JP2010038639A - 半導体デバイスの信頼性評価方法、および半導体デバイスの信頼性評価装置 - Google Patents

半導体デバイスの信頼性評価方法、および半導体デバイスの信頼性評価装置 Download PDF

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Abstract

【課題】イオンマイグレーション現象を早期に検出することで、半導体デバイスの信頼性評価の試験期間を短縮することが可能な半導体デバイスの信頼性評価方法を実現する。
【解決手段】半導体デバイス1の信頼性評価方法は、半導体信頼性評価装置11の絶縁抵抗計13および導体抵抗計14において、半導体デバイス1のカソード電極2とアノード電極3との間の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定工程と、測定された絶縁抵抗値が予め設定された絶縁抵抗リミット設定値以上であるか否かを判定する第1の判定工程と、第1の判定工程における判定結果に応じて、半導体デバイス1のアノード電極3の導体抵抗を測定する導体抵抗測定工程と、測定された導体抵抗値が予め設定された導体抵抗リミット設定値以下であるか否かを判定する第2の判定工程と、を含み、第2の判定工程における判定結果に応じて、半導体デバイス1の信頼性を評価するための出力を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、イオンマイグレーション現象を早期に検出することで、半導体デバイスの信頼性評価の試験期間を短縮することが可能な半導体デバイスの信頼性評価方法、および半導体デバイスの信頼性評価装置に関するものである。
近年、半導体製造の実装において、CSP(chip size package)、SIP(single inline package)、PIP(product in package)、W−CSP(wafer level chip size package)などの新しい技術が次々と採用され、実装レベルは二次元実装から三次元実装へと高密度化、高積層化している。半導体デバイスの信頼性の評価は、衝撃または温度変化に対する接合信頼性の評価、および、結露または湿度変化に対する絶縁信頼性の評価によって行われている。その中でも、半導体デバイスの信頼性を評価する上で、従来から封止樹脂の信頼性は特に重要視されている。その封止樹脂の信頼性評価は様々な方法で行なわれており、代表的な評価方法がJEDEC規格などに規定されている。
その1つに、恒温恒湿器などを用いて樹脂に吸湿を行った後にリフロー炉で高温にさらすことによって、吸湿後の急速な乾燥時に発生するクラックの有無を評価する方法などがある。また、配線間の絶縁性評価については、恒温恒湿器、高速加速寿命試験装置(HAST)などを用い、半導体デバイスの封止樹脂内部に水分を吸湿させながら樹脂内部の配線間に外部からストレス電圧を印加して、配線間に生じるイオンマイグレーション現象を電気的に評価する方法が一般的に行われている。なお、イオンマイグレーション現象については後で説明する。
このイオンマイグレーション現象を電気的に評価する方法において、試験効率向上などを目的として、多チャンネル連続絶縁抵抗評価システムが一般的に用いられている。このシステムは、複数の供試品(検査・試験のために提供される半導体デバイス)に対して同時にストレス電圧を印加しながら個別に絶縁抵抗を測定することで、効率良くイオンマイグレーション現象という故障現象を電気的に捉える装置システムである。このシステムでは、恒温恒湿器や、HASTなどを使い、半導体デバイスに湿度ストレスを与えた状態で配線パターン間に任意の電圧を与えることで、イオンマイグレーション現象を促進させる。そして、配線パターン間の状態を絶縁抵抗としてモニタすることで、イオンマイグレーション現象によって配線パターン間がショートするまでの時間を絶縁抵抗変化から判定する。
さらに、半導体デバイスのプリント基板上に形成された回路パターンを高速で自動検査し、製品検査工程における生産性向上を図ることが可能な技術が、例えば特許文献1に開示されている。図4は、この特許文献1の技術を示すものであり、従来技術に基づいたプリント基板検査装置の全体的な概略構成を示す構成図である。
プリント基板検査装置600は、検査回路100及びスイッチ回路200からなるプリント基板検査回路500と、これに接続された検査用接点治具300とを備えている。プリント基板検査装置600は、検査用接点治具300をプリント基板400上に形成された導体抵抗に接触させることで、このプリント基板400に対する検査および良否判定を行うように構成されている。具体的には、プリント基板検査装置600は、導通検査と絶縁検査とを切り替える導通絶縁切り替えスイッチ(図示せず)を備えており、この導通絶縁切り替えスイッチを操作することによって、導体抵抗測定と絶縁抵抗測定とを切り替えることで、プリント基板400に対する検査を行っている。
このプリント基板検査装置600によれば、プリント基板400上に形成された回路パターンの良否判定をアナログ信号によって行うため、コンピュータの演算時間の削減が可能である。
特開平7−301646号公報(平成7年11月14日公開)
しかしながら、上記イオンマイグレーション現象を電気的に評価する従来技術では、絶縁抵抗の低下が発生した時点でなければ、イオンマイグレーション現象の発生を捉えることができないという問題点がある。ここで、イオンマイグレーション現象とは、半導体デバイスなどの一方の金属電極から他方の金属電極へ金属イオンが溶出・移行し、他方の金属電極に金属または化合物が析出する現象である。上記の溶出・析出が進行すると、上記金属電極間の短絡に至る。
