JP2001185177A - 固体電解質型燃料電池セル - Google Patents

固体電解質型燃料電池セル

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JP2001185177A JP36667999A JP36667999A JP2001185177A JP 2001185177 A JP2001185177 A JP 2001185177A JP 36667999 A JP36667999 A JP 36667999A JP 36667999 A JP36667999 A JP 36667999A JP 2001185177 A JP2001185177 A JP 2001185177A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】集電体からの金属メッキ層の剥離を防止できる
とともに、金属粒子層からの金属フェルトの剥離を防止
できる固体電解質型燃料電池セルを提供する。 【解決手段】固体電解質31の片面に空気極32を、他
面に燃料極33を形成してなり、空気極32に電気的に
接続され、表面に金属メッキ層43、金属粒子層45が
順次積層された集電体35を具備する固体電解質型燃料
電池セルにおいて、金属粒子層45の金属粒子が、金属
メッキ層表面に1mm2 あたり0.08〜0.15mg
存在することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固体電解質型燃料電
池セルに関し、特に、固体電解質の片面に空気極を、他
面に燃料極を形成してなり、前記空気極に電気的に接続
され、表面に金属メッキ層、金属粒子層が順次積層され
た集電体を具備する固体電解質型燃料電池セルに関する
ものである。
【0002】
【従来技術】従来より、固体電解質型燃料電池セルはそ
の作動温度が900〜1050℃と高温であるため発電
効率が高く、第3世代の発電システムとして期待されて
いる。一般に固体電解質型燃料電池セルには、円筒型と
平板型が知られている。
【0003】平板型の固体電解質型燃料電池セルは、発
電の単位体積当たり出力密度が高いという特徴を有する
が、実用化に関してはガスシール不完全性やセル内の温
度分布の不均一性などの問題がある。それに対して、円
筒型の固体電解質型燃料電池セルでは、出力密度は低い
ものの、セルの機械的強度が高く、またセル内の温度の
均一性が保てるという特徴がある。両形状の固体電解質
型燃料電池セルとも、それぞれの特徴を生かして積極的
に研究開発が進められている。
【0004】円筒型の固体電解質型燃料電池セルは、図
2に示すように開気孔率30〜40%程度のLaMnO
3 系材料からなる多孔性の空気極2を形成し、その表面
にY2 3 含有のZrO2 からなる固体電解質3を被覆
し、さらにこの表面に多孔性のNi−ジルコニアの燃料
極4を設けている。
【0005】燃料電池のモジュールにおいては、各単セ
ルはLaCrO3 系の集電体(インターコネクタ)5を
介して接続される。例えば、図3に示すように、集電体
5表面には、例えば、Niからなる金属メッキ層11が
形成され、この金属メッキ層11には、例えばNiペー
ストを塗布してなる金属粒子層15が形成され、この金
属粒子層15にはNiフェルト17が焼き付けられてい
る。そして、他の燃料電池セルの燃料極4の表面にも金
属粒子層15が形成され、これらの集電体5側と、他の
燃料電池セルの燃料極側の金属粒子層15によりNiフ
ェルト17が焼き付けられ、これにより、燃料電池のモ
ジュールが構成されている。このように、金属メッキ層
11、および金属粒子層15を集電体5表面に順次形成
することにより、磁器と金属間でスムーズな通電を得る
ことができる。
【0006】即ち、金属メッキ層から取り出された電流
を外部回路または他の燃料電池セルに通電させる場合、
金属メッキ層を単純に外部回路の配線や他の燃料電池セ
ルに接触させるだけでは、集電体や燃料極の表面におけ
る凹凸等のために電気的に十分に有効な接続面積が得ら
れないが、金属メッキ層上に金属ペーストを塗布して金
属フェルトを焼き付けることにより、凹凸がある金属メ
ッキ層表面であっても、外部回路や他の燃料電池セルと
の間に十分な接触面積を確保することができ、燃料電池
セルを外部回路の配線や他の燃料電池セルと電気的に確
実に接続できる。
【0007】発電は、空気極2内部に空気6(酸素)
