JP2010033954A - コネクタユニット及びコネクタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気的な接続不良の発生を未然に防止しつつ効率的にコネクタを生産する。
【解決手段】ジョイントコネクタ(J/C)の組立方法において、フラット配線材1が未接続状態の回路基板40をハウジング本体11の載置面24に組込むと共に、導体1aの露出部分2を設けたフラット配線材1を、その導体1aの露出部分2を回路基板40のパッド44に重ねた状態で配置しておき(組込み工程)、その後、載置面24に突設された固定軸28を電気コテ等により熱変形させて回路基板40を載置面24に固定すると共に、その熱でパッド44に予め塗布されているハンダを溶融させて上記フラット配線材1の各導体1aを回路基板40のパッド44に接合する(加熱工程)。
【選択図】図2
【解決手段】ジョイントコネクタ(J/C)の組立方法において、フラット配線材1が未接続状態の回路基板40をハウジング本体11の載置面24に組込むと共に、導体1aの露出部分2を設けたフラット配線材1を、その導体1aの露出部分2を回路基板40のパッド44に重ねた状態で配置しておき(組込み工程)、その後、載置面24に突設された固定軸28を電気コテ等により熱変形させて回路基板40を載置面24に固定すると共に、その熱でパッド44に予め塗布されているハンダを溶融させて上記フラット配線材1の各導体1aを回路基板40のパッド44に接合する(加熱工程)。
【選択図】図2
Description
本発明は、ジョイントコネクタ(J/C)等のコネクタを製造するためのコネクタユニット及びコネクタの製造方法に関するものである。
従来から、自動車用システム回路等では、フラット配線材同士をクロス配線で接続し、若しくはフラット配線材の一部の導体同士を互いに短絡させた状態で基板上回路に接続する目的でジョイントコネクタ(J/C)等が多用されている。
J/Cは、例えば相手側端子に対する接続用端子を実装した回路基板がコネクタハウジング内部に収容され、この回路基板に対してフラット配線材が接続された構成となっている。そして、前記コネクタハウジングを相手側コネクタハウジングに嵌合させると、フラット配線材の各導体が回路基板、前記接続用端子及び相手側端子を介して相手側フラット配線材等に接続され、前記回路基板の回路に応じた各導体のクロス配線、又は短絡配線が達成されるようになっている。
J/Cの組立(製造)は、従来、フラット配線材の各導体を回路基板にハンダ付けすることにより回路基板に予めフラット配線材を接続しておき、この回路基板をコネクタハウジングに収納してビス止めし、若しくは特許文献1に記載されるように、コネクタハウジング(本体)に装着されるカバーによってコネクタハウジング内に固定することによって行われている。
特開2005−166774号公報(第2図)
しかしながら、回路基板に予めフラット配線材を接続しておく上記従来の組立方法では、コネクタハウジングへの回路基板の組込み時、若しくはそれ以前の取扱い時に、フラット配線材に作用する外力(引張り荷重)によって接合部分(ハンダ付け部分)が外れるなどして接続不良を招くことが考えられる。
そこで、この種の不都合を回避すべく、コネクタハウジングにまず回路基板を組込んで固定しておき、後からフラット配線材を回路基板にハンダ付けすることが考えられるが、この場合には、作業が煩雑になり生産性が低下するおそれがある。従って、この点を改善することが望まれる。
本発明は、上記のような事情に鑑みて成されたものであり、J/C等のコネクタを、電気的な接続不良の発生を未然に防止しつつ効率的に生産することを目的とするものである。
上記の課題を解決するために、本発明のコネクタユニットは、接続用端子と、当該接続用端子に導通する回路が形成された回路基板と、この回路基板に接続される配線材と、前記接続用端子及び回路基板が組込まれるコネクタハウジングとを含むコネクタユニットであって、前記コネクタハウジングは、前記回路基板が載置される基板載置面と、この基板載置面から突出し、前記回路基板の厚み寸法よりも長い所定長を有しかつ加熱による変形が可能な基板固定用突起と、前記配線材を係止するための配線係止部とを有し、前記回路基板は、前記基板固定用突起を貫通させるための貫通孔と前記配線材接続用の導体部とを有し、前記配線材は、複数本の導体を含みかつ先端で各導体が一列に並ぶようにされて当該先端又はその近傍位置に前記導体の露出部分を有すると共に、この露出部分よりも後側の位置に前記配線係止部に係合可能な被係止部を有しており、前記配線係止部は、前記回路基板を前記基板載置面に載置しかつ前記基板固定用突起を前記貫通孔に貫通させた状態で、前記配線材の前記導体の露出部分が前記回路基板の導体部に重なる位置に前記配線材を係止するものである。
