JP2010039817A - 信頼性検証用ライブラリ生成方法及びそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】所望のEM信頼性検証用ライブラリを生成すること。
【解決手段】本発明では、セルを表すデータが格納されたセルレイアウトライブラリ(17)を生成する。セルは複数のメタル配線素子を有している。複数のメタル配線素子のうちの、第1方向に設けられた第1メタル配線素子群には、第1方向又は第1方向の逆方向に電流が片方向電流として流れる。複数のメタル配線素子のうちの、第2方向に設けられた第2メタル配線素子群には、第2方向と第2方向の逆方向とに電流が双方向電流として流れる。本発明では、セルレイアウトライブラリ(17)を参照して、それぞれ第1、2メタル配線素子群を表すデータ(31)(32)(34)と第1、2メタル配線素子群の抵抗値(37)と片方向電流、双方向電流を表す識別子(33)とを対応付けるネットリスト(18)を生成する。
【選択図】図5
【解決手段】本発明では、セルを表すデータが格納されたセルレイアウトライブラリ(17)を生成する。セルは複数のメタル配線素子を有している。複数のメタル配線素子のうちの、第1方向に設けられた第1メタル配線素子群には、第1方向又は第1方向の逆方向に電流が片方向電流として流れる。複数のメタル配線素子のうちの、第2方向に設けられた第2メタル配線素子群には、第2方向と第2方向の逆方向とに電流が双方向電流として流れる。本発明では、セルレイアウトライブラリ(17)を参照して、それぞれ第1、2メタル配線素子群を表すデータ(31)(32)(34)と第1、2メタル配線素子群の抵抗値(37)と片方向電流、双方向電流を表す識別子(33)とを対応付けるネットリスト(18)を生成する。
【選択図】図5
Description
本発明は、LSIの信頼性検証時に使用するライブラリの生成方法及びそのプログラムに関し、特にエレクトロマイグレーション(Electromigration、以降、EMと称する)検証用ライブラリ生成方法及びそのプログラムに関する。
近年のプロセスの微細化や、DFM(Design for Manufacturing)対応によるコンタクトの複数レイアウトにより、セル(半導体の機能を構成する最小単位)内のメタル配線のEM耐性が無視できなくなってきている。そのため、セル内のメタル配線についてもEM信頼性検証用ライブラリに反映させる必要がある。EM信頼性検証用ライブラリは、メタル配線の信頼性検証時に使用される。しかし、メタル配線への電流の流れ方によって周波数制限値の計算方法が異なるため、電流の流れ方をメタル配線の箇所毎に判断することが重要となる。
電流の流れ方が双方向である場合、電子の移動する方向が交互に変わることから金属原子の動きはほとんどない。その場合、周波数制限値については、電流の流れ方が片方向(電子の流れが一方向のため、金属原子が動きやすく、断線しやすい)の場合よりも緩和することができる。
LSIの信頼性検証にはコンピュータが使用される。コンピュータは、セル内の全抵抗素子について、周波数制限値を算出する。そこで、コンピュータは、ワーストとなる素子の周波数制限値を入力波形鈍り及び出力負荷容量のパラメータ毎に採る。ここで、入力波形とは、セルの入力端子(トランジスタのゲート)の電圧振幅を表している。入力波形鈍りとは、電圧振幅の時間を表し、例えば、0Vから1Vまで変化するのに必要な時間を表している。これにより、コンピュータは、EM、ホットキャリア(Hot Carrier、以降、HCと称する)のライブラリとして、EM信頼性検証用ライブラリ、HC信頼性検証用ライブラリをそれぞれ生成する。EM信頼性検証用ライブラリ、HC信頼性検証用ライブラリは、デバイスの信頼性検証時に使用される。更に、コンピュータは、EM信頼性検証用ライブラリ、HC信頼性検証用ライブラリを参照して、EM、HCのワースト値を採った信頼性検証用ライブラリを生成し、LSIの信頼性検証時に使用する。
図1は、従来の信頼性検証用ライブラリ生成方法として、特許第3722690号公報に記載された信頼性認証装置の動作を示すフローチャートである。
コンピュータは、EM信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS8)と、HC信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS18)と、EM−HC信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS20〜S22)とを実行する。
EM信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS8)について説明する。ステップS8は、後述のステップS1〜S7を含んでいる。
ステップS1において、コンピュータは、セルを表すデータが格納されたセルレイアウトライブラリを参照して、セルを表すデータから全抵抗素子を表すデータを抽出する。セルは、全抵抗素子として複数の抵抗素子を有している。複数の抵抗素子のうちの第1抵抗素子群は、それぞれ、複数のメタル配線素子の抵抗を表している。複数の抵抗素子のうちの第2抵抗素子群は、それぞれ、複数のコンタクト素子の抵抗を表している。
ステップS2において、コンピュータは、予め決められた第1の計算式と複数の抵抗素子(複数のメタル配線素子の抵抗値、複数のコンタクト素子の抵抗値)とに基づいてシミュレーションを実行し、セルに消費される消費電流を算出する。このとき、コンピュータは、セル内部の複数の抵抗素子に流れる電流(電荷量)をそれぞれ複数の電荷量として抽出する。
ステップS3において、コンピュータは、複数の電荷量の中から、ワースト(この場合、最大値)となる電荷量をワースト電荷量として選択し、ワースト電荷量が格納されたワースト電荷量テーブルを生成する。具体的には、ワースト電荷量テーブルには、入力波形鈍りである時間要素(単位:ns)と、負荷容量(単位:pF)と、時間要素と負荷容量とに対応するワースト電荷量(単位:q)とが格納されている。時間要素が3通りであり、負荷容量が4通りである場合、ワースト電荷量は、12通り(3×4=12)である。コンピュータは、複数の抵抗素子の中から、ワースト電荷量に対応する抵抗素子をワースト抵抗素子として選択し、ワースト抵抗素子の名称(抵抗素子名)が格納された抵抗素子名テーブルを生成する。ワースト電荷量テーブル、抵抗素子名テーブルは、EM信頼性検証用ライブラリの一部として利用される。
ステップS4において、コンピュータは、ワースト電荷量テーブル、抵抗素子名テーブルに対して補間精度のチェックを行う。この場合、補間精度とは、ワースト電荷量テーブルに該当しない入力波形鈍りと負荷容量とに対応するワースト電荷量を補間する際の精度を表し、ワースト電荷量テーブル、抵抗素子名テーブルに対して補間精度のチェックを行う必要がある。
ステップS5において、コンピュータは、チェックの結果、補間精度に問題があるか否かを判定する。補間精度の妥当性確認は、補間対象となる入力波形鈍りと負荷容量とに対応する実際のワースト電荷量と、ワースト電荷量テーブルから補間により抽出したワースト電荷量との差分値で判定する。この差分値が規格値を超える場合、補間精度に問題があるものとする。
その補間精度に問題があった場合(ステップS5−NG)、ステップS6において、コンピュータは、補間対象となる入力波形鈍り、負荷容量を、ステップS1を実行したときのテーブルパラメータである入力波形鈍り、負荷容量に追加し、ステップS1を実行する。その結果、ステップS1〜S5が再度実行されることにより、入力波形鈍りと負荷容量とに対応するワースト電荷量がワースト電荷量テーブルに追加される。例えば、コンピュータは、時間要素、負荷容量をそれぞれ3、4通りから4、5通りに変更する場合、ワースト電荷量を12通り(3×4=12)から20通り(4×5=20)に変更する。また、補間対象となるワースト電荷量に対応する抵抗素子の名称を抵抗素子名として抵抗素子名テーブルに追加する。これにより、EM信頼性検証用ライブラリの精度を向上させている。
その補間精度に問題がない場合(ステップS5−OK)、コンピュータは、電荷量テーブル10、素子名テーブル11を生成する。この場合、コンピュータは、上述のワースト電荷量テーブル、抵抗素子名テーブルをそれぞれ電荷量テーブル10、素子名テーブル11とする。電荷量テーブル10、素子名テーブル11は、EM信頼性検証用ライブラリの一部として利用される。
ステップS7において、コンピュータは、予め決められた第2の計算式(後述)に基づいて、電荷量テーブル10に格納された複数の電荷量をそれぞれ複数の周波数制限値に変換する。コンピュータは、複数の周波数制限値が格納されたEM要素周波数制限テーブル12を生成する。EM要素周波数制限テーブル12は、EM信頼性検証用ライブラリの一部として利用される。
HC信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS18)について説明する。ステップS18は、後述のステップS11〜S17を含んでいる。
ステップS11において、コンピュータは、セルレイアウトライブラリを参照して、セルを表すデータから内部ノードの入力波形鈍り、出力負荷容量を表すデータを抽出する。内部ノードとは、複数のトランジスタ素子の各々のゲート、ソース、ドレインを表している。複数のトランジスタ素子は、例えば、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ(MOS Tr)である。
ステップS12において、コンピュータは、セルレイアウトライブラリを参照して、セルを表すデータから複数のトランジスタ素子のゲート幅(トランジスタのチャネル長ではない方向)をWサイズとして抽出する。
ステップS13において、コンピュータは、予め決められた第3の計算式と複数のトランジスタ素子のWサイズとに基づいてシミュレーションを実行し、それぞれ複数のトランジスタ素子に対する複数の周波数制限値を算出する。
ステップS14において、コンピュータは、複数の周波数制限値の中から、ワースト(この場合、最大値)となる周波数制限値をワースト周波数制限値として選択し、ワースト周波数制限値が格納されたワースト周波数制限値テーブルを生成する。具体的には、ワースト周波数制限値テーブルには、入力波形鈍りである時間要素(単位:ns)と、出力負荷容量(単位:pF)と、時間要素と出力負荷容量とに対応するワースト周波数制限値(単位:MHz)とが格納されている。時間要素が3通りであり、負荷容量が4通りである場合、ワースト周波数制限値は、12通り(3×4=12)である。コンピュータは、複数のトランジスタ素子の中から、ワースト周波数制限値に対応するトランジスタ素子をワーストトランジスタ素子として選択し、ワーストトランジスタ素子の名称(トランジスタ素子名)が格納されたトランジスタ素子名テーブルを生成する。ワースト周波数制限値テーブル、トランジスタ素子名テーブルは、HC信頼性検証用ライブラリの一部として利用される。
