JP2010033743A - 歯科用照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】歯科用照明装置として適切に口腔内を照明することができるとともに、必要に応じて光硬化性樹脂材料の意図しない硬化を抑制することが可能な歯科用照明装置を提供する。
【解決手段】口腔内を照明可能な歯科用照明装置1であって、光源である白色LED32、32、82、82と、白色LEDからの出射光を反射して外部に出光可能に設けられた反射板35、35、76、76、85、85と、白色LEDからの出射光のうち所定の波長の光を減じて外部に出光可能とする切替手段21、71と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、歯科において口腔内を照明する歯科用照明装置に関する。
歯科治療等の際に口腔内を照明する装置として通常、無影灯が用いられる。無影灯とは、歯科医や歯科技工士の施術中でも口腔内に影が生じないように形成された照明である。これにより歯科医や歯科技工士は、施術中においても明確に患部を視認することができる。無影灯とするための手段として例えば一灯式で適切な凹凸を設けた反射板により光を提供する方法、多灯で光を提供する方法、及びその両方を備えた方法などを挙げることができる。
いずれの方法による歯科用照明装置であっても、少なくとも1つの光源を有している。当該光源として例えばハロゲンランプや蛍光ランプが用いられることが多い(例えば特許文献1、特許文献2)。しかし、ハロゲンランプや蛍光ランプは比較的発熱が大きく、排熱の課題があった。また、点灯、消灯を多く繰り返すという歯科用照明装置の性質上、ランプの寿命も改善すべきとの要望があった。
一方、ハロゲンランプや蛍光ランプに変えて白色LEDを用いた歯科用照明装置が提案されている(例えば特許文献3)。白色LEDは、ハロゲンランプや蛍光ランプに比べ、発熱量が小さく、寿命も長いという利点がある。また、消費電力も低く抑えることができる。
特開2002−352605号公報 特開2003−007478号公報 特開平10−165423号公報
しかしながら、白色LEDを光源とする歯科用照明装置は、一部の施術の際に不具合を生じることがあった。具体的には、照明時に光硬化性樹脂材料を含有する歯科充填剤が、意図しない硬化を始めてしまうというものである。歯科充填剤は、その硬化前に口腔内の適切な位置に適切な態様で配置され、その後硬化させる。従って、硬化は適切なタイミングで開始されるべきであり、意図しないタイミングで硬化を開始してしまうことについて改善が必要であった。
そこで、本発明はかかる問題点に鑑み、歯科用照明装置として適切に口腔内を照明することができるとともに、必要に応じて光硬化性樹脂材料の意図しない硬化を抑制することが可能な歯科用照明装置を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、口腔内を照明可能な歯科用照明装置(1)であって、光源である白色LED(32、32、82、82)と、白色LEDからの出射光を反射して外部に出光可能に設けられた反射板(35、35、76、76、85、85)と、白色LEDからの出射光のうち所定の波長の光を減じて外部に出光可能とする切替手段(21、71)と、を備える歯科用照明装置を提供することにより前記課題を解決する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の歯科用照明装置(1)の切替手段(21、71)は、所定の波長の光を吸収し、他の波長の光を透過するフィルタ(26、26)と、フィルタを白色LED(32、32)と反射板(35、35)との間に挿入、及び脱出させる切替機構(21)と、を備え、フィルタの挿入時には、白色LEDからの出射光はフィルタを透過して反射板に達し、フィルタの脱出時には、白色LEDからの出射光は直接反射板に達することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の歯科用照明装置の反射板(76、76、85、85)は、その板厚方向に密着及び離脱可能な少なくとも2枚の反射板(76、76、85、85)を有し、少なくとも2枚の反射板のうちの一方の反射板(85、85)は、所定の波長の光を透過し、他の波長の光を反射する第一反射板であり、少なくとも2枚の反射板のうちの他方の反射板(76、76)は、少なくとも所定の波長の光を反射可能な第二反射板とされ、切替手段は、第二反射板を第一反射板に密着及び離脱させるように移動させる切替機構(71)を具備することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の歯科用照明装置(1)における所定の波長は、口腔内に用いられる歯科充填剤が硬化を開始する波長であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の歯科用照明装置(1)における所定の波長は、500nm以下であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の歯科用照明装置(1)における所定の波長は、430nm〜500nmであることを特徴とする。
