JP2001061263A - 内燃機関駆動発電装置 - Google Patents

内燃機関駆動発電装置

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JP2001061263A
JP2001061263A JP11232830A JP23283099A JP2001061263A JP 2001061263 A JP2001061263 A JP 2001061263A JP 11232830 A JP11232830 A JP 11232830A JP 23283099 A JP23283099 A JP 23283099A JP 2001061263 A JP2001061263 A JP 2001061263A
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Koji Yamada
浩二 山田
Hidetoshi Suzuki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】負荷に供給する電力の一部を犠牲にすることな
く、点火装置駆動用の電力を得ることができる内燃機関
駆動発電装置を提供する。 【解決手段】フライホイール磁石回転子1と固定子2と
により主の発電機を構成する。フライホイール4の周方
向に所定の間隔を隔てて並ぶ1対の点火用磁極部8,9
をフライホイールの周壁部の外周に突設し、1対の点火
用磁極部8,9の間に位置させた状態でフライホイール
の周壁部の外周に点火用永久磁石12を取り付ける。こ
の点火用永久磁石12と1対の点火用磁極部8,9とに
より点火用磁石界磁を構成し、この点火用磁石界磁に対
向する磁極部を有する点火用発電子3をフライホイール
4の外側に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関により駆
動されて電力を発生する内燃機関用磁石発電機に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関により駆動されて電力を発生す
る小形の可搬式発電機として、高出力を得るために多極
に構成されたフライホイール磁石発電機が多く用いられ
ている。この種の磁石発電機は、機関のクランク軸に取
り付けられるフライホイール磁石回転子と、フライホイ
ール磁石回転子の内側に配置されて機関のケースなどに
取り付けられる固定子とにより構成される。
【0003】フライホイール磁石回転子は、強磁性材料
によりほぼカップ状に形成されたフライホイールと、該
フライホイールの周壁部の内周に形成された磁石界磁と
により構成され、固定子は、フライホイール磁石回転子
の磁石界磁の磁極に対向する磁極部を有する電機子鉄心
と該電機子鉄心に巻回された電機子コイルとにより構成
される。
【0004】固定子の電機子鉄心としては、一般に、環
状の継鉄部の外周から多数の突極部を等角度間隔で放射
状に突出させた構造を有する多極の環状星形鉄心が用い
られ、該鉄心の各突極部に電機子コイルが巻回される。
電機子コイルには機関の回転数に比例した周波数の交流
電圧が誘起する。
【0005】電機子コイルから得られる交流電圧は、整
流されて直流電圧として直流負荷に供給されるか、また
は、整流されて直流電圧に変換された後、インバータに
より商用周波数の交流電圧に変換されて交流負荷に供給
される。
【0006】この種の磁石発電機を用いた発電装置にお
いて、磁石発電機を駆動する内燃機関が火花点火式の機
関である場合には、内燃機関用点火装置を駆動するため
の電力を必要とする。そのため、従来のこの種の発電装
置では、固定子の電機子鉄心の一部の突極部を点火専用
の突極部として、この点火専用の突極部に点火装置駆動
用のコイルを巻いていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
内燃機関駆動発電装置においては、内燃機関用点火装置
を駆動するための電力を得るために、固定子の電機子鉄
心の一部の突極部を点火専用の突極部として、この点火
専用の突極部に点火装置駆動用のコイルを巻いていたた
め、発電装置の本来の負荷を駆動するための電機子コイ
