JP2002075393A - 燃料電池用セパレータ及びその製造方法 - Google Patents

燃料電池用セパレータ及びその製造方法

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JP2002075393A JP2000242507A JP2000242507A JP2002075393A JP 2002075393 A JP2002075393 A JP 2002075393A JP 2000242507 A JP2000242507 A JP 2000242507A JP 2000242507 A JP2000242507 A JP 2000242507A JP 2002075393 A JP2002075393 A JP 2002075393A
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Toru Murakami
透 村上
Katsuhisa Tanabe
克久 田邊
Hiromichi Nakada
博道 中田
Masayoshi Yokoi
正良 横井
Kenichi Suzuki
憲一 鈴木
Fumio Nonoyama
史男 野々山
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C Uyemura and Co Ltd
Toyota Central R&D Labs Inc
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Toyota Motor Corp
C Uyemura and Co Ltd
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 燃料電池用金属製セパレータ基材上に、
該セパレータ基材材料よりも低融点の金属が溶融処理さ
れてなる金属コート層を備え、該金属コート層上に貴金
属によって構成される貴金属コート層が形成されてなる
ことを特徴とする燃料電池用セパレータ。 【効果】 本発明の燃料電池用の電気めっきセパレータ
は、比較的軽量で、柔軟性に優れ、かつ耐食性、低接触
抵抗性を有するものであり、安価に製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池、特に高
分子電解質燃料電池に使用するセパレータ及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
高分子電解質燃料電池に使用するセパレータには、カー
ボン板が使用されていた。
【0003】しかし、従来のカーボン板セパレータは、
耐食性には優れるが、比較的厚く、重量も大きく、柔軟
性、加工性に乏しく、高価であるという欠点があった。
また特に、自動車用などの移動を伴う燃料電池用のセパ
レータでは、軽く、薄く、柔軟性に富み、安くなければ
ならない。このため、金属セパレータが望ましいが、電
池使用環境における耐食性、低接触抵抗を廉価で確保す
ることが困難であった。
【0004】本発明は、上記事情を改善するためになさ
れたもので、重量が比較的小さく、薄く、柔軟性、耐食
性に優れ、しかも低接触抵抗で、比較的廉価に作成でき
る燃料電池用セパレータ及びその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明は、上記目的を達成するため、下記の燃料電池用セ
パレータ及びその製造方法並びに燃料電池を提供する。 請求項1:燃料電池用金属製セパレータ基材上に、該セ
パレータ基材材料よりも低融点の金属が溶融処理されて
なる金属コート層を備え、該金属コート層上に貴金属に
よって構成される貴金属コート層が形成されてなること
を特徴とする燃料電池用セパレータ。 請求項2:前記セパレータ基材と金属コート層との間に
中間コート層が介在されてなる請求項1記載のセパレー
タ。 請求項3:前記中間コート層が銅及び/又はニッケルか
らなる請求項2記載のセパレータ。 請求項4:前記貴金属コート層が銀からなる請求項1乃
至3のいずれか1項記載のセパレータ。 請求項5:前記金属コート層が錫又は錫合金からなる請
求項1乃至4のいずれか1項記載のセパレータ。 請求項6:燃料電池用金属製セパレータ基材上に、該セ
パレータ基材材料よりも低融点の金属を溶融処理するこ
とによって金属コート層を設ける工程と、該金属コート
層上に貴金属コート層を設ける工程とを備えることを特
徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。 請求項7:前記金属コート層を設ける工程が、該セパレ
