JP5465980B2 - プリント基板の検査方法及び検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器に用いられるプリント基板の電気的接続状態を検査する検査方法及びこれに用いる検査装置に関するものである。
プリント基板の検査装置として、例えば特許文献1に示すような検査装置が知られている。この検査装置では、上下移動自在なホルダーに複数のプローブが装着され、プローブには導電材を絶縁材で皮膜し柔軟性あるいは伸縮性のある配線材によりテスタが接続されている。
被検査対象のプリント基板が、ホルダーの直下に位置決めされると、ホルダーは下降してプリント基板の電極の位置にスプリングプローブの先端を押圧して当接する。プローブによる検出電位は、配線材を介して接続された検査部に伝達され、プリント基板の測定箇所における電気的接続状態が検査される。
また、プリント基板を製品装置に実装した後に、加熱試験が行われている。この試験は、製品装置を加熱炉に投入し、熱を加えることにより製品装置内に存在する不良箇所の疲労を促進させたのちに、室温に戻して動作させるものである。この試験によれば、製品装置内に接続不良或いは部品不良等の不良箇所が潜んでいれば、例えば加熱期間中に断線して不良を顕在化させるので、不良品を選別することができる。
なお、プリント基板の温度変化に対する耐性を短期間に評価する加速試験として、環境試験がある。これは温度、湿度を上昇させたり、降下させたり、あるいは上昇・下降を繰り返すものである。この試験は、熱ストレスにより基板構成材料の構造や強度を劣化させ、又は亀裂を発生させ、或いは電気的品質を劣化させて、耐性を確認し評価するものであり、インライン上での製品全数検査には向かない。
特開2005−77262号公報 特開平7−86711号公報
上記加熱試験後、製品装置に動作不良が発見されると、不良箇所の特定や原因の調査に工数がかかることになる。また、スルーホールに異常(大きなボイド、めっき析出異常、ペースト充填不足など)が発生したりクラックが入っていた場合であっても、特許文献1に示すようなプリント基板の常温試験では、導通がありさえすれば電気的接続状態は良好と判断されてしまう。一般に、銅めっきされたスルーホールの抵抗値は一穴あたりではミリオームレベルしかなく、また金属入りペーストで形成されたブラインドホールでも一穴あたりの抵抗値は数十ミリオームのレベルであるため、異常によるミリオーム単位の抵抗値の変化では許容範囲であるとして見逃されてしまうのである。さらに、部品を搭載した実装基板では、部品による抵抗値が支配的であり、異常によるミリオーム単位の抵抗値の変化ですら検出できない。プリント基板の配線に潜む異常は、光学式によるプリント基板表面の外観検査でも判別できない。このような異常は、長年の使用により熱ストレスを受け続け、本来の耐用年数を経ることなく故障を引き起こす。
本発明は、樹脂と銅の複合材料からなるプリント基板の配線に潜む配線異常を検出し、プリント基板の状態で判別可能とした検査方法及びこれに使用する検査装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明のプリント基板の検査方法は、各層の回路を導通する貫通孔と、当該貫通孔と接続した表層のパッドを複数個有する樹脂材料からなるプリント基板の検査方法において、加熱炉により加熱された基準となるプリント基板に対しそのパッド間における抵抗値を基準抵抗値として取得し、検査対象となるプリント基板を加熱炉により加熱してパッド間における抵抗値を測定して前記基準抵抗値との比較することにより、検査対象となるプリント基板の検査を行うプリント基板の検査方法であって、さらに前記パッド間に存在する経路要素について温度変化による抵抗値の変化を表す変化情報を保持し、前記検査対象となるプリント基板の抵抗測定に当たり、プリント基板の温度を測定し、前記測定した温度が、前記基準となるプリント基板の抵抗値を測定した際の温度と相違する場合は、前記変化情報に基づき、前記基準抵抗値を修正することを特徴とする。
