JP2000316881A - 光照射器 - Google Patents

光照射器

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JP2000316881A
JP2000316881A JP11126598A JP12659899A JP2000316881A JP 2000316881 A JP2000316881 A JP 2000316881A JP 11126598 A JP11126598 A JP 11126598A JP 12659899 A JP12659899 A JP 12659899A JP 2000316881 A JP2000316881 A JP 2000316881A
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light emitting
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JP11126598A
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English (en)
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Hiroaki Kusakabe
博昭 日下部
Kazunari Matoba
一成 的場
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J Morita Manufaturing Corp
Original Assignee
J Morita Manufaturing Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光照射器において、ライトガイドを使用しな
いで所望の出力の出射光を実現する。 【解決手段】 青色光を出射する少なくとも1個の小型
発光素子5を有する光線出力部4を設け、この光線出力
部4からの出射光を硬化対象の光重合性樹脂材料に対し
て直接照射するようにした。このようにライトガイドを
使用しないので、ライトガイドに起因するコスト高や構
造の複雑化、光の減衰等の問題がなくなり、また光線出
力部の形状や向きに対する制約も少なくなるから、所望
の性能を持つ小型な光照射器を比較的低コストで得るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、歯科の分野にお
いて光重合性樹脂材料の硬化用や一般家庭でのホームブ
リーチング用として用いられる光照射器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】歯科の治療において補綴用材料として利
用される光重合性樹脂材料の硬化用には、硬化に適した
波長470nm前後の青色光を出射する光照射器が用いら
れている。この光照射器は、例えばハンドピースの本体
内部に光源を配置し、その光をライトガイドで先端の光
線出力部に導いて出射するようにしたものが一般的であ
る(例えば特開平9−28720号公報参照)。しかし
ながら、このようにライトガイドを使用した場合には、
ライトガイド自体が比較的高価である、ライトガイドで
光が減衰する、出射端の研磨コストが非常に高い、光源
として使用されるハロゲンランプは冷却手段が必要であ
る、ライトガイドと冷却手段のためにハンドピースの構
造が複雑で大型になる、結果として製品も高価になる、
等の問題点がある。また、発光ダイオードは一般に耐熱
温度が低くて高温に耐えられないため、オートクレーブ
滅菌を行うことが困難で使用者にとって不便であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明はこれらの点
に着目し、ライトガイドを使用することによる上記の諸
問題を解決すると共に、オートクレーブ滅菌にも耐えら
れ、必要な光度を容易に得られる光照射器を提供するこ
とを課題としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
めに、この発明では、光重合性樹脂材料を硬化させるの
に適した青色光を出射する少なくとも1個の小型発光素
子を有する光線出力部を設け、この光線出力部からの出
射光を硬化対象の光重合性樹脂材料に対して直接照射す
るように構成している。この構成は、例えば機器本体か
ら突出させた細長い支持体の先端に、1個の発光素子あ
るいは面状に配置された複数個の複数個の発光素子を備
えた光線出力部を設けることで実現できる。
【0005】このような構成によって小型発光素子の出
射光を直接出力できるので、ライトガイドを使用するこ
