JP2010037668A - 炭素繊維ウェブの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】炭素繊維束(a)と少なくとも1種以上の他の強化繊維束(b)とを含む炭素繊維ウェブの製造方法であって、炭素繊維束(a)および他の強化繊維束(b)とは、単繊維のウィルヘルミ法で測定される水との接触角、単繊維の表面積比、単繊維の表面の二乗平均粗さ、及び繊維束の長さのいずれか1種または2種以上が異なり、炭素繊維束(a)を30〜99質量%、強化繊維束(b)を1〜70質量%含む強化繊維束を抄造してなる炭素繊維ウェブの製造方法。
【選択図】なし
Description
特許文献2では、水系プロセス用の炭素繊維が開示されており、様々な用途への展開が期待されているが、単一の炭素繊維に関する記載のみであり、成形品の力学特性などをより高性能なものとする水分散性炭素繊維の開発が望まれていた。
特許文献4には太径と細径の炭素繊維に有機繊維をバインダー成分として添加した炭素繊維紙が開示されているが、炭素繊維の径以外の条件は特に変更しておらず、繊維の分散状態についてはさらなる改良が望まれていた。
〔1〕炭素繊維束(a)と少なくとも1種以上の他の強化繊維束(b)とを含む炭素繊維ウェブの製造方法であって、炭素繊維束(a)を形成する単繊維のウィルヘルミ法で測定される水との接触角が40°を超え、かつ他の強化繊維束(b)を形成する単繊維のウィルヘルミ法で測定される水との接触角が40°以下であり、炭素繊維束(a)を30〜99質量%、強化繊維束(b)を1〜70質量%含む強化繊維束を抄造してなる炭素繊維ウェブの製造方法。
〔2〕炭素繊維束(a)と少なくとも1種以上の他の強化繊維束(b)とを含む炭素繊維ウェブの製造方法であって、炭素繊維束(a)を形成する単繊維の表面積比が1.00〜1.05であり、他の強化繊維束(b)を形成する単繊維の表面積比が1.06以上であり、炭素繊維束(a)を30〜99質量%、強化繊維束(b)を1〜70質量%含む強化繊維束を抄造してなる炭素繊維ウェブの製造方法。
〔3〕炭素繊維束(a)の単繊維の表面の二乗平均粗さが1nm以上20nm未満であり、他の強化繊維束(b)の単繊維の表面の二乗平均粗さが20nm以上であり、炭素繊維束(a)を30〜99質量%、強化繊維束(b)を1〜70質量%含む強化繊維束を抄造してなる炭素繊維ウェブの製造方法。
〔4〕炭素繊維束(a)と少なくとも1種以上の他の強化繊維束(b)とを含む炭素繊維ウェブの製造方法であって、炭素繊維束(a)は長さ5〜50mmであり、強化繊維束(b)は長さ5mm未満であり、炭素繊維束(a)を30〜99質量%、他の強化繊維束(b)を1〜70質量%含む強化繊維束を抄造してなる炭素繊維ウェブの製造方法。
〔5〕前記強化繊維束(b)が炭素繊維束、ガラス繊維束及びバサルト繊維束より選ばれる少なくとも1種以上の強化繊維束である、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の炭素繊維ウェブの製造方法。
〔6〕前記炭素繊維束(a)が単繊維数50,000〜300,000本の繊維束である、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の炭素繊維ウェブの製造方法。
〔7〕前記抄造後さらに炭素繊維ウェブを引取速度が10m/分以上で引き取る、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の炭素繊維ウェブの製造方法。
〔8〕前記炭素繊維ウェブの目付が10〜500g/m2である、〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の炭素繊維ウェブの製造方法。
〔9〕前記炭素繊維のX線光電子分光法により測定される表面酸素濃度比O/Cが0.05〜0.50である、〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の炭素繊維ウェブの製造方法。
