JP2010032437A - 液位検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 液位を検出するための液位検出電極のより一層の延命化を図りつつ、回路構成の簡略化・省スペース化・コスト低減化を図り得る液位検出装置を提供する。
【解決手段】 H電極2に対し15V定電流回路51と接続するか、GND定電流回路52と接続するかをコントローラからの制御信号C1,C2の出力によって交互切換制御する。同様にL電極3も15V定電流回路61と接続するか、GND定電流回路62と接続するかをコントローラからの制御信号C3,C4の出力によって交互切換制御する。コモン電極に対し5V定電流回路71と接続・遮断を制御信号C5の出力により切換可能とする。制御信号C1,C5の出力でH電極からコモン電極へ正方向に、制御信号C2,C5の出力でコモン電極からH電極へ負方向に、それぞれ電流を流す。
【選択図】 図2
【解決手段】 H電極2に対し15V定電流回路51と接続するか、GND定電流回路52と接続するかをコントローラからの制御信号C1,C2の出力によって交互切換制御する。同様にL電極3も15V定電流回路61と接続するか、GND定電流回路62と接続するかをコントローラからの制御信号C3,C4の出力によって交互切換制御する。コモン電極に対し5V定電流回路71と接続・遮断を制御信号C5の出力により切換可能とする。制御信号C1,C5の出力でH電極からコモン電極へ正方向に、制御信号C2,C5の出力でコモン電極からH電極へ負方向に、それぞれ電流を流す。
【選択図】 図2
Description
本発明は、液面の位置(液位)を検出するために用いられるものであって、少なくとも一対の電極間での導通を検出することにより液の有無を検出し、その変化を見ることで液位を検出する液位検出装置に関する。
従来、この種の液位検出装置として、例えば特許文献1では、液体が貯留される槽内に一対の電極を備え、直流電源からの直流電圧を一対の電極間に印加して液体の液面を検出する液位検出装置において、一対の電極間に流れる電流の方向を切換える切換手段を備える点、及び、その切換手段を正方向及び負方向の両者の電気量が等しくなるように切換える点がそれぞれ開示されている。この特許文献1では、現像液等の液位を検出する場合であっても、カルシウムイオン等の析出量が減少し、電極表面のクリーニングを行う必要はない、としている。
又、例えば特許文献2では、水中に設けた2本の電極間に交流の電圧を印加し、その2本の電極間に流れる電流を電極間導通検知手段で検知することにより水の有無を検知する水検知装置において、2本の電極間に正・負の電圧を交互に印加するための正パルス発生手段及び負パルス発生手段を備え、これら正パルス発生手段及び負パルス発生手段をタイマー手段によって間欠的に交互に駆動することが開示されている。この特許文献2では、連続的に駆動する場合に比べ、電極に流す電流を削減し、水の電気分解の量を抑えるようにし得る、としている。
ところで、一対の電極間に流す電流を正・負の両方向に対し交互に切換えることで、電極自体の消耗や電極に付着するおそれのある析出物を低減し、これにより、電極の延命化を図るようにすることが考えられる。しかしながら、そのような回路構成を採用すると、部品点数の増大化、必要スペースの増大化、及び、回路規模が大きくなってコストの増大化を招来するという不都合が考えられる。
例えば、図1に示すように液槽1内に高液位又は低液位を検出するための高液位電極(H電極)2及び低液位電極(L電極)3と、コモン電極4とが設置され、H電極2とコモン電極4との間で非導通から導通に変化すれば液槽内の液位が高液位まで上昇したことを検出し、L電極3とコモン電極4との間で導通状態から非導通に変化すれば液槽1内の液位が低液位よりも低下したことを検出するという液位検出装置の場合を考える。この場合の具体回路構成の例を図5に示す。
この図5の例では、H電極2、L電極3及びコモン電極4のそれぞれに対し、15V定電流回路500と、GND回路600との2つの回路を個別に付設し、図示省略のコントローラからの制御信号により切換えるようにしている。すなわち、このような図5の例の場合の切換タイミングとして図6に例示するように、制御信号C1′によりH電極2側の15V定電流回路500をONにしてH電極2と接続し、制御信号C6′によりコモン電極4側のGND回路600をONにしてコモン電極4と接続する。これにより、H電極2とコモン電極4との間に液体があれば、H電極2からコモン電極4に対し15Vの定電流が流れることになる(以下、このような電流の流れ方向を「正方向」という)。引き続いて、制御信号C2′によりH電極2側のGND回路600をONにしてH電極2と接続し、制御信号5′によりコモン電極4側の15V定電流回路500をONにして接続する。これにより、上記と同様に液体があれば、コモン電極4からH電極2に対し15Vの定電流が流れることになる(以下、このような電流の流れ方向を「負方向」という)。続いて、上記と同様にL電極3についても正方向に15Vの定電流を流した後、負方向に15Vの定電流を流す、というものである。
このような具体回路構成例の場合であると、H電極2又はL電極3と、コモン電極4との間で正・負方向に交互切換えを実現させるために、H電極2、L電極3及びコモン電極4のそれぞれに対し15V定電流回路500と、GND回路600との2つの回路を個別に付設する必要がある上に、両回路500,600を交互に切換作動させるためにコントローラから出力される制御信号を入力させるポートを逐一付設して合計6ポート分設置する必要があることになる。この結果、部品点数の増大化、必要スペースの増大化、及び、回路規模が大きくなってコストの増大化を招来することになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、液位を検出するための液位検出電極のより一層の延命化を図りつつ、回路構成の簡略化・省スペース化・コスト低減化を図り得る液位検出装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、液位を検出するための少なくとも1つの液位検出電極と、コモン電極との間の導通を検出することにより液位を検出する液位検出装置を対象にして、次の特定事項を備えることとした。すなわち、上記液位検出電極又はコモン電極に接続させる電位として、第1電位及び接地電位に加えて上記第1電位よりも低くかつ上記接地電位よりも高い第2電位を備えることとし、この第2電位を上記コモン電極に接続する。そして、上記液位検出電極に対し第1電位を接続するか、接地電位を接続するかを選択的に切換える切換手段と、上記切換手段による切換制御により、上記液位検出電極からコモン電極へ電流を流す状態、及び、上記コモン電極から液位検出電極へ電流を流す状態に交互に切換える制御手段とを備えることした(請求項1)。
