JPH06123326A - 車両用油圧緩衝器の減衰力発生装置 - Google Patents

車両用油圧緩衝器の減衰力発生装置

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JPH06123326A
JPH06123326A JP26953492A JP26953492A JPH06123326A JP H06123326 A JPH06123326 A JP H06123326A JP 26953492 A JP26953492 A JP 26953492A JP 26953492 A JP26953492 A JP 26953492A JP H06123326 A JPH06123326 A JP H06123326A
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valve
compression
piston
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両用油圧緩衝器における低速域から中速域
前半の圧側減衰力特性を所望値に保ったまま、中速域後
半から高速域にかけての圧側減衰力特性のみを高める。 【構成】 ピストン25とベースバルブ機構36のメイ
ン油路29,38に対向して隔壁部材45,45aを選
択配設し、当該隔壁部材45,45aに前記メイン油路
29,38と直列状態を保つ制御油路48,48aを設
ける。 そして、上記制御油路48,48aに対して通
常はスプリング52,52aの力で当該制御油路48,
48aを全開状態に保つと共に、圧縮行程時においてメ
イン油路29,38を流れる作動油流量が設定値を越え
たときにのみ、スプリング52,52aの力に抗して当
該制御油路48,48aを通る作動油流量を制限する制
御バルブ49,49aを配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動二輪車や自動車
等の走行車両における懸架装置に使用される油圧緩衝器
の減衰力発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来から、自動二輪車の前輪懸
架装置として一般に使用されているフロントフォークの
減衰力発生部分の一例を示すもので、当該フォロントフ
ォークは、車体側に連結するアウターチューブ20を案
内として前輪を支架するインナチューブ21が抜差し自
在に挿入されている。
【0003】インナチューブ21の下底からは上方へと
向かってシリンダ22が起立しており、シリンダ22の
上端を密封するシールキャップ23とアウタチューブ2
0の上端(この部分は図示せず)との間に懸架用のコイ
ルスプリング24が介装されていて、このコイルスプリ
ング24の復元力により車体側を車輪側に対して弾性的
に支持する。
【0004】シリンダ22内にはピストン25が摺動自
在に挿入され、このピストン25によってシリンダ22
内を上部作動油室Aと下部作動油室Bとに区画すると共
に、シリンダ22内を除くアウタチューブ20とインナ
チューブ21内がリザーバ室Cとなっている。
【0005】ピストン25は保持部材26によって支持
されており、この保持部材26からは、シリンダ22の
シールキャップ23を貫通してピストンロッド27が上
方へと延び、ピストンロッド27の上端はアウタチュー
ブ20の上端部分に取付けられている。
【0006】ピストン25は、伸長行程時における伸側
メイン油路28と圧縮行程時における圧側メイン油路2
9とを備え、伸側メイン油路28の下端出口側は伸側減
衰力発生用のリーフバルブ30によって閉じられてお
り、かつ、圧側メイン油路29の上端出口側は上部作動
油室A側へと向かって開くチェックバルブ31で覆われ
ている。
【0007】これら伸側および圧側メイン油路28,2
9と並行して保持部材26とピストンロッド27に亙
り、上部作動油室Aからリザーバ室C側に通じるバイパ
ス油路32(リザーバ室Cへの連通部分は図示せず)が
設けてあり、このバイパス油路32の途中には、外部か
ら中空の操作ロッド33を通して調整可能な可変オリフ
ィス34を形作るニードルバルブ35が介装してある。
【0008】一方、シリンダ22の下端を密封するキャ
ップ体36には、前記ピストン25と対向してベースバ
ルブ機構が配設してあり、このベースバルブ機構は、キ
ャップ体36に固定したバルブ部材39を有する。
【0009】バルブ部材39には、伸側メイン油路37
と圧側メイン油路38がそれぞれ穿設してあり、この伸
側メイン油路37の上端出口側は、下部作動油室B側へ
と向かって開くチェックバルブ40で覆われ、かつ、圧
側メイン油路38の下端出口側は、圧側減衰力発生用の
リーフバルブ41によって閉じられている。
【0010】また、バルブ部材39を保持するキャップ
体36にも、先のピストン25と同様に、伸側および圧
側メイン油路37,38と並行して下部作動油室Bから
リザーバ室C側に通じるバイパス油路42が設けてあ
り、このバイパス油路42の途中に外部から調整可能な
可変オリフィス43を形作るニードルバルブ44が介装
