JP4985580B2 - 撮像装置 - Google Patents

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この発明は、医療分野、工業分野、さらには原子力分野などに用いられる撮像装置に関する。
電荷情報に基づいて画像を得る撮像装置についてX線を入射して電荷情報に変換する場合を例に採って説明する。撮像装置は、X線感応型のX線変換層を備えており、X線の入射によりX線変換層はキャリア(電荷情報)に変換する。X線変換層としては非晶質のアモルファスセレン(a−Se)膜が用いられる。
また、撮像装置は、X線変換層で変換されたキャリアを蓄積して読み出す回路を備えている。この回路は、図9に示すように、2次元状に配列した複数のゲートラインGおよびデータラインDで構成されているとともに、キャリアを蓄積するコンデンサCaおよびそのコンデンサCaに蓄積されたキャリアをON/OFFの切り換えで読み出す薄膜トランジスタ(TFT)Trを2次元状に配列して構成されている。ゲートラインGは、各々の薄膜トランジスタTrのON/OFF切り換えを制御し、かつ各々の薄膜トランジスタTrのゲートに電気的に接続されている。データラインDは、薄膜トランジスタTrの読み出し側に電気的に接続されている。
各々のコンデンサCaや各々の薄膜トランジスタTrなどで各検出素子を構成しており、ゲートラインGを選択することで、その選択されたゲートラインGに電気的に接続された検出素子を駆動させてキャリアの読み出しを行う。したがって、ゲートラインGは、検出素子を駆動させる駆動ラインの役割を果たす。しかし、検出素子を駆動させないときでもリーク電流が存在するので、通常の検出素子を駆動させたときに読み出すと本来のキャリア成分に対してリーク電流成分が重畳される。このリーク電流成分の重畳によってアーティファクトが生じる。
そこで、検出素子を駆動させないときに読み出されたリーク電流成分を取得することで、リーク電流成分に起因するデータ(ディジタル信号)の誤差を補償してアーティファクトを除去する撮像装置がある(例えば、特許文献1参照)。また、この装置(特許文献1では「二次元画像撮影装置」で表記)では、リーク電流成分の測定を数回行い、その値の平均をとることでリーク電流成分のノイズを低減させる方法も提案されている。
特開2003−319264号公報
しかしながら、上述した従来技術では、データラインD毎にリーク電流成分を読み出すので、同じデータラインDで、それに縦方向に電気的に接続されたゲートラインGのキャリア成分に対しては、どのゲートラインGであっても同じ値のリーク電流成分を減算する。したがって、特に信号(キャリア)の少ない領域においては縦スジ状のアーティファクトが生じるという問題がある。この縦スジ状のアーティファクトは、特に厚い被検体を低線量で撮影する透視撮影で顕著になり、カテーテルの視認性などに影響を与えている。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、スジ状のアーティファクトを低減させることができる撮像装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、光または放射線を検出する検出素子を2次元マトリックス状配列で構成された検出器を備え、その検出器で検出されたデータに基づいて画像を得る撮像装置であって、前記検出素子を駆動させたときの前記データを読み出し、前記検出素子を駆動させないときの前記データを読み出す読み出し手段と、前記検出素子を駆動させたときに読み出されたデータと、前記検出素子を駆動させないときに読み出されたデータとの差分演算を行って差分データを求める差分演算手段と、その差分演算手段で差分演算を行う際に、前記検出素子を駆動させる駆動ラインに応じた加減算を行う加減算手段とを備え、前記差分演算手段で求められて、かつ前記加減算手段で加減算された前記差分データに基づいて前記画像を得ることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、読み出し手段は、検出素子を駆動させたときのデータを読み出し、検出素子を駆動させないときのデータ(すなわちリーク電流成分)を読み出す。従来では、検出素子を駆動させたときに読み出されたデータと、検出素子を駆動させないときに読み出されたデータとの差分演算を差分演算手段が行って差分データを求めるが、請求項1に記載の発明では、差分演算を行う際に、検出素子を駆動させる駆動ラインに応じた加減算を加減算手段が行い、差分演算手段で求められて、かつ加減算手段で加減算された差分データに基づいて画像を得ることで、駆動ラインに応じた加減算を考慮した差分演算を行った結果、スジ状のアーティファクトを低減させることができる。
上述した発明の一例は、加減算手段は、検出素子ごとに割り当てられた所定値を用いて加減算を行うことで、駆動ラインに応じた加減算を行うことである(請求項2に記載の発明)。特に、読み出し手段が、検出素子を駆動させないときのデータを読み出す動作を複数回行う場合には、装置は、検出素子を駆動させないときに読み出された複数回のデータの平均値およびその平均による剰余を求める平均値・剰余算出手段を備える。そして、差分演算手段は、検出素子を駆動させたときに読み出されたデータと、上述した平均値との差分演算を行って差分データを求め、加減算手段は、上述した剰余かつ検出素子ごとに割り当てられた所定値を用いて加減算を行うことで、駆動ラインに応じた加減算を行う(請求項3に記載の発明)。このように平均値を用いれば、検出素子を駆動させないときのデータ(リーク電流成分)のノイズを低減させることができる。
