JP2010034661A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電荷情報を自在に読み出すことができる撮像装置を提供することを目的とする。
【解決手段】コントローラは、フレーム同期信号から、蓄積されたキャリアを読み出すまでの時間bを調整して設定変更する時間変更の機能を備え、その時間変更の機能は、画像単位を表わすフレームの出力のタイミングを同期させて制御するための同期信号であるフレーム同期信号から、蓄積されたキャリアを読み出すまでの時間bを調整して設定変更する。その結果、フレーム同期信号から、蓄積されたキャリアを読み出すまでの時間が従来では固定であったのに対して、キャリアの読み出しタイミングを自在に設定することができ、キャリア(電荷情報)を自在に読み出すことができる。
【選択図】図4

Description

この発明は、医療分野、工業分野、さらには原子力分野などに用いられる撮像装置に関する。
電荷情報に基づいて画像を得る撮像装置についてX線を入射して電荷情報に変換する場合を例に採って説明する。撮像装置は、X線感応型のX線変換層を備えており、X線の入射によりX線変換層はキャリア(電荷情報)に変換する。X線変換層としては非晶質のアモルファスセレン(a−Se)膜が用いられる。
また、撮像装置は、X線変換層で変換されたキャリアを蓄積して読み出す回路を備えている。この回路は、図12に示すように、2次元状に配列した複数のゲートラインGおよびデータラインDで構成されているとともに、キャリアを蓄積するコンデンサCaおよびそのコンデンサCaに蓄積されたキャリアをON/OFFの切り換えで読み出す薄膜トランジスタ(TFT)Trを2次元状に配列して構成されている。ゲートラインGは、各々の薄膜トランジスタTrのON/OFF切り換えを制御し、かつ各々の薄膜トランジスタTrのゲートに電気的に接続されている。データラインDは、薄膜トランジスタTrの読み出し側に電気的に接続されている。
例えば、図12に示すように、ゲートラインGが10本のゲートラインG1〜G10からなり、データラインDが10本のデータラインD1〜D10からなるときの制御シーケンスは以下のようになる。先ず、X線の入射によってキャリアが生成されて、そのキャリアがキャリアとしてコンデンサCaに蓄積される。ゲート駆動回路101からゲートラインG1を選択して、選択されたゲートラインG1に接続されている各薄膜トランジスタTrが選択指定される。その選択指定された各薄膜トランジスタTrに接続されているコンデンサCaから蓄積されたキャリアが読み出されて、データラインD1〜D10の順に読み出される。次に、ゲート駆動回路101からゲートラインG2を選択して、同様の手順で、選択されたゲートラインG1および各薄膜トランジスタTrに接続されているコンデンサCaから蓄積されたキャリアが読み出されて、データラインD1〜D10の順に読み出される。残りのゲートラインGについても同様に順に選択することで、2次元状のキャリアを読み出す。読み出された各キャリアは電荷電圧変換アンプで電圧に変換された状態でそれぞれ増幅されて、A/D変換器でアナログ値からディジタル値に変換される。このディジタル値に変換されたキャリアに基づいて2次元状の画像を得る。なお、電荷電圧変換アンプやA/D変換器は、図12に示すように回路基板102に搭載されている。
ゲートラインGの1本分のキャリアを読み出す時間の間隔である読み出し間隔は、図13(b)に示すように、アンプリセットの時間、薄膜トランジスタのゲートONの時間、アンプ出力ホールド(サンプルホールドがON)の時間、A/D変換の変換時間などで決定される。なお、各フレームレートごとの読み出しの時間を「読み出し期間」とすると、図13(a)に示すように、読み出し間隔×10(ゲートラインG1〜G10までの10本のライン)となる。また、フレームレートは、フレーム同期信号間の時間間隔でもあり、このフレーム同期信号に同期して画像単位を表わすフレームの出力(すなわちフレームの読み出し)のタイミングが制御される。すなわち、一定周期のフレーム同期信号に対して同期信号から固定時間後(図13では固定時間「0」)にキャリアの読み出しが開始される(例えば、特許文献1参照)。図13においては、上述した読み出し間隔は、電荷電圧変換アンプによる電荷電圧変換期間にも相当する。また、読み出し終了から次の読み出し開始までの期間を「ブランク期間」とすると、そのブランク期間の間でX線の照射が行われてX線がX線変換層に入射される。なお、X線照射(入射)終了から次のフレーム同期信号までの期間を、図13に示すようにaとする。
特開2006−304211号公報(第7−9頁、図4)
しかしながら、上述した図13の期間aの時間が短いと、X線照射による電源の揺れの影響や、X線非照射時のTFT画素のリーク電流が大きいことによるダイナミックレンジの減少が問題となる。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、電荷情報を自在に読み出すことができる撮像装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、光または放射線の入射により前記光または放射線の情報を電荷情報に変換する変換層と、その変換層で変換された電荷情報を蓄積して読み出す蓄積・読み出し回路とを備え、その蓄積・読み出し回路で読み出された電荷情報に基づいて画像を得る撮像装置であって、画像単位を表わすフレームの出力のタイミングを同期させて制御するための同期信号であるフレーム同期信号から、前記蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間を調整して設定変更する時間変更手段を備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、時間変更手段を備え、その時間変更手段は、画像単位を表わすフレームの出力のタイミングを同期させて制御するための同期信号であるフレーム同期信号から、蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間を調整して設定変更する。