してある。
【0011】これにより、フロントフォークの伸長行程
時にあっては、上部作動油室Aからバイパス油路32を
通してリザーバ室Cに流れる作動油に対して可変オリフ
ィス34が与える流動抵抗と、ピストン25の伸側メイ
ン油路28から伸側減衰力発生用のリーフバルブ30を
押し開いて下部作動油室Bに向かう作動油の流れに対し
リーフバルブ30が与える流動抵抗とで伸側減衰力を発
生する。
【0012】また、このとき、下部作動油室Bには、バ
ルブ部材39の伸側メイン油路37を通してチェックバ
ルブ40を押し開きつつリザーバ室Cから作動油が補給
される。
【0013】一方、フロントフォークの圧縮行程時にあ
っては、下部作動油室B内の作動油が、ピストン25の
圧側メイン油路29からチェックバルブ31を押し開い
て上部作動油室A流入すると共に、ピストンロッド27
の侵入体積分に相当する量の作動油が、キャップ体36
のバイパス油路42を通してリザーバ室Cに流れ、この
リザーバ室Cへの流れに対する可変オリフィス43の流
動抵抗と、下部作動油室Bからバルブ部材39の圧側メ
イン油路38を通して圧側減衰力発生用のリーフバルブ
41を押し開きつつリザーバ室Cへと向かう作動油の流
れに対し、リーフバルブ41が与える流動抵抗とで圧側
減衰力を発生する。
【0014】図10は、自動二輪車用後輪懸架装置とし
て広く一般に使用されている油圧緩衝器の一例を示すも
ので、当該油圧緩衝器は、シリンダ1内に位置して摺動
自在に挿入されたピストン2を備え、このピストン2に
よってシリンダ1内を上部作動油室Aと下部作動油室B
とに区画している。
【0015】ピストン2からは、シリンダ1の上端を密
封するシールキャップ3を貫通してピストンロッド4が
外方へと延び、ピストンロッド4の上端に車体側への連
結部材5が取付けられている。
【0016】この連結部材5と対応して車輪側に連結さ
れる取付アイ6は、シリンダ1の下端に一体に形成され
ており、油圧緩衝器は、これら連結部材5と取付アイ6
を通して自動二輪車の車体側と車輪側との間に取付けら
れる。
【0017】シリンダ1とピストンロッド4の外周に
は、それぞればね受け7,8が取付けてあり、これらば
ね受け7,8間には懸架用のコイルスプリング9が介装
されていて、このコイルスプリング9の復元力により車
体側を車輪側に対して弾性的に支持する。
【0018】前記上部作動油室Aと下部作動油室B内は
作動油で満たされており、この作動油の温度変化に伴う
体積変動の補償と、油圧緩衝器の伸長および圧縮行程時
にシリンダ1内へと進退するピストンロッド4の体積分
の作動油を補償するために、下部作動油室B内にはフリ
ーピストン10が摺動自在に挿入されていて、下部作動
油室B内の下端部分にガス室Cを区画している。
【0019】ピストン2は、伸長行程時における伸側メ
イン油路11と圧縮行程時における圧側メイン油路12
とを備え、伸側メイン油路11の下端出口側は伸側減衰
力発生用のリーフバルブ13によって閉じられており、
同様に圧側メイン油路12の上端出口側は圧側減衰力発
生用のリーフバルブ14によってそれぞれ閉じられてい
る。
【0020】また、これら伸側および圧側メイン油路1
1,12と並行してピストンロッド4にはバイパス油路
15が設けられており、このバイパス油路15中には、
外部から調整摘み16と操作ロッド17を通して調整可
能な可変オリフィス18を形作るニードルバルブ19が
介装してある。
【0021】これにより、油圧緩衝器の伸長行程時にあ
っては、上部作動油室Aからバイパス油路15を通して
下部作動油室Bに流れる作動油に対して可変オリフィス
18が与える流動抵抗と、ピストン2の伸側メイン油路
11から伸側減衰力発生用のリーフバルブ13を押し開
いて下部作動油室Bに向かう作動油の流れに対し、リー
フバルブ13が与える流動抵抗とで伸側減衰力を発生す
る。
【0022】一方、油圧緩衝器の圧縮行程時にあって
は、下部作動油室Bからバイパス油路15を通して上部
作動油室Aに流れる作動油に対して可変オリフィス18
が与える流動抵抗と、ピストン2の圧側メイン油路12
から圧側減衰力発生用のリーフバルブ14を押し開いて
上部作動油室Aへと向かう作動油の流れに対し、リーフ
バルブ14が与える流動抵抗とで圧側減衰力を発生する
ことになる。
【0023】なお、図10にあっては、自動二輪車の後
輪懸架用油圧緩衝器を例にとって説明したが、自動車用
のショックアブソーバにあっても、減衰力発生機構につ
いては基本的に変わるところはない。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
自動二輪車におけるフロントフォークや後輪懸架用の油
圧緩衝器或いは自動車用のショックアブソーバにあって
は、伸側および圧側減衰力を、薄板状のバルブを重ね合
わせたリーフバルブを用いて発生させるようにしてい
た。
【0025】確かに、このようなリーフバルブは、板バ
ルブの枚数或いは径の選択により比較的簡単な作業で伸
側および圧側減衰力の設定または変更が可能な点で優れ
てはいるが、しかし、例えばモトクロス用の自動二輪車
やスタント用の自動車のように頻繁にジャンプを行う車