〔10〕〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の製造方法で製造された炭素繊維ウェブを用いる、電気・電子機器部品、土木・建築用部品、自動車・二輪車用の構造部品又は航空機用部品。
また、強化繊維束及び炭素繊維を構成する単繊維の本数には、特に制限はないが、生産性の観点からは24,000本以上が好ましく、48,000本以上がさらに好ましい。単繊維の本数の上限については特に制限はないが、分散性や取り扱い性とのバランスも考慮して、300,000本程度もあれば生産性と分散性、取り扱い性を良好に保つことができる。
炭素繊維束(a)を形成する単繊維の数は、50,000〜300,000本であることが好ましく、70,000〜250,000本であることがより好ましい。50,000本未満であると炭素繊維を効率良く製造し、低コストで供給することが難しい場合があり、300,000本を超えると抄造時の分散状態が不十分となるおそれがある。単繊維の数の測定は、紡糸の際の口金ホール数を確認することや、炭素繊維束の密度を測定し、その炭素繊維束より単繊維数十本の既知数の繊維束を取り出して密度を測定して結果より割り返すことにより測定することができる。
〔式〕Cosθ=(8本の単繊維が受ける力F(mN))/((8(単繊維の数)×単繊維の円周(m)×液体の表面張力(mJ/m2)
(式)HLB=20×Mn1/Mn
アクリロニトリル(AN)99.4モル%とメタクリル酸0.6モル%からなる共重合体を用いて、乾湿式紡糸方法により単繊維デニール1d、フィラメント数12,000のアクリル系繊維束を得た。得られたアクリル系繊維束を240〜280℃の温度の空気中で、延伸比1.05で加熱し、耐炎化繊維に転換し、次いで窒素雰囲気中300〜900℃の温度領域での昇温速度を200℃/分とし10%の延伸を行った後、1,300℃の温度まで昇温し焼成した。この炭素繊維束に硫酸を電解質とした水溶液で、炭素繊維1gあたり3クーロンの電解表面処理を行い、さらに浸漬法によりサイジング剤を付与し、120℃の温度の加熱空気中で乾燥しPAN系炭素繊維A1を得た。
総フィラメント数 12,000本
単繊維直径 7μm
単位長さ当たりの質量 0.8g/m
比重 1.8g/cm3
引張強度(注1) 4.2GPa
引張弾性率(注2) 230GPa
サイジング種類 ポリオキシエチレンオレイルエーテル
サイジング付着量(注3) 1.5質量%
O/C(注4) 0.10
水との接触角(注5) 63°
表面積比(注6) 1.00
表面の2乗平均粗さ(注7) 3nm
アクリロニトリル(AN)99.4モル%とメタクリル酸0.6モル%からなる共重合体を用いて、乾湿式紡糸方法により単繊維デニール1d、フィラメント数12,000のアクリル系繊維束を得た。得られたアクリル系繊維束を240〜280℃の温度の空気中で、延伸比1.05で加熱し、耐炎化繊維に転換し、次いで窒素雰囲気中300〜900℃の温度領域での昇温速度を200℃/分とし10%の延伸を行った後、1,300℃の温度まで昇温し焼成した。さらに浸漬法によりサイジング剤を付与し、120℃の温度の加熱空気中で乾燥しPAN系炭素繊維A2を得た。
総フィラメント数 12,000本
単繊維直径 7μm
単位長さ当たりの質量 0.8g/m
比重 1.8g/cm3
引張強度(注1) 4.2GPa
引張弾性率(注2) 230GPa
サイジング種類 ポリオキシエチレンオレイルエーテル
サイジング付着量(注3) 1.5質量%
O/C(注4) 0.05
水との接触角(注5) 70°
表面積比(注6) 1.00
表面の2乗平均粗さ(注7) 3nm
アクリロニトリル(AN)99.4モル%とメタクリル酸0.6モル%からなる共重合体を用いて、湿式紡糸方法により単繊維デニール1d、フィラメント数12,000のアクリル系繊維束を得た。得られたアクリル系繊維束を240〜280℃の温度の空気中で、延伸比1.05で加熱し、耐炎化繊維に転換し、次いで窒素雰囲気中300〜900℃の温度領域での昇温速度を200℃/分とし10%の延伸を行った後、1,300℃の温度まで昇温し焼成した。この炭素繊維束に硫酸を電解質とした水溶液で、炭素繊維1gあたり3クーロンの電解表面処理を行い、さらに浸漬法によりサイジング剤を付与し、120℃の温度の加熱空気中で乾燥しPAN系炭素繊維A3を得た。