ステップS15において、コンピュータは、ワースト周波数制限値−トランジスタ素子名テーブルに対して補間精度のチェックを行う。この場合、補間精度とは、ワースト周波数制限値テーブルに該当しない入力波形鈍りと出力負荷容量とに対応するワースト周波数制限値を補間する際の精度を表し、ワースト周波数制限値テーブル、トランジスタ素子名テーブルに対して補間精度のチェックを行う必要がある。
ステップS16において、コンピュータは、チェックの結果、補間精度に問題があるか否かを判定する。補間精度の妥当性確認は、補間対象となる入力波形鈍りと出力負荷容量とに対応する実際のワースト周波数制限値と、ワースト周波数制限値テーブルから補間により抽出したワースト周波数制限値との差分値で判定する。この差分値が規格値を超える場合、補間精度に問題があるものとする。
その補間精度に問題があった場合(ステップS16−NG)、ステップS17において、コンピュータは、補間対象となる入力波形鈍り、出力負荷容量を、ステップS11を実行したときのテーブルパラメータである入力波形鈍り、出力負荷容量に追加し、ステップS11を実行する。その結果、ステップS11〜S16が再度実行されることにより、入力波形鈍りと出力負荷容量とに対応するワースト周波数制限値がワースト周波数制限値テーブルに追加される。例えば、コンピュータは、時間要素、出力負荷容量をそれぞれ3、4通りから4、5通りに変更する場合、ワースト周波数制限値を12通り(3×4=12)から20通り(4×5=20)に変更する。また、補間対象となるワースト周波数制限値に対応するトランジスタ素子の名称をトランジスタ素子名としてトランジスタ素子名テーブルに追加する。これにより、HC信頼性検証用ライブラリの精度を向上させている。
その補間精度に問題がない場合(ステップS16−OK)、コンピュータは、HC要素周波数制限テーブル14、素子名テーブル13を生成する。この場合、コンピュータは、上述のワースト周波数制限値テーブル、トランジスタ素子名テーブルをそれぞれ素子名テーブル13、HC要素周波数制限テーブル14とする。素子名テーブル13、HC要素周波数制限テーブル14は、EM信頼性検証用ライブラリの一部として利用される。
EM−HC信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS20〜S22)について説明する。
ステップS20において、コンピュータは、素子名テーブル11、13に対してマージを施し、第1の信頼性検証用ライブラリテーブルとして、素子名ライブラリテーブル15を生成する。素子名ライブラリテーブル15には、複数の抵抗素子の名称と複数のトランジスタ素子の名称とが格納されている。
ステップS21において、コンピュータは、EM要素周波数制限テーブル12とHC要素周波数制限テーブル14とに対してマージを施し、第2の信頼性検証用ライブラリテーブルとして、周波数制限値ライブラリテーブル16として生成する。周波数制限値ライブラリテーブル16には、入力波形鈍りである時間要素(単位:ns)と、出力負荷容量(単位:pF)と、時間要素と出力負荷容量とに対応するワースト周波数制限値(単位:MHz)とが格納されている。
ステップS22において、コンピュータは、素子名ライブラリテーブル15、周波数制限値ライブラリテーブル16を参照して、LSIに対してEM(エレクトロマイグレーション)、HC(ホットエレクトロン)の両方を保障するための信頼性検証を行う。
図2は、周波数制限ライブラリテーブル16のイメージ図を示している。例えば、時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“1pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“1000MHz”、“900MHz”、“800MHz”、“700MHz”である。時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“2pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“900MHz”、“800MHz”、“700MHz”、“700MHz”である。時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“4pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“800MHz”、“800MHz”、“700MHz”、“700MHz”である。時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“8pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“700MHz”、“700MHz”、“700MHz”、“600MHz”である。時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“16pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“600MHz”、“600MHz”、“600MHz”、“600MHz”である。コンピュータは、この周波数制限ライブラリテーブル16を用いて、LSI内部の各ノードに対する信頼性検証を目的とした周波数チェックを行う。
一般的に、第2の計算式では、電流、容量、電圧、周波数制限値をそれぞれI、c、v、fとした場合、電流Iは、I=cvfにより求めることができる。ここで、c×vは電荷量Qとなるため、周波数制限値fは、f=I/Qとなる。このため、許容できる電流Iの値をコンピュータに指定しておけば、コンピュータは、シミュレーションにより電荷量Qを決定し、周波数制限値fを算出できる。
しかし、電荷量Qの扱い方が、双方向電流と片方向電流の場合で異なる。図3を用いて、1周期の電荷量を説明する。図3に示されるように、ある抵抗素子についてシミュレーションを行った際、横軸を時間、縦軸を電流とする。電荷量Qは、電流の積分値になるため、+方向、−方向の面積がそれぞれQ+、Q−となる。片方向電流では1周期分の電荷量(|Q+|と|Q−|の和)となるが、双方向電流では電流の方向が交互に入れ替わる。このため、双方向電流では|Q+|と|Q−|のどちらか大きな方の値としておけば十分であり、場合によっては更に小さく見積もることもできる。従って、従来技術においてはワーストの電荷量(電流値)によりLSIの信頼性検証が行われるため、片方向の電流値が適用されていると言える。
従来技術では、コンピュータは、EM要素周波数制限テーブル12を生成する際に、セル内のメタル配線素子に流れる電流の方向を特定していない。このため、コンピュータは、必然的に、周波数制限値が双方向電流での計算式を適用した場合の計算結果よりも低くなる片方向電流での計算式を適用することとなる。その理由として、周波数制限値が実際に許容できる周波数よりも高い値である場合、トランジスタ素子は実力以上の周波数で動作してしまうことになり、メタル配線素子が断線してしまう。コンピュータは、実際にはメタル配線素子(抵抗素子)に双方向電流が流れても、片方向電流として認識するため、必要以上に周波数制限値が低く表されるEM信頼性検証用ライブラリを生成してしまう。この場合、EM信頼性検証用ライブラリは、低周波数値による動作(低周波数動作)にしか許容できないライブラリとなってしまう。即ち、高性能・高速なLSIを設計する上で、信頼性保障の観点で低周波数動作を余儀なくされることはデメリットとなる。その結果、EMの信頼性検証時にエラーとなる箇所が増え、ターゲットとする動作周波数を達成できない、又は、エラー回避のためのバッファ挿入等の処置で全体的なチップ面積が増加する、という問題が発生する。
近年の微細プロセスにおいては、セルの高集積化のために配線パターンが複雑化している。このため、セル内のメタル配線素子に流れる電流の方向が特定できない要因として、各ノードの電流の方向を厳密に特定することが難しいことが挙げられる。更に、特定のためのTAT(Turn Around Time)の増加(シミュレーションによる方向性の確認、又は、目視による電流方向の確認などの要因によるもの)が挙げられる。
以下に、発明を実施するための最良の形態・実施例で使用される符号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を記載する。この符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための最良の形態・実施例の記載との対応を明らかにするために付加されたものであり、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明の信頼性検証用ライブラリ生成方法では、セルを表すデータが格納されたセルレイアウトライブラリ(17)を生成する。セルは複数のメタル配線素子を有している。複数のメタル配線素子のうちの、第1方向に設けられた第1メタル配線素子群には、第1方向又は第1方向の逆方向に電流が片方向電流として流れる。複数のメタル配線素子のうちの、第2方向に設けられた第2メタル配線素子群には、第2方向と第2方向の逆方向とに電流が双方向電流として流れる。本発明の信頼性検証用ライブラリ生成方法では、セルレイアウトライブラリ(17)を参照して、それぞれ第1、2メタル配線素子群を表すデータ(31)(32)(34)と第1、2メタル配線素子群の抵抗値(37)と片方向電流、双方向電流を表す識別子(33)とを対応付けるネットリスト(18)を生成する。
本発明の信頼性検証用ライブラリ生成方法によれば、セル内の複数のメタル配線素子の各々に流れる電流の方向を特定している。この場合、複数のメタル配線素子のうちの、片方向電流が流れる第1メタル配線素子群に関しては片方向電流での計算式を適用し、双方向電流が流れる第2メタル配線素子群に関しては双方向電流での計算式を適用する。このため、必要以上に周波数制限値が低く表されるようなEM信頼性検証用ライブラリを生成することなく、所望のEM信頼性検証用ライブラリを生成することができる。また、双方向電流での計算式を適用した場合の方が電荷量は少なくなり、周波数制限値が片方向電流での計算式を適用した場合よりも高くなる。このことから、問題点の一つであるターゲットとする動作周波数を達成できない点を、改善できる。また、この問題が改善されると、バッファ挿入等の処置の頻度が少なくなるため、全体的なチップ面積が増加する問題点も同時に改善できる。
以下に添付図面を参照して、本発明の実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法について詳細に説明する。ここで、本発明では、従来の信頼性検証用ライブラリ生成方法と重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