とによるコスト高や光の減衰などがなくなり、光源を冷
却する手段も不要となるのであり、必要な強さの光を出
射できるなどの所望の性能を備えた光照射器を比較的低
コストで得ると共に、小型化することができる。
【0006】また、支持体先端の軸方向に光を出射する
ようにしており、このような構成により、従来の光照射
器と同じ要領で使用することができる。更に、支持体の
先端が二つに分かれ、2個の光線出力部が互いに向き合
う状態で配置されるようにしており、対象とする歯牙の
両側から照射することができる。また光線出力部を深い
凹面としており、対象となる歯牙全体を覆うように光線
出力部を配置して照射することができる。
【0007】また、全体の形状をデンタルミラー状とし
てそのミラーに相当する面を光線出力部としており、あ
るいはデンタルミラーの機器本体あるいは先端にミラー
を有する支持体に光線出力部を設け、この光線出力部の
出射光をミラーで反射させて硬化対象の光重合性樹脂材
料を照射するように構成している。一般にデンタルミラ
ーはそのミラー面が歯牙の所定の位置に対向するのに最
適な形状となっているので、ミラーに相当する面を光線
出力部とし、あるいはこのミラー面で出射光を反射する
ことにより、対象となる歯牙や樹脂材料に対する照射を
適切に行うことができる。
【0008】また、支持体を変形可能な柔軟な材料で形
成している。このような構成によって、光線出力部の向
きをある程度任意に調整してより最適な配置で照射する
ことができる。
【0009】上記の構成において、光線出力部を着脱自
在の発光素子ユニットとすることができる。これによ
り、高温に耐えられない発光素子でもこれを取り外して
機器本体や支持体をオートクレーブ処理で滅菌すること
が可能となる。また故障時の交換、光量の選択も可能と
なり、更に白色光を出射できるユニットを用意すれば照
明器具としての使用も可能となる。
【0010】また、光線出力部を透光性の耐熱性樹脂で
モールドし、あるいは透光性の耐熱性樹脂からなるカバ
ーで覆うことができ、この樹脂モールド部あるいは樹脂
カバーに集光レンズの機能を持たせることもできる。こ
れにより、発光素子に対する保護が強化され、また光を
所望の方向に放射することが容易となる。
【0011】この発明の小型発光素子としては、青色光
を放射する発光ダイオードあるいはレーザー半導体素子
が使用される。これにより、光源からの発熱がなくなる
と共に小型化が可能となり、また小型発光素子として白
色光を放射する発光ダイオードを使用すれば、光照射器
を照明器具として機能させることができる。
【0012】更に、機器本体に小型発光素子を動作させ
る制御部と電源電池を内蔵したコードレスタイプとする
ことができる。これにより、取り扱いが容易で使いやす
い光照射器を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態につ
いて説明する。図1はこの発明の光照射器の基本的な構
成を示す概略側面図であって、1は光照射器、2は機器
本体、3は支持体、4は光線出力部、5は小型発光素子
である。なお、図1では全体の形状がピストル型となっ
ているが、この発明はペンシル型や後述するデンタルミ
ラー型など、他の形状のものにも適用できることはもち
ろんである。
【0014】機器本体2は作動スイッチ2a、表示部2
b、出力調整部2c等を備え、内部に制御部2d、電源
電池2eを内蔵している。支持体3は基部を機器本体2
に固定され、先端に光線出力部4が設けられたもので、
従来と同様に途中から先端にかけて湾曲した形状であ
り、鎖線で示すように先端の軸の方向に光が出射される
ようになっている。なお、支持体3の湾曲形状は図のよ
うに比較的先端に近い部分で急角度で曲げたもののほ
か、全体を一定の曲率で曲げたものなど任意に選定で
き、また使い方によっては湾曲のない形状とすること可
能である。
【0015】光線出力部4には、図2に示すように複数
個の小型発光素子5を取り付けたプリント基板5aが設
けられており、プリント基板5aと制御部2dとの間は
リード線5bで接続されている。このプリント基板5a
は、例えば支持体3の先端面に配置して透光性のキャッ
プで押さえるようにするなど、適宜の手段で支持体3に
固定されている。リード線5bは小型発光素子5の仕様
に応じて最低2本が設けられるのであるが、支持体3は
内部を数本のリード線5bが通るだけでライトガイドを
用いないで済むため、従来と比べてかなり細くすること
ができる。また、機器本体2も光源ランプや冷却手段が
不要であるから実際には従来よりもかなり小型化でき
る。なお、図では発光素子3が複数個用いられて面状に
配置されているが、十分な光出力が得られるのであれば
発光素子3は1個でもよい。
【0016】小型発光素子5としては、光重合性樹脂材