を、外部に燃料7(水素)を流し、1000〜1050
℃の温度で行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、薄い金
属メッキ層上に金属ペーストを塗布して焼き付けて金属
粒子層を形成していたため、金属ペースト量が多すぎる
場合には、金属ペーストの焼き付け時に金属粒子が大き
く収縮し、この収縮力により金属メッキ層に集電体表面
からの微細な剥離が発生し、この状態で発電すると発電
中に剥離する場合があり、通電性が悪化し、発電量が低
下してしまうという問題があった。
【0009】また、逆に、金属ペースト量が少なすぎる
場合には、金属フェルトとの接合力が弱くなり、金属フ
ェルトが金属粒子層から剥離するという問題があった。
【0010】本発明は、集電体からの金属メッキ層の剥
離を防止できるとともに、金属粒子層からの金属フェル
トの剥離を防止できる固体電解質型燃料電池セルを提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の固体電解質型燃
料電池セルは、固体電解質の片面に空気極を、他面に燃
料極を形成してなり、前記空気極に電気的に接続され、
かつ、表面に金属メッキ層、金属粒子層が順次積層され
た集電体を具備する固体電解質型燃料電池セルにおい
て、前記金属粒子層の金属粒子が、前記金属メッキ層表
面に1mm2 あたり0.08〜0.15mg存在するも
のである。このような金属粒子層には金属フェルトが固
着されている。
【0012】本発明でみ、金属粒子層の金属粒子が金属
メッキ層表面に1mm2 あたり0.08〜0.15mg
存在するため、集電体からの金属メッキ層の剥離を防止
できるとともに、金属粒子層からの金属フェルトの剥離
を防止できる。
【0013】即ち、導電性が低いセラミックス等の表面
に導体膜を形成する場合に無電界メッキは有効な方法で
ある。例えば、Ni無電解メッキは被メッキ物の表面に
Pdなどの金属イオンを核として付着させ、化学的に不
安定な状態にあるNiメッキ溶液の中に被メッキ物を投
入し、金属イオンを核としてNiを析出させることによ
りNi導体膜を形成するものである。
【0014】集電体表面に形成された金属メッキ層に
は、上記したように、外部との電気的な接続をするため
に金属粒子を含む金属ペーストを塗布して、金属フェル
トと焼き付けられるが、この金属ペーストが過剰だと焼
き付け時に金属ペースト中の金属粒子の収縮により、下
層の金属メッキ層に微細なメッキ剥離が発生する。
【0015】特に、集電体表面に凹凸を形成して金属メ
ッキ層との接触面積を増大させ、通電効率を高めようと
する場合、凹部に形成された金属メッキ層が、焼き付け
時における金属ペーストの収縮により引っ張られて剥離
しやすい。その結果、通電有効面積が減少して、集電体
から効率よく電流を取り出すことが困難になる。
【0016】逆に、金属ペーストの塗布量が不足した場
合、金属フェルトなどの外部回路との固着力が不十分と
なる。本発明では、金属粒子層の金属粒子を金属メッキ
層表面に1mm2 あたり0.08〜0.15mg存在せ
しめることにより、上記のように集電体からの金属メッ
キ層の剥離を防止できるとともに、金属粒子層からの金
属フェルトの剥離を防止できるのである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の円筒状固体電解質型燃料
電池セルは、図1に示すように、円筒状の固体電解質3
1の内面に空気極32、外面に燃料極33を形成してセ
ル本体34が構成されており、このセル本体34の外面
に、空気極32と電気的に接続する集電体(インターコ
ネクタ)35が形成されている。
【0018】即ち、固体電解質31の一部に切欠部36
が形成され、固体電解質31の内面に形成されている空
気極32の一部が露出しており、この露出面37および
切欠部36近傍の固体電解質31の両端部表面が集電体
35により被覆され、集電体35が、固体電解質31の
両端部表面、および固体電解質31の切欠部36から露
出した空気極32の表面に接合されている。
【0019】空気極32と電気的に接続する集電体35
はセル本体34の外面に形成され、ほぼ段差のない連続
同一面を覆うように形成されており、燃料極33とは電
気的に接続されていない。連続同一面は、固体電解質成
形体の両端部と空気極成形体の一部とが連続したほぼ同
一面となるまで、固体電解質成形体の両端部間を研摩す