その結果、フレーム同期信号から、蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間が従来では固定であったのに対して、電荷情報の読み出しタイミングを自在に設定することができ、電荷情報を自在に読み出すことができる。したがって、例えば、光または放射線の入射による電源の揺れや、光または放射線の非照射時のリーク電流があったとしても、それらが安定してから電荷情報を読み出すことが可能になって、ダイナミックレンジの減少を防止することができる。また、例えば、フレーム同期信号から、蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間を、図4に示すようにbとすると、この時間bについては、上述したブランク期間まで最大に延ばすことができる。
上述した発明の一例は、上述した時間変更手段は、上述した光または放射線の入射直後のフレーム同期信号から、蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間を調整して設定変更することで、光または放射線の入射から、蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間を調整して設定変更することである(請求項2に記載の発明)。特に、時間変更手段は、光または放射線の入射直後から、その入射に関して蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間のみを調整して設定変更してもよい(請求項3に記載の発明)。フレーム同期信号と同時にフレームの出力(すなわちフレームの読み出し)を行うことで電荷情報を読み出す場合には、上述したブランク期間については定義の通りに次のフレーム同期信号までであり、そのブランク期間の間で行われる光または放射線の照射(入射)も次のフレーム同期信号までしか行うことができない。請求項2,3に記載の発明では、例えば、フレーム同期信号から電荷情報を読み出すまでの時間を時間変更手段が遅らせることで、次のフレーム同期信号までに跨って、光または放射線の照射(入射)を延長することができる。
ところで、上述したリーク電流に代表されるように非照射時に残留する電荷(暗電流)や、電荷電圧変換アンプのオフセット成分等(以下、これらを「オフセットデータ」と総称する)を、読み出された電荷情報は含んでいるので、それらのオフセットデータを減算するオフセット補正を行う必要がある。一般的には、光または放射線を照射しない非照射時で得られた電荷情報をオフセットデータとして予め記憶して、光または放射線の照射(入射)後で得られた電荷情報からオフセットデータを減算するオフセット補正を行うことで、真の(放射線)画像を得る。しかしながら、光または放射線の入射直後から、その入射に関して蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間を時間変更手段が調整して設定変更する場合には、その設定変更された時間に応じて電荷情報の蓄積時間が変化することによりオフセットデータも変化する。したがって、電荷情報を読み出すまでの時間が変更しても、固定したオフセットデータを用いてオフセット補正を行うと誤差を生じる。
そこで、光または放射線の非照射時に残留するオフセット成分に基づくオフセット補正のためのデータであるオフセットデータを予め記憶するオフセット補正記憶手段と、オフセット補正を行うオフセット補正手段とを備える。そして、時間変更手段によって設定変更されるべき時間に応じて変更される各々の電荷情報の蓄積時間ごとに残留するオフセット成分をオフセットデータとして、時間変更手段によって設定変更されるべき各々の時間に対応させて上述したオフセット補正記憶手段に記憶する。さらに、時間変更手段は、光または放射線の入射直後から、その入射に関して蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間を調整して設定変更し、その設定変更された時間に対応したオフセットデータに基づいてオフセット補正手段はオフセット補正を行う(請求項4に記載の発明)。このように、設定変更された時間に対応したオフセットデータに基づいてオフセット補正を行うことで、電荷情報を読み出すまでの時間が変更しても、それに対応したオフセットデータを用いてオフセット補正を行うことができ、誤差が生じることなくオフセット補正が実現可能である。
また、上述したこれらの発明の他の一例は、光または放射線の入射直後のフレーム同期信号から、蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間と、入射以外を示す光または放射線の非照射直後のフレーム同期信号から、蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間とが互いに異なるように、時間変更手段は読み出すまでの時間を調整して設定変更することである(請求項5に記載の発明)。特に、フレーム同期信号毎に、光または放射線の入射直後の蓄積された電荷情報の読み出しと、光または放射線の非照射直後の蓄積された電荷情報の読み出しとを交互に行ってもよい(請求項6に記載の発明)。
請求項5,6に記載の発明では、例えば、光または放射線の入射直後のフレーム同期信号から、蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間を時間変更手段が遅らせ、入射以外を示す光または放射線の非照射直後のフレーム同期信号から、蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間を時間変更手段が「0」にする(すなわちフレーム同期信号と同時にフレームの出力を行うことで電荷情報を読み出す)場合に特に有用である。かかる場合には、請求項2,3に記載の発明でも述べたように、フレーム同期信号から電荷情報を読み出すまでの時間を時間変更手段が遅らせることで、次のフレーム同期信号までに跨って、光または放射線の照射(入射)を延長することができる。また、請求項6に記載の発明では、フレーム同期信号毎に、光または放射線の入射直後の蓄積された電荷情報の読み出しと、光または放射線の非照射直後の蓄積された電荷情報の読み出しとを交互に行うことによる1フレームおきの動画を取得する(すなわち画像を1フレームおきに連続的に取得する)場合に、特に有用である。
