JP2010034029A - 燃料電池用のセパレータおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 燃料電池用のセパレータを、銅または銅合金からなる金属基体2と、銅薄膜層4と、中間層5と、銅薄膜層4および中間層5を介して金属基体2を被覆するように電着により形成された導電性の樹脂層6とを備えたものとし、中間層5はスズめっき層またはスズ合金めっき層とし、樹脂層6は導電材料を含有したものとする。
【選択図】 図1
Description
これらの燃料電池は、メタン等から生成された水素ガスを燃料とするものであるが、最近では、燃料としてメタノール水溶液をダイレクトに用いるダイレクトメタノール型燃料電池(以下、DMFCとも言う)も知られている。
このような燃料電池のなかで、固体高分子膜を2種類の触媒で挟み込み、更に、これらの部材をガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer)とセパレータで挟んだ構成の固体高分子型燃料電池(以下、PEFCとも言う)が注目されている。
このようなセパレータとしては、コスト、強度の点から、金属製のセパレータが好ましいが、耐食性に問題があった。このため、導電性の電着塗膜を形成して耐食性を付与した金属セパレータが開発されている(特許文献1、2、3)。
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、強度、耐食性に優れ、接続抵抗が小さい燃料電池用のセパレータとその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の他の態様として、前記金属基体は、少なくとも一方の面に溝部を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記金属基体は、複数の貫通孔を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記導電材料は、カーボン粒子、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、耐食性金属の少なくとも1種であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記スズ合金めっき層は、スズ−ニッケルからなり厚みが0.1〜2μmの範囲であるような構成とした。
また、本発明のセパレータの製造方法では、導電性の樹脂層を電着で形成する前に、銅または銅合金からなる金属基体に洗浄前処理を施し直ちに銅ストライクめっきにより銅薄膜層を形成し、中間層を形成するので、電着工程での金属基体の腐食が防止されるとともに、金属基体と樹脂層との接続抵抗が小さく密着強度が高いセパレータの製造が可能である。
[セパレータ]
図1は、本発明の燃料電池用のセパレータの一実施形態を示す部分断面図である。図1において、本発明のセパレータ1は、金属基体2と、この金属基体2の両面に形成された溝部3と、金属基体2の両面を被覆するように銅薄膜層4、中間層5を介して電着により形成された樹脂層6とを備えており、樹脂層6は導電材料を含有するものである。
金属基体2が有する溝部3は、セパレータ1が燃料電池に組み込まれたときに、一方が、隣接する単位セルに燃料ガスを供給するための燃料ガス供給用溝部となり、他方が、隣接する別の単位セルに酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス供給用溝部となるものである。また、溝部3の一方が燃料ガス供給用溝部、酸化剤ガス供給用溝部のいずれかとなり、他方が冷却水用溝となるものであってもよい。さらに、金属基体2の一方の面のみに溝部3を備えるものであってもよい。このような溝部3の形状は、特に制限はなく、蛇行した連続形状、櫛形状等であってよく、また、深さ、幅、断面形状も特に制限はない。また、金属基体2の表裏で、溝部3の形状が異なるものであってもよい。
金属基体12が有する貫通孔13は、セパレータ11が燃料電池に組み込まれたときに、燃料ガス、あるいは、酸化剤ガスを単位セルに供給するための流路となるものである。このような貫通孔13の大きさ、個数、配設密度には特に制限はない。
本発明のセパレータ1,11を構成する金属基体2,12の材質は、銅あるいは銅合金である。銅合金としては、例えば、銅−スズ−銅系合金、クロム銅、ベリリウム銅、特殊アルミニウム青銅、特殊高力黄銅、NC合金、リードフレーム材料(ORIN、EFTEC)等が挙げられる。
アニオン性合成高分子樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン化油樹脂、ポリブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等を挙げることができ、これらを単独で、あるいは任意の組み合わせによる混合物として使用することができる。また、上記のアニオン性合成高分子樹脂とメラミン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹脂とを併用してもよい。一方、カチオン性合成高分子樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等を挙げることができ、これらを単独で、あるいは任意の組み合わせによる混合物として使用することができる。また、上記のカチオン性合成高分子樹脂とポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹脂とを併用してもよい。
