実施の形態1.
図1は、本発明に係るデジタル放送受信装置の実施の形態の構成例を示すブロック図である。なお、本実施の形態1では、ハイパーテキストとして、HTML言語で記述されたHTMLコンテンツを一例に説明するが、そのHTMLコンテンツはHTML文章だけでなく、画像コンテンツやCG等が貼り付けられていても勿論よく、さらには、HTML言語以外のBML(Broadcast Markpup Language)言語や、XML(eXtensible Markup Language)言語やXHTML(eXtensible HyperText Markup Language)言語等の構造化言語、すなわちタグで囲まれたハイパーリンクによって他のハイパーテキストにリンクするような構造化言語で記述されたコンテンツでも勿論対象となる。
図1において、本実施の形態1のデジタル放送受信装置100は、アンテナ110を介し放送番組を受信する信号受信処理手段101、受信データ分離部102、デコーダ103、インターネット130を介し各種サーバ(図示せず)から各種情報を取得する情報取得手段104、図示しないCPUがブラウザプログラムを実行することによりHTMLコンテンツ等のハイパーテキストを表示してユーザに閲覧させるブラウザ105、メモリ等の記憶装置106、テレビモニタ等のディスプレイ107、リモコン120からの各種操作指令を受信するキー入力検出・解析部108を有している。なお、図1に示すデジタル放送受信装置100では、スピーカ等は、本発明とは直接関係しないので、省略して示している。
図2は、図1に示すリモコン120の一部分の外観例を示す図である。
図2において、リモコン120は、デジタル放送受信装置100の操作デバイスになるもので、パソコン等におけるカーソルに相当し、画面上における命令やボタンを指定や選択するためのフォーカスを上下左右方向へ移動させるための上ボタン201、右ボタン202、左ボタン203、下ボタン204、選択ボタン205、現在表示中のリンク先HTMLコンテンツからリンク元HTMLコンテンツへ戻る等の各種戻り指令を本装置へ送信する戻るボタン206と、1ch〜12chまでのchボタン207等を有している。なお、1ch〜12chまでのchボタン207は、放送番組のチャンネル選択に使用するものであるので、本発明では、必ず必要なものではない。これらの各ボタンがパソコン等におけるマウスの役割を担う。リモコン120は、ディスプレイ107上に表示されたHTMLコンテンツやBMLコンテンツにおけるページ全体のスクロールやハイパーリンクなどの各要素の選択を行ったり、フォーカスが移動可能なハイパーリンク等の各要素にフォーカスを当て(位置させ)選択しながら、ディスプレイ107上に表示されたHTMLコンテンツ等の上において目的の要素へ移動する。
なお、文字の入力については、本実施の形態1のデジタル放送受信装置100では、図3に示す様に、例えば、ディスプレイ107に表示されたHTMLコンテンツ30のソフトウエアキーボード30からリモコン120で文字31を選択して、入力フォーム32に文字31を入力する手法を採用しており、これによりパソコン等におけるキーボードの役割を担っている。
図4は、本実施の形態1のデジタル放送受信装置100のブラウザ105に実行させるハイパーテキスト40のデータ構造の一例を示している。
図4に示すハイパーテキスト40は、予め作成されて記憶部106や情報取得部104等の本装置100内に記憶されたもの、またはインターネット130を介して取得したHTML文章に情報取得部104等が後述するJavaScriptにより記述したプログラム(命令も含む。)を追加して本装置100内に記憶しているものであって、ブラウザ105がこのハイパーテキスト40を実行することにより、本実施の形態1におけるリンク元ハイパーリンクへのフォーカス照射(設定)処理を行う。
図4に示す本実施の形態1のハイパーテキスト40のデータ構造は、まず、後述する図9または図10のステップ907,1004のCookie情報取得処理をブラウザ105に実行させるためHTMLコンテンツの読み込まれた際、選択されたハイパーリンクを含むCookie情報をブラウザ105に取得させるCookie取得命令と、後述する図9または図10のステップ908,1005のハイパーリンクのタグID判断処理をブラウザ105に実行させるため取得したCookie情報にHTMLコンテンツ表示の際に選択されたハイパーリンク、すなわち最後にリンクしたリンク元ハイパーリンクのタグのID情報が含まれているか否かをブラウザ105に判断させるID有無判断命令と、後述する図9または図10のステップ909,1006のフォーカス照射(設定)処理をブラウザ105に実行させるため最後にリンクしたリンク元ハイパーリンクのタグのID情報が含まれている場合、ブラウザ105にそのID情報のタグを有するリンク元ハイパーリンクにフォーカスを当てさせるフォーカス照射(設定)命令と、からなるリンク元ハイパーリンクへのフォーカス照射(設定)プログラム41を有する。
また、図4に示す本実施の形態1のハイパーテキスト40のデータ構造は、後述する図9のステップ903のハイパーリンクのタグID取得処理をブラウザ105に実行させるためHTMLコンテンツ上にて選択されたリンク元ハイパーリンクのタグのIDをブラウザ105に取得させるタグID取得命令と、図9のステップ904のCookie情報保存処理をブラウザ105に実行させるため、取得されたリンク元ハイパーリンクを含むCookie情報をブラウザ105に保存させるCookie保存命令と、からなるリンク元ハイパーリンクのタグID取得保存プログラム42を有する。