[構成]
図4は、本発明の実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法が適用されるシステムの構成を示している。このシステムは、エンジニアリングワークステーションなどのコンピュータ装置(以下、コンピュータ)43と、サーバ44とを具備している。
[構成]
図4は、本発明の実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法が適用されるシステムの構成を示している。このシステムは、エンジニアリングワークステーションなどのコンピュータ装置(以下、コンピュータ)43と、サーバ44とを具備している。
サーバ44は、インターネットなどのネットワーク45を介してコンピュータ装置43に接続されている。サーバ44は、記録媒体46を備えている。記録媒体46には、信頼性検証用ライブラリ生成方法を実現するためのコンピュータプログラム(信頼性検証用ライブラリ生成プログラム)が格納されている。信頼性検証用ライブラリ生成プログラムは、サーバ46からネットワーク45を介してコンピュータ43にダウンロードされる。
コンピュータ43は、制御部であるCPU(Central Processing Unit)47と、ローカルなハードディスク或はメモリなどの記憶装置48とを備えている。信頼性検証用ライブラリ生成プログラムは、コンピュータ43にダウンロードされたときに、記憶装置48にストアされる。CPU47は、起動時やユーザの指示などにより、記憶装置48から信頼性検証用ライブラリ生成プログラムを読み取って実行する。
また、記憶装置48には、後述のライブラリが格納される。
[動作]
CPU47は、前述のEM信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS8)と、前述のHC信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS18)と、前述のEM−HC信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS20〜S22)とを実行する。ここで、本発明では、従来の信頼性検証用ライブラリ生成方法の変更点のみを説明する。
CPU47は、前述のEM信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS8)と、前述のHC信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS18)と、前述のEM−HC信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS20〜S22)とを実行する。ここで、本発明では、従来の信頼性検証用ライブラリ生成方法の変更点のみを説明する。
図5は、本発明の第1実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法のEM信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS8)を示すフローチャートである。
ステップS8において、CPU47は、前述のステップS1、S2に代えて、ステップS27を実行する。ステップS27は、抵抗抽出ステップS31、判定ステップS32、メタル形状方向判断ステップS33、メタル識別記号付加ステップS34、識別記号付加ステップS35、電荷量測定ステップS36を含んでいる。
まず、セルレイアウトライブラリ17を生成しておく。セルレイアウトライブラリ17には、レイアウトデータが格納されている。レイアウトデータは、セルを表すデータを含んでいる。セルレイアウトライブラリ17は、EM信頼性検証用ライブラリの一部として利用される。
抵抗抽出ステップS31において、CPU47は、セルレイアウトライブラリ17を参照して、セルを表すデータから全抵抗素子を表すデータを抽出する。セルは、全抵抗素子として複数の抵抗素子を有している。複数の抵抗素子のうちの第1、2抵抗素子群は、それぞれ、複数のメタル配線素子のうちの、第1、2方向に設けられた第1、2メタル配線素子群の抵抗を表している。複数の抵抗素子のうちの第3抵抗素子群は、それぞれ、複数のメタル配線素子に接続された複数のコンタクト素子の抵抗を表している。動作時に、第1メタル配線素子群には、第1方向又は第1方向の逆方向に電流が片方向電流として流れるものとして定義されている。また、動作時に、第2メタル配線素子群には、第2方向と第2方向の逆方向とに電流が双方向電流として流れるものとして定義されている。
ここで、第2方向は、第1方向に対して垂直の方向である。例えば、レイアウト上の縦方向、横方向をそれぞれ第1、2方向として定義する。
判定ステップS32において、CPU47は、複数の抵抗素子の各々がメタル配線素子であるか否かを判断する。
複数の抵抗素子のうちの第1、2抵抗素子群はメタル配線素子である。即ち、第1、2抵抗素子群は、それぞれ、第1、2メタル配線素子群の抵抗を表している(ステップS32−YES)。この場合、メタル形状方向判断ステップS33において、CPU47は、第1、2メタル配線素子群が設けられた方向を判断する。この場合、第1、2メタル配線素子群は、それぞれ、縦方向、横方向に設けられている。縦方向、横方向である場合、それぞれ、片方向電流、双方向電流が定義されている。
メタル識別記号付加ステップS34において、CPU47は、第1メタル配線素子群を表すデータと、第1メタル配線素子群の抵抗値と、片方向電流を表す識別子(以下、識別記号)と、を対応付ける識別記号入りネットリスト18(以下、ネットリスト18)を生成する。CPU47は、更に、第2メタル配線素子群を表すデータと、第2メタル配線素子群の抵抗値と、双方向電流を表す識別記号と、をネットリスト18に対応付ける。ネットリスト18は、EM信頼性検証用ライブラリの一部として利用される。
複数の抵抗素子のうちの、第1、2抵抗素子群以外の抵抗素子は、メタル配線素子ではない。即ち、第3抵抗素子群は、それぞれ、複数のコンタクト素子の抵抗を表している(ステップS32−NO)。この場合、識別記号付加ステップS35において、CPU47は、更に、複数のコンタクト素子を表すデータと、複数のコンタクト素子の抵抗値と、をネットリスト18に対応付ける。
電荷量測定ステップS36において、CPU47は、ネットリスト18を参照して、予め決められた第1の計算式と、第1、2メタル配線素子群の抵抗値と、第1、2メタル配線素子群のそれぞれに対する片方向電流、双方向電流を表す識別記号と、複数のコンタクト素子の抵抗値と、に基づいてシミュレーションを実行し、セルに消費される消費電流を算出する。このとき、CPU47は、セル内部の複数の抵抗素子(第1、2メタル配線素子群、複数のコンタクト素子)に流れる電流(電荷量)をそれぞれ複数の電荷量として抽出する。
図6は、ネットリスト18の例を示している。一般的なネットリストは、トランジスタを表す情報と、抵抗素子を表す情報と、容量素子を表す情報と、を含んでいる。ネットリスト18では、一般的なネットリストに含まれる情報に加えて、抵抗素子がメタル配線素子である場合、抵抗素子を表す情報は、メタル配線素子に対する方向性(片方向電流、双方向電流)を表す識別記号を含んでいる。
図7に示されるように、抵抗素子を表す情報は、その抵抗素子の名称である抵抗素子名を表す文字列30と、その抵抗素子の両端に接続されるノードの名称として接続ノード名1を表す文字列35、接続ノード名2を表す文字列36と、その抵抗素子の抵抗値を表す文字列37と、を含んでいる。抵抗素子名を表す文字列30は、抵抗素子であることを表す文字列31と、その抵抗素子を識別するための抵抗番号を表す文字列34と、を含んでいる。
抵抗素子名を表す文字列30は、更に、その抵抗素子の層を表す文字列32を含んでいる。ここで、層とは、レイアウト設計で使用されるウェルやメタル等を指している。
抵抗素子が第1メタル配線素子群を表す場合、文字列31、32、34は、上述の第1メタル配線素子群を表すデータとして用いられる。抵抗素子が第2メタル配線素子群を表す場合、文字列31、32、34は、上述の第2メタル配線素子群を表すデータとして用いられる。抵抗素子が複数のコンタクト素子を表す場合、文字列31、32、34は、上述の複数のコンタクト素子を表すデータとして用いられる。
抵抗素子名を表す文字列30は、更に、方向を表す文字列33を含んでいる。方向を表す文字列33は、縦方向を表す文字V、横方向を表す文字H、文字V、H以外の文字のいずれかを示している。例えば、CPU47がセルレイアウトライブラリ17を参照して得られる座標関係等の情報によって、その抵抗素子が第1メタル配線素子群のうちの1つを表している場合、第1メタル配線素子群が設けられる方向は縦方向である。このため、方向を表す文字列33は、縦方向を表す文字Vである。CPU47がセルレイアウトライブラリ17を参照して得られる座標関係等の情報によって、その抵抗素子が第2メタル配線素子群のうちの1つを表している場合、第2メタル配線素子群が設けられる方向は横方向である。このため、方向を表す文字列33は、横方向を表す文字Hである。その抵抗素子が複数のコンタクト素子の各々を表している場合、方向を表す文字列33は、文字V、H以外の文字である。
抵抗素子が第1メタル配線素子群を表す場合、文字列33は、上述の片方向電流を表す識別記号として用いられる。抵抗素子が第2メタル配線素子群を表す場合、文字列33は、上述の双方向電流を表す識別記号として用いられる。
このように、CPU47は、メタル形状方向判断ステップS33において、セルレイアウトライブラリ17を参照して、座標関係等の情報から、その抵抗素子が縦方向形状なのか横方向形状なのかを判断し、メタル識別記号付加ステップS34において、ネットリスト18に付加する。
また、電荷量測定ステップS36において、CPU47は、識別記号が片方向電流を表している場合、予め決められた第1の計算式として、片方向電流での計算式(電荷量=|Q+|+|Q−|)により、電流(電荷量)を算出する。識別記号が双方向電流を表している場合、予め決められた第1の計算式として、双方向電流での計算式(電荷量=|Q+|、又は、|Q−|の大きい方)により、電流(電荷量)を算出する。
このように、EM信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS8)において、CPU47は、ステップS27を実行することにより、ネットリスト18を使用して電荷量を算出し、前述のステップS3以降を実行する。
[効果]
本発明の第1実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法の効果について説明する。