また、本発明のプリント基板の検査装置は、各層の回路を導通する貫通孔と、当該貫通孔と接続した表層のパッドを複数個有する樹脂材料からなるプリント基板の検査装置において、プリント基板を加熱する加熱炉と、前記加熱炉により加熱されたプリント基板のパッドの夫々に対して押し当てられるプローブと、前記パッド間の抵抗値を測定し、基準抵抗値との比較によりプリント基板の異常を検出するテスタと、属コア上に絶縁層を介して複数の平行配線が設けられ、当該平行配線を通して各プローブと前記テスタとを接続する放熱基板とを有し、前記テスタは、前記加熱炉により基準となるプリント基板が加熱された際に、そのパッド間における抵抗値を前記基準抵抗値として取得することを特徴とする。
本発明のプリント基板の検査方法は、単なる導通試験ではなく、加熱された状態のプリント基板の抵抗値を測定し、これが基準抵抗値を超えるものであるかにより試験を行う。加熱したままの状態で抵抗値検査を行うので、破断しかかりやクラック部が入っているスルーホールやブラインドホールについては、異常が顕在化されており抵抗値の比較により異常を判別できる。このため、常温に戻すと再び元の正常値の範囲に戻ってしまうような、異常であってもみのがすことが無い。
また、本発明のプリント基板の検査装置は、上記検査方法の実施に当たって、プリント基板の全数検査を行う際に、プローブに蓄積される熱を放熱基板の金属コアを介して放熱することにより、テスタにプローブの熱が伝播することを抑制し、テスタの測定精度を低下させない。
プリント基板の断面図である。 検査装置全体を示す一部断面図である。 検査部を示す断面図である。 放熱基板を示す図である。 検査装置の機能ブロック図である。 外部記憶のデータを示す図である。 計算機のフローを示す図である。 判定データを示す図である。 異常データを示す図である。 他の実施例による外部記憶のデータを示す図である。
図1Aに検査対象となる樹脂製のプリント基板100の断面図を示す。プリント基板100は、電子部品が未実装である生プリント基板である。プリント基板100は、両面(2層)に回路が形成されたものと、プリプレグを多数の積層したものがあり、スルーホールと称する導通用の穴(貫通穴)101やブラインドホールと称する未貫通穴102、103を用いて各層毎の回路が接続されている。この各層を接続するためのスルーホールは導通性能を持たせるために銅めっきされた銅膜や、導電性の金属入りペーストを用いたりして形成されている。図中、103,104は、プリント基板表面の他のパッドである。
プリント基板を構成する材料は代表的にはガラスクロスとエポキシ樹脂やポリイミド樹脂と呼ばれる樹脂と銅箔の複合材である。この材料にスルーホールを形成する代表的な工法は穴あけ加工、穴内部の洗浄と樹脂残渣除去加工、無電解銅めっき加エ、電解銅めっき加工、回路形成加工など機械的、化学的加工、熱的加工などが百数十工程に亘って施される。同様に導電性金属入りペーストの充填は無電解銅めっきと電解銅めっきの代替として施される加工である。この百数十の加工工程は管理されているとは言え、形成されたスルーホールの完成状態を目で確認することは出来ない。この各層との接続用の穴の導通性能がプリント基板の信頼性を大きく左右するが、その導通性能は製造工程中で室温下条件での導通検査によりオーム単位の抵抗値測定により合否判定されているのが現状である。めっき加工或いは、金属入りペーストを用いたスルーホールやブラインドホールの接合信頼性合否を室温下での抵抗値測定によって行うと、破断しかかりやクラック部が入っているスルーホールやブラインドホールであっても、これによる抵抗値異常は小さいか殆ど無く、よほど大きな異常抵抗を示さないと許容誤差に埋没してしまうため、殆どが合格品として判定される。
プリント基板のスルーホールの形成状態は製造工程中の加工条件がそれぞれ管理されており、電子回路板(部品が搭載、はんだ付けされた状態のもの)として加工されても接続信頼性を保持していると推定されている。しかしオーム単位の抵抗値測定で合否判定されたスルーホールの導通性能には加工条件のばらつきによりオーム単位の測定では判別できない性能差が内在していることが多い。その為にプリント基板に部品がはんだ付けされる時の熱や加工後の電子回路板として駆勤している時の発熱によりスルーホールが破断し回路の接続不良を引き起して電子装置が停止し、大きな社会的な問題に成っていることもある。