そして、本発明のコネクタの製造方法は、接続用端子と、接続用端子に導通する回路が形成された回路基板と、この回路基板に接続される配線材と、前記接続用端子及び回路基板が組込まれるコネクタハウジングとを含むコネクタの製造方法であって、請求項1乃至4の何れか一項に記載のコネクタユニットを用意する工程と、前記被係合部が前記配線係止部に係合するように前記配線材を配索し、前記回路基板を前記コネクタハウジングの基板載置面に載置して前記基板固定用突起を当該基板の前記貫通孔に貫通させ、かつ前記配線材の前記導体の露出部分を前記回路基板の導体部に重ねる組込み工程と、この組込み工程の後、所定の加熱手段により前記基板固定用突起の先端を加熱し、前記回路基板の一部を被うように当該基板固定用突起を熱変形させることにより前記基板載置面に対して前記回路基板を固定すると共に、当該回路基板の前記導体部に対応する位置において導電性を有する熱可塑性の接合材を前記加熱手段により加熱溶融することにより前記配線材の各導体を当該接合材により前記回路基板の導体部に接合する加熱工程と、を含むものである。
このようなコネクタの製造方法によれば、配線材が未接続状態の回路基板をコネクタハウジングに組込む組込み工程の後、接合材を加熱溶融させて配線材の各導体を回路基板の導体部に接合する加熱工程を行うため、従来方法のように、回路基板の組込み時又はそれ以前の取扱い時に配線材の接合部分(ハンダ付け部分)が外れる等の不都合を回避することができる。しかも、加熱工程において、加熱手段により基板固定用突起を加熱変形させて回路基板をコネクタハウジングに固定すると共に接合材を溶融して配線材を回路基板に接合することにより、コネクタハウジングへの回路基板の固定及び配線材の回路基板への接続を同一工程(加熱工程)で行うので、効率良くコネクタを製造する(組立てる)ことができる。特に、上記のコネクタユニットを適用していることにより、コネクタハウジングの所定位置に回路基板を組込みかつ配線材を配索すれば、配線材の導体の露出部分を回路基板の導体部に対して容易に重ねることができるため、上記各工程の作業を簡単かつ適切に行うことができる。
なお、上記のようなコネクタユニットにおいて、前記回路基板は、前記導体部として前記配線材の各導体に対応して一列に並ぶ複数の導体部を有すると共に、前記貫通孔としてこれら導体部の並び方向両外側の位置に形成される一対の貫通孔を有し、前記コネクタハウジングは、前記基板固定用突起として前記貫通孔に対応する一対の基板固定用突起を前記基板載置面に備えているのが好適である。
この構成によれば、コネクタハウジングの基板載置面に回路基板を載置した状態で、回路基板の各導体部と基板固定用突起とを近接させることが可能となるため、上記製造方法(加熱工程)において、基板固定用突起及び各導体部を同時に加熱することが可能となる。
また、上記のようなコネクタユニットにおいて、前記コネクタハウジングは、前記基板載置面に対して略直交する配線材係止面を有し、この配線材係止面から基板載置面側に向かって突設される前記配線係止部を有し、この配線係止部は、前記配線材係止面に沿って前記配線材が配索され、かつ前記配線係止部に前記被係止部が係止された状態で、当該配線材の長手方向変位を規制するのが好適である。
この構成によれば、基板載置面に対して略直交する配線材係止面で配線材を係止するので、配線材に作用する張力が同配線材の接合部に伝わり難く、当該接合部を有効に保護することができる。
この場合、前記配線係止部は、前記配線材係止面のうち前記基板載置面に沿った延長線上又はその近傍に設けられており、前記回路基板は、当該基板載置面に載置されかつ前記貫通孔に前記基板固定用突起が貫通した状態において、前記配線係止部に近接する位置に基板端部が位置して配線材の基板載置面側への変位を規制するのが好適である。
この構成によると、コネクタハウジングに対して配線材を配索しかつ回路基板を組込むと、配線材の基板載置面側への変位が規制されて配線係止部に対する被係止部の係合状態が保持される。そのため、回路基板に対する配線材の接合作業中(上記加熱工程)やコネクタの製造後(完成後)に上記係合状態が意図せず解除されることを有効に防止することができる。