従来の絶縁抵抗を測定する技術では、析出した金属が配線パターン間でショートしたときのみ配線パターン間の電流リークが増大するため、イオンマイグレーション現象が発生していても、短絡にまで至らないような状況では当該イオンマイグレーション現象を正確に捉えることができなかった。
さらに、半導体デバイスの封止樹脂を耐湿性が高いものにすると、当該封止樹脂が硬化したときに半導体デバイスに「反り」が生じるため、当該半導体デバイスの信頼性に影響を及ぼしてしまう。そのため、上記封止樹脂には、この「反り」を軽減することが可能なものが用いられる。しかし、この「反り」を軽減可能な封止樹脂はイオンマイグレーション耐性が低いので、当該封止樹脂を用いることは、イオンマイグレーション現象を発生させやすいという問題を生じる。
従って、「反り」を軽減可能な封止樹脂を用いた半導体デバイスでは、イオンマイグレーション現象によって電極間がショートしてしまうこと以前に、当該イオンマイグレーション現象が発生すること自体に問題があるといえる。すなわち、従来の絶縁抵抗だけを測定する技術では、上記半導体デバイスにおけるイオンマイグレーション耐性を評価する際に、半導体デバイスに対する正確な品質評価を行うことができないという問題点がある。
また、特許文献1の技術では、導体抵抗測定と絶縁抵抗測定とを切り替えることにより、導体抵抗測定と絶縁抵抗測定とを別々に行い、それぞれの測定結果からプリント基板に対する良否判定を行っている。しかしながら、特許文献1の技術では、一方の測定の結果を受けてもう一方の測定を行うことによって、プリント基板を評価する方法ではない。すなわち、特許文献1の技術では、例えば絶縁抵抗測定を行い、その測定結果に応じて導体抵抗測定を行うような技術ではない。また、特許文献1の技術は、半導体デバイスの信頼性評価を行うためにイオンマイグレーション現象を捉える技術ではない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、イオンマイグレーション現象を早期に検出することで、半導体デバイスの信頼性評価の試験期間を短縮することが可能な半導体デバイスの信頼性評価方法および信頼性評価装置を実現することにある。
本発明に係る半導体デバイスの信頼性評価方法は、上記課題を解決するために、恒温・恒湿状態において、基板上に複数の配線パターンが形成された半導体デバイスの信頼性を評価する半導体デバイスの信頼性評価方法であって、上記半導体デバイスの配線パターン間の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定工程と、上記絶縁抵抗測定工程において測定された絶縁抵抗値が予め設定された第1の設定値以上であるか否かを判定する第1の判定工程と、上記第1の判定工程における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの配線パターンの導体抵抗を測定する導体抵抗測定工程と、上記導体抵抗測定工程において測定された導体抵抗値が予め設定された第2の設定値以下であるか否かを判定する第2の判定工程と、を含み、上記第2の判定工程における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行うことを特徴としている。
上記方法によれば、絶縁抵抗測定工程において測定された絶縁抵抗値と予め設定された第1の設定値とを比較する第1の判定工程における判定結果に応じて導体抵抗測定工程に移行する。すなわち、第1の判定工程において絶縁抵抗値が第1の設定値以上であると判定された場合には導体抵抗測定工程に移行し、絶縁抵抗値が第1の設定値よりも小さいと判定された場合には測定を停止して、半導体デバイスの信頼性を評価するための出力(すなわちイオンマイグレーション現象が生じたことを示す出力)を行う。そして、上記第1の判定工程における判定結果を受けて導体抵抗測定工程に移行する場合には、当該導体抵抗測定工程において測定された導体抵抗値と第2の設定値とを比較する第2の判定工程における判定結果に応じて、半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行う。なお、上記の導体抵抗測定工程で測定される配線パターンは、イオンマイグレーション現象が生じた際に金属イオンが溶出する配線パターン(電極)を指す。
これにより、上記信頼性評価方法では、半導体デバイスにおけるイオンマイグレーション耐性(イオンマイグレーション現象が生じているか否か)を絶縁抵抗測定だけで評価する方法に比べて、当該イオンマイグレーション現象を早期に検出することができる。従って、上記信頼性評価方法では、半導体デバイスに潜在する故障モードを早期に検出することができるので、当該半導体デバイスの信頼性評価の試験期間を短縮することができる。
さらに、本発明に係る半導体デバイスの信頼性評価方法は、上記第2の判定工程において、上記導体抵抗値が予め設定された第2の設定値より大きい場合には、上記半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行い、上記導体抵抗値が予め設定された第2の設定値以下である場合には、再び絶縁抵抗測定工程における絶縁抵抗測定を行うことが好ましい。
上記方法によれば、第2の判定工程では、予め設定された第2の設定値より大きい場合には、半導体デバイスにおいてイオンマイグレーション現象が生じたものと評価する一方、第2の設定値以下である場合には、半導体デバイスに対して再び絶縁抵抗測定工程における絶縁抵抗測定を行う。
このため、上記信頼性評価方法では、イオンマイグレーション現象を早期に検出できるだけでなく、当該イオンマイグレーション現象が生じていないと評価された半導体デバイスに対しては連続的な絶縁抵抗測定および導体抵抗測定を行うことができる。