ータ基材材料よりも低融点の金属めっきを施し、この低
融点金属めっき皮膜を前記セパレータ基材の融点以下の
温度で加熱溶融処理する工程であることを特徴とする請
求項6記載の燃料電池用セパレータの製造方法。 請求項8:前記セパレータ基材上に、前記金属コート層
より高融点の金属による中間コート層を形成した後、こ
れに金属コート層を形成するようにした請求項6又は7
記載の製造方法。
【0006】請求項1のセパレータによれば、金属コー
ト層が溶融処理されているため、これをめっき処理によ
って形成した場合においてもめっきのミクロ欠陥が減少
し、耐食性に優れたものである。しかも、金属コート層
上に貴金属コート層が形成されていることから、金属コ
ート層の酸化が防止され、また貴金属コート層の形成に
より、燃料電池を構成した場合に低い接触抵抗が確保さ
れるものである。更に、このセパレータは、成形性に優
れた素材によってセパレータ基材を作成し得、これに金
属コート層、貴金属コート層の薄膜を形成したものであ
るため、重量が比較的軽く、柔軟性に優れたものとする
ことができる。
【0007】請求項2のセパレータによれば、セパレー
タ基材と金属コート層との間に中間コート層を設けるこ
とにより、セパレータ基材と金属コート層との密着を高
めることができると共に、セパレータ基材における素材
の溶出を抑えることができ、セパレータ基材の耐食性を
高めることができる。更に、低融点金属めっき皮膜を溶
融処理して金属コート層を形成する際、中間コート層の
金属と金属コート層の金属とが合金を作り、この合金層
によって、更に耐食性を向上できる。この点で、中間コ
ート層に銅やニッケルを用いる請求項3のセパレータ
は、かかる効果を確実に発揮させることができ、安価で
ある。また、貴金属コート層を銀とした請求項4のセパ
レータ、金属コート層を錫又は錫合金とした請求項5の
セパレータは、安価である上、前記効果を有効に発揮す
る。請求項6乃至8の製造方法によれば、前記セパレー
タを容易に製造し得るものである。
【0008】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明において、セパレータ基材を構成する金属素材と
しては、特に限定されないが、アルミニウムもしくはそ
の合金又はステンレススチールが好適に使用され、30
00番台アルミ、及びSUS304、SUS304L、
SUS316、SUS316L等のオーステナイト系ス
テンレススチールも好適に使用できる。もちろん、これ
ら以外にも1000番台、5000番台、6000番台
アルミ等も使用可能である。上記基材には、プレス成形
やエッチングによって気体及び水が通過する溝が作成さ
れる。
【0009】前記セパレータ基材上には、好ましくは中
間コート層を介して、金属コート層が形成され、更にそ
の上に貴金属コート層が形成される。ここで、中間コー
ト層としては、金属コート層とセパレータ基材との密着
性を確保乃至は向上させる材料であり、また金属コート
層より高融点のものが好ましく、特には銅及び/又はニ
ッケルにて形成することが好ましい。この中間コート層
の厚さは、1μm以上が好ましく、更に好ましくは1〜
10μmである。この中間コート層の厚さが薄すぎる
と、その効果を十分発揮し得ないおそれがある。
【0010】また、前記金属コート層は、セパレータ基
材材料及び中間コート層材料より低融点の金属を溶融処
理してなるものであり、金属コート層材料としては低融
点のものであればいずれのものでもよいが、錫又は錫−
ビスマス、錫−銅、錫−銀、錫−鉛などの錫合金、更に
は錫にビスマス、銅、銀、鉛の少なくとも一つの元素を
加えた錫合金を用いることが好ましい。この金属コート
層の厚さも適宜選定されるが、0.1〜20μmが好ま
しく、更に好ましくは1〜10μmである。
【0011】前記貴金属コート層は、前記金属コート層
の保護及び接触抵抗の確保のために形成され、金、銀、
パラジウム、白金等やこれらの合金にて形成することが
できるが、安価な点、硫酸溶液への耐食性の点等から銀
又は銀合金が好ましい。この貴金属コート層の厚さは、
0.01〜2μm、特に0.1〜1μmとすることが好
ましい。
【0012】図1は、本発明のセパレータの製造方法の
一例を示す工程図であり、図1に示したように、プレ
ス、エッチングなどによりセパレータ基材を成形し、そ
の上に、銅、ニッケル等によって中間コート層を形成
し、更に錫、錫合金等によって溶融処理された金属コー
ト層を形成し、これに貴金属コート層を形成するもので
ある。
【0013】前記中間コート層、金属コート層、貴金属