ルを巻回する突極部の数が少なくなり、発電装置本来の
負荷に供給する電力の一部が犠牲になるという問題があ
った。
【0008】なお発電装置本来の負荷に供給する電力を
確保するために、フライホイール磁石回転子の磁石界磁
を構成する永久磁石を大形にするとともに、電機子鉄心
を大形にして電機子コイルの巻数を多くすることが考え
られるが、このように構成した場合には磁石回転子及び
固定子が大形になり、発電装置が大形化するため好まし
くない。
【0009】本発明の目的は、負荷に供給する電力の一
部を犠牲にすることなく、かつフライホイール磁石回転
子及び固定子を大形にすることなく、点火装置駆動用の
電力を得ることができるようにした内燃機関駆動発電装
置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、強磁性材料に
よりほぼカップ状に形成されて内燃機関のクランク軸に
取り付けられるフライホイールの周壁部の内周に主磁石
界磁を取り付けてなるフライホイール磁石回転子と、フ
ライホイールの内側で主磁石界磁の磁極に対向する磁極
部を有する電機子鉄心及び該電機子鉄心に巻回された電
機子コイルを有する固定子とを備えた内燃機関用磁石発
電機に係わるものである。
【0011】本発明においては、フライホイールの周方
向に所定の間隔を隔てて並ぶ1対の点火用磁極部をフラ
イホイールの周壁部の外周に突設し、1対の点火用磁極
部の間に位置させた状態でフライホイールの周壁部の外
周に点火用永久磁石を取り付けて該点火用永久磁石と1
対の点火用磁極部とにより点火用磁石界磁を構成し、該
点火用磁石界磁に対向する磁極部を有する点火用発電子
鉄心と該点火用発電子鉄心に巻回された点火コイルとを
備えた点火用発電子をフライホイールの外側に配置す
る。
【0012】上記1対の点火用磁極部は、フライホイー
ルの周壁部の一部を径方向の外側に突出させることによ
り形成することができる。
【0013】上記1対の点火用磁極部はまた、強磁性体
からなるブロックをフライホイールの周壁部の外周に固
定することにより形成してもよい。
【0014】上記のように、フライホイール磁石回転子
のフライホイールの周壁部の外周に点火用磁石界磁を構
成して、該点火用磁石界磁に点火用発電子の磁極部を対
向させるようにすると、発電装置本来の負荷を駆動する
ための電力を犠牲にすることなく、点火装置駆動用の電
力を得ることができる。
【0015】また発電装置の負荷が同じであれば、主磁
石界磁を構成する永久磁石及び電機子鉄心は従来の発電
装置で用いられていたものと同じ大きさのものでよいた
め、フライホイール磁石回転子及び固定子の大形化を招
くことなく、点火装置駆動用の電力を得ることができ
る。
【0016】更に、フライホイールの周壁部の一部を径
方向の外側に突出させることにより点火用磁極部を形成
するようにした場合には、点火用磁極部として別個の部
品を必要としないため、部品点数の削減を図ることがで
きる。
【0017】また、点火用磁極部として強磁性材料のブ
ロックを用いるようにした場合には、フライホイールの
周壁部の一部を径方向の外側に突出させる加工が不要に
なるため、フライホイールの加工を容易にすることがで
きる。
【0018】本発明においてはまた、フライホイールの
周壁部の内周に取り付けられた主磁石界磁をフライホイ
ールの開口部側に片寄せた状態で配置して、該主磁石界
磁とフライホイールの底壁部との間に位置するフライホ
イールの周壁部の一部を径方向の内側に凹むように変形
させることによりフライホイールの周壁部の外周に磁石
取付け用凹部を形成し、該磁石取付け用凹部内に点火用
永久磁石を取り付けて該点火用永久磁石と周壁部の磁石
取付け用凹部に隣接する領域とにより点火用磁石界磁を
構成し、点火用磁石界磁に対向する磁極部を有する点火
用発電子鉄心と該点火用発電子鉄心に巻回された点火コ
イルとを備えた点火用発電子をフライホイールの外側に
配置するようにしてもよい。
【0019】このように構成した場合には、フライホイ
ールの外周に突出部が形成されないため、発電装置の径
方向寸法の縮小を図ることができる。またフライホイー