他方、上記コネクタの製造方法においては、前記加熱手段により前記基板固定用突起及び接合材を同時に加熱することにより、前記基板載置面に対する回路基板の固定と当該回路基板の導体部に対する前記配線材の導体の接合とを同時に行うのが好適である。
この方法によれば、コネクタをより効率良く組立てることが可能となる。
また、上記コネクタの製造方法においては、前記配線材の先端位置よりも所定長だけ後側の位置に前記導体の露出部分を設けることにより前記先端位置に被覆を残した状態で前記各工程を行うのが好適である。
この方法によれば、各工程を通じて、配線材の導体の露出部分において各導体のピッチを良好に保持することが可能となり、各導体を回路基板の導体部に対してより適切に接合することが可能となる。
また、上記コネクタの製造方法において、前記コネクタユニットとして、配線材係止面のうち前記基板載置面に沿った延長線上又はその近傍に配線係止部が設けられ、回路基板により配線材の基板載置面側への変位を規制するものを適用する場合には、前記組込み工程では、配線係止部に対して前記被係合部が係合するように前記コネクタハウジングの係止面に沿って配線材を配索し、この状態で前記基板載置面に回路基板を載置することにより当該回路基板の端部で前記係止部の変位を規制した状態とした後、前記配線材の前記導体の露出部分を前記回路基板の導体部に重ねるのが好適である。
この方法によれば、回路基板に対する配線材の接合作業中(上記加熱工程)に、コネクタハウジングに対する配線材の長手方向変位を規制することができる。従って、当該接合作業中に配線材に外力が作用して各導体が位置ずれを起こす等の不都合を防止して適切にコネクタを製造することができる。
本発明のコネクタユニット及び同ユニットを用いたコネクタの製造方法によると、回路基板をコネクタハウジングに組込んだ後に配線材(導体)を回路基板(導体部)に接合するようにしながらも当該接合作業を効率良く行うことが可能となる。従って、電気的な接続不良の発生を未然に防止しつつ効率良くコネクタを生産することができるようになる。
本発明の好ましい実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明が適用されるジョイントコネクタ(J/C)を概略的に示しており、図1(a)は外観斜視図で、同図1(b)は分解斜視図でJ/Cを示している。なお、同図1(b)は本発明に係るコネクタユニットを示すものでもある。
同図に示すように、J/Cは、接続用端子42を備えた回路基板40と、この回路基板40に接続されるフラット配線材1と、前記回路基板40が組込まれるコネクタハウジング10とにより構成されており、前記コネクタハウジング10を図外の相手側コネクタハウジングに対して嵌合させることにより、フラット配線材1の導体1aを回路基板10、前記接続用端子42及び相手側接続用端子を介して相手側フラット配線材等に電気的に接続すると共に前記回路基板10の回路に応じたクロス配線で、又は短絡状態で相手側フラット配線材に接続するように構成されている。なお、当実施形態では、フラット配線材同士の接続用にJ/Cを適用しているが、勿論、当該J/Cはフラット配線材とジャンクションボックス(J/B)との接続等、他の用途に適用することも可能である。
上記J/Cは、フラット配線材1、コネクタハウジング10及び回路基板40からなるコネクタユニットを用いて後述す組立(製造)方法に基づいて組立てたものである。そこで、まず、コネクタユニットの各要素(回路基板40等)について説明した後、その組立方法について説明することにする。
前記回路基板40は、フラット配線材1の各導体1aを接合するための複数のパッド44(本発明に係る導体部に相当する)と、ピン端子からなる複数本の前記接続用端子42と、各接続用端子42とパッド44とを結ぶ図外の回路等とを有している。
前記パッド44は、フラット配線材1の各導体1aのピッチに対応した一定のピッチで回路基板40の縁部に沿って一列に設けられており、各パット44には導電性を有する熱可塑性の接合剤(当実施形態ではハンダ)が予め塗布されている。パッド44の並び方向両側の位置には、基板厚み方向に貫通する一対の貫通孔46が形成されている。これら貫通孔46は、回路基板40を上記コネクタハウジング10に固定するためのものである。
前記接続用端子42は、これらパッド44の側方部分において各パッド44の並び方向と平行に二列に設けられている。各接続用端子42は、その先端(相手側端子との接触部分)が回路基板40の裏面側、すなわちパッド44の形成面とは反対側に突出するように当該回路基板40に実装されている。
