JP4600292B2 - 燃料電池用セパレータ及びそれを用いた燃料電池 - Google Patents

燃料電池用セパレータ及びそれを用いた燃料電池 Download PDF

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Description

燃料電池は、電解質膜の一方の面にアノード(燃料極)、他方の面にカソード(酸化剤極)を設けた電解質膜電極接合体(以下MEAと記述する)の両側に、セパレータを配した単電池セルを複数積層した構造になっている。
アノードに対向するセパレータ表面には、燃料ガスを流通させるための凹溝状の燃料ガス流路が設けられている。
カソードに対向するセパレータ表面には、酸化剤ガスを流通させるための凹溝状の酸化剤ガス流路が設けられている。
そして、燃料ガス流路に水素を主体とした改質ガス(又は水素ガス)を供給すると共に、酸化剤ガス流路に酸化剤ガス(通常は空気)を供給し、電解質膜を介して燃料ガスの水素と酸化剤ガスの酸素とにより下記の電気化学反応を生じさせて起電力を得るようにしたものである。
燃料極;H→2H+2e− (1)
酸化剤極;4H+4e−+O→2HO (2)
セパレータは、隣り合うセルの燃料ガス流路と酸化剤ガス流路を仕切り、燃料ガスと酸化剤ガスの相互流入を防止するものである。
また、セパレータは、MEAにおいて触媒反応により発生した電子を、外部回路へ供給するための供給路としての役割を有する。
このため、セパレータには、ガスバリア性、電気伝導性が要求されている。
セパレータの材料としては、ガスバリア性、電気伝導性を併せ持つカーボングラファイトが汎用らされている。
しかし、カーボングラファイト製セパレータは、切削加工を用いて作製されるため、加工費が高い。(特許文献1参照)
また、カーボングラファイトは脆いため、振動の多い用途、例えば、自動車等の車両に搭載する燃料電池において、割れの発生が懸念される。
上記カーボングラファイト製セパレータの問題点を解決するために、セパレータの材料としてガスバリア性、電気伝導性、加工性、強度、コスト、耐食性に優れているSUS(Crを10%以上含有した鉄基合金)を用いる試みがなされている。
特許第3700016号公報
しかし、SUS製セパレータを用いた燃料電池は、発電するにつれ、SUS製セパレータ表面にCrの不動態被膜が形成され、SUS製セパレータの電気伝導性が劣化して、燃料電池の出力が低下していくという問題が起こっている。
本発明の課題は、ガスバリア性、電気伝導性、加工性、強度、コスト、耐食性に優れた燃料電池用セパレータ及びそれを用いた燃料電池を提供するものである。
請求項1に記載の発明は、ガス流路となる条溝部を備えた、フェライト系SUSを被覆母材とする燃料電池用セパレータであって、前記被覆母材の表面に、パラジウム層が設けられ、該パラジウム層の前記被覆母材と逆側の面にニッケル層が設けられ、該ニッケル層の前記パラジウム層と逆側の面に、金層が設けられていることを特徴とする燃料電池用セパレータである。
請求項2に記載の発明は、電解質膜の表裏面に触媒層が設けられ、該触媒層の前記電解質膜と反対側の面にガス拡散材が設けられ、該ガス拡散材の前記触媒層と反対側の面に、請求項1に記載の燃料電池用セパレータを設けたことを特徴とする燃料電池である。
請求項3に記載の発明は、前記電解質膜がスルホン基含有パーフルオロカーボン、または、カルボキシル基含有パーフルオロカーボンであることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池である。
請求項4に記載の発明は、前記触媒層が、プロトン伝導性物質、電子伝導性物質、および、触媒からなることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の燃料電池である。
請求項5に記載の発明は、前記プロトン伝導性物質が、パーフルオロカーボンスルホン酸、ポリエーテルスルフォン、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、または、スルホン化ポリイミドであることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池である。
請求項6に記載の発明は、前記電子伝導性物質が、炭素であることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の燃料電池である。
請求項7に記載の発明は、前記触媒が、金、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、オスミニウムおよびイリジウムから選ばれた1種または2種以上の金属からなることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の燃料電池である。
