JP2013181853A - 樹脂材料の長期信頼性評価方法、太陽電池モジュールの製造方法および太陽電池封止材 - Google Patents

樹脂材料の長期信頼性評価方法、太陽電池モジュールの製造方法および太陽電池封止材 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便で精度の高い樹脂材料の長期信頼性評価方法を提供すること
【解決手段】本発明の樹脂材料の長期信頼性評価方法は、樹脂材料100の表面に少なくとも一方が金属を含む一対の電極101A、101Bを接触させる工程と、電極間に電圧を印加することにより、上記金属を一方の電極101Aから他方の電極101Bに向かって、樹脂材料100中を移動させる工程と、樹脂材料100の特性の経時変化に基づいて、樹脂材料100の長期信頼性を評価する工程とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂材料の長期信頼性評価方法、太陽電池モジュールの製造方法および太陽電池封止材に関する。
地球環境問題、エネルギー問題などが深刻さを増す中、クリーンかつ枯渇のおそれが無いエネルギー生成手段として太陽電池が注目されている。太陽電池を建物の屋根部分などの屋外で使用する場合、太陽電池モジュールの形で使用することが一般的である。
上記の太陽電池モジュールは、例えば、以下の手順によって製造される。
まず、太陽電池モジュール用保護シート(表面側透明保護部材)/太陽電池封止材/太陽電池素子/太陽電池封止材/太陽電池モジュール用保護シート(裏面側保護部材)の順に積層して積層体を形成する。
次いで、得られた積層体を加圧および加熱して一体化する。その後、太陽電池封止材を架橋硬化させることにより、太陽電池モジュールが製造される。
太陽電池封止材としては、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)膜が、透明性、柔軟性、および接着性などに優れていることから、広く用いられている(特許文献1)。
特開2010−53298号公報 特開2011−254022号公報
一方、太陽電池モジュールは屋外の厳しい暴露環境下で長時間電圧印加されるため、電極金属が太陽電池封止材中を移動(以下、マイグレーションとも呼ぶ。)してしまう恐れがあった。電極金属が太陽電池封止材中を移動すると、太陽電池封止材が変色(黄変、黒色化)してしまったり、絶縁破壊が起きてしまったりする。そうすると、太陽電池モジュールの発電効率が低下してしまう。
そのため、太陽電池封止材には、屋外の厳しい暴露環境下で長時間電圧を印加しても、電極金属の移動が起こりにくい長期信頼性が求められる。
しかしながら、長期信頼性に優れる太陽電池封止材を選定するためには、実際に太陽電池モジュールを製造し、その太陽電池モジュールを用いて長期信頼性試験をおこなう必要があった(例えば、特許文献2)。このような評価方法は時間と手間がかかり、長期信頼性に優れる太陽電池封止材を選定する評価方法として満足いくものではなかった。また、太陽電池モジュールを作製して評価すると、太陽電池封止材以外の要因も拾ってしまうため、太陽電池封止材の長期信頼性評価としては精度が低かった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、簡便で精度の高い樹脂材料の長期信頼性評価方法を提供することを課題とする。
本発明によれば、以下に示す樹脂材料の長期信頼性評価方法が提供される。
[1]
樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
上記樹脂材料の表面に少なくとも一方が金属を含む一対の電極を接触させる工程と、
電極間に電圧を印加することにより、上記金属を一方の上記電極から他方の上記電極に向かって、上記樹脂材料中を移動させる工程と、
上記樹脂材料の特性の経時変化に基づいて、上記樹脂材料の長期信頼性を評価する工程と
を含む、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
[2]
上記[1]に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
上記樹脂材料の体積固有抵抗の経時変化に基づいて、上記樹脂材料の長期信頼性を評価する、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
[3]
上記[1]または[2]に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
上記樹脂材料の色相の経時変化に基づいて、上記樹脂材料の長期信頼性を評価する、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
[4]
上記[1]乃至[3]いずれかに記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
上記樹脂材料がシート形状である、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
[5]
上記[4]に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