また、図4に示す本実施の形態1のハイパーテキスト40は、それぞれのタグに割り当てられた固有のIDを、ハイパーリンク選択時にリンク元ハイパーリンクのタグID取得保存プログラム42へIDを通知するリンク元ハイパーリンク通知プログラム43とを有する。なお、図4では、リンク元ハイパーリンク通知プログラム43は、<a>タグを例に記述しているが、<input>タグによるボタンや、<area>タグなどでも構わない。
そして、図4に示す本実施の形態1のハイパーテキスト40は、このハイパーテキスト40によりディスプレイ107に表示されるハイパーテキスト40のHTMLコンテンツ44とを有している。
ブラウザ105は、HTMLコンテンツ44と共に、以上のリンク元ハイパーリンクへのフォーカス照射(設定)プログラム41と、リンク元ハイパーリンクのタグID取得保存プログラム42と、リンク元ハイパーリンク通知プログラム43とがJavaScriptにより記述された例えば図4に示すようなデータ構造のハイパーテキスト40を解析し実行することにより、リンク先HTMLコンテンツからリンク元HTMLコンテンツに戻る際、リンク元ハイパーリンクへのフォーカス照射(設定)処理を行う。
次に、図1に示す本実施の形態1のデジタル放送受信装置100の動作を説明する。
図1において、デジタル放送受信装置100では、アンテナ110にて受信した放送電波を信号受信処理部101にて選局している放送のTS(トランスポートストリーム)を抽出し、受信データ分離部102が信号受信処理部101にて取得されたTSから放送番組の映像データや音声データを分離する。分離された映像や音声情報は、デコーダ103を介しディスプレイ107へ出力される。
情報取得部104は、インターネット130上に公開されているHTML文書などのHTMLコンテンツ等の各種情報を取得し、取得した各種情報をブラウザ105で読み込み・解析し、ディスプレイ107に出力する。なお、その出力結果は、後述する図5〜図8の様に表示される。
また、ブラウザ105は、デジタル放送受信装置100内部に内蔵しているHTMLコンテンツを表示する際には、例えば、記憶部106に記憶されている、あるいは情報取得104が作成したハイパーテキスト40を読み込み、解析して実行し、例えば図4に示すハイパーテキスト40であれば、それに含まれるHTMLコンテンツ44をディスプレイ107に出力して表示する。
また、キー入力検出・解析部108は、リモコン120からの各種操作指令を受信して、受信したリモコン120の操作情報をブラウザ105に出力し、ディスプレイ107上に表示されたHTMLコンテンツ上で各種ボタンを直接選択したり、あるいはフォーカスを移動させながら各種ボタンやハイパーリンクなどを選択する。なお、フォーカスとは、パソコン等におけるカーソルのようなもので、HTMLコンテンツ上に表示されている各種ボタンやハイパーリンクなどの選択に使用されるものである。
図5〜図8は、本実施の形態1のデジタル放送受信装置100のディスプレイ107におけるHTMLコンテンツの表示例を示す図である。
つまり、図5〜図8は、ブラウザ105が情報取得部104により取得したHTML文書などのHTMLコンテンツ、または予めハイパーテキスト40内に作成され記憶部106に記憶されたHTML文書などのHTMLコンテンツをハイパーテキスト40から読み込み・解析して、ディスプレイ107へ表示した一例を示している。
図5〜図8において、ハイパーリンクを囲む四角い点線の枠51、61、81はハイパーリンクにフォーカスが当たっていることを表し、ハイパーリンク1〜4を囲む四角い実線の枠71は、フォーカスが当てられたハイパーリンクが選択されたことを表している。なお、図5〜図7は、フォーカスの状態が異なる同一のHTMLコンテンツ10であり、図8は、HTMLコンテンツ10のハイパーリンク2からリンクされ表示されたHTMLコンテンツ20である。
次に、図9,図10を参照してリンク元HTMLコンテンツにおいてハイパーリンクが選択されてリンク先HTMLコンテンツが表示され、戻る操作によりリンク元HTMLコンテンツの表示に戻るまでの本実施の形態1のデジタル放送受信装置100の処理について説明する。
図9は、リンク元HTMLコンテンツにおいてハイパーリンクが選択されてリンク先HTMLコンテンツが表示されるまでの本実施の形態1におけるリンク先HTMLコンテンツ表示処理手順を示すフローチャートである。なお、ここでは、リンク元HTMLコンテンツとしては、図5〜図7に示すリンク元HTMLコンテンツ10、リンク先HTMLコンテンツとしては、図8に示すリンク先HTMLコンテンツ20を一例に説明する。
まず、図5に示すように、リンク元HTMLコンテンツ10がディスプレイ107に表示されている場合に、ユーザがリモコン120のボタンを操作して、フォーカスを動かし図6に示すようにハイパーリンク2にフォーカスが当たり、図7に示すようにハイパーリンク2が選択されると(S901)、onclickイベントが発生すると(S902)、ブラウザ105は、図4に示す本実施の形態1のハイパーテキスト40に含まれるハイパーリンクのタグID取得保存プログラム42を実行して、まずは選択されたハイパーリンク2のタグのIDをそのリンク元HTMLコンテンツ10から取得する(S903)。ここで、onclickイベントとは、HTML文章内で、<a onclick="関数名">の様に記述されるJavaScriptの命令であり、onclickについて記述されたタグ内で「選択する」という操作が行われると、指定された関数が実行され、発生するイベント処理である。onclickイベントに対する実装は必要がなければ省略しても良く、省略した場合、onclickイベント発生処理は、図9において省略することになる。
