JP2010038348A - 減衰力調整式緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】減衰力調整式緩衝器において、アクチュエータのフェイル時においても安定した減衰力を発生させる。
【解決手段】シリンダ2内にピストンロッド11を連結した第1、第2ピストン3、4を嵌合し、パイロット型の伸び側及び縮み側減衰弁B1、B2によって減衰力を発生し、ソレノイドアクチュエータ10によって圧力制御弁37を作動させて減衰力を調整する。ソレノイドアクチュエータ10のフェイル時には、戻しバネ41によって圧力制御弁37を後退させてポート39、35間を遮断し、リリーフ弁43によって圧力制御弁37をバイパスして一定の減衰力を発生させる。リリーフ弁37の下流側に伸び側及び縮み側副減衰弁19、14を設けたので、下流側の減圧されたシリンダ室の圧力がリリーフ弁43に直接作用せず、リリーフ弁43の振動を抑制して安定した減衰力を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、減衰力特性を適宜調整可能とした減衰力調整式緩衝器に関するものである。
自動車等の車両の懸架装置に装着される油圧緩衝器には、路面状態、走行状態等に応じて、乗り心地や操縦安定性を向上させるために、減衰力特性を適宜調整できるようにした減衰力調整式油圧緩衝器がある。
減衰力調整式油圧緩衝器は、一般に、油液を封入したシリンダ内にピストンロッドを連結したピストンを摺動可能に嵌装してシリンダ内を2室に画成し、ピストン部にシリンダ内の2室を連通させる主油液通路及びバイパス通路を設け、主油液通路にはオリフィス及びディスクバルブ等からなる減衰力発生機構を設け、バイパス通路にはその通路面積を調整する減衰力調整弁を設けた構成となっている。
この構成により、減衰力調整弁によってバイパス通路を開いてシリンダ内の2室間の油液の流通抵抗を小さくすることにより減衰力を小さくし、また、バイパス通路を閉じて2室間の流通抵抗を大きくすることにより減衰力を大きくする。このように、減衰力調整弁の開閉により減衰力特性を適宜調整することができる。
しかしながら、上記のようにバイパス通路の通路面積のみによって減衰力を調整するものでは、ピストン速度の低速域においては、減衰力は油液通路のオリフィスの絞りに依存するので、減衰力特性を大きく変化させることができるが、ピストン速度の中高速域においては、減衰力が主油液通路の減衰力発生機構(ディスクバルブ等)の開度に依存するため、減衰力特性を大きく変化させることができない。
そこで、例えば特許文献1に記載されているように、主油液通路のメインバルブの背部に背圧室(パイロット室)を形成し、この背圧室を固定オリフィスを介してディスクバルブの上流側のシリンダ室に連通させ、また、減衰力調整弁(ソレノイド制御弁)を介してディスクバルブの下流側のシリンダ室に連通させるようにしたパイロット型減衰弁を備えた減衰力調整式油圧緩衝器が知られている。
特開平8−170679号公報
この減衰力調整式油圧緩衝器によれば、ソレノイドによって減衰力調整弁を開閉することにより、シリンダ内の2室間の連通路面積を直接調整するとともに、減衰力調整弁で生じる圧力損失によって背圧室の圧力を変化させてメインバルブの開弁圧力を変化させることができる。これにより、オリフィス特性(減衰力がピストン速度の2乗にほぼ比例する)及びバルブ特性(減衰力がピストン速度にほぼ比例する)を調整することができ、減衰力特性の調整範囲を広くすることができる。
また、上記特許文献1に記載されたものでは、ソレノイドのフェイル時には、バネによって減衰力調整弁を閉弁位置に固定し、この減衰力調整弁をバイパスするリリーフ弁によって所定の減衰力を発生させるようにしている。
