JP3707529B2 - 内燃機関駆動発電装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関により駆動されて電力を発生する内燃機関用磁石発電機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関により駆動されて電力を発生する小形の可搬式発電機として、高出力を得るために多極に構成されたフライホイール磁石発電機が多く用いられている。この種の磁石発電機は、機関のクランク軸に取り付けられるフライホイール磁石回転子と、フライホイール磁石回転子の内側に配置されて機関のケースなどに取り付けられる固定子とにより構成される。
【0003】
フライホイール磁石回転子は、強磁性材料によりほぼカップ状に形成されたフライホイールと、該フライホイールの周壁部の内周に形成された磁石界磁とにより構成され、固定子は、フライホイール磁石回転子の磁石界磁の磁極に対向する磁極部を有する電機子鉄心と該電機子鉄心に巻回された電機子コイルとにより構成される。
【0004】
固定子の電機子鉄心としては、一般に、環状の継鉄部の外周から多数の突極部を等角度間隔で放射状に突出させた構造を有する多極の環状星形鉄心が用いられ、該鉄心の各突極部に電機子コイルが巻回される。電機子コイルには機関の回転数に比例した周波数の交流電圧が誘起する。
【0005】
電機子コイルから得られる交流電圧は、整流されて直流電圧として直流負荷に供給されるか、または、整流されて直流電圧に変換された後、インバータにより商用周波数の交流電圧に変換されて交流負荷に供給される。
【0006】
この種の磁石発電機を用いた発電装置において、磁石発電機を駆動する内燃機関が火花点火式の機関である場合には、内燃機関用点火装置を駆動するための電力を必要とする。そのため、従来のこの種の発電装置では、固定子の電機子鉄心の一部の突極部を点火専用の突極部として、この点火専用の突極部に点火装置駆動用のコイルを巻いていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来の内燃機関駆動発電装置においては、内燃機関用点火装置を駆動するための電力を得るために、固定子の電機子鉄心の一部の突極部を点火専用の突極部として、この点火専用の突極部に点火装置駆動用のコイルを巻いていたため、発電装置の本来の負荷を駆動するための電機子コイルを巻回する突極部の数が少なくなり、発電装置本来の負荷に供給する電力の一部が犠牲になるという問題があった。
【0008】
なお発電装置本来の負荷に供給する電力を確保するために、フライホイール磁石回転子の磁石界磁を構成する永久磁石を大形にするとともに、電機子鉄心を大形にして電機子コイルの巻数を多くすることが考えられるが、このように構成した場合には磁石回転子及び固定子が大形になり、発電装置が大形化するため好ましくない。
【0009】
本発明の目的は、負荷に供給する電力の一部を犠牲にすることなく、かつフライホイール磁石回転子及び固定子を大形にすることなく、点火装置駆動用の電力を得ることができるようにした内燃機関駆動発電装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、強磁性材料によりほぼカップ状に形成されて内燃機関のクランク軸に取り付けられるフライホイールの周壁部の内周に等角度間隔で配置された2n個(nは整数)の永久磁石からなる2n極の主磁石界磁を取り付けてなるフライホイール磁石回転子と、フライホイールの内側で主磁石界磁の磁極に対向する磁極部を有する電機子鉄心及び該電機子鉄心に巻回された電機子コイルを有する固定子とを備えた内燃機関用磁石発電機に係わるものである。
【0011】
本発明においては、フライホイールの周方向に所定の間隔を隔てて並ぶ1対の点火用磁極部をフライホイールの周壁部の外周に突設し、1対の点火用磁極部の間に位置させた状態でフライホイールの周壁部の外周に点火用永久磁石を取り付けて該点火用永久磁石と1対の点火用磁極部とにより点火用磁石界磁を構成し、該点火用磁石界磁に対向する磁極部を有する点火用発電子鉄心と該点火用発電子鉄心に巻回された点火コイルとを備えた点火用発電子をフライホイールの外側に配置する。
【0012】
上記1対の点火用磁極部は、フライホイールの周壁部の一部を径方向の外側に突出させることにより形成することができる。
【0013】