両にあっては、ジャンプ後の接地時に受ける入力が極め
て大きいために、板バルブの選択だけでは所望の圧側減
衰力特性が得られないという不都合がある。
【0026】すなわち、図2における点線mのように、
伸縮速度の速い高速域を重視した圧側減衰力特性を得よ
うとすると、低・中速域での圧側減衰力特性が大きくな
り過ぎてフィーリングに悪影響を与え、逆に図2の点線
nのように低速域から中速域前半を重視した圧側減衰力
特性を得ようとすると、今度は中速域後半から高速域に
亙っての圧側減衰力特性が小さ過ぎて、ジャンプでの接
地時のように大入力を受けたときに激しい底突きを生
じ、操縦安定性を害して転倒事故をも起こしかねない。
【0027】したがって、この発明の目的は、低・中速
域前半の圧側減衰力特性は従来と変わることなく、中速
域の後半から高速域にかけての圧側減衰力特性のみを所
望の値に高めることのできる改良されたこの種車両用油
圧緩衝器の減衰力発生装置を提供することである。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明にあっては、伸長および圧縮行程時にお
けるメイン油路と対向して隔壁部材を設け、この隔壁部
材に前記メイン油路と直列状態を保つ制御油路を穿設す
る。
【0029】そして、この制御油路に対して通常はスプ
リング力によって開放状態を保つと共に、圧縮行程時に
おいてメイン油路を流れる作動油流量が設定量を越えた
ときにのみ、スプリング力に抗して当該制御油路の開口
面積を減少させるように動作する制御バルブを配設した
のである。
【0030】
【作用】かくして、この発明によれば、例えば油圧緩衝
器の圧縮行程時における低・中速域の前半のように、メ
イン油路を流れる作動油流量が比較的少ない間は制御バ
ルブが動かないので隔壁部材の制御油路面積が十分に確
保され、したがって、低・中速域前半での圧側減衰力は
従来と同様に圧側減衰力発生用のリーフバルブで発生さ
れる。
【0031】それに対し、油圧緩衝器の圧縮速度が中速
域後半から高速域に入ると、制御バルブが動きはじめて
隔壁部材の制御油路面積を次第に狭め、それにより、中
速域後半から高速域にかけての圧側減衰力特性を高めて
いくことになる。すなわち、図2に実線で示すような好
ましい圧側減衰力特性となる。
【0032】
【実施例】以下、図面に基づいてこの発明を説明する。
【0033】図1は、先の図9における従来の自動二輪
車用フロントフォークのピストン部分とベースバルブ機
構部分にこの発明を実施した場合の例を示すもので、以
下に述べる構成部分を除くその他の部分は図9の場合と
実質的に同一であるので、それらについては図9と同一
符号を付すのみで説明は省略する。
【0034】図1において、ピストン25の下方には、
伸側減衰力発生用のリーフバルブ30を挟んでシリンダ
22内を上下に分ける隔壁部材45が設けてあり、この
隔壁部材45は、ピストン25と共に座金53とカラー
54および間座58を介してピストンナット46により
保持部材26に固定してある。
【0035】隔壁部材45の下面には凹部51が形成し
てあり、この凹部51は、隔壁部材45に穿った制御油
路48通してピストン25と隔壁部材45の間の室57
に通じている。
【0036】隔壁部材45の凹部51の下方には、板状
の制御バルブ49がカラー54に沿って上下動自在に配
設してあり、この制御バルブ49と凹部51の底面との
間にスプリング52が介装してある。
【0037】制御バルブ49は、通常このスプリング5
2の復元力でピストンナット46の座金53の上面へと
押し付けられており、この状態において制御バルブ49
は、隔壁部材45における凹部51の下端開口部の開口
面積を最大に保っている。
【0038】また、ベースバルブ機構にあっても、同様
の制御バルブ49aが設けられている。
【0039】すなわち、キャップ体36には、バルブ部
材39の上方に位置してシリンダ22内を上下に分ける
隔壁部材45aが、バルブ部材39と共に座金53aと
カラー54aおよびチェックバルブ40のストッパ40
aと間座58aを介してピストンナット46aにより固
定してある。
【0040】隔壁部材45aには、下部作動油室Bを隔
壁部材45aとバルブ部材39との間の室57aに連通
する軸方向の制御油路48aが、同心円上に並べて等間
隔に複数個形成してあり、かつ、この隔壁部材45aの
上面には凹部51aが形成してある。
【0041】隔壁部材45aの凹部51aの上方には、
板状の制御バルブ49aがカラー54aに沿って上下動
自在に配設してあり、この制御バルブ49aと凹部51
aの底面との間にスプリング52aが介装してある。
【0042】制御バルブ49aは、通常、このスプリン
グ52aの復元力でピストンナット46aの座金53a
の下面へと押し付けられており、この状態において制御
バルブ49aは、隔壁部材45aにおける制御油路48
aの開口面積を最大に保っている。
【0043】そして、制御バルブ49,49aを、下部
作動油室Bからピストン25のチェックバルブ31を開
いて上部作動油室Aに流れる作動油の流速と、ベースバ
ルブ機構におけるバルブ部材39のリーフバルブ41を