ることにより形成される。
【0020】固体電解質31は、例えば3〜20モル%
のY2 3 あるいはYb2 3 を含有した部分安定化あ
るいは安定化ZrO2 が用いられ、空気極32は、例え
ば、LaおよびMnを含有するペロブスカイト型複合酸
化物を主成分とするもので、Caを酸化物換算で8〜1
0重量%、希土類元素のうち少なくとも一種を酸化物換
算で10〜20重量%含有しても良い。希土類元素とし
ては、Y、Nd、Dy、Er、Yb等があり、このうち
でもYが望ましい。燃料極33としては、例えば、50
〜80重量%Niを含むZrO2 (Y2 3 含有)が用
いられる。
【0021】集電体35は、金属元素としてLa、Cr
およびMgを含有するぺロブスカイト型結晶を主結晶と
するものであり、希土類元素やアルカリ土類金属元素を
含有するものであっても良い。集電体35には、さらに
MgO結晶を含有することが、集電体35の熱膨張係数
を高くして、固体電解質31や空気極32のそれと一致
させることができるため望ましい。
【0022】そして、本発明の固体電解質型燃料電池セ
ルでは、集電体35の表面には凹凸41が形成されてお
り、凹凸41が形成された集電体35の表面には、例え
ば、Niからなる金属メッキ層43が形成され、この金
属メッキ層43の上面にはNiからなる金属粒子層45
が形成され、Niからなる金属フェルト47が金属粒子
層45に焼き付けられている。
【0023】金属粒子層45の金属粒子は、金属メッキ
層43表面に1mm2 あたり0.08〜0.15mg存
在している。これは、金属粒子層45の金属粒子が1m
2あたり0.08mgよりも少ない場合には、金属フ
ェルト47の金属粒子層45への固着力が低下するから
であり、一方、1mm2 あたり0.15mgよりも多い
場合には、金属粒子層45の焼き付け時における収縮が
大きく、金属メッキ層43に剥離が生じるからである。
【0024】金属メッキ層43は、高温において安定さ
せるため0.3μm以上の厚みを有し、メッキ形成時の
内部応力による破損を防止するため5μm以下とされて
いる。金属粒子層45は、金属メッキ層43表面に、例
えば全面に亘って形成されており、その厚みは10〜3
0μmとされている。また、金属フェルト47は、線径
1〜5μmの金属繊維の集合体から構成されている。
【0025】以上のように構成された固体電解質型燃料
電池セルの製法は、まず、円筒状の空気極成形体を形成
する。この円筒状の空気極成形体は、例えば所定の調合
組成に従いLa2 3 、Y2 3 、CaO、MnO2
素原料を秤量、混合する。この後、例えば、1500℃
程度の温度で2〜10時間仮焼し、その後4〜8μmの
粒度に粉砕調製する。
【0026】調製した粉体に、バインダーを混合、混練
し押出成形法により円筒状の空気極成形体を作製し、さ
らに脱バインダー処理し、1200〜1250℃で仮焼
を行うことで円筒状の空気極仮焼体を作製する。
【0027】シート状の第1固体電解質成形体として、
上記したように、所定粉末にトルエン、バインダー、市
販の分散剤を加えてスラリー化したものをドクターブレ
ード等の方法により、例えば、100〜120μmの厚
さに成形したものを用い、円筒状の空気極仮焼体の表面
に第1固体電解質成形体を貼り付けて仮焼し、空気極仮
焼体の表面に第1固体電解質仮焼体を形成する。
【0028】次に、シート状の燃料極成形体を作製す
る。まず、例えば、所定比率に調製したNi/YSZ混
合粉体にトルエン、バインダーを加えてスラリー化した
ものを準備する。前記第1固体電解質成形体の作製と同
様、成形、乾燥し、例えば、15μmの厚さのシート状
の第2固体電解質成形体を形成する。
【0029】この第2固体電解質成形体上に燃料極層成
形体を印刷、乾燥した後、第1固体電解質仮焼体上に、
燃料極層成形体が形成された第2固体電解質成形体を、
第1固体電解質仮焼体に第2固体電解質成形体が当接す
るように巻き付け、積層する。
【0030】燃料極層成形体を構成するNi/YSZ混
合粉体は、Ni粉末の平均粒径が0.2〜0.4μm、
YSZ粉末の平均粒径が0.4〜0.8μmの原料粉体
を用い、所定比率に調合した後分散性を高めるためにZ
rO2 ボールを用いて湿式粉砕混合を行う。
【0031】次に、例えば、LaとCrを含有するペブ
スカイト型結晶相とMgO相とからなる混合粉末を用い
て、固体電解質成形体の調製同様、100〜120μm
の厚さに成形して集電体成形体を作製し、この集電体成