ルの外周に点火用永久磁石を取り付けた場合には、フラ
イホイール磁石回転子を機関に取り付ける際に、フライ
ホイールの外周の点火用永久磁石に物が当って該磁石が
破損するおそれがあるが、上記のようにフライホイール
の外周に形成した凹部内に点火用永久磁石を取り付ける
ようにすれば、該磁石が破損するおそれをなくすことが
できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下図1ないし図4に示した実施
例により、本発明の実施の形態を説明する。図1
(A),(B)は本発明に係わる内燃機関駆動発電装置
の第1の実施例を示したもので、(A)は正面図、
(B)は(A)のY−Y線断面図である。これらの図に
おいて、1は図示しない内燃機関のクランク軸に取り付
けられるフライホイール磁石回転子、2は内燃機関のケ
ースに取り付けられる固定子、3は同じく内燃機関のケ
ースに取り付けられる点火用発電子で、これらにより内
燃機関駆動発電装置が構成されている。
【0021】フライホイール磁石回転子1は、鉄板を絞
り加工することにより、ほぼカップ状を呈するように形
成されたフライホイール4と、該フライホイールの周壁
部4aの内周に等角度間隔で配置されて接着により固定
された2n(nは整数、この例ではn=9)個の永久磁
石5,5,…により構成された2n極(図示の例では1
8極)の主磁石界磁と、フライホイールの底壁部4bの
中央部に複数のリベット6により取り付けられた回転軸
取り付け用ボス7と、フライホイール4の周方向に所定
の間隔を隔てた状態でフライホイールの周壁部4aの外
周に突設された1対の点火用磁極部8及び9と、該1対
の点火用磁極部8,9の間に位置させた状態でフライホ
イールの周壁部4aの外周に磁極片10とともにネジ1
1により取り付けられた点火用永久磁石12とにより構
成されている。
【0022】主磁石界磁を構成する2n個の永久磁石
5,5,…は、周方向に交互に異極が並ぶように交互に
着磁の方向を異ならせて径方向に着磁されている。ボス
7の中央部には、該ボス部を軸線方向に貫通したテーパ
孔が形成されていて、該テーパ孔に図示しない内燃機関
のクランク軸を嵌合させた状態でフライホイール磁石回
転子1がクランク軸に取り付けられる。
【0023】点火用永久磁石12としては例えば希土類
磁石が用いられ、該点火用永久磁石12がフライホイー
ルの径方向に着磁される。図示の例では磁極片10にN
極が現れるように点火用永久磁石12が着磁されてい
る。この場合、点火用永久磁石12の両側にそれぞれ配
置された点火用磁極部8及び9には、磁極片10に現れ
る磁極と異なる極性の磁極(図示の例ではS極)が現れ
る。点火用永久磁石12と1対の点火用磁極部8及び9
とにより、フライホイールの外周に3極の点火用磁石界
磁が構成されている。
【0024】固定子2は、鋼板の積層体からなってい
て、フライホイール磁石回転子1の主磁石界磁に対向す
る磁極部を有する多極の電機子鉄心13と、該電機子鉄
心に巻回された電機子コイル14とにより構成されてい
る。電機子鉄心13は環状の継鉄部13aと該継鉄部の
外周部から等角度間隔で放射状に突出した2n個(nは
整数、図示の例では2n=18)の突極13b1 〜13
b18を有する環状星形鉄心からなっている。電機子鉄心
13の突極にそれぞれコイル14a〜14rが巻回さ
れ、これらのコイル14a〜14rが単相回路を構成す
るように直列または直並列に結線されて電機子コイル1
4が構成されている。この電機子コイルから得られる交
流出力は図示しないワイヤハーネスを通して外部に導出
されて、図示しない整流回路に入力される。
【0025】固定子2は、フライホイール磁石回転子1
の内側に配置された状態で、電機子鉄心13の継鉄部1
3aの内周部13cをインロー部として内燃機関のケー
スに位置決めされ、継鉄部13aに設けられた取付け孔
13dを貫通させたネジを機関のケース等に設けられた
固定子取り付け部にねじ込むことにより、内燃機関のケ
ースに対して固定される。
【0026】この例では、電機子鉄心の突極の数が2n
個であって、電機子コイルが単相結線されているが、フ
ライホイール磁石回転子1の主磁石界磁の極数2nに対