押し開いてリザーバ室C側に流れる作動油の流速による
それぞれの流動抵抗、およびシリンダ22の内壁と制御
バルブ49,49aの外周間に形作られた制限流路5
0,50aに発生するそれぞれの圧力差が所定値を越え
るまでは、共に動くことがないようにスプリング52,
52aのイニシャル荷重をセットしておく。
【0044】これにより、たとえば、油圧緩衝器の圧縮
行程時における低速域から中速域の前半のように、比較
的制限流路50,50aを流れる作動油流量が少ないと
きには、制御バルブ49,49aが動くことなく隔壁部
材45,45aにおける制御油路48,48aの開口面
積を十分に確保し、したがって、低・中速域前半での圧
側減衰力は従来と同様にベースバルブ機構におけるバル
ブ部材39の圧側減衰力発生用のリーフバルブ41で発
生されることになる。
【0045】それに対し、フロントフォークの圧縮速度
が中速域の後半に入ると、制御バルブ49,49aは,
下部作動油室Bからピストン25を通して上部作動油室
Aに流れる作動油の流速と、ベースバルブ機構を通して
リザーバ室C側に流れる作動油の流速による流動抵抗、
および制限流路50,50aに生じる圧力差が所定値を
越えたときにスプリング52,52aに打ち勝って動き
始め、隔壁部材45,45aにおける凹部51の下端開
口部の開口面積と制御油路48aの開口面積を狭め、圧
縮速度の上昇に伴い圧側発生減衰力の上昇率を増大させ
ていく。
【0046】さらに、フロントフォークの圧縮速度が上
がって高速域に入ると、制御バルブ49,49aが隔壁
部材45,45aに押し付けられ、凹部51の下端開口
部の開口面積と制御油路48aの開口面積を最小にして
高速域での圧側発生減衰力の上昇率を最大とする。
【0047】このように、制御バルブ49,49aは、
主としてフロントフォークの圧縮行程時における高速時
にのみ作動し、それによって、フロントフォークの圧側
減衰力特性は、図2に実線pで示すように大入力作用時
の高速域における圧側発生減衰力のみを大幅にアップさ
せることになる。
【0048】図3および図4は、先のフロントフォーク
におけるピストン25の部分の変形例を示すもので、図
1のものが、隔壁部材45における凹部51の下端開口
部の開口面積を制御バルブ49で制御するようにしてい
たのに対し、このものでは、隔壁部材45に対し、リリ
ーフバルブ56の制御下におかれた油路48´と、制御
バルブ49の制御下におかれた制御油路48とを軸方向
に向けて同心円上に交互に複数個配設してある。
【0049】そして、図4にみられるように、制御バル
ブ49が動作して制御油路48の下端開口部を絞るなり
或いは閉じたときに、下部作動油室Bから油路48´を
通ってリリーフバルブ56を押し開きつつ、さらにチェ
ックバルブ31を開いて上部作動油室Aに向かう作動油
の流れを生じさせ、かくして、制御バルブ49の動作に
より圧側減衰力を高めるようにしたのである。
【0050】また、図5および図6は、隔壁部材45,
45aの制御面側に凹部47,47aを形成し、この凹
部47,47a内に制御バルブ49,49aを位置させ
ることで、制限流路50,50aを積極的に構成するよ
うにしたものであって、図5はピストン25の部分の構
成例を、図6はベースバルブ機構部分の構成例をそれぞ
れ示す。
【0051】なお、図3,図5および図6の変形例にお
いて、その他の部分の構成については前記図1の実施例
の場合と同様であるので、ここでは同一符号を用いるこ
とでその説明は省略する。
【0052】そして、これら図3,図5および図6のも
のにあっても、大入力作用時の高速域における圧側発生
減衰力のみを大幅にアップさせ得ることは、先の図1の
場合の説明に基づいて容易に理解できるよう。
【0053】さらに、図7および図8は、先の図10に
おける従来の自動二輪車用後輪懸架装置としての油圧緩
衝器のピストン部分にこの発明を実施した場合の例を示
すもので、したがって、ピストン部を除くその他の部分
は図9の場合と全く同一であるので、ここではピストン
部についてのみ示して説明する。
【0054】また、この場合にあっても、先のフロント
フォークと同様に種々の変形例が考えられるが、その中
の一つについて説明することでその他の変形例について
は、先の記載に基づいて容易に理解できることであるの
で省略する。
【0055】図7は、先の図5に対応する実施例を示す
もので、ピストン2の下方には、伸側減衰力発生用のリ
ーフバルブ13を挟んでシリンダ1内を上下に分ける隔
壁部材45が設けてあり、この隔壁部材45は、ピスト
ン2と共に座金53を介してピストンナット46により
ピストンロッド4の下部インロー部4aに固定してあ
る。
【0056】隔壁部材45の下面には環状凹部47が形
成してあり、この環状凹部47から隔壁部材45を軸方
向に貫通して下部作動油室Bをピストン2と隔壁部材4
5の間の室57に通じさせる制御油路48が同心円上に
等間隔を保って複数個設けられている。
【0057】隔壁部材45の環状凹部47内には、板状
の制御バルブ49が上下動自在に配設してあり、この制
御バルブ49の外周面と環状凹部47の内周面とで両者