図2は、本実施例による検査装置1の全体構成図である。検査装置1は、プリント基板の生産ライン中のテスト工程中に置かれており、加熱炉2と、検査部3、及びコンソール5から構成されている。4は、検査が終了したプリント基板を搭載する載置台である。図中の検査装置1は、プリント基板100が検査されている様子を示している。加熱炉2は、投入口21からプリント基板100が次々と投入され、コンベア22により運搬する。加熱炉2内は、120℃から160℃に保たれており、プリント基板100は加熱炉内を移動する間に加熱される。加熱炉2内の温度は、プリント基板100の構成材料(ガラスエポキシ)のガラス転移温度(Tg:120℃程度)の付近温度に設定してある。ガラス転移温度の前後40℃の範囲とするのがよく、ガラス転移温度以上とするのが望ましい。
プリント基板の材料は複合材であり、その複合材としてのX-Y方向(プリント配綿板の縦一横方向)の材料膨張は補強材として使用されているガラスクロスの線膨張係数に支配されているがZ方向(プリント基板の厚み方向)はZ方向にガラスクロス接続されていないために使用されている樹脂の線膨張係数が支配している。形成されているスルーホールやブラインドホールの破断はZ方向の複合材料の熱膨張力に耐えられない場合に引き起こされるのが殆どである。例えば銅めっきにより形成されているスルーホールの線膨張係数は銅の線膨張係数の20℃では16.5×10-6/゜Cである。それに対して複合材であるプリント基板のZ方向の線膨張係数は標準的なFR-4と称される材料において、ガラス転移温度Tg点以下の温度条件下では50〜70×10-6/℃であり、一方Tg点以上の温度条件下では200〜300×10-6/℃であり極端な差がある。このため、加熱炉2内の温度を120℃から160℃の間に設定し、スルーホールやブラインドホールに内在して異常を顕在化させる。加熱炉2内の温度をこれ以上に上げると、正常なプリント基板におけるスルーホールやブラインドホールの密着強度よりも、熱膨張による応力が勝ることにより剥離が起こり、プリント基板を室温に戻しても回復しない永久破壊になる。加熱炉2により加熱されたプリント基板100は、加熱されたまま検査部3に移動して検査を受ける。
検査部3は、図3に示すように、上下に配置された4角形状のテーブル31a、bと、テーブル31a、bの4隅に設けられたガイド32と、ガイド32をスライドする上冶具取付板33a及び下冶具取付板33bとを有している。上冶具取付板33aと下冶具取付板33bの夫々に対して、ガイド32に沿って上下動可能とするために、モータ34a、34bと、モータ34a、34bにより回転駆動されるボールネジ35a、35bが設けられている。モータ34a、34bを駆動させるとボールネジ35a、35bが回転し、これに螺合した上冶具取付板33a及び下冶具取付板33bが上昇・下降する。上冶具取付板33a及び下冶具取付板33bに夫々取り付けられる冶具36a、36bは、検査対象となるプリント基板100の表裏面に設けられたパッドに対して接触する多数のプローブ37a、37bを有している。冶具36a、36bは、セラミック基板上にプローブを立設したものであり、プリント基板の種類に応じて、或いは磨耗により交換される交換部品である。
冶具36a、36bはフラットケーブル42により放熱基板60に接続され、さらに放熱基板60はフラットケーブル43によりテスタ70へ接続している。図4Aに示すように放熱基板60は、金属コアを上に絶縁層を介して複数の平行配線を有する基板であり、実施例では金属コアとしてアルミコア61を用い、アルミコア61の上に銅張プリプレグ62を接着し、かつエッチングにより、図4Bに示す配線パターン63を設けている。尚、図4Aは、X−X断面を示している。図4Bにおいて、放熱基板の配線パターン63は、上下コネクタ62からの配線間距離を放熱基板60の横方向に拡大している。金属コアとしたメタルコア基板は、専ら高発熱な電子部品を搭載する基板としてよく知られているが、本実施例の放熱基板60ではメタルコア基板の持つ放熱作用を利用する。製品全数検査においてプリント基板の検査枚数が増加するに従ってプローブが加熱されてゆくが、放熱基板60がプローブ37a、37bからテスタ70に伝播する熱を遮断するため、熱の影響でテスタ70に誤差を生じさせることが抑制される。また、プローブ37a、37b自体も、放熱基板60が熱を吸収するため、温度を蓄積することがなくなる。放熱基板60は、アルミコア61から自然放熱するものであるが、放熱フィンを付けたり、冷却ファンで強制冷却しても良い。
