する食品を集中的に加熱することができる。
食品は一般に加熱室34の中央に置かれることが多いものであるから、例えばマグカップ1杯の牛乳など負荷の小さい食品であれば加熱室34の中央を集中加熱することでもっとも効率よく加熱できる。後述する中央加熱モードについては、この図4に示すアンテナの向きで停止することを基本とし、ただこの停止だけでは中央が加熱されすぎることもあり、安全性の問題もあるので、回転との組み合わせで例えば10秒停止すれば10秒回転するなどの方法で回転アンテナ38、39を制御する。
また、図5に示すように、回転アンテナ38、39の端部57、58を、加熱室34の幅方向の略中央かつ奥行き方向の前方(加熱室34内の中央前方付近)に向けるように制御すると、各アンテナは端部57、58の方向への放射指向性が強いので、加熱室34内の前方中央付近を加熱できる。
また、図6に示すように、回転アンテナ38、39の端部57、58を、加熱室34の幅方向の略中央かつ奥行き方向の後方(加熱室34内の中央後方付近)に向けるように制御すると、各アンテナは端部57、58の方向への放射指向性が強いので、加熱室34内の後方中央付近を加熱できる。
そして、図7に示すように、回転アンテナ38、39の端部57、58を図4と反対側に向けるように制御すると、各アンテナは端部57、58の方向への放射指向性が強いので、加熱室34内の左右端部付近を加熱できる。
そして図4に示した回転アンテナ38、39の状態でタイミングを合わせて、回転アンテナ38を時計回りに、回転アンテナ39を反時計回りに同じ速度で回転すると、図5の
状態、図7の状態、図6の状態を経て図4の状態に戻る。つまり中央、前方、左右端、後方の順に加熱して加熱室34内全体を分散加熱する。後述する分散加熱モードはこのように回転アンテナ38、39を回転させることを基本としている。そして負荷の大きい食品の場合には、例えばマグカップ5杯の牛乳などであれば、いろいろな箇所を加熱しなければならないので、この分散加熱モードでの加熱が適している。
以上のように、本実施の形態1の電子レンジ31は、回転アンテナ38、39の放射指向性の強い端部57、58を中央に向けたり、回転させたりして制御するものであり、回転アンテナ38、39を中央に向けるためには、モータ40、41としてステッピングモータを用いるとか、あるいは一定回転のモータであっても基準位置を検出して通電時間を制御するなどの手段が考えられる。
本実施の形態1の電子レンジ31では、モータ40、41としてステッピングモータを用いており、各モータのシャフト40、41にそれぞれ原点検出機構を設けている。図8は図1のD−D’断面図であり、この原点検出機構は、図8に示すように、シャフトを中心軸とする円板36aと、フォトインタラプタ36とにより構成される。円板36aには、矩形状のスリット36bが設けられている。
円板36aは、回転アンテナ38、39を回転させるモータのシャフト49、50の軸にそれぞれ共通に取り付けられていて、発光素子と受光素子とを備えたフォトインタラプタ36の光路を遮るように回転するものである。
この構成により、スリット36bがフォトインタラプタ36の光路を通過するときは、前記光路を遮るものが無いので、スリットの通過時点を検出することができる。従って、スリット36bの位置を回転アンテナ38、39の原点と設定しておくことで、各モータに取り付けられたフォトインタラプタ36により回転アンテナの原点を検出することができるものである。この原点検出位置と中央向きを合わせておけば良いが、そうではなければ、制御手段411は、原点検出機構で検出できる原点を基準として、回転アンテナ38、39の端部57、58が中央を向くときの角度(停止位置)を予め記憶しているアンテナ角度記憶部を有していて、中央に向けるときにはアンテナ角度記憶部の情報が参照される。
なお、ここまで、回転アンテナが二つの場合について説明してきたが、回転アンテナの数はこれに限られず二個以上の複数個でも良く、例えば、図9に示すように、三つの回転アンテナを有する構成としても良い。図9に示す状態では、各回転アンテナの端部が、加熱室内の中央付近を向いており、その中央付近に位置する食品を集中的に加熱することができる。
次に、図10を参照して、本実施の形態1の電子レンジ31が備える温度検出手段について説明する。この温度検出手段は、基板19上に一列に並んで設けられた複数の赤外線検出素子13と、基板19全体を収納するケース18と、ケース18を赤外線検出素子13が並んでいる方向と垂直に交わる方向に移動させるステッピングモータ11と、を備えるものである。
基板19上には、赤外線検出素子13を封入する金属製のカン15と、赤外線検出素子の動作を処理する電子回路20とが設けられている。また、カン15には赤外線が通過するレンズ14が設けられている。また、ケース18には、赤外線を通過させる赤外線通過孔16と、電子回路20からのリード線を通過させる孔17とが設けられている。
この構成により、ステッピングモータ11が回転運動することで、ケース18を、赤外
線検出素子13が一列に並んでいる方向とは垂直方向に移動させることができる。