この発明に係る撮像装置によれば、時間変更手段は、画像単位を表わすフレームの出力のタイミングを同期させて制御するための同期信号であるフレーム同期信号から、蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間を調整して設定変更するので、電荷情報の読み出しタイミングを自在に設定することができ、電荷情報を自在に読み出すことができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施例1を説明する。
図1は、実施例1に係るX線撮影装置の概略ブロック図であり、図2は、X線撮影装置のX線変換層周辺の概略断面図であり、図3は、X線撮影装置の電荷電圧変換アンプやA/D変換器の周辺回路図である。後述する実施例2も含めて、本実施例1では、入射する放射線としてX線を例に採って説明するとともに、撮像装置としてX線撮影装置を例に採って説明する。
後述する実施例2も含めて、本実施例1に係るX線撮影装置は、被検体にX線を照射して撮像を行う。具体的には、被検体を透過したX線像がX線変換層(本実施例1ではアモルファスセレン膜)上に投影されて、像の濃淡に比例したキャリア(電荷情報)が層内に発生することでキャリアに変換される。
X線撮影装置は、図1に示すように、後述するゲートラインGを選択するゲート駆動回路1と、X線変換層23(図2を参照)で変換されたキャリアを蓄積して読み出すことでX線を検出する検出素子用回路2と、その検出素子用回路2で読み出されたキャリアを電圧に変換した状態で増幅する電荷電圧変換アンプ3と、その電荷電圧変換アンプ3で増幅された電圧のアナログ値からディジタル値に変換するA/D変換器4と、そのA/D変換器4でディジタル値に変換された電圧値に対して信号処理を行って画像を得る画像処理部5と、これらの回路1,2や電荷電圧変換アンプ3やA/D変換器4や画像処理部5や後述するメモリ部7やモニタ9などを統括制御するコントローラ6と、処理された画像などを記憶するメモリ部7と、入力設定を行う入力部8と、処理された画像などを表示するモニタ9とを備えている。本明細書では、キャリアや画像などの情報を、画像に関する画像情報とする。X線変換層23は、この発明における変換層に相当し、検出素子用回路2は、この発明における蓄積・読み出し回路に相当する。
ゲート駆動回路1は複数のゲートラインGに電気的に接続されている。ゲート駆動回路1から各ゲートラインGに電圧を印加することで、後述する薄膜トランジスタ(TFT)TrをONにして後述するコンデンサCaに蓄積されたキャリアの読み出しを開放し、各ゲートラインGへの電圧を停止する(電圧を−10Vにする)ことで、薄膜トランジスタTrをOFFにしてキャリアの読み出しを遮断する。なお、各ゲートラインGに電圧を印加することでOFFにしてキャリアの読み出しを遮断し、各ゲートラインGへの電圧を停止することでONにしてキャリアの読み出しを開放するように、薄膜トランジスタTrを構成してもよい。
検出素子用回路2は、2次元状に配列した複数のゲートラインGおよびデータラインDで構成されているとともに、キャリアを蓄積するコンデンサCaおよびそのコンデンサCaに蓄積されたキャリアをON/OFFの切り換えで読み出す薄膜トランジスタTrを2次元状に配列して構成されている。ゲートラインGは、各々の薄膜トランジスタTrのON/OFF切り換えを制御し、かつ各々の薄膜トランジスタTrのゲートに電気的に接続されている。データラインDは、薄膜トランジスタTrの読み出し側に電気的に接続されている。
説明の便宜上、後述する実施例2も含めて、本実施例1では、縦・横式2次元マトリックス状配列で10×10個の薄膜トランジスタTrおよびコンデンサCaが形成されているとする。すなわち、ゲートラインGは、10本のゲートラインG1〜G10からなり、データラインDは、10本のデータラインD1〜D10からなる。各ゲートラインG1〜G10は、図1中のX方向に並設された10個の薄膜トランジスタTrのゲートにそれぞれ接続され、各データラインD1〜D10は、図1中のY方向に並設された10個の薄膜トランジスタTrの読み出し側にそれぞれ接続されている。薄膜トランジスタTrの読み出し側とは逆側にはコンデンサCaが電気的に接続されており、薄膜トランジスタTrとコンデンサCaとの個数が一対一に対応する。
また、検出素子用回路2は、図2に示すように、検出素子DUが2次元マトリックス状配列で絶縁基板21にパターン形成されている。すなわち、絶縁基板21の表面に、各種真空蒸着法による薄膜形成技術やフォトリソグラフィ法によるパターン技術を利用して、上述したゲートラインG1〜G10およびデータラインD1〜D10を配線し、薄膜トランジスタTr,コンデンサCa,キャリア収集電極22,X線変換層23および電圧印加電極24を順に積層形成することで構成されている。
X線変換層23は、X線感応型の半導体厚膜で形成されており、後述する実施例2も含めて、本実施例1では、非晶質のアモルファスセレン(a−Se)膜で形成されている。X線変換層23は、X線の入射によりX線の情報を電荷情報であるキャリアに変換する。なお、X線変換層23は、X放射線の入射によりキャリアが生成されるX線感応型の物質であれば、アモルファスセレンに限定されない。また、X線以外の放射線(γ線など)を入射して撮像を行う場合には、X線変換層23の替わりに、放射線の入射によりキャリアが生成される放射線感応型の物質を用いてもよい。また、光を入射して撮像を行う場合には、X線変換層23の替わりに、光の入射によりキャリアが生成される光感応型の物質を用いてもよい。