上記1対の点火用磁極部はまた、強磁性体からなるブロックをフライホイールの周壁部の外周に固定することにより形成してもよい。
【0014】
上記のように、フライホイール磁石回転子のフライホイールの周壁部の外周に点火用磁石界磁を構成して、該点火用磁石界磁に点火用発電子の磁極部を対向させるようにすると、発電装置本来の負荷を駆動するための電力を犠牲にすることなく、点火装置駆動用の電力を得ることができる。
【0015】
また発電装置の負荷が同じであれば、主磁石界磁を構成する永久磁石及び電機子鉄心は従来の発電装置で用いられていたものと同じ大きさのものでよいため、フライホイール磁石回転子及び固定子の大形化を招くことなく、点火装置駆動用の電力を得ることができる。
【0016】
更に、フライホイールの周壁部の一部を径方向の外側に突出させることにより点火用磁極部を形成するようにした場合には、点火用磁極部として別個の部品を必要としないため、部品点数の削減を図ることができる。
【0017】
また、点火用磁極部として強磁性材料のブロックを用いるようにした場合には、フライホイールの周壁部の一部を径方向の外側に突出させる加工が不要になるため、フライホイールの加工を容易にすることができる。
【0018】
本発明においてはまた、フライホイールの周壁部の内周に取り付けられた主磁石界磁をフライホイールの開口部側に片寄せた状態で配置して、該主磁石界磁とフライホイールの底壁部との間に位置するフライホイールの周壁部の一部を径方向の内側に凹むように変形させることによりフライホイールの周壁部の外周に磁石取付け用凹部を形成し、該磁石取付け用凹部内に点火用永久磁石を取り付けて該点火用永久磁石と周壁部の磁石取付け用凹部に隣接する領域とにより点火用磁石界磁を構成し、点火用磁石界磁に対向する磁極部を有する点火用発電子鉄心と該点火用発電子鉄心に巻回された点火コイルとを備えた点火用発電子をフライホイールの外側に配置するようにしてもよい。
【0019】
このように構成した場合には、フライホイールの外周に突出部が形成されないため、発電装置の径方向寸法の縮小を図ることができる。またフライホイールの外周に点火用永久磁石を取り付けた場合には、フライホイール磁石回転子を機関に取り付ける際に、フライホイールの外周の点火用永久磁石に物が当って該磁石が破損するおそれがあるが、上記のようにフライホイールの外周に形成した凹部内に点火用永久磁石を取り付けるようにすれば、該磁石が破損するおそれをなくすことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下図1ないし図4に示した実施例により、本発明の実施の形態を説明する。 図1(A),(B)は本発明に係わる内燃機関駆動発電装置の第1の実施例を示したもので、(A)は正面図、(B)は(A)のY−Y線断面図である。これらの図において、1は図示しない内燃機関のクランク軸に取り付けられるフライホイール磁石回転子、2は内燃機関のケースに取り付けられる固定子、3は同じく内燃機関のケースに取り付けられる点火用発電子で、これらにより内燃機関駆動発電装置が構成されている。
【0021】
フライホイール磁石回転子1は、鉄板を絞り加工することにより、ほぼカップ状を呈するように形成されたフライホイール4と、該フライホイールの周壁部4aの内周に等角度間隔で配置されて接着により固定された2n(nは整数、この例ではn=9)個の永久磁石5,5,…により構成された2n極(図示の例では18極)の主磁石界磁と、フライホイールの底壁部4bの中央部に複数のリベット6により取り付けられた回転軸取り付け用ボス7と、フライホイール4の周方向に所定の間隔を隔てた状態でフライホイールの周壁部4aの外周に突設された1対の点火用磁極部8及び9と、該1対の点火用磁極部8,9の間に位置させた状態でフライホイールの周壁部4aの外周に磁極片10とともにネジ11により取り付けられた点火用永久磁石12とにより構成されている。
【0022】
主磁石界磁を構成する2n個の永久磁石5,5,…は、周方向に交互に異極が並ぶように交互に着磁の方向を異ならせて径方向に着磁されている。ボス7の中央部には、該ボス部を軸線方向に貫通したテーパ孔が形成されていて、該テーパ孔に図示しない内燃機関のクランク軸を嵌合させた状態でフライホイール磁石回転子1がクランク軸に取り付けられる。
【0023】