総フィラメント数 12,000本
単繊維直径 7μm
単位長さ当たりの質量 0.8g/m
比重 1.8g/cm3
引張強度(注1) 3.2GPa
引張弾性率(注2) 225GPa
サイジング種類 ポリオキシエチレンオレイルエーテル
サイジング付着量(注3) 1.5質量%
O/C(注4) 0.10
水との接触角(注5) 47°
表面積比(注6) 1.10
表面の2乗平均粗さ(注7) 28nm
アクリロニトリル(AN)99.4モル%とメタクリル酸0.6モル%からなる共重合体を用いて、乾湿式紡糸方法により単繊維デニール1d、フィラメント数12,000のアクリル系繊維束を得た。得られたアクリル系繊維束を240〜280℃の温度の空気中で、延伸比1.05で加熱し、耐炎化繊維に転換し、次いで窒素雰囲気中300〜900℃の温度領域での昇温速度を200℃/分とし10%の延伸を行った後、1,300℃の温度まで昇温し焼成した。この炭素繊維束に炭酸アンモニウムを電解質とした水溶液で、炭素繊維1gあたり80クーロンの電解表面処理を行い、さらに浸漬法によりサイジング剤を付与し、120℃の温度の加熱空気中で乾燥しPAN系炭素繊維を得た。
総フィラメント数 12,000本
単繊維直径 7μm
単位長さ当たりの質量 0.8g/m
比重 1.8g/cm3
引張強度(注1) 4.2GPa
引張弾性率(注2) 230GPa
サイジング種類 水溶性ポリウレタン樹脂(吉村油化学(株)製“テキサノール”PE−10F)
サイジング付着量(注3) 1.5質量%
O/C(注4) 0.25
水との接触角(注5) 38°
表面積比(注6) 1.00
表面の2乗平均粗さ(注7) 3nm
三井化学(株)製の酸変性ポリプロピレン樹脂“アドマー”(登録商標)QE510を温度200℃、圧力20MPaで1分間プレス成形し、厚み50μmの酸変性ポリプロピレン樹脂フィルムFを作製した。
日本工業規格(JIS)−R−7601「樹脂含浸ストランド試験法」に記載された手法により、求めた。ただし、測定する炭素繊維の樹脂含浸ストランドは、“BAKELITE”(登録商標)ERL4221(100質量部)/3フッ化ホウ素モノエチルアミン(3質量部)/アセトン(4質量部)を、炭素繊維に含浸させ、130℃、30分で硬化させて形成した。また、ストランドの測定本数は、6本とし、各測定結果の平均値を、その炭素繊維の引張強度、引張弾性率とした。
試料として、サイジング剤が付着している炭素繊維約5gを採取し、耐熱性の容器に投入した。次にこの容器を120℃で3時間乾燥した。吸湿しないようにデシケーター中で注意しながら室温まで冷却後、秤量した質量をW1(g)とした。続いて、容器ごと、窒素雰囲気中で、450℃で15分間加熱後、同様にデシケーター中で吸湿しないように注意しながら室温まで冷却後、秤量した質量をW2(g)とした。以上の処理を経て、炭素繊維へのサイジング剤の付着量を次の式により求めた。
(式)付着量(質量%)=100×{(W1−W2)/W2}
なお、測定は3回行い、その平均値を付着量として採用した。
X線光電子分光法により次の手順に従って求めた。まず、溶剤で炭素繊維表面に付着物などを除去した炭素繊維を20mmにカットして、銅製の試料支持台に拡げて並べた。X線源としてA1Kα1、2を用い、試料チャンバー中を1×108Torrに保った。測定時の帯電に伴うピークの補正値としてC1sの主ピークの運動エネルギー値(K.E.)を1202cVに合わせた。C1sピーク面積を、K.E.として1191〜1205eVの範囲で直線のベースラインを引くことにより求めた。O1sピーク面積を、K.E.として947〜959eVの範囲で直線のベースラインを引くことにより求めた。
