JP5843360B2 - 歯科用照明器具 - Google Patents
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Description
従来の歯科用照明器具には、平板状に配設された白色LEDを有し、この白色LEDはシャウカステン照明と、無影灯と、モニターとの各機能に切り換えられるようにしたもの(特開平10−165423号公報)がある。
また、従来の歯科用照明器具には、矩形環状の照明器具の表面に複数のLEDモジュールを分散して配置し、複数のLEDモジュールの照射光が照射面で交差するように配設されたもの(特開2011−76737号公報)がある。
また、患者が口腔内を視認可能に鏡の姿勢を設定した場合に、照明具の光が患者の目に入る向きに照射方向が設定されてしまい、患者にまぶしさを感じさせることがあった。
さらに、照明具の点灯、消灯や照度の調整などは、歯科用照明器具とは別の場所に設置した操作盤に患者を治療中の手を移動させて操作する必要があるため、診療の中断や妨げとなった。
また、この発明は、鏡面部により患者が口腔を視認可能に本体部の姿勢を設定した状態で、照明具の光が患者の口腔内に照射されるように照明具を本体部内に配設しているため、患者にまぶしさを感じさせることなく、治療経過等を容易に確認させることができる。
さらに、この発明は、本体部の姿勢を変更する取っ手部に設けた照明用スイッチを操作することで、照明具の点灯及び消灯や、照度及び色温度の調整を行うことができるため、歯科用照明器具と別の場所に設けた操作盤に患者を治療中の手を移動させる必要がなく、診療の効率化を図ることができる。
前記本体部3は、図4〜図9に示すように、略横長四角板形状の背面部6と背面部6の四辺を囲む上壁部7及び下壁部8と右壁部9及び左壁部10とにより、前面に開口する略横長四角箱形状に形成されている。背面部6には、アーム1の先端の取付部11に本体部3を姿勢変更可能に取り付ける枢支部11を設けている。
本体部3は、右壁部9及び左壁部10の各下端から取付部12・13を左右方向に突出させている。前記取っ手部4・5は、円柱形状に形成され、各下端を取付部12・13の先端にそれぞれ取り付けられ、右壁部9及び左壁部10と平行に上方へ延びるように配置している。
前記本体部3の前面には、照明具14が照射する光を透過可能な透明板16を設けている。透明板16は、図8、図9に示すように、照明具14の照射する光が透過する円形の透過部17以外の部分を、光反射性の被覆材18で覆って鏡面部19を形成している。鏡面部19は、外周部位に位置する透過部17間を含み、外周部位の透過部17で囲まれる中央部位に形成されている。
前記照明具14は、図2に示すように、鏡面部19により患者20が口腔21内を視認可能に本体部3の姿勢を設定した状態で、照射する光が患者20の口腔21内に照射されるように、照射方向を規定して本体部3内に配設している。
前記点灯信号は、照明用スイッチ22を第1の設定時間だけ下方向に押し込む操作によって出力される。前記消灯信号は、点灯信号の出力後に、照明用スイッチ22を前記第1の設定時間だけ下方向に押し込む操作によって出力される。前記照度調整信号は、照明用スイッチ22を右方向あるいは左方向に倒す操作によって出力される。前記色温度信号は、照明用スイッチ22を前方向あるいは後方向に倒す操作によって出力される。
なお、照明用スイッチ22は、前記第1の設定時間よりも長い第2の設定時間だけ下方向に押し込む操作によって設定モード入場信号を出力し、この設定モード入場信号の出力後に前記第2の設定時間だけ下方向に押し込む操作により設定モード出場信号を出力する。照明用スイッチ22は、前記設定モード入場信号の出力後であって前記設定モード出場信号が出力前の間に、右方向あるいは左方向に倒す操作による照度調整信号の出力や、前方向あるいは後方向に倒す操作による色温度信号の出力が有効となる。
スイッチ信号検出回路23は、照明用スイッチ22から入力する各種操作に応じたスイッチ信号を検出すると、検出したスイッチ信号の情報を本体部3の内部に設けた照明具電流制御回路24に出力する。
照明具電流制御回路24は、スイッチ信号検出回路23から入力するスイッチ信号の情報に基づいて、照明具14を点灯及び消灯するとともに照度及び色温度を調整するように、電源(図示せず)から照明具14に供給する電流を制御する。
アーム1に取り付けられた歯科用照明器具2は、治療に際して、図2に示すように、取っ手部4・5の少なくとも一方を握って本体部3を患者20の視線の前方に移動させ、鏡面部19により患者20が口腔21内を視認可能に本体部3の姿勢を設定する。この状態では、照明具14の光の照射方向は患者20の口腔21内に向かっている。