上記樹脂材料の一方の面に、一対の上記電極を積層することにより、上記樹脂材料の表面に一対の上記電極を接触させる、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
[6]
上記[4]または[5]に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
一対の上記電極が第一の基材上に形成された、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
[7]
上記[6]に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
上記第一の基材が、絶縁基材である、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
[8]
上記[7]に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
上記絶縁基材が、ガラス、セラミック、および高分子材料から選択される、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
[9]
上記[6]に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
上記第一の基材が、上記樹脂材料と同一の樹脂材料からなる、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
[10]
上記[5]乃至[9]いずれかに記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
上記樹脂材料の他方の面に第二の基材を設ける、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
[11]
上記[1]乃至[10]いずれかに記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
上記金属が、銀、銅、アルミニウムおよびスズからなる群より選択される少なくとも一種の金属である、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
[12]
上記[1]乃至[11]いずれかに記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
上記樹脂材料が太陽電池封止材に用いられる、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
また、本発明によれば、以下に示す太陽電池モジュールの製造方法が提供される。
[13]
太陽電池モジュールの製造方法であって、
上記[1]乃至[12]いずれかに記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法を用いて樹脂材料を選定する工程と、
上記樹脂材料を用いて太陽電池封止材を成形する工程と、
表面側透明保護部材と、上記太陽電池封止材と、太陽電池素子と、裏面側保護部材とを積層して積層体を形成する工程と、
上記積層体を加圧および加熱して一体化する工程と、
を含む、太陽電池モジュールの製造方法。
また、本発明によれば、以下に示す太陽電池封止材が提供される。
[14]
樹脂材料からなる太陽電池封止材であって、
真空スパッタ蒸着方法により電極間距離が0.2mmである一対の銀電極が形成された白板ガラス上に、上記太陽電池封止材からなる厚さ0.5mmのシートをラミネートし、
上記銀電極の電極間に、85℃、85%RHの環境下で10Vの電圧を印加したときの上記シートの体積固有抵抗をR1とし、
上記銀電極の電極間に、85℃、85%RHの環境下で10Vの電圧を500時間印加したときの上記シートの体積固有抵抗をR2としたとき、
R2/R1が10−2以上である、太陽電池封止材。
本発明によれば、簡便で精度の高い樹脂材料の長期信頼性評価方法を提供することができる。
本実施形態の樹脂材料の長期信頼性評価方法を説明するための断面図である。 本実施形態の樹脂材料の長期信頼性評価方法を説明するための断面図である。 本実施形態の樹脂材料の長期信頼性評価方法を説明するための上面図である。 本実施形態の樹脂材料の長期信頼性評価方法を説明するための断面図である。
以下に、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には共通の符号を付し、適宜説明を省略する。なお、「〜」はとくに断りがなければ、以上から以下を表す。
図1は、本実施形態の樹脂材料の長期信頼性評価方法を説明するための断面図である。
本実施形態の樹脂材料の長期信頼性評価方法は、樹脂材料100の表面に少なくとも一方が金属を含む一対の電極101A、101Bを接触させる工程と、電極間に電圧を印加することにより、上記金属を一方の電極101Aから他方の電極101Bに向かって、樹脂材料100中を移動させる工程と、樹脂材料100の特性の経時変化に基づいて、樹脂材料100の長期信頼性を評価する工程とを含んでいる。
(樹脂材料)
本実施形態の樹脂材料は被試験体であり、例えば、非導電性の樹脂を含んでいる。
樹脂は特に限定されず、例えばポリオレフィン樹脂、エチレン−極性モノマー共重合体などがあげられる。