本発明の第1実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法の効果について説明する。
まず、従来技術では、セル内の複数のメタル配線素子の各々に流れる電流の方向を特定していない。このため、コンピュータは必然的に、周波数制限値が双方向電流での計算式を適用した場合の計算結果よりも低くなる片方向電流での計算式を適用することとなる。その理由として、周波数制限値が実際に許容できる周波数よりも高い値である場合、トランジスタ素子は実力以上の周波数で動作してしまうことになり、メタル配線素子が断線してしまう。コンピュータは、実際にはメタル配線素子(抵抗素子)に双方向電流が流れても、片方向電流として認識するため、必要以上に周波数制限値が低く表されるEM信頼性検証用ライブラリを生成してしまう。この場合、EM信頼性検証用ライブラリは、低周波数値による動作(低周波数動作)にしか許容できないライブラリとなってしまう。即ち、高性能・高速なLSIを設計する上で、信頼性保障の観点で低周波数動作を余儀なくされることはデメリットとなる。その結果、EMの信頼性検証時にエラーとなる箇所が増え、ターゲットとする動作周波数を達成できない、又は、エラー回避のためのバッファ挿入等の処置で全体的なチップ面積が増加する、という問題が発生する。
一方、本発明の第1実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法によれば、セル内の複数のメタル配線素子の各々に流れる電流の方向を特定している。この場合、コンピュータ43は、複数のメタル配線素子のうちの、片方向電流が流れる第1メタル配線素子群に関しては片方向電流での計算式を適用し、双方向電流が流れる第2メタル配線素子群に関しては双方向電流での計算式を適用する。このため、コンピュータ43は、必要以上に周波数制限値が低く表されるようなEM信頼性検証用ライブラリを生成することなく、所望のEM信頼性検証用ライブラリを生成することができる。また、双方向電流での計算式を適用した場合の方が電荷量は少なくなり、周波数制限値が片方向電流での計算式を適用した場合よりも高くなる。このことから、問題点の一つであるターゲットとする動作周波数を達成できない点を、改善できる。また、この問題が改善されると、バッファ挿入等の処置の頻度が少なくなるため、全体的なチップ面積が増加する問題点も同時に改善できる。
以上により、本発明第1実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法によれば、実際に即した精度であり、且つ、信頼性の高い所望のEM信頼性検証用ライブラリを生成することができる。
また、本発明第1実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法によれば、セル内のメタル配線素子の太さは必要最低限で良く、無駄なセルサイズの増加がない。
また、本発明第1実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法によれば、チップの信頼性検証時にターゲットとする周波数を満足しやすくなり、スピード性能が向上する。
また、本発明第1実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法によれば、チップの信頼性検証時にエラーが少なくなり、バッファ挿入等のLSIサイズの増大を低減できる。
また、本発明第1実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法によれば、メタル配線素子に流れる電流の種類(双方向・片方向)を判断するために実行するシミュレーションの時間と、実行結果を判断する時間がかからない。例えば、100セルの電荷量測定シミュレーション、及び、電荷量抽出結果に対するAC/DC電流の分析時間に1ヶ月を要する場合(1ヶ月@100セル)、本発明では、この1ヶ月の時間を大幅に短縮することができる。
[実証]
図8は、一般的なバッファ論理のファンクションセル(以下、バッファセル)の等価回路図である。バッファセルは、初段インバータ104と、後段インバータ105とを備えている。
図8は、一般的なバッファ論理のファンクションセル(以下、バッファセル)の等価回路図である。バッファセルは、初段インバータ104と、後段インバータ105とを備えている。
初段インバータ104、後段インバータ105は、直列接続されたPchトランジスタ、Nchトランジスタを備えている。初段インバータ104のPchトランジスタのゲートとNchトランジスタのゲートは、初段インバータ104の入力となる。初段インバータ104のPchトランジスタのドレインとNchトランジスタのドレインは、初段インバータ104の出力となる。後段インバータ105のPchトランジスタのゲートとNchトランジスタのゲートは、後段インバータ105の入力となる。後段インバータ105のPchトランジスタのドレインとNchトランジスタのドレインは、後段インバータ105の出力となる。初段インバータ104の出力は、後段インバータ105の入力に接続されている。初段インバータ104は、その入力に入力信号102が供給され、入力信号102の信号レベルを反転して初段−後段接続信号106として出力する。後段インバータ105は、その入力に初段−後段接続信号106が供給され、初段−後段接続信号106の信号レベルを反転して出力信号103として出力する。
図9は、バッファセルのレイアウト図を示している。図9では、電流経路が分かりやすくなるようにトランジスタ本数の多い高駆動のバッファセルを示している。複数のメタル配線素子は、Pchトランジスタ(P+拡散領域MP1、P+拡散領域MP2)、Nchトランジスタ(N+拡散領域MN1、N+拡散領域MN2)上に設けられている。また、複数のメタル配線素子の幅が一律であるものとする。
図9のバッファセルにおいて、電流の流れる方向を矢印で示したものが図10である。出力信号103は、外部接続ノード107を介して出力される。外部接続ノード107は、電荷量測定のシミュレーションを行う際にセルの外部へ接続される位置と仮定する。その場合のメタル配線素子上の電流経路を実線で示し、ゲート電極を介す経路は点線で示している。複数のメタル配線素子のうちの、矢印が一方向しかない部分のメタル配線素子には、片方向電流が流れ、矢印が両方向ある部分のメタル配線素子には、双方向電流が流れることになる。双方向電流が流れるメタル配線素子は、初段−後段接続信号106が流れるメタル配線素子と、出力信号103が流れるメタル配線素子のみになっている。従来は、この部分も片方向電流として計算されてしまうため、EM信頼性検証用ライブラリは、低周波数動作にしか許容できないライブラリとなっていた。
図11は、図10のレイアウト図の電流経路に基づいて、セル内のメタル配線素子に流れる電流を表したものである。ここで、複数のメタル配線素子を複数のメタル配線素子80〜91、108〜127とする。メタル配線素子80〜85は、第1電源VDD100に接続されている。メタル配線素子86〜91は、第2電源GND101に接続されている。複数のメタル配線素子80〜91、108〜127のうちの、メタル配線素子112とメタル配線素子121のみに双方向電流が流れ、それ以外のメタル配線素子80〜91、108〜111、113〜120、122〜127には片方向電流が流れる。メタル配線素子121は、出力信号103を出力するために用いられる。メタル配線素子121には、外部接続ノード107が設けられているものとする。
図12は、縦方向の第1メタル配線素子群には片方向電流が流れることを定義し、横方向の第2メタル配線素子群には双方向電流が流れることを定義した場合の図である。
ここで、複数のメタル配線素子80〜91、108〜127のうちの、第1メタル配線素子群をメタル配線素子80〜91、108、109、111、113、115、116、117、118、120、122、124、125、126、127とする。第2メタル配線素子群をメタル配線素子110、112、114、119、121、123とする。この場合、メタル配線素子110、114、119、123が、図11の実際の電流の種類と異なり、片方向電流であるにもかかわらず双方向電流と定義される。このままでは、EM信頼性検証用ライブラリは、実際に許容できる周波数値よりも高い高周波数値による動作(高周波数動作)を許可してしまうライブラリになってしまうように思われるが、そのようなことはない。即ち、メタル配線素子110に流れる電流は全てメタル配線素子111に流れ込み、メタル配線素子114に流れる電流は全てメタル配線素子113から流れ込んでおり、メタル配線素子111、113に流れる電流を片方向電流として定義しておけば、EM信頼性検証用ライブラリは、緩いライブラリとはならない。同様に、メタル配線素子119に流れる電流は全てメタル配線素子120に流れ込み、メタル配線素子123に流れる電流は全てメタル配線素子122から流れ込んでおり、同様なことが言える。
CMOS構造のファンクションセルでは、必ずPchトランジスタとNchトランジスタを結線する縦方向(注:PchとNchが上下方向の関係にある場合)のメタル配線素子が存在する。このため、貫通電流(片方向)が流れやすい縦方向のメタル配線素子には片方向電流が流れることを定義し、横方向のメタル配線素子には双方向電流が流れることを定義しても、EM信頼性検証用ライブラリは、高周波数動作を許可してしまうライブラリとはならずに、適正なライブラリ(実際の動作に即した精度の高いライブラリ)となる。レイアウトパターンによっては横方向のメタル配線素子にも片方向電流が流れる場合があるが、電流経路としては必ず縦方向のメタル配線素子を通る。このため、縦方向のメタル配線素子に流れる電流を片方向電流として計算しておけば、横方向のメタル配線素子に流れる電流を双方向電流として計算しても、前述のステップS3以降の処理に準拠すれば、EM信頼性検証用ライブラリが高周波数動作を許可してしまうことはない。この手法により、問題点の一つであるセル内のメタル配線素子に流れる電流の方向が特定できない点を、解決できる。
なお、本実施形態では、複数のメタル配線素子の幅が一律であることが条件となる。しかし、基本的に高集積セルにおいて複数のメタル配線素子の幅をばらつかせるのはサイズデメリットとなるため、ファンクションセルにおいては統一された幅が主流と言える。
図13A〜13Cに、高駆動タイプのバッファセルにて、定義する電流の種類を変更した場合の信頼性検証用ライブラリとして、周波数制限ライブラリテーブル16の例を示している。図13A〜13Cに示されるように、周波数制限ライブラリテーブル16は、入力波形鈍りである複数の時間要素(単位:ns)と、複数の出力負荷容量(単位:pF)と、複数の時間要素と複数の出力負荷容量とに対応する複数の周波数制限値(単位:MHz)とが格納されている。