形体をには、金属メッキ層との接触面積を増大させるた
めに、集電体成形体表面に、線径5〜20μmのナイロ
ンメッシュを静水圧プレスで押し付けて凹凸を形成し、
凹凸が形成された集電体成形体を所定箇所に貼り付け
る。
【0032】この後、円筒状空気極仮焼体、第1固体電
解質仮焼体、第2固体電解質成形体、燃料極成形体およ
び集電体成形体の積層体は、例えば、大気中1400〜
1550℃の温度で、4層同時に共焼成される。
【0033】尚、上記製法では、燃料極成形体を空気極
仮焼体等と同時に焼成する場合について説明したが、空
気極、固体電解質および集電体を共焼結した後、燃料極
材料を含有するスラリーを塗布し、熱処理することによ
り形成しても良い。また、燃料極材料を含有するスラリ
ーを塗布しただけでも良い。この場合には、発電中に焼
成されることになる。
【0034】この後、集電体35の表面を酸処理する。
酸処理は、例えば、セル本体の集電体35以外の部分を
シールで保護して、pH0.5の塩酸溶液に浸して蒸留
水で洗浄し、その後にSn溶液処理・Pd溶液処理でN
iメッキのための表面活性化を行い、無電界メッキにて
0.3〜5μmの厚みを持つNiからなる金属メッキ層
43を形成する。
【0035】この金属メッキ層43の表面には、さらに
外部の回路や他の燃料電池セルと接続するために、Ni
粉末と溶媒からなる金属ペーストを所定量塗布し、Ni
からなる線径1〜5μmの金属フェルト47を貼りつけ
て、還元雰囲気下で900〜1100℃で焼き付けるこ
とにより、金属メッキ層43の表面に金属粒子層45が
形成され、この金属粒子層45に金属フェルト47が固
着される。
【0036】
【実施例】円筒状固体電解質型燃料電池セルを共焼結法
により作製するため、まず円筒状の空気極仮焼体を以下
の手順で作製した。市販の純度99.9%以上のLa2
3 、Y2 3 、CaCO3 、Mn2 3 を出発原料と
して、所定量秤量し、これを用いて、押出成形後、12
50℃の条件で脱バイ・仮焼し、空気極仮焼体を作製し
た。
【0037】次に、Y2 3 を8モル%の割合で含有す
る平均粒径が1〜2μmのZrO2粉末を用いてスラリ
ーを調製し、ドクターブレード法により厚さ100μm
と厚さ15μmの第1及び2固体電解質成形体としての
シートを作製した。
【0038】次に、燃料極成形体の作製について説明す
る。平均粒径が0.4μmのNi粉末に対し、平均粒径
が0.6μmのY2 3 を8モル%の割合で含有するZ
rO2 粉末を準備し、Ni/YSZ比率(重量分率)が
65/35になるように調合し、粉砕混合処理を行い、
スラリー化した。その後、調製したスラリーを第2固体
電解質成形体上に印刷し、燃料極成形体を形成した。
【0039】次に、市販の純度99.9%以上のLa2
3 、Cr2 3 、MgOを出発原料として、これをL
a(Mg0.3 Cr0.7 0.973 の組成になるように秤
量混合した後、1500℃で3時間仮焼粉砕して、平均
粒子径が1〜2μmの固溶体粉末を得た。この固溶体粉
末を用いてスラリーを調製し、ドクターブレード法によ
り厚さ100μmの集電体成形体を作製した。この集電
体成形体に、直径10μmのナイロンメッシュを静水圧
プレスで押し付けて凹凸を形成した。
【0040】まず、前記空気極成形体に前記第1固体電
解質成形体を、その両端部が開口するようにロール状に
巻き付け1150℃で5時間の条件で仮焼した。仮焼
後、第1固体電解質仮焼体の両端部間を空気極仮焼体を
露出させるように平坦に研磨し、連続した同一面を形成
するように加工した。
【0041】次に、第1固体電解質仮焼体表面に、燃料
極成形体が形成された第2固体電解質成形体を、第1固
体電解質仮焼体と第2固体電解質成形体が当接するよう
に積層し、乾燥した後、上記連続同一面に集電体成形体
を貼り付け、この後、大気中1500℃で6時間の条件
で共焼結を行い、セル本体を作製した。
【0042】次に、発電用の円筒型セルを作製するた
め、前記セル本体片端部に封止部材の接合を行った。封
止部材の接合は、以下のような手順で行った。Y2 3
を8モル%の割合で含有する平均粒子径が1μmのZr
2 粉末に水を溶媒として加えてスラリーを調製し、こ
のスラリーにセル本体の片端部を浸漬し、厚さ100μ
mになるようにセル本体外周面に塗布し乾燥した。封止
部材としてのキャップ形状を有する成形体は、前記スラ
リー組成と同組成の粉末を用いて静水圧成形(ラバープ