そして、ブラウザ105は、onclickイベントの発生によって実行される関数により、選択されたハイパーリンク2のタグに関する情報をその関数の引数に持たせ、その関数により引数として選択されたタグのIDを取得すると、取得したハイパーリンク2のタグのIDをCookie情報としてブラウザ105自身あるいは記憶部106等に保存する(S904)。なお、タグにIDを割り付けるには、例えば、<a id="ID名">の様に記述する。ここで、Cookie情報は、ユーザが閲覧しているHTMLコンテンツ20等に関する情報や、その閲覧日時、そのHTMLコンテンツ20の訪問回数などの情報を、ブラウザ105を通してクライアントであるデジタル放送受信装置100に保存する仕組みである。
そして、ブラウザ105は、選択されたハイパーリンク2が示すリンク先HTMLコンテンツ20のページを読み込み・解析し(S905)、onloadイベントの発生により(S906)、図4に示す本実施の形態1のハイパーテキスト40に含まれるJavaScriptのリンク元ハイパーリンクへのフォーカス照射(設定)プログラム41を実行して、まずは、Cookie情報の取得処理を行う(S907)。なお、onloadイベントは、HTMLコンテンツ内に<body onload="関数名">の様に記述するJavaScriptで、HTMLコンテンツの読み込みが完了した瞬間に、指定された関数が実行され、発生するイベント処理である。onloadイベントに対する実装は必要がなければ省略しても良く、省略した場合、onloadイベント発生処理は、onclickイベント発生処理と同様に、図9において省略することになる。
そして、ブラウザ105は、取得したCookie情報を解析して、これからリンクしようとするリンク先HTMLコンテンツ20におけるハイパーリンクのタグのIDが記憶されているか否かを判断する(S907)。
ここで、現在のCookie情報には、ステップ903で取得したリンク元HTMLコンテンツ10において選択されたハイパーリンクのタグのID等しか記憶されてなく、リンクしようとするリンク先HTMLコンテンツ20におけるハイパーリンクのタグのIDは記憶されていないので、ブラウザ105は、取得したCookie情報に、リンクしようとするリンク先HTMLコンテンツ20におけるハイパーリンクのタグのIDがないと判断して(S907“NO”)、focusメソッド等によって、例えば図8に示すように、ブラウザ105依存の初期位置、例えば、最上位のハイパーリンク810にフォーカスを当てて(S910)、リンク先HTMLコンテンツ20をディスプレイ107に表示する(S911)。なお、focusメソッドとは、HTMLコンテンツ内でdocument.getElementbyID("ID名").focus()の様に記述するJavaScriptで、フォーカスを当てることが可能なハイパーリンク等の要素に対して、JavaScriptよってフォーカスを当てることができるメソッドである。
これに対し、何度かHTMLコンテンツ10、20等へのリンクを繰り返しており、ステップ903で取得したリンク先HTMLコンテンツ20において選択されたハイパーリンクのタグのID等が記憶されている場合、ブラウザ105は、取得したCookie情報にリンクしようとするリンク先HTMLコンテンツ20におけるハイパーリンクのタグのIDがあると判断して(S907“YES”)、focusメソッド等によって取得したIDのタグを有するハイパーリンクにフォーカスを当てて(S909)、リンク先HTMLコンテンツ20をディスプレイ107に表示する(S911)。
以上の処理が、リンク元HTMLコンテンツ10においてハイパーリンクが選択されてリンク先HTMLコンテンツ20が表示されるまでの本実施の形態1におけるリンク先HTMLコンテンツ20の表示処理手順である。
次に、リモコン120の戻るボタン206が押下等されて、図9に示すような処理手順により表示されたリンク先HTMLコンテンツ20からリンク元HTMLコンテンツ10の表示へ戻るまでの本実施の形態1のデジタル放送受信装置100の処理について説明する。
図10は、リンク先HTMLコンテンツからリンク元HTMLコンテンツの表示へ戻るまでの本実施の形態1のデジタル放送受信装置100のリンク元HTMLコンテンツ戻り表示処理手順を示すフローチャートである。なお、ここでは、図9に示すような処理手順によって表示されたリンク先HTMLコンテンツ20からリンク元HTMLコンテンツ10の表示へ戻るまでの処理手順を一例に説明する。
まず、ディスプレイ107上にリンク先HTMLコンテンツ20が表示され、リンク先HTMLコンテンツ20がアクティブ状態にあるときに、ユーザによりリモコン120の戻るボタン206(図2参照)が押下等され、戻り指令が本装置100へ送信されると、その戻り指令をキー入力検出・解析部108が受信して、リンク先HTMLコンテンツ20からリンク元HTMLコンテンツ10の表示へ戻り指令の受信であると判断する。なお、戻り指令には、ディスプレイ107に表示されたリンク元HTMLコンテンツに一ページだけ戻る場合の一ページ戻り指令と、複数ページ連続して戻る複数ページ戻り指令とがある。
すると、キー入力検出・解析部108は、その戻り指令をブラウザ105へ出力し、ブラウザ105はその戻り指令を受信する(S1001)。