尚、テスタ70は、熱の伝搬を考慮すると検査部3内に設置せず、別体として離して設置する方が望ましいが、離すことにより逆にプローブからの線路長が延びて線路抵抗が顕在化するため、本実施例では検査部3内に設置している。
加熱炉2において加熱されたプリント基板100は、加熱炉2のコンベア22の延長上にあるコンベア38により、上下の冶具36a、36bの間に移動され、両面からプローブ37a、37bを押し当てられる。加熱炉2から検査部3に移され、テスタ70による検査が終了するまでは、凡そ40秒以内の短時間に行う必要がある。加熱炉2から出されると直ちに冷却が始まり、基板の温度が低下してしまうからである。
検査部3内には、さらにプリント基板の位置を検出するカメラ39と、プリント基板の温度を検出する温度検出器41が設けられている。
図5は、検査装置1の機能をブロックで示している。コンソール4は、装置全体を制御する制御部50と、データ処理を行う計算機51とを有している。制御部50は検査部内のテスタ70と温度検出器41と、加熱炉2とに接続されている。計算機51は、CPU52、メモリ53、外部記憶54、及びヒューマンインターフェース55を有するコンベンショナルな計算機である。外部記憶54には、検査対象となるプリント基板100の構成データ56とテストパターン57が登録されている。構成データ57は、プリント基板100のCADデータを利用したもので、スルーホール或いはブラインドホール等の基板内配線による接続されているパッド同士を特定している。このテストパターン57は、図6Bに示すようなものであり、テストの期間をいくつかのフェーズに分割し、ある特定のフェーズにおいて、どのパット間に対してどのような試験データを与えるかを指示するものである。例えば、図1Bのプリント基板を試験する場合においては、テストパターン57の項番1(57a)のフェーズ1において、パット104とパット103に対して直流定電圧を掛け、フェーズ2(57b)においては、パット104とパット105に対して直流定電流を掛けて抵抗を測定するのである。
図7の計算機51のフローを参照しながら、図4の各機能ブロックの動作を説明する。
ステップS1からS3は、検査開始前の事前の設定動作である。
設定動作は、基準となる異常の無いプリント基板(以下、ゴールデンボードと称する)を用いて、プリント基板の基板内配線の基準抵抗値を測定する動作である。ゴールデンボードは、加熱炉2により120℃まで加熱されて検査部3に設置される。制御部50は、ゴールデンボードが設置されたことに応答して、冶具36a、bのプローブ37a、37bをゴールデンボードのパッドに押し当てる。
ステップS1において、テストパターン57がメモリ53に展開される。外部記憶54の構成データ56を参照して、テストパターン57で指定されるパッドがプリント基板上でどの位置にあるパッドであるかを特定する。
計算機51は、ステップS2において、特定された位置に対応するパッド間の抵抗値についてテストパターン57により測定するよう制御部50を介してテスタ70に対して指示する。
テスタ70は、計算機51から指定された位置のパッドに対応するプローブを用いて、ゴールデンボード内配線の抵抗値を測定する。この抵抗値は、テスタ70内に判定データ58として設定される。図8は、判定データ58をテーブルの形で表した図である。判定データ58は、計算機51から取得したテストパターン57に対して、ゴールデンボードを測定した抵抗値を基準抵抗値58eとして登録する。尚、許容範囲58fは、予め定められた変動範囲で設定する値である。本実施例においては、+/−10%と固定的に定めているが、CAD情報からスルーホール或いはブラインドホールの別又は、基板内配線長に基づいて定めても良い。