しかしながら、上記特許文献1に記載された減衰力調整式油圧緩衝器では、次のような問題がある。背圧室の下流側の流路がその下流側のシリンダ室に直接連通しているため、ピストンの移動によるシリンダ室の内圧変動がリリーフ弁に直接作用して、その弁体が振動し易く、これにより、減衰力が不安定なったり、異音を発生したりする虞がある。また、リリーフ弁がピストン部の内部に配置されているため、ピストン組立後は、リリーフ圧調整ネジを調整することが困難である。
本発明は、アクチュエータのフェイル時においても安定した減衰力を発生させることができる減衰力調整式緩衝器を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、流体が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に設けられたピストンと、前記ピストンに連結されて前記シリンダから外部へ延出されたピストンロッドと、前記シリンダ内の前記ピストンの摺動によって流体の流れが生じる通路と、該通路の油液の流れを制御して減衰力を発生させ、該流体の流れの一部をパイロット圧として開弁圧力を調整するパイロット型減衰弁と、前記流体の流れの一部を制御すると共に前記パイロット圧を調整することによって減衰力を調整する減衰力調整弁と、該減衰力調整弁を作動させるアクチュエータとを備えた減衰力調整式緩衝器において、
前記減衰力調整弁は、前記アクチュエータのフェイル時に流体の流れを制限し、前記減衰力調整弁と並列にリリーフ弁が設けられ、該リリーフ弁の下流側に流体の流れを制御す副減衰弁が設けられていることを特徴とする。
本発明に係る減衰力調整式緩衝器によれば、アクチュエータのフェイル時においても安定した減衰力を発生させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の第1実施形態について図1乃至図4を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態に係る減衰力調整式緩衝器1は、筒型油圧緩衝器であり、シリンダ2内に、第1ピストン3及び第2ピストン4が摺動可能に嵌合され、これらの第1及び第2ピストン3、4によってシリンダ2内がシリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bに仕切られ、更に、第1、第2ピストン3、4間に中間室2Cが形成されている。第1及び第2ピストン3、4は、その間に挟まれた中間バルブ部材5及びこれらの両端部に配置されたバルブ部材6、7と共に、ピストンボルト8の中空の先端部が挿通されて、ナット9によって一体的に固定されている。ピストンボルト8の基端部(図中上部)には、ソレノイドアクチュエータ10(以下、ソレノイド10という)のケースが連結され、更に、このケースにピストンロッド11の一端部が連結され、ピストンロッド11の他端側は、シリンダ2の上端部に装着されたロッドガイド(図示せず)及びオイルシール(図示せず)に摺動可能かつ液密的に挿入、貫通されて、シリンダ2の外部へ延出されている。
シリンダ2の下端部には、ベースバルブ(図示せず)を介してリザーバが接続されている。そして、シリンダ2内には、作動流体として油液が封入され、リザーバ内には油液及びガスが封入されている。あるいは、シリンダ2の底部側にフリーピストンを摺動可能に嵌装してガス室を形成し、ガス室内に高圧ガスを封入してもよい。これにより、ピストンロッド11の伸縮によるシリンダ内の容積変化を補償する。
第1ピストン3には、シリンダ上室2Aと中間室2Cとを連通させる伸び側通路12及び縮み側通路13が設けられている。第1ピストン3の下端部には、伸び側通路12の油液の流動を制御するパイロット型減衰弁である伸び側減衰弁B1が設けられている。第1ピストン3の上端部には、縮み側通路13の中間室2C側からシリンダ上室2A側への油液の流動を制御するディスクバルブである縮み側副減衰弁14が設けられている。また、バルブ部材6には、縮み側通路13をシリンダ上室2Aに連通させるオリフィス通路15及びオリフィス通路15の縮み側通路13側からシリンダ上室2A側への油液の流通のみを許容する逆止弁16が設けられている。