の間に制限油路50を形成している。
【0058】環状凹部47の内周側下面には、環状凹部
47よりもさらに深いもう一つの環状凹部51が設けて
あり、この環状凹部51内に位置してその底面と制御バ
ルブ49との間にスプリング52が介装してある。
【0059】制御バルブ49は、通常このスプリング5
2の復元力でピストンナット46の座金53の上面へと
押し付けられており、この状態において制御バルブ49
は、隔壁部材45における制御油路48の開口面積を最
大に保っている。
【0060】そして、この制御バルブ49を、下部作動
油室Bからピストン2の圧側減衰力発生用のリーフバル
ブ14を押し開いて上部作動油室Aに流れる作動油の流
速による流動抵抗、および制限流路50に発生する圧力
差が所定値を越えるまでは、動くことがないようにスプ
リング52のイニシャル荷重をセットしておく。
【0061】これにより、たとえば、油圧緩衝器の圧縮
行程時における低・中速域の前半のように、比較的制限
流路50を流れる作動油流量が少ないときには、制御バ
ルブ49が動くことなく隔壁部材45における制御油路
48の開口面積を十分に確保し、したがって、低・中速
域前半での圧側減衰力は従来と同様に圧側減衰力発生用
のリーフバルブ14で発生される。
【0062】それに対して、油圧緩衝器の圧縮速度が中
速域の前半から後半に入ると、制御バルブ49は、下部
作動油室Bからピストン2を通して上部作動油室Aに流
れる作動油の流速による流動抵抗、および制限流路50
に生じる圧力差が所定値を越えたときにスプリング52
に打ち勝って動き始め、隔壁部材45における制御油路
48の開口面積を狭め、圧縮速度の上昇に伴い圧側発生
減衰力の上昇率を増大させていく。
【0063】さらに、油圧緩衝器の圧縮速度が上がって
高速域に入ると、図8のように制御バルブ49が隔壁部
材45における制御油路48の下端開口部に押し付けら
れ、制御油路48の開口面積を最小にして高速域での圧
側発生減衰力の上昇率を最大とする。
【0064】このように、制御バルブ49は、主として
油圧緩衝器の圧縮行程時における高速時にのみ作動し、
それによって、油圧緩衝器の圧側減衰力特性は、図2に
実線pで示すように大入力作用時の高速域における圧側
発生減衰力のみを大幅にアップさせることになる。
【0065】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、低・
中速域前半の圧側減衰力特性は従来と変わることなく、
中速域の後半から高速域にかけての圧側減衰力特性のみ
を所望の値に高めることができる。
【0066】このことから、特に中・高速域が広い場合
に有効に対応して乗心地の向上と操縦安定性の確保とを
図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を自動二輪車用フロントフォークの減
衰力発生機構部分に実施した要部縦断正面図である。
【図2】圧側減衰力特性を示すグラフである。
【図3】図1におけるピストン部分の変形例を示す要部
縦断部分図である。
【図4】同上作動状態を示す要部縦断部分図である。
【図5】図1におけるピストン部分の他の変形例を示す
要部縦断部分図である。
【図6】図1におけるベースバルブ部分の変形例を示す
要部縦断部分図である。
【図7】この発明を自動二輪車用後輪懸架装置としての
油圧緩衝器或いは自動車用ショックアブソーバのピスト
ン部分に実施した要部縦断正面図である。
【図8】同上作動状態を示す要部縦断部分図である。
【図9】従来公知の自動二輪車用フロントフォークの減
衰力発生機構部分を示す縦断正面図である。
【図10】同じく、従来から一般に用いられている自動
二輪車用後輪懸架装置としての油圧緩衝器の縦断正面図
である。
【符号の説明】
A 上部作動油室 B 下部作動油室 C ガス室 1 シリンダ 2 ピストン 4 ピストンロッド 11 伸側メイン油路 12 圧側メイン油路 20 アウタチューブ 21 インナチューブ 22 シリンダ 25 ピストン 26 保持部材 27 ピストンロッド 28 伸側メイン油路 29 圧側メイン油路 30 リーフバルブ 31 チェックバルブ 36 キャップ体 37 伸側メイン油路 38 圧側メイン油路 39 バルブ部材 40 チェックバルブ 41 リーフバルブ 45,45a 隔壁部材 46,46a ピストンナット 47 環状凹部 48,48a 制御油路 49,49a 制御バルブ 50,50a 制限通路 51,51a 環状凹部 52,52a スプリング 53,53a 座金 57,57a 室
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】 上記ピストン25は、伸長行程時におけ
る伸側メイン油路28と圧縮行程時における圧側メイン
油路29とを備え、伸側メイン油路28の下端出口側は
伸側減衰力発生用のリーフバルブ30によって閉じられ
ており、かつ、圧側メイン油路29の上端出口側は上部
作動油室Aへと向って開くチェックバルブ31で覆われ
ている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】 一方、シリンダ22の下部には、前記ピ