キャリア収集電極22は、コンデンサCaに電気的に接続されており、X線変換層23で変換されたキャリアを収集してコンデンサCaに蓄積する。このキャリア収集電極22も、薄膜トランジスタTrおよびコンデンサCaと同様に、縦・横式2次元マトリックス状配列で多数個(本実施例1では10×10個)形成されている。それらキャリア収集電極22,コンデンサCaおよび薄膜トランジスタTrが各検出素子DUとしてそれぞれ分離形成されている。また、電圧印加電極24は、全検出素子DUの共通電極として全面にわたって形成されている。
電荷電圧変換アンプ3は、図3に示すように、各々のデータラインD(図3ではD1〜D10)に電気的に接続されたアンプ31と、各々のデータラインDに電気的に接続されたアンプ用コンデンサ32と、データラインD毎のアンプ31およびアンプ用コンデンサ32に電気的に並列に接続されたサンプルホールド33と、データラインD毎のサンプルホールド33に電気的に接続されたスイッチング素子34とを備えている。また、アンプ31と検出素子用回路2のデータラインDの端部とは、スイッチング素子SWを介して、データラインD毎に電気的に接続されている。データラインDに読みだされたキャリアを、スイッチング素子SWがONにして電荷電圧変換アンプ3のアンプ31およびアンプ用コンデンサ32に送り込む。送り込まれたキャリアを、アンプ31およびアンプ用コンデンサ32が電圧に変換した状態で増幅し、増幅された電圧値をサンプルホールド33は所定時間だけ一旦蓄積する。一旦蓄積された電圧値を、スイッチング素子34をONにしてA/D変換器4に送り込み、送り込まれた電圧のアナログ値からディジタル値にA/D変換器4は変換する。
図2の説明に戻って、画像処理部5は、A/D変換器4でディジタル値に変換された電圧値に対して各種の信号処理を行って画像を求める。コントローラ6は、回路1,2や電荷電圧変換アンプ3やA/D変換器4や画像処理部5や後述するメモリ部7やモニタ9などを統括制御し、後述する実施例2も含めて、本実施例1ではフレーム同期信号からキャリアを読み出すまでの時間を調整して設定変更する機能(時間変更の機能)およびオフセット補正を行う機能をも備えている。画像処理部5およびコントローラ6は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されている。コントローラ6は、この発明における時間変更手段およびオフセット補正手段に相当する。
メモリ部7は、画像情報などを書き込んで記憶し、コントローラ6からの読み出し指令に応じて画像情報などがメモリ部7から読み出される。メモリ部7は、ROM(Read-only Memory)やRAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体などで構成されている。なお、画像情報の書き込みにはRAMが用いられ、例えば制御シーケンスに関するプログラムの読み出しによって制御シーケンスをコントローラ6に実行させる場合には、制御シーケンスに関するプログラムの読み出し専用にはROMが用いられる。本実施例1では、フレーム同期信号から、蓄積された電荷情報(キャリア)を読み出すまでの時間bを調整して設定変更する制御シーケンスに関するプログラムをメモリ部7に記憶させ、そのプログラムの読み出しによって制御シーケンスをコントローラ6に実行させる。その他に、後述する実施例2も含めて、本実施例1では、メモリ部7は、後述するオフセットデータを予め記憶するオフセット補正テーブル(図6を参照)を備えている。メモリ部7は、この発明におけるオフセット補正記憶手段に相当する。
入力部8は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイス、あるいはボタンやスイッチやレバーなどの入力手段で構成されている。入力部8に入力設定すると、入力設定データがコントローラ6に送り込まれ、入力設定データに基づいて回路1,2や電荷電圧変換アンプ3やA/D変換器4や画像処理部5やメモリ部7やモニタ9などが制御される。
続いて、本実施例1のX線撮影装置の制御シーケンスについて説明する。電圧印加電極24に高電圧(例えば数100V〜数10kV程度)のバイアス電圧Vを印加した状態で、検出対象であるX線を入射させる。
X線の入射によってX線変換層23でキャリアが生成されて、そのキャリアが電荷情報としてキャリア収集電極22を介してコンデンサCaに蓄積される。ゲート駆動回路1の信号(ここではキャリア)読み出し用の走査信号(すなわちゲート駆動信号)によって、対象となるゲートラインGが選択される。本実施例1では、ゲートラインG1,G2,G3,…,G9,G10の順に1つずつ選択されるものとして説明する。また、ゲート駆動回路1からの信号読み出し用の走査信号は、ゲートラインGに電圧(例えば15V程度)を印加する信号である。
ゲート駆動回路1から対象となるゲートラインGを選択して、選択されたゲートラインGに接続されている各薄膜トランジスタTrが選択指定される。この選択指定で選択指定された薄膜トランジスタTrのゲートに電圧が印加されてON状態となる。その選択指定された各薄膜トランジスタTrに接続されているコンデンサCaから蓄積されたキャリアが、選択指定されてON状態に移行した薄膜トランジスタTrを経由して、データラインDに読み出される。すなわち、選択されたゲートラインGに関する検出素子DUが選択指定されて、その選択指定された検出素子DUのコンデンサCaに蓄積されたキャリアが、データラインDに読み出される。
一方、選択指定された同一のゲートラインGに関する各々の検出素子DUからの読み出し順については、データラインD1〜D10の順に1つずつ選択されて読み出されるものとして説明する。すなわち、データラインDに接続されている電荷電圧変換アンプ3のアンプ31がリセットされて、さらに薄膜トランジスタTrがON状態(すなわちゲートがON)に移行することで、キャリアがデータラインDに読み出され、電荷電圧変換アンプ3のアンプ31およびアンプ用コンデンサ32にて電圧に変換された状態で増幅される。