請求項8に記載の発明は、前記触媒の平均粒径が1nm以上5nm以下であることを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれか1項に記載の燃料電池である。
請求項9に記載の発明は、前記電子伝導性物質の前記触媒の担持率が30%〜70%であることを特徴とする請求項4乃至請求項8のいずれか1項に記載の燃料電池である。
請求項10に記載の発明は、前記ガス拡散材が、導電性多孔性基材であることを特徴とする請求項2乃至請求項9のいずれか1項に記載の燃料電池である。
請求項11に記載の発明は、前記導電性多孔性基材が、カーボンペーパー、カーボンクロスであることを特徴とする請求項10に記載の燃料電池である。
本発明の請求項1の発明は、ガス流路となる条溝部を備えた、SUSを被覆母材とする燃料電池用セパレータであって、前記被覆母材の表面に、パラジウム層が設けられ、該パラジウム層の前記被覆母材と逆側の面にニッケル層が設けられ、該ニッケル層の前記パラジウム層と逆側の面に、金層を設けることにより、電気伝導性の劣化を抑制した燃料電池用セパレータ及びそれを用いた燃料電池を提供することができるものである。
本発明の請求項7の発明は、触媒が、金、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、オスミニウムおよびイリジウムから選ばれた1種または2種以上の金属からなるが、これら1B族または8族の金属は酸素還元能力、水素酸化能力が高いので、触媒効率の良い燃料電池を作製することができるものである。
本発明の請求項8の発明は、触媒の平均粒径が1nm以上5nm以下であるので、触媒の単位重量当たりの表面積が非常に大きい、触媒効率の良い燃料電池を作製することができるものである。
本発明の請求項9の発明は、前記電子伝導性物質の前記触媒の担持率が30%〜70%であるので、触媒効率が良く、また、高出力の燃料電池を作製することができるものである。(図3参照)
まず、本発明の燃料電池用セパレータの作製方法を、図1を基に説明する。
まず、セパレータ母材にガス流路となる凹凸形状の条溝を形成する。(図1(a))
セパレータ母材としては、SUSを用いることができるが、その中でも低熱膨張性のSUS430を用いることが望ましい。
SUS430は、低熱膨張性(20℃〜100℃における平均熱膨張係数=1.04×10−5/℃)を持つため、燃料電池の運転時にかかる熱起因の反りが発生し難く、ガスバリア性の劣化が起こり難い。
条溝を形成する方法としては、面圧0.5〜1.5ton/cmでプレス成型する方法を用いることができる。
凹凸形状は、MEAと接触する平坦面を有し、一定の断面高さを有しているものであればよい。
次に、プレス成型後のセパレータ母材1の表面にパラジウム層2を形成する。(図1(b))
パラジウム層2の形成方法としては、アルカリ置換型のパラジウム溶液にプレス成型後のセパレータ母材1(SUS)を35〜45℃で4〜6間分浸漬し、その後、活性化処理液に20〜30℃で4〜6分浸漬してパラジウムを還元析出させる方法を用いることができる。
アルカリ置換型のパラジウム溶液としては、パラジウム−アミン錯体を含有するアルカリイオン型の触媒付与剤を用いることができるが、特に、パラジウム塩とアンモニアまたはアミン化合物とが反応してなるパラジウム−アミン錯体が含有されており、且つそのpHが8〜11、更には、pH9〜10である水溶液が好ましい。
パラジウム塩としては、各種パラジウム塩を用いることができるが、特に硫酸パラジウムおよび塩化第一パラジウムの1種又は2種を用いることが好ましい。
アミン化合物としては、ピリジン、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、エチレンジアミン、メチルアミン、エタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミンテトラ酢酸等の各種直鎖アミン化合物および環状アミン化合物が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を用いることができる。
パラジウム塩とアミン化合物を反応させてパラジウム−アミン錯体を得るためには、パラジウム塩とアンモニアまたはアミン化合物とをモル比で通常1:1〜3の割合で反応させる。
パラジウム塩とアンモニアまたはアミン化合物とを反応させて形成されるパラジウム−アミン錯体の濃度は金属パラジウム0.005〜2g/リットルが好ましい。
この濃度が0.005g/リットル未満の場合には、プレス成型後のセパレータ母材1(SUS)上へのパラジウム−アミン錯体の付着量が少なく、ニッケルめっき析出の核となるパラジウムが不足し、めっきが析出しないか、不均一なめっき析出となるので好ましくない。