ストン25と対向して当該シリンダ22の下端を密封す
るベースバルブ機構36が配設してあり、このベースバ
ルブ機構36にバルブ部材39が固定して取り付けてあ
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】 また、ベースバルブ機構36にも、先の
ピストン25と同様に、伸側および圧側メイン油路3
7,38と並行して下部作動油室Bからリザーバ室C側
に通じるバイパス油路42が設けてあり、このバイパス
油路42の途中に外部から調整可能な可変オリフィス4
3を形作るニードルバルブ44が介装してある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】 また、このとき下部作動油室Bには、ベ
ースバルブ機構36におけるバルブ部材39の伸側メイ
ン油路37を通してチェックバルブ40を押し開きつつ
リザーバ室Cから作動油が補給される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】 一方、フロントフォークの圧縮行程時に
あっては、下部作動油室B内の作動油がピストン25の
圧側メイン油路29からチェックバルブ31を押し開い
て上部作動油室Aに流入すると共に、ピストンロッド2
7の侵入体積分に相当する量の作動油が、ベースバルブ
機構36のバイパス油路42を通してリザーバ室Cに流
れ、このバイパス油路42を通る作動油の流れに対して
可変オリフィス43が与える流動抵抗と、下部作動油室
Bからバルブ部材39の圧側メイン油路38を通して圧
側減衰力発生用のリーフバルブ41を押し開きつつリザ
ーバ室Cに向う作動油の流れに対しリーフバルブ41が
与える流動抵抗とで圧側減衰力を発生する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】 すなわち、図2における点線mのよう
に、伸縮速度の速い高速域を重視した圧側減衰力特性を
得ようとすると、低・中速域での圧側減衰力特性が大き
くなり過ぎてフィーリングに悪影響を与え、逆に、図2
の点線nのように、低速域から中速域前半を重視した圧
側減衰力特性を得ようとすると、今度は、中速域後半か
ら高速域に亙っての圧側減衰力特性が小さ過ぎてジャン
プでの接地時のように大入力を受けたときに激しい底づ
きを生じかねない。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】
【課題を解決するための手段】 上記の目的を達成する
ために、この発明にあっては、ピストン或いはベースバ
ルブ機構またはそれら両者のメイン油路と対向して隔壁
部材を設け、当該隔壁部材に前記メイン油路と直列状態
を保つ制御油路を設ける。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】 そして、上記制御油路に対して通常はス
プリング力により当該制御油路を全開状態に保つと共
に、圧縮行程時においてメイン油路を流れる作動油流量
が設定値を越えたときにのみ、スプリング力に抗して当
該制御油路を通る作動油流量を制限する制御バルブを配
設したのである。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】 それに対し、油圧緩衝器の圧縮速度が中
速域後半から高速域に入ると制御バルブが動きはじめて
隔壁部材の制御油路を通る作動油流量を制限し、それに
伴い、ピストンを通して拡大側の上部作動油室に補給さ
れる作動油量を抑えつつ縮小側の下部作動油室から圧側
減衰力発生バルブを通る作動油量を殖やして下部作動油
室内の作動油圧力を上げるなり、或いは圧側減衰力発生
バルブと直列に絞り抵抗を与えて下部作動油室内の作動
油圧力を上げ、または両者の相乗作用により下部作動油
室内の作動油圧力を上げて中速域後半から高速域にかけ
ての圧側減衰力特性を高めていくことになる。すなわ
ち、図2に実線で示すような好ましい圧側減衰力特性と
なる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】 隔壁部材45の凹部51の下方には、板
状の制御バルブ49がシリンダ22の内壁との間に制限
流路50をつくってカラー54に沿い上下動自在に配設
してあり、この制御バルブ49と凹部51の底面との間
にスプリング52が介装してある。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】 また、ベースバルブ機構36にあって
も、同様の制御バルブ49aが設けられている。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】 すなわち、ベースバルブ機構36には、
バルブ部材39の上方に位置してシリンダ22内を上下
に分ける隔壁部材45aが、バルブ部材39と共に座金
53aとカラー54aおよびチェックバルブ40のスト
ッパ40aと間座58aを介してピストンナット46a
により固定してある。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】 隔壁部材45aの凹部51aの上方に