つまり、各検出素子DUのアドレス(番地)指定は、ゲート駆動回路1からの信号読み出し用の走査信号と、データラインDに接続されているアンプ31の選択とに基づいて行われる。
先ず、ゲート駆動回路1からゲートラインG1を選択して、選択されたゲートラインG1に関する検出素子DUが選択指定されて、その選択指定された検出素子DUのコンデンサCaに蓄積されたキャリアが、データラインD1〜D10の順に読み出される。次に、ゲート駆動回路1からゲートラインG2を選択して、同様の手順で、選択されたゲートラインG2に関する検出素子DUが選択指定されて、その選択指定された検出素子DUのコンデンサCaに蓄積されたキャリアが、データラインD1〜D10の順に読み出される。残りのゲートラインGについても同様に順に選択することで、2次元状のキャリアを読み出す。
読みだされた各キャリアはアンプ31およびアンプ用コンデンサ32で電圧に変換された状態でそれぞれ増幅されて、サンプルホールド33で一旦蓄積されて、A/D変換器4でアナログ値からディジタル値に変換される。このディジタル値に変換された電圧値に基づいて、画像処理部5は各種の信号処理を行って、2次元状の画像を得る。得られた2次元状の画像やキャリアなどに代表される画像情報は、コントローラ6を介してメモリ部7に書き込まれて記憶され、必要に応じてコントローラ6を介してメモリ部7から読み出される。また、画像情報は、コントローラ6を介してモニタ9に表示される。
次に、フレーム同期信号からキャリアを読み出すまでの時間の設定について、図4を参照して説明する。図4(a)は、読み出し間隔のタイミングチャートであって、図4(b)は、読み出し間隔を細分化したタイミングチャートである。
読み出し間隔は、ゲートラインGの1本分のキャリアを読み出す時間の間隔である。本明細書では、読み出し間隔は、図4(b)に示すようなタイミングチャートに細分化され、選択の対象であるゲートラインGにおけるアンプ31でのアンプリセット開始から、次に選択されるゲートラインGにおけるアンプ31でのアンプリセット開始までの間隔を示す。
具体的には、図4(b)に示すように、アンプリセットが終了した後に、ゲートラインGを選択して薄膜トランジスタTrのゲートがON状態に移行する。この移行によりゲートラインGに関する各々の検出素子DUからのキャリアの読み出しが行われる。薄膜トランジスタTrのゲートがOFF状態に移行した後に、アンプリセット開始からアンプ31の出力が安定するまでの時間、より正確に述べると薄膜トランジスタTrのゲートがOFF状態に移行してからアンプ31の出力が安定するまでの時間であるアンプ出力安定待ち時間が経過した後に、アンプ出力ホールドを示すサンプルホールド33をONにする。サンプルホールド33をOFFかつスイッチング素子34をONにした後にA/D変換器4をONにしてアナログ値からディジタル値に変換される。
従来の場合、フレーム同期信号に対して同期信号から固定時間後(図13では固定時間「0」)にキャリアの読み出しが開始されていたのに対して、後述する実施例2も含めて、本実施例1では、フレーム同期信号からキャリアを読み出すまでの時間bを調整して設定変更する。特に、本実施例1では、X線照射(入射)後のフレーム同期信号から、蓄積されたキャリアを読み出すまでの時間bを調整して設定変更することで、X線照射から、蓄積されたキャリアを読み出すまでの時間を調整して設定変更している。X線照射(入射)終了から次のフレーム同期信号までの期間を、上述したようにaとすると、フレーム同期信号からキャリアを読み出すまでの時間bを調整して設定変更することで、X線照射(の終了)からキャリアを読み出すまでの時間は(a+b)となり、時間(a+b)を調整して設定変更することにもなる。また、図4(a)に示すように、X線照射(入射)直後から、その入射に関して蓄積されたキャリアを読み出すまでの時間bのみを調整して設定変更している。X線照射(入射)以外を示す非照射直後のフレーム同期信号からキャリアを読み出す時間については、従来と同じで固定であり時間b=0のままである。具体的な時間bの設定については後述する。
次に、オフセット補正について、図5および図6を参照して説明する。図5は、オフセットデータを取得するための非照射時のタイミングチャートであり、図6は、オフセット補正テーブルの模式図である。リーク電流に代表されるように非照射時に残留する電荷(暗電流)や、電荷電圧変換アンプ3のオフセット成分等(すなわちオフセットデータ)を、読み出されたキャリアは含んでいるので、それらのオフセットデータを減算するオフセット補正を行う必要がある(なお、電荷電圧変換アンプ3のオフセット成分等をキャリアに換算している)。一般的には、X線を照射しない非照射時で得られたキャリアをオフセットデータとして予め記憶して、X線照射(入射)後で得られたキャリアからオフセットデータを減算するオフセット補正を行うことで、真の(X線)画像を得る。しかしながら、X線入射直後から、その入射に関して蓄積されたキャリアを読み出すまでの時間bを調整して設定変更する場合には、その設定変更された時間bに応じてキャリアの蓄積時間が変化することによりオフセットデータも変化する。したがって、キャリアを読み出すまでの時間が変更しても、固定したオフセットデータを用いてオフセット補正を行うと誤差を生じる。
そこで、非照射時に残留するオフセット成分に基づくオフセット補正のためのデータであるオフセットデータを予め記憶するオフセット補正テーブルをメモリ部7は備え、コントローラ6はオフセット補正を行う機能を備えている。具体的には、図5に示すように非照射時に残留するオフセット成分を取得するために、非照射(図5中の2点鎖線を参照)後のフレーム同期信号から、蓄積されたキャリアを読み出す動作を、時間bを変えながら逐次に取得する。なお、図5(a)のタイミングチャートと図5(b)のタイミングチャートとは時間的に連続しており、図5(a)のタイミングチャートの直後に図5(b)のタイミングチャートが続くとして説明する。