点火用永久磁石12としては例えば希土類磁石が用いられ、該点火用永久磁石12がフライホイールの径方向に着磁される。図示の例では磁極片10にN極が現れるように点火用永久磁石12が着磁されている。この場合、点火用永久磁石12の両側にそれぞれ配置された点火用磁極部8及び9には、磁極片10に現れる磁極と異なる極性の磁極(図示の例ではS極)が現れる。点火用永久磁石12と1対の点火用磁極部8及び9とにより、フライホイールの外周に3極の点火用磁石界磁が構成されている。
【0024】
固定子2は、鋼板の積層体からなっていて、フライホイール磁石回転子1の主磁石界磁に対向する磁極部を有する多極の電機子鉄心13と、該電機子鉄心に巻回された電機子コイル14とにより構成されている。電機子鉄心13は環状の継鉄部13aと該継鉄部の外周部から等角度間隔で放射状に突出した2n個(nは整数、図示の例では2n=18)の突極13b1 〜13b18を有する環状星形鉄心からなっている。電機子鉄心13の突極にそれぞれコイル14a〜14rが巻回され、これらのコイル14a〜14rが単相回路を構成するように直列または直並列に結線されて電機子コイル14が構成されている。この電機子コイルから得られる交流出力は図示しないワイヤハーネスを通して外部に導出されて、図示しない整流回路に入力される。
【0025】
固定子2は、フライホイール磁石回転子1の内側に配置された状態で、電機子鉄心13の継鉄部13aの内周部13cをインロー部として内燃機関のケースに位置決めされ、継鉄部13aに設けられた取付け孔13dを貫通させたネジを機関のケース等に設けられた固定子取り付け部にねじ込むことにより、内燃機関のケースに対して固定される。
【0026】
この例では、電機子鉄心の突極の数が2n個であって、電機子コイルが単相結線されているが、フライホイール磁石回転子1の主磁石界磁の極数2nに対して電機子鉄心の突極の数を3nとして、該3n個の突極にそれぞれ巻回されたコイルを3相結線することにより、電機子コイルを3相巻線とすることもできる。
【0027】
点火用発電子3は、点火用発電子鉄心15と、該鉄心に巻回された点火コイル16とを備えたもので、図示の点火用発電子鉄心15は、点火用磁石界磁の磁極に所定のギャップを介して対向する磁極部15a1及び15b1をそれぞれ一端に有する1対の脚部15a及び15bと、該1対の脚部15a,15bの他端を連結するように設けられた棒状鉄心15cとによりコの字形に形成されている。
【0028】
図示の例では棒状鉄心15cの両端にそれぞれアリ溝が形成され、棒状鉄心16の両端のアリ溝にそれぞれ1対の脚部15a及び15bの他端に形成されたアリ15a2及び15b2が嵌合されて、棒状鉄心15cと脚部15a,15bとが結合されている。
【0029】
点火コイル16は、一次コイル16aと二次コイル16bとからなるもので、該一次コイル及び二次コイルは、合成樹脂製の点火コイルケース17内に収納された状態で棒状鉄心15cに嵌装されている。
【0030】
図示の例ではまた、点火コイルレース17内に点火コイルとともに点火回路ユニット19が収納されている。点火回路ユニット19は、点火コイルの一次コイル16aに流しておいた一次電流を内燃機関の点火時期に遮断するように制御する回路を備えたもので、この点火回路ユニット19としては例えば、コレクタエミッタ間回路が点火コイルの一次コイルに対して並列に接続されて一次コイルに一方の極性の半サイクルの電圧が誘起した時に導通して点火コイルの一次コイルに短絡電流を流す一次電流制御用トランジスタと、該トランジスタのコレクタエミッタ間の電圧を検出して検出した電圧が設定値に達した時にトランジスタを遮断状態にするトランジスタ制御回路の構成部品とをプリンと基板に実装した構成を有する公知の電流遮断形の点火回路ユニットを用いることができる。
【0031】
点火コイルケース17内にはエポキシ等の絶縁樹脂が充填され、該絶縁樹脂により、一次コイル16a及び16bと点火回路ユニット19とがモールドされている。
【0032】
点火コイルの二次コイル16bの巻始め側の端末部は鉄心15に接続されて接地され、該二次コイルの巻終り側の端末部は高圧コード18を通して外部に導出されて、機関の気筒に取り付けられた点火プラグに接続される。
【0033】
点火用発電子3は、点火用発電子鉄心の脚部15a及び15bにそれぞれ設けられた取付け孔15dを通して内燃機関のケースにねじ込まれたネジにより機関のケースに取り付けられて、点火用発電子鉄心15の脚部15a,15bの先端の磁極部15a1,15b1がフライホイールの外周の点火用磁石界磁に所定のギャップを介して対向させられる。