ポリオレフィン樹脂としては、例えば、低密度エチレン系樹脂、中密度エチレン系樹脂、超低密度エチレン系樹脂、プロピレン(共)重合体、1−ブテン(共)重合体、4−メチルペンテン−1(共)重合体、エチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・環状オレフィン共重合体、エチレン・α−オレフィン・環状オレフィン共重合体、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体、エチレン・α−オレフィン・共役ポリエン共重合体、エチレン・芳香族ビニル共重合体、エチレン・α−オレフィン・芳香族ビニル共重合体などが挙げられる。これらのポリオレフィン系樹脂は1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
エチレン・極性モノマー共重合体としては、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸アイオノマー・芳香族ビニル共重合体などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
他には、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、熱可塑性ポリウレタン、エポキシ樹脂などを用いてもよい。
上記樹脂材料の形状は特に限定されないが、厚み0.1〜30mm程度のシート形状であることが好ましい。
<樹脂材料の表面に一対の電極を接触させる工程>
樹脂材料100の表面に一対の電極101A、101Bを接触させる工程は、とくに限定はされないが、樹脂材料からなるシートの一方の面に一対の電極101A、101Bを積層することにより、樹脂材料100の表面に一対の電極101A、101Bを接触させることが好ましい。
(第一の基材)
また、図2および図3に示したように、一対の電極101A、101Bは第一の基材103上に形成するのが好ましい。樹脂材料100と反対側に電極101A、101Bを覆う基材103があることにより、電極101A、101Bが試験中に酸化してしまうのを防ぐことができる。第一の基材103は電極101A、101Bを覆っていれば良く、必ずしも樹脂材料100全面を覆う必要はないが、樹脂材料100と同サイズで全面をカバーする方が、樹脂材料100を保護することができ、かつ、試験サンプルの取扱い性を向上させることができる。
また、第一の基材103を用いる場合、一対の電極101A、101Bにリボン電極105A、105Bを接続させてもよい。こうすることにより、一対の電極101A、101Bに電圧を印加しやすくなる。
第一の基材103は絶縁性材料で構成される絶縁基材であって、一対の電極101A、101Bを覆うことができればとくに限定はされないが、電極形成や試験時における試験サンプルの取扱性の点から、剛性や耐熱性の高い材料が好ましい。
例えば、ガラス、セラミック、高分子材料を用いることができる。これらの中でもガラスが透明性に優れ、後述する恒温恒湿化でも反り等が起きにくいため好ましい。
ガラスの中でも、着色の少ないガラスまたは石英を用いると、電極を目視しやすいため好ましい。
また、ガラス基材を用いる場合、樹脂材料からなるシートにシランカップリング剤を配合しておくと、熱圧着時にシートとガラス基材が密着できるため好ましい。
第一の基材103として、被試験体と同じ樹脂を用いてもよい。この場合、同じ樹脂材料からなるシート2枚で一対の電極101A、101Bを挟む形態となり、電極の両側が同じ樹脂材料となるためより正確な評価が可能となり好ましい。
すなわち、本実施形態では、
(被試験体樹脂材料/一対の電極/ガラス)
(被試験体樹脂材料/一対の電極/セラミック)
(被試験体樹脂材料/一対の電極/被試験体樹脂材料)
(被試験体樹脂材料/一対の電極/被試験体とは異なる樹脂材料)
等の態様が考えられる。
また、図4に示したように、一対の電極に接するのとは反対の他方の面に、ガラス、セラミック、高分子材料から選ばれる第二の基材107をさらに設けてもよい。とくに樹脂材料が軟質の場合、第二の基材/被試験体樹脂材料/一対の電極/第一の基材)という構成にすることで、試験サンプルの取り扱い性を向上させることができる。
なお、第二の基材107は、第一の基材103と同様のものを用いることができる。
(電極)
一対の電極101A、101Bは、図1に示したように、樹脂材料100に直接形成しても良いし、図2に示したように、第一の基材103上に形成しても良い。第一の基材103には耐熱性の高い材料を用いることができるので、第一の基材103上に電極を形成した後に樹脂材料100と積層させる方が好ましい。
一対の電極101A、101Bは、少なくとも一方が金属を含んでいる。金属は特に限定されないが、例えば、銀、銅、アルミニウム、スズなどを用いることができる。とくに、導電性が優れる点から、銀および銅が好ましい。
二つの電極間の距離は試験条件に応じて適宜決定する。例えば、通常0.05〜1mmである。電極のパターン形状は、特に限定されないが、先端が尖った形状であることが好ましい。こうした形状であると、電界が集中し、電極間のデンドライトが発生しやすくなるため、評価時間を短縮することができる。
電極の形成方法としては特に限定されないが、例えば、真空スパッタ蒸着方法、銀など金属ペーストを塗布した後に焼結する方法等が挙げられる。これらの中でも真空スパッタ蒸着方法が好ましい。真空スパッタ蒸着方法で形成される電極の厚みは、特に限定されないが、通常100〜1000nm程度が好ましい。