料の硬化用に適している波長470nm程度の青色光を放
射する発光ダイオードあるいはレーザー光を放射する半
導体素子が一般に使用されるが、このような発光素子を
使用することにより光源の発熱がなくなり、また光線出
力部4のスペースを小さくできる。従って、上述のよう
にライトガイドを使用しないことと相まって、全体とし
て小型軽量で使いやすい光照射器1が得られるのであ
る。以下、特に説明のある箇所以外は発光素子5として
小型青色発光ダイオードを用いた場合について述べる。
【0017】図2はプリント基板5aに面実装タイプの
発光ダイオード5を実装したものであるが、このような
プリント基板5aやその関連部材で支持体3に対して着
脱自在な発光素子ユニット6を構成することができる。
図3はこのような発光素子ユニット6の着脱自在構造の
一例を示したものであって、プリント基板5aには接続
用のピン端子6aを設け、これに対応して支持体3の先
端面にピン端子6aを挿入する端子3aを設けると共
に、その周囲の筒状部の外周に雄ねじ3bを形成してあ
り、ここにプリント基板5aを挿着するようにしてあ
る。端子3aにはリード線5bが接続されている。また
7は透光性の合成樹脂製カバーであって、上記の雄ねじ
3bに対応する雌ねじ7aを設けてあり、これらのねじ
を利用してカバー7を支持体3にねじ込んで装着するの
である。
【0018】このような着脱可能な発光素子ユニット6
であれば、点検や交換が容易にできるので故障時の対応
が容易となり、また対象となる処置部位や患者が大人か
子供かなどに応じて、あるいは光重合用かホームブリー
チング用かなどの用途に応じて光線出力部4の大きさや
光出力を変えることも可能となる。更に白色光を出射す
る発光ダイオード5を使用したユニットを用意しておけ
ば、必要に応じて照明器具として使用することも可能と
なる。また、例えばオートクレーブ滅菌の際にはカバー
7と発光素子ユニット6を取り外してから処理できるの
で、耐熱温度の低い発光ダイオード5の使用も可能とな
る。また、合成樹脂製カバー7に耐熱性樹脂を使用して
あれば、カバー7と発光素子ユニット6を装着したまま
でオートクレーブ滅菌を行うことが可能となる。
【0019】なお、合成樹脂製カバー7は省略すること
もできるが、その場合は例えば発光素子ユニット6に設
けた係止爪を支持体3に設けた係止部に係止させるな
ど、図示しない適宜の脱落防止機構を設けることが望ま
しい。また、プリント基板5aからの発光ダイオード5
の脱落防止のためには、発光ダイオード5とプリント基
板5aとを樹脂モールドで固めることが望ましい。
【0020】この場合には発光ダイオード5の周囲だけ
を樹脂モールドしてもよいが、図4に示すように透光性
の樹脂モールド部11で発光ダイオード5の全体を覆う
ようにすれば、発光ダイオード5の保護と取り付けがよ
り確実となる。また、樹脂モールド部11に耐熱性の合
成樹脂を使用すれば、発光ダイオード5は外力や腐食に
対する保護が十分に行われるだけでなく、時間が短かけ
れば高い温度からも保護されるので、上述したような合
成樹脂製カバー7を用いないでも支持体3に装着したま
まオートクレーブ処理を行うことが可能となる。
【0021】図5は上記のように発光ダイオード5を直
接モールドしないで、合成樹脂製カバー7によって機械
的な保持と共に密封も行うようにし、外気を遮断して水
蒸気や熱気の侵入を防止するようにした発光素子ユニッ
トの例である。これにより、発光ダイオード5の保護は
十分に行われることになり、例えば発光素子ユニット6
を器具本体に装着したままでオートクレーブ処理を実施
できるようになる。
【0022】図5において、6bは筒状のユニットベー
スであり、前面のリング状溝6cに複数個の発光ダイオ
ード5を実装したリング状のプリント基板5aが装着さ
れ、ピン端子6aが導出されている。カバー7は耐熱性
の透光性合成樹脂からなるもので、雌ねじ部7aをユニ
ットベース6bの雄ねじ部6dに螺合することによっ
て、発光ダイオード5の前面部分を完全に覆う状態でユ
ニットベース6bに取り付けられる。ユニットベース6
bの前面と周面の保護カバー7と接する部分にはそれぞ
れOリング6e及び6fが設けられており、これによっ
てリング状溝6cの部分は外気と遮断されて水蒸気や熱
気の侵入が防止される。
【0023】発光ダイオード5の出射部は一般に集光レ
ンズの機能を備えているが、カバー7や樹脂モールド部
11にも断面形状を適切に選定することによって集光レ
ンズの機能を持たせることができるので、発光ダイオー
ド5の光を所望の方向に放射することが容易となる。ま
た、樹脂モールド部11は1個の発光ダイオード5ごと
に設けてもよいが、複数個の発光ダイオード5の全部を