前記フラット配線材1は、エナメル線からなる複数本の導体1aが一定のピッチで互いに平行に並べられ、これら導体1aが絶縁性を有する扁平な被覆材により被覆一体化されたものである。なお、導体1aとして平角導体を有するものも適用可能である。
図1(b)に示すように、フラット配線材1は、被覆材の一部が除去されることによりその先端(末端)よりも僅かに後側の位置に導体1aの露出部分2が設けられている。このように末端に被覆材が残されているのは後述するように組立時に各導体1aのピッチを保持するためである。
フラット配線材1には、さらに前記導体1aの露出部分2よりも後側の位置に、フラット配線材1をコネクタハウジング10に対して係止するため規制部材4(本発明にかかる被係合部)が固定されている。
規制部材4は、フラット配線材1の幅よりも適度に広幅に形成されており、フラット配線材1から幅方向両側にはみ出した位置には、配線材厚み方向に貫通する貫通孔4aがそれぞれ形成されている。この規制部材4は、一対のプレートからなり、各プレートによりフラット配線材1をその厚み方向に挟み込んだ状態で当該プレートが互いに接着されることによってフラット配線材1に一体的に固定されている。
なお、規制部材4から前記導体1aの露出部分2までの線長は、図1(b)に示すようにフラット配線材1を規制部材4と前記導体1aの露出部分2との間で折り返してコネクタハウジング10内に配索することにより、回路基板40の前記パッド44に対して前記導体1aの露出部分2が重なり得るように予め設定されている。
前記コネクタハウジング10は、ハウジング本体11とこれに着脱可能に装着されるカバー12とからなり、全体が絶縁性を有する熱可塑性の樹脂材料により形成されている。
ハウジング本体11は、矩形断面を有する雌型ハウジングであり、先端(図2では下端)に相手側コネクタの嵌合用凹部20(図2参照)を、後端に回路基板40の組付用凹部22をそれぞれ逆向きに備えている。
組付用凹部22の奥端部には、回路基板40を組付けるための載置面24(本発明にかかる基板載置面に相当する)が設けられている。この載置面24は、嵌合用凹部20の内側面のうちフラット配線材1の引出し方向側の内側面32(図2の左内側面)との間に隙間30を隔てて設けられている。
前記載置面24には、回路基板40の前記貫通孔46に対応する一対の固定軸28(本発明にかかる基板固定用突起に相当する)が前記内側面32に沿って並んだ状態で突設されると共に前記接続用端子42を挿入するための複数の端子孔26が形成されている。これにより回路基板40をその裏面側から組付用凹部22に挿入し、各接続用端子42を端子孔26に差し込みつつ当該載置面24に回路基板40を載置すると、各端子孔26を通じて接続用端子42の先端が前記嵌合用凹部20内に突出すると共に、回路基板40の貫通孔46に載置面24の各固定軸28が挿入されるようになっている。
各固定軸28は、載置面24からの突出長が回路基板40の厚み寸法よりも長く設定されており、上記のように回路基板40を載置面24に載置すると、各固定軸28の先端が回路基板40を貫通して基板表面に突出し得るようになっている。なお、各固定軸28は、ハウジング本体11と一体的に熱可塑性の樹脂材料により成型されており、従って、後述する電気コテ60等による先端部の加熱による変形が可能となっている。
前記組付用凹部22の内側面のうちフラット配線材1の引出し側となる前記内側面32には、載置面24側に向かって突出する一対の突部34(本発明に係る配線係止部に相当する)が形成されている。これら突部34は、フラット配線材1に固定された前記規制部材4の貫通孔4aに対応しており、各貫通孔4aに突部34が挿入されるように前記配線材係止面32に規制部材4を沿わせた状態でフラット配線材1を配索すると、規制部材4を介してフラット配線材1がハウジング本体11に係合し、これによって前記載置面24に載置される回路基板40のパッド44にフラット配線材1の導体1aの露出部分が対応し得るように同配線材1の幅方向変位が規制されると共に、当該パッド44にフラット配線材1の導体1aの露出部分を重ね得るように同配線材1の長手方向変位が規制されるようになっている。なお、前記内側面32は、回路基板40の載置面24に対して直交しており、従って、当実施形態では前記内側面32が本発明に係る配線材係止面に相当する(以下、便宜上、当該内側面32を配線材係止面32という)。