図13Aは、全てのメタル配線素子に片方向電流が流れることを定義した場合の周波数制限ライブラリテーブル16の例を示している。従来は、全て片方向電流での計算式が適用されていたため、図13Aに示されるように、周波数制限値が実際に許容できる周波数よりも低い周波数制限ライブラリテーブル16となっている。例えば、時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“1pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“2000MHz”、“1100MHz”、“600MHz”、“300MHz”である。時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“2pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“1000MHz”、“1000MHz”、“600MHz”、“300MHz”である。時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“4pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“500MHz”、“500MHz”、“500MHz”、“300MHz”である。時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“8pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“200MHz”、“200MHz”、“200MHz”、“200MHz”である。時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“16pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“100MHz”、“100MHz”、“100MHz”、“100MHz”である。ここで、周波数制限値“100MHz”、“100MHz”、“100MHz”、“100MHz”を周波数制限値41(a)とする。この周波数制限値41(a)は低くなっている。これは、出力部(外部接続ノード107が設けられたメタル配線素子121)に集中する電流が、片方向電流として計算されるためである。
図13Bは、全てのメタル配線素子に双方向電流が流れることを定義した場合の周波数制限ライブラリテーブル16の例を示している。例えば、時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“1pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“4000MHz”、“2000MHz”、“1000MHz”、“500MHz”である。時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“2pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“3000MHz”、“2000MHz”、“1000MHz”、“500MHz”である。時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“4pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“1500MHz”、“1500MHz”、“1000MHz”、“500MHz”である。時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“8pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“800MHz”、“800MHz”、“800MHz”、“500MHz”である。時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“16pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“400MHz”、“400MHz”、“400MHz”、“400MHz”である。図13Bに示されるように、全体的に周波数制限値は、図13Aに示した周波数制限値よりも高く、その差は大きい。図13Bについて、周波数制限値“400MHz”、“400MHz”、“400MHz”、“400MHz”を周波数制限値41(b)とする。この周波数制限値41(b)は、図13Aに示した周波数制限値41(a)の4倍程度である。これは、出力部(外部接続ノード107が設けられたメタル配線素子121)に集中する電流が、双方向電流として計算されるためである。この図13Bに示される周波数制限ライブラリテーブル16は、周波数制限値が実際よりも値が高くなるため、実使用にはふさわしくない。
図13Cは、本発明の手法である、縦方向のメタル配線素子に片方向電流が流れることを定義し、横方向のメタル配線素子に双方向電流が流れることを定義した場合の周波数制限ライブラリテーブル16の例を示している。例えば、時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“1pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“2000MHz”、“1100MHz”、“600MHz”、“300MHz”である。時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“2pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“2000MHz”、“1100MHz”、“600MHz”、“300MHz”である。時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“4pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“1300MHz”、“1100MHz”、“600MHz”、“300MHz”である。時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“8pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“600MHz”、“600MHz”、“500MHz”、“300MHz”である。時間要素“1ns”、“2ns”、“4ns”、“8ns”と出力負荷容量“16pF”とに対応する周波数制限値は、それぞれ“400MHz”、“400MHz”、“400MHz”、“300MHz”である。図13Cに示される周波数制限ライブラリテーブル16は、図13Aに示される周波数制限ライブラリテーブル16のように必要以上に周波数制限値が低くもなく、図13Bに示される周波数制限ライブラリテーブル16のように必要以上に周波数制限値が高くもなく、より精度の高い値となっている。図13Cについて、周波数制限値“400MHz”、“400MHz”、“400MHz”、“300MHz”を周波数制限値41(c)とする。また、周波数制限値41(c)のうちの、周波数制限値“300MHz”を周波数制限値42(c)とする。この場合、周波数制限値41(c)は、周波数制限値41(b)のうちの、時間要素“8ns”と出力負荷容量“16pF”とに対応する周波数制限値42(b)“400MHz”よりも低い。周波数制限値42(c)が周波数制限値42(b)よりも低くなっている理由は、セル内の全抵抗素子の中で電荷量がワーストとなる箇所が変わったためである。双方向電流として計算される出力部のメタル配線素子(外部接続ノード107が設けられたメタル配線素子121)よりも、入力波形鈍りが大きくなることで初段インバータ104に流れる貫通電流が大きくなり、初段インバータ104の縦方向のメタル配線素子(片方向電流として計算)にワーストが移っている。
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態と重複する説明を省略する。第2実施形態において、セルの外部へ接続される出力位置を考慮したセルレイアウトライブラリを用意して、より高精度なEM信頼性検証用ライブラリを生成する。
第2実施形態では、第1実施形態と重複する説明を省略する。第2実施形態において、セルの外部へ接続される出力位置を考慮したセルレイアウトライブラリを用意して、より高精度なEM信頼性検証用ライブラリを生成する。
[動作]
図14は、本発明の第2実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法のEM信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS8)を示すフローチャートである。
図14は、本発明の第2実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法のEM信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS8)を示すフローチャートである。
ステップS8において、CPU47は、上述のステップS27に代えて、ステップS28を実行する。ステップS28は、抵抗抽出ステップS31、判定ステップS32、メタル形状方向判断ステップS33、メタル識別記号付加ステップS34、識別記号付加ステップS35、電荷量測定ステップS36を含んでいる。
まず、上述のセルレイアウトライブラリ17として、セルレイアウトライブラリ19を生成しておく。設計時には、セルの外部に接続される外部接続ノード107とその位置とが考慮される。従って、セルレイアウトライブラリ19には、セルを表すデータと、外部接続ノード107を表すデータとが格納されている。
抵抗抽出ステップS31において、CPU47は、セルレイアウトライブラリ19を参照して、セルを表すデータから、全抵抗素子として複数の抵抗素子を表すデータを抽出する。また、CPU47は、セルレイアウトライブラリ19を参照して、外部接続ノード107を表すデータにより、外部接続ノード107とその位置とを認識する。外部接続ノード107は、第2メタル配線素子群のうちの1つのメタル配線素子に設けられ、且つ、電流が最も集中する箇所を表している。
判定ステップS32において、CPU47は、複数の抵抗素子の各々がメタル配線素子であるか否かを判断する。
複数の抵抗素子のうちの第1、2抵抗素子群はメタル配線素子である。即ち、第1、2抵抗素子群は、それぞれ、第1、2メタル配線素子群の抵抗を表している(ステップS32−YES)。この場合、メタル形状方向判断ステップS33において、CPU47は、第1、2メタル配線素子群が設けられた方向を判断する。