して電機子鉄心の突極の数を3nとして、該3n個の突
極にそれぞれ巻回されたコイルを3相結線することによ
り、電機子コイルを3相巻線とすることもできる。
【0027】点火用発電子3は、点火用発電子鉄心15
と、該鉄心に巻回された点火コイル16とを備えたもの
で、図示の点火用発電子鉄心15は、点火用磁石界磁の
磁極に所定のギャップを介して対向する磁極部15a1及
び15b1をそれぞれ一端に有する1対の脚部15a及び
15bと、該1対の脚部15a,15bの他端を連結す
るように設けられた棒状鉄心15cとによりコの字形に
形成されている。
【0028】図示の例では棒状鉄心15cの両端にそれ
ぞれアリ溝が形成され、棒状鉄心16の両端のアリ溝に
それぞれ1対の脚部15a及び15bの他端に形成され
たアリ15a2及び15b2が嵌合されて、棒状鉄心15c
と脚部15a,15bとが結合されている。
【0029】点火コイル16は、一次コイル16aと二
次コイル16bとからなるもので、該一次コイル及び二
次コイルは、合成樹脂製の点火コイルケース17内に収
納された状態で棒状鉄心15cに嵌装されている。
【0030】図示の例ではまた、点火コイルレース17
内に点火コイルとともに点火回路ユニット19が収納さ
れている。点火回路ユニット19は、点火コイルの一次
コイル16aに流しておいた一次電流を内燃機関の点火
時期に遮断するように制御する回路を備えたもので、こ
の点火回路ユニット19としては例えば、コレクタエミ
ッタ間回路が点火コイルの一次コイルに対して並列に接
続されて一次コイルに一方の極性の半サイクルの電圧が
誘起した時に導通して点火コイルの一次コイルに短絡電
流を流す一次電流制御用トランジスタと、該トランジス
タのコレクタエミッタ間の電圧を検出して検出した電圧
が設定値に達した時にトランジスタを遮断状態にするト
ランジスタ制御回路の構成部品とをプリンと基板に実装
した構成を有する公知の電流遮断形の点火回路ユニット
を用いることができる。
【0031】点火コイルケース17内にはエポキシ等の
絶縁樹脂が充填され、該絶縁樹脂により、一次コイル1
6a及び16bと点火回路ユニット19とがモールドさ
れている。
【0032】点火コイルの二次コイル16bの巻始め側
の端末部は鉄心15に接続されて接地され、該二次コイ
ルの巻終り側の端末部は高圧コード18を通して外部に
導出されて、機関の気筒に取り付けられた点火プラグに
接続される。
【0033】点火用発電子3は、点火用発電子鉄心の脚
部15a及び15bにそれぞれ設けられた取付け孔15
dを通して内燃機関のケースにねじ込まれたネジにより
機関のケースに取り付けられて、点火用発電子鉄心15
の脚部15a,15bの先端の磁極部15a1,15b1が
フライホイールの外周の点火用磁石界磁に所定のギャッ
プを介して対向させられる。
【0034】図示の点火用発電子3においては、磁極部
15a1,15b1相互間の角度間隔が、点火用磁石界磁の
隣り合う磁極相互間の角度間隔にほぼ等しく設定される
とともに、磁極部15a1及び15b1のそれぞれが図1
(A)に示すようにフライホイールの外周の点火用磁石
界磁の隣り合う磁極に跨って対向し得るように、磁極部
15a1及び15b1のそれぞれの極弧角が設定されてい
る。
【0035】機関の回転に伴ってフライホイール磁石回
転子1が回転すると、点火用磁石界磁が点火用発電子鉄
心15の磁極部の位置を通過する際に、鉄心15に流れ
る磁束が1サイクルだけ交番し、この磁束の交番によ
り、一方の極性の半波の電圧の前後に他方の極性の半波
の電圧が1山ずつ現れる1サイクル半の電圧が点火コイ
ルの一次コイルに誘起する。
【0036】点火回路ユニット19は、点火コイルの一
次コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起した時に、該
点火コイルの一次コイルに対して並列に接続されたトラ
ンジスタを導通させて、点火コイルに1次電流を流し、
該一次電流が十分大きくなって、一次コイルの両端の電
圧が設定値に達した時にトランジスタを遮断状態にして
一次電流を遮断する。この一次電流の遮断により点火コ
イルの二次コイル16bに高電圧が誘起する。この高電