また、上記の電着性を有する合成高分子樹脂に粘着性を付与するために、ロジン系、テルペン系、石油樹脂等の粘着性付与樹脂を必要に応じて添加してもよい。
電着により形成された樹脂層6,16の厚みは、0.1〜100μm、好ましくは3〜30μmの範囲とすることができる。樹脂層6,16の厚みが0.1μm未満であると、ピンホール等の発生により、良好な耐食性が確保できないことがあり、100μmを超えると、乾燥固化後のヒビ割れ等の発生や、生産性の低下、コスト高といった問題が発生し好ましくない。
上述の本発明のセパレータの実施形態は例示であり、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
次に、本発明の燃料電池用のセパレータの製造方法について説明する。
図3は、図1に示されるセパレータ1を例として本発明の製造方法を説明するための工程図である。本発明では、銅または銅合金からなる金属板材2′の両面にフォトリソグラフィーにより所望のパターンでレジスト7,7を形成し、このレジスト7,7をマスクとして両面から金属板材2′をエッチングして溝部3,3を形成する(図3(A))。その後、レジスト7,7を剥離して金属基体2を得る(図3(B))。
次に、中間層5上に、電着性を有する各種アニオン性、またはカチオン性の合成高分子樹脂中に導電材料を分散させた電着液を用いて電着により成膜し、その後、硬化させて樹脂層6を形成する(図3(E))。このように形成された樹脂層6は、良好な導電性と高い耐食性を具備したものとなる。これにより、本発明のセパレータ1が得られる。
貫通孔13の形成は、上述のエッチングによる方法の他に、サンドブラスト法、レーザー加工法、ドリル加工法等により行うことも可能である。
次に、貫通孔13の内壁面を含む金属基体12に、銅薄膜層14を形成する(図4(C))。この銅薄膜層14の形成は、上述の実施形態での銅薄膜層4の形成と同様に行うことができる。
次に、中間層15上に、電着性を有する各種アニオン性、またはカチオン性の合成高分子樹脂中に導電材料を分散させた電着液を用いて電着により成膜し、その後、硬化させて樹脂層16を形成する(図4(E))。これにより、セパレータ11が得られる。
上述のセパレータの製造方法の実施形態は例示であり、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
ここで、本発明のセパレータを用いた高分子電解質型燃料電池の一例を、図5〜図8を参照して説明する。図5は高分子電解質型燃料電池の構造を説明するための部分構成図であり、図6は高分子電解質型燃料電池を構成する膜電極複合体を説明するための図である。また、図7および図8は、それぞれ高分子電解質型燃料電池のセパレータと膜電極複合体を離間させた状態を異なった方向から示す斜視図である。
図5〜図8において、高分子電解質型燃料電池21は、膜電極複合体(MEA:Membrane-Electrode Assembly)31とセパレータ41とからなる単位セルが複数個積層されたスタック構造を有している。
MEA31は、図6に示されるように、高分子電解質膜32の一方の面に配設された触媒層33とガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer)34とからなる燃料極(水素極)35と、高分子電解質膜32の他方の面に配設された触媒層36とガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer)37とからなる空気極(酸素極)38を備えている。
図9および図10に示されるように、高分子電解質型燃料電池51は、膜電極複合体(MEA:Membrane-Electrode Assembly)61とセパレータ71A,71Bとからなる単位セル52を平面状に複数個配列し、これらを電気的に直列に接続し、単位セルの個数分(図9では4個分)の電圧を取り出す高分子電解質型燃料電池である。また、各単位セル52の周りには、これと略同じ厚さの絶縁部55を設け、全体を平面状にしている。すなわち、平板状の絶縁部55のくり抜き部に単位セル52を嵌め込んだ状態とすることにより、単位セル52と絶縁部55とを平面状に設けているものである。
尚、図示例では単位セルの個数を4個としているが、単位セルの個数には制限はない。
接続部57の表裏接続部57cとしては、スルホール接続部、あるいは、充填ビア接続部、バンプ接続部のいずれかを、隣接する単位セル間に位置する絶縁部55中に設けたものとすることができる。これらの表裏接続部57cは、従来の配線基板技術の応用として形成できる。
セパレータ71A,71Bは、図2に示されるような本発明のセパレータであり、複数の貫通孔を備えた金属基体に銅薄膜層、中間層を介して導電性の樹脂層を有するものである。
[実施例1]
金属板材として、80mm×80mm、厚み0.8mmの銅合金(銅−スズ−銅系合金)を準備し、表面の脱脂処理を行った。
