JP2010038006A - モータジェネレータおよび汎用エンジン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】汎用エンジンは、エンジン本体1と、エンジン本体1の出力軸3に取り付けられるモータジェネレータ2とを備える。出力軸3と一体回転する一対のロータ5,7間に、これら両ロータ5,7と離間状態を維持するステータ6は、支持部材4によって支持される。支持部材4は、エンジン本体1に固定される取付部4aと、エンジン本体1側に位置するロータ5の径方向外方において、上記取付部4aから上記ロータ5よりもステータ6側に突出する支持壁4bと、該支持壁4bのステータ6側に位置する先端に形成される支持部4cを備える。ステータ6は、上記ロータ5よりも径が大きく、ロータ5よりも外方に位置する突出部6cが、上記支持部材4の支持部4cに支持される。
【選択図】図6
Description
そして、上記ロータを収容するケースには、複数のコイルを有するステータが固定されており、このステータは、上記一対のロータの対向面間に、両ロータと非接触状態を維持しながら位置している。このような構成からなるアキシャルギャップ型モータジェネレータは、回転軸を回転させると、ロータとステータとが相対回転する。これにより、ロータに固定された磁石と、ステータに設けられたコイルとによって電磁誘導が生じ、コイルに誘導電流が流れて発電がなされる。
第4の発明は、上記固定壁には、ステータの外周面に接触する位置決め面が形成され、該位置決め面に上記ステータの外周面を密着させることで該ステータの位置決めがなされることを特徴とする。
第5の発明は、上記固定壁には、少なくとも一対の位置決め面が設けられ、これら位置決め面が異なる方向に面してなることを特徴とする。
第9の発明は、上記固定壁には、ステータの外周面に接触する位置決め面が形成され、該位置決め面に上記ステータの外周面を密着させることで該ステータの位置決めがなされることを特徴とする。
第10の発明は、上記固定壁には、少なくとも一対の位置決め面が設けられ、これら位置決め面が異なる方向に面してなることを特徴とする。
さらに、上記第1ロータおよび第2ロータは、エンジンの出力軸の回転を安定化させるフライホイールとして機能させるとよい。
また、点火用マグネットは、ロータの外周面に設けてもよいし、また、ロータの平面に設けてもよい。ただし、ロータの平面に点火用マグネットを設ける場合には、当該点火用マグネットがイグニッションコイルに誘導電流を生じさせる位置、すなわち、ロータの外周近傍に設けるのが適切である。
また、第1ロータよりもエンジンの出力軸に直交する方向に突出するステータの突出部において、当該ステータが支持されるので、ステータを第1ロータよりも僅かに突出させれば、当該ステータを確実に支持することができる。このようにすることで、モータジェネレータにおけるロータの径方向のサイズをも小型化することができる。
また、特に第3、第8の発明によれば、モータジェネレータがエンジン本体に取り付けられたとき、ステータよりもエンジンの出力軸の軸方向外方において、イグニッションコイルが固定される。したがって、イグニッションコイルの取り付け作業や、点火コイルとの間隔を調整する調整作業が、エンジン本体やステータによって妨害されることなく容易となる。
また、特に第5、第10の発明によれば、異なる方向に面する一対の位置決め面が設けられるので、支持部材に対するステータの位置決めが一層容易となり、また、取り付け精度も向上する。
本実施形態の汎用エンジンは、エンジン本体1と、このエンジン本体1に取り付けられるアキシャルギャップ型モータジェネレータ2(以下「モータジェネレータ」という)とを備えている。エンジン本体1は、その駆動力によって回転する出力軸3を備えており、この出力軸3の出力軸部3aを一方の側部1aから突出させ、出力軸部3bを他方の側部1bから突出させている。この出力軸部3aには、上記モータジェネレータ2が取り付けられ、出力軸部3bには、オプションとして他の外部装置を取り付けることができる。
図2からも明らかなように、第1ロータ5は円形の平板部材からなり、その一方の平面に、複数の磁石5aが周方向に所定の間隔をもって固定されている。これらの各磁石5aは、第1ロータ5の軸心方向(図面上方)に交互に異なる磁極が向くようにして配列している。