圧は機関の気筒に取り付けられた点火プラグに印加され
るため、該点火プラグに火花が生じて機関が点火され
る。
【0037】図1に示した磁石発電機の電機子コイル1
4には、機関の回転に同期して交流電圧が誘起する。負
荷が周波数の変動に無関係な場合には、電機子コイル1
4の出力がそのまま負荷に供給されるが、負荷が直流負
荷(例えばバッテリ等)である場合には、電機子コイル
の交流出力が整流回路により整流されて負荷に供給され
る。また負荷が一定の周波数(例えば商用周波数)で動
作する交流負荷である場合には、電機子コイル14の出
力が一旦整流回路により整流された後、インバータによ
り所定の周波数の交流電圧に変換されて負荷に供給され
る。
【0038】上記のように、フライホイール4の外周に
点火用磁石界磁を構成して、この点火用磁石界磁に点火
用発電子3を対向させる構造にすると、電機子鉄心13
の突極部のすべてを、発電機本来の負荷を駆動するため
の電力を発生する電機子コイルを巻回するために用いる
ことができるので、発電機の出力を何等犠牲にすること
なく、点火装置駆動用の電力を得ることができる。
【0039】図2(A),(B)は、図1に示した実施
例における点火用磁石界磁部分の構造の一例を拡大して
示したもので、(A)は要部の縦断面図、(B)は要部
の上面図である。この例では、フライホイール4の周壁
部4aの一部をプレス加工により径方向の外側に打ち出
すことにより、フライホイールの外周に1対の点火用磁
極部8,9が形成されている。点火用磁極部8,9の間
には、点火用永久磁石12が磁極片10とともにネジ1
1によりフライホイールの周壁部4aに締結されて取り
付けられている。点火用永久磁石12は径方向に着磁さ
れ、点火用磁極8、磁極片10及び点火用磁極9の外周
面にそれぞれ図示のようにS,N,Sの磁極が現れるよ
うになっている。
【0040】図2に示した例では、フライホイールの周
壁部の一部を打ち出すことにより1対の点火用磁極部
8,9を形成したが、図3に示したように、フライホイ
ールの周壁部4aの外周に磁性材料のブロックをネジ2
0、21により固定することにより、点火用磁極部8,
9を形成するようにしてもよい。
【0041】図4(A),(B)は本発明の他の実施例
を示したもので、同図(A)は同図(B)のY−Y線断
面を示し、また同図(B)は同図(A)のZ−Z線断面
を示している。
【0042】図4の実施例では、フライホイール4の周
壁部4aの内周に取り付けられて主磁石界磁を構成する
永久磁石5,5,…が、フライホイール4の開口部側に
片寄せた状態で配置されていて、該主磁石界磁とフライ
ホイールの底壁部4bとの間に位置するフライホイール
の周壁部4aの一部が径方向の内側に凹むようにプレス
加工により変形されて、フライホイールの周壁部4aの
外周に磁石取付け用凹部22が形成されている。磁石取
付け用凹部22内に点火用永久磁石12が磁極片10と
ともにネジ11により取り付けられて、該点火用永久磁
石12及び磁極片10とフライホイールの周壁部4aの
磁石取付け用凹部22に隣接する領域4a1 及び4a2
とにより、3極の点火用磁石界磁が構成されている。フ
ライホイール磁石回転子1のその他の部分の構成は図1
に示したものと同様である。
【0043】点火用発電子3は図1に示した例で用いら
れたものと同様の構造を有し、点火用発電子鉄心15の
磁極部が点火用磁石界磁の磁極と所定のギャツプを介し
て対向させられた状態でフライホイール4の外側に配置
されて、内燃機関のケースに取り付けられる。
【0044】図4に示した実施例においても、点火用磁
石界磁がフライホイール4の周壁部4aの外周側に設け
られ、またこの点火用磁石界磁と協働して点火装置駆動
用の電力を発生する点火用発電子3は、フライホイール
4の外側に配置されるので、磁石発電機の主磁石界磁及
び固定子は、点火用磁石界磁及び点火用発電子の存在の
影響を受けることなく構成することができる。したがっ
て、主発電機の出力を何等犠牲にすることなく、点火装
置駆動用の電力を得ることができる。
【0045】また図4に示した例では、点火用磁石界磁
と主界磁とがフライホイールの軸線方向に位置をずらし