覆う形状とすれば、表面を凹凸のない平滑な面にするこ
とができるので清浄作業などが容易となる。なおこのよ
うな樹脂モールド部11は、合成樹脂カバー7を使用す
る場合と使用しない場合のいずれでも、また図1のよう
に発光ダイオード5が着脱自在でないものと図3のよう
に着脱自在であるもののいずれでも設けることができ
る。
【0024】次に、光線出力部4を特殊な形状とした例
について説明する。図6は支持体3が二又状に分かれて
おり、各分岐部3cの先端に光線出力部4が互いに向き
合うような状態で設けられている例である。従って、図
に示すように歯牙12の両側から照射することができ
る。また、図7は光線出力部4を釣り鐘状あるいは半球
面状のような深い凹面としたものであり、対象とする歯
牙全体を覆うような状態で光線出力部4を配置すること
ができる。なお、図6及び図7では発光ダイオード5を
実線で描いてあるが、各光線出力部4の表面にはモール
ドによって透光性の合成樹脂層が形成されている。
【0025】これらの光線出力部4は適宜湾曲させた支
持体3の先端に設けてあり、歯牙の形状に合わせて光線
出力部4を配置して発光ダイオード5からの出射光を歯
牙に当てることができるので、重合を効率よく行うこと
が容易となる。また、支持体3の全体あるいは少なくと
も光線出力部4に近い部分や分岐部3cなどは、変形可
能な柔軟な材料で形成することができ、これによって光
線出力部4の位置や向きを調整してより適切に配置する
ことが可能となる。なお、このように支持体3を変形可
能な材料で形成することは、図6や図7のような特殊な
形状のものに限られず、他の一般的な形状のハンドピー
スやデンタルミラー型における支持体3にも実施できる
ことはもちろんである。
【0026】図6及び7は一例に過ぎず、光線出力部4
は図示以外の適宜の形状とすることができるが、このよ
うな特殊な形状の支持体3は従来のライトガイドを用い
た光照射器では構造的に実現が困難である。これに対し
て、この発明は発光ダイオードなどの小型発光素子を使
用しており、制御部2dとは少ないリード線5bで接続
できるので容易に実現することができる。また、これら
の光線出力部4を発光素子ユニット化し、適宜のコネク
タを介して支持体3に対して着脱できる構造としてもよ
い。
【0027】次に、全体をデンタルミラーの形状とした
例について説明する。図8は、ミラーホルダー状の機器
本体2から延びている支持体3の先端に光線出力部4を
設けたもので、全体は通常のデンタルミラーと同じ形状
であり、機器本体2は図外の制御部にリード線15で接
続されている。光線出力部4は通常のデンタルミラーに
おけるミラーと同じ形状と角度で形成されており、ミラ
ーに相当する面に発光ダイオード5が配置されている。
一般のデンタルミラーはそのミラー面が歯牙の所定の位
置に対向するのに最適な形状となっているので、ミラー
に相当する面を光線出力部4とすることによって対象と
なる歯牙に対する照射を適切に行うことができるのであ
る。
【0028】光線出力部4は着脱自在な発光素子ユニッ
ト6となっており、コネクタ部16で支持体3に対して
任意に着脱できる。従って、前述した例と同様に処置の
対象となる部位などに応じてユニット6を選択したり、
光照射器1を照明器具として使用することが可能とな
る。コネクタ部16には図8に例示したような差し込み
式のもののほか、ねじ込み式など適宜の構造のコネクタ
を使用することができ、光線出力部4の発光ダイオード
5の仕様に応じたピン数のものが使用される。なお、図
9のように機器本体2とリード線15の接続部にコネク
タ部16を設けることもできる。
【0029】図10は、支持体に相当する通常のデンタ
ルミラーのミラートップ3に光線出力部4を設けたもの
であり、鎖線で示すように光線出力部4の出射光をミラ
ー8で反射させて硬化対象の光重合性樹脂材料を照射す
るようにしてある。なお、光線出力部4は機器本体に相
当するミラーホルダー2に設けてもよい。このような構
造であれば、発光ダイオード5を備えた光線出力部4は
口腔内に挿入されないので、コネクタ部16から先のミ
ラー8の部分のみをオートクレーブ処理すればよい。
【0030】図11は、ミラーホルダー状の機器本体2
を動作用の制御部や電源電池などを内蔵したコードレス
タイプとし、これに図7と同様な光線出力部4を設けた
ものであり、リード線がないため操作性の良好な光照射
器1が得られる。この例においても光線出力部4はコネ
クタ部16で着脱可能な発光素子ユニット6となってお
り、この場合のユニット6はコードレスタイプの機器本
体2に専用のものとしてもよいが、図8のリード線式の
機器本体2にも装着できる共用タイプとしておけば使用
に便利である。
【0031】なお、支持体3に装着した場合の傾斜角度