ブラウザ105は、その戻り指令を受信して、現在表示されているリンク先HTMLコンテンツ20のリンク元であるリンク元HTMLコンテンツ10を記憶部106あるいは情報取得部104より読み込み、解析処理し(S1002)、onloadイベントの発生(S1003)により、ブラウザ105は、図4に示す本実施の形態1のハイパーテキスト40に含まれるJavaScriptのリンク元ハイパーリンクへのフォーカス照射(設定)プログラム41を実行して、まずは、Cookie情報の取得処理を行う(S1004)。なお、onloadイベントは、HTMLコンテンツ内に<body onload="関数名">の様に記述するJavaScriptで、HTMLコンテンツの読み込みが完了した瞬間に、指定された関数が実行され、発生するイベント処理である。onloadイベントに対する実装は必要がなければ省略しても良く、省略した場合、onloadイベント発生処理は、図9と同様に、図10においても省略しても良い。
そして、ブラウザ105は、取得したCookie情報の中に、これからリンク、すなわち戻ろうとするリンク元HTMLコンテンツ10において選択されたリンク先HTMLコンテンツ20へのハイパーリンク2のタグのIDがあるか否かを判断する(S1005)。
ここで、リンク先HTMLコンテンツ20は、リンク元HTMLコンテンツ10においてハイパーリンク2が選択されてリンクしてきたHTMLコンテンツであるので、S1004で取得したCookie情報には、図9に示すS904で保存したハイパーリンク2のタグのID情報がある。
そのため、この場合、本実施の形態1のブラウザ105は、取得したCookie情報の中にリンク元HTMLコンテンツ10において選択されたリンク先HTMLコンテンツ20へのハイパーリンク2のタグのID情報があると判断して(S1005“YES”)、Cookie情報から取得した、以前選択されリンクしたハイパーリンク2のタグのID情報を取得し、以前選択されリンクしたリンク元ハイパーリンクであるハイパーリンク2へfocusメソッド等によってフォーカスを当て(S1006)、リンク元HTMLコンテンツ10を表示する(S1008)。
これにより、リンク元HTMLコンテンツ10からリンク先HTMLコンテンツ20へリンクした際、リンク元ハイパーリンクであるハイパーリンク2にフォーカスが当てられた、図7に示すようにリンク元HTMLコンテンツ10がディスプレイ107に表示されることになる。
なお、現在のCookie情報にこれから戻ろうとするリンク元HTMLコンテンツ10において選択されたリンク元ハイパーリンクのタグのID等が上書きや消去等されて存在しない場合、ブラウザ105は、取得したCookie情報にリンクしようとするリンク元HTMLコンテンツ10におけるリンク元ハイパーリンクのタグのIDがないと判断して(S1005“NO”)、focusメソッド等によってブラウザ105依存の初期位置にフォーカスを当てて(S910)、リンク元HTMLコンテン10をディスプレイ107に表示することになる(S1008)。
次に、HTMLコンテンツが、本実施の形態1のデジタル放送受信装置100の取扱説明書のHTML文書の場合におけるHTML文書のブラウザ処理であるページめくり処理について説明する。
図11〜図14は、HTMLコンテンツが本実施の形態1のデジタル放送受信装置100の取扱説明書のHTML文書の場合におけるディスプレイ107上での表示例を示している。
図11は、ブラウザ105によって、ディスプレイ107にHTMLコンテンツであるHTML文書110が表示されており、その右側に、“お助け”や、“リモコン”、“音声”、“省エネ”、“番組”、“録画予約”、“ネット”、“すべて“等のHTML文書へリンクするためのハイパーリンクが表示されている。ここでは、“お助け”のハイパーリンク111にフォーカスが与えられ、“お助け”の内容が記載されたHTML文書110が表示されている状態を示している。
図12は、ブラウザ105によって、ディスプレイ107に表示されたHTMLコンテンツ上にてその右側の“録画予約”のハイパーリンク121にフォーカスが当てられ、“録画予約”に対応したHTML文書120のページが表示された状態を示している。なお、“録画予約”に対応したHTML文書120のページには、右側のハイパーリンク以外にも、“詳しい説明を見る”というハイパーリンク1222等が設けられている。
図13は、ブラウザ105によって、ディスプレイ107に表示された“録画予約”に対応したHTML文書120のページ上にて“詳しい説明を見る”というハイパーリンク122にフォーカスが当てられた状態を示している。
図14は、ブラウザ105によって、ディスプレイ107に表示された“録画予約”に対応したHTML文書120のページ上にて“詳しい説明を見る”というハイパーリンク122にフォーカスが当てられ選択された場合に、表示されるリンク先HTMLコンテンツであるHTML文書140を示している。
そして、図14に示すようにリンク先HTMLコンテンツであるHTML文書140がディスプレイ107に表示され、そのHTML文書140がアクティブ状態にあるときに、ユーザによりリモコン120の戻るボタン206(図2参照)が押下等され、戻り指令が本装置100へ送信されると、従来であれば、“お助け”のハイパーリンク111に、フォーカスが与えられたHTML文書110の表示に戻るが、本実施の形態1のデジタル放送受信装置100では、ブラウザ105は、図10に示す処理を行って、そのHTML文書140のリンク元HTMLコンテンツである図13に示すHTML文書120の状態に戻る。つまり、HTML文書120のページ上の“詳しい説明を見る”というハイパーリンク122にフォーカスが当てられたリンク元HTMLコンテンツであるHTML文書120の表示に戻る。
なお、HTML文書120の右側のハイパーリンクに戻ることを優先させるように、図4に示すハイパーテキストをプログラミングしておくことにより、ブラウザ105は、図13に示すHTML文書120の状態に戻るではなく、図12に示すように、“録画予約”のハイパーリンク121にフォーカスが当てられたHTML文書120の表示状態に戻るようにしても勿論よい。