上述した発明の他の一例は、請求項3に記載の発明と同様に、読み出し手段は、検出素子を駆動させないときのデータを読み出す動作を複数回行い、請求項3に記載の発明と同様に、装置は、検出素子を駆動させないときに読み出された複数回のデータの平均値およびその平均による剰余を求める平均値・剰余算出手段を備え、請求項3に記載の発明と同様に、差分演算手段は、検出素子を駆動させたときに読み出されたデータと、上述した平均値との差分演算を行って差分データを求め、加減算手段は、上述した剰余ごとに定められた出現確率に応じて現れる所定値を用いて検出素子ごとに加減算を行うことで、駆動ラインに応じた加減算を行うことである(請求項4に記載の発明)。
上述した発明のさらなる他の一例は、加減算手段は、加減算を行うタイミングに応じて現れるランダムな数値を用いて検出素子ごとに加減算を行うことで、駆動ラインに応じた加減算を行うことである(請求項5に記載の発明)。
通常は、読み出し手段は、光または放射線の照射直後で検出素子を駆動させたときのデータを読み出し、上述した照射直後で検出素子を駆動させないときのデータを読み出す(請求項6に記載の発明)。一方で、光または放射線の非照射状態では暗電流が存在するので、照射直後に検出素子を駆動させたときに読み出されたデータに対して暗電流成分(オフセット成分)が重畳される。
そこで、光または放射線の非照射状態で、かつ検出素子を駆動させたときのデータ(すなわち暗電流成分)を読み出し、上述した非照射状態で、かつ検出素子を駆動させないときのデータ(すなわち暗電流成分かつリーク電流成分)を読み出し、差分演算手段は、照射直後で検出素子を駆動させたときに読み出されたデータと、照射直後で検出素子を駆動させないときに読み出されたデータとの差分演算を、非照射状態で、かつ検出素子を駆動させたときに読み出されたデータ、および非照射状態で、かつ検出素子を駆動させないときに読み出されたデータも用いて行う(請求項7に記載の発明)。このように非照射状態で読み出されたデータも用いて差分演算を行えば、暗電流成分(オフセット成分)のないデータを得ることができる。
この発明に係る撮像装置によれば、読み出し手段は、検出素子を駆動させたときのデータを読み出し、検出素子を駆動させないときのデータを読み出し、差分演算手段は、検出素子を駆動させたときに読み出されたデータと、検出素子を駆動させないときに読み出されたデータとの差分演算を行って差分データを求め、その差分演算手段で差分演算を行う際に、検出素子を駆動させる駆動ラインに応じた加減算を加減算手段が行い、差分演算手段で求められて、かつ加減算手段で加減算された差分データに基づいて画像を得ることで、スジ状のアーティファクトを低減させることができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係るX線撮影装置の概略ブロック図であり、図2は、X線撮影装置のX線変換層周辺の概略断面図であり、図3は、X線撮影装置の電荷電圧変換アンプやA/D変換器の周辺回路図である。本実施例では、入射する放射線としてX線を例に採って説明するとともに、撮像装置としてX線撮影装置を例に採って説明する。
本実施例に係るX線撮影装置は、被検体にX線を照射して撮像を行う。具体的には、被検体を透過したX線像がX線変換層(本実施例ではアモルファスセレン膜)上に投影されて、像の濃淡に比例したキャリア(電荷情報)が層内に発生することでキャリアに変換される。
X線撮影装置は、図1に示すように、後述するゲートラインGを選択するゲート駆動回路1と、X線変換層23(図2を参照)で変換されたキャリアを蓄積して読み出すことでX線を検出する検出素子用回路2と、その検出素子用回路2で読み出されたキャリアを電圧に変換した状態で増幅する電荷電圧変換アンプ3と、その電荷電圧変換アンプ3で増幅された電圧のアナログ値からディジタル値に変換するA/D変換器4と、そのA/D変換器4でディジタル値に変換された電圧値に対して信号処理を行って画像を得る画像処理部5と、これらの回路1,2や電荷電圧変換アンプ3やA/D変換器4や画像処理部5や後述するメモリ部7やモニタ9などを統括制御するコントローラ6と、処理された画像などを記憶するメモリ部7と、入力設定を行う入力部8と、処理された画像などを表示するモニタ9とを備えている。本明細書では、キャリアや画像などの情報を、画像に関する画像情報とする。検出素子用回路2は、この発明における検出器に相当し、電荷電圧変換アンプ3は、この発明における読み出し手段に相当する。
ゲート駆動回路1は複数のゲートラインGに電気的に接続されている。ゲート駆動回路1から各ゲートラインGに電圧を印加することで、後述する薄膜トランジスタ(TFT)TrをONにして後述するコンデンサCaに蓄積されたキャリアの読み出しを開放し、各ゲートラインGへの電圧を停止する(電圧を−10Vにする)ことで、薄膜トランジスタTrをOFFにしてキャリアの読み出しを遮断する。なお、各ゲートラインGに電圧を印加することでOFFにしてキャリアの読み出しを遮断し、各ゲートラインGへの電圧を停止することでONにしてキャリアの読み出しを開放するように、薄膜トランジスタTrを構成してもよい。