た状態で設けられるので、主磁石界磁を構成する磁石の
配置に何等影響を与えることなく、点火用磁石界磁を構
成することができる。
【0046】また図4に示したように、フライホイール
の外周側に凹部を形成するためのプレス加工は、フライ
ホイールの外周側に突起を形成するためのプレス加工よ
りも容易に行うことができるので、図4に示したように
構成すると、フライホイールの加工を容易にすることが
できる。
【0047】更に、図4に示したように、点火用永久磁
石12を凹部22内に配置すると、フライホイール磁石
回転子を機関に取付ける際に、磁石に物が当って磁石が
破損するのを防ぐことができるという利点も得られる。
【0048】上記図1及び図4に示した実施例では、主
磁石界磁の極数及び固定子2の極数が2n=18である
が、本発明において、主磁石界磁の極数は偶数であれば
よく、本発明は、主界磁を18極に構成する場合に限定
されない。また主発電機の固定子の極数(2nまたは3
n)も任意である。
【0049】図1及び図4に示した実施例において用い
られた点火用発電子では、1対の脚部と該1対の脚部の
他端間を結合する棒状鉄心部とを有するほぼコ字状の点
火用発電子鉄心を用いて、該鉄心の棒状鉄心部分に点火
コイルを巻回するようにしたが、点火用発電子は、1対
の脚部を有するほぼコ字状のまたはU字状の点火用発電
子鉄心の一方の脚部に点火コイルを巻回したものであっ
てもよい。
【0050】また上記の例では、点火用発電子内に点火
コイルの一次電流を制御する点火回路ユニットを内蔵さ
せたが、点火回路ユニットを点火用発電子の外部に設け
て、点火回路ユニットと点火用発電子との間をワイヤハ
ーネスで接続するようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、フライ
ホイール磁石回転子のフライホイールの周壁部の外周に
点火用磁石界磁を構成して、該点火用磁石界磁に点火用
発電子の磁極部を対向させるようにしたので、発電装置
本来の負荷に供給する電力を犠牲にすることなく、点火
装置駆動用の電力を得ることができる利点がある。
【0052】また本発明において、フライホイールの周
壁部の一部を径方向の外側に突出させることにより点火
用磁極部を形成するようにした場合には、点火用磁極部
として別個の部品を必要としないため、部品点数の削減
を図ることができる。
【0053】更に本発明において、フライホイールの周
壁部の外周に強磁性材料のブロックを固定することによ
り点火用磁極部を構成するようにした場合には、フライ
ホイールの周壁部を変形させるためのプレス加工を行う
ことなく点火用磁極部を構成することができるため、フ
ライホイールの加工を容易にすることができる。
【0054】また本発明において、フライホイールの周
壁部の外周に凹部を形成して、該凹部内に点火用永久磁
石を配置することにより点火用磁石界磁を構成するよう
にした場合には、フライホイール磁石回転子を機関に取
付ける際に、磁石に物が当って磁石が破損するのを防ぐ
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示したもので、(A)
は正面図、(B)は(A)のY−Y線断面図である。
【図2】図1に示した実施例の点火用磁石界磁部分の構
成例を示したもので、(A)は縦断面図、(B)は
(A)の上面図である。
【図3】図1に示した実施例の点火用磁石界磁部分の他
の構成例を示した縦断面図である。
【図4】(A)及び(B)は本発明の他の実施例を示し
たもので、(A)は(B)のY−Y線断面図、(B)は
(A)のZ−Z線断面図である。
【符号の説明】
1…フライホイール磁石回転子、2…固定子、3…点火
用発電子、4…フライホイール、4a…周壁部、4b…
底壁部、5…永久磁石、6…リベット、7…ボス、8,
9…点火用磁極部、10…磁極片、12…点火用永久磁
石、13…電機子鉄心、14…電機子コイル、14a〜
14r…電機子コイルを構成する単位コイル、15…点
火用発電子鉄心、15a、15b…脚部、15c…棒状
鉄心部、16…点火コイル、16a…一次コイル、16
b…二次コイル、17…点火コイルケース、18…高圧