本発明の歯科用照明装置によれば、施術者は、通常には白色による口腔内の照明を得ることができる。一方、光硬化性樹脂を含有する歯科充填剤等を使用するときで、該歯科充填剤等を硬化させたくない場合には、スイッチ操作等により手軽にその硬化を防止しつつ口腔内で施術することが可能となる。
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は、第一実施形態にかかる本発明の歯科用照明装置1の照明部10に注目した外観斜視図である。歯科用照明装置1は、出光する部位である照明部10と、該照明部10を歯科ユニット等に連結させるとともに、照明部10を任意の位置に留め置くためのアーム部2とを備えている。アーム部2は、歯科用照明装置の分野で用いられる通常のアームを適用することができる。これには例えば自在接手アーム等を挙げることができる。
照明部10は光源を備えることにより光を出射する部位であり、その外観視では、図1のように、保持部材11、把手12、12、フレーム13、前面パネル14、及びカバー15を備えている。
保持部材11は、フレーム13とアーム部2とを連結する部材である。本実施形態では弓状に曲げられた部材の凸部の一部がアーム部2に取り付けられ、両端部がフレーム13に連結されている。アーム部2と保持部材11とは、その取り付け部分で保持部材11が首振り及び回動自在に取り付けられ、利用時の便宜が図られている。
把手12、12は、フレーム13の背面部(アーム部2側)から照明部10の前面側(出光面側)に延在し、いわゆる持ち手を形成する部材である。使用者は当該把手12、12を掴んで照明部10を引き寄せたり押し戻したりして任意の位置に移動させることができる。
フレーム13は椀状の部材で、その外側には上記のように保持部材11や把手12、12が具備されている。フレーム13の内側には後述するように光源ユニット20(図2等参照。)を配置することができる。
前面パネル14は、椀状である上記フレーム13の前面側開口部にかぶせられるように配置されるパネルであり、光を透過可能に形成されている。後述する光源ユニット20からの光が前面パネル14を透過して出光される。
カバー15は、前面パネル14の略中央で該前面パネル14の前面側に備えられ、光を透過しない材料により形成されている。カバー15は、後述する光源ユニット20(図2等参照。)の特に光源30の正面側に配置され、光源から直接外部に出射される光を遮断している。
照明部10は、上記フレーム13と前面パネル14とに囲まれる空間内に光源ユニット20を内包している。該光源ユニット20から光が出射される。図2に光源ユニット20の斜視図、図3に光源ユニット20の分解斜視図を示した。図2、図3及び適宜示す図を参照しつつ光源ユニット20について説明する。
光源ユニット20は、切替手段としての切替装置21、光源30、及び反射板35、35を備えている。
切替装置21は、可動部分を備える装置であり、後述するように外部への出射光を切り替える装置である。図4に切替装置21の斜視図を示した。切替装置21は、切替機構としての切替機22、アーム23、第一保持部材24、及び第二保持部材25、25、を備え、さらにフィルタ26、26を有している。また、図2からわかるように切替装置21は箱体21aの内側に納められている。
切替機22は、本体22a、及び可動部材22bを有する。本体22aは電磁気的作用により可動部材22bを図4に矢印Aで示した方向に移動させることができる構成を具備している。従って、使用者がスイッチ(不図示)を操作させることにより本体22aを動作させることができ、これにより可動部材22bが移動する。本体22aの構成はこのような動作を可能とするものであれば特に限定されるものではない。その中でも、可動部材22bを移動させる時にのみ通電を必要とし、姿勢の保持時には通電を要しない態様の本体であることが好ましい。これには例えばラッチングソレノイドを挙げることができる。これにより発生熱量を最小限に抑えることが可能となり、歯科用照明装置1の寿命向上を図ることができる。