検出素子用回路2は、2次元状に配列した複数のゲートラインGおよびデータラインDで構成されているとともに、キャリアを蓄積するコンデンサCaおよびそのコンデンサCaに蓄積されたキャリアをON/OFFの切り換えで読み出す薄膜トランジスタTrを2次元状に配列して構成されている。ゲートラインGは、各々の薄膜トランジスタTrのON/OFF切り換えを制御し、かつ各々の薄膜トランジスタTrのゲートに電気的に接続されている。データラインDは、薄膜トランジスタTrの読み出し側に電気的に接続されている。ゲートラインGは、この発明における駆動ラインに相当する。
説明の便宜上、本実施例では、縦・横式2次元マトリックス状配列で10×10個の薄膜トランジスタTrおよびコンデンサCaが形成されているとする。すなわち、ゲートラインGは、10本のゲートラインG1〜G10からなり、データラインDは、10本のデータラインD1〜D10からなる。各ゲートラインG1〜G10は、図1中のX方向に並設された10個の薄膜トランジスタTrのゲートにそれぞれ接続され、各データラインD1〜D10は、図1中のY方向に並設された10個の薄膜トランジスタTrの読み出し側にそれぞれ接続されている。薄膜トランジスタTrの読み出し側とは逆側にはコンデンサCaが電気的に接続されており、薄膜トランジスタTrとコンデンサCaとの個数が一対一に対応する。
また、検出素子用回路2は、図2に示すように、検出素子DUが2次元マトリックス状配列で絶縁基板21にパターン形成されている。すなわち、絶縁基板21の表面に、各種真空蒸着法による薄膜形成技術やフォトリソグラフィ法によるパターン技術を利用して、上述したゲートラインG1〜G10およびデータラインD1〜D10を配線し、薄膜トランジスタTr,コンデンサCa,キャリア収集電極22,X線変換層23および電圧印加電極24を順に積層形成することで構成されている。検出素子DUは、この発明における検出素子に相当する。
X線変換層23は、X線感応型の半導体厚膜で形成されており、本実施例では、非晶質のアモルファスセレン(a−Se)膜で形成されている。X線変換層23は、X線の入射によりX線の情報を電荷情報であるキャリアに変換する。なお、X線変換層23は、X放射線の入射によりキャリアが生成されるX線感応型の物質であれば、アモルファスセレンに限定されない。また、X線以外の放射線(γ線など)を入射して撮像を行う場合には、X線変換層23の替わりに、放射線の入射によりキャリアが生成される放射線感応型の物質を用いてもよい。また、光を入射して撮像を行う場合には、X線変換層23の替わりに、光の入射によりキャリアが生成される光感応型の物質を用いてもよい。
キャリア収集電極22は、コンデンサCaに電気的に接続されており、X線変換層23で変換されたキャリアを収集してコンデンサCaに蓄積する。このキャリア収集電極22も、薄膜トランジスタTrおよびコンデンサCaと同様に、縦・横式2次元マトリックス状配列で多数個(本実施例では10×10個)形成されている。それらキャリア収集電極22,コンデンサCaおよび薄膜トランジスタTrが各検出素子DUとしてそれぞれ分離形成されている。また、電圧印加電極24は、全検出素子DUの共通電極として全面にわたって形成されている。
電荷電圧変換アンプ3は、図3に示すように、各々のデータラインD(図3ではD1〜D10)に電気的に接続されたアンプ31と、各々のデータラインDに電気的に接続されたアンプ用コンデンサ32と、データラインD毎のアンプ31およびアンプ用コンデンサ32に電気的に並列に接続されたサンプルホールド33と、データラインD毎のサンプルホールド33に電気的に接続されたスイッチング素子34とを備えている。また、アンプ31と検出素子用回路2のデータラインDの端部とは、スイッチング素子SWを介して、データラインD毎に電気的に接続されている。データラインDに読みだされたキャリアを、スイッチング素子SWがONにして電荷電圧変換アンプ3のアンプ31およびアンプ用コンデンサ32に送り込む。送り込まれたキャリアを、アンプ31およびアンプ用コンデンサ32が電圧に変換した状態で増幅し、増幅された電圧値をサンプルホールド33は所定時間だけ一旦蓄積する。一旦蓄積された電圧値を、スイッチング素子34をONにしてA/D変換器4に送り込み、送り込まれた電圧のアナログ値からディジタル値にA/D変換器4は変換する。
図2の説明に戻って、画像処理部5は、A/D変換器4でディジタル値に変換された電圧値に対して各種の信号処理を行って画像を求める。コントローラ6は、回路1,2や電荷電圧変換アンプ3やA/D変換器4や画像処理部5や後述するメモリ部7やモニタ9などを統括制御し、本実施例では検出素子DUを駆動させたときに読み出されたデータ(電荷情報)と、検出素子DUを駆動させないときに読み出されたデータ(すなわちリーク電流成分)との差分演算を行って差分データを求める機能(差分演算の機能),その差分演算の機能で差分演算を行う際に、検出素子DUを駆動させるゲートラインGに応じた加減算を行う機能(加減算の機能)および検出素子DUを駆動させないときに読み出された複数回(本実施例では3回)のデータ(リーク電流成分)の平均値およびその平均による剰余を求める機能(平均値・剰余算出の機能)をも備えている。画像処理部5およびコントローラ6は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されている。コントローラ6は、この発明における差分演算手段,加減算手段および平均値・剰余算出手段に相当する。