【0034】
図示の点火用発電子3においては、磁極部15a1,15b1相互間の角度間隔が、点火用磁石界磁の隣り合う磁極相互間の角度間隔にほぼ等しく設定されるとともに、磁極部15a1及び15b1のそれぞれが図1(A)に示すようにフライホイールの外周の点火用磁石界磁の隣り合う磁極に跨って対向し得るように、磁極部15a1及び15b1のそれぞれの極弧角が設定されている。
【0035】
機関の回転に伴ってフライホイール磁石回転子1が回転すると、点火用磁石界磁が点火用発電子鉄心15の磁極部の位置を通過する際に、鉄心15に流れる磁束が1サイクルだけ交番し、この磁束の交番により、一方の極性の半波の電圧の前後に他方の極性の半波の電圧が1山ずつ現れる1サイクル半の電圧が点火コイルの一次コイルに誘起する。
【0036】
点火回路ユニット19は、点火コイルの一次コイルに一方の極性の半波の電圧が誘起した時に、該点火コイルの一次コイルに対して並列に接続されたトランジスタを導通させて、点火コイルに1次電流を流し、該一次電流が十分大きくなって、一次コイルの両端の電圧が設定値に達した時にトランジスタを遮断状態にして一次電流を遮断する。この一次電流の遮断により点火コイルの二次コイル16bに高電圧が誘起する。この高電圧は機関の気筒に取り付けられた点火プラグに印加されるため、該点火プラグに火花が生じて機関が点火される。
【0037】
図1に示した磁石発電機の電機子コイル14には、機関の回転に同期して交流電圧が誘起する。負荷が周波数の変動に無関係な場合には、電機子コイル14の出力がそのまま負荷に供給されるが、負荷が直流負荷(例えばバッテリ等)である場合には、電機子コイルの交流出力が整流回路により整流されて負荷に供給される。また負荷が一定の周波数(例えば商用周波数)で動作する交流負荷である場合には、電機子コイル14の出力が一旦整流回路により整流された後、インバータにより所定の周波数の交流電圧に変換されて負荷に供給される。
【0038】
上記のように、フライホイール4の外周に点火用磁石界磁を構成して、この点火用磁石界磁に点火用発電子3を対向させる構造にすると、電機子鉄心13の突極部のすべてを、発電機本来の負荷を駆動するための電力を発生する電機子コイルを巻回するために用いることができるので、発電機の出力を何等犠牲にすることなく、点火装置駆動用の電力を得ることができる。
【0039】
図2(A),(B)は、図1に示した実施例における点火用磁石界磁部分の構造の一例を拡大して示したもので、(A)は要部の縦断面図、(B)は要部の上面図である。この例では、フライホイール4の周壁部4aの一部をプレス加工により径方向の外側に打ち出すことにより、フライホイールの外周に1対の点火用磁極部8,9が形成されている。点火用磁極部8,9の間には、点火用永久磁石12が磁極片10とともにネジ11によりフライホイールの周壁部4aに締結されて取り付けられている。点火用永久磁石12は径方向に着磁され、点火用磁極8、磁極片10及び点火用磁極9の外周面にそれぞれ図示のようにS,N,Sの磁極が現れるようになっている。
【0040】
図2に示した例では、フライホイールの周壁部の一部を打ち出すことにより1対の点火用磁極部8,9を形成したが、図3に示したように、フライホイールの周壁部4aの外周に磁性材料のブロックをネジ20、21により固定することにより、点火用磁極部8,9を形成するようにしてもよい。
【0041】
図4(A),(B)は本発明の他の実施例を示したもので、同図(A)は同図(B)のY−Y線断面を示し、また同図(B)は同図(A)のZ−Z線断面を示している。
【0042】
図4の実施例では、フライホイール4の周壁部4aの内周に取り付けられて主磁石界磁を構成する永久磁石5,5,…が、フライホイール4の開口部側に片寄せた状態で配置されていて、該主磁石界磁とフライホイールの底壁部4bとの間に位置するフライホイールの周壁部4aの一部が径方向の内側に凹むようにプレス加工により変形されて、フライホイールの周壁部4aの外周に磁石取付け用凹部22が形成されている。磁石取付け用凹部22内に点火用永久磁石12が磁極片10とともにネジ11により取り付けられて、該点火用永久磁石12及び磁極片10とフライホイールの周壁部4aの磁石取付け用凹部22に隣接する領域4a1 及び4a2 とにより、3極の点火用磁石界磁が構成されている。フライホイール磁石回転子1のその他の部分の構成は図1に示したものと同様である。