アーム23は、棒状の部材で、その一端に設けられた支点23aを中心に回動自在に構成されている。また、アーム23は、支点23aより長手方向内側(図4では紙面上方)に配置された接続点23bで、切替機22の可動部材22bと回動自在に接続されている。従って、アーム23は可動部材22bの移動に連動することができる。詳しくは、可動部材22bの移動により、支点23aを中心に回動する。
第一保持部材24は、アーム23のうち支点23aが備えられる端部とは反対側の端部に設けられる部材である。第一保持部材24はいくつかの構成部材を有しているが、全体としては棒状の部材で、上記アーム23に対してT字状に取り付けられている。従って第一保持部材24は、アーム23の回動に追随して図4に矢印Bで示した方向に移動することができる。
第二保持部材25、25は、第一保持部材24にその一端を取り付けられ、切替機22と同じ方向に延在する部材である。2つの第二保持部材25、25は、第一保持部材24の長手方向に並列されている。従って、第二保持部材25、25は第一保持部材24の移動に追随して移動することができ、図4に矢印B’、B’で示した方向に移動することが可能である。2つの第二保持部材25、25の間隔は適用される歯科用照明装置により適宜変更可能である。当該間隔は、後述するように、歯科用照明装置として組み立てられたときに、フィルタ26、26が適切にLED32(図2参照)と反射板35、35(図2参照)との間に配置可能であれば特に限定されるものではない。
フィルタ26、26は、所定の光学的特性を有する光学フィルタであり、第二保持部材25、25のうち第一保持部材24と連結された端部とは反対側の端部に取り付けられている。当該フィルタ26、26は、歯科で使用される光硬化性樹脂材料を含有する歯科充填剤等が反応する(硬化を開始する)波長の光を吸収し、それ以外の波長の光を透過可能に形成された光学フィルタである。具体的には歯科に用いられる当該光硬化性樹脂材料は波長が500nm以下の光に反応するものが多いので、フィルタ26、26も波長が500nm以下の光を吸収し、他の波長の光を透過できるものが好ましい。さらに好ましくは400nm〜500nmの波長の光を吸収するものである。ただし、これは使用される歯科充填剤等により適宜適用されることを妨げるものではなく、その範囲で変更することができる。
フィルタ26、26はその一端が第二保持部材25、25に取り付けられているので、該第二保持部材25、25に追随して図4に矢印B’、B’で示した方向に移動することができる。本実施形態のフィルタ26、26は、図4からわかるようにL字状を有しているが、これに限定されることなく、適宜必要な形状を採用することができる。
図2、図3に戻り光源30について説明する。光源30は1つのホルダー31及び2つのLED32、32(一方のLED32のみ図2、図3に表れ、他方のLEDは図2、図3には表れない。)を備えている。
ホルダー31は、板材が折り曲げられたように形成された断面略コ字状の部材で、対向する2つの部位が末広がり状とされている。ホルダー31には、LED32、32を配置する部位や、他の部材に取り付けるための孔等が適宜設けられている。
LED32、32は、ホルダー31のコ字状である対向する2つの部位のそれぞれの外側に取り付けられる。従って2つのLED32、32は、それぞれ異なる方向に光を出射する。LED32、32は、いわゆる白色LEDであり、通常に入手可能な白色LEDを適用することができる。LED32、32は電気的にも電源に接続され、その作動時には照明の光源となる。
反射板35、35は、一方の面が反射面である湾曲した矩形板状の部材で、湾曲した内側面が反射面とされている。当該反射面は反射板35、35の長手方向に並列する単位反射面35a、35a、…の集まりで形成されており、各単位反射面35a、35a、…は反射板35、35の厚さ方向に凹であるシリンドリカル面を有している。これにより無影灯として光線を出光することが可能となる。
反射板35、35の湾曲の形状は通常の無影灯に適用される形状をそのまま用いることができる。これには例えばパラボリック形状や楕円焦点形状を挙げることができる。
以上の切替装置21、光源30、及び反射板35、35は次のように組み合わされる。すなわち、図2からわかるように、切替装置21の一部が箱体21aの内側に納められる。光源30は、ホルダー31のコ字状である中央に具備される部位が箱体21aの一側面に取り付けられることにより固定される。このとき、フィルタ26、26(図4参照)の上記した移動により、該フィルタ26、26が、LED32、32と、反射板35、35との間に入り込み(挿入)、及び抜け出し(脱出)が可能であるように配置される。反射板35、35は、光源30及びフィルタ26、26を2つの反射板35、35の間に包含するように配置される。