メタル識別記号付加ステップS34において、CPU47は、第1メタル配線素子群を表すデータと、第1メタル配線素子群の抵抗値と、片方向電流を表す識別子(以下、識別記号)と、を対応付けるネットリスト18を生成する。CPU47は、更に、第2メタル配線素子群を表すデータと、第2メタル配線素子群の抵抗値と、双方向電流を表す識別記号と、をネットリスト18に対応付ける。CPU47は、更に、上記1つのメタル配線素子と、外部接続ノード107を表す記号と、をネットリスト18に対応付ける。
複数の抵抗素子のうちの、第1、2抵抗素子群以外の抵抗素子は、メタル配線素子ではない。即ち、第3抵抗素子群は、それぞれ、複数のコンタクト素子の抵抗を表している(ステップS32−NO)。この場合、識別記号付加ステップS35において、CPU47は、更に、複数のコンタクト素子を表すデータと、複数のコンタクト素子の抵抗値と、をネットリスト18に対応付ける。
電荷量測定ステップS36において、CPU47は、ネットリスト18を参照して、予め決められた第1の計算式と、第1、2メタル配線素子群の抵抗値と、第1、2メタル配線素子群のそれぞれに対する片方向電流、双方向電流を表す識別記号と、複数のコンタクト素子の抵抗値と、外部接続ノード107を表す記号と、に基づいてシミュレーションを実行し、セルに消費される消費電流を算出する。このとき、CPU47は、セル内部の複数の抵抗素子(第1、2メタル配線素子群、複数のコンタクト素子)に流れる電流(電荷量)をそれぞれ複数の電荷量として抽出する。
[実証]
一般的なインバータセルを用いて説明する。図15は、インバータセルのレイアウト図を示している。
一般的なインバータセルを用いて説明する。図15は、インバータセルのレイアウト図を示している。
インバータセルは、直列接続されたPchトランジスタ、Nchトランジスタを備えている。Pchトランジスタのソースには第1電源VDD100が接続されている。Nchトランジスタのソースには、第2電源GND101が接続されている。PchトランジスタのゲートとNchトランジスタのゲートは、インバータセルの入力となる。PchトランジスタのドレインとNchトランジスタのドレインは、インバータセルの出力となる。インバータセルは、その入力に入力信号102が供給され、入力信号102の信号レベルを反転して出力信号103として出力する。
複数のメタル配線素子は、Pchトランジスタ(P+拡散領域)、Nchトランジスタ(N+拡散領域)上に設けられている。
図16は、図15のレイアウト図(外部接続ノード107の位置を接続位置L1とする)の電流経路に基づいて、セル内のメタル配線素子に流れる電流を表したものである。ここで、複数のメタル配線素子を複数のメタル配線素子70〜79、140〜150とする。メタル配線素子70〜74は、第1電源VDD100に接続されている。メタル配線素子75〜79は、第2電源GND101に接続されている。複数のメタル配線素子70〜79、140〜150のうちの、横方向のメタル配線素子148〜150のみに双方向電流が流れ、それ以外のメタル配線素子70〜79、140〜147には片方向電流が流れる。メタル配線素子148〜150はこの順に直列に接続されているものとする。
図16に示されるように、例えば、メタル配線素子150は、出力信号を出力するために用いられ、メタル配線素子150に外部接続ノード107(接続位置L1)が設けられている。
この場合、第1電源VDD100からそれぞれのトランジスタに流れ込む電流は、接続位置L1に向かって流れることになり、メタル配線素子150に流れる電流が最も大きくなる。それぞれのメタル配線素子に流れる電流の関係は、おおよそ以下のようになる。
第1電源VDD100からの供給経路については、
メタル配線素子140=メタル配線素子141=メタル配線素子142=メタル配線素子143、
メタル配線素子148=メタル配線素子140、
メタル配線素子149=メタル配線素子140+メタル配線素子141、
メタル配線素子150=メタル配線素子140+メタル配線素子141+メタル配線素子142、
となる。
メタル配線素子140=メタル配線素子141=メタル配線素子142=メタル配線素子143、
メタル配線素子148=メタル配線素子140、
メタル配線素子149=メタル配線素子140+メタル配線素子141、
メタル配線素子150=メタル配線素子140+メタル配線素子141+メタル配線素子142、
となる。
外部容量に貯まった電荷を第2電源GND101に引き込む経路については、
メタル配線素子144=メタル配線素子145=メタル配線素子146=メタル配線素子147、
メタル配線素子148=メタル配線素子144、
メタル配線素子149=メタル配線素子144+メタル配線素子145、
メタル配線素子150=メタル配線素子144+メタル配線素子145+メタル配線素子146、
となる。
メタル配線素子144=メタル配線素子145=メタル配線素子146=メタル配線素子147、
メタル配線素子148=メタル配線素子144、
メタル配線素子149=メタル配線素子144+メタル配線素子145、
メタル配線素子150=メタル配線素子144+メタル配線素子145+メタル配線素子146、
となる。
メタル配線素子140〜143、メタル配線素子144〜147と、メタル配線素子70〜79は片方向電流であり、メタル配線素子148〜150は双方向電流である。トランジスタ6本分の電流が集まり、最も電流が流れるメタル配線素子150については、実際にも双方向電流であるが、レイアウト形状の方向から電流の種類を定義される本発明の方法によっても、横方向であることから双方向電流として計算される。
図17は、図15のレイアウト図の、外部接続ノード107の位置を接続位置L2と仮定した場合の電流経路に基づいて、セル内のメタル配線素子に流れる電流を表したものである。図17に示されるように、例えば、メタル配線素子149は、出力信号を出力するために用いられ、メタル配線素子149の中央部分に外部接続ノード107(接続位置L2)が設けられているものとする。メタル配線素子149は、接続位置L2によりメタル配線素子149:a、メタル配線素子149:bに分けられる。
この場合、第1電源VDD100からそれぞれのトランジスタに流れ込む電流は、接続位置L2に向かって流れることになるため、メタル配線素子149:a、メタル配線素子149:bに流れる電流が最も大きくなる。しかし、接続位置L2がメタル配線素子149の中央に位置するため、電流が分散され、トランジスタ4本分の電流しか集まらない。そのため、図16に示される接続位置L1の方が、ワーストケースを考慮したEM信頼性検証用ライブラリを生成することができる。
図18は、図15のレイアウト図の、外部接続ノード107の位置を接続位置L3と仮定した場合の電流経路に基づいて、セル内のメタル配線素子に流れる電流を表したものである。図18に示されるように、例えば、メタル配線素子143は、出力信号を出力するために用いられ、メタル配線素子143に外部接続ノード107(接続位置L3)が設けられているものとする。メタル配線素子143は、メタル配線素子150に接続され、P+拡散領域上に設けられている。
この場合、第1電源VDD100からそれぞれのトランジスタに流れ込む電流は、接続位置L3に向かって流れることになるため、メタル配線素子143に流れる電流が最も大きくなる。メタル配線素子143にはトランジスタ8本分の電流が集まり、接続位置L1〜L3の中では最も電流が集中することになるが、実際は双方向電流であり、レイアウト形状の方向から電流種類を定義される本発明の方法によると縦方向であるため片方向として計算されてしまい、必要以上に低い周波数制限値がEM信頼性検証用ライブラリとなってしまう。このようなことがあるため、第2実施形態の手法を用いると、第1実施形態に対して更に高精度なEM信頼性検証用ライブラリを生成することができる。
本発明の第2実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法によれば、外部接続ノード107が、横方向のメタル配線素子に設けられ、且つ、電流が最も集中する箇所に設定することにより、第1実施形態に対して更に高精度なEM信頼性検証用ライブラリを生成することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、第1、2実施形態と重複する説明を省略する。第3実施形態において、メタル配線素子の幅も識別することにより、より高精度なEM信頼性検証用ライブラリを生成する。ここで、第1実施形態同様、複数のメタル配線素子の幅が一律であるものとする。
第3実施形態では、第1、2実施形態と重複する説明を省略する。第3実施形態において、メタル配線素子の幅も識別することにより、より高精度なEM信頼性検証用ライブラリを生成する。ここで、第1実施形態同様、複数のメタル配線素子の幅が一律であるものとする。
[動作]
図19は、本発明の第3実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法のEM信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS8)を示すフローチャートである。
図19は、本発明の第3実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法のEM信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS8)を示すフローチャートである。
ステップS8において、CPU47は、上述のステップS27に代えて、ステップS29を実行する。ステップS29は、抵抗抽出ステップS31、判定ステップS32、メタル形状の方向・層・幅判断ステップS37、メタル詳細識別記号付加ステップS38、識別記号付加ステップS35、電荷量測定ステップS36を含んでいる。即ち、CPU47は、メタル形状の方向判断ステップS33に代えて、メタル形状方向・層・幅判断ステップS37を実行する。メタル識別記号付加ステップS34に代えて、メタル詳細識別記号付加ステップS38を実行する。
抵抗抽出ステップS31において、CPU47は、セルレイアウトライブラリ17を参照して、セルを表すデータから、全抵抗素子として複数の抵抗素子を表すデータを抽出する。
判定ステップS32において、CPU47は、複数の抵抗素子の各々がメタル配線素子であるか否かを判断する。
複数の抵抗素子のうちの第1、2抵抗素子群はメタル配線素子である。即ち、第1、2抵抗素子群は、それぞれ、第1、2メタル配線素子群の抵抗を表している(ステップS32−YES)。この場合、メタル形状方向・層・幅判断ステップS37において、CPU47は、第1、2メタル配線素子群が設けられた方向を判断する。この場合、第1、2メタル配線素子群は、それぞれ、縦方向、横方向に設けられている。また、CPU47は、複数のメタル配線素子の幅、層を判断する。