【0043】
点火用発電子3は図1に示した例で用いられたものと同様の構造を有し、点火用発電子鉄心15の磁極部が点火用磁石界磁の磁極と所定のギャツプを介して対向させられた状態でフライホイール4の外側に配置されて、内燃機関のケースに取り付けられる。
【0044】
図4に示した実施例においても、点火用磁石界磁がフライホイール4の周壁部4aの外周側に設けられ、またこの点火用磁石界磁と協働して点火装置駆動用の電力を発生する点火用発電子3は、フライホイール4の外側に配置されるので、磁石発電機の主磁石界磁及び固定子は、点火用磁石界磁及び点火用発電子の存在の影響を受けることなく構成することができる。したがって、主発電機の出力を何等犠牲にすることなく、点火装置駆動用の電力を得ることができる。
【0045】
また図4に示した例では、点火用磁石界磁と主界磁とがフライホイールの軸線方向に位置をずらした状態で設けられるので、主磁石界磁を構成する磁石の配置に何等影響を与えることなく、点火用磁石界磁を構成することができる。
【0046】
また図4に示したように、フライホイールの外周側に凹部を形成するためのプレス加工は、フライホイールの外周側に突起を形成するためのプレス加工よりも容易に行うことができるので、図4に示したように構成すると、フライホイールの加工を容易にすることができる。
【0047】
更に、図4に示したように、点火用永久磁石12を凹部22内に配置すると、フライホイール磁石回転子を機関に取付ける際に、磁石に物が当って磁石が破損するのを防ぐことができるという利点も得られる。
【0048】
上記図1及び図4に示した実施例では、主磁石界磁の極数及び固定子2の極数が2n=18であるが、本発明において、主磁石界磁の極数は偶数であればよく、本発明は、主界磁を18極に構成する場合に限定されない。また主発電機の固定子の極数(2nまたは3n)も任意である。
【0049】
図1及び図4に示した実施例において用いられた点火用発電子では、1対の脚部と該1対の脚部の他端間を結合する棒状鉄心部とを有するほぼコ字状の点火用発電子鉄心を用いて、該鉄心の棒状鉄心部分に点火コイルを巻回するようにしたが、点火用発電子は、1対の脚部を有するほぼコ字状のまたはU字状の点火用発電子鉄心の一方の脚部に点火コイルを巻回したものであってもよい。
【0050】
また上記の例では、点火用発電子内に点火コイルの一次電流を制御する点火回路ユニットを内蔵させたが、点火回路ユニットを点火用発電子の外部に設けて、点火回路ユニットと点火用発電子との間をワイヤハーネスで接続するようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、フライホイール磁石回転子のフライホイールの周壁部の外周に点火用磁石界磁を構成して、該点火用磁石界磁に点火用発電子の磁極部を対向させるようにしたので、発電装置本来の負荷に供給する電力を犠牲にすることなく、点火装置駆動用の電力を得ることができる利点がある。
【0052】
また本発明において、フライホイールの周壁部の一部を径方向の外側に突出させることにより点火用磁極部を形成するようにした場合には、点火用磁極部として別個の部品を必要としないため、部品点数の削減を図ることができる。
【0053】
更に本発明において、フライホイールの周壁部の外周に強磁性材料のブロックを固定することにより点火用磁極部を構成するようにした場合には、フライホイールの周壁部を変形させるためのプレス加工を行うことなく点火用磁極部を構成することができるため、フライホイールの加工を容易にすることができる。
【0054】
また本発明において、フライホイールの周壁部の外周に凹部を形成して、該凹部内に点火用永久磁石を配置することにより点火用磁石界磁を構成するようにした場合には、フライホイール磁石回転子を機関に取付ける際に、磁石に物が当って磁石が破損するのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示したもので、(A)は正面図、(B)は(A)のY−Y線断面図である。
【図2】 図1に示した実施例の点火用磁石界磁部分の構成例を示したもので、(A)は縦断面図、(B)は(A)の上面図である。
【図3】 図1に示した実施例の点火用磁石界磁部分の他の構成例を示した縦断面図である。
【図4】 (A)及び(B)は本発明の他の実施例を示したもので、(A)は(B)のY−Y線断面図、(B)は(A)のZ−Z線断面図である。