が異なる発光素子ユニット6を用意しておけば、照射部
位に対する光線出力部4をより適切に配置することが可
能となる。また、支持体3の全部あるいは一部を変形可
能な柔軟な材料で形成することにより、光線出力部4の
向きを調整して適切に配置することが容易となる。
【0032】図12は光線出力部4の断面を例示した図
である。すなわち、外装4aの内部に発光ダイオード5
を実装したプリント基板5aを収納し、透光性の合成樹
脂をモールドして合成樹脂製カバー4bを形成してあ
り、カバー4bは集光レンズの機能を持つように凸状に
してある。このようにモールドされたカバー4bを設け
ることにより、外力や腐食に対する発光ダイオード5の
保護が確実となる。
【0033】上記のように光線出力部4の出力側全体を
樹脂モールドするのではなく、図3で説明したようなね
じ込み式のカバーを設けることもできる。図13はその
一例であって、外装4aの内部に発光ダイオード5を実
装したプリント基板5aを収納し、外装4aに透光性の
合成樹脂製カバー4cをねじ込むようにしてある。外装
4aの内周には雌ねじ4dを設け、これに対応してカバ
ー4cの外周には雄ねじ4eを設けてあり、カバー4c
は凸状で集光レンズの機能を持つものとしてある。
【0034】図13では、発光ダイオード5をプリント
基板5aの中央とこれを中心とする円周上に配置し、カ
バー4cの内面にはこれらの発光ダイオード5の配置に
対応して中央に凹部4fを形成すると共に、これを囲む
環状溝4gを形成してあり、カバー4cを回してねじ込
む際に発光ダイオード5とカバー4cが相互に接触しな
いようにしてある。なお、このように発光ダイオード5
とカバー4cの干渉をなくすには、例えば発光ダイオー
ド5に対応する部分に穴を設けたスペーサをプリント基
板5a上に載置し、その上からカバー4cをねじ込むよ
うな構成とすることも可能である。
【0035】なお図12及び13のいずれにおいても、
カバー4b、4cを耐熱性樹脂で構成すればこのままオ
ートクレーブ滅菌を行うことができる。またこれらのカ
バーの表面は凹凸のない平滑な面となっているので、清
浄作業などは容易である。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明は、光重合性樹脂材料を硬化させるのに適した青色光
を出射する少なくとも1個の小型発光素子を有する光線
出力部を設け、この光線出力部からの出射光を硬化対象
の光重合性樹脂材料に対して直接照射するように構成し
たものであり、例えば機器本体から突出させた細長い支
持体の先端に、1個の発光素子あるいは面状に配置され
た複数個の複数個の発光素子を備えた光線出力部を設け
ている。従って、小型発光素子の出射光を直接出力でき
るので、ライトガイドを使用する場合のように光が減衰
したりハンドピースの構造が複雑になったりするような
ことがなく、光線出力部の形状や向きに対する制約も少
なく光源の冷却も不要であるから、所望の性能を持つ小
型な重合用の光照射器や一般家庭でのホームブリーチン
グ用の光照射器を比較的低コストで得ることができる。
【0037】光線出力部としては、支持体先端の軸方向
に光が出射されるようにしたもの、二つに分かれた支持
体の先端に2個の光線出力部が互いに向き合う状態で形
成されているもの、深い凹面となるように形成されてい
るものなど、があり、対象となる歯牙の形状や部位など
に応じて光線出力部を最適な状態で配置して照射するこ
とができる。
【0038】全体の形状がデンタルミラー状であり、ミ
ラーに相当する面を光線出力部としたもの、あるいは機
器本体に相当するミラーホルダーまたは支持体に相当す
るミラートップに光線出力部を設けたものでは、対象と
なる歯牙に対する照射を適切に行うことが容易となる。
【0039】また、支持体が変形可能な柔軟な材料で形
成されているものでは、光線出力部の向きをある程度任
意に調整できるので、より最適な配置で照射することが
できる。
【0040】また、光線出力部を着脱自在の発光素子ユ
ニットとしたものでは、光線出力部に高温に耐えられな
い発光素子が使用されていてもこれを取り外して機器本
体や支持体をオートクレーブ処理で滅菌することが可能
となる。また発光素子ユニットが着脱自在であるため故
障時の点検や交換、光量や大きさなどの選択も可能とな
り、更に白色光を出射できるユニットを用意すれば照明
器具としての使用も可能となる。
【0041】光線出力部が透光性の耐熱性樹脂でモール
ドされ、あるいは透光性の耐熱性樹脂からなるカバーで
覆われているものでは、発光素子に対する保護が強化さ
れると共に、光を所望の方向に放射することが容易とな
る。
【0042】上記の樹脂モールド部あるいは樹脂カバー