テスタ70へのデータの設定が終了すると、図7Bに示す運転モードを行う。加熱炉2には、プリント基板100が連続的に投入され、加熱が終了したプリント基板100が順番に検査部3に至り、冶具36a、36bにより表裏のパッドに対してプローブ37a、37bが押し当てられる。
テスタ70は、プリント基板100に対してテストパターン57によるテストを行い、判定データ58の基準抵抗値との比較を行い、抵抗値の差が許容範囲58f内であれば、プリント基板を良品として判断する。許容範囲を超える場合には、これを異常として、異常が検出された測定箇所を特定して計算機51に報告する。尚、図7に示すステップ4については、後術する。
計算機51は、ステップS5においてテスタ70による抵抗計測値、及びその変位からなる検査結果を取得して、図9に示す異常データ59をメモリ53上に作成する。ステップS6において外部記憶54に異常情報として登録する。外部記憶54に登録された異常データ59により、どのパッド間にどのようなレベルの抵抗変動が起きたかが調査でき、異常原因の究明に利用できる。
本実施例によれば、プリント基板はガラス転移温度Tg付近に加熱された状態で測定が行われるので、スルーホールに上記異常が潜んでいると、プリント基板の材料の熱膨張による応力が異常個所に集中し、加熱した場合の正常な抵抗値と比べて異常な抵抗値を示す。これは、スルーホールの一穴あたりミリオームレベル抵抗値ではなく、また金属入りペーストで形成されたブラインドホールの一穴あたりの数十ミリオームのレベル抵抗値を超えるものである。この異常値は、常温での電子部品を実装したプリント基板であっても、その部品が持つ抵抗の大きさ及びや誤差範囲を超える。このように、本実施例においては、この複合材とスルーホール形成材料の熱膨張の大きな差を利用してスルーホールの接合性能を判別することが可能になる。
本実施例の検査装置1により合格判定され顧客に納品されたプリント基板100は、その後各種部品が搭載され、1回から2回のはんだ付け処理が施される。又、電源用や車載用プリント基板においては特殊部品が更に搭載されるために部分的なはんだ付け処理部追加して施される。これらのはんだ付け温度は230℃から260℃でと高温であり、処理時間は5秒から10秒前後で1回から多いものでは数回のものもある。樹脂材で製作されたプリント基板にとっては分解温度に近い過酷な処理である。しかしながら、検査装置1により検査をしておけば、生のプリント基板の状態で内部の状態まで検査できるので、搭載部品自体の不具合や部品搭載時における不具合との切り分けができるようになる。
次に、部品を実装したプリント基板200(図1A)について、本実施例の検査装置1を利用して検査する例を説明する。
プリント基板200は、プリント基板100と同様にスルーホール201やブラインドホール202等の基板内配線を有し、パッド205と206に電子部品207を搭載している。図中、205は、203はパッド204と基板内配線と接続されているパッドであり、208はパッド204と基板内配線と接続されているパッドである。
加熱炉2の設定温度は、電子部品の耐熱温度を考慮して、先の実施例と比べて、60℃〜120℃と低い温度に設定されている。電子部品207とパッド205或いは206との接続をより正確に検査するには、先の実施例と同様にプリント基板の樹脂材料のガラス転移点温度付近の温度に加熱炉2を設定するのが望ましい。
計算機51の外部記憶54には、構成データ56(図6A)に変えて構成データ60(図10Aが、テストパターン57に変えてテストパターン61(図10B)が登録され、さらに抵抗データ62(図10C)が追加されている。構成データ60は、プリント基板200のCADデータを利用したもので、パッドとその間に存在する経路要素として当該経路に存在する電子部品を特定している。テストパターン61は、テストパターン57と同様なものであるが、パッド間に試験データを与えるものと、あるパッドと接地パターンとの間に試験データを与えるものがある。パッドと接地パターンとの間の試験61aとは、集積回路の端子保護用として集積回路内部に設けられたダイオードを経由した試験である。