接触角の測定装置としてDataPhysics社製DCAT11を用い、試料専用ホルダーはFH12(表面が粘着物質でコーティングされた平板)を用いた。試料である単繊維8本を適当な長さにカットした後、試料専用ホルダーFH12に、単繊維間が2〜3mmとなるように平行に貼り付けた。次に各単繊維の先端を切りそろえて測定装置DCAT11にセットした。精製水その他液状媒体の入ったセルを8本の単繊維の下端に0.2mm/sの速度で近づけ、単繊維の先端から5mmまで浸漬させた後、0.2mm/sの速度で単繊維を引き上げて、測定した。この測定を4回以上繰り返し、液体中に浸漬しているとき、すなわち単繊維が前進している時に単繊維の受ける力Fを電子天秤で測定し、この値を用いて次の式より接触角θを測定した。
〔式〕Cosθ=(8本の単繊維が受ける力F(mN))/((8(単繊維の数)×単繊維の円周(m)×液体の表面張力(mJ/m2)
測定する繊維束を、銀ペーストを用いて基板(シリコンウエハ)上に固定し、原子間力顕微鏡(AFM、メーカー名Digital Instruments社製、商品名 NanoScope IIIa原子間力顕微鏡)を用いて、下記条件にて単糸の中央部について3次元表面形状の像を得た。
・走査モード:タッピングモード
・探針:オリンパス光学工業製Siカンチレバー一体型探針OMCL−AC120TS
・走査範囲:2.5μm×2.5μm
・走査速度:0.4Hz・ピクセル数:512×512
・測定環境:室温、大気中
単繊維1本から1箇所ずつ観察して得られた像について、前記装置に付属のソフトウエア(NanoScope IIIバージョン4.22r2)によりデータ処理し、1次Flattenフィルタ、Lowpassフィルタ、3次Plane Fitフィルタを用いてフィルタリングし、得られた像全体を対象として実表面積と投影面積を算出した。なお、投影面積については、繊維断面の曲率を考慮し近似した3次曲面への投影面積とした。表面積比は次式で求めた。各繊維束について、任意に選んだ5箇所について上記の測定を行い、最大値、最小値を除いた3カ所の相加平均値を最終的な表面積比とした。
(式)表面積比=実表面積/投影面積
上記の方法に従いAFMにより得られた原像について、前記装置に付属のソフトウエアによりデータ処理し、繊維断面の曲率を考慮した3次元近似曲面を求めた。原像からこの3次元近似曲面をバックグラウンドとして差し引き、2乗平均粗さを求めた。任意の5箇所について同様の測定を行い、最大値、最小値を除いた3カ所の相加平均値を最終的な表面の2乗平均粗さとした。
抄紙により得られた炭素繊維ウェブの任意の部位より、50mm×50mmの正方形状にウェブを切り出して顕微鏡にて観察した。10本以上の炭素繊維の単繊維が束状になった状態、すなわち分散が不十分な炭素繊維の束の個数を測定した。この手順で20回の測定をおこない、その平均値をもって、分散が不十分な炭素繊維の束が1個未満を二重丸、分散が不十分な炭素繊維の束が1個以上5個未満を○、分散が不十分な炭素繊維の束が5個以上10個未満を△、分散が不十分な炭素繊維の束が10個以上を×で評価した。
抄紙により得られた炭素繊維ウェブを200mm×200mmに切り出して、120℃で1時間乾燥させた。乾燥後の炭素繊維ウェブと、酸変性ポリプロピレン樹脂フィルムFを、樹脂フィルムF/炭素繊維ウェブ/樹脂フィルムFとなるように3層積層した。この積層物を温度200℃、圧力30MPaで5分間プレス成形し、圧力を保持したまま50℃まで冷却して厚み0.12mmの炭素繊維強化樹脂シートを作製した。この樹脂シートを8枚積層し、温度200℃、圧力30MPaで5分間プレス成形し、圧力を保持したまま50℃まで冷却して厚み1.0mmの炭素繊維強化樹脂成形品を得た。得られた成形品を用いて、ISO178法(1993)に従い、曲げ強度をn=10で評価した。なお、曲げ強度の評価結果は実施例1を100として相対値で記載した。
炭素繊維A1をカートリッジカッターで6.4mmにカットし、チョップド炭素繊維(A1−1)を得た。
炭素繊維A4をカートリッジカッターで6.4mmにカットし、チョップド炭素繊維(A4−1)を得た。