電極の厚みが上記上限値以下であると、電極の形状や色の変化が起きる時間が短縮されるため、評価時間を短くすることができる。また、電極の厚みが上記下限値以上であると、導通がおきる前に金属が拡散してしまうのを防ぐことができるため、樹脂材料の抵抗変化をより正確に観測することができる。形成した電極に外部電気系を接続する際は、リボン電極105A、105Bを用いても良いし、はんだ等で結線しても良い。
<電極間に電圧を印加する工程>
一対の電極101A、101Bの電極間に電圧を印加することにより、電極に含まれる金属を一方の電極101Aから他方の電極101Bに向かって、樹脂材料100中を移動させることができる。連続的に電圧を印加していると、樹脂材料100の体積固有抵抗が連続的に低下していき、最後に金属のデンドライトが形成され電極間が導通する。ここで、電極間への印加電圧は、適宜選択できるが1V〜250Vとすることが好ましい。当然のことながら、印加電圧を上げると金属のマイグレーションを速くすることができる。
電極間に電圧を印加する工程では、恒温恒湿下に保持して電圧印加を連続的に行う評価方法が好ましい。例えば、温度85℃、相対湿度85%の条件でおこなうことができる。
<樹脂材料の長期信頼性を評価する工程>
樹脂材料の長期信頼性を評価する方法としては、樹脂材料100の体積固有抵抗の経時変化を観測する方法が挙げられる。
前述したように、連続的に電圧を印加していると、電極中の金属が一方の電極101Aから他方の電極101Bに向かって、樹脂材料100中を移動し、樹脂材料100の体積固有抵抗が連続的に低下していく。そして、最後に金属のデンドライトが形成され電極間が導通し、樹脂材料100の体積固有抵抗が急激に低下する。最初は電極間は絶縁されており抵抗の初期値は樹脂材料の体積固有抵抗の値にほぼ近く、1010〜1016Ω・cm程度である。デンドライトが形成すると、体積固有抵抗が2桁から3桁低下するため、体積固有抵抗の経時変化を観測することによりデンドライトが形成したことを確認することができる。
樹脂材料100の体積固有抵抗の経時変化を観測する方法では、デンドライトの形成までの時間や、一定時間電圧を印加したときの体積固有抵抗の変化率により、樹脂材料の長期信頼性を評価することができる。
また、樹脂材料の長期信頼性を評価する方法としては、樹脂材料100の色相の経時変化を観測する方法が挙げられる。
例えば、銀からなる電極を用いた場合、連続的に電圧を印加していると、曝露時間とともに樹脂材料100が銀色から、黄色、茶色、黒色へと変化する。樹脂材料100の色相の経時変化を観測する方法では、この色相変化を目視で観測する事により、樹脂材料の長期信頼性を評価する。例えば、一定時間電圧を印加したときの色相により樹脂材料の長期信頼性を評価することができる。
(太陽電池封止材を選定するための評価方法)
太陽電池モジュールは屋外の厳しい暴露環境下で長時間電圧印加されるため、電極金属が太陽電池封止材中を移動してしまう恐れがあった。電極金属が太陽電池封止材中を移動すると、太陽電池封止材が変色(黄変、黒色化)してしまったり、絶縁破壊が起きてしまったりする。そうすると、太陽電池モジュールの発電効率が低下してしまう。
そのため、太陽電池封止材には、屋外の厳しい暴露環境下で長時間電圧を印加しても、電極金属の移動が起こりにくい長期信頼性が求められる。
本実施形態の樹脂材料の長期信頼性評価方法は、簡便で精度が高いため、長期信頼性に優れる太陽電池封止材を選定する評価方法としてとくに優れている。
(太陽電池モジュールの製造方法)
また、本実施形態の樹脂材料の長期信頼性評価方法は、太陽電池モジュールの製造方法に適用することができる。本実施形態の太陽電池モジュールの製造方法は、本実施形態の樹脂材料の長期信頼性評価方法を用いて、長期信頼性が良好な樹脂材料を選定する工程と、選定した樹脂材料を用いて太陽電池封止材を成形する工程と、表面側透明保護部材と、上記太陽電池封止材と、太陽電池素子と、裏面側保護部材とを積層して積層体を形成する工程と、積層体を加圧および加熱して一体化する工程とを含んでいる。
表面側透明保護部材、太陽電池素子、及び、裏面側保護部材の構成は、従来技術に準じて実現できるので、ここでの説明は省略する。また、その他の工程、及び、封止工程の詳細は、従来技術に準じて実現することができる。
(太陽電池封止材)
本実施形態の太陽電池封止材は樹脂材料からなり、R2/R1で定義される体積固有抵抗の変化率が10−2以上である。R1およびR2は以下のように測定される。
まず、真空スパッタ蒸着方法により電極間距離が0.2mmである一対の銀電極が形成された、白板ガラスを準備する。次いで、当該太陽電池封止材からなる厚さ0.5mmのシートを上記白板ガラス上にラミネートする。その後、85℃、85%RHの環境下で、上記銀電極の電極間に、10Vの電圧を0〜500時間印加し、シートの体積固有抵抗の経時変化を測定する。このとき、上記シートの初期(0時間)の体積固有抵抗がR1であり、500時間印加したときの上記シートの体積固有抵抗がR2である。
上記R2/R1が10−2以上であると、屋外の厳しい暴露環境下でも、太陽電池封止材中の電極金属の移動を抑制することができる。そのため、本実施形態の太陽電池封止材を用いると、長期信頼性に優れた太陽電池モジュールを得ることができる。
本実施形態の太陽電池封止材を構成する樹脂材料は、主に樹脂および添加剤を含んでいる。本実施形態の樹脂および添加剤としては、とくに限定されないが、太陽電池封止材として一般的に用いられている樹脂および添加剤を用いることができる。