に集光レンズの機能を持たせたものでは、光を所望の方
向に放射することが容易となる。
【0043】小型発光素子として青色光を放射する発光
ダイオードあるいはレーザー半導体素子を使用したもの
では、光源からの発熱がなくなると共に小型化すること
が可能となり、また小型発光素子として白色光を放射す
る発光ダイオードを使用すれば、この発明の光照射器を
照明器具として機能させることができる。
【0044】機器本体に小型発光素子を動作させる制御
部と電源電池を内蔵してコードレスタイプとしたもので
は、リード線に煩わされることがなく取り扱いが容易で
使いやすい光照射器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の光照射器の基本的な構
成を示す概略側面図である。
【図2】小型発光素子を取り付けたプリント基板の正面
図である。
【図3】発光素子ユニットの着脱構造の一例を示す側面
図である。
【図4】発光素子のモールド状態を示す側面図である。
【図5】発光素子ユニットの一例を示す側断面図であ
る。
【図6】光線出力部の特殊な形状の一例を示す図であ
る。
【図7】同じく光線出力部の特殊な形状の他の例を示す
図である。
【図8】全体の形状をデンタルミラー状とした一実施形
態の斜視図である。
【図9】同上の要部の斜視図である。
【図10】同上の他の実施形態の斜視図である。
【図11】同上の更に他の実施形態の斜視図である。
【図12】同実施形態における光線出力部の側断面図で
ある。
【図13】同じく光線出力部の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 光照射器 2 機器本体 3 支持体 4 光線出力部 4b,4c,7 合成樹脂製カバー 5 小型発光素子(発光ダイオード) 6 発光素子ユニット 11 樹脂モールド部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光重合性樹脂材料を硬化させるのに適し
    た青色光を出射する少なくとも1個の小型発光素子を有
    する光線出力部を設け、この光線出力部からの出射光を
    硬化対象の光重合性樹脂材料に対して直接照射するよう
    に構成されたことを特徴とする光照射器。
  2. 【請求項2】 機器本体から突出させた細長い支持体の
    先端に光線出力部を設けた請求項1記載の光照射器。
  3. 【請求項3】 支持体先端の軸方向に光が出射されるよ
    うに光線出力部が形成されている請求項2記載の光照射
    器。
  4. 【請求項4】 支持体の先端が二つに分かれ、2個の光
    線出力部が互いに向き合う状態で形成されている請求項
    2記載の光照射器。
  5. 【請求項5】 光線出力部が深い凹面となるように形成
    されている請求項2記載の光照射器。
  6. 【請求項6】 全体の形状がデンタルミラー状であり、
    ミラーに相当する面に光線出力部が設けられている請求
    項2記載の光照射器。
  7. 【請求項7】 デンタルミラーの機器本体あるいは先端
    にミラーを有する支持体に光線出力部を設け、この光線
    出力部の出射光をミラーで反射させて硬化対象の光重合
    性樹脂材料を照射するように構成された請求項2記載の
    光照射器。
  8. 【請求項8】 支持体が変形可能な柔軟な材料で形成さ
    れている請求項2乃至7のいずれかに記載の光照射器。
  9. 【請求項9】 光線出力部が着脱自在の発光素子ユニッ
    トを構成している請求項2乃至8のいずれかに記載の光
    照射器。
  10. 【請求項10】 光線出力部が透光性の耐熱性樹脂でモ
    ールドされ、あるいは透光性の耐熱性樹脂からなるカバ
    ーで覆われている請求項2乃至9のいずれかに記載の光
    照射器。
  11. 【請求項11】 樹脂モールド部あるいは樹脂カバーが
    集光レンズの機能を有する請求項10記載の光照射器。
  12. 【請求項12】 小型発光素子が青色光を放射する発光
    ダイオードあるいはレーザー半導体素子である請求項2
    乃至11のいずれかに記載の光照射器。
  13. 【請求項13】 小型発光素子として白色光を放射する
    発光ダイオードが用いられている発光素子ユニットを装
    着できるように構成された請求項9記載の光照射器。
  14. 【請求項14】 機器本体に小型発光素子を動作させる
    制御部と電源電池を内蔵してコードレスタイプに構成さ
    れている請求項2乃至13のいずれかに記載の光照射
    器。
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