コート層は、いずれもめっき処理にて形成することが好
ましく、この場合、金属コート層はめっき処理後にその
めっき皮膜を加熱溶融処理することによって形成するこ
とができる。
【0014】本発明の好適な実施態様は、アルミニウム
もしくはその合金又はステンレススチール等の金属製セ
パレータ基材上に銅及び/又はニッケルめっきを施した
後、錫もしくは錫合金めっきを施し、次いで錫もしくは
錫合金を溶融処理した後、貴金属めっきを施すことによ
り、高分子電解質燃料電池用セパレータを製造するとい
うものであり、従ってこれにより得られたセパレータ
は、図2に示したように、アルミニウムもしくはその合
金又はステンレススチール等の金属製セパレータ基材1
上に銅及び/又はニッケルめっき皮膜からなる中間コー
ト層2が形成され、その上に金属コート層3として錫も
しくは錫合金めっき皮膜を溶融した皮膜が形成され、更
にその上に貴金属めっき皮膜の貴金属コート層4が形成
されてなるものである。
【0015】ここで、上記セパレータ基材を銅めっき及
び/又はニッケルめっきし、次いで錫もしくは錫合金め
っきを施すに際しては、基材素材が、アルミあるいはア
ルミ合金板の場合、まず、成形された板状基材を脱脂
し、公知のジンケート処理を行った後、ピロリン酸銅ス
トライク浴で電気銅めっきを約1μm行うか、ワット浴
などでNiストライクめっきを約1μm行う。この上
に、約1〜10μmの電気銅めっき、約1〜10μmの
電気Niめっき、あるいは無電解Niめっきを行う。更
に、電気錫めっきあるいは電気錫合金めっきを0.1〜
20μm、特に約10μm施し、加熱溶融する。錫合金
めっきとしては、錫−鉛、錫−銅、錫−Bi、錫−銀合
金めっきが好適に使用でき、その合金比の限定は特にな
いが、材料コスト、電気めっきなどの処理コスト、融点
などから決定される。
【0016】上記の加熱溶融方法は、特に限定されない
が、約180〜280℃で約数秒から数分間加熱処理す
る。空気中での酸化雰囲気での溶融処理でもよいが、よ
り好ましくは酸化雰囲気でない条件下によって溶融処理
することが好ましい。これは酸化雰囲気よりも酸化雰囲
気でない条件下の方が金属コート層はより均一に隙間な
く低融点金属で被覆することができるからである。酸化
雰囲気でない条件下として、オイル中、水溶液加熱媒体
液中、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気、真空中等が考え
られる。しかし、次に銀めっき等の貴金属めっきを行う
ので、水での洗浄性の面からは、水溶性加熱媒体液に浸
漬したり、窒素ガス雰囲気あるいは真空中で加熱処理す
ることが望ましい。更にこの上に、貴金属めっきを行
い、接触抵抗を低下させる。貴金属めっきとしては、耐
食性及び廉価のため銀めっきが望ましい。貴金属めっき
の厚みは大きい方が耐食性に優れるが、約0.01〜2
μm位がコスト上望ましい。
【0017】また、セパレータ基材素材が、ステンレス
スチール板の場合、SUS材を清浄処理した後、約1μ
mのウッドNiストライクめっきを施す以外は、上記と
同様にめっきを行う。但し、SUS素材の場合は、アル
ミ系素材の場合よりも、銅やNiめっきの膜厚を簿くで
きる。
【0018】ここで、上記めっき液として、アルミ又は
その合金上の電気銅ストライクめっき及びその上の電気
銅めっきはピロリン酸銅ストライク及びピロリン酸銅め
っき液が望ましい。これは、強酸、強アルカリ液でな
く、めっき密着が良好なためである。これに対し、硫酸
銅めっき液は強酸性液のため望ましくない。
【0019】SUS上の密着を良好にするには、ウッド
Niストライクめっき液などで約1μmのNiめっきを
行い、その上に電気Niめっき、電気銅めっき、無電解
Niめっきなどを行い、その上に電気錫あるいは錫合金
めっきを行い、加熱溶融した後、銀めっきなどを行う。
電気Niめっきや銅めっきは無光沢でも光沢めっきでも
よい。電気Niめっき液の種類は特に限定はなく、ワッ
ト型浴、スルファミン酸Niめっき浴などが使用でき
る。SUS上の場合は、硫酸銅めっき液も使用できる。
無電解Niの種類にも特に限定はなく、公知のものが使
用できる。
【0020】電気Ni、電気銅、無電解Niめっきの選
択には特に限定はなく、錫、錫合金めっきの下地めっき
として耐食性を向上したり、これら金属の拡散障壁の目
的で使用される。
【0021】電気錫、錫合金めっき液は硫酸錫めっき
液、有機酸錫めっき液、中性錫めっき液などが使用で
き、特に限定はない。電気錫合金めっきも特に限定はな
く、光沢、無光沢めっきなどの限定もない。
【0022】なお、金属コート層の形成方法は、上記の