メモリ部7は、画像情報などを書き込んで記憶し、コントローラ6からの読み出し指令に応じて画像情報などがメモリ部7から読み出される。メモリ部7は、ROM(Read-only Memory)やRAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体などで構成されている。なお、画像情報の書き込みにはRAMが用いられ、例えば制御シーケンスに関するプログラムの読み出しによって制御シーケンスをコントローラ6に実行させる場合には、制御シーケンスに関するプログラムの読み出し専用にはROMが用いられる。本実施例では、検出素子DUを駆動させたときのデータ(電荷情報)を読み出すべくゲートラインG(本実施例では全ラインのゲートラインG1〜G10)を逐次にONにして電荷電圧変換アンプ3のサンプルホールド33やスイッチング素子34等をONにした後に、検出素子DUを駆動させないときのデータ(リーク電流成分)を読み出すべくゲートラインGをOFFにして電荷電圧変換アンプ3のサンプルホールド33やスイッチング素子34等をONにする制御シーケンスに関するプログラムをメモリ部7に記憶させ、そのプログラムの読み出しによって制御シーケンスをコントローラ6に実行させる。
入力部8は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイス、あるいはボタンやスイッチやレバーなどの入力手段で構成されている。入力部8に入力設定すると、入力設定データがコントローラ6に送り込まれ、入力設定データに基づいて回路1,2や電荷電圧変換アンプ3やA/D変換器4や画像処理部5やメモリ部7やモニタ9などが制御される。
続いて、本実施例のX線撮影装置の制御シーケンスについて説明する。電圧印加電極24に高電圧(例えば数100V〜数10kV程度)のバイアス電圧Vを印加した状態で、検出対象であるX線を入射させる。
X線の入射によってX線変換層23でキャリアが生成されて、そのキャリアが電荷情報としてキャリア収集電極22を介してコンデンサCaに蓄積される。ゲート駆動回路1の信号(ここではキャリア)読み出し用の走査信号(すなわちゲート駆動信号)によって、対象となるゲートラインGが選択される。本実施例では、ゲートラインG1,G2,G3,…,G9,G10の順に1つずつ選択されるものとして説明する。また、ゲート駆動回路1からの信号読み出し用の走査信号は、ゲートラインGに電圧(例えば15V程度)を印加する信号である。
ゲート駆動回路1から対象となるゲートラインGを選択して、選択されたゲートラインGに接続されている各薄膜トランジスタTrが選択指定される。この選択指定で選択指定された薄膜トランジスタTrのゲートに電圧が印加されてON状態となる。その選択指定された各薄膜トランジスタTrに接続されているコンデンサCaから蓄積されたキャリアが、選択指定されてON状態に移行した薄膜トランジスタTrを経由して、データラインDに読み出される。すなわち、選択されたゲートラインGに関する検出素子DUが選択指定されて、その選択指定された検出素子DUのコンデンサCaに蓄積されたキャリアが、データラインDに読み出される。
一方、選択指定された同一のゲートラインGに関する各々の検出素子DUからの読み出し順については、データラインD1〜D10の順に1つずつ選択されて読み出されるものとして説明する。すなわち、データラインDに接続されている電荷電圧変換アンプ3のアンプ31がリセットされて、さらに薄膜トランジスタTrがON状態(すなわちゲートがON)に移行することで、キャリアがデータラインDに読み出され、電荷電圧変換アンプ3のアンプ31およびアンプ用コンデンサ32にて電圧に変換された状態で増幅される。
つまり、各検出素子DUのアドレス(番地)指定は、ゲート駆動回路1からの信号読み出し用の走査信号と、データラインDに接続されているアンプ31の選択とに基づいて行われる。
先ず、ゲート駆動回路1からゲートラインG1を選択して、選択されたゲートラインG1に関する検出素子DUが選択指定されて、その選択指定された検出素子DUのコンデンサCaに蓄積されたキャリアが、データラインD1〜D10の順に読み出される。次に、ゲート駆動回路1からゲートラインG2を選択して、同様の手順で、選択されたゲートラインG2に関する検出素子DUが選択指定されて、その選択指定された検出素子DUのコンデンサCaに蓄積されたキャリアが、データラインD1〜D10の順に読み出される。残りのゲートラインGについても同様に順に選択することで、2次元状のキャリアを読み出す。
読みだされた各キャリアはアンプ31およびアンプ用コンデンサ32で電圧に変換された状態でそれぞれ増幅されて、サンプルホールド33で一旦蓄積されて、A/D変換器4でアナログ値からディジタル値に変換される。このディジタル値に変換された電圧値に基づいて、画像処理部5は各種の信号処理を行って、2次元状の画像を得る。得られた2次元状の画像やキャリアなどに代表される画像情報は、コントローラ6を介してメモリ部7に書き込まれて記憶され、必要に応じてコントローラ6を介してメモリ部7から読み出される。また、画像情報は、コントローラ6を介してモニタ9に表示される。
以上をまとめると、X線の入射によってX線変換層23で生成されたキャリアである電荷情報を検出素子DUから読み出すことで、検出素子DUはX線を検出し、検出素子用回路2は、図1に示すように、X線を検出する検出素子DUを2次元マトリックス状配列で構成されている。X線撮影装置は、図1に示す検出素子用回路2を備え、その検出素子用回路2で検出されたデータ(電荷情報)に基づいて画像処理部5で各種の処理を行って画像を得る。また、電荷電圧変換アンプ3のサンプルホールド33やスイッチング素子34等をONにすることで、電荷電圧変換アンプ3を介してデータ(電荷情報)をA/D変換器4に送り込んで読み出す。また、「背景技術」の段落でも述べたように、ゲートラインGを選択することで、その選択されたゲートラインGに電気的に接続された検出素子DUを駆動させてキャリアの読み出しを行い、ゲートラインGは、検出素子を駆動させる駆動ラインの役割を果たす。