これに対して、濃度が2g/リットルを上回る場合にはパラジウム溶液の水溶液中でパラジウムが遊離して沈殿物となり、めっき被膜のザラツキ発生の原因となる。
また、コストも高くなり好ましくない。
尚、パラジウム−アミン錯体を含有するパラジウム溶液のpHは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリを用いて調整する。
活性化処理液としては還元剤を含有する中性水溶液を用いることができ、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、ヒドラジン化合物、水素化ホウ酸ナトリウムおよびジメチルアミノボランの中から選ばれた少なくとも1種の1〜5g/リットル水溶液を、塩酸、硫酸、ホウ酸等の無機酸によりpH5〜8、好ましくは6〜7の範囲に調整した水溶液が好ましい。
尚、ヒドラジン化合物は還元剤として用いられるものであれば特に限定されず、ヒドラジンヒドラート或いはこれを鉱酸で中和してなる硫酸ヒドラジン、塩酸ヒドラジン等を用いることができる。
次に、パラジウム層2のプレス成型後のセパレータ母材1(SUS)と逆側の面にニッケル層3を形成する。(図1(c))
ニッケル層3の形成方法としては、硫酸ニッケル20〜35g/リットル、
クエン酸、乳酸、コハク酸、リンゴ酸及び酒石酸並びにこれらのアンモニウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩の1種または2種以上を20〜80g/リットル、
次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、ジメチルアミノボランおよび水素化ホウ素ナトリウムの中から選ばれた少なくとも1種を10〜40g/リットルを含有し、アンモニア水等でpH8〜9の範囲に調整しためっき液に、パラジウム層2が形成されたプレス成型後のセパレータ母材1(SUS)を35〜45℃で10〜20分間浸漬し、その後、還元雰囲気で700〜800℃の温度下で10分間加熱を行う方法を用いることができる。
加熱することで、パラジウム層2とニッケル層3の密着強度が向上する。
次に、ニッケル層3のパラジウム層2と逆側の面に金層4を形成し、燃料電池用セパレータを得る。(図1(d))
金層4の形成方法としては、シアン化第二金カリウム1g/リットル、シュウ酸30g/リットル、シュウ酸第一鉄0.05g/リットル、フッ化チタン0.001g/リットルを含有し、水酸化カリウムでpH3〜4の範囲に調整したしためっき液に浸漬しながら、40℃、電圧3V、電流密度2A/dmの条件で20分間電解めっきし、その後、還元雰囲気で300〜400℃で加熱する方法を用いることができる。
加熱することで、ニッケル層3と金層4の密着強度が向上する。
金層4を形成することにより、プレス成型後のセパレータ母材1(SUS)の不動態被膜の形成を抑制できる。
また、金層を形成することにより、セパレータとMEAの接触抵抗を下げることができる。
パラジウム層2の役割はセパレータ母材1(SUS)表面を活性化させてプレス成型後のセパレータ母材1(SUS)とニッケル層3の密着性を向上させることである。
ニッケル層3の役割は、金層4のピンホールを透過してプレス成型後のセパレータ母材1(SUS)に不動態被膜を形成させる物質がプレス成型後のセパレータ母材1(SUS)に到達するのを防止すること、及び、金層4とプレス成型後のセパレータ母材1(SUS)の密着性を向上させることである。
セパレータ母材(SUS430)の20℃〜100℃までの平均熱膨張係数は、1.04×10−5/℃である。
パラジウムの20℃〜100℃までの平均熱膨張係数は、1.18×10−5/℃である。
ニッケルの20℃〜100℃までの平均熱膨張係数は、1.28×10−5/℃である。
金の20℃〜100℃までの平均熱膨張係数は、1.43×10−5/℃である。
本発明のセパレータの構成は、セパレータ母材表面に金層を形成したセパレータに比べ、各層ごとの平均熱膨張係数の勾配が緩やかである。
このため、燃料電池運転時の熱膨張差に起因するセパレータ母材(SUS)と金層の剥離が起こり難くなり、セパレータの電気伝導性の劣化、ひいては、燃料電池の出力低下を防止できると考えられる。
次に、本発明の燃料電池用セパレータを用いた燃料電池の作製方法を、図2を基に説明する。
まず、ガス拡散材6上に触媒層7を形成し、電極8を作製する。(図2(a))
ガス拡散材6の材料としては、カーボンペーパー、カーボンクロスを用いることができる。
触媒層7の材料としては、プロトン伝導性物質であるパーフルオロカーボンスルホン酸、ポリエーテルスルフォン、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、スルホン化ポリイミド等、および、電子伝導性物質である二酸化珪素、炭素等、および、触媒である金、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、オスミニウムおよびイリジウムを用いることができる。