ようにめっきした後、加熱溶融するものに限らず、溶融
めっきによって、または溶融した低融点金属をスプレー
のように吹き付けることによって形成してもよい。ま
た、溶融めっきやスプレーで吹き付ける場合にあって
は、セパレータ基材又は中間コート層表面をフラックス
で処理しておくと金属コート層とセパレータ基材又は中
間コート層との密着性が向上するので、更によい。
【0023】貴金属電気めっきも特に限定はなく、シア
ン化物浴、非シアン化物浴共に使用できる。光沢、無光
沢めっきも特に限定されない。金めっき、銀めっき、P
dめっき、Ptめっきなどが使用できるが、コスト面や
硫酸溶液への耐食性の面から銀めっきが好適である。な
お、めっき条件は、それぞれのめっき液における公知の
条件とすることができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0025】[実施例1]ガス流通溝を作成したA30
04製アルミ板を脱脂後、通常のジンケート処理を通常
の工程時間で行い、次いで公知のピロリン酸銅ストライ
クめっきを約1μm施し、その上に公知の光沢ピロリン
酸銅めっき浴を用いて約10μmの銅めっきを施した。
その上に、公知の半光沢硫酸錫めっきを約10μm施
し、公知の水溶性加熱媒体液を260℃に加熱し、約1
0秒間浸漬することによって処理を行い、めっき皮膜を
溶融した。この加熱処理品を電解脱脂、酸洗、水洗後、
公知のシアン化銀ストライクめっきを約0.1μm施し
た後、公知の無光沢シアン化銀めっきを約2μm施し
た。これを腐食テスト用のサンプルとして、pH2の硫
酸溶液1Lに80℃で100時間浸漬し、めっき品の腐
食を外観チェックしたが、膨れや腐食孔は一切認められ
なかった。また、腐食溶液中の銀、錫、銅、アルミニウ
ムイオンを定量したが、いずれも定量限界以下であっ
た。
【0026】前記の腐食テストを行った後のセパレータ
にカーボン板を載せてプレスし、このセパレータとカー
ボン板との接触抵抗を測定した。その結果、抵抗は5m
Ω・cm2であり、良好であった。
【0027】次に、上記セパレータを16枚重ね、その
間に、イオン交換膜を高分子電解質とし、その両側に公
知の酸素電極、水素電極を配したモジュールを介装した
燃料電池を作成し、1000時間の発電試験を行った。
発電試験後に、上記セパレータの接触抵抗を測定した結
果、接触抵抗の増大は5%以内であり、セパレータに殆
ど劣化がないことが判明した。
【0028】また、上記燃料電池は1000時間後も劣
化は殆ど認められず、水素と酸素ガスの利用率が殆ど低
下しないことが判明した。
【0029】[実施例2]実施例1において、ピロリン
酸銅ストライクめっきと光沢ピロリン酸銅めっきの代わ
りにワット型Niめっきとした以外は実施例1と同様に
めっきを行った。腐食試験、接触抵抗測定、発電試験も
実施例1と同様に行ったが、結果は実施例1と同様であ
った。
【0030】[実施例3]実施例1において、アルミニ
ウム素材の代わりにSUS316Lとし、ジンケート処
理とピロリン酸銅ストライクめっきの代わりにウッドN
iストライクめっきを施し、その上にピロリン酸銅めっ
きを2μm施した以外は実施例1と同様にめっきを行
い、評価も同様に行ったが、結果も同じであった。
【0031】[比較例1]実施例1において、錫めっき
を加熱溶融しなかった以外は実施例1と同様にめっきを
行った。実施例1と同様の腐食試験を行ったが、銅イオ
ンが0.1ppmとアルミニウムイオンが0.1ppm
溶出した。接触抵抗の劣化度合いは実施例1と同等であ
ったが、1000時間発電試験後に劣化が僅かに認めら
れ、水素と酸素ガスの利用率が約1%低下していた。
【0032】[比較例2]実施例3において、錫めっき
を加熱溶融しなかった以外は実施例3と同様にめっきを
行った。実施例1と同様の腐食試験を行ったが、銅イオ
ンが0.1ppmと鉄イオンが0.1ppm溶出した。
また、接触抵抗と発電試験の結果は比較例1と同じであ
った。
【0033】上記実施例、比較例で得られたセパレータ
Sを図3に示すように80℃に加熱したpH3の硫酸溶
液中に浸漬すると共に、対極として黒鉛Cを浸漬した。
セパレータSが腐食された時電流計Aによりプラス電流
が観察された。なお、浸漬時間(腐食試験時間)は10
0時間であった。腐食試験後の硫酸溶液中の金属イオン
濃度をICP分析した。結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】また、上記実施例1において、電池放電試
験中のセル抵抗の変化の結果を図3に示す。なお、比較
のため、銀めっきを施さない以外は実施例1と同様にし