前記突部34は、配線材係止面32のうち載置面24の延長線上又はその近傍に設けられており、上記のようにフラット配線材1(規制部材4)を配線材係止面32に沿わせた状態で回路基板40を前記載置面24に載置すると、回路基板40の端部が突部34に近接し、フラット配線材1の載置面24側への変位を規制するようになっている。すなわち、突部34の配線材係止面32からの突出長は規制部材4の厚み寸法よりも若干大きく設定されており、かつ回路基板40と突部34先端との間隔が規制部材4の厚み寸法よりも小さくなるように回路基板40のサイズ等が設定されている。これにより規制部材4が回路基板40によって突部34に対して抜け止めされるようになっている(図2(b)参照)。
カバー12は、矩形の天板の周囲に側壁を備えた箱形の形状とされ、ハウジング本体11を外側から被うようにその後端部に装着されて前記組付用凹部22を塞ぐように構成されている。カバー12の周壁には係止孔52,54が形成されており、ハウジング本体11の外側面に形成されるフック36,38がこれら係止孔52,54に挿入されることによってカバー12がハウジング本体11に対して係止される構成となっている。
次に、上記J/Cの組立手順(製造方法)について図2(a)(b)を用いて説明する。
J/Cの組立は、上記のようなコネクタユニットを準備した上で(本発明に係るコネクタユニットを準備する工程)、以下の各工程に基づいて行う。
1)組込み工程
この工程は、上記回路基板40をハウジング本体11に組み込むと共に、フラット配線材1をハウジング本体11内に配索する工程である。
この工程は、上記回路基板40をハウジング本体11に組み込むと共に、フラット配線材1をハウジング本体11内に配索する工程である。
まず、図2(a)に示すようにハウジング本体11にフラット配線材1の先端部分を組み込む。具体的には、フラット配線材1を前記導体1aの露出部分2と規制部材4との間の部分で折り曲げ、この折り曲げ部分をハウジング本体11の隙間30に挿入しながら配線材係止面32に規制部材4を沿わせてその貫通孔4aに突部34を挿入する。つまり、フラット配線材1を配線材係止面32に係止し、同配線材1の幅方向及び長手方向の変位を規制した状態で配線材係止面32に沿ってフラット配線材1を配索する。
次に、フラット配線材1の先端部を配線材係止面32に沿った姿勢(図2(a)の姿勢)に保ちつつ回路基板40をハウジング本体11の後側から組付用凹部22に挿入し、接続用端子42を載置面24の端子孔26に、固定軸28を回路基板40の貫通孔46にそれぞれ差し込みながら回路基板40を載置面24に載置する。
そして、回路基板40の組付け後、図3に示すように、フラット配線材1の先端を回路基板40上に載せ、導体1aの露出部分2をパッド44に重ねる。この際、上記の通りフラット配線材1は配線材係止面32に係止され、回路基板40のパッド44にフラット配線材1の導体1aの露出部分が対応し得るように同配線材1の幅方向変位が規制されているため、フラット配線材1の先端を回路基板40上に折り曲げることによって導体1aの露出部分2を容易に各パッド44に重ねることができる。特に、フラット配線材1の先端に被覆材を残している結果、各導体1aのピッチが良好に保持され、従って、各パッド44に対して各導体1aを簡単かつ適切に重ねることができる。なお、この場合、フラット配線材1の先端部を、耐熱シール等で回路基板40に仮止めすることにより各導体1aをパッド44に対して位置決めするようにしてもよい。
2)加熱工程
この工程は、回路基板40を載置面24に対して固定すると共に、フラット配線材1の各導体1aを前記パッド44に接合する工程である。
この工程は、回路基板40を載置面24に対して固定すると共に、フラット配線材1の各導体1aを前記パッド44に接合する工程である。
この加熱工程では、例えば図3に示すような電気コテ60を用いて作業を行う。具体的には、所定温度に加熱した状態で電気コテ60のコテ面62を各固定軸28に押し当て、これにより図2(b)に示すように、固定軸28の先端をキノコ型に熱変形させて回路基板40を載置面24に固定すると共に、当該電気コテ60の熱でパッド44のハンダを溶融し、これによりフラット配線材1の各導体1aをパッド44に接合する。すなわち、電気コテ60のコテ面62は、両固定軸28を被う長方形状の平坦面とされ、コテ面62を両固定軸28に押し付けると、両固定軸28の間に位置するパッド44(ハンダ)も同時に加熱され、その結果、フラット配線材1の各導体1aがパッド44に接合される。