図11は、図1中のC−C’断面における赤外線温度検出スポットを説明する図である。図に示すように、本実施の形態1の電子レンジ31は、温度検出手段のステッピングモータ11が往復回転動作することにより、加熱室34内のほぼ全ての領域の温度分布を検出することができるものである。
具体的には、例えば、まず図11中のA1〜A4の領域の温度分布を、温度検出手段が有する一列に並んだ温度検出素子13(例えば、赤外線センサ)が同時に検出する。次に、ステッピングモータ11が回転動作しケース18が移動するとき、温度検出素子13がB1〜B4の領域の温度分布を検出する。さらに、ステッピングモータ11が回転動作してケース18が移動するとき、温度検出素子13がC1〜C4の領域の温度分布を検出し、同様に、D1〜D4の領域の温度分布が検出される。
また、上述の動作に続けて、ステッピングモータ11が逆回転することで、D1〜D4の領域側から、C1〜C4、B1〜B4、A1〜A4の順に、温度分布を検出する。温度分布検出手段は、以上の動作を繰り返すことで、加熱室34内の全体の温度分布を検出することができる。
次に、図12を参照して、制御手段411の概略構成を説明する。制御手段411は、加熱処理の終了を判定する加熱終了判定部101と、回転アンテナ38、39の動作を制御するアンテナ制御部102とを有する構成である。
加熱終了判定部101は、例えば、被加熱物の温度分布のうち最高温度が予め設定された設定温度を超えるときに加熱処理を終了すると判定する判定条件や、被加熱物の温度分布のうち予め設定された設定温度を超えた箇所が所定箇所数を超えると加熱処理を終了すると判定する判定条件や、被加熱物の最高温度が所定温度に到達するのに要する時間を測定し、その要した時間の一定の割合(例えば50%)を追加加熱時間として加熱処理し、その後追加加熱時間が終了したときに加熱終了と判定する判定条件や、あるいは、それらのAND、ORの組み合わせの構成等により、加熱処理の終了を判定するものである。
アンテナ制御部102は、中央加熱モード制御部103と、分散加熱制御モード104と、タイマー105を有する構成である。
中央加熱モード制御部103は、二つの回転アンテナ38、39を図4に示す向きで所定時間の停止と回転を繰り返すように制御する。これはマグカップ1杯の牛乳のような負荷の小さい食品であれば、そして中央付近に置かれていれば、図4に示す向きで停止することが最も効率よく加熱できる回転アンテナの制御モードである。ただし万一、加熱室34内に食品を入れ忘れて加熱した場合などでも安全を確保するために、停止し続けるのではなく所定時間(例えば10秒)停止すれば1回転を繰り返すような加熱をするものである。
分散加熱制御モード104は、二つの回転アンテナ38、39を図4に示す向きでタイミングを合わせ、片方は時計回り、もう片方は反時計回りで、両方とも同じ速度で回転することで、図4から図7の状態を順次作っていくように制御する。これはマグカップ5杯の牛乳のような負荷の大きい食品であれば、各マグカップが加熱される状態が順次作られるので適した制御モードである。
タイマー105は加熱開始からの経過時間を計時するものであり、所定時間経過すると、回転アンテナ38、39の制御を中央加熱モード制御部103から分散加熱モード制御
部104に切り替えるものである。この切り替えの所定時間としては、小さな負荷の代表であるマグカップ1杯の牛乳を想定して、例えば1000Wであれば1分と決めている。つまり1分経過するまでは中央加熱モードでアンテナは動作し、1分経過してからは分散加熱モードでアンテナは動作することとなる。
加熱終了判定部101は温度分布から適切に加熱終了を判定すれば、マグカップ1杯の牛乳であれば約1分で加熱終了と判定するので、マグカップ1杯の加熱中はずっと中央加熱モードでの加熱となり、極めて効率よく加熱できる。またマグカップ5杯の牛乳であれば、温度分布から適切に加熱終了を判定すれば4〜5分で加熱終了と判定することになるので、最初の1分は中央加熱モードでの加熱、その後はすべて分散加熱モードでの加熱となる。大きい負荷ではどうしても端部や周囲から加熱されやすい傾向があるので、分散加熱だけでなく、初期の1分間、中央加熱モードで加熱していることは、大きい負荷でも温度分布を均一にする効果がある。このようにマグカップ5杯の牛乳のような大きい負荷でも適切に加熱できる。
ここで分散加熱モードは二つの回転アンテナを中央向きでタイミングを合わせたり、反対方向で回転させたり、同じ速度で回転させたりすることは、限定要件ではなく、放射指向性の強い部位の向きを刻々と変化させることができればどのような制御でもよく、二つの回転アンテナが同じ方向で単純回転してもよいし、違う速度で回転してもよい。
次に、本実施の形態1の電子レンジ31の動作について図13のフローチャートを参照して説明する。加熱を開始すると、まずタイマーが計時を開始する(S201)。そして中央加熱モードで二つの回転アンテナ38、39を制御する、即ち図4に示す向きで所定時間の停止と回転を繰り返す(S202)。