第2ピストン4には、シリンダ下室2Bと中間室2Cとを連通させる縮み側通路17及び伸び側通路18が設けられている。第2ピストン4の上端部には、縮み側通路17の油液の流動を制御するパイロット型減衰弁である縮み側減衰弁B2が設けられている。第2ピストン3の下端部には、伸び側通路18の中間室2C側からシリンダ下室2B側への油液の流動を制御する伸び側副減衰弁19が設けられている。また、バルブ部材7には、伸び側通路18をシリンダ下室2Bに連通させるオリフィス通路20及びオリフィス通路20の伸び側通路18側からシリンダ下室2B側への油液の流通のみを許容する逆止弁21が設けられている。
伸び側減衰弁B1は、第1ピストン3の下端面に形成された環状のシート部に着座するディスクバルブである伸び側メインバルブ22と、中間バルブ部材5によって伸び側メインバルブ22の背部に形成された伸び側背圧室23とを備えている。伸び側メインバルブ22は、伸び側通路12(すなわち、シリンダ上室2A)の油液の圧力を受けて撓んで開弁する。伸び側背圧室23は、伸び側メインバルブ22の背面に固着された環状の合成樹脂製のパッキン24が中間バルブ部材5の上端部に設けられた環状溝の内周部に摺動可能かつ液密的に嵌合されて形成されており、その内圧をパイロット圧として伸び側メインバルブ22に対して閉弁方向に作用させる。
縮み側減衰弁B2は、第2ピストン4の上端面に形成された環状のシート部に着座するディスクバルブである縮み側メインバルブ25と、中間バルブ部材5によって縮み側メインバルブ25の背部に形成された縮み側背圧室26とを備えている。縮み側メインバルブ25は、縮み側通路17(すなわち、シリンダ下室2B)の油液の圧力を受けて撓んで開弁する。縮み側背圧室26は、縮み側メインバルブ25の背面に固着された環状の合成樹脂製のパッキン27が中間バルブ部材5の下端部に設けられた環状溝の内周部に摺動可能かつ液密的に嵌合されて形成されており、その内圧をパイロット圧として縮み側メインバルブ25に対して閉弁方向に作用させる。
伸び側背圧室23は、伸び側メインバルブ22に設けられたオリフィス油路28を介して伸び側通路12に連通されており、逆止弁29によって伸び側通路12側から伸び側背圧室23側への油液の流通のみが許容されている。縮み側背圧室26は、縮み側メインバルブ25に設けられたオリフィス油路30を介して縮み側通路17に連通されており、逆止弁31によって縮み側通路17側から縮み側背圧室26側への油液の流通のみが許容されている。また、伸び側背圧室23と縮み側背圧室26とは連通路32によって互いに連通されている。
伸び側背圧室23及び縮み側背圧室26は、中空のピストンボルト8の側壁に設けられた共通のポート33によってピストンボルト8内の案内ボア34に連通されている。ピストンボルト8の側壁には、更にポート35が設けられ、このポート35は、第1ピストン3の縮み側通路13を介して中間室2Cに連通されている。
案内ボア34内には、その先端部に調整ネジ36がねじ込まれており、また、調整ネジ36の先端のシート部36Aに離着座して、ポート33、35間を開閉する略有底円筒状の減衰力調整弁である圧力制御弁37が摺動可能に嵌合されている。圧力制御弁37は、案内ボア34に嵌合する後端側に対して先端側が小径となっており、案内ボア34の側壁との間にポート33に連通する環状の弁室38を形成すると共に、この弁室38の圧力を受ける受圧面を形成している。そして、圧力制御弁37は、調整ネジ36のシート部36Aに着座してポート33、35間を遮断し、ポート33側の圧力を受けてシート部36Aから離座することにより、その内部及び側壁のポート39を介してポート33、35間を連通する。