また、本実施形態の太陽電池封止材の製造方法は特に限定されないが、例えば、(1)樹脂の種類、(2)添加剤の種類、(3)各成分の配合量を適切に調整することにより、R2/R1が10−2以上を満たす太陽電池封止材を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
酢酸ビニル含量26重量%のエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)100重量部に対し、以下に示す添加剤を加え、樹脂材料を作製した。次いで、押出成形にて厚さ0.5mmのシート状に樹脂材料を成形した。
有機過酸化物:2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン 1.3重量部
架橋助剤:トリアリルイソシアヌレート 1.5重量部
シランカップリング剤:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 0.3重量部
ヒンダードアミン安定剤:ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート 0.1重量部
紫外線吸収剤:2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン 0.2重量部
酸化防止剤:ブチルヒドロキシトルエン 0.01重量部
試験サンプルの作製手順は、以下の通りである。まず、75mm幅×120mm長、3.2mm厚の白板ガラスの上に、図3の配線パターンにかたどったテープを用い、マスクを形成した。
なお、図3の配線パターンは、一例である。ここで、二つの電極間距離は0.2mmに設定した。パターン形状は様々なものが用いられるが、電極間の銀デンドライトを発生させやすくさせるためには、電界集中させるよう、先端が尖った形状のものを用いることが好ましい。
次いで、真空スパッタ蒸着方法で銀を約200nm厚堆積させた。その後、マスクを剥がすことにより、白板ガラス板上に銀パターンが形成されたサンプルを得た。なお、ここではマスクを使用したが、レーザスクライブなどで最後に配線を断線させ、二つの電極を形成しても良い。
つづいて、銀電極の端二箇所に、銀ペーストを用い、はんだコート銅インターコネクター(リボン電極105A、105B)を接続させた。そして、銀電極がパターンニングされたガラス、ガラスと同サイズのエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)封止材シート、無地の白板ガラスの構成で積層した。真空ラミネータを用い、90℃で仮接着ラミネート、オーブンで155℃、30分のキュア工程を施し、EVA封止材シートを硬化させ試験サンプルを得た。なお、封止材シートとしてEVAを用いたが、その他の熱可塑性ポリオレフィンや熱可塑性ポリウレタン、ポリビニルブチラール(PVB)なども用いることができる。
つづいて、得られた試験サンプルを温度85℃、相対湿度85%RHの恒温恒湿槽に投入し、10Vの印加電圧で試験をスタートさせた。約500時間後に、銀パターン電極が黄色に変色し、体積固有抵抗の値が初期値1010から10Ω・cm程度まで低下した。これにより銀のマイグレーションが起こっていることが観測できた。
ここで、リボン電極間への印加電圧は、適宜選択できるが1V〜250Vとすることが好ましい。当然のことながら、印加電圧を上げると金属のマイグレーションを速くすることができる。
曝露時間とともに、銀パターン部が銀色から、黄色、茶色、黒色へと変化する。最後にデンドライトが形成され、パターン間が導通(電極間抵抗が急激に低下)する。ここで、銀パターン部の変色は、銀のナノ粒子が封止材中に拡散したためこのように見える。つまり、デンドライトが形成される前から銀のマイグレーションは起こっている。封止材の種類により、この封止材中に拡散していく銀のマイグレーションの起こる速さが変わり、結果として、太陽電池モジュールとしてのマイグレーションの起こしやすさ、起こしにくさを評価できる。
なお、銀配線パターンとして、銀スパッタではなく、銀ペーストも用いることもできる。ここで、太陽電池セルに用いられる焼結用の銀ペーストも使用可能であるが、700℃以上の焼結工程が必要なため、配線パターンを形成する基板に制限がある。樹脂系の銀ペーストを用いる場合は、例えば、藤倉化成社製ドータイトFA−705BMをスクリーン印刷でパターン形成し、150℃30分の熱処理で銀パターンを形成する。あとは、上で述べた手順でラミネートなどを行い、試験サンプルを作製する。この場合も同様に変色、デンドライト形成が起こるが、スパッタ蒸着方法と比較して、約5倍〜10倍時間がかかるため、スパッタ蒸着方法を用いる方が好ましい。
100 樹脂材料
101A 電極
101B 電極
103 第一の基材
105A リボン電極
105B リボン電極
107 第二の基材

Claims (14)

  1. 樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
    前記樹脂材料の表面に少なくとも一方が金属を含む一対の電極を接触させる工程と、
    電極間に電圧を印加することにより、前記金属を一方の前記電極から他方の前記電極に向かって、前記樹脂材料中を移動させる工程と、