このように構成された光源ユニット20を有する歯科用照明装置1は、以下に説明する動作をさせることにより、通常は適切に口腔内を照明することができるとともに、必要に応じて光硬化性樹脂材料(歯科充填剤)の意図しない硬化を抑制することを可能とする。図5に通常の照明時(図5(a))、及び光硬化性樹脂材料(歯科充填剤)の硬化抑制時(図5(b))における光源ユニット20の姿勢を示した。図5では、図2の紙面上方から見た光源ユニット20を表している(箱体21aの記載は省略してある。)。分かりやすさのため、これ以外の歯科用照明装置1の構成は省略している。また、図6には、1つの例として、LED光の分光特性(相対強度%)、及びフィルタのフィルタリング特性(透過特性%)を示した。図6中、Iで示した線がLED光の波長と相対強度との関係、IIで示した線はフィルタの波長ごとの透過特性%をそれぞれ表している。
通常の口腔内観察では図5(a)に示すように、フィルタ26、26は、LED32、32と反射板35、35との間からは抜け出した姿勢(脱出姿勢)にある。これによればLED32、32から出射した光は図6にIで示した光が反射板35、35で反射し、その形状及び単位反射板35a、35a、…の効果により無影灯として口腔内を照明する。従って、口腔内が白色に照らし出され、その色彩(例えば歯茎の赤み等)を適切に判断することが可能となる。
一方、例えば口腔内の治療の1つとして光硬化性樹脂を含有する歯科充填剤等を用いるときには、施術者は手元のスイッチ等を利用して、切替装置を動作させ、フィルタ26、26を図5(b)に示した位置に移動させる。これによりLED26、26と反射板35、35との間にフィルタ26、26が入り込んだ姿勢(挿入姿勢)となる。これによれば、LED32、32から出射した光は図6にIIで示した特性を有するフィルタ26、26を透過した後、反射板35、35で反射し、その形状及び単位反射板35a、35a、…の効果により無影灯として口腔内を照明する。従ってこの時には、光硬化性樹脂材料を含有する歯科充填剤が硬化する波長の光が除外されており、その硬化を抑制することができる。そして、施術者は所定の施術をし、最終的には専用の照明を用いて歯科充填剤を硬化させる。
このように、本実施形態にかかる本発明の歯科用照明装置1によれば、施術者は、通常には白色による口腔内の照明を得ることができる。一方、光硬化性樹脂を含有する歯科充填剤を使用するときで、歯科充填剤を硬化させたくない場合には、スイッチ操作等により手軽にその硬化を防止しつつ口腔内で施術することが可能となる。
本実施形態では2つのLED32、32により光を出射している例を示したが、使用されるLEDの数はこれに限定されることなく適宜変更することができる。従って1つのLEDが用いられてもよいし、3つ以上のLEDが適用されてもよい。複数のLEDが用いられる場合、特に多数のLEDから光が出射されるときには、必ずしも全てのLEDが上記したようなフィルタリングの対象である必要はなく、一部のLEDがフィルタリングの対象となってもよい。これによっても光硬化樹脂を含有する歯科充填剤の硬化を抑制することは可能である。
図7は第二実施形態に係る本発明の歯科用照明装置のうち光源ユニット70を示す斜視図である。第二実施形態に係る歯科用照明装置は、光源ユニット70において第一実施形態に係る歯科用照明装置1と異なり、他の構成は歯科用照明装置1と共通する。従ってここでは光源ユニット70についてのみ説明する。
光源ユニット70は、切替手段としての切替装置71、光源80、及び固定反射板85、85を備えている。
切替装置71は、可動部分を備える装置であり、外部への出射光を切り替える装置である。切替装置71は、上記説明した切替装置21のフィルタ26の代わりに可動反射板76が備えられている以外、切替装置21と同じ構成を有している。従ってここでは可動反射板76についてのみ説明し、他の構成は説明を省略する。
可動反射板76、76は、後述する固定反射板85、85と略同一の形状を有しており、一方の面が反射面である湾曲した矩形板状の部材で、湾曲した内側面が反射面とされている。該反射面は可動反射板76、76の長手方向に並列する単位反射面の集まりで形成されており、各単位反射面は可動反射板76、76の厚さ方向に凹であるシリンドリカル面を有している。これにより無影灯として光線を照射することが可能となる。