実施条件および得られた炭素繊維ウェブの評価結果を、表1に示した。
炭素繊維A3をカートリッジカッターで6.4mmにカットし、チョップド炭素繊維(A3−1)を得た。
炭素繊維A1をカートリッジカッターで3.2mmにカットし、チョップド炭素繊維(A1−2)を得た。
炭素繊維A2をカートリッジカッターで6.4mmにカットし、チョップド炭素繊維(A2−1)を得た。
実施条件および得られた炭素繊維ウェブの評価結果を、表1に示した。
強化繊維束(b)としてチョップド炭素繊維A1−1を用いたほかは、実施例1と同様に行った。
実施条件および得られた炭素繊維ウェブの評価結果を、表1に示した。
実施例4において、炭素繊維束(a)の配合割合を10質量%とし、強化繊維束(b)の配合割合を90質量%としたほかは、実施例4と同様に行った。実施条件および得られた炭素繊維ウェブの評価結果を、表1に示した。
11 分散槽
12 抄紙槽
13 輸送部
14 輸送部と分散槽との接続部
16 撹拌機
17 チョップド炭素繊維(炭素繊維束)
18 分散液(分散媒体)
19 抄紙面
20 炭素繊維ウェブ(抄紙基材)
21 メッシュコンベア
22 コンベア
23 広口開口部
24 狭口開口部
Claims (10)
- 炭素繊維束(a)と少なくとも1種以上の他の強化繊維束(b)とを含む炭素繊維ウェブの製造方法であって、炭素繊維束(a)を形成する単繊維のウィルヘルミ法で測定される水との接触角が40°を超え、かつ他の強化繊維束(b)を形成する単繊維のウィルヘルミ法で測定される水との接触角が40°以下であり、炭素繊維束(a)を30〜99質量%、強化繊維束(b)を1〜70質量%含む強化繊維束を抄造してなる炭素繊維ウェブの製造方法。
- 炭素繊維束(a)と少なくとも1種以上の他の強化繊維束(b)とを含む炭素繊維ウェブの製造方法であって、炭素繊維束(a)を形成する単繊維の表面積比が1.00〜1.05であり、他の強化繊維束(b)を形成する単繊維の表面積比が1.06以上であり、炭素繊維束(a)を30〜99質量%、強化繊維束(b)を1〜70質量%含む強化繊維束を抄造してなる炭素繊維ウェブの製造方法。
- 炭素繊維束(a)の単繊維の表面の二乗平均粗さが1nm以上20nm未満であり、他の強化繊維束(b)の単繊維の表面の二乗平均粗さが20nm以上であり、炭素繊維束(a)を30〜99質量%、強化繊維束(b)を1〜70質量%含む強化繊維束を抄造してなる炭素繊維ウェブの製造方法。
- 炭素繊維束(a)と少なくとも1種以上の他の強化繊維束(b)とを含む炭素繊維ウェブの製造方法であって、炭素繊維束(a)は長さ5〜50mmであり、強化繊維束(b)は長さ5mm未満であり、炭素繊維束(a)を30〜99質量%、他の強化繊維束(b)を1〜70質量%含む強化繊維束を抄造してなる炭素繊維ウェブの製造方法。
- 前記強化繊維束(b)が炭素繊維束、ガラス繊維束及びバサルト繊維束より選ばれる少なくとも1種以上の強化繊維束である、請求項1〜4のいずれかに記載の炭素繊維ウェブの製造方法。
- 前記炭素繊維束(a)が単繊維数50,000〜300,000本の繊維束である、請求項1〜5のいずれかに記載の炭素繊維ウェブの製造方法。
- 前記抄造後さらに炭素繊維ウェブを引取速度が10m/分以上で引き取る、請求項1〜6のいずれかに記載の炭素繊維ウェブの製造方法。
- 前記炭素繊維ウェブの目付が10〜500g/m2である、請求項1〜7のいずれかに記載の炭素繊維ウェブの製造方法。
- 前記炭素繊維のX線光電子分光法により測定される表面酸素濃度比O/Cが0.05〜0.50である、請求項1〜8のいずれかに記載の炭素繊維ウェブの製造方法。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法で製造された炭素繊維ウェブを用いる、電気・電子機器部品、土木・建築用部品、自動車・二輪車用の構造部品又は航空機用部品。
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