触媒層7の製造方法としては、触媒を担持した電子伝導性物質とプロトン伝導性物質を、IPAやNPA等のアルコール、および、水に溶解して触媒インクを生成した後、触媒インクをガス拡散材6上に、バーコート、スプレー、または、スクリーン印刷する方法を用いることができる。
触媒を担持した電子伝導性物質と、プロトン伝導性物質は、重量比で1:1〜50:1の範囲にすることが好ましい。
次に、2組の電極8の触媒層7どうしを向かい合わせにして、電解質膜9を挟み込み、MEA10を作製する。(図3(c))
電解質膜9の材料としては、スルホン基含有パーフルオロカーボン、または、カルボキシル基含有パーフルオロカーボンを用いることができる。
MEA10の製造方法としては、2組の電極8の触媒層7どうしを向かい合わせにして電解質膜9を挟み、熱圧着する方法を用いることができる。
加熱温度としては、触媒層7および電解質膜9の樹脂の軟化温度やガラス転位温度を超える温度を用いることができる。
触媒層7および電解質膜9の樹脂がパーフルオロカーボンスルホン酸の場合は、温度=100℃〜300℃、圧力=1MPa〜15MPa、時間=5秒〜400秒の熱圧着条件を用いることができる。
最後に、燃料電池用セパレータ11とMEA10を交互に積層し、最外層両側に集電板12を配置してロッドで締結して燃料電池を得る。(図3(d))
集電板12の材料としては、SUSを用いることができるが、その中でも低熱膨張性であってセパレータと同材質、同熱膨張係数のSUS430を用いることが望ましい。
まず、縦200mm×横200mm×厚さ3mmのサイズのSUS430板を、面中央の11cm×11cmの領域に20本の並行した溝(幅:2mm、長さ:10cm、深さ:1mm、溝間隔:2mm)が刻んであるオスメス型で挟み、2ton/cmの圧力でプレス成型した。
次に、プレス成型したSUS430を、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH9.5に調整した硫酸パラジウム−ピリジン錯体水溶液(硫酸パラジウム:ピリジン=1:2)(硫酸パラジウム濃度=1g/リットル)に40℃下で5分間浸漬し、その後、次亜リン酸ナトリウム3g/リットル水溶液を塩酸によりpH6.5に調整した水溶液に25℃下で5分間浸漬し、パラジウム層を形成した。
次に、硫酸ニッケル30g/リットル、クエン酸アンモニウム50g/リットル、次亜リン酸ナトリウム25g/リットルを含有し、アンモニア水でpH8.5に調整したニッケルめっき液に、パラジウムを被覆したプレス成型されたSUS430を40℃下で15分間浸漬し、その後、還元雰囲気で750℃の温度下で10分間加熱し、ニッケル層を形成した。
次に、シアン化第二金カリウム1g/リットル、シュウ酸30g/リットル、シュウ酸第一鉄0.05g/リットル、フッ化チタン0.001g/リットルを含有し、水酸化カリウム水溶液でpH3.5に調整した金めっき液に、40℃下で、電圧3V、電流密度2A/dmの条件で20分間電解めっきし、その後、還元雰囲気下で、350℃の条件で10分間加熱し、金層を形成してセパレータを得た。
次に、以下の組成になるように、平均粒径が3nmの白金を担持した電子伝導性物質(白金:電子伝導性物質=1:1(重量比))、プロトン伝導性物質を溶媒に溶解した触媒インクを調整した。
・白金を担持したカーボン(電子伝導性物質) 7.5重量%
・パーフロロカーボンスルホン酸(プロトン伝導性物質) 2.5重量%
・水 30.0重量%
・IPA 30.0重量%
・NPA 30.0重量%
次に、この触媒インクを、バーコーターを使用して、200mm×200mmのサイズに断裁した厚さ190μmのカーボンペーパー上に塗布した。
次に、窒素雰囲気中、120℃、1時間の熱処理を施した後、30分間放冷し、電極を作製した。
次に、上記の方法で作製した2枚の電極の触媒層どうしを向かい合わせにして、厚さ50μmのスルホン基含有パーフルオロカーボンを挟んで、130℃、30分、3MPaの条件で加熱成型しMEAを作製した。
次に、セパレータとMEAを交互に積層し、最外層両側にSUS430製の厚さ0.3mmの集電板を配置してロッドで10kg/cmの圧力で締結して、2個のMEAを備えた2ユニットからなる燃料電池を得た。
次に、燃料電池の出力を、エレクトロケミカルインターフェース(ソーラトロン社製SI−1287)、周波数応答アナライザー(ソーラトロン社製SI−1260)、電子負荷器(スクリブナー社製890CL)が用いられている燃料電池測定システムGFT−SG1(株式会社東陽テクニカ製)を用いて、以下のように測定した。
まず、上記の燃料電池をグラファイト製の発電セルに装着後、40℃、相対湿度100%の条件にて1時間保管した。