可動反射板76、76の湾曲の形状は通常の無影灯に適用される形状をそのまま用いることができる。これには例えばパラボリック形状や楕円焦点形状を挙げることができる。ここで可動反射板76、76は、ここに照射された光のうち、少なくとも光硬化性樹脂材料が硬化を開始する波長を反射する特性を有していればよい。従って、ここに照射された光の全ての波長を同じように反射するように構成されていてもよい。これにより後述するように適切な切り替えが可能となる。
このような可動反射板76、76は、その一端を第二保持部材75、75に取り付けられ、第一実施形態で説明したフィルタ26、26と同様に図7(a)に矢印Cで示した方向に移動することができる。
光源80については、第一実施形態に係る歯科用照明装置1で説明した光源30と同じ構成であり、上記記載と共通するので、ここでは説明を省略する。
固定反射板85、85は、湾曲した矩形板状の部材で、上記可動反射板76、76と略同一形状を有している。従って固定反射板85、85と可動反射板76、76とはその板厚方向に隙間なく密着して重ね合わせることができる。また、固定反射板85、85は、可動反射板76、76の単位反射板76a、76aのシリンドリカル面に沿うようなシリンドリカル形状85a、85a、…が並列されて形成されている。
固定反射板85、85は、歯科で使用される光硬化性樹脂材料を含有する歯科充填剤等が反応する(硬化を開始する)波長の光を透過し、それ以外の波長の光を反射可能に形成されている。具体的には歯科に用いられる当該光硬化性樹脂材料は波長が500nm以下の光に反応するものが多いので、固定反射板85、85も波長が500nm以下の光を透過し、他の波長の光を反射できるものが好ましい。さらに好ましくは400nm〜500nmの波長の光を透過するものである。ただし、これは使用される歯科充填剤等により適宜適用されることを妨げるものではなく、その範囲で変更することができる。
以上の切替装置71、光源80、及び固定反射板85、85は次のように組み合わされる。すなわち、図7(a)からわかるように、切替装置71の一部が箱体71aの内側に納められる。光源80は、ホルダー81のコ字状である中央に具備される部位が箱体71aの一側面に取り付けられることにより固定される。このとき、可動反射板76、76は固定反射板85、85の背面に密着して重なるように配置される。固定反射板85、85は、光源80を2つの固定反射板85、85の間に包含するように設置される。
このように構成された光源ユニット70を有する歯科用照明装置1は、以下に説明する動作をさせることにより、通常は適切に口腔内を照明することができるとともに、必要に応じて光硬化性樹脂材料(歯科充填剤等)の意図しない硬化を抑制することを可能とする。図7(a)は通常の照明時、図7(b)は光硬化性樹脂材料(歯科充填剤等)の硬化抑制時における光源ユニット70の姿勢である。また、ここでは例示として歯科充填剤が500nm以下の波長の光により硬化を開始するとともに、固定反射板85、85が、500nm以下の波長の光を透過し、それ以外の波長の光を反射することができる特性を有するものとして説明する。
通常の口腔内観察では図7(a)に示すように、固定反射板85と可動反射板76とは重なるように密着している。これによればLED82、82から出射した光のうち500nmより大きい波長の光は固定反射板85で反射して出射される。また、500nm以下の波長の光は、固定反射板85を透過するが、その後ろに可動反射板76が配置されているので、ここで反射して出射される。すなわちこの場合にはLED82、82により出射された光の全てが適切に無影灯を構成する光として出射される。従って、口腔内が白色に照らし出され、その色彩(例えば歯茎の赤み等)を適切に判断することが可能となる。
一方、例えば口腔内の治療の1つとして光硬化性樹脂を含有する歯科充填剤を用いるときには、施術者は手元のスイッチなどを利用して、切替装置71を動作させ、図7(b)に示したように可動反射板76、76を移動させる。具体的には、図7(b)からよくわかるように、可動反射板76、76を固定反射板85、85から離隔させ、その間に間隙を生じさせる。
これによれば、LED32、32から出射された光のうち500nmより大きい波長の光は固定反射板85で反射して外部に出光される。また、500nm以下の波長の光は固定反射板85を透過し、上記間隙を透過して可動反射板76、76に達する。しかし、可動反射板76、76は上記のように固定反射板85、85から大きく離隔する位置にまで下げられているので、可動反射板76、76で反射した光は無影灯として出射する光とはなり得ず、500nm以下の波長の光が口腔内に到達する量を大きく低減させることができる。従ってこの時には、500nm以下の波長の光が除外された光により口腔内が照明されるので、光硬化性樹脂を含有する歯科充填剤の硬化を抑制することができる。そして、施術者は所定の施術をし、最終的には専用の照明を用いて歯科充填剤を硬化させる。