圧力制御弁37の基端部には、ソレノイド10の作動ロッド40が当接している。また、圧力制御弁37と調整ネジ36との間には、圧縮バネである戻しバネ41が介装されており、圧力制御弁37は、ソレノイド10の非通電状態では、戻しバネ41のバネ力によって、シート部36Aから離間し、この状態では、ポート39とポート35とが整合せず、ポート33、35間を遮断して、その油液の流れを制限する(図2参照)。そして、ソレノイド10に通電し、その推力によって圧力制御弁37を前進させて、ポート39をポート35に連通させると共に圧力制御弁37をシート部36Aに着座させ、通電電流に応じて圧力制御弁37の開弁圧力を調整する。なお、調整ネジ36の案内ボア34へのねじ込み位置と、ソレノイド10内の図示せぬバネのバネ力によって、戻しバネ41のセット荷重を調整することができる。
調整ネジ36には、シート部36Aの中央部に開口して、圧力制御弁37がシート部36Aから離間したとき、ポート33に連通するリリーフ通路42が設けられている。調整ネジ36には、リリーフ通路42の圧力が所定圧力に達したとき、開弁して、その圧力を中間室2Cにリリーフする常閉のリリーフ弁43が設けられている。
リリーフ弁43の構造について説明する。リリーフ通路42は、基端側が拡径されて段差部に環状のシート部44が形成され、拡径側にシート部44に着座するボール45が挿入されている。拡径側の端部には、リリーフ圧調整ネジ46がねじ込まれている。ボール45とリリーフ圧調整ネジ46との間に、圧縮バネであるリリーフ圧調整バネ47が介装されており、リリーフ圧調整バネ47のバネ力によってボール45がシート部44に着座している。そして、リリーフ通路42の圧力が所定のリリーフ圧力に達すると、ボール44がシート部44から離座してリリーフ弁43が開弁する。リリーフ通路42の大径側は、調整ネジ36の側壁に設けられた油路48及びピストンボルト8の側壁に設けられた油路49を介して第2ピストン4の伸び側通路18に連通され、更に、伸び側通路18を介して中間室2Cに連通されている。
以上のように構成した本実施形態の作用について次に説明する。
通常は、ソレノイド10に通電し、圧力制御弁37を閉じて、ソレノイド10への通電電流に応じて、その開弁圧力を調整することにより、減衰力を調整する。
ピストンロッド11の伸び行程時には、シリンダ上室2A側の油液は、伸び側減衰弁B1の伸び側メインバルブ22の開弁前には、伸び側通路12から、伸び側メインバルブ22のオリフィス28、逆止弁29、伸び側背圧室23及びポート33を通って弁室38へ流れ、圧力制御弁37を開く。更に、圧力制御弁37のポート39、ピストンボルト8のポート35及び第1ピストン3の縮み側通路13を通って中間室2Cへ流れる。更に、中間室2Cから、第2ピストン4の伸び側通路18を通って伸び側副減衰弁19を開き、また、バルブ部材7のオリフィス通路20を通って逆止弁21を開いてシリンダ下室2Bへ流れる。
このとき、オリフィス28、圧力制御弁37、伸び側副減衰弁19及びオリフィス通路20によって減衰力が発生する。そして、シリンダ上室2A側の圧力が伸び側減衰弁B1の伸び側メインバルブ22の開弁圧力に達すると、これが開弁して、油液が伸び側通路12から中間室2Cへ直接流れ、その開度に応じて減衰力が発生する。
そして、ソレノイド10への通電電流によって圧力制御弁37の開弁圧力を調整することにより、ポート33、35間の油液の流れを直接制御して減衰力を調整し、また、圧力制御弁37の圧力損失によって伸び側背圧室23の圧力が調整されるので、同時に伸び側メインバルブ22の開弁圧力を調整することができる。