さらに、本発明に係る半導体デバイスの信頼性評価方法は、恒温・恒湿状態において、基板上に複数の配線パターンが形成された半導体デバイスの信頼性を評価する半導体デバイスの信頼性評価方法であって、上記半導体デバイスの配線パターンの導体抵抗を測定する導体抵抗測定工程と、上記導体抵抗測定工程において測定された導体抵抗値が予め設定された第2の設定値以下であるか否かを判定する第2の判定工程と、上記第2の判定工程における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの配線パターン間の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定工程と、上記絶縁抵抗測定工程において測定された絶縁抵抗値が予め設定された第1の設定値以上であるか否かを判定する第1の判定工程と、を含み、上記第1の判定工程における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行うことを特徴としている。
上記方法によれば、導体抵抗測定工程において測定された導体抵抗値と予め設定された第2の設定値とを比較する第2の判定工程における判定結果に応じて絶縁抵抗測定工程へ移行する。すなわち、第2の判定工程において導体抵抗値が第2の設定値以下であると判定された場合には絶縁抵抗測定工程に移行し、導体抵抗値が第2の設定値よりも大きいと判定された場合には測定を停止して、半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行う。そして、上記第2の判定工程における判定結果を受けて絶縁抵抗測定工程に移行する場合には、当該絶縁抵抗測定工程において測定された絶縁抵抗値と第1の設定値とを比較する第1の判定工程における判定結果に応じて、半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行う。
これにより、上記信頼性評価方法では、半導体デバイスにおけるイオンマイグレーション耐性を絶縁抵抗測定だけで評価する方法に比べて、当該イオンマイグレーション現象を早期に検出することができる。従って、上記信頼性評価方法では、半導体デバイスに潜在する故障モードを早期に検出することができるので、当該半導体デバイスの信頼性評価の試験期間を短縮することができる。
さらに、本発明に係る半導体デバイスの信頼性評価装置は、恒温・恒湿状態において、基板上に複数の配線パターンが形成された半導体デバイスの信頼性を評価する半導体デバイスの信頼性評価装置であって、上記半導体デバイスを恒温・恒湿状態に維持する恒温恒湿槽と、上記半導体デバイスの配線パターン間の絶縁抵抗を測定し、当該測定した絶縁抵抗値が予め設定された第1の設定値以上であるか否かを判定する絶縁抵抗測定装置と、上記絶縁抵抗測定装置における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの配線パターンの導体抵抗を測定し、当該測定した導体抵抗値が予め設定された第2の設定値以下であるか否かを判定する導体抵抗測定装置と、を備え、上記導体抵抗測定装置における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行うことを特徴としている。
上記構成によれば、恒温恒湿槽は、絶縁抵抗測定装置および導体抵抗測定装置が半導体デバイスに対する測定を行う際に、当該半導体デバイスを恒温・恒湿状態下に置く。すなわち、上記信頼性評価装置は、恒温恒湿槽により半導体デバイスを恒温・恒湿状態下に置いて、上記絶縁抵抗測定装置および導体抵抗測定装置による測定を行う。なお、信頼性評価装置は、上記測定を行う際に、半導体デバイスを恒温・恒湿状態下に置くと共に、当該半導体デバイスにストレス電圧を印加している。
また、絶縁抵抗測定装置において、測定した絶縁抵抗値が第1の設定値以上であるかを判定し、当該判定結果に応じて導体抵抗測定装置が導体抵抗測定を行う。すなわち、絶縁抵抗測定装置は、絶縁抵抗値が第1の設定値以上であると判定した場合には導体抵抗測定装置に導体抵抗測定を行うように指示し、絶縁抵抗値が第1の設定値よりも小さいと判定した場合には測定を停止して、半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行う。
そして、導体抵抗測定装置において、測定した導体抵抗値が第2の設定値以下であるかを判定し、当該判定結果に応じて、半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行う。すなわち、導体抵抗測定装置は、導体抵抗値が第2の設定値以下であると判定した場合には絶縁抵抗測定装置に絶縁抵抗測定を行うように指示し、導体抵抗値が第2の設定値より大きいと判定した場合には測定を停止して、半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行う。なお、上記の導体抵抗測定装置が導体測定を行う配線パターンは、イオンマイグレーション現象が生じた際に金属イオンが溶出する配線パターン(電極)を指す。
これにより、上記信頼性評価装置は、絶縁抵抗測定装置と共に導体抵抗測定装置を備えているので、半導体デバイスにおけるイオンマイグレーション耐性を絶縁抵抗測定装置による絶縁抵抗測定だけで評価する場合に比べて、当該イオンマイグレーション現象を早期に検出することができる。従って、上記信頼性評価装置は、半導体デバイスに潜在する故障モードを早期に検出することができるので、当該半導体デバイスの信頼性評価の試験期間を短縮することができる。
さらに、本発明に係る半導体デバイスの信頼性評価装置は、恒温・恒湿状態において、基板上に複数の配線パターンが形成された半導体デバイスの信頼性を評価する半導体デバイスの信頼性評価装置であって、半導体デバイスを恒温・恒湿状態に維持する恒温恒湿槽と、上記半導体デバイスの配線パターンの導体抵抗を測定し、当該測定した導体抵抗値が予め設定された第2の設定値以下であるか否かを判定する導体抵抗測定装置と、上記導体抵抗測定装置における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの配線パターン間の絶縁抵抗を測定し、当該測定した絶縁抵抗値が予め設定された第1の設定値以上であるか否かを判定する絶縁抵抗測定装置と、を備え、上記絶縁抵抗測定装置における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの信頼性を評価ための出力を行うことを特徴としている。