次に加熱終了判定部101により加熱終了するかどうかを判定し(S203)、加熱終了するのであれば(S203−Yes)、マグネトロン32を停止して加熱を終了する。まだ加熱終了しないのであれば(S203−No)、次にタイマーによる計時で所定時間経過したかどうかを判定する(S204)。所定時間とは典型的な小負荷の食品としてマグカップ1杯の牛乳がちょうど適温に加熱できるような例えば1分を予め設定している。この所定時間を経過していなければ(S204−No)、S202に戻って中央加熱モードでアンテナ制御して加熱を継続する。
一方上記所定時間、例えば1分などの所定時間を経過すると(S204−Yes)、次には分散加熱モードで二つの回転アンテナ38、39を制御、即ちアンテナを回転させる(S205)。そして加熱終了判定部101により加熱終了するかどうかを判定し(S206)、加熱終了するのであれば(S206−Yes)、マグネトロン32を停止して加熱を終了する。まだ加熱終了しないのであれば(S206−No)、S205に戻り分散加熱モードでの加熱を継続する。
以上のように、本実施の形態1の電子レンジ31は、加熱開始から所定時間を経過するまでは中央加熱モードで二つのアンテナを制御し、所定時間を経過してからは分散加熱モードで二つのアンテナを制御するので、小さい負荷であれば中央加熱モードでアンテナを制御している間に加熱終了してしまうので効率よく加熱できる。また大きい負荷であれば初めは中央加熱モードで、途中からは分散加熱モードでアンテナを制御して加熱するので均一な温度分布で適切に加熱できる。そして負荷が大きいほど、分散加熱モードでアンテナを制御する時間の比率が大きくなるので、少量から大量まで分量に拘らず、適切に加熱することができる。
なお、本発明は前記実施形態において示された事項に限定されず、明細書の記載、並び
に周知の技術に基づいて、当業者がその変更・応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれるもので、例えば回転アンテナは複数でなくひとつであってもよい。
以上のように、本発明は、タイマーが計時する経過時間によって回転アンテナの制御モードを切り替えるので、通常は加熱室内全体の均一加熱を実現しつつ、目的に応じて局所集中加熱をも実現するということが実現でき、少量から大量まで分量に拘らず効率よく適切に加熱することができ、食品に代表される各種誘電体の加熱、解凍、陶芸加熱、乾燥、焼結、或いは生体化学反応等の用途にも適用することができるものである。
本発明の実施の形態1のマイクロ波加熱装置を正面から見た断面構成図 同マイクロ波加熱装置を側面から見た断面構成図(図1中のA−A’断面図) 同マイクロ波加熱装置を上から見た断面構成図(図1中のB−B’断面図) 加熱室内の中央付近を局所加熱するときの回転アンテナの向きを説明する図 加熱室内の左側を局所加熱するときの回転アンテナの向きを説明する図 加熱室内の右側を局所加熱するときの回転アンテナの向きを説明する図 加熱室内の前方を局所加熱するときの回転アンテナの向きを説明する図 加熱室内の後方を局所加熱するときの回転アンテナの向きを説明する図 回転アンテナの原点検出機構を説明する図(図1中のD−D’断面図) 三つの回転アンテナを有する構成のマイクロ波加熱装置の平面断面図 温度分布検出手段の概略断面構成図 制御手段411の概略構成図 制御手段411の動作を説明するフローチャート
符号の説明
31 電子レンジ(マイクロ波加熱装置 )
32 マグネトロン(マイクロ波発生手段 )
33 導波管
34 加熱室
38、39 回転アンテナ
40、41 モータ(駆動手段)
103 中央加熱モード
104 分散加熱モード
105 タイマー
411 制御手段

Claims (3)

  1. マイクロ波発生手段と、前記マイクロ波発生手段からマイクロ波を伝送する導波管と、前記マイクロ波で加熱する被加熱物を収納する加熱室と、前記導波管から前記加熱室に前記マイクロ波を放射するための回転アンテナと、前記回転アンテナを回転駆動する駆動手段と、前記マイクロ波発生手段および前記駆動手段を制御する制御手段を有し、前記制御手段は加熱開始からの経過時間を計時するタイマーと、前記駆動手段を制御する複数の制御モードを有し、前記タイマーの計時する経過時間で前記複数の制御モードを切り替える構成のマイクロ波加熱装置。
  2. 複数の制御モードは、負荷の大きさの違いにそれぞれ適した制御モードとし、制御手段は前記タイマーが計時する経過時間により小さい負荷に適した制御モードから大きい負荷に適した制御モードに切り替える請求項1記載のマイクロ波加熱装置。
  3. 回転アンテナを複数有するとともに、複数の制御モードは、前記複数のアンテナの少なくとも一つの回転アンテナの放射指向性の強い部位を加熱室の中央に向ける中央加熱モードと、前記加熱室内でその位置を変更する分散加熱モードとを有し、制御手段はタイマーが計時する経過時間により前記中央加熱モードから前記分散加熱モードへ切り替える請求項1記載のマイクロ波加熱装置。
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