ピストンロッド11の縮み行程時には、シリンダ下室2B側の油液は、縮み側減衰弁B2の縮み側メインバルブ25の開弁前には、縮み側通路17から、縮み側メインバルブ25のオリフィス30、逆止弁31、縮み側背圧室26、中間バルブ部材5の連通路32、伸び側背圧室23及びポート33を通って弁室38へ流れ、圧力制御弁37を開く。更に、圧力制御弁37のポート39及びピストンボルト8のポート35を通って、第1ピストン3の縮み側副減衰弁14を開き、また、バルブ部材6のオリフィス通路15を通って逆止弁16を開いてシリンダ上室2Aへ流れる。
このとき、オリフィス30、圧力制御弁37、縮み側副減衰弁14及びオリフィス通路15によって減衰力が発生する。そして、シリンダ下室2B側の圧力が縮み側減衰弁B2の縮み側メインバルブ25の開弁圧力に達すると、これが開弁して、油液が縮み側通路17から中間室2Cへ直接流れ、第1ピストン3の縮み側油路13を通り、縮み側副減衰弁14を開き、また、バルブ部材6のオリフィス通路15を通って逆止弁16を開いてシリンダ上室2Aへ流れ、縮み側メインバルブ25の開度に応じて減衰力が発生する。
そして、伸び行程時と同様、ソレノイド10への通電電流によって圧力制御弁37の開弁圧力を調整することにより、ポート33、35間の油液の流れを直接制御して減衰力を調整し、また、圧力制御弁37の圧力損失によって縮み側背圧室26の圧力が調整されるので、同時に縮み側メインバルブ25の開弁圧力を調整することができる。このようにして、単一の圧力制御弁37の開弁圧力を制御することによって伸び側及び縮み側の減衰力を同時に調整することができる。
このとき、ピストンロッド11の伸び行程時には、加圧されたシリンダ上室2A側の油液は、中間室2C側から、第2ピストン4の伸び側副減衰弁19及びバルブ部材7のオリフィス通路20を介して、減圧されたシリンダ下室2B側へ流れ、また、縮み行程時には、加圧されたシリンダ下室2B側の油液は、中間室2C側から、第1ピストン3の縮み側副減衰弁14及びバルブ部材6のオリフィス通路16を介して、減圧されたシリンダ上室2A側へ流れるので、圧力の急激な変動を抑制することができ、油液中の気泡の発生を抑制して安定した減衰力を発生させることができる。また、減圧されたシリンダ室の圧力が圧力制御弁37に直接作用しないので、圧力変動による圧力制御弁37の弁体の振動を抑制して、減衰力が不安定になったり、異音が発生したりするのを抑制することができる。
ソレノイド10のフェイル時には、図2に示すように、戻しバネ41のバネ力によって圧力制御弁37が後退してポート39、35間が遮断され、その油液の流れが制限される。この状態では、ピストンロッド11の伸び行程時には、上述の伸び行程時の油液の流れにおいて、ポート33から弁室38へ流れた油液は、リリーフ弁43を開き、ポート48及びポート49を通って、第2ピストン4の伸び側副減衰弁19を開き、また、バルブ部材7のオリフィス通路20を通って逆止弁21を開いてシリンダ下室2Bへ流れる。また、縮み行程時には、上述の縮み行程時の油液の流れにおいて、ポート33から弁室38へ流れた油液は、リリーフ弁43を開き、ポート48及びポート49を通り、第2ピストン4の伸び側通路18を通って中間室2Cへ流れ、更に、第1ピストン3の縮み側通路13を通って、縮み側副減衰弁14を開き、また、バルブ部材6のオリフィス通路15を通って逆止弁16を開いてシリンダ上室2Aへ流れる。
これにより、伸び及び縮み行程時共に、リリーフ弁43のリリーフ圧力によって所定の減衰力が発生するので、ソレノイド10のフェイル時においても、一定の操縦安定性及び乗り心地を維持することができる。
また、この場合も、ピストンロッド11の伸び行程時には、加圧されたシリンダ上室2A側の油液は、リリーフ弁43を開いた後、第2ピストン4の伸び側副減衰弁19及びバルブ部材7のオリフィス通路20を介して、減圧されたシリンダ下室2B側へ流れ、また、縮み行程時には、加圧されたシリンダ下室2B側の油液は、リリーフ弁43を開いた後、中間室2C側から、第1ピストン3の縮み側副減衰弁14及びバルブ部材6のオリフィス通路16を介して、減圧されたシリンダ上室2A側へ流れるので、圧力の急激な変動を抑制することができ、油液中の気泡の発生を抑制して安定した減衰力を発生させることができる。また、減圧されたシリンダ室の圧力がリリーフ弁43の弁体であるボール45にに直接作用しないので、圧力変動によるボール45が振動するのを抑制して、減衰力が不安定になったり、異音が発生したりするのを抑制することができる。