次に、この銅合金の両面に、ドライフィルムレジスト(ニチゴー・モートン(株)製)をラミネートして35μm厚の感光性レジスト層を形成し、その後、溝部形成用のフォトマスクを介して露光(5kW水銀灯により15秒間照射)、現像(30℃の2%炭酸水素ナトリウム水溶液をスプレー)してレジストを形成した。
次いで、上記のレジストを介して銅合金の両面から45℃に加熱した塩化第二鉄水溶液をスプレーして、所定の深さまでハーフエッチングを行った。その後、50℃の5%炭酸水素ナトリウム水溶液でレジストを剥離し、洗浄処理を施した。これにより、幅が1mm、深さが0.3mmのほぼ半円形状の断面を有し、振れ幅50mm、ピッチ2mmで蛇行した長さ1300mmの溝部を備えた金属基体を得た。
(銅ストライクめっき処理の条件)
・使用浴 : アルカリ電解銅ストライク浴
(メルテックス(株)製 メルカバーCF−2120)
・pH : 9〜12
・電流密度 : 8A/dm2
・液温 : 50℃
・処理時間 : 20秒
(電気めっき条件)
・使用浴 : スズ−ニッケル浴(荏原ユージライト(株)製 EBALOY SNI)
・pH : 2
・電流密度 : 0.3A/dm2
・液温 : 55℃
まず、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル(エポキシ当量910)1000重量部を撹拌下に70℃に保ちながら、エチレングリコールモノエチルエーテル463重量部に溶解させ、さらに、ジエチルアミン80.3重量部を加えて100℃で2時間反応させてアミンエポキシ付加物(A)を調製した。
また、コロネートL(日本ポリウレタン(株)製 ジイソシアネート:NCO13%の不揮発分75重量%)875重量部にジブチル錫ラウレート0.05重量部を加え50℃に加熱し、これに2−エチルヘキサノール390重量部を添加し、その後、120℃で90分間反応させた。得られた反応生成物をエチレングリコールモノエチルエーテル130重量部で希釈した成分(B)を得た。
次に、上記のアミンエポキシ付加物(A)1000重量部と成分(B)400重量部からなる混合物を、氷酢酸30重量部で中和した後、脱イオン水570重量部を用いて希釈し、不揮発分50重量%の樹脂Aを調製した。この樹脂A200.2重量部(樹脂成分86.3容量)、脱イオン水583.3重量部、およびジブチル錫ラウレート2.4重量部を配合してエポキシ電着液を調製した。
(ピンホールの観察条件)
80℃、1モル硫酸水溶液中で、−2V〜+2V VS.NHEの範囲で貴な方向に
電位を走査させて電流応答を調査し、電流応答が1μA/cm2以下の場合を
ピンホールなしと判断する。
(電気抵抗の測定方法)
セパレータをガス拡散層(東レ(株)製 TGP−H−060 190μm厚)
で両側から挟み込み、さらに、これらを銅に金めっきを施した厚さ5mmの電極
で挟み込んで圧着(圧力:20kgf/cm2)し、電極間の抵抗を測定する。
中間層として、下記の電気めっき条件でスズめっき層(厚み1μm)を形成した他は、実施例1と同様にして、セパレータを作製した。
(電気めっき条件)
・使用浴 : スルホン酸塩浴(メルテックス(株)製 ソルダロンST-200)
・pH : 4.5〜6.0
・電流密度 : 1A/dm2
・液温 : 40℃
作製したセパレータの樹脂層におけるピンホールの有無を、実施例1と同様の条件で観察した結果、ピンホールが存在しないことが確認された。
また、このセパレータにおける表裏導通の電気抵抗を実施例1と同様の方法で測定した結果、3.8mΩであり、電気抵抗が低いことが確認された。
中間層として、下記の電気めっき条件でスズ−コバルトめっき層(厚み1μm)を形成した他は、実施例1と同様にして、セパレータを作製した。
(電気めっき条件)
・使用浴 : 硫酸第一スズ浴(日本化学産業(株)製 ピロアイSCプロセス)
・pH : 1〜2
・電流密度 : 0.5A/dm2
・液温 : 40℃
作製したセパレータの樹脂層におけるピンホールの有無を、実施例1と同様の条件で観察した結果、ピンホールが存在しないことが確認された。
また、このセパレータにおける表裏導通の電気抵抗を実施例1と同様の方法で測定した結果、4.2mΩであり、電気抵抗が低いことが確認された。
銅薄膜層を形成しない他は、実施例1と同様にして、セパレータを作製した。
作製したセパレータの樹脂層におけるピンホールの有無を、実施例1と同様の条件で観察した結果、ピンホールの存在が確認され、さらに、金属基体が一部腐食されていることが確認された。
また、このセパレータにおける表裏導通の電気抵抗を実施例1と同様の方法で測定した結果、28mΩであり、実施例1〜3に比べて電気抵抗が高いものであった。
銅薄膜層を形成しない他は、実施例2と同様にして、セパレータを作製した。
作製したセパレータの樹脂層におけるピンホールの有無を、実施例1と同様の条件で観察した結果、ピンホールの存在が確認され、さらに、金属基体が一部腐食されていることが確認された。
また、このセパレータにおける表裏導通の電気抵抗を実施例1と同様の方法で測定した結果、25mΩであり、実施例1〜3に比べて電気抵抗が高いものであった。
銅薄膜層を形成しない他は、実施例3と同様にして、セパレータを作製した。