レス)を行い切削加工した。その後、前記スラリーを被
覆したセル本体片端部を封止部材用成形体に挿入し、大
気中1300℃の温度で1時間焼成を行った。
【0043】次に、上記セル本体の集電体表面にNiか
らなる金属メッキ層を形成した。Niからなる金属メッ
キ層は、セル本体の集電体以外の部分をシールで保護し
て、pH0.5の塩酸溶液に浸して蒸留水で洗浄し、そ
の後に、集電体表面を無電界メッキにより、約1μmの
厚みを持つNiからなる金属メッキ層を形成した。
【0044】この後、金属メッキ層上にナイロンメッシ
ュを配置し、その上に、平均粒径0.5μmのNi金属
粒子と溶媒からなる金属ペーストを載せ、これをゴムス
キージで押し広げることにより金属メッキ層上に、20
00mm2 にわたり金属ペーストを所定厚みに塗布し
た。金属ペーストの塗布量を、ナイロンメッシュのメッ
シュ径により変化させた。
【0045】塗布されたNi金属粒子量は、ペースト塗
布前後のセル本体の重量変化を測定してペースト全体の
塗布量を求め、さらにペースト中における金属含有割合
から換算して求めた。単位面積あたりのNi金属量を表
1に示す。
【0046】この後、塗布された金属ペーストにNiか
らなる、線径2μmの金属繊維からなる金属フェルトを
配置し、フォーミングガス雰囲気にて1000℃時間で
7時間熱処理し、金属粒子層に金属フェルトを固着し
た。
【0047】そして、熱処理後に、金属粒子層からの金
属フェルトの剥離の有無について肉眼で観察し、また、
断面観察により、金属メッキ層の集電体からの微小剥離
発生状況を、集電体表面の凹凸部分を観察することによ
り行った。それぞれの結果を表1に示す。
【0048】1000℃でセルの内側に空気を、外側に
水素を流し、セルに0.5A/cm2 の電流を流した場
合の金属フェルトと集電体部分での電位降下を、初期値
と、1000時間経過後において測定評価した。これら
の結果も表1に記載する。
【0049】
【表1】
【0050】この表1より、金属粒子層の金属粒子が1
mm2 あたり0.08mgより少ない場合には、金属フ
ェルトが剥離し、また、0.15mgよりも多い場合に
は、金属メッキ層に微小な剥離が発生することが判る。
【0051】
【発明の効果】本発明の固体電解質型燃料電池セルで
は、金属粒子層の金属粒子が1mm2 あたり0.08〜
0.15mg存在するため、外部と電気的な接続を得る
ために金属ペーストを集電体の金属メッキ層上に塗布
し、金属ペーストからなる金属粒子層に金属フェルトを
焼き付けても、集電体からの金属メッキ層の剥離を防止
できるとともに、金属粒子層からの金属フェルトの剥離
を防止でき、これにより、集電体から効率よく電流を取
り出すことができ、燃料電池モジュールの発電特性を向
上できるとともに、長期に亘って良好な発電特性を維持
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体電解質型燃料電池セルを示す断面
図である。
【図2】従来の固体電解質型燃料電池セルを示す斜視図
である。
【図3】2個の燃料電池セルを連結したモジュールを示
す断面図である。
【符号の説明】
31・・・固体電解質 32・・・空気極 33・・・燃料極 35・・・集電体 41・・・凹凸 43・・・金属メッキ層 45・・・金属粒子層 47・・・金属フェルト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体電解質の片面に空気極を、他面に燃料
    極を形成してなり、前記空気極に電気的に接続され、か
    つ、表面に金属メッキ層、金属粒子層が順次積層された
    集電体を具備する固体電解質型燃料電池セルにおいて、
    前記金属粒子層の金属粒子が、前記金属メッキ層表面に
    1mm2 あたり0.08〜0.15mg存在することを
    特徴とする固体電解質型燃料電池セル。
  2. 【請求項2】金属粒子層には金属フェルトが固着されて
    いることを特徴とする請求項1記載の固体電解質型燃料
    電池セル。
  3. 【請求項3】集電体の表面には凹凸が形成されており、
    該凹凸が形成された集電体の表面に、金属メッキ層、金
    属粒子層が順次積層されていることを特徴とする請求項
    1または2記載の固体電解質型燃料電池セル。
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