抵抗データ62は、図10Cに示すように、部品対応に温度による抵抗値の変化情報を示しており、本実施例では、部品に対して5℃刻みに該当温度時における抵抗値が登録されている。
部品を実装したプリント基板をテストする場合、先の実施例と同様に、部品を搭載した正常基板(ゴールデンボート)を加熱炉2により加熱し、検査部3に設定して判定データ58を作成する。この手順は、先の実施例と同じである。尚、許容範囲の設定に当たっては、本実施例では部品が経路中に含まれていることから、搭載する部品により許容範囲を修正してもよい。次に、検査対象となるプリント基板200を検査する運転モードを行う。
先の実施例と相違するのは、図7Bにおいて温度修正のステップ(S4)が実行されることである。ステップS4においては、検査部3内の温度が取得され、この温度が当初目標としていた温度であれば、そのままテスタ70に検査を開始させる。温度の変化に+/−5℃以上の変化があれば、搭載された電子部品の抵抗変化が無視できなくなるので、基準抵抗値58eの修正値をテスタ70に送り、テスタ70は判定データ58の基準抵抗値58eを修正する。以降、+/−5℃の変化がある度にこの処理を行う。
計算機51は、先の実施例と同様に異常データをテスタ70から取得して、外部記憶54に登録する。
尚、実施例1において、生プリント基板100をテストする場合、プリント基板上の配線パターンや、各種スルーホールによる配線抵抗は、正常に接続されている場合においては温度変化による変化は微小であるので、実施例2のように経路要素としては特定していない。しかしながら、正常なスルーホールやビアホールであっても、温度変化による抵抗値が無視できない場合には、経路中の抵抗値を仮想的な電子部品とみなして、実施例2の構成データ60における経路要素として扱っても良い。この場合には、電子部品とみなしたスルーホールやビアホールの経路要素に対して、電子部品と同様に温度よる抵抗変化を抵抗データ62に保持しておく必要がある。
1:検査装置
2:加熱炉
3:検査部
5:コンソール
36a、b:冶具
50:制御部
51:計算機
60:放熱基板
70:テスタ
100、200:プリント基板

Claims (3)

  1. 各層の回路を導通する貫通孔と、当該貫通孔と接続した表層のパッドを複数個有する樹脂材料からなるプリント基板に検査方法において、
    加熱炉により加熱された基準となるプリント基板に対しそのパッド間における抵抗値を基準抵抗値として取得し、
    検査対象となるプリント基板を加熱炉により加熱してパッド間における抵抗値を測定して
    前記基準抵抗値との比較することにより、検査対象となるプリント基板の検査を行うプリント基板の検査方法であって、さらに前記パッド間に存在する経路要素について温度変化による抵抗値の変化を表す変化情報を保持し、
    前記検査対象となるプリント基板の抵抗測定に当たり、プリント基板の温度を測定し、
    前記測定した温度が、前記基準となるプリント基板の抵抗値を測定した際の温度と相違する場合は、前記変化情報に基づき、前記基準抵抗値を修正することを特徴とするプリント基板の検査方法。
  2. 請求項1のプリント基板の検査方法において、前記加熱は、前記プリント基板は前記樹脂材料のガラス転移温度の前後40℃の範囲であることを特徴とするプリント基板の検査方法。
  3. 各層の回路を導通する貫通孔と、当該貫通孔と接続した表層のパッドを複数個有する樹脂材料からなるプリント基板の検査装置において、
    プリント基板を加熱する加熱炉と、
    前記加熱炉により加熱されたプリント基板のパッドの夫々に対して押し当てられるプローブと、
    前記パッド間の抵抗値を測定し、基準抵抗値との比較によりプリント基板の異常を検出するテスタと、
    金属コア上に絶縁層を介して複数の平行配線が設けられ、当該平行配線を通して各プローブと前記テスタとを接続する放熱基板とを有し、
    前記テスタは、前記加熱炉により基準となるプリント基板が加熱された際に、そのパッド間における抵抗値を基準抵抗値として取得することを特徴としたプリント基板の検査装置。
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