は、板状の制御バルブ49aがシリンダ22の内壁との
間に制限流路50aをつくってカラー54aに沿い上下
動自在に配設してあり、この制御バルブ49aと凹部5
1aの底面との間にスプリング52aが介装してある。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】 そして、これら制御バルブ49,49a
を、それぞれ下部作動油室Bから制限流路50,50a
を通して上部作動油室Aとリザーバ室Cに向う作動油の
流速が所定速度を越えて、当該制限流路50,50aの
流動抵抗により制御バルブ49,49aの上下面に作用
する圧力差が設定値以上になるまでは動くことがないよ
うに、上記スプリング52,52aのイニシャル荷重を
セットしておく。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】 これにより、たとえば、フロントフォー
クの圧縮行程時における低速域から中速域の前半のよう
に制限流路50,50aを流れる作動油の流速が比較的
遅い間は、制御バルブ49,49aが動くことなく隔壁
部材45,45aにおける制御油路48,48aの開口
面積を大きく確保し、したがって、低速域から中速域前
半での圧側減衰力は、従来と同様に、ベースバルブ機構
36におけるバルブ部材39の圧側減衰力発生用のリー
フバルブ41で発生されることになる。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】 それに対し、フロントフォークの圧縮速
度が中速域の後半に入ると、下部作動油室Bから制限流
路50,50aを通して上部作動油室Aとリザーバ室C
に向う作動油の流速が所定速度を越え、当該制限流路5
0,50aの流動抵抗により制御バルブ49,49aの
上下面に作用する圧力差が設定値以上に上昇し、この圧
力差で制御バルブ49,49aがスプリング52,52
aに打ち勝って動き始め、隔壁部材45,45aにおけ
る凹部51の下端開口部の開口面積と制御油路48aの
開口面積を狭めて、これらの相乗作用により圧縮速度の
上昇に伴って圧側減衰力の上昇率を増大させていく。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】 さらに、フロントフォークの圧縮速度が
上がって高速域に入ると、制御バルブ49,49aが隔
壁部材45,45aに押し付けられ、ピストン25側に
あっては、凹部51の下端開口面積を極限まで減少させ
て室57に向う作動油の流れを制限し、また、ベースバ
ルブ機構36側にあっては、隔壁部材45aの油路48
aの開口面積を最小に保ってこれら両者の相乗作用によ
りフロントフォークの高速域での圧側減衰力の上昇率を
最大にする。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】 このように、制御バルブ49,49a
は、フロントフォークの圧縮行程時における中速域後半
から高速域に亙ってのみ制御動作し、かくして、フロン
トフォークの圧側減衰力特性は、図2に実線pで示すよ
うに、中速域後半から徐々に上昇しつつ大入力作用時の
高速域における圧側減衰力を大幅にアップさせることに
なる。なお、上記の実施例にあっては、ピストン22と
ベースバルブ機構36の両方に制御バルブ49,49a
を設けたが、制御流れ部分の油路面積の変化量を適切に
設計することで何れか一方にのみ設けるだけで同様の作
用を行い得ることは言うまでもない。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】 さらに、図7および図8は、先の図10
にける従来の自動二輪車用後輪懸架装置としての油圧緩
衝器のピストン部分にこの発明を実施した場合の例を示
すもので、したがって、ピストン部分を除くその他の部
分は図10の場合と全く同一であるので、ここではピス
トン部分のみを示して説明する。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】 そして、この制御バルブ49を、下部作
動油室Bから制限流路50を通して上部作動油室Aに向
う作動油の流速が所定速度を越えて、当該制限流路50
の流動抵抗により制御バルブ49の上下面に作用する圧
力差が設定値以上になるまでは動くことがないように、
上記スプリング52のイニシャル荷重をセットしてお
く。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】 これにより、たとえば、油圧緩衝器の圧
縮行程時における低速域から中速域の前半のように制限
流路50を流れる作動油の流速が比較的遅い間は、制御
バルブ49が動くことなく隔壁部材45における制御油
路48の開口面積を大きく確保し、したがって、低速域
から中速域前半での圧側減衰力は従来と同様に、圧側減
衰力発生用のリーフバルブ41で発生されることにな
る。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】 それに対し、油圧緩衝器の圧縮速度が中