【符号の説明】
1…フライホイール磁石回転子、2…固定子、3…点火用発電子、4…フライホイール、4a…周壁部、4b…底壁部、5…永久磁石、6…リベット、7…ボス、8,9…点火用磁極部、10…磁極片、12…点火用永久磁石、13…電機子鉄心、14…電機子コイル、14a〜14r…電機子コイルを構成する単位コイル、15…点火用発電子鉄心、15a、15b…脚部、15c…棒状鉄心部、16…点火コイル、16a…一次コイル、16b…二次コイル、17…点火コイルケース、18…高圧コード、19…点火回路ユニット、22…磁石取付け用凹部。

Claims (3)

  1. 強磁性材料によりほぼカップ状に形成されて内燃機関のクランク軸に取り付けられるフライホイールの周壁部の内周に等角度間隔で配置された2n個(nは整数)の永久磁石からなる2n極の主磁石界磁を取り付けてなるフライホイール磁石回転子と、前記フライホイールの内側で前記主磁石界磁の磁極に対向する磁極部を有する電機子鉄心と該電機子鉄心に巻回された電機子コイルとを有する固定子とを備えた内燃機関駆動発電装置において、
    前記フライホイールの周方向に所定の間隔を隔てて並ぶ1対の点火用磁極部が前記フライホイールの周壁部の外周に突設され、
    前記点火用磁極部は、前記フライホイールの周壁部の一部を径方向の外側に突出させることにより形成され、
    前記1対の点火用磁極部の間に位置させた状態で前記フライホイールの周壁部の外周に点火用永久磁石が取り付けられて該点火用永久磁石と前記1対の点火用磁極部とにより点火用磁石界磁が構成され、
    前記点火用磁石界磁に対向する磁極部を有する点火用発電子鉄心と該点火用発電子鉄心に巻回された点火コイルとを備えた点火用発電子が前記フライホイールの外側に配置されることを特徴とする内燃機関駆動発電装置。
  2. 強磁性材料によりほぼカップ状に形成されて内燃機関のクランク軸に取り付けられるフライホイールの周壁部の内周に等角度間隔で配置された2n個(nは整数)の永久磁石からなる2n極の主磁石界磁を取り付けてなるフライホイール磁石回転子と、前記フライホイールの内側で前記主磁石界磁の磁極に対向する磁極部を有する電機子鉄心と該電機子鉄心に巻回された電機子コイルとを有する固定子とを備えた内燃機関駆動発電装置において、
    前記フライホイールの周方向に所定の間隔を隔てて並ぶ1対の点火用磁極部が前記フライホイールの周壁部の外周に突設され、
    前記点火用磁極部は、前記フライホイールの周壁部の外周に固定された強磁性材料のブロックからなり、
    前記1対の点火用磁極部の間に位置させた状態で前記フライホイールの周壁部の外周に点火用永久磁石が取り付けられて該点火用永久磁石と前記1対の点火用磁極部とにより点火用磁石界磁が構成され、
    前記点火用磁石界磁に対向する磁極部を有する点火用発電子鉄心と該点火用発電子鉄心に巻回された点火コイルとを備えた点火用発電子が前記フライホイールの外側に配置されることを特徴とする内燃機関駆動発電装置。
  3. 強磁性材料によりほぼカップ状に形成されて内燃機関のクランク軸に取り付けられるフライホイールの周壁部の内周に等角度間隔で配置された2n個(nは整数)の永久磁石からなる2n極の主磁石界磁を取り付けてなるフライホイール磁石回転子と、前記フライホイールの内側で前記主磁石界磁の磁極に対向する磁極部を有する電機子鉄心と該電機子鉄心に巻回された電機子コイルとを有する固定子とを備えた内燃機関駆動発電装置において、
    前記フライホイールの周壁部の内周に取り付けられた主磁石界磁は、前記フライホイールの開口部側に片寄せた状態で配置されていて、該主磁石界磁と前記フライホイールの底壁部との間に位置する前記フライホイールの周壁部の一部が径方向の内側に凹むように変形されて前記フライホイールの周壁部の外周に磁石取付け用凹部が形成され、
    前記磁石取付け用凹部内に点火用永久磁石が取り付けられて該点火用永久磁石と前記周壁部の前記磁石取付け用凹部に隣接する領域とにより点火用磁石界磁が構成され、
    前記点火用磁石界磁に対向する磁極部を有する点火用発電子鉄心と該点火用発電子鉄心に巻回された点火コイルとを備えた点火用発電子が前記フライホイールの外側に配置されることを特徴とする内燃機関駆動発電装置。
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