上記構成によれば、恒温恒湿槽は、導体抵抗測定装置および絶縁抵抗測定装置によって半導体デバイスに対する測定が行われる際に、当該半導体デバイスを恒温・恒湿状態下に置く。すなわち、上記信頼性評価装置は、恒温恒湿槽により半導体デバイスを恒温・恒湿状態下に置いて、上記導体抵抗測定装置および絶縁抵抗測定装置による測定を行う。
また、導体抵抗測定装置において、測定した導体抵抗値が第2の設定値以下であるかを判定し、当該判定結果に応じて絶縁抵抗測定装置が絶縁抵抗測定を行う。すなわち、導体抵抗測定装置は、導体抵抗値が第2の設定値以下であると判定した場合には絶縁抵抗測定装置に絶縁抵抗測定を行うように指示し、導体抵抗値が第2の設定値よりも大きいと判定した場合には測定を停止して、半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行う。
そして、絶縁抵抗測定装置において、測定した絶縁抵抗値が第1の設定値以上であるかを判定し、当該判定結果に応じて、半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行う。すなわち、絶縁抵抗測定装置は、絶縁抵抗値が第1の設定値以上であると判定した場合には導体抵抗測定装置に導体抵抗測定を行うように指示し、絶縁抵抗値が第1の設定値より小さいと判定した場合には測定を停止して、半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行う。
これにより、上記信頼性評価装置は、絶縁抵抗測定装置と共に導体抵抗測定装置を備えているので、半導体デバイスにおけるイオンマイグレーション耐性を絶縁抵抗測定装置による絶縁抵抗測定だけで評価する場合に比べて、当該イオンマイグレーション現象を早期に検出することができる。従って、上記信頼性評価装置は、半導体デバイスに潜在する故障モードを早期に検出することができるので、当該半導体デバイスの信頼性評価の試験期間を短縮することができる。
以上のように、本発明に係る半導体デバイスの信頼性評価方法は、上記半導体デバイスの配線パターン間の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定工程と、上記絶縁抵抗測定工程において測定された絶縁抵抗値が予め設定された第1の設定値以上であるか否かを判定する第1の判定工程と、上記第1の判定工程における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの配線パターンの導体抵抗を測定する導体抵抗測定工程と、上記導体抵抗測定工程において測定された導体抵抗値が予め設定された第2の設定値以下であるか否かを判定する第2の判定工程と、を含み、上記第2の判定工程における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行う方法である。
また、本発明に係る半導体デバイスの信頼性評価方法は、上記半導体デバイスの配線パターンの導体抵抗を測定する導体抵抗測定工程と、上記導体抵抗測定工程において測定された導体抵抗値が予め設定された第2の設定値以下であるか否かを判定する第2の判定工程と、上記第2の判定工程における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの配線パターン間の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定工程と、上記絶縁抵抗測定工程において測定された絶縁抵抗値が予め設定された第1の設定値以上であるか否かを判定する第1の判定工程と、を含み、上記第1の判定工程における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行う方法である。
また、本発明に係る半導体デバイスの信頼性評価装置は、上記半導体デバイスを恒温・恒湿状態に維持する恒温恒湿槽と、上記半導体デバイスの配線パターン間の絶縁抵抗を測定し、当該測定した絶縁抵抗値が予め設定された第1の設定値以上であるか否かを判定する絶縁抵抗測定装置と、上記絶縁抵抗測定装置における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの配線パターンの導体抵抗を測定し、当該測定した導体抵抗値が予め設定された第2の設定値以下であるか否かを判定する導体抵抗測定装置と、を備え、上記導体抵抗測定装置における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行う構成である。
また、本発明に係る半導体デバイスの信頼性評価装置は、半導体デバイスを恒温・恒湿状態に維持する恒温恒湿槽と、上記半導体デバイスの配線パターンの導体抵抗を測定し、当該測定した導体抵抗値が予め設定された第2の設定値以下であるか否かを判定する導体抵抗測定装置と、上記導体抵抗測定装置における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの配線パターン間の絶縁抵抗を測定し、当該測定した絶縁抵抗値が予め設定された第1の設定値以上であるか否かを判定する絶縁抵抗測定装置と、を備え、上記絶縁抵抗測定装置における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの信頼性を評価ための出力を行う構成である。