このように、第二実施形態にかかる本発明の歯科用照明装置によっても、施術者は、通常には白色による口腔内の照明を得ることができる。一方、光硬化性樹脂を含有する歯科充填剤を使用するときで、歯科充填剤を硬化させたくない場合には、スイッチ操作等により手軽にその硬化を防止しつつ口腔内で施術することが可能となる。
本実施形態では2つのLEDにより光を出射している例を示したが、使用されるLEDの数はこれに限定されることなく適宜変更することができる。従って1つのLEDが用いられてもよいし、3つ以上のLEDが適用されてもよい。
以上、現時点においてもっとも実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う歯科用照明装置もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
第一実施形態に係る本発明の歯科用照明装置の外観斜視図である。 第一実施形態に係る本発明の歯科用照明装置に備えられる光源ユニットの外観斜視図である。 図2に示した光源ユニットの分解斜視図である。 切替装置を説明するための図である。 光源ユニット(歯科用照明)の動作を説明するための図である。 波長と強度、又は波長とフィルタリング特性の関係を表すグラフである。 第二実施形態に係る本発明の歯科用照明装置に備えられる光源ユニットの外観斜視図である。
符号の説明
1 歯科用照明装置
2 アーム部
10 照明部
11 保持部材
12 把手
13 フレーム
14 前面パネル
15 カバー
20 光源ユニット
21 切替装置(切替手段)
21a 箱体
22 切替機(切替機構)
22a 本体
22b 可動部材
23 アーム(切替機構)
23a 支点
23b 接続点
24 第一保持部材(切替機構)
25 第二保持部材(切替機構)
26 フィルタ
30 光源
31 ホルダー
32 白色LED
35 反射板
35a 単位反射板
70 光源ユニット
71 切替装置(切替手段)
71a 箱体
75 第二保持部材
76 可動反射板(第二反射板)
80 光源
81 ホルダー
82 白色LED
85 固定反射板(第一反射板)
85a 単位反射板

Claims (6)

  1. 口腔内を照明可能な歯科用照明装置であって、
    光源である白色LEDと、
    前記白色LEDからの出射光を反射して外部に出光可能に設けられた反射板と、
    前記白色LEDからの前記出射光のうち所定の波長の光を減じて外部に出光可能とする切替手段と、を備える歯科用照明装置。
  2. 前記切替手段は、
    前記所定の波長の光を吸収し、他の波長の光を透過するフィルタと、
    前記フィルタを前記白色LEDと前記反射板との間に挿入、及び脱出させる切替機構と、を備え、
    前記フィルタの前記挿入時には、前記白色LEDからの出射光は前記フィルタを透過して前記反射板に達し、前記フィルタの前記脱出時には、前記白色LEDからの出射光は直接前記反射板に達することを特徴とする請求項1に記載の歯科用照明装置。
  3. 前記反射板は、その板厚方向に密着及び離脱可能な少なくとも2枚の反射板を有し、
    前記少なくとも2枚の反射板のうちの一方の前記反射板は、前記所定の波長の光を透過し、他の波長の光を反射する第一反射板であり、
    前記少なくとも2枚の反射板のうちの他方の前記反射板は、少なくとも前記所定の波長の光を反射可能な第二反射板とされ、
    前記切替手段は、前記第二反射板を前記第一反射板に前記密着及び離脱させるように移動させる切替機構を具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科用照明装置。
  4. 前記所定の波長は、前記口腔内に用いられる歯科充填剤が硬化を開始する波長であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の歯科用照明装置。
  5. 前記所定の波長は、500nm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の歯科用照明装置。
  6. 前記所定の波長は、430nm〜500nmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の歯科用照明装置。
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