歯科用照明器具2は、照明用スイッチ22から点灯信号を出力する点灯操作を行うと、スイッチ信号検出回路23、照明具電流制御回路24により本体部3内に配設した照明具14に電流が流れ、点灯される。照明具14の照射する光は、本体部3の前面の透明板16に設けた透過部17を透過し、患者20の口腔21内に照射される。
また、歯科用照明器具2は、治療中に、本体部3の横に設けた照明用スイッチ22により設定モードに入場し、照度調整信号を出力する照度操作、あるいは色温度信号を出力する色温度操作を行うと、スイッチ信号検出回路23、照明具電流制御回路24により本体部3内に配設した照明具14に電流が流れ、照明具14の照射する光の照度、あるいは色温度を調整することができる。
また、この歯科用照明器具2は、鏡面部19により患者20が口腔21を視認可能に本体部3の姿勢を設定した状態で、照明具14の光が患者20の口腔21内に照射されるように照明具14を本体部3内に配設しているため、患者20にまぶしさを感じさせることなく、治療経過等を容易に確認させることができる。
さらに、この歯科用照明器具2は、本体部3の姿勢を変更する取っ手部4に設けた照明用スイッチ22を操作することで、照明具14の点灯及び消灯や、照度及び色温度の調整を行うことができるため、従来のように歯科用照明器具2と別の場所に設けた操作盤に患者を治療中の手を移動させる必要がなく、診療の効率化を図ることができる。
例えば、上述実施例において、本体部3の透明板16は、照明具14の照射する光が透過する円形の透過部17以外の部分を被覆材18で覆って鏡面部19を形成しているが、透明板16を調光ガラスに代えることで、鏡面部19を曇らせたり照度、色温度を調整することができ、透明板16をハーフミラーに代えることで、時計や絵、文字などを映し出せるようにすることもできる。
また、上述実施例においては、本体部3の姿勢を変更する右の取っ手部4に照明用スイッチ22を設けたが、照明用スイッチ22を左の取っ手部5にも設けることができ、また、図10に示すように、照明用スイッチ22と同じ機能を有する別の照明用スイッチ25を本体部3の上壁部7に設けることで、本体部3を操作しながら上壁部7の照明用スイッチ25を操作することができ、診療の効率化を図ることができる。なお、図10においては、取っ手部4・5に消毒可能な取っ手カバー26・27を着脱可能に設けている。この取っ手カバー26・27によって診療時の衛生を向上することができる。
さらに、本体部3に人体感知センサを設けて人体感知有無の信号をスイッチ信号検出回路23に入力し、治療を行う医師やアシスタントが患者から離れた場合に、照明具電流制御回路24によって照明具14を消灯することもできる。
2 歯科用照明器具
3 本体部
4・5 取っ手部
14 照明具
16 透明板
17 透過部
18 被覆材
19 鏡面部
20 患者
21 口腔
22 照明用スイッチ
23 スイッチ信号検出回路
24 照明具電流制御回路
Claims (2)
- 歯科用治療椅子近傍に固定されるアームの先端に姿勢変更可能に取り付けられる本体部とこの本体部の姿勢を変更する取っ手部とを備え、前記本体部内には複数の照明具を収容し、前記照明具は本体部内の外周部位に配設し、前記本体部の前面に前記照明具が照射する光を透過可能な透明板を設け、前記透明板は前記照明具の照射する光が透過する複数の透過部以外の部分を光反射性の被覆材で覆って鏡面部を形成し、前記鏡面部は前記透明板の外周部位に位置する透過部間を含み、外周部位の透過部で囲まれる前記透明板の中央部位に形成され、前記鏡面部により患者が口腔内を視認可能に前記本体部の姿勢を設定した状態で照射する光が患者の口腔内に照射されるように前記照明具の照射方向を規定して前記本体部内に配設し、前記取っ手部に前記照明具の点灯及び消灯を行うとともに照度及び色温度の調整を行う照明用スイッチを設けたことを特徴とする歯科用照明器具。
- 前記照明用スイッチは点灯操作及び消灯操作、照度操作及び色温度操作に応じたスイッチ信号を出力し、前記本体部内には前記照明用スイッチから入力する各種操作に応じたスイッチ信号を検出するスイッチ信号検出回路と、前記スイッチ信号検出回路が検出したスイッチ信号に基づいて前記照明具を点灯及び消灯するとともに照度及び色温度を調整するように電流を制御する照明具電流制御回路とを設けたことを特徴とする請求項1に記載の歯科用照明器具。
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