この際、フラット配線材1は上記の通り配線材係止面32に係止され、ハウジング本体11に対するフラット配線材1の長手方向変位が規制されているため、接合作業中、ハウジング本体11外部でフラット配線材1に外力が作用しても各導体1aに位置ずれが生じる等の不都合を防止することができる。
3)最終組立工程
この工程は、フラット配線材1の各導体1aの接合安定化および回路基板40の固定安定化を図った後に最終組立を行う工程である。具体的には、加熱工程後のハウジング本体11を一定時間放置した後、図2(b)に示すように、前記ハウジング本体11にカバー12を装着する。これにより上記J/Cが完成する。なお、同図中符合56は、カバー12の内天面に突設された基板拘束部であり、カバー12装着後は、この基板拘束部56が回路基板40に近接することにより載置面24からの回路基板40の浮き上がりが抑止される。
この工程は、フラット配線材1の各導体1aの接合安定化および回路基板40の固定安定化を図った後に最終組立を行う工程である。具体的には、加熱工程後のハウジング本体11を一定時間放置した後、図2(b)に示すように、前記ハウジング本体11にカバー12を装着する。これにより上記J/Cが完成する。なお、同図中符合56は、カバー12の内天面に突設された基板拘束部であり、カバー12装着後は、この基板拘束部56が回路基板40に近接することにより載置面24からの回路基板40の浮き上がりが抑止される。
以上示したようなコネクタユニット及びこのユニットを用いたJ/Cの組立(製造)方法によれば、フラット配線材を回路基板に接合(ハンダ付け)した後にコネクタハウジングに組込む従来方法と異なり、フラット配線材を未接続の状態で回路基板40をハウジング本体11に組込み固定した後にフラット配線材1を回路基板40に接合するので、従来方法のように、コネクタハウジングへの回路基板の組込み時、又はそれ以前の取扱い時にフラット配線材1に外力(引張り荷重)が作用して接合部分(ハンダ付け部分)が外れる等の不都合を伴うことがない。
しかも、組込み工程の後は、電気コテ60により固定軸28を熱変形させて回路基板40を載置面24に固定すると共に、その熱を利用してフラット配線材1を回路基板40に接合する(つまり、パッド44上のハンダを溶融する)ことにより、回路基板40の固定と同基板40へのフラット配線材1の接続とを同一工程(加熱工程)で同時に行うので、回路基板の固定作業とフラット配線材のハンダ付け作業とを別工程で行う必要がある従来方法に比べると組立性も格段に向上する。
従って、上記実施形態のコネクタユニット及び同ユニットを用いたJ/Cの組立(製造)方法によると、電気的な接続不良の発生を未然に防止しつつより効率良くJ/Cを生産できるようになる。
なお、上記実施形態の組立(製造)方法では、回路基板40の各パッド44に予めハンダを塗布しておき、加熱工程で当該パッド44上のハンダを溶融することによりフラット配線材1の各導体1aを回路基板40に接合するようにしているが、これ以外に、例えばハンダシートを回路基板40とフラット配線材1(導体1aの露出部分2)との間に挟み込んでおき、若しくはハンダシートをフラット配線材1上に重ねておくことにより、このハンダシートを加熱工程で溶融させて前記導体1aを回路基板40に接合するようにしてもよい。また、フラット配線材1の導体1a側にハンダを塗布しておくようにしてもよい。
また、フラット配線材1と回路基板40とを接合する接合材はハンダに限定されるものではなく、導電性を有する熱可塑性の接合材であれば適用可能である。
また、上記の方法では、加熱工程において、回路基板40の固定(固定軸28の加熱変形)と同基板40へのフラット配線材1の接続(ハンダ付け)とを同時に行うようにしているが、勿論別々に行うようにしてもよい。例えばコテ面62の小さい小型の電気コテ60を適用する場合等には、電気コテ60のコテ面62を順次固定軸28に押し付けてまず回路基板40を固定した後に、前記コテ面62をパッド44に接近させてハンダを溶融することによりフラット配線材1を回路基板40に接合するようにしてもよい。
また、実施形態に示されるJ/Cは、回路基板40に接続用端子42が一体的に設けられているが、これらが別体の構成であってもよい。つまり、接続用端子42のみを予めハウジング本体11に組込んでおき、後から回路基板40を載置面24に組込むことにより接続用端子42と回路基板40とが電気的に接続されるような構成であってもよい。実施形態中では特に言及していないが、回路基板40は、いわゆるプリント基板のような比較的簡素なもの以外に、多数のバスバーが積層されたバスバー基板等であってもよい。