メタル詳細識別記号付加ステップS38において、CPU47は、第1メタル配線素子群を表すデータと、第1メタル配線素子群の抵抗値と、片方向電流を表す識別記号と、を対応付けるネットリスト18を生成する。CPU47は、更に、第2メタル配線素子群を表すデータと、第2メタル配線素子群の抵抗値と、双方向電流を表す識別記号と、をネットリスト18に対応付ける。CPU47は、更に、それぞれ複数のメタル配線素子を表すデータと、複数のメタル配線素子の幅、層を表す識別記号と、をネットリストに対応付ける。
複数の抵抗素子のうちの、第1、2抵抗素子群以外の抵抗素子は、メタル配線素子ではない。即ち、第3抵抗素子群は、それぞれ、複数のコンタクト素子の抵抗を表している(ステップS32−NO)。この場合、識別記号付加ステップS35において、CPU47は、更に、複数のコンタクト素子を表すデータと、複数のコンタクト素子の抵抗値と、をネットリスト18に対応付ける。
電荷量測定ステップS36において、CPU47は、ネットリスト18を参照して、予め決められた第1の計算式と、第1、2メタル配線素子群の抵抗値と、第1、2メタル配線素子群のそれぞれに対する片方向電流、双方向電流を表す識別記号と、複数のメタル配線素子の幅、層を表す識別記号と、複数のコンタクト素子の抵抗値と、に基づいてシミュレーションを実行し、セルに消費される消費電流を算出する。このとき、CPU47は、セル内部の複数の抵抗素子(第1、2メタル配線素子群、複数のコンタクト素子)に流れる電流(電荷量)をそれぞれ複数の電荷量として抽出する。
[実証]
図20は、バッファセルのレイアウト図を示している。図21は、縦方向の第1メタル配線素子群には片方向電流が流れることを定義し、横方向の第2メタル配線素子群には双方向電流が流れることを定義した場合の図である。
図20は、バッファセルのレイアウト図を示している。図21は、縦方向の第1メタル配線素子群には片方向電流が流れることを定義し、横方向の第2メタル配線素子群には双方向電流が流れることを定義した場合の図である。
ここで、複数のメタル配線素子を複数のメタル配線素子80〜91、108〜116、128〜138とする。メタル配線素子80〜85は、第1電源VDD100に接続されている。メタル配線素子86〜91は、第2電源GND101に接続されている。複数のメタル配線素子80〜91、108〜116、128〜138のうちの、第1メタル配線素子群をメタル配線素子80〜91、108、109、111、113、115、116、128、129、131、133、135、136、137、138とする。第2メタル配線素子群をメタル配線素子110、112、114、130、132、134とする。メタル配線素子110、112、114は、その幅が細く、双方向電流が流れる。メタル配線素子80〜91、108、109、111、113、115、116は、その幅が細く、片方向電流が流れる。メタル配線素子130、132、134は、その幅が太く、双方向電流が流れる。メタル配線素子128、129、131、133、135、136、137、138は、その幅が太く、片方向電流が流れる。これを識別記号に分けた場合、4種類に分けられる。ここで表される幅は、細い場合は例えば0.1umであり、太い場合は例えば0.2umであり、一律の値とする。
複数のメタル配線素子の幅、層を表す識別記号については、図7に示される抵抗の層を表す文字列32の文字を変えることにより実現する。
本発明の第3実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法によれば、メタル配線素子の幅も識別することにより、第1実施形態に対して更に高精度なEM信頼性検証用ライブラリを生成することができる。この理由として、複数のメタル配線素子のうちの、あるメタル配線素子の幅が他のメタル配線素子の幅よりも太い場合、あるメタル配線素子は他のメタル配線素子よりも許容電流値が大きい。このことから、複数のメタル配線素子の各々の幅を考慮しないで許容電流値を基に周波数制限値を算出するよりも、実際に即したEM信頼性検証用ライブラリを生成することができる。メタル配線素子の層についても、層によって許容電流値が異なる場合があるため、複数のメタル配線素子の各々の層を考慮しないで最も許容電流値が小さい層の許容電流値を基に周波数制限値を算出するよりも、実際に即したEM信頼性検証用ライブラリを生成することができる。
なお、本発明では、第1〜3実施形態を組み合わせて実施することもできる。
(第4実施形態)
第4実施形態では、第1〜3実施形態と重複する説明を省略する。第4実施形態において、コンタクトの種類も識別することにより、より高精度なEM信頼性検証用ライブラリを生成する。
第4実施形態では、第1〜3実施形態と重複する説明を省略する。第4実施形態において、コンタクトの種類も識別することにより、より高精度なEM信頼性検証用ライブラリを生成する。
[動作]
図22は、本発明の第4実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法のEM信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS8)を示すフローチャートである。
図22は、本発明の第4実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法のEM信頼性検証用ライブラリ生成処理(ステップS8)を示すフローチャートである。
ステップS8において、CPU47は、上述のステップS27に代えて、ステップS30を実行する。ステップS30は、抵抗抽出ステップS31、判定ステップS32、メタル形状の方向判断ステップS33、メタル識別記号付加ステップS34、詳細識別記号付加ステップS39、電荷量測定ステップS36を含んでいる。即ち、CPU47は、識別記号付加ステップS35に代えて、詳細識別記号付加ステップS39を実行する。
抵抗抽出ステップS31において、CPU47は、セルレイアウトライブラリ17を参照して、セルを表すデータから、全抵抗素子として複数の抵抗素子を表すデータを抽出する。
判定ステップS32において、CPU47は、複数の抵抗素子の各々がメタル配線素子であるか否かを判断する。
複数の抵抗素子のうちの第1、2抵抗素子群はメタル配線素子である。即ち、第1、2抵抗素子群は、それぞれ、第1、2メタル配線素子群の抵抗を表している(ステップS32−YES)。この場合、メタル形状の方向判断ステップS33において、CPU47は、第1、2メタル配線素子群が設けられた方向を判断する。この場合、第1、2メタル配線素子群は、それぞれ、縦方向、横方向に設けられている。
メタル識別記号付加ステップS34において、CPU47は、第1メタル配線素子群を表すデータと、第1メタル配線素子群の抵抗値と、片方向電流を表す識別記号と、を対応付けるネットリスト18を生成する。CPU47は、更に、第2メタル配線素子群を表すデータと、第2メタル配線素子群の抵抗値と、双方向電流を表す識別記号と、をネットリスト18に対応付ける。
複数の抵抗素子のうちの、第1、2抵抗素子群以外の抵抗素子は、メタル配線素子ではない。即ち、第3抵抗素子群は、それぞれ、複数のメタル配線素子に接続された複数のコンタクト素子の抵抗を表している(ステップS32−NO)。この場合、詳細識別記号付加ステップS39において、CPU47は、更に、複数のコンタクト素子のうちの、拡散層に接続された第1コンタクト素子群を表すデータと、第1コンタクト素子群の抵抗値と、片方向電流を表す識別記号と、をネットリスト18に対応付ける。CPU47は、更に、複数のコンタクト素子のうちの、ゲートに接続された第2コンタクト素子群を表すデータと、第2コンタクト素子群の抵抗値と、双方向電流を表す識別記号と、をネットリスト18に対応付ける。
電荷量測定ステップS36において、CPU47は、ネットリスト18を参照して、予め決められた第1の計算式と、第1、2メタル配線素子群の抵抗値と、第1、2メタル配線素子群のそれぞれに対する片方向電流、双方向電流を表す識別記号と、第1、2コンタクト素子群の抵抗値と、第1、2コンタクト素子群のそれぞれに対する片方向電流、双方向電流を表す識別記号と、に基づいてシミュレーションを実行し、セルに消費される消費電流を算出する。このとき、CPU47は、セル内部の複数の抵抗素子(第1、2メタル配線素子群、第1、2コンタクト素子群)に流れる電流(電荷量)をそれぞれ複数の電荷量として抽出する。
[実証]
図23は、バッファセルのレイアウト図を示している。ここで、第1メタル配線素子群に接続されたコンタクト素子をコンタクト素子C01〜C22とする。第2メタル配線素子群に接続されたコンタクト素子をコンタクト素子C23〜C27とする。セル内の複数のコンタクト素子としては、拡散領域とメタル配線素子とを接続するコンタクト素子と、ゲートとメタル配線素子とを接続するコンタクト素子との2種類が存在する。コンタクト素子C01〜C22は、拡散領域とメタル配線素子とを接続するコンタクト素子であり、コンタクト素子C23〜C27は、ゲートとメタル配線素子とを接続するコンタクト素子である。
図23は、バッファセルのレイアウト図を示している。ここで、第1メタル配線素子群に接続されたコンタクト素子をコンタクト素子C01〜C22とする。第2メタル配線素子群に接続されたコンタクト素子をコンタクト素子C23〜C27とする。セル内の複数のコンタクト素子としては、拡散領域とメタル配線素子とを接続するコンタクト素子と、ゲートとメタル配線素子とを接続するコンタクト素子との2種類が存在する。コンタクト素子C01〜C22は、拡散領域とメタル配線素子とを接続するコンタクト素子であり、コンタクト素子C23〜C27は、ゲートとメタル配線素子とを接続するコンタクト素子である。
コンタクト素子C01〜C22については、コンタクト素子C01、C07、C12、C17を例に挙げて説明する。この場合、コンタクト素子C01は、第1電源VDD100から流れてきた電流を拡散領域MP1に流す役割がある。コンタクト素子C07は、ゲート電極を介して流れてきた電流を初段−後段接続信号106として流す役割がある。コンタクト素子C12は、初段−後段接続信号106として流れてきた電流をN+拡散領域MN1に流す役割がある。コンタクト素子C17は、ゲート電極を介して流れてきた電流を第2電源GND101に流す役割がある。これにより、コンタクト素子C01〜C22には、片方向電流が流れる。
コンタクトC23〜C27については、コンタクト素子C25〜C27を例に挙げて説明する。この場合、コンタクト素子C25〜C27は、第1電源VDD100から初段インバータ104を介して初段−後段接続信号106として流れてきた電流を後段インバータ105のゲート電極へ流す役割があり、ゲート電極に貯まった電荷を初段−後段接続信号106として第2電源GND101へ流す役割がある。これにより、コンタクト素子C23〜C27には双方向電流が流れる。