    前記樹脂材料の特性の経時変化に基づいて、前記樹脂材料の長期信頼性を評価する工程と
    を含む、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
  2. 請求項1に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
    前記樹脂材料の体積固有抵抗の経時変化に基づいて、前記樹脂材料の長期信頼性を評価する、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
  3. 請求項1または2に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
    前記樹脂材料の色相の経時変化に基づいて、前記樹脂材料の長期信頼性を評価する、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
  4. 請求項1乃至3いずれか一項に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
    前記樹脂材料がシート形状である、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
  5. 請求項4に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
    前記樹脂材料の一方の面に、一対の前記電極を積層することにより、前記樹脂材料の表面に一対の前記電極を接触させる、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
  6. 請求項4または5に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
    一対の前記電極が第一の基材上に形成された、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
  7. 請求項6に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
    前記第一の基材が、絶縁基材である、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
  8. 請求項7に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
    前記絶縁基材は、ガラス、セラミック、および高分子材料から選択される、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
  9. 請求項6に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
    前記第一の基材が、前記樹脂材料と同一の樹脂材料からなる、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
  10. 請求項5乃至9いずれか一項に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
    前記樹脂材料の他方の面に第二の基材を設ける、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
  11. 請求項1乃至10いずれか一項に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
    前記金属が、銀、銅、アルミニウムおよびスズからなる群より選択される少なくとも一種の金属である、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
  12. 請求項1乃至11いずれか一項に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法であって、
    前記樹脂材料が太陽電池封止材に用いられる、樹脂材料の長期信頼性評価方法。
  13. 太陽電池モジュールの製造方法であって、
    請求項1乃至12いずれか一項に記載の樹脂材料の長期信頼性評価方法を用いて樹脂材料を選定する工程と、
    前記樹脂材料を用いて太陽電池封止材を成形する工程と、
    表面側透明保護部材と、前記太陽電池封止材と、太陽電池素子と、裏面側保護部材とを積層して積層体を形成する工程と、
    前記積層体を加圧および加熱して一体化する工程と、
    を含む、太陽電池モジュールの製造方法。
  14. 樹脂材料からなる太陽電池封止材であって、
    真空スパッタ蒸着方法により電極間距離が0.2mmである一対の銀電極が形成された白板ガラス上に、前記太陽電池封止材からなる厚さ0.5mmのシートをラミネートし、
    前記銀電極の電極間に、85℃、85%RHの環境下で10Vの電圧を印加したときの前記シートの体積固有抵抗をR1とし、
    前記銀電極の電極間に、85℃、85%RHの環境下で10Vの電圧を500時間印加したときの前記シートの体積固有抵抗をR2としたとき、
    R2/R1が10−2以上である、太陽電池封止材。
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