次に、差分演算,加減算および平均値・剰余算出について、図4および図5を参照して説明する。図4は、読み出しのタイミングチャートであって、図5は、剰余かつ検出素子ごとに割り当てられた固有値のテーブルである。
X線を照射して、図4に示すように、ゲートラインGを選択して薄膜トランジスタTrのゲートがON状態に移行する。この移行によりゲートラインGに関する各々の検出素子DUからのキャリアの読み出しが行われる。薄膜トランジスタTrのゲートがOFF状態に移行した後に、電荷電圧変換アンプ3のサンプルホールド33やスイッチング素子34等をONにして、A/D変換器4に送り込んでキャリアである電荷情報を読み出す。A/D変換器4をONにしてアナログ値からディジタル値に変換される。なお、電荷電圧変換アンプ3のアンプ31に送られた時点でキャリアは電圧に変換されるが、ここでは便宜上、「電荷情報」という文言を用いて以下を説明する。
ゲートラインG1〜G10の順に逐次にONにして選択して、サンプルホールド33やスイッチング素子34等をONにすることで、検出素子DUを駆動させたときの電荷情報がゲートラインG1〜G10の順に読み出される。このように、X線の照射直後で検出素子DUを駆動させたときに読み出された電荷情報をG(DX,GY)とする(ただし、DX=D1〜D10、GY=G1〜G10)。なお、図4(a)のタイミングチャートと図4(b)のタイミングチャートとは時間的に連続しており、図4(a)のタイミングチャートの直後に図4(b)のタイミングチャートが続くとして説明する。
このように全ラインのゲートラインG1〜G10を逐次にONにして選択した後、全てのゲートラインGをOFFにして、サンプルホールド33やスイッチング素子34等をONにすることで、検出素子DUを駆動させないときのデータ、すなわちリーク電流成分が読み出される。これを本実施例では3回繰り返す(図4ではL1,L2,L3)。このように、X線の照射直後で検出素子DUを駆動させないときのデータ(リーク電流成分)を読み出す動作を3回行う。X線の照射直後で検出素子DUを駆動させないときに読み出されたリーク電流成分をG(DX,L1),G(DX,L2),G(DX,L3)とする。
X線を照射しない非照射状態でのデータの読み出しについても同様に行う。すなわち、非照射状態で、ゲートラインG1〜G10の順に逐次にONにして選択して、サンプルホールド33やスイッチング素子34等をONにすることで、検出素子DUを駆動させたときの電荷情報がゲートラインG1〜G10の順に読み出される。このように、非照射状態で、かつ検出素子DUを駆動させたときに読み出された電荷情報をD(DX,GY)とする。
全ラインのゲートラインG1〜G10を逐次にONにして選択した後、全てのゲートラインGをOFFにして、サンプルホールド33やスイッチング素子34等をONにする動作を3回繰り返すことで、検出素子DUを駆動させないときのデータ(すなわちリーク電流成分)が3回分読み出される。このように、非照射状態で、かつ検出素子DUを駆動させないときに読み出されたリーク電流成分をD(DX,L1),D(DX,L2),D(DX,L3)とする。
X線の照射直後で検出素子DUを駆動させないときに読み出されたリーク電流成分の平均値およびその平均による剰余を求めるとともに、非照射状態で、かつ検出素子DUを駆動させないときに読み出されたリーク電流成分の平均値およびその平均による剰余を求める。X線の照射直後で検出素子DUを駆動させないときに読み出されたリーク電流成分の平均値をG^(DX)とするとともに、非照射状態で、かつ検出素子DUを駆動させないときに読み出されたリーク電流成分の平均値をD^(DX)とすると、各々の平均値G^(DX),D^(DX)は、G(DX,L1),G(DX,L2),G(DX,L3)やD(DX,L1),D(DX,L2),D(DX,L3)を用いると、下記(1)、(2)式のように表わされる。
G^(DX)
={G(DX,L1)+G(DX,L2)+G(DX,L3)}/3 …(1)
D^(DX)
={D(DX,L1)+D(DX,L2)+D(DX,L3)}/3 …(2)
各々の平均値G^(DX),D^(DX)は整数であり、上記(1)、(2)式において“3”で除算したときに割り切れずに平均値が小数となった場合には、小数点以下を切り捨てにして整数とした値をG^(DX),D^(DX)とする。また、上記(1)、(2)式で“3”で除算したことで、剰余は“0”、“1”、“2”のいずれかになる。
従来の場合には、検出素子DUを駆動させたときに読み出された電荷情報G(DX,GY),D(DX,GY)と、平均値G^(DX),D^(DX)との差分演算を行って、リーク電流が除去された差分データを求める。差分データをS(DX,GY)とすると、従来の差分データS(DX,GY)は、電荷情報G(DX,GY),D(DX,GY)や平均値G^(DX),D^(DX)を用いると、下記(3)´式のように表わされる。
S(DX,GY)
={G(DX,GY)−(DX,GY)}
−{G^(DX)−D^(DX)} …(3)´
従来の場合には、上記(3)´からも明らかなように、「背景技術」の段落でも述べたが、データラインD毎にリーク電流成分(の平均値)G^(DX),D^(DX)を読み出すので、同じデータラインDで、それに縦方向に電気的に接続されたゲートラインGの電荷情報G(DX,GY),D(DX,GY)に対しては、どのゲートラインGであっても同じ値のリーク電流成分(の平均値)G^(DX),D^(DX)を減算する。このように、ゲートラインGに依らずにリーク電流成分(の平均値)G^(DX),D^(DX)を一律に減算していたのを、本実施例の場合には、差分データS(DX,GY)は、上述した電荷情報G(DX,GY),D(DX,GY)や平均値G^(DX),D^(DX)の他に固有値αを用いると、下記(3)式のように表わされる。
S(DX,GY)
={G(DX,GY)−(DX,GY)}
−{G^(DX)−D^(DX)}−α …(3)
本実施例の場合には、上記(3)式からも明らかなように、差分演算を行う際に、検出素子DUを駆動させるゲートラインGに応じた加減算を行う。事前に、図5(a)に示すように、上述した剰余かつ検出素子DUごとに固有値αをそれぞれ割り当てる。図5(b)は、剰余が“0”のときに検出素子DUごとに割り当てられた固定値αのテーブルで、検出素子DUに依らず固定値αを全て“0”に割り当てる。図5(c)は、剰余が“1”のときに検出素子DUごとに割り当てられた固定値αのテーブルで、データラインDX,ゲートラインGYがG(3n+X)のとき(ただしnは整数)の検出素子DUのとき固定値αを“1”に割り当て、それ以外の検出素子DUのとき固定値αを“0”に割り当てる。図5(d)は、剰余が“2”のときに検出素子DUごとに割り当てられた固定値αのテーブルで、データラインDX,ゲートラインGYがG(3n−1+X)のとき(ただしnは整数)の検出素子DUのとき固定値αを“0”に割り当て、それ以外の検出素子DUのとき固定値αを“1”に割り当てる。上記(3)式で求められた差分データS(DX,GY)に対して画像処理部5は各種の信号処理を行って、2次元状の画像を得る。固有値αは、この発明における検出素子ごとに割り当てられた所定値に相当する。
上述した本実施例に係るX線撮影装置によれば、電荷電圧変換アンプ3は、検出素子DUを駆動させたときのデータとして電荷情報G(DX,GY),D(DX,GY)を読み出し、検出素子DUを駆動させないときのデータ(すなわちリーク電流成分)G(DX,L1),G(DX,L2),G(DX,L3)やD(DX,L1),D(DX,L2),D(DX,L3)を読み出す。従来では、検出素子を駆動させたときに読み出されたデータと、検出素子を駆動させないときに読み出されたデータとの差分演算を行って差分データを求めるが、本実施例では、差分演算を行う際に、検出素子DUを駆動させるゲートラインGに応じた加減算を行い、差分演算で求められて、かつ加減算された差分データS(DX,GY)に基づいて画像を得ることで、ゲートラインGに応じた加減算を考慮した差分演算を行った結果、スジ状のアーティファクトを低減させることができる。
本実施例では、検出素子DUごとに割り当てられた所定値を用いて加減算を行うことで、ゲートラインGに応じた加減算を行っている。特に、電荷電圧変換アンプ3が、検出素子DUを駆動させないときのデータを読み出す動作を複数回(本実施例では3回)行う場合には、検出素子DUを駆動させないときに読み出された複数回(3回)のデータG(DX,L1),G(DX,L2),G(DX,L3)やD(DX,L1),D(DX,L2),D(DX,L3)の平均値G^(DX),D^(DX)およびその平均による剰余を求める。そして、検出素子DUを駆動させたときに読み出された電荷情報G(DX,GY),D(DX,GY)と、上述した平均値G^(DX),D^(DX)との差分演算を行って差分データS(DX,GY)を求め、上述した剰余かつ検出素子DUごとに割り当てられた所定値である固有値αを用いて加減算を行うことで、ゲートラインGに応じた加減算を行う。このように平均値G^(DX),D^(DX)を用いれば、検出素子DUを駆動させないときのデータ(リーク電流成分)G(DX,L1),G(DX,L2),G(DX,L3)やD(DX,L1),D(DX,L2),D(DX,L3)のノイズを低減させることができる。
通常は、電荷電圧変換アンプ3は、X線の照射直後で検出素子DUを駆動させたときの電荷情報G(DX,GY)を読み出し、上述した照射直後で検出素子DUを駆動させないときのデータG(DX,L1),G(DX,L2),G(DX,L3)を読み出す。一方で、X線の非照射状態では暗電流が存在するので、照射直後に検出素子DUを駆動させたときに読み出されたデータG(DX,GY)に対して暗電流成分(オフセット成分)が重畳される。
そこで、X線の非照射状態で、かつ検出素子DUを駆動させたときの電荷情報(すなわち暗電流成分)D(DX,GY)を読み出し、上述した非照射状態で、かつ検出素子DUを駆動させないときのデータ(すなわち暗電流成分かつリーク電流成分)D(DX,L1),D(DX,L2),D(DX,L3)を読み出し、照射直後で検出素子DUを駆動させたときに読み出された電荷情報G(DX,GY)と、照射直後で検出素子DUを駆動させないときに読み出されたデータG(DX,L1),G(DX,L2),G(DX,L3)との差分演算を、非照射状態で、かつ検出素子DUを駆動させたときに読み出された電荷情報D(DX,GY)、および非照射状態で、かつ検出素子DUを駆動させないときに読み出されたデータD(DX,L1),D(DX,L2),D(DX,L3)も用いて行う。このように非照射状態で読み出されたデータも用いて差分演算を行えば、暗電流成分(オフセット成分)のないデータを得ることができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、図1に示すようなX線撮影装置を例に採って説明したが、この発明は、例えばC型アームに配設されたX線透視撮影装置にも適用してもよい。また、この発明は、X線CT装置にも適用してもよい。
(2)上述した実施例では、入射したX線に代表される放射線をX線変換層(変換層)によって電荷情報に直接に変換した、「直接変換型」の検出素子用回路をこの発明は適用したが、入射した放射線をシンチレータなどの変換層によって光に変換し、光感応型の物質で形成された変換層によってその光を電荷情報に変換する「間接変換型」の検出素子用回路をこの発明は適用してもよい。
(3)上述した実施例では、X線を検出するための検出素子用回路を例に採って説明したが、この発明は、ECT(Emission Computed Tomography)装置のように放射性同位元素(RI)を投与された被検体から放射されるγ線を検出するための検出素子用回路に例示されるように、放射線を検出する検出素子用回路であれば特に限定されない。同様に、この発明は、上述したECT装置に例示されるように、放射線の入射により撮像を行う装置であれば特に限定されない。
(4)上述した実施例では、X線などに代表される放射線撮像を例に採って説明したが、この発明は、光の入射により撮像を行う装置にも適用することができる。
(5)上述した実施例では、検出素子を駆動させないときに読み出された複数回のデータ(リーク電流成分)の平均値を求めるのに、3回分のデータ(リーク電流成分)を用いて平均値を求めたが、3回に限定されない。ただし、剰余をばらつかせるためには、2回分や4回分のデータを用いて平均値を求めるよりも、素数(例えば“5”や“7”など)の回数分のデータを用いて平均値を求める方がより好ましい。また、必ずしも平均値を求める必要はなく、1回分のリーク電流成分を用いて差分演算を行ってもよい。
(6)上述した実施例では、駆動ライン(ゲートライン)に応じた加減算を行うのに、上記(3)式のように固有値αを減算する減算処理を行ったが、例えば固有値αを加算するなどのように加算処理を行ってもよい。
(7)上述した実施例では、剰余かつ検出素子ごとに割り当てられた所定値(実施例では固有値α)を用いて加減算を行うことで、駆動ライン(ゲートライン)に応じた加減算を行ったが、剰余を用いずに単に検出素子ごとに割り当てられた所定値を用いて加減算を行ってもよい。
(8)上述した実施例では、検出素子ごとに割り当てられた所定値(実施例では固有値α)を用いて加減算を行うことで、駆動ライン(ゲートライン)に応じた加減算を行ったが、必ずしも検出素子ごとに割り当てられた所定値(実施例では固有値α)を用いて加減算を行う必要はない。例えば、実施例と同様に、検出素子を駆動させないときのデータ(リーク電流成分)を読み出す動作を複数回(実施例では3回)行い、実施例と同様に、検出素子を駆動させないときに読み出された複数回(実施例では3回)のデータの平均値およびその平均による剰余を求め、実施例と同様に、検出素子を駆動させたときに読み出されたデータ(電荷情報)と、上述した平均値との差分演算を行って差分データを求め、上述した剰余ごとに定められた出現確率に応じて現れる所定値を用いて検出素子ごとに加減算を行うことで、駆動ライン(ゲートライン)に応じた加減算を行ってもよい。例えば、剰余が“1”のときには、1/3の出現確率に応じて“1”の所定値が現れるようにするとともに、それ以外のときには“0”の所定値が現れるように設定し、剰余が“2”のときには、2/3の出現確率に応じて“1”の所定値が現れるようにするとともに、それ以外のときには“0”の所定値が現れるように設定し、剰余が“0”のときには常に“0”の所定値に設定し、設定された所定値を用いて検出素子ごとに加減算を行ってもよい。
(9)上述した実施例では、検出素子ごとに割り当てられた所定値(実施例では固有値α)を用いて加減算を行うことで、駆動ライン(ゲートライン)に応じた加減算を行ったが、必ずしも所定値を用いて(実施例では固有値α)を用いて加減算を行う必要はない。例えば、加減算を行うタイミングに応じて現れるランダムな数値を用いて検出素子ごとに加減算を行うことで、駆動ライン(ゲートライン)に応じた加減算を行ってもよい。例えば、乱数表を用いて、各々の検出素子ごとに加減算を行うタイミングで乱数表から読み出されたランダムな数値を用いて加減算を行ってもよい。
(10)上述した実施例では、オフセット成分を除去するオフセット補正を行うために、非照射状態で読み出されたデータも用いて差分演算を行ったが、必ずしもオフセット補正を行う必要はない。オフセット補正を行わない場合には、非照射状態で読み出されたデータを用いて差分演算を行わずに、照射直後で検出素子を駆動させたときに読み出されたデータと、照射直後で検出素子を駆動させないときに読み出されたデータとの差分演算を行い、その差分演算を行う際に、駆動ライン(ゲートライン)に応じた加減算を行えばよい。
(11)上述した実施例では、図4に示すように、全ラインのゲートラインG1〜G10を逐次にONにして電荷電圧変換アンプ3のサンプルホールド33やスイッチング素子34等をONにした後に、検出素子DUを駆動させないときのデータ(リーク電流成分)を読み出すべくゲートラインGをOFFにすることで、リーク電流成分を最後に読み出したが、ゲートラインGを所定ライン毎にONにした後にリーク電流成分を読み出し、その後にゲートラインGのONを再開してもよい。例えば、図6に示すようにゲートラインGを5ライン毎にONにした(図6ではG1〜G5)後にリーク電流成分(図6ではL1,L2,L3)を読み出し、その後にゲートラインGのONを再開して、同じようにゲートラインGを5ライン毎にONにした(図6ではG6〜G10)後にリーク電流成分(図6ではL4,L5,L6)を読み出してもよい。
(12)上述した実施例では、図1に示すように下方向に沿って読み出しを行う構成であったが、図7に示すように中央を境にして上下に分割して、上半分のデータに関しては上方向にある電荷電圧変換アンプ3に送り込むとともに、下半分のデータに関しては下方向にある電荷電圧変換アンプ3に送り込む構成にも適用できる。この構成の場合、同時に読み出すことが可能で、例えば、図8に示すように制御することができる。
実施例に係るX線撮影装置の概略ブロック図である。 X線撮影装置のX線変換層周辺の概略断面図である。 X線撮影装置の電荷電圧変換アンプやA/D変換器の周辺回路図である。 (a)、(b)は、実施例に係る読み出しのタイミングチャートである。 (a)〜(d)は、剰余かつ検出素子ごとに割り当てられた固有値のテーブルである。 (a)、(b)は、変形例に係る読み出しのタイミングチャートである。 上下に分割したときのX線撮影装置のX線変換層周辺の概略断面図である。 上下に分割し、データを同時に読み出したときのタイミングチャートである。 従来のX線撮影装置の概略ブロック図である。
符号の説明
2 … 検出素子用回路
3 … 電荷電圧変換アンプ
6 … コントローラ
G … ゲートライン
DU … 検出素子
α … 固有値

Claims (7)

  1. 光または放射線を検出する検出素子を2次元マトリックス状配列で構成された検出器を備え、その検出器で検出されたデータに基づいて画像を得る撮像装置であって、前記検出素子を駆動させたときの前記データを読み出し、前記検出素子を駆動させないときの前記データを読み出す読み出し手段と、前記検出素子を駆動させたときに読み出されたデータと、前記検出素子を駆動させないときに読み出されたデータとの差分演算を行って差分データを求める差分演算手段と、その差分演算手段で差分演算を行う際に、前記検出素子を駆動させる駆動ラインに応じた加減算を行う加減算手段とを備え、前記差分演算手段で求められて、かつ前記加減算手段で加減算された前記差分データに基づいて前記画像を得ることを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1に記載の撮像装置において、前記加減算手段は、前記検出素子ごとに割り当てられた所定値を用いて加減算を行うことで、前記駆動ラインに応じた加減算を行うことを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項2に記載の撮像装置において、前記読み出し手段は、前記検出素子を駆動させないときの前記データを読み出す動作を複数回行い、前記装置は、前記検出素子を駆動させないときに読み出された前記複数回のデータの平均値およびその平均による剰余を求める平均値・剰余算出手段を備え、前記差分演算手段は、前記検出素子を駆動させたときに読み出されたデータと、前記平均値との差分演算を行って前記差分データを求め、前記加減算手段は、前記剰余かつ前記検出素子ごとに割り当てられた所定値を用いて加減算を行うことで、前記駆動ラインに応じた加減算を行うことを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項1に記載の撮像装置において、前記読み出し手段は、前記検出素子を駆動させないときの前記データを読み出す動作を複数回行い、前記装置は、前記検出素子を駆動させないときに読み出された前記複数回のデータの平均値およびその平均による剰余を求める平均値・剰余算出手段を備え、前記差分演算手段は、前記検出素子を駆動させたときに読み出されたデータと、前記平均値との差分演算を行って前記差分データを求め、前記加減算手段は、前記剰余ごとに定められた出現確率に応じて現れる所定値を用いて前記検出素子ごとに加減算を行うことで、前記駆動ラインに応じた加減算を行うことを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項1に記載の撮像装置において、前記加減算手段は、加減算を行うタイミングに応じて現れるランダムな数値を用いて前記検出素子ごとに加減算を行うことで、前記駆動ラインに応じた加減算を行うことを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の撮像装置において、前記読み出し手段は、前記光または放射線の照射直後で前記検出素子を駆動させたときの前記データを読み出し、前記照射直後で前記検出素子を駆動させないときの前記データを読み出すことを特徴とする撮像装置。
  7. 請求項6に記載の撮像装置において、前記読み出し手段は、前記光または放射線の非照射状態で、かつ前記検出素子を駆動させたときの前記データを読み出し、前記非照射状態で、かつ前記検出素子を駆動させないときの前記データを読み出し、前記差分演算手段は、前記照射直後で前記検出素子を駆動させたときに読み出されたデータと、前記照射直後で前記検出素子を駆動させないときに読み出されたデータとの差分演算を、前記非照射状態で、かつ前記検出素子を駆動させたときに読み出されたデータ、および前記非照射状態で、かつ前記検出素子を駆動させないときに読み出されたデータも用いて行うことを特徴とする撮像装置。
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