複数のコンタクト素子の各々は、セル内のコンタクト又はVia(ビア)を表しているものとする。この場合、複数のコンタクト素子を表す識別記号については、図7に示される抵抗の層を表す文字列32の文字を変えることにより実現する。
本発明の第4実施形態による信頼性検証用ライブラリ生成方法によれば、コンタクト素子も識別することにより、第1実施形態に対して更に高精度なEM信頼性検証用ライブラリを生成することができる。
なお、本発明では、第1〜4実施形態を組み合わせて実施することもできる。
10 電荷量テーブル、
11 素子名テーブル、
12 EM要素周波数制限テーブル、
13 素子名テーブル、
14 HC要素周波数制限テーブル、
15 素子名ライブラリテーブル(第1の信頼性検証用ライブラリテーブル)、
16 周波数制限値ライブラリテーブル(第2の信頼性検証用ライブラリテーブル)、
17 セルレイアウトライブラリ、
18 ネットリスト、
30 抵抗素子名を表す文字列、
31 抵抗素子であることを表す文字列、
32 抵抗の層を表す文字列、
33 メタル形状の方向を表す文字列、
34 抵抗番号を表す文字列、
35 接続ノード名1を表す文字列、
36 接続ノード名2を表す文字列、
37 抵抗値を表す文字列、
41(a)、41(b)、41(c) 周波数制限値、
42(b)、42(c) 周波数制限値、
43 コンピュータ装置、
44 サーバ、
45 ネットワーク、
46 記録媒体、
47 CPU、
48 記憶装置、
70、71、72、73、74 メタル配線素子(VDD接続)、
75、76、77、78、79 メタル配線素子(GND接続)、
80、81、82、83、84、85 メタル配線素子(VDD接続)、
86、87、88、89、90、91 メタル配線素子(GND接続)、
100 VDD配線、
101 GND配線、
102 入力信号、
103 出力信号、
104 初段インバータ、
105 後段インバータ、
106 初段−後段接続信号、
107 外部接続ノード、
108〜127 メタル配線素子、
128〜138 メタル配線素子(太幅)、
140〜150 メタル配線素子、
C01〜C22 コンタクト位置、
MP1、MP2 拡散領域、
MN1、MN2 拡散領域、
L1、L2、L3 外部との接続位置、
11 素子名テーブル、
12 EM要素周波数制限テーブル、
13 素子名テーブル、
14 HC要素周波数制限テーブル、
15 素子名ライブラリテーブル(第1の信頼性検証用ライブラリテーブル)、
16 周波数制限値ライブラリテーブル(第2の信頼性検証用ライブラリテーブル)、
17 セルレイアウトライブラリ、
18 ネットリスト、
30 抵抗素子名を表す文字列、
31 抵抗素子であることを表す文字列、
32 抵抗の層を表す文字列、
33 メタル形状の方向を表す文字列、
34 抵抗番号を表す文字列、
35 接続ノード名1を表す文字列、
36 接続ノード名2を表す文字列、
37 抵抗値を表す文字列、
41(a)、41(b)、41(c) 周波数制限値、
42(b)、42(c) 周波数制限値、
43 コンピュータ装置、
44 サーバ、
45 ネットワーク、
46 記録媒体、
47 CPU、
48 記憶装置、
70、71、72、73、74 メタル配線素子(VDD接続)、
75、76、77、78、79 メタル配線素子(GND接続)、
80、81、82、83、84、85 メタル配線素子(VDD接続)、
86、87、88、89、90、91 メタル配線素子(GND接続)、
100 VDD配線、
101 GND配線、
102 入力信号、
103 出力信号、
104 初段インバータ、
105 後段インバータ、
106 初段−後段接続信号、
107 外部接続ノード、
108〜127 メタル配線素子、
128〜138 メタル配線素子(太幅)、
140〜150 メタル配線素子、
C01〜C22 コンタクト位置、
MP1、MP2 拡散領域、
MN1、MN2 拡散領域、
L1、L2、L3 外部との接続位置、
Claims (18)
- セルを表すデータが格納されたセルレイアウトライブラリを生成するステップと、前記セルは複数のメタル配線素子を有し、前記複数のメタル配線素子のうちの、第1方向に設けられた第1メタル配線素子群には、前記第1方向又は前記第1方向の逆方向に電流が片方向電流として流れ、前記複数のメタル配線素子のうちの、第2方向に設けられた第2メタル配線素子群には、前記第2方向と前記第2方向の逆方向とに電流が双方向電流として流れ、
前記セルレイアウトライブラリを参照して、前記第1、2メタル配線素子群を表すデータと前記第1、2メタル配線素子群の抵抗値と前記片方向電流、前記双方向電流を表す識別子とを対応付けるネットリストを生成するステップと、
を具備する信頼性検証用ライブラリ生成方法。 - 前記ネットリストを生成するステップは、
前記セルレイアウトライブラリを参照して、更に、前記複数のメタル配線素子を表すデータと前記複数のメタル配線素子の幅を表す識別子とを前記ネットリストに対応付ける、
請求項1に記載の信頼性検証用ライブラリ生成方法。 - 前記ネットリストを生成するステップは、
前記セルレイアウトライブラリを参照して、更に、前記複数のメタル配線素子を表すデータと前記複数のメタル配線素子の幅、層を表す識別子とを前記ネットリストに対応付ける、
請求項1に記載の信頼性検証用ライブラリ生成方法。 - 前記セルは、更に、それぞれ前記複数のメタル配線素子に接続された複数のコンタクト素子を有し、
前記ネットリストを生成するステップは、
前記セルレイアウトライブラリを参照して、更に、前記複数のコンタクト素子を表すデータと前記複数のコンタクト素子の抵抗値とを前記ネットリストに対応付ける、
請求項1〜3のいずれかに記載の信頼性検証用ライブラリ生成方法。 - 前記ネットリストを生成するステップは、
前記セルレイアウトライブラリを参照して、更に、前記複数のコンタクト素子のうちの、それぞれ拡散層、ゲートに接続された第1、2コンタクト素子群を表すデータと、前記第1、2コンタクト素子群の抵抗値と、前記片方向電流、前記双方向電流を表す識別子とを前記ネットリストに対応付ける、
請求項4に記載の信頼性検証用ライブラリ生成方法。 - 前記複数のコンタクト素子の各々は、コンタクト又はビアを表す、
請求項5に記載の信頼性検証用ライブラリ生成方法。 - 前記第2メタル配線素子群のうちの1つのメタル配線素子には、前記セルの外部に接続され、且つ、電流が最も集中する箇所を表す外部接続ノードが設けられ、
前記ネットリストを生成するステップは、
前記セルレイアウトライブラリを参照して、更に、前記1つのメタル配線素子を表すデータと前記外部接続ノードを表す記号とを前記ネットリストに対応付ける、
請求項1〜6のいずれかに記載の信頼性検証用ライブラリ生成方法。 - 前記ネットリストを参照して、予め決められた第1計算式に基づいて、前記セルに消費される電流を算出するステップと、
予め決められた第2計算式に基づいて、前記電流を周波数制限値に変換するステップと、
前記周波数制限値が格納された周波数制限テーブルを生成するステップと、
を更に具備する請求項1〜7のいずれかに記載の信頼性検証用ライブラリ生成方法。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の信頼性検証用ライブラリ生成方法の各ステップをコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
- セルを表すデータが格納されたセルレイアウトライブラリと、
制御部と、
を具備し、
前記セルは複数のメタル配線素子を有し、前記複数のメタル配線素子のうちの、第1方向に設けられた第1メタル配線素子群には、前記第1方向又は前記第1方向の逆方向に電流が片方向電流として流れ、前記複数のメタル配線素子のうちの、第2方向に設けられた第2メタル配線素子群には、前記第2方向と前記第2方向の逆方向とに電流が双方向電流として流れ、
前記制御部は、
前記セルレイアウトライブラリを参照して、前記第1、2メタル配線素子群を表すデータと前記第1、2メタル配線素子群の抵抗値と前記片方向電流、前記双方向電流を表す識別子とを対応付けるネットリストを生成する、
信頼性検証用ライブラリ生成装置。 - 前記制御部は、
前記セルレイアウトライブラリを参照して、更に、前記複数のメタル配線素子を表すデータと前記複数のメタル配線素子の幅を表す識別子とを前記ネットリストに対応付ける、
請求項10に記載の信頼性検証用ライブラリ生成装置。 - 前記制御部は、
前記セルレイアウトライブラリを参照して、更に、前記複数のメタル配線素子を表すデータと前記複数のメタル配線素子の幅、層を表す識別子とを前記ネットリストに対応付ける、
請求項10に記載の信頼性検証用ライブラリ生成装置。 - 前記セルは、更に、それぞれ前記複数のメタル配線素子に接続された複数のコンタクト素子を有し、
前記制御部は、
前記セルレイアウトライブラリを参照して、更に、前記複数のコンタクト素子を表すデータと前記複数のコンタクト素子の抵抗値とを前記ネットリストに対応付ける、
請求項10〜12のいずれかに記載の信頼性検証用ライブラリ生成装置。 - 前記制御部は、
前記セルレイアウトライブラリを参照して、更に、前記複数のコンタクト素子のうちの、それぞれ拡散層、ゲートに接続された第1、2コンタクト素子群を表すデータと、前記第1、2コンタクト素子群の抵抗値と、前記片方向電流、前記双方向電流を表す識別子とを前記ネットリストに対応付ける、
請求項13に記載の信頼性検証用ライブラリ生成装置。 - 前記複数のコンタクト素子の各々は、コンタクト又はビアを表す、
請求項14に記載の信頼性検証用ライブラリ生成装置。 - 前記第2メタル配線素子群のうちの1つのメタル配線素子には、前記セルの外部に接続され、且つ、電流が最も集中する箇所を表す外部接続ノードが設けられ、
前記制御部は、
前記セルレイアウトライブラリを参照して、更に、前記1つのメタル配線素子を表すデータと前記外部接続ノードを表す記号とを前記ネットリストに対応付ける、
請求項10〜15のいずれかに記載の信頼性検証用ライブラリ生成装置。 - 前記制御部は、
前記ネットリストを参照して、予め決められた第1計算式に基づいて、前記セルに消費される電流を算出し、
予め決められた第2計算式に基づいて、前記電流を周波数制限値に変換し、
前記周波数制限値が格納された周波数制限テーブルを生成する、
請求項10〜16のいずれかに記載の信頼性検証用ライブラリ生成装置。 - 請求項10〜17のいずれかに記載の信頼性検証用ライブラリ生成装置に用いられるセルレイアウトライブラリとネットリストとを含む信頼性検証用ライブラリ。
Priority Applications (2)
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