それゆえ、上記信頼性評価方法および信頼性評価装置は、半導体デバイスにおけるイオンマイグレーション耐性を絶縁抵抗測定だけで評価する場合に比べて、当該イオンマイグレーション現象を早期に検出することができる。従って、上記信頼性評価方法および信頼性評価装置は、半導体デバイスに潜在する故障モードを早期に検出することができるので、当該半導体デバイスの信頼性評価の試験期間を短縮することができる。
本発明の一実施形態について、図1ないし図3に基づいて説明すると、以下の通りである。
[半導体信頼性評価装置について]
図1は、本発明に係る半導体信頼性評価装置の概略構成を示す図である。半導体信頼性評価装置11は、恒温恒湿状態(例えば130℃/85%或いは85℃/85%)において、供試品である半導体デバイス1にストレス電圧を印加することによって、当該半導体デバイス1のイオンマイグレーション耐性を評価するための装置である。
半導体信頼性評価装置(信頼性評価装置)11の主な構成部分には、恒温恒湿槽12と絶縁抵抗計(絶縁抵抗測定装置)13と導体抵抗計(導体抵抗測定装置)14とが含まれる。恒温恒湿槽12は、半導体デバイス1を恒温恒湿に維持するために、半導体信頼性評価装置11に導入されたものである。すなわち、恒温恒湿槽12は、半導体デバイス1を恒温状態に維持すると共に、当該半導体デバイス1の封止樹脂にて封止された電極間に水分を吸湿させる。
なお、半導体信頼性評価装置11は、半導体デバイス1を恒温恒湿に維持することが可能な装置であれば、恒温恒湿槽12に限定されることなく、評価試験の条件および関連設備の機能にあった装置を取り入れてもよい。このような装置としては、例えば高度加速寿命試験装置(HAST)が挙げられる。高度加速寿命試験装置は、供試品である半導体デバイス1を載置し、当該半導体デバイス1の封止樹脂にて封止された電極間に水分を吸湿させると共に、当該半導体デバイス1にストレス電圧を印加するものである。
絶縁抵抗計13は、半導体デバイス1の配線パターン間の絶縁抵抗を測定し、測定した絶縁抵抗値が第1の設定値以上であるか否かを判定する装置である。また、絶縁抵抗計13は、絶縁抵抗値と第1の設定値とを比較した結果(判定結果)に応じて、半導体デバイスの信頼性を評価するための測定データを出力するか、導体抵抗計14に導体抵抗測定を開始するための指示を送信する。
導体抵抗計14は、半導体デバイス1の配線パターンの導体抵抗を測定し、当該測定した導体抵抗値が予め設定された第2の設定値以下であるか否かを判定する装置である。また、導体抵抗値と第2の設定値とを比較した結果(判定結果)に応じて、半導体デバイスの信頼性を評価するための測定データを出力するか、絶縁抵抗計13に絶縁抵抗測定を開始するための指示を送信する。
ここで、絶縁抵抗測定とは、複数の供試品に対して、同時にストレス電圧を印加しながら配線パターン間の絶縁抵抗を個別に測定することによって、イオンマイグレーション現象を電気的に捉える技術のことである。また、導体抵抗測定とは、配線パターンの導体抵抗を個別に測定することで、当該測定された導体抵抗値の変化から接続状態および接触抵抗を電気的に捉える技術のことである。
また、恒温恒湿槽12に載置される半導体デバイス1は、半導体信頼性評価装置11によって信頼性評価が行われる被試験体(供試品)であり、基板(ウェーハ)上に少なくとも2つの配線パターンを有している。この配線パターンは例えば銅からなる。本実施形態では、この2つの配線パターンのうち、イオンマイグレーション現象により金属イオン6(図2)が溶出する配線パターンをアノード電極3、当該現象により金属が析出する配線パターンをカソード電極2とする。すなわち、半導体デバイス1には、カソード電極2とアノード電極3とが形成されている。
また、半導体デバイス1では、当該2つの配線パターンが封止樹脂で封止されている。この封止樹脂としては、当該封止樹脂が硬化しても半導体デバイス1に「反り」が生じにくいものが好ましく、例えばエポキシ樹脂からなる。
なお、半導体デバイス1におけるカソード電極2およびアノード電極3との間の絶縁抵抗値は、通常1×10Ω以上であり、当該カソード電極2およびアノード電極3である配線パターンの導体抵抗(配線抵抗)は、通常5〜10Ω程度である。
上記カソード電極2およびアノード電極3には、それぞれ電気接続用の電極パッド4がさらに形成されている。上記絶縁抵抗計13は、上記電極パッド4を介してカソード電極2とアノード電極3とに接続されることにより、カソード電極2とアノード電極3との間(配線パターン間)の絶縁抵抗を測定することができる。また、半導体信頼性評価装置11は、導体抵抗計14がアノード電極3の電極パッド4に接続するためのピンプローブ15を備えている。このピンプローブ15を用いて、アノード電極3に形成された2つの電極パッド4を導体抵抗計14と接続することによって、当該アノード電極3に形成された配線パターンの導体抵抗を測定することができる。
なお、図1において、半導体デバイス1にはカソード電極2とアノード電極3と示す2つの配線パターンが示されている。すなわち、図1では、絶縁抵抗計13は、1つのカソード電極2と1つのアノード電極3とに接続され、導体抵抗計14は、1つのアノード電極3に接続されている様子が示されている。しかし、これに限定されるものではなく、半導体デバイス1には複数の配線パターンが形成されていてもよい。この場合、半導体信頼性評価装置11は、当該複数の配線パターンに対して同時にストレス電圧を印加しながら、絶縁抵抗計13による配線パターン間の絶縁抵抗測定、導体抵抗計14による各配線パターンの導体抵抗測定を個別に行うことが可能である。
また、半導体デバイス1は、絶縁層を介して複数の電極層が積層され、当該電極層に複数の配線パターンが形成されていてもよい。この場合、半導体信頼性評価装置11は、絶縁抵抗を測定する場合には、絶縁層を介して2つの電極層に形成された配線パターン間の絶縁抵抗を測定する構成であってもよい。