速域の後半に入ると、下部作動油室Bから制限流路50
を通して上部作動油室Aに向う作動油の流速が所定速度
を越え、当該制限流路50の流動抵抗により制御バルブ
49の上下面に作用する圧力差が設定値以上に上昇し、
この圧力差で制御バルブ49がスプリング52に打ち勝
って動き始め、隔壁部材45における制御油路48の開
口面積を狭めて圧縮速度の上昇に伴い圧側減衰力の上昇
率を増大させていく。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】 さらに、油圧緩衝器の圧縮速度が上がっ
て高速域に入ると、図8のように制御バルブ49が隔壁
部材45における制御油路48の下端開口部に押し付け
られ、制御油路48の開口面積を最小にして高速域での
圧側減衰力の上昇率を最大にする。
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】 このように、制御バルブ49は、油圧緩
衝器の圧縮行程時における中速域後半から高速域に亙っ
てのみ制御動作し、かくして、当該油圧緩衝器の圧側減
衰力特性は、図2に実線pで示すように、中速域後半か
ら徐々に上昇しつつ大入力作用時の高速域における圧側
減衰力を大幅にアップさせることになる。
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】 同上、作動状態を示す要部縦断部分図であ
る。
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】 この発明を自動二輪車用後輪懸架装置として
の油圧緩衝器或いは自動車用ショックアブソーバのピス
トン部分に実施した要部縦断部分図である。
【手続補正28】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】 同上、作動状態を示す要部縦断部分図であ
る。
【手続補正29】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】 従来公知の自動二輪車用フロントフォークの
減衰力発生機構部分を示す縦断部分図である。
【手続補正30】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】 同じく、従来から一般に用いられている自
動二輪車用後輪懸架装置としての油圧緩衝器の一部縦断
正面図である。
【手続補正31】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1 シリンダ 2 ピストン 11 伸側メイン油路 12 圧側メイン油路 25 ピストン 28 伸側メイン油路 29 圧側メイン油路 36 ベースバルブ機構 37 伸側メイン油路 38 圧側メイン油路 45 隔壁部材 45a 隔壁部材 48 制御油路 48a 制御油路 49 制御バルブ 49a 制御バルブ 52 スプリング 52a スプリング
【手続補正33】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伸長および圧縮行程時におけるメイン油
    路と対向して隔壁部材を設け、この隔壁部材に前記メイ
    ン油路と直列状態を保つ制御油路を穿設し、かつ、制御
    油路に対して、通常はスプリング力で開放状態を保つと
    共に、圧縮行程時においてのみメイン油路を流れる作動
    油流量が設定量を越えたときにスプリング力に抗して当
    該制御油路の開口面積を漸減させるように動作する制御
    バルブを配設したことを特徴とする車両用油圧緩衝器の
    減衰力発生装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010038348A (ja) * 2008-08-08 2010-02-18 Hitachi Automotive Systems Ltd 減衰力調整式緩衝器
US20110203889A1 (en) * 2010-02-22 2011-08-25 Tae Woong Eom Assembly and disassembly-type damping force adjustable shock absorber
JP2015190580A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 株式会社ショーワ 懸架装置

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US20110203889A1 (en) * 2010-02-22 2011-08-25 Tae Woong Eom Assembly and disassembly-type damping force adjustable shock absorber
JP2015190580A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 株式会社ショーワ 懸架装置

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