このように、本実施の形態1のデジタル放送受信装置100によれば、リンク元HTMLコンテンツにおいてハイパーリンクが選択され、当該ハイパーリンクが示すリンク先HTMLコンテンツが表示された場合、リンク元HTMLコンテンツにおけるリンク元ハイパーリンクのタグのIDを記憶し、リンク先HTMLコンテンツからリンク元HTMLコンテンツに戻りリンク元HTMLコンテンツが表示された場合、記憶しておいたリンク元ハイパーリンクのタグのIDに基づいてリンク元HTMLコンテンツにおいて選択されたリンク元ハイパーリンク上にフォーカスを当てるようにしたので、ページ戻り操作によりリンク先HTMLコンテンツからリンク元HTMLコンテンツに戻りリンク元HTMLコンテンツが表示され、リンク元HTMLコンテンツにおいて再度リモコン操作をする場合、フォーカス位置が前回選択したリンク元ハイパーリンクにあるので、そのリンク先HTMLコンテンツから再度リンク元HTMLコンテンツに戻るなど、フォーカスを初期位置から移動させる必要がなくなり、リモコン操作の負担を軽減させることができる。
特に、本実施の形態1のデジタル放送受信装置100では、パソコン等のマウスとは異なり、パソコンにおけるカーソルに相当するフォーカスの移動や選択に制限のあるリモコン120を利用しているで、テレビ向けのブラウザ105と、リモコン120という操作の難しさを軽減し、利便性を高めることができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、リンク先ハイパーテキストからリンク元ハイパーテキストに戻る際、当該リンク元ハーパーテキストから当該リンク先ハイパーテキストにリンクするために選択されたハイパーリンクに戻るようにしてモコン操作の負担を軽減させるようにハイパーテキストを構成して説明したが、かかる構成を有しないハイパーテキストでは、戻る操作において動作の違いがある。そこで、本実施の形態2では、この違いをユーザに音声により通知させるようにしたもので、リンク先ハイパーテキストからリンク元ハイパーテキストに戻る際に、リンク元のハイパーリンクへフォーカスを当てる前、あるいは当てた際に、ユーザに効果音で知らせる処理を追加するようにしたものである。
図15は、本実施の形態2のデジタル放送受信装置のブラウザに実行させるハイパーテキストのデータ構造の一例を示す図である。
本実施の形態2では、上述の実施の形態1に対しリンク元のハイパーリンクへフォーカスを当てる前、あるいは当てた際に、ユーザに効果音で知らせる処理を追加するようにしたものであるので、図15に示すように、本実施の形態2のハイパーテキスト1700におけるリンク元ハイパーリンクへのフォーカス照射(設定)プログラム1701は、図4に示す実施の形態1のデジタル放送受信装置のブラウザに実行させるハイパーテキスト40のデータ構造の一例におけるリンク元ハイパーリンクへのフォーカス照射(設定)プログラム41に、「音を鳴らす」命令を追加したもので、それ以外はリンク元ハイパーリンクへのフォーカス照射(設定)プログラム41と同じである。
図16は、本実施の形態2によるリンク元HTMLコンテンツ戻り表示処理手順を示すフローチャートである。
図16において、図10に示す実施の形態1の処理と同じステップには、同じステップ番号S1001〜S1008を付している。
つまり、本実施の形態2では、図10に示す実施の形態1のリンク元HTMLコンテンツ戻り表示処理に、新たに、効果音を鳴らすという処理ステップS1600を追加したものである。
具体的には、本実施の形態2では、ブラウザ105が、図15に示すハイパーテキスト1500を実行して、S1005にて、ジャンプするリンク元ハイパーリンクのタグのID情報が含まれているか否かを判断した際、タグのIDがあると判断した場合(S1005“YES”)、ステップS1006の処理によりfocusメソッド等によって取得したIDのタグを有するハイパーリンクにフォーカスを当てる処理にはいる前に、効果音を鳴らす処理を行い(S1600)、取得したIDのタグを有するハイパーリンクにフォーカスを当てて(S1006)、リンク元HTMLコンテンツを表示する(S1008)。なお、効果音は何でも良く、効果音と共に文章等を表示するようにしても構わない。
このように、本実施の形態2のデジタル放送受信装置によれば、リンク元HTMLコンテンツにおいてハイパーリンクが選択され、当該ハイパーリンクが示すリンク先HTMLコンテンツが表示された場合、リンク元ハイパーリンクのタグのIDに基づいてリンク元HTMLコンテンツにおいて選択されたリンク元ハイパーリンク上にフォーカスを当てるようにしたので、ページ戻り操作によりリンク先HTMLコンテンツからリンク元HTMLコンテンツに戻りリンク元HTMLコンテンツが表示され、リンク元HTMLコンテンツにおいて再度リモコン操作をする場合、フォーカス位置が前回選択したリンク元ハイパーリンクにあるので、そのリンク先HTMLコンテンツから再度リンク元HTMLコンテンツに戻るなど、フォーカスを初期位置から移動させる必要がなくなり、リモコン操作の負担を軽減させることができると共に、その際、効果音が鳴るので、ブラウザ依存の初期位置へフォーカスを当てる場合と区別することができる。
なお、本実施の形態2では、図16に示すように、S1006の取得したIDのタグを有するハイパーリンクにフォーカスを当てる処理の前に、S1600の効果音を鳴らす処理を追加するように説明したが、これに限らず、S1006の後に追加しても、さらには、S1007側に追加するようにしても勿論よい。
実施の形態3.