[イオンマイグレーション現象について]
ここで、半導体デバイス1に生じるイオンマイグレーション現象について、図2を用いて説明する。イオンマイグレーション現象とは、上述したように、半導体信頼性評価装置11が、恒温恒湿状態下で、当該半導体デバイス1にストレス電圧を印加することにより、当該半導体デバイス1の一方の金属電極から他方の金属電極へ金属イオン6が溶出・移行し、他方の金属電極に金属または化合物が析出する現象である。すなわち、イオンマイグレーション現象とは、アノード電極3(一方の配線パターン)から金属イオン6の溶出が起こり、当該金属イオン6がカソード電極2(もう一方の配線パターン)に移動し、当該カソード電極2で金属として析出することを繰り返して、あたかもカソード電極2からアノード電極3に向かって金属が成長しているように見える現象である。
図2は、イオンマイグレーション現象の進行に従って変化する金属電極の状況を示している。図2(a)は、イオンマイグレーション現象が発生する前の半導体デバイス1のカソード電極2とアノード電極3とを示している。図2(a)では、カソード電極2とアノード電極3との幅がほぼ同じであり、アノード電極3からの金属イオン6の溶出が見られない。
図2(b)は、イオンマイグレーション現象の発生の初段階における半導体デバイス1のカソード電極2とアノード電極3とを示している。図2(b)では、アノード電極3から金属イオン6が溶出し、カソード電極2へ移行している。図2(c)は、イオンマイグレーション現象が更に顕著になった段階における半導体デバイス1のカソード電極2とアノード電極3とを示している。図2(c)では、アノード電極3から金属イオン6が更に溶出し、アノード電極3の配線体積が著しく縮小している。また、半導体デバイス1では、カソード電極2において金属の析出が始まっている。
なお、最近では、電子機器の小型軽量化に対応するため、半導体デバイスの高密度実装が行われ、配線パターン間の距離(導体間隔)が狭くなり絶縁距離が短くなったため、平均電界が高くなってきただけでなく、局所的な電界がいっそう効いてくるようになっている。また、電子機器のモバイル化により、半導体デバイスの使用条件が多様化しているために、当該半導体デバイスの絶縁信頼性の評価、すなわちイオンマイグレーション耐性の評価がますます重要になってきている。
また、上述のように、半導体デバイス1においてイオンマイグレーション現象が生じるとアノード電極3から金属イオン6が溶出するため、当該アノード電極3(配線パターン)の細りが顕著となる。特に、半導体デバイス1の基板上に形成される配線パターンの幅は10μm程度にまで達している。このため、イオンマイグレーション現象の進行に伴い、配線パターンの配線体積が減少し、導体抵抗が顕著に変化することとなる。従って、半導体信頼性評価装置11では、半導体デバイス1におけるアノード電極3の導体抵抗変化とカソード電極2とアノード電極3との間の絶縁抵抗変化との関連性を持たせて定量的に当該抵抗を測定し、イオンマイグレーション耐性を評価している。
[半導体デバイスの信頼性評価方法について]
次に、図3を用いて本発明に係る半導体デバイス1の信頼性評価方法(半導体信頼性評価装置11による処理)の流れを説明する。図3は、半導体信頼性評価装置11による処理(半導体デバイスの信頼性評価方法)を示すフローチャートである。
半導体信頼性評価装置11において、実際の評価試験における配線パターン間の絶縁抵抗測定とアノード電極3の導体抵抗測定とはそれぞれ連続的に駆動する工程であるが、説明をより分かり易くするため、図3では1サイクルを幾つかのステップ(以下Sと略する)に分けて示している。また、試験の開始と終了とは説明範囲に含まれない。
S1において、半導体信頼性評価装置11では、ユーザによる測定パラメータの入力設定が行われる。すなわち、半導体信頼性評価装置11では、測定パラメータとして、絶縁抵抗計13に対する絶縁抵抗パラメータと導体抵抗計14に対する導体抵抗パラメータとがそれぞれ入力される。入力したパラメータが適切かどうかは測定結果に大きな影響を与えるため、測定目的に適った測定パラメータが入力される必要がある。なお、半導体信頼性評価装置11では、測定パラメータの項目および範囲が上記2種の測定の目的に適った形で設定されるのであれば、どのように設定されてもよい。
例えば、測定パラメータとして、絶縁抵抗測定範囲=1.0×10Ω〜1.0×1013Ω、導通抵抗測定範囲=1.0×10−3Ω〜1.0×10Ω、絶縁抵抗リミット設定値=1.0×10Ω以下、導体抵抗リミット設定値=初期抵抗値から30%以上、測定間隔=30分(最小6分)、試験期間=100時間〜1000時間が半導体信頼性評価装置11に設定される。
ここで、絶縁抵抗リミット設定値(第1の設定値)は、イオンマイグレーション現象が生じたか否かを絶縁抵抗値によって判定するためのリミット設定値である。また、導体抵抗リミット設定値(第2の設定値)は、イオンマイグレーション現象が生じたか否かを導体抵抗値によって判定するためのリミット設定値である。
また、配線パターン間の絶縁抵抗パラメータと配線パターンの導体抵抗パラメータとがそれぞれ入力された後、半導体信頼性評価装置11が確実に上記パラメータを認識し、指定どおりに判定できることを確認するため、予め用意したダミーサンプルを用いて装置の試運転を行ってもよい。
S2において、半導体信頼性評価装置11の絶縁抵抗計13は、半導体デバイス1の配線パターン間の絶縁抵抗値を測定する(絶縁抵抗測定工程)。
S3において、絶縁抵抗計13は、S2で測定された絶縁抵抗値と、S1で入力されたパラメータである絶縁抵抗リミット設定値とを比較する(第1の判定工程)。そして、絶縁抵抗計13は、上記絶縁抵抗値が絶縁抵抗リミット設定値以上であると判定した場合(S3でYES)、導体抵抗計14に導体抵抗測定を開始するための指示を送信することによって、次なるS4へ移行する。一方、絶縁抵抗計13は、上記絶縁抵抗値が絶縁抵抗リミット設定値よりも小さいと判定した場合(S3でNO)、S6へ移行する。