この間、厚さ50μmのスルホン基含有パーフルオロカーボン膜を十分に湿潤させる目的で、燃料電池には1A/cmの直流電流を発電モードで流し続けた。
次に、セル温度を80℃、アノード加湿器温度を80℃、カソード加湿器温度を80℃、配管温度を120℃、アノードの水素ガス流量を0.3リットル/分、カソードの酸素ガス流量を1.0リットル/分の条件で燃料電池の出力を1000時間測定した。
測定結果を図4に示した。
<比較例>
プレス成型したSUS430にパラジウム層、ニッケル層および金層を形成しなかったこと以外は実施例と同様にセパレータおよび燃料電池を作製した。
実施例と同様の方法で、燃料電池の出力を測定した。
測定結果を図4に示した。
本発明のセパレータを使用した燃料電池は、従来使用されているパラジウム層、ニッケル層および金層が形成されていないセパレータを使用した燃料電池に比べ、経時による出力低下が少ないことが確認された。
本発明の、燃料電池用セパレータおよびその製造方法、並びに、それを用いた燃料電池は、電気自動車用電源、携帯電話用電源等に用いるPAFC(リン酸型)、PEFC(固体高分子型)、DMFC(直接メタノール型)燃料電池、および、家庭用発電に用いるSOFC(固体酸化物型)、MCFC(溶融炭酸塩型)燃料電池に利用できる。
本発明の燃料電池用セパレータの作製方法を示す断面図である。 本発明の燃料電池の作製方法を示す断面図である。 本発明の燃料電池の触媒層における電子伝導性物質の触媒担持率と、燃料電池の出力の関係を示すための図である。 本発明の燃料電池と従来の燃料電池の、出力の経時変化を説明するための図である。
符号の説明
1・・・・プレス成型後のセパレータ母材
2・・・・パラジウム層
3・・・・ニッケル層
4・・・・金層
5・・・・ガス流路
6・・・・ガス拡散材
7・・・・触媒層
8・・・・電極
9・・・・電解質膜
10・・・MEA(電解質膜電極接合体)
11・・・セパレータ
12・・・集電板

Claims (11)

  1. ガス流路となる条溝部を備えた、フェライト系SUSを被覆母材とする燃料電池用セパレータであって、前記被覆母材の表面に、パラジウム層が設けられ、該パラジウム層の前記被覆母材と逆側の面にニッケル層が設けられ、該ニッケル層の前記パラジウム層と逆側の面に、金層が設けられていることを特徴とする燃料電池用セパレータ。
  2. 電解質膜の表裏面に触媒層が設けられ、該触媒層の前記電解質膜と反対側の面にガス拡散材が設けられ、該ガス拡散材の前記触媒層と反対側の面に、請求項1に記載の燃料電池用セパレータを設けたことを特徴とする燃料電池。
  3. 前記電解質膜がスルホン基含有パーフルオロカーボン、または、カルボキシル基含有パーフルオロカーボンであることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池。
  4. 前記触媒層が、プロトン伝導性物質、電子伝導性物質、および、触媒からなることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の燃料電池。
  5. 前記プロトン伝導性物質が、パーフルオロカーボンスルホン酸、ポリエーテルスルフォン、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、または、スルホン化ポリイミドであることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池。
  6. 前記電子伝導性物質が、炭素であることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の燃料電池。
  7. 前記触媒が、金、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、オスミニウムおよびイリジウムから選ばれた1種または2種以上の金属からなることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の燃料電池。
  8. 前記触媒の平均粒径が1nm以上5nm以下であることを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれか1項に記載の燃料電池。
  9. 前記電子伝導性物質の前記触媒の担持率が30%〜70%であることを特徴とする請求項4乃至請求項8のいずれか1項に記載の燃料電池。
  10. 前記ガス拡散材が、導電性多孔性基材であることを特徴とする請求項2乃至請求項9のいずれか1項に記載の燃料電池。
  11. 前記導電性多孔性基材が、カーボンペーパー、カーボンクロスであることを特徴とする請求項10に記載の燃料電池。
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