また、上記J/Cは、フラット配線材1の途中部分に規制部材4が固定され、この規制部材4を介してハウジング本体11の配線材係止面32にフラット配線材1を係止する構成であるが、規制部材4の代わりに、例えば図4(a)(b)に示すようにフラット配線材自体に切欠き部1bや貫通孔1cを設け、これら切欠き部1b及び貫通孔1cを使ってフラット配線材1を直接突部34に係止する構成としてもよい。
また、フラット配線材1の係止位置もハウジング本体11の内側面32に限らない。例えば回路基板40の載置面24をやや広く形成し、当該載置面24に前記突部34を設けることにより回路基板40に対して規制部材4を横並びに並べた状態で載置面24に対して係止するようにしてもよい。この場合には、例えばカバー12に前記基板拘束部56と同様の規制部材拘束部を設けておき、これで規制部材4の浮き上がりを抑止することにより突部34に対して規制部材4を抜け止めする構成とすればよい。
また、フラット配線材1、コネクタハウジング10及び回路基板40の細部の構成は上記実施形態に限定されるものではない。例えばフラット配線材1と回路基板40との関係において、上記J/Cは、フラット配線材1の一本の導体1aを隣接する複数のパッド44に亘って接合するもの、逆に複数の導体1aを共通のパッド44に接合するものなどであってもよい。また、回路基板40におけるパッド44と貫通孔46(固定軸28)との位置関係や貫通孔46(固定軸28)の数も実施形態のものに限定されるものではない。
また、実施形態では、配線材としてフラット配線材1を適用しているが、配線材は、複数本の導体を含みかつ端末部分で各導体が一列に並ぶようされたものであれば良く、従って、導体を個別に被覆した同種、あるいは異種の複数本の被覆電線を一列(並列)に並べて束ねた配線材等も適用可能である。
1 フラット配線材
1a 導体
2 露出部分
4 規制部材(被係止部)
10 コネクタハウジング
11 ハウジング本体
12 カバー
24 載置面(基板載置面)
28 固定軸(基板固定用突起)
32 内側面(配線材係止面)
34 突部(配線係止部)
40 回路基板
42 接続用端子
44 パッド
1a 導体
2 露出部分
4 規制部材(被係止部)
10 コネクタハウジング
11 ハウジング本体
12 カバー
24 載置面(基板載置面)
28 固定軸(基板固定用突起)
32 内側面(配線材係止面)
34 突部(配線係止部)
40 回路基板
42 接続用端子
44 パッド
Claims (8)
- 接続用端子と、当該接続用端子に導通する回路が形成された回路基板と、この回路基板に接続される配線材と、前記接続用端子及び回路基板が組込まれるコネクタハウジングとを含むコネクタユニットであって、
前記コネクタハウジングは、前記回路基板が載置される基板載置面と、この基板載置面から突出し、前記回路基板の厚み寸法よりも長い所定長を有しかつ加熱による変形が可能な基板固定用突起と、前記配線材を係止するための配線係止部とを有し、
前記回路基板は、前記基板固定用突起を貫通させるための貫通孔と前記配線材接続用の導体部とを有し、
前記配線材は、複数本の導体を含みかつ先端で各導体が一列に並ぶようにされて当該先端又はその近傍位置に前記導体の露出部分を有すると共に、この露出部分よりも後側の位置に前記配線係止部に係合可能な被係止部を有しており、
前記配線係止部は、前記回路基板を前記基板載置面に載置しかつ前記基板固定用突起を前記貫通孔に貫通させた状態で、前記配線材の前記導体の露出部分が前記回路基板の導体部に重なる位置に前記配線材を係止することを特徴とするコネクタユニット。 - 請求項1に記載のコネクタユニットにおいて、
前記回路基板は、前記導体部として前記配線材の各導体に対応して一列に並ぶ複数の導体部を有すると共に、前記貫通孔としてこれら導体部の並び方向両外側の位置に形成される一対の貫通孔を有し、
前記コネクタハウジングは、前記基板固定用突起として前記貫通孔に対応する一対の基板固定用突起を前記基板載置面に備えていることを特徴とするコネクタユニット。 - 請求項1又は2に記載のコネクタユニットにおいて、
前記コネクタハウジングは、前記基板載置面に対して略直交する配線材係止面を有し、この配線材係止面から基板載置面側に向かって突設される前記配線係止部を有し、