S4において、半導体信頼性評価装置11の導体抵抗計14は、半導体デバイス1の配線パターンの導体抵抗値を測定する(導体抵抗測定工程)。
S5において、導体抵抗計14は、S4で測定された導体抵抗値と、S1で入力されたパラメータである導体抵抗リミット設定値とを比較する(第2の判定工程)。そして、導体抵抗計14は、上記導体抵抗値が導体抵抗リミット設定値以下であると判定した場合(S5でYES)、絶縁抵抗計13に絶縁抵抗測定を開始するための指示を送信することによって、再びS2へ移行する。一方、導体抵抗計14は、上記導体抵抗値が導体抵抗リミット設定値よりも大きいと判定した場合(S5でNO)、S6へ移行する。
半導体信頼性評価装置11は、S3でNOの場合およびS5でNOの場合、S6において、絶縁抵抗計13および導体抵抗計14の測定を停止させる。そして、S6において測定が停止されると、S7において、半導体信頼性評価装置11は、半導体デバイス1の信頼性を評価するために測定データを出力する。
以上のように、半導体信頼性評価装置11では、恒温恒湿槽12は、絶縁抵抗計13および導体抵抗計14が半導体デバイス1に対する測定を行う際に、当該半導体デバイス1を恒温・恒湿状態下に置く。このとき、半導体信頼性評価装置11は、半導体デバイス1を恒温・恒湿状態下に置くと共に、当該半導体デバイス1にストレス電圧を印加している。
また、絶縁抵抗計13において、測定した絶縁抵抗値が絶縁抵抗リミット設定値以上であるかを判定し、当該判定結果に応じて導体抵抗計14が導体抵抗測定を行う。すなわち、絶縁抵抗計13は、絶縁抵抗値が絶縁抵抗リミット設定値以上であると判定した場合には導体抵抗計14に導体抵抗測定を行うように指示し、絶縁抵抗値が絶縁抵抗リミット設定値よりも小さいと判定した場合には測定を停止して、半導体デバイス1の信頼性を評価するための出力を行う。
そして、導体抵抗計14において、測定した導体抵抗値が導体抵抗リミット設定値以下であるかを判定し、当該判定結果に応じて、半導体デバイス1の信頼性を評価するための出力を行う。すなわち、導体抵抗計14は、導体抵抗値が導体抵抗リミット設定値以下であると判定した場合には絶縁抵抗計13に絶縁抵抗測定を行うように指示し、導体抵抗値が導体抵抗リミット設定値よりも大きいと判定した場合には測定を停止して、半導体デバイス1の信頼性を評価するための出力を行う。なお、上記の導体抵抗計14が導体測定を行う配線パターンは、イオンマイグレーション現象が生じた際に金属イオン6が溶出する配線パターン(すなわちアノード電極3)を指す。
これにより、半導体信頼性評価装置11は、絶縁抵抗計13と共に導体抵抗計14を備えているので、配線パターン間(カソード電極2とアノード電極3との間)の絶縁抵抗を連続的に捉えながら、金属イオン6が溶出する配線パターン(アノード電極3)側の導体抵抗を連続的にモニタすることができる。このため、半導体信頼性評価装置11は、半導体デバイス1におけるイオンマイグレーション耐性を絶縁抵抗計13による絶縁抵抗測定だけで評価する場合に比べて、当該イオンマイグレーション現象を早期に検出することができる。従って、半導体信頼性評価装置11は、半導体デバイス1の信頼性評価の試験期間を短縮することができる。
すなわち、従来のイオンマイグレーション現象を評価する技術では、絶縁抵抗測定だけでの評価を行っていたので、絶縁抵抗値の低下がない限り当該現象を検出できないという評価性能上の局限性があった。しかし、本発明に係る半導体信頼性評価装置11の技術(信頼性評価方法)を採用することにより、イオンマイグレーション現象によるアノード電極3側の金属イオン6の溶出有無を早期検知(検出)することが可能となる。このため、半導体信頼性評価装置11では、半導体チップ(半導体デバイス1)に潜在する故障モードを早期検出し、半導体デバイスの信頼性試験期間の短縮を図ることが可能となる。
なお、図3に示すフローチャートでは、半導体信頼性評価装置11は、絶縁抵抗測定を行った後、測定された絶縁抵抗値が絶縁抵抗リミット設定値以上であると判定した場合に導体抵抗測定を行う構成である。しかし、半導体信頼性評価装置11は、これに限定されるものではなく、導体抵抗測定を行った後、測定された導体抵抗値が導体抵抗リミット設定値以下であると判定した場合に絶縁抵抗測定を行う構成であってもよい。この場合であっても、上記と同様の効果を得ることができる。
[本発明の別の表現]
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
すなわち、本発明に係る半導体デバイスの信頼性評価方法は、半導体ウェーハ上のパターン間の電気的特性を測定し、その測定結果から配線パターンの信頼性を評価する方法において、半導体ウェーハの配線パターン間の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定部と、その測定する導通抵抗を測定する導通測定部を備え、さらに、半導体ウェーハを、信頼性試験の所定工程にて処理した後、一定温度に加熱した状態において、接触ピンプローブで電気特性を測定することを特徴としている。
また、本発明に係る半導体デバイスの信頼性評価装置は、上記半導体ウェーハを恒温状態に維持するための恒温槽と、上記接触ピンプローブと、上記絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗計および、上記接触抵抗を測定する接触抵抗計を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、イオンマイグレーション現象を早期に検出することで、半導体デバイス1に潜在する故障モードを早期に検出することができるので、半導体デバイスの信頼性評価の試験期間を短縮することができる。従って、本発明に係る半導体信頼性評価装置11による処理(半導体デバイス1の信頼性評価方法)は、特に半導体製造産業のウェーハ生産プロセスの前工程における信頼性評価に適用することができる。また、上記処理(上記評価方法)は、半導体チップの配線を封止する封止樹脂の変更が余儀なくされている中での微細配線間の絶縁信頼性の新しい手法として提供される。