また、第1ロータ5の中心には、エンジン本体1から突出する上記出力軸部3aが貫通可能な貫通孔5bが設けられている。さらに、第1ロータ5の平面には複数の通風孔5cが形成されており、後述する冷却ファン8によって送風される外気が通風するようにしている。
そして、エンジン本体1から突出する出力軸部3aを、貫通孔7cに挿入して固定することで、第1ロータ5および第2ロータ7が、出力軸3と一体回転する。
なお、隆起部7bの外周には、第2ロータ7の回転によって風を生じさせるフィン7eが、周方向に複数形成されている。このフィン7eによって生じた風は、第1ロータ5の上記通風孔5cを介して、エンジン本体1側に送られる。
上記のようにして、エンジン本体1から突出する出力軸部3aには、第1ロータ5、第2ロータ7および冷却ファン8が固定され、これら第1ロータ5、第2ロータ7および冷却ファン8が、出力軸3と一体回転することとなる。これに対して、第1ロータ5と第2ロータ7との対向面間に位置するステータ6は、支持部材4を介してエンジン本体1に固定される。以下に、支持部材4とステータ6の構造について説明する。
そして、支持部材4の取付部4aには、エンジン本体1への取り付け用の孔13が4つ設けられている。この取り付け用の孔13は、エンジン本体1の側部1aに設けられたネジ穴(図示せず)に一致するもので、このネジ穴と孔13とを一致させて、支持部材4とエンジン本体1とをネジによって固定する。これにより、取付部4aはエンジン本体1と面接触状態となり、支持部材4がエンジン本体1の側部1aに固定される(図4参照)。
また、取付部4aの中心部分には、エンジン本体1から突出する出力軸部3aが貫通する貫通孔14を設けている。
そして、支持壁4bの突出方向先端面には、ステータ6を支持して固定するためのネジ穴15が形成されている。
ここで、図3からも明らかなように、ステータ6は、第1ロータ5よりも径が大きく、第1ロータ5側からステータ6を見た場合、ステータ6の外周近傍が露出する。この露出する部分がステータ6の突出部6cを構成しており、この突出部6cが、支持部材4の支持部4cによって支持されることとなる。
なお、モータジェネレータ2の組み付け状態では、ステータ6が、両ロータ5,7間に、これら両ロータ5,7と離間した状態を維持して位置する。つまり、ステータ6は、両ロータ5,7と離間した状態で対向することとなるが、このとき、各コイル6aが、第1ロータ5の磁石5aおよび第2ロータ7の磁石7aに臨むようにしている。これにより、両ロータ5,7が回転すると、磁石5a、7a間に生じる磁力線が各コイル6aを横切り、コイル6aに誘導電流が生じることとなる。
まず、エンジン本体1の側部1aに、支持部材4の取付部4aを面接触させるとともに、取付部4aの孔13を、側部1aに形成されたネジ穴に一致させて、両者をネジで固定する。そして、支持部材4の支持壁4bに囲まれた範囲内に第1ロータ5が収容されるように、第1ロータ5(不図示)を出力軸部3aに仮止めする。この状態で、ステータ6を支持部材4に固定することとなるが、このとき、ステータ6の外周面を位置決め面16a,16aに密着させることで、ステータ6の位置決めが容易となる。したがって、エンジン本体1に設けられたさまざまな部材によって、取り付け作業が困難な環境下にあっても、ステータ6を正確に取り付けることが可能となる。
また、ステータ6を第1ロータ5よりも僅かに大径とすれば、当該ステータ6を確実に支持することができ、モータジェネレータ2の出力軸3に直交する方向のサイズを小型化することができる。
さらに、イグニッションコイル17を固定する固定壁16は、ステータ6の位置決め機能をも有しており、ステータ6を支持部材4に取り付ける際の位置決めを容易に行うことができる。
なお、上記実施形態においては、ステータ6を円形とし、また、ステータ6を位置決めする位置決め面16aを、ステータ6の外周面と同一の曲率を有する円弧面としている。この場合には、位置決め面16aを必ずしも一対設ける必要はなく、一つの位置決め面を設けておけば、上記と同様の位置決め機能を発揮することができる。ただし、ステータ6の外周を、例えば直線状に形成した場合には、少なくとも、異なる方向に面する一対の位置決め面を設けることが望ましい。
2 モータジェネレータ
3 出力軸
4 支持部材
4a 取付部
4b 支持壁
4c 支持部
5 第1ロータ
5a 磁石
6 ステータ
6a コイル
6c 突出部
7 第2ロータ
7a 磁石
9 点火用マグネット
16 固定壁
16a 位置決め面