この配線係止部は、前記配線材係止面に沿って前記配線材が配索され、かつ前記配線係止部に前記被係止部が係止された状態で、当該配線材の長手方向変位を規制することを特徴とするコネクタユニット。 - 請求項3に記載のコネクタユニットにおいて、
前記配線係止部は、前記配線材係止面のうち前記基板載置面に沿った延長線上又はその近傍に設けられており、
前記回路基板は、当該基板載置面に載置されかつ前記貫通孔に前記基板固定用突起が貫通した状態において、前記配線係止部に近接する位置に基板端部が位置して配線材の基板載置面側への変位を規制することを特徴とするコネクタユニット。 - 接続用端子と、接続用端子に導通する回路が形成された回路基板と、この回路基板に接続される配線材と、前記接続用端子及び回路基板が組込まれるコネクタハウジングとを含むコネクタの製造方法であって、
請求項1乃至4の何れか一項に記載のコネクタユニットを用意する工程と、
前記被係合部が前記配線係止部に係合するように前記配線材を配索し、前記回路基板を前記コネクタハウジングの基板載置面に載置して前記基板固定用突起を当該基板の前記貫通孔に貫通させ、かつ前記配線材の前記導体の露出部分を前記回路基板の導体部に重ねる組込み工程と、
この組込み工程の後、所定の加熱手段により前記基板固定用突起の先端を加熱し、前記回路基板の一部を被うように当該基板固定用突起を熱変形させることにより前記基板載置面に対して前記回路基板を固定すると共に、当該回路基板の前記導体部に対応する位置において導電性を有する熱可塑性の接合材を前記加熱手段により加熱溶融することにより前記配線材の各導体を当該接合材により前記回路基板の導体部に接合する加熱工程と、を含むことを特徴とするコネクタの製造方法。 - 請求項5に記載のコネクタの製造方法において、
前記加熱手段により前記基板固定用突起及び接合材を同時に加熱することにより、前記基板載置面に対する回路基板の固定と当該回路基板の導体部に対する前記配線材の導体の接合とを同時に行うことを特徴とするコネクタの製造方法。 - 請求項5又は6に記載のコネクタの製造方法において、
前記配線材の先端位置よりも所定長だけ後側の位置に前記導体の露出部分を設けることにより前記先端位置に被覆を残した状態で前記各工程を行うことを特徴とするコネクタの製造方法。 - 請求項4に記載のコネクタユニットを用意する工程を含むものであり、
前記組込み工程では、前記配線係止部に対して前記被係合部が係合するように前記コネクタハウジングの係止面に沿って配線材を配索し、この状態で前記基板載置面に回路基板を載置することにより当該回路基板の端部で前記係止部の変位を規制した状態とした後、前記配線材の前記導体の露出部分を前記回路基板の導体部に重ねることを特徴とするコネクタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008196457A JP2010033954A (ja) | 2008-07-30 | 2008-07-30 | コネクタユニット及びコネクタの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008196457A JP2010033954A (ja) | 2008-07-30 | 2008-07-30 | コネクタユニット及びコネクタの製造方法 |
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JP2010033954A true JP2010033954A (ja) | 2010-02-12 |
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Family Applications (1)
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JP2008196457A Pending JP2010033954A (ja) | 2008-07-30 | 2008-07-30 | コネクタユニット及びコネクタの製造方法 |
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-
2008
- 2008-07-30 JP JP2008196457A patent/JP2010033954A/ja active Pending
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