上記実施の形態1,2では、リンク先ハイパーテキストからリンク元ハイパーテキストに戻る際、当該リンク元ハーパーテキストから当該リンク先ハイパーテキストにリンクするために選択されたハイパーリンクに戻るようにしてモコン操作の負担を軽減させるようにハイパーテキストを構成して説明したが、本実施の形態3では、リンク先ハイパーテキストからリンク元ハイパーテキストに戻る際に、当該リンク先ハイパーテキストにリンクするために当該リンク元ハイパーテキストにおいて選択されたハイパーリンクに戻る処理を行うか、あるいは当該リンク元ハーパーテキストにおけるフォーカスの初期位置、例えば、当該リンク元ハーパーテキストにおける最上段のハイパーリンク等にフォーカスを当てる処理を行うのかを選択させるようにしたものである。
図17は、本実施の形態3のデジタル放送受信装置のブラウザに実行させるハイパーテキストのデータ構造の一例を示す図である。
本実施の形態3では、上述の実施の形態1に対しリンク元のハイパーリンクへフォーカスを当てる前、あるいは当てた際に、リンク元ハイパーテキストにおいて選択されたハイパーリンクにフォーカスを当てる処理か、あるいはリンク元ハイパーテキストにおけるブラウザ依存の初期位置にフォーカスを当てる処理をユーザに選択させるためのダイアログボックスを表示し、当該ダイアログボックスにてリンク元ハイパーテキストにおいて選択されたハイパーリンクにフォーカスを当てる処理をユーザに選択させる処理を追加したようなもので、図17に示すように、図4に示す実施の形態1のデジタル放送受信装置のブラウザに実行させるハイパーテキスト40のデータ構造の一例におけるリンク元ハイパーリンクへのフォーカス照射(設定)プログラム41に、「リンク元ハイパーリンクにフォーカスを当てるか、ブラウザ依存の位置へフォーカスを当てるかを選択させるためのダイアロボックスを表示する」命令と、「リンク元ハイパーリンクにフォーカスを当てる処理が選択されたか否かを判断する」命令とを追加したもので、それ以外はリンク元ハイパーリンクへのフォーカス照射(設定)プログラム41と同じである。
図18は、本実施の形態3によるリンク元HTMLコンテンツ戻り表示処理手順を示すフローチャートである。
図18において、図10に示す実施の形態1の処理と同じステップには、同じステップ番号S1001〜S1008を付している。
つまり、本実施の形態3では、図10に示す実施の形態1のリンク元HTMLコンテンツ戻り表示処理に、新たに、リンク元ハイパーリンクにフォーカスを当てるか、ブラウザ依存の位置へフォーカスを当てるかを選択させるためのダイアロボックスを表示する処理S1800と、リンク元ハイパーリンクにフォーカスを当てる処理が選択されたか否かを判断する処理S1810とを追加したものである。
具体的には、本実施の形態3では、ブラウザ105が、図17に示すハイパーテキスト1700を実行して、S1005にて、ジャンプするリンク元ハイパーリンクのタグのID情報が含まれているか否かを判断した際、タグのIDがあると判断した場合(S1005“YES”)、ステップS1006の処理によりfocusメソッド等によって取得したIDのタグを有するハイパーリンクにフォーカスを当てる処理にはいる前に、まずはリンク元ハイパーリンクにフォーカスを当てるか、ブラウザ依存の位置へフォーカスを当てるかを選択させるためのダイアロボックスを表示し(S1800)、続いてリンク元ハイパーリンクにフォーカスを当てる処理が選択されたか否かを判断する(S1810)。
ここで、ダイアロボックスを参照してユーザがリンク元ハイパーリンクにフォーカスを当てる処理を選択した場合(S1810“YES”)、focusメソッド等によって取得したIDのタグを有するハイパーリンクにフォーカスを当てる一方(S1006)、ブラウザ依存の位置へフォーカスを当てる処理を選択した場合(S1810“NO”)、ブラウザ依存の位置へフォーカスを当て(S1007)、その後、両場合ともリンク元HTMLコンテンツを表示する(S1008)。
図19は、本実施の形態3のステップS1800の処理によって表示されるダイアロボックスの一例を示している。
図19は、ブラウザ105がステップS1800の処理によりディスプレイ107に表示するHTMLコンテンツのHTML文書190を示しており、HTML文書190上にリンク元ハイパーリンクにフォーカスを当てる“はい”ボタン192か、ブラウザ依存の位置へフォーカスを当てる“いいえ”ボタン193をユーザに選択させるためのダイアロボックス191が表示された状態を示している。
図20は、本実施の形態3のステップS1800の処理によって表示されるダイアロボックスの他の例を示している。
図20は、ブラウザ105がステップS1800の処理によりディスプレイ107に表示するHTMLコンテンツのHTML文書190を示しており、図20の場合、HTML文書190上に、リンク元ハイパーリンクにフォーカスを当てる“はい”ボタン196か、ブラウザ依存の位置へフォーカスを当てる“いいえ”ボタン197を有し、しかも図2に示すリモコン120上の左右キー203、202との対応が容易にユーザに分かるようにリモコン120上の左右上下キー201〜204の形を模したダイアロボックス195が表示された状態を示している。
このように、本実施の形態3のデジタル放送受信装置によれば、リンク元HTMLコンテンツにおいてハイパーリンクが選択され、当該ハイパーリンクが示すリンク先HTMLコンテンツが表示された後、戻り指令を受けて、リンク先ハイパーテキストからリンク元ハイパーテキストに戻って当該リンク元ハイパーテキストを表示する場合、リンク元ハイパーテキストにおいて選択されたハイパーリンクにフォーカスを当てる処理か、あるいはリンク元ハイパーテキストにおける初期位置にフォーカスを当てる処理を選択させるダイアログボックスを表示し、ユーザの選択によりリンク元ハイパーテキストにおいて選択されたハイパーリンクにフォーカスを当てる処理か、リンク元ハイパーテキストにおける初期位置にフォーカスを当てる処理を選択させるようにしたので、ユーザはフォーカスをリンク元ハイパーリンクか初期位置かを選べることになり、ユーザにとって利便性を高めることができる。
なお、本実施の形態3においても、上記実施の形態2と同様に効果音を鳴らすようにしても勿論よい。
実施の形態4.