本発明の場合、液位検出電極と、コモン電極との間に流す電流の方向を正・負の両方向に対し交互に切換えるようにしているため、電極消耗の低減化や、析出物発生の低減化が図られ、液位検出電極やコモン電極の寿命を延ばすことが可能となる。又、コモン電極に対し接地電位よりも高くて第1電位よりも低い第2電位に接続しているため、上記の電流を流す方向を正・負の両方向へ交互切換可能としつつ、部品点数の削減や、省スペース化を図ることが可能となってコスト削減を図り得ることになる。
又、本発明の液位検出装置において、上記コモン電極に対し上記第2電位を接続するか遮断するかを切換えるスイッチ手段をさらに備えることとし、このスイッチ手段を上記制御手段により切換制御される構成とすることができる(請求項2)。このようにすることにより、コモン電極と第2電位とを互いに遮断切換することが可能となり、これにより、必要な期間のみ選択的に接続することにより、液位検出電極とコモン電極との間に流される電流量の削減化を図ることが可能になる。具体的には、本発明の液位検出装置における制御手段として、上記液位検出電極に対し第1電位又は接地電位を接続する期間にのみ上記スイッチ手段の切換制御により第2電位をコモン電極に対し接続する構成とすることにより(請求項3)、必要な期間だけ第2電位と接続させ、不要な期間は第2電位と遮断させているため、電極間に流す電流量の削減化が図られて、液位検出電極やコモン電極の延命化に対しより一層寄与し得ることになる。
本発明の液位検出装置における制御手段として、上記液位検出電極からコモン電極へ電流を流す状態と、上記コモン電極から液位検出電極へ電流を流す状態との交互切換えの間に、液位検出電極及びコモン電極の全てに対し電位との接続を同時遮断した期間を介在させる切換制御を実行する構成とすることができる(請求項4)。このようにすることにより、液位検出装置の切換制御における通電動作の安定性が担保され、切換制御の安定向上に寄与し得ることになる。
さらに、本発明の液位検出装置において、上記液位検出電極からコモン電極へ流れる電気量と、上記コモン電極から液位検出電極へ流れる電気量とが互いに等しくなるように、両者の通電時間及び/又は電流制限抵抗を設定することができる(請求項5)。このようにすることにより、電極消耗の低減化や、析出物発生の低減化をより一層高次に図ることが可能となり、液位検出電極やコモン電極の延命化をより一層高く実現させることが可能となる。
以上、説明したように、本発明の液位検出装置によれば、液位検出電極と、コモン電極との間に流す電流の方向を正・負の両方向に対し交互に切換えることができ、電極消耗の低減化や、析出物発生の低減化を図ることができ、液位検出電極やコモン電極の寿命を延ばすことができるようになる。又、コモン電極に対し接地電位よりも高くて第1電位よりも低い第2電位に接続しているため、電流を流す方向を正・負の両方向へ交互切換可能としつつ、部品点数の削減や、省スペース化を図ることができ、これにより、コスト削減を図ることができるようになる。
特に、請求項2によれば、コモン電極と第2電位とを互いに遮断切換することができるようになり、これにより、必要な期間のみ選択的に接続するという切換制御を行うことができるようになる。そして、請求項3によれば、必要な期間だけ第2電位と接続させ、不要な期間は第2電位と遮断させることができ、電極間に流す電流量の削減化により、液位検出電極やコモン電極の延命化をより一層図ることができるようになる。
請求項4によれば、液位検出装置の切換制御における通電動作の安定性を担保して切換制御の安定向上を図ることができるようになる。
さらに、請求項5によれば、電極消耗の低減化や、析出物発生の低減化をより一層高次に図ることができ、液位検出電極やコモン電極の延命化をより一層高く実現させることができるようになる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態に係る液位検出装置の概略構成を示す。液位検出装置は、液槽1内に貯留された液体(例えば水)の液位(水位)を検出するための液位検出電極として、高液位HLを検出する高液位検出電極(以下「H電極」という)2と、低液位LLを検出する低液位検出電極(以下「L電極」という)3と、L電極3と同レベル位置まで差し込まれたコモン電極4とを備えている。
各電極2,3,4は、電源に接続された電極回路5,6,7を備え、この電極回路5,6,7に対し制御手段としてのコントローラ8からの制御信号が出力されて各電極2,3,4に対する通電及び通電切換が行われる一方、導通の有無に係る検出信号がコントローラ8に出力されるようになっている。そして、第1電位及び第2電位という高低2種類の電位と、接地電位との3種類を用いて選択的に接続させるようにしている。以下の実施形態では、第1電位としてDC15V、第2電位としてDC5V、接地電位(GND)として0Vのものをそれぞれ用いているが、これに限らず、他の組み合わせを用いることもできる。ここで、給湯装置や温水循環式暖房装置等の熱源機の場合、通常、DC15系の負荷(例えば給湯流量調整弁等)と、DC5V系の負荷(例えば制御用マイコン等)とがあり、商用電源AC100Vからスイッチング電源にてDC15Vが生成され、そのDC