非照射後のフレーム同期信号から得られたキャリアについては、リーク電流に代表されるように非照射時に残留する電荷(暗電流)の他に、電荷電圧変換アンプ3のオフセット成分等も含まれており、これらのオフセット成分についてはキャリアに換算して読み出せばよい。また、図5に示すようにフレームレートをcとすると、キャリアの蓄積時間は、前回のキャリアの読み出しと今回のキャリアの読み出しとの間の時間であるので、(c+b)となる。上述したように、設定変更された時間bに応じてキャリアの蓄積時間(c+b)も変化する。図5では、時間bをbとした場合および時間bをbとした場合を図示している。
そこで、図6に示すように、設定変更されるべき時間bに応じて変更される各々のキャリアの蓄積時間(c+b)ごとに残留するオフセット成分をオフセットデータとして、設定変更されるべき各々の時間bに対応させて上述したオフセット補正テーブルに記憶する。図6では、時間bをbとした場合の蓄積時間(c+b)と、そのときのオフセットデータOとを対応させてオフセット補正テーブルに記憶し、時間bをbとした場合の蓄積時間(c+b)と、そのときのオフセットデータOとを対応させてオフセット補正テーブルに記憶した場合を模式的に図示している。なお、時間bについては、「0」以下、すなわち次のフレーム同期信号が始まるまでに次のキャリアの読み出しを行ってもよい。
さらに、X線照射(入射)直後から、その入射に関して蓄積されたキャリアを読み出すまでの時間bを調整して設定変更し、その設定変更された時間bに対応したオフセットデータに基づいてオフセット補正を行う。例えば、時間bをbに調整し設定変更した場合には、その設定変更された時間bに対応したオフセットデータOをオフセット補正テーブルから読み出し、そのオフセットデータOを減算してオフセット補正を行い、時間bをbに調整し設定変更した場合には、その設定変更された時間bに対応したオフセットデータOをオフセット補正テーブルから読み出し、そのオフセットデータOを減算してオフセット補正を行う。このように、設定変更された時間bに対応したオフセットデータに基づいてオフセット補正を行うことで、キャリアを読み出すまでの時間bが変更しても、それに対応したオフセットデータを用いてオフセット補正を行うことができ、誤差が生じることなくオフセット補正が実現可能である。
次に、具体的な時間bの設定について、図7〜図10を参照して説明する。図7は、X線照射(の終了)からキャリアを読み出すまでの時間とリーク電流との関係を模式的に示したグラフであり、図8は、X線入射パターンを模式的に示した図であり、図9は、フレーム同期信号からキャリアを読み出すまでの時間が「0」のときのX線照射の時間長さを太枠で付記したタイミングチャートであり、図10は、フレーム同期信号からキャリアを読み出すまでの時間を遅らせたときのX線照射の時間長さを太枠で付記したタイミングチャートである。
フレーム同期信号からキャリアを読み出すまでの時間bを具体的に調整して設定変更するには、例えば、X線入射による電源の揺れや、非照射時のリーク電流が安定した後の時間に設定する。それらが安定した後の時間に設定することで、それらが安定してからキャリアを読み出すことが可能になる。一方で、実際にX線照射で得られるキャリアに、電源の揺れやリーク電流が含まれているかは、そのキャリアを読み出してからでないとわからない。そこで、図7に示すように、X線照射(の終了)からキャリアを読み出すまでの時間(a+b)と、その時間(a+b)でのリーク電流Lを読み出して、横軸を時間(a+b)として、縦軸をリーク電流Lとしたグラフを作成する。このグラフはX線入射パターンによって特性が変わる。すなわち、図8(a)の斜線に示すように画像の一部分にX線を入射する場合には、入射していない部分にも矢印の方向にリーク電流Lが漏れ、図8(b)の斜線に示すように画像全体にX線を入射する場合には、一様にリーク電流が漏れ、図8(c)や図8(d)の斜線に示すように画像の帯状部分にX線を入射する場合には、入射していない部分にも矢印の方向にリーク電流Lが漏れる。
これらの図8(a)〜図8(d)のようなX線入射パターン毎に図7に示すようなグラフを作成し、無視できる程度の所定値のリーク電流L以下になる時間(a+b)以上の時間になるように時間bを調整して設定変更する。したがって、X線を照射(入射)する場合には、予めX線入射パターンがわかっているので、そのX線入射パターンに合わせたグラフから時間bを調整して設定変更すれば、リーク電流が安定した後のキャリアを読み出すことが可能になる。ここではリーク電流について説明したが、X線照射による電源の揺れについても同様に行えばよい。
また、時間bを調整して設定変更することで時間bを遅らせることができ、時間bを遅らせることで、図4および図5に示すタイミングチャートの場合には、最後のゲートラインG(図4および図5ではG10)でのキャリアの読み出しが次のフレーム同期信号にまでに終了さえしておれば、そこまで時間bを遅らせることができる。したがって、この時間bについてはブランク期間まで最大に延ばすことができる。
また、時間bが「0」のときのX線照射の時間長さは、図9の太枠に示すようになり、この最大時間長さはブランク期間に一致する。したがって、従来のように時間bが固定であり、時間b=0のときには、X線照射の最大時間長さはブランク期間まで制約される。したがって、フレーム同期信号と同時にフレームの出力(すなわちフレームの読み出し)を行うことでキャリアを読み出す場合には、ブランク期間については定義の通りに次のフレーム同期信号までであり、そのブランク期間の間で行われるX線照射も次のフレーム同期信号までしか行うことができない。しかし、時間bを遅らせることで、時間bを遅らせたときのX線照射の時間長さは、図10の太枠に示すようになり、この最大時間長さは次のフレーム同期信号までに跨って延長可能であり、より柔軟なX線条件が選択可能になる。なお、図5と同様に、図9(a)のタイミングチャートと図9(b)のタイミングチャートとは時間的に連続しており、図9(a)のタイミングチャートの直後に図9(b)のタイミングチャートが続くことに留意されたい。図10の場合も、図5および図9と同様である。