次に実施の形態4について説明する。上記実施の形態1〜3では、戻り指令によりリンク先のハイパーテキストからリンク元ハイパーテキストに戻ることに着目していたが、リンク先ハイパーテキストにおけるハイパーリンクの選択により、リンク先ハイパーテキストからリンク元ハイパーテキストへリンクする場合について考慮していないため、リンク元ハイパーテキストへハイパーリンクでリンクすると、戻る操作をしていないのにも関わらず、自動でフォーカスが初期位置に移ってしまい、リモコン操作の負担になってしまうことも起こりうる。そこで、本実施の形態4では、任意のフォーカス位置に戻れるようにして、操作の軽減を狙っている。
ここで、任意の初期フォーカス位置を指定したリンクには、フラグメント記述子によるid属性やaタグのname属性をURLの「#」以降に記述したリンクや、URLに付属した「?」以降の文字列に情報を記述しハイパーテキスト間で情報のやりとりをするクエリーストリング(クエリ・ストリングともいう。)を用いたリンクが考えられる。
フラグメント記述子に対する動作は、ブラウザが独自に行うため、HTML文書設計者側では制御できないことが想定できるため、本実施形態4では、クエリーストリングを使用して任意のフォーカス位置に戻ることを考える。
ところで、クエリーストリングでは、HTML文書設計者は、URLをjavaScriptのAPIを使用して取得することができ、取得したURLからクエリーストリングを切り出すことができる。クエリーストリングの特徴として、クエリーストリング付きのURLで表示されたハイパーテキストから、別のハイパーテキストへリンクし戻る操作で戻った場合にも、リンク元のハイパーテキストのURLにはクエリーストリングは残っている。
そこで、戻る操作によってリンク元ハイパーテキストが表示される時のため、フォーカス位置を記憶したタグIDの情報を有するリンク元ハイパーテキストが、初期フォーカス位置の指示を有するハイパーリンクによって表示される際に、初期フォーカス位置を誤認識しないようにする必要がある。
ここで、単純に、クエリーストリングの付いたURLで、クエリーストリングを優先する処理手順の場合、クエリーストリングの付いたURLのハイパーテキストからリンクによって別のハイパーテキストへリンクした際、やはり、選択されたタグのIDを記憶してリンクする。しかし、リンク先ハイパーテキストからリンク元ハイパーテキストへ戻る際に、URLには相変わらずクエリーストリングがあるため、選択されたタグIDの情報による初期フォーカス位置ではなく、クエリーストリングの情報による初期フォーカス位置になる。
そこで、本実施の形態4では、クエリーストリング付きのURLでリンクしたハイパーテキストは、クエリーストリングから初期フォーカス位置を示す情報であるタグIDを取得し、取得したタグIDを既に記憶しているCookie等のタグIDの保存領域へ同じ書式で上書き保存し、クエリーストリング付きのURLからクエリーストリングを削除し、クエリーなしのURLでリンク元ハイパーテキストをリロードすることで、クエリーストリングがURLに残ったままにならないようにする。
なお、デジタル放送受信装置の構成自体は、図1に示す実施の形態1のものと同様なので、図1を参照して実施の形態4特有の部分を説明する。ここで、任意のハイパーリンクへの初期フォーカス位置を示す情報がクエリーストリングとしてURLに付加されたリンク元ハイパーテキストや、リンク元ハイパーテキストのURLがハイパーリンクとして含まれるリンク先HTMLリンク先ハイパーテキストとは、インタネット上のサーバ130等の本装置外に記憶されていても良い、記憶部106等の本装置内に記憶されていても良い。また、ブラウザ105が、これらのハイパーテキストに記述された後述されたプログラムを実行することにより、本発明のクエリーストリング付加判断手段、初期フォーカス位置情報取得手段、表示制御手段等として機能する。
図21は、ブラウザ105によって、ディスプレイ107に、“使い方入門”というHTMLコンテンツ220が表示された状態を示している。ここで、“番組”という名称のハイパーリンク221が選択されると、“番組表”という名称の内容222に含まれる“詳しい説明を見る”というハイパーリンク223にフォーカスが当てられる。なお、図上では、“詳しい説明を見る”というハイパーリンク223が選択された状態を、ハイパーリンク223を実線224により囲むことにより表す。
ここで、ハイパーリンク223が選択されると、例えば、図9のフローチャートに示すように、onclickイベントが発生し(S902)、ブラウザ105は、図4に示す本実施の形態1のハイパーテキスト40に含まれるハイパーリンクのタグID取得保存プログラム42を実行して(S903)、得られた情報をCookieに保存する(S904)。
図22は、図21のハイパーリンク223が選択され、“番組表の見方”というリンク先のHTMLコンテンツ230がブラウザ105によってディスプレイ107に表示された状態を示している。ここで、このリンク先HTMLコンテンツ230には、リンク元HTMLコンテンツ220へのリンクを行う“使いかた入門へ”という名称のハイパーリンク231が設けられており、ハイパーリンク231フォーカスが当てられている。なお、図上、ハイパーリンク231にフォーカスが当てられている状態は、ハイパーリンク231の周囲を破線232により囲むことにより表す。
ここで、“使いかた入門へ”という名称のハイパーリンク231は、図21に示す“使いかた入門”というHTMLコンテンツ220をリンク先のURLとし、かつ、HTMLコンテンツ220上における、例えば、“お助け”のハイパーリンクを初期フォーカス位置としたクエリーストリングをURLに付加している。勿論、“お助け”以外の“リモコン”や、“音声”、“省エネ”、“番組”、“録画予約”、“ネット”、“すべて”等のハイパーリンクを初期フォーカス位置としたクエリーストリングをそのURLに付加するようにしても良い。この設定が、後述する図26に示すHTMLコンテンツ230のタグID設定プログラム44である。
図23は、ディスプレイ107に表示されたHTMLコンテンツ230においてフォーカスが当てられた“使いかた入門へ”という名称のハイパーリンク231が選択された状態を示している。
そのため、図23上では、この状態を、“使いかた入門へ”という名称のハイパーリンク231の周囲を実線240により囲むことにより示している。
図24は、図23のハイパーリンク231が選択され、表示されるリンク先HTMLコンテンツ220の状態を示している。
これは、上述したように、図23の“使いかた入門へ”という名称のハイパーリンク231には、“使いかた入門”というHTMLコンテンツ220をリンク先のURLとし、かつ、HTMLコンテンツ220上における“お助け”のハイパーリンク250を初期フォーカス位置としたクエリーストリングがハイパーリンク231のURLに付加されているからである。