て作成したセパレータを用いて同様の電池放電試験を行
った場合のセル抵抗の変化の結果を図4に併記する。
【0036】
【発明の効果】本発明の燃料電池用の電気めっきセパレ
ータは、カーボン板セパレータと比較して、軽く、柔軟
性、成形加工性に優れた金属セパレータにおいて、更に
金属製セパレータ基材に溶融処理された金属コート層を
施すことにより、めっきのようなミクロ欠陥を低減する
ことができ、耐食性を向上させるという効果が得られ
た。更に、この効果が得られたことによって、通常厚膜
となっていた貴金属コート層を薄くすることができ、安
価に耐食性のある金属製セパレータを作製することが可
能となった。また、セパレータ表面が電気抵抗の極めて
小さく、また酸化され難い貴金属であるため、低接触抵
抗という効果も得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセパレータの製造方法の一例を示す工
程図である。
【図2】本発明に係る好適なセパレータ構成を示す一部
省略断面図である。
【図3】実施例、比較例のセパレータの腐食試験方法の
説明図である。
【図4】Agめっきの有無による電池放電試験中のセル
抵抗の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 セパレータ基材 2 中間コート層 3 金属コート層 4 貴金属コート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 透 大阪府枚方市出口1丁目5番1号 上村工 業株式会社中央研究所内 (72)発明者 田邊 克久 大阪府枚方市出口1丁目5番1号 上村工 業株式会社中央研究所内 (72)発明者 中田 博道 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 横井 正良 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 鈴木 憲一 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 野々山 史男 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 5H026 AA06 BB00 BB01 BB04 EE02 EE08 HH08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池用金属製セパレータ基材上に、
    該セパレータ基材材料よりも低融点の金属が溶融処理さ
    れてなる金属コート層を備え、該金属コート層上に貴金
    属によって構成される貴金属コート層が形成されてなる
    ことを特徴とする燃料電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 前記セパレータ基材と金属コート層との
    間に中間コート層が介在されてなる請求項1記載のセパ
    レータ。
  3. 【請求項3】 前記中間コート層が銅及び/又はニッケ
    ルからなる請求項2記載のセパレータ。
  4. 【請求項4】 前記貴金属コート層が銀からなる請求項
    1乃至3のいずれか1項記載のセパレータ。
  5. 【請求項5】 前記金属コート層が錫又は錫合金からな
    る請求項1乃至4のいずれか1項記載のセパレータ。
  6. 【請求項6】 燃料電池用金属製セパレータ基材上に、
    該セパレータ基材材料よりも低融点の金属を溶融処理す
    ることによって金属コート層を設ける工程と、該金属コ
    ート層上に貴金属コート層を設ける工程とを備えること
    を特徴とする燃料電池用セパレータの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記金属コート層を設ける工程が、該セ
    パレータ基材材料よりも低融点の金属めっきを施し、こ
    の低融点金属めっき皮膜を前記セパレータ基材の融点以
    下の温度で加熱溶融処理する工程であることを特徴とす
    る請求項6記載の燃料電池用セパレータの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記セパレータ基材上に、前記金属コー
    ト層より高融点の金属による中間コート層を形成した
    後、これに金属コート層を形成するようにした請求項6
    又は7記載の製造方法。
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