上述した本実施例1に係るX線撮影装置によれば、コントローラ6は時間bを調整して設定変更する時間変更の機能を備え、その時間変更の機能は、画像単位を表わすフレームの出力のタイミングを同期させて制御するための同期信号であるフレーム同期信号から、蓄積されたキャリア(電荷情報)を読み出すまでの時間bを調整して設定変更する。その結果、フレーム同期信号から、蓄積されたキャリアを読み出すまでの時間が従来では固定であったのに対して、キャリアの読み出しタイミングを自在に設定することができ、キャリアを自在に読み出すことができる。したがって、例えば、上述したようにX線照射(X線の入射)による電源の揺れや、非照射時のリーク電流があったとしても、それらが安定してからキャリアを読み出すことが可能になって、ダイナミックレンジの減少を防止することができる。また、例えば、上述したように、フレーム同期信号から、蓄積されたキャリアを読み出すまでの時間bについては、ブランク期間まで最大に延ばすことができる。
本実施例1では、時間変更の機能は、X線照射(X線の入射)直後のフレーム同期信号から、蓄積されたキャリアを読み出すまでの時間bを調整して設定変更することで、X線照射(X線の入射)から、蓄積されたキャリアを読み出すまでの時間bを調整して設定変更している。特に、本実施例1では、X線照射(X線の入射)直後から、その入射に関して蓄積されたキャリアを読み出すまでの時間bのみを調整して設定変更している。フレーム同期信号と同時にフレームの出力(すなわちフレームの読み出し)を行うことでキャリアを読み出す場合には、上述したようにブランク期間については定義の通りに次のフレーム同期信号までであり、そのブランク期間の間で行われるX線照射(X線の入射)も次のフレーム同期信号までしか行うことができない。本実施例1の場合には、例えば、フレーム同期信号からキャリアを読み出すまでの時間bを遅らせることで、上述したように次のフレーム同期信号までに跨って、X線照射(X線の入射)を延長することができる。
また、本実施例1では、図4に示すようにX線照射(X線の入射)直後のフレーム同期信号から、蓄積されたキャリアを読み出すまでの時間bと、入射以外を示す非照射直後のフレーム同期信号から、蓄積されたキャリアを読み出すまでの時間とが互いに異なるように、時間変更の機能は、読み出すまでの時間bを調整して設定変更している。本実施例1の場合には、図4に示すように、X線照射(X線の入射)直後のフレーム同期信号から、蓄積されたキャリアを読み出すまでの時間bを遅らせ、入射以外を示す非照射直後のフレーム同期信号から、蓄積されたキャリアを読み出すまでの時間を「0」にする(すなわちフレーム同期信号と同時にフレームの出力を行うことでキャリアを読み出す)場合に特に有用である。かかる場合には、上述したようにフレーム同期信号からキャリアを読み出すまでの時間bを遅らせることで、次のフレーム同期信号までに跨って、X線照射(X線の入射)を延長することができる。
次に、図面を参照してこの発明の実施例2を説明する。
図11は、実施例2に係る動画のタイミングチャートである。本実施例2では、図1のX線撮影装置や図2のX線変換層や電荷電圧変換アンプやA/D変換器などについては、上述した実施例1と同じ構造なので、その説明を省略する。また、上述した実施例1と同じ構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。上述した実施例1との相違点は、実施例1では図4のタイミングチャートに基づく制御シーケンスを実行させていたのに対して、本実施例2では図11のタイミングチャートに基づく制御シーケンスを実行させている点である。図5や図9や図10と同様に、図11(a)のタイミングチャートと図11(b)のタイミングチャートとは時間的に連続しており、図11(a)のタイミングチャートの直後に図11(b)のタイミングチャートが続くことに留意されたい。
図11に示すように、フレーム同期信号毎に、X線照射(入射)直後の蓄積されたキャリアの読み出しと、非照射直後の蓄積されたキャリアの読み出しとを交互に行っている。なお、上述した実施例1の図10でも述べたように、次のフレーム同期信号までに跨って、X線照射(X線の入射)を延長することもできる(図11では次のフレーム同期信号までにX線照射を終了させている場合を図示)。
本実施例2では、フレーム同期信号毎に、X線照射(入射)直後の蓄積されたキャリアの読み出しと、非照射直後の蓄積されたキャリアの読み出しとを交互に行うことによる1フレームおきの動画を取得する(すなわち画像を1フレームおきに連続的に取得する)場合に、特に有用である。オフセット補正については、上述した実施例1と同じようにオフセット補正テーブルを用いて行えばよい。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した各実施例では、図1に示すようなX線撮影装置を例に採って説明したが、この発明は、例えばC型アームに配設されたX線透視撮影装置にも適用してもよい。また、この発明は、X線CT装置にも適用してもよい。
(2)上述した各実施例では、入射したX線に代表される放射線をX線変換層(変換層)によって電荷情報に直接に変換した、「直接変換型」の検出素子用回路をこの発明は適用したが、入射した放射線をシンチレータなどの変換層によって光に変換し、光感応型の物質で形成された変換層によってその光を電荷情報に変換する「間接変換型」の検出素子用回路をこの発明は適用してもよい。
(3)上述した各実施例では、X線を検出するための検出素子用回路を例に採って説明したが、この発明は、ECT(Emission Computed Tomography)装置のように放射性同位元素(RI)を投与された被検体から放射されるγ線を検出するための検出素子用回路に例示されるように、放射線を検出する検出素子用回路であれば特に限定されない。同様に、この発明は、上述したECT装置に例示されるように、放射線の入射により撮像を行う装置であれば特に限定されない。
(4)上述した各実施例では、X線などに代表される放射線撮像を例に採って説明したが、この発明は、光の入射により撮像を行う装置にも適用することができる。