コード、19…点火回路ユニット、22…磁石取付け用
凹部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G093 AA16 BA00 EB09 5H621 BB07 GA01 GA04 GA14 GA16 GA17 GB04 GB12 GB14 HH02 HH08 HH09 JK02 JK05 JK07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強磁性材料によりほぼカップ状に形成さ
    れて内燃機関のクランク軸に取り付けられるフライホイ
    ールの周壁部の内周に主磁石界磁を取り付けてなるフラ
    イホイール磁石回転子と、前記フライホイールの内側で
    前記主磁石界磁の磁極に対向する磁極部を有する電機子
    鉄心と該電機子鉄心に巻回された電機子コイルとを有す
    る固定子とを備えた内燃機関駆動発電装置において、 前記フライホイールの周方向に所定の間隔を隔てて並ぶ
    1対の点火用磁極部が前記フライホイールの周壁部の外
    周に突設され、 前記1対の点火用磁極部の間に位置させた状態で前記フ
    ライホイールの周壁部の外周に点火用永久磁石が取り付
    けられて該点火用永久磁石と前記1対の点火用磁極部と
    により点火用磁石界磁が構成され、 前記点火用磁石界磁に対向する磁極部を有する点火用発
    電子鉄心と該点火用発電子鉄心に巻回された点火コイル
    とを備えた点火用発電子が前記フライホイールの外側に
    配置されることを特徴とする内燃機関駆動発電装置。
  2. 【請求項2】 前記点火用磁極部は、前記フライホイー
    ルの周壁部の一部を径方向の外側に突出させることによ
    り形成されている請求項1に記載の内燃機関駆動発電装
    置。
  3. 【請求項3】 前記点火用磁極部は、前記フライホイー
    ルの周壁部の外周に固定された強磁性材料のブロックか
    らなっている請求項1に記載の内燃機関駆動発電装置。
  4. 【請求項4】 強磁性材料によりほぼカップ状に形成さ
    れて内燃機関のクランク軸に取り付けられるフライホイ
    ールの周壁部の内周に主磁石界磁を取り付けてなるフラ
    イホイール磁石回転子と、前記フライホイールの内側で
    前記主磁石界磁の磁極に対向する磁極部を有する電機子
    鉄心と該電機子鉄心に巻回された電機子コイルとを有す
    る固定子とを備えた内燃機関駆動発電装置において、 前記フライホイールの周壁部の内周に取り付けられた主
    磁石界磁は、前記フライホイールの開口部側に片寄せた
    状態で配置されていて、該主磁石界磁と前記フライホイ
    ールの底壁部との間に位置する前記フライホイールの周
    壁部の一部が径方向の内側に凹むように変形されて前記
    フライホイールの周壁部の外周に磁石取付け用凹部が形
    成され、 前記磁石取付け用凹部内に点火用永久磁石が取り付けら
    れて該点火用永久磁石と前記周壁部の前記磁石取付け用
    凹部に隣接する領域とにより点火用磁石界磁が構成さ
    れ、 前記点火用磁石界磁に対向する磁極部を有する点火用発
    電子鉄心と該点火用発電子鉄心に巻回された点火コイル
    とを備えた点火用発電子が前記フライホイールの外側に
    配置されることを特徴とする内燃機関駆動発電装置。
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CN100419238C (zh) * 2005-12-15 2008-09-17 财团法人工业技术研究院 引擎的复合动力装置
JP2010038006A (ja) * 2008-08-04 2010-02-18 Fuji Heavy Ind Ltd モータジェネレータおよび汎用エンジン
JP2012177373A (ja) * 2012-04-26 2012-09-13 Fuji Heavy Ind Ltd モータジェネレータおよび汎用エンジン

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