図1は、本発明に係る半導体デバイスの信頼性評価装置(半導体信頼性評価装置11)の概略構成を示す構成図である。 図2は、半導体デバイス1に生じるイオンマイグレーション現象を説明するための図である。 図3は、図1に示す半導体信頼性評価装置11による処理(半導体デバイスの信頼性評価方法)を示すフローチャートである。 図4は、従来技術を示すものであり、プリント基板検査装置の全体的な概略構成を示す構成図である。
符号の説明
1 半導体デバイス
2 カソード電極(配線パターン)
3 アノード電極(配線パターン)
11 半導体信頼性評価装置(信頼性評価装置)
12 恒温恒湿槽
13 絶縁抵抗計(絶縁抵抗測定装置)
14 導体抵抗計(導体抵抗測定装置)

Claims (5)

  1. 恒温・恒湿状態において、基板上に複数の配線パターンが形成された半導体デバイスの信頼性を評価する半導体デバイスの信頼性評価方法であって、
    上記半導体デバイスの配線パターン間の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定工程と、
    上記絶縁抵抗測定工程において測定された絶縁抵抗値が予め設定された第1の設定値以上であるか否かを判定する第1の判定工程と、
    上記第1の判定工程における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの配線パターンの導体抵抗を測定する導体抵抗測定工程と、
    上記導体抵抗測定工程において測定された導体抵抗値が予め設定された第2の設定値以下であるか否かを判定する第2の判定工程と、を含み、
    上記第2の判定工程における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行うことを特徴とする半導体デバイスの信頼性評価方法。
  2. 上記第2の判定工程において、
    上記導体抵抗値が予め設定された第2の設定値より大きい場合には、上記半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行い、
    上記導体抵抗値が予め設定された第2の設定値以下である場合には、再び絶縁抵抗測定工程における絶縁抵抗測定を行うことを特徴とする請求項1に記載の半導体デバイスの信頼性評価方法。
  3. 恒温・恒湿状態において、基板上に複数の配線パターンが形成された半導体デバイスの信頼性を評価する半導体デバイスの信頼性評価方法であって、
    上記半導体デバイスの配線パターンの導体抵抗を測定する導体抵抗測定工程と、
    上記導体抵抗測定工程において測定された導体抵抗値が予め設定された第2の設定値以下であるか否かを判定する第2の判定工程と、
    上記第2の判定工程における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの配線パターン間の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗測定工程と、
    上記絶縁抵抗測定工程において測定された絶縁抵抗値が予め設定された第1の設定値以上であるか否かを判定する第1の判定工程と、を含み、
    上記第1の判定工程における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行うことを特徴とする半導体デバイスの信頼性評価方法。
  4. 恒温・恒湿状態において、基板上に複数の配線パターンが形成された半導体デバイスの信頼性を評価する半導体デバイスの信頼性評価装置であって、
    上記半導体デバイスを恒温・恒湿状態に維持する恒温恒湿槽と、
    上記半導体デバイスの配線パターン間の絶縁抵抗を測定し、当該測定した絶縁抵抗値が予め設定された第1の設定値以上であるか否かを判定する絶縁抵抗測定装置と、
    上記絶縁抵抗測定装置における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの配線パターンの導体抵抗を測定し、当該測定した導体抵抗値が予め設定された第2の設定値以下であるか否かを判定する導体抵抗測定装置と、を備え、
    上記導体抵抗測定装置における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの信頼性を評価するための出力を行うことを特徴とする半導体デバイスの信頼性評価装置。
  5. 恒温・恒湿状態において、基板上に複数の配線パターンが形成された半導体デバイスの信頼性を評価する半導体デバイスの信頼性評価装置であって、
    半導体デバイスを恒温・恒湿状態に維持する恒温恒湿槽と、
    上記半導体デバイスの配線パターンの導体抵抗を測定し、当該測定した導体抵抗値が予め設定された第2の設定値以下であるか否かを判定する導体抵抗測定装置と、
    上記導体抵抗測定装置における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの配線パターン間の絶縁抵抗を測定し、当該測定した絶縁抵抗値が予め設定された第1の設定値以上であるか否かを判定する絶縁抵抗測定装置と、を備え、
    上記絶縁抵抗測定装置における判定結果に応じて、上記半導体デバイスの信頼性を評価ための出力を行うことを特徴とする半導体デバイスの信頼性評価装置。
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