17 イグニッションコイル
Claims (10)
- エンジン本体の出力軸に取り付け可能なモータジェネレータにおいて、上記出力軸と一体回転可能な第1ロータと、該第1ロータと空隙を維持して対向配置され、上記出力軸と一体回転可能な第2ロータと、上記第1ロータおよび第2ロータの対向面間にこれら両ロータと離間して配置され、上記第1ロータよりも上記出力軸に直交する方向に突出する突出部を有するステータと、該ステータを上記エンジン本体に固設可能に支持する支持部材と、を備え、少なくとも上記第1ロータおよび第2ロータのいずれかには、上記ステータと対向する対向面に複数の磁石が設けられ、上記ステータには上記磁石に臨む複数のコイルが設けられ、上記支持部材は、上記エンジン本体に固定可能な取付部と、上記エンジン本体に固定された状態で、上記第1ロータの径方向外方において上記取付部から上記第1ロータよりもステータ側に突出する支持壁と、該支持壁のステータ側に位置する先端に形成され、上記ステータの突出部を支持する支持部と、を備えることを特徴とするモータジェネレータ。
- 上記第1ロータおよび第2ロータのいずれかの外周近傍には点火用マグネットが設けられ、上記支持部材には、上記点火用マグネットが設けられたいずれかのロータの径方向外方であって、該点火用マグネットに臨む位置に、上記点火用マグネットとの相対回転変位によって電流を発生させるイグニッションコイルを固定可能な固定壁が設けられてなることを特徴とする請求項1記載のモータジェネレータ。
- 上記点火用マグネットは第2ロータの外周近傍に設けられ、上記支持部材に設けられた固定壁は、上記エンジン本体に固定された状態で、上記ステータよりも第2ロータ側に突出してなることを特徴とする請求項2記載のモータジェネレータ。
- 上記固定壁には、ステータの外周面に接触する位置決め面が形成され、該位置決め面に上記ステータの外周面を密着させることで該ステータの位置決めがなされることを特徴とする請求項3記載のモータジェネレータ。
- 上記固定壁には、少なくとも一対の位置決め面が設けられ、これら位置決め面が異なる方向に面してなることを特徴とする請求項4記載のモータジェネレータ。
- エンジン本体と、該エンジン本体の出力軸に取り付けられるモータジェネレータとを備える汎用エンジンにおいて、上記モータジェネレータは、上記出力軸と一体回転する第1ロータと、該第1ロータと空隙を維持して対向配置され、上記出力軸と一体回転する第2ロータと、上記第1ロータおよび第2ロータの対向面間にこれら両ロータと離間して配置され、上記第1ロータよりも上記出力軸に直交する方向に突出する突出部を有するステータと、該ステータを上記エンジン本体に固設する支持部材と、を備え、少なくとも上記第1ロータおよび第2ロータのいずれかには、上記ステータと対向する対向面に複数の磁石が設けられ、上記ステータには上記磁石に臨む複数のコイルが設けられ、上記支持部材は、上記エンジン本体に固定される取付部と、上記エンジン本体に固定された状態で、上記第1ロータの径方向外方において上記取付部から上記第1ロータよりもステータ側に突出する支持壁と、該支持壁のステータ側に位置する先端に形成され、上記ステータの突出部を支持する支持部と、を備えることを特徴とする汎用エンジン。
- 上記第1ロータおよび第2ロータのいずれかの外周近傍には点火用マグネットが設けられ、上記支持部材には、上記点火用マグネットが設けられたいずれかのロータの径方向外方であって、該点火用マグネットに臨む位置に、上記点火用マグネットとの相対回転変位によって電流を発生させるイグニッションコイルを固定する固定壁が設けられてなることを特徴とする請求項6記載の汎用エンジン。
- 上記点火用マグネットは第2ロータの外周近傍に設けられ、上記支持部材に設けられた固定壁は、上記エンジン本体に固定された状態で、上記ステータよりも第2ロータ側に突出してなることを特徴とする請求項7記載の汎用エンジン。
- 上記固定壁には、ステータの外周面に接触する位置決め面が形成され、該位置決め面に上記ステータの外周面を密着させることで該ステータの位置決めがなされることを特徴とする請求項8記載の汎用エンジン。
- 上記固定壁には、少なくとも一対の位置決め面が設けられ、これら位置決め面が異なる方向に面してなることを特徴とする請求項9記載の汎用エンジン。
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