減衰力調整式緩衝器1のピストンロッド11の伸び行程時の油液の流路を示す油圧回路を図3に示す。なお、図3において、図1に対して対応する部分には同一の符号を付してある。
更に、リリーフ弁43は、調整ネジ36に、サブアセンブリすることができる。そして、調整ネジ36をピストンボルト8に組込んだ後でも、調整ネジ36を回転させることにより、圧力制御弁37の戻しバネ41のセット荷重を単独で調整することができる。これにより、図4中に調整範囲Aで示すように、圧力制御弁37による減衰力特性を変化させることができる。また、リリーフ圧調整ネジ46のみを回転させることにより、リリーフ弁43のリリーフ圧力を単独で調整することができる。これにより、図4中に調整範囲Bで示すように、リリーフ弁43による減衰力特性を調整することができる。
なお、上記実施形態では、減衰力発生機構をピストン部に設けた場合について説明しているが、本発明はこれに限らず、油液及びガスを封入したリザーバを備えた油圧緩衝器において、シリンダ内とリザーバとを仕切るベースバルブ(バルブ本体)に減衰力発生機構を設けた場合や、その他の油液の通路となる箇所に減衰力発生機構を設けた場合にも、適用することができるが、ピストンやベースバルブに減衰力発生機構を設ける方が構造が簡単化し、より望ましい。さらに、上記実施形態では、油液の流れを制御することによって減衰力を発生させる油圧緩衝器について説明しているが、本発明は、これに限らず、ガス等の他の流体の流れを制御して減衰力を発生させる緩衝器にも適用することができるが、油液を用いたほうが、安定性においてより優れた特性が得られる。
本発明の一実施形態に係る減衰力調整式緩衝器の要部の縦断面図である。 図1の減衰力調整式緩衝器において、ソレノイドアクチュエータのフェイルによって圧力制御弁がシート部から離間した状態を示す図である。 図1に示す減衰力調整式緩衝器の伸び側の油液の流路を示す回路図である。 図1に示す減衰力調整式緩衝器のソレノイドへの通電電流と減衰力との関係を示すグラフ図である。
符号の説明
1 減衰力調整式緩衝器、2 シリンダ、3 第1ピストン、4 第2ピストン、10 ソレノイドアクチュエータ(アクチュエータ)、11 ピストンロッド、14 縮み側副減衰弁、19 伸び側副減衰弁、B1 伸び側減衰弁(パイロット型減衰弁)、37 圧力制御弁(減衰力調整弁)、43 リリーフ弁、B2 縮み側減衰弁(パイロット型減衰弁)

Claims (1)

  1. 流体が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に設けられたピストンと、前記ピストンに連結されて前記シリンダから外部へ延出されたピストンロッドと、前記シリンダ内の前記ピストンの摺動によって流体の流れが生じる通路と、該通路の油液の流れを制御して減衰力を発生させ、該流体の流れの一部をパイロット圧として開弁圧力を調整するパイロット型減衰弁と、前記流体の流れの一部を制御すると共に前記パイロット圧を調整することによって減衰力を調整する減衰力調整弁と、該減衰力調整弁を作動させるアクチュエータとを備えた減衰力調整式緩衝器において、
    前記減衰力調整弁は、前記アクチュエータのフェイル時に流体の流れを制限し、前記減衰力調整弁と並列にリリーフ弁が設けられ、該リリーフ弁の下流側に流体の流れを制御す副減衰弁が設けられていることを特徴とする減衰力調整式緩衝器。
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