このため、ハイパーリンク231の選択により、図24に示すHTMLコンテンツ220がブラウザ105によってディスプレイ107に表示されると、“お助け”のハイパーリンク250にフォーカスが当たる。破線251は、“お助け”のハイパーリンク250が選択され、“お助け”の内容252が表示されていることを示している。
図25は、本実施の形態4のデジタル放送受信装置のブラウザ105に実行させるハイパーテキストであるHTMLコンテンツ220のデータ構造の一例を示す図である。
本実施の形態4のブラウザ105に実行させるHTMLコンテンツ220のデータ構造は、例えば、図25に示すように、まず、HTMLコンテンツ220のページ表示処理プログラム41と、HTMLコンテンツ220のタグID取得保存プログラム42と、HTMLコンテンツ220のタグID設定とハイパーリンク選択時のプログラム読み出しプログラム43と、を有する。これらのプログラム41〜43は、図4等に示す実施の形態1のものと同じである。
そして、本実施の形態4は、図27にて説明する本実施の形態4特有のS3004〜S3008の処理手順、すなわちHTMLコンテンツ220のURLにおけるクエリーストリングの解析と、クエリーストリングを外してのリロード等を実行させるためのプログラム45とを有する。
図26は、本実施の形態4のブラウザ105に実行させるハイパーテキストであるHTMLコンテンツ230のデータ構造の一例を示す図である。
本実施の形態4のブラウザ105に実行させるHTMLコンテンツ230のデータ構造には、例えば、図26に示すように、HTMLコンテンツ230のタグID設定プログラム44が設定されている。
次に、戻る操作で表示される時のために、選択されたハイパーリンクのタグIDを記憶するハイパーテキストが、クエリーストリングによる初期フォーカス位置の指示と矛盾なく処理する手順を図21〜28を用いて説明する。
図27は、ハイパーリンクを選択してリンク元ハイパーテキストへ戻る場合でも、クエリーストリングによる初期フォーカス位置の指示により、クエリーストリングにより指定した任意の初期フォーカス位置にフォーカスを設定するための本実施の形態4の処理手順を示すフローチャートである。
図27において、網掛け部分のS3004〜S3008は、図9または図10のフローチャートにはない本実施の形態4特有の処理手順である。
つまり、図9のS901のようにハイパーリンクが選択されたり(S3001)、あるいは図10のS1001のように戻る指令が受信されると(S3002)、図10等のS1002と同様に、本実施の形態4のブラウザ105は、リンク元HTMLコンテンツを読み込み・解析し(S3003)、ユーザが選択したハイパーリンク(S3001)や戻る指令(S3002)のURLにクエリーストリングがあるか否かを判断する(S3004)。
なお、本実施の形態4では、図23に示すHTMLコンテンツ230のハイパーリンク231のURLには、クエリーストリングが設定されている一方、戻る指令(S3002)のURLにはクエリーストリングがないものして説明する。
つまり、図23に示すHTMLコンテンツ230において、ユーザによってハイパーリンク231が選択されると(S3001)、本実施の形態4のブラウザ105は、図24に示すHTMLコンテンツ220が表示され、onloadイベント発生によるonload処理(S3009)が実行する前に、ユーザが選択したハイパーリンク231のURLを解析しクエリーストリングの有無を確認する(S3003)。
本実施の形態4の場合、ハイパーリンク231が示すURLには、クエリーストリングがあるので(S3004“YES”)、本実施の形態4のブラウザ105は、そのURLからクエリーストリングを取得し(S3005)、クエリーストリングから初期フォーカス位置の情報を取得し(S3006)、取得した初期フォーカス位置の情報をCookieに保存する(S3007)。なお、ブラウザ105は、S3001の処理によりハイパーリンク223を選択した際にCookieに保存したIDの情報(例えば、図9のS904)は、破棄する。
次に本実施の形態4のブラウザ105は、クエリーストリングの消去のためにクエリーストリングのないURLで、図24に示すHTMLコンテンツ220にリンクして(S3008)、本実施の形態4のブラウザ105は、再度、リンク元HTMLコンテンツを読み込み・解析処理に戻る。
ここで、HTMLコンテンツ230からリンクしたHTMLコンテンツ220のURLには、今度は、S3008の処理によりクレリーストリングが外され、クエリーストリングが付加されていないため(S3004“NO”)、S3005〜S3008の処理がスキップされ、図9のS906または図10のS1003と同様に、onloadイベント発生処理を行う(S3009)。onload処理で行う内容は、実施の形態1〜3と同様であるので、S3007の処理によりCookieに保存したクエリーストリングに書かれたフォーカス位置に初期フォーカス位置が当てられる。なお、以降の処理は、図9のS907または図10のS1004と同様である。
これに対し、S3001のハイパーリンク231の選択ではなく、戻る指令により(S3002)、リンク元HTMLコンテンツ220に戻って表示する場合、本実施の形態4のブラウザ105は、URLを解析しクエリーストリングの有無を確認すると(S3003)、上記実施形態1〜3と同様に、この場合の戻る指令が示すHTMLコンテンツ220のURLには、クエリーストリングが付加されていないため(S3004“NO”)、例えば図9のS904によりCookieに保存したフォーカスIDの情報は損なわれず、S3009のonload処理により、実施の形態1〜3と同様の処理を行うことで、実施の形態1〜3と同様に直前フォーカス位置がハイパーリンク223に当てられる。
このように、本実施の形態4のデジタル放送受信装置によれば、クエリーストリング付きのURLでリンクしたリンク元HTMLコンテンツは、クエリーストリングから初期フォーカス位置を示す情報であるタグIDを取得し、取得したタグIDを既に記憶しているタグIDの保存領域へ同じ書式で上書き保存し、クエリーストリング付きのURLからクエリーストリングを削除し、クエリーなしのURLでリロードすることでクエリーストリングがURLに残ったままにならないようにしたため、クエリーストリングによる初期フォーカス位置を指定したリンクが使用できるようになり、操作の軽減を狙ったり、ユーザの注意を引かしたりするコンテンツ製作者側の意図する振る舞いとなり、ユーザにとって利便性を高めることができる。