(5)上述した各実施例では、離散的なオフセットデータを記憶したオフセット補正テーブルを用いてオフセット補正を行ったが、設定変更されるべき時間bに応じて変更される各々のキャリアの蓄積時間ごとに残留するオフセット成分をオフセットデータとして、設定変更されるべき各々の時間bに対応させてオフセット補正記憶手段に記憶するのであれば、離散的なオフセットデータに限定されない。例えば、離散的に得られたオフセットデータとそのときの時間bとに基づいて、時間bを入力としてオフセットデータを出力とする関数を最小自乗法などの近似式で近似して、その近似式の関数プログラムをメモリ部7(図1を参照)に記憶する。設定変更される時間bを決めたら、その時間bを関数に入力して求めるべきオフセットデータを出力するために、近似式の関数プログラムの読み出しによって近似式を用いてオフセットデータを求めるシーケンスをコントローラ6(図1を参照)に実行させる。
各実施例に係るX線撮影装置の概略ブロック図である。 X線撮影装置のX線変換層周辺の概略断面図である。 X線撮影装置の電荷電圧変換アンプやA/D変換器の周辺回路図である。 (a)は、実施例1に係る読み出し間隔のタイミングチャートであって、(b)は、読み出し間隔を細分化したタイミングチャートである。 (a)、(b)は、オフセットデータを取得するための非照射時のタイミングチャートである。 オフセット補正テーブルの模式図である。 X線照射(の終了)からキャリアを読み出すまでの時間とリーク電流との関係を模式的に示したグラフである。 (a)〜(d)は、X線入射パターンを模式的に示した図である。 (a)、(b)は、フレーム同期信号からキャリアを読み出すまでの時間が「0」のときのX線照射の時間長さを太枠で付記したタイミングチャートである。 (a)、(b)は、フレーム同期信号からキャリアを読み出すまでの時間を遅らせたときのX線照射の時間長さを太枠で付記したタイミングチャートである。 (a)、(b)は、実施例2に係る動画のタイミングチャートである。 従来のX線撮影装置の概略ブロック図である。 (a)は、従来の読み出し間隔のタイミングチャートであって、(b)は、読み出し間隔を細分化したタイミングチャートである。
符号の説明
2 … 検出素子用回路
23 … X線変換層
6 … コントローラ
7 … メモリ部
b … フレーム同期信号から(、蓄積された)キャリアを読み出すまでの時間

Claims (6)

  1. 光または放射線の入射により前記光または放射線の情報を電荷情報に変換する変換層と、その変換層で変換された電荷情報を蓄積して読み出す蓄積・読み出し回路とを備え、その蓄積・読み出し回路で読み出された電荷情報に基づいて画像を得る撮像装置であって、画像単位を表わすフレームの出力のタイミングを同期させて制御するための同期信号であるフレーム同期信号から、前記蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間を調整して設定変更する時間変更手段を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1に記載の撮像装置において、前記時間変更手段は、前記光または放射線の入射直後の前記フレーム同期信号から、前記蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間を調整して設定変更することで、前記光または放射線の入射から、前記蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間を調整して設定変更することを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項2に記載の撮像装置において、前記時間変更手段は、前記光または放射線の入射直後から、その入射に関して前記蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間のみを調整して設定変更することを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の撮像装置において、前記光または放射線の非照射時に残留するオフセット成分に基づくオフセット補正のためのデータであるオフセットデータを予め記憶するオフセット補正記憶手段と、前記オフセット補正を行うオフセット補正手段とを備え、前記時間変更手段によって設定変更されるべき時間に応じて変更される各々の電荷情報の蓄積時間ごとに残留する前記オフセット成分を前記オフセットデータとして、時間変更手段によって設定変更されるべき各々の時間に対応させて前記オフセット補正記憶手段に記憶し、時間変更手段は、前記光または放射線の入射直後から、その入射に関して前記蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間を調整して設定変更し、その設定変更された時間に対応したオフセットデータに基づいて前記オフセット補正手段はオフセット補正を行うことを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の撮像装置において、前記光または放射線の入射直後の前記フレーム同期信号から、前記蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間と、前記入射以外を示す前記光または放射線の非照射直後のフレーム同期信号から、前記蓄積された電荷情報を読み出すまでの時間とが互いに異なるように、前記時間変更手段は前記読み出すまでの時間を調整して設定変更することを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項5に記載の撮像装置において、前記フレーム同期信号毎に、前記光または放射線の入射直後の前記蓄積された電荷情報の読み出しと、前記光または放射線の非照射直後の前記蓄積された電荷情報の読み出しとを交互に行うことを特徴とする撮像装置。
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