作製したセパレータの樹脂層におけるピンホールの有無を、実施例1と同様の条件で観察した結果、ピンホールの存在が確認され、さらに、金属基体が一部腐食されていることが確認された。
また、このセパレータにおける表裏導通の電気抵抗を実施例1と同様の方法で測定した結果、35mΩであり、実施例1〜3に比べて電気抵抗が高いものであった。
中間層として下記の電気めっき条件でニッケル−銅めっき層(厚み3μm)を形成した他は、実施例1と同様にして、セパレータを作製した。
(電気めっき条件)
・使用浴 : 硫酸銅浴(日本化学産業(株)製 硫酸銅)
・pH : 2
・電流密度 : 0.3A/dm2
・液温 : 50℃
作製したセパレータの樹脂層におけるピンホールの有無を、実施例1と同様の条件で観察した結果、ピンホールの存在が確認され、さらに、金属基体が一部腐食されていることが確認された。
また、このセパレータにおける表裏導通の電気抵抗を実施例1と同様の方法で測定した結果、16mΩであり、実施例1〜3に比べて電気抵抗が高いものであった。
電気めっき時間を変更し、中間層(スズ−ニッケル合金めっき層)の厚みを2μmとした他は、実施例1と同様にして、セパレータを作製した。
作製したセパレータの折り曲げ加工適性を下記の方法で評価した。その結果、銅薄膜層および中間層に割れを生じることなく折り曲げることが可能であり、良好な折り曲げ加工適性を具備していることが確認された。
また、上述の実施例1で作製したセパレータについて、同様に折り曲げ加工適性を評価した結果、良好な折り曲げ加工適性を具備していることが確認された。
(折り曲げ加工適性の評価方法)
折り曲げ部の半径が0.1mmとなるようにセパレータを90°折り曲げ、光学
顕微鏡を用いて、金属基体、銅薄膜層および中間層における割れの有無を確認する。
電気めっき時間を変更し、中間層(スズ−ニッケル合金めっき層)の厚みを3μmとした他は、実施例1と同様にして、セパレータを作製した。
作製したセパレータの折り曲げ加工適性を実施例4と同様に評価した。その結果、中間層および金属基体にまで割れが見られ、実施例1、4のセパレータに比べて折り曲げ加工適性が劣ることが確認された。
電気めっき時間を変更し、中間層(スズ−ニッケル合金めっき層)の厚みを0.3μmとした他は、実施例1と同様にして、セパレータを作製した。
作製したセパレータの折り曲げ加工適性を実施例4と同様に評価した。その結果、銅薄膜層および中間層に割れを生じることなく折り曲げることが可能であり、良好な折り曲げ加工適性を具備していることが確認された。
電気めっき時間を変更し、中間層(スズ−ニッケル合金めっき層)の厚みを0.1μmとした他は、実施例1と同様にして、セパレータを作製した。
作製したセパレータの折り曲げ加工適性を実施例4と同様に評価した。その結果、銅薄膜層および中間層に割れを生じることなく折り曲げることが可能であり、良好な折り曲げ加工適性を具備していることが確認された。
2,12…金属基体
3…溝部
4,14…銅薄膜層
5,15…中間層
6,16…樹脂層
13…貫通孔
21,51…高分子電解質型燃料電池
31,61…膜電極複合体(MEA)
41A,41B,41C,71A,71B…セパレータ
Claims (7)
- 銅または銅合金からなる金属基体と、該金属基体を被覆するように銅薄膜層を介して配設された中間層と、該中間層を被覆するように電着により形成された導電性の樹脂層とを備え、前記中間層はスズめっき層またはスズ合金めっき層であり、前記樹脂層は導電材料を含有することを特徴とする燃料電池用のセパレータ。
- 前記金属基体は、少なくとも一方の面に溝部を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用のセパレータ。
- 前記金属基体は、複数の貫通孔を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用のセパレータ。
- 前記導電材料は、カーボン粒子、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、耐食性金属の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の燃料電池用のセパレータ。
- 前記スズ合金めっき層は、スズ−ニッケル、スズ−銅、スズ−コバルト、スズ−銀、スズ−亜鉛、スズ−金、スズ−ビスマスのいずれかのスズ合金めっき層であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の燃料電池用のセパレータ。
- 前記スズ合金めっき層は、スズ−ニッケルからなり厚みが0.1〜2μmの範囲であることを特徴とする請求項5に記載の燃料電池用のセパレータ。
- 銅または銅合金からなる金属基体に洗浄前処理を施した後、直ちに該金属基体を被覆するように銅ストライクめっきにより銅薄膜層を形成する工程、次いで、スズめっき層またはスズ合金めっき層からなる中間層を前記銅薄膜層上に形成する工程、その後、前記中間層上に、電着性を有する樹脂中に導電材料を分散させた電着液を用いて電着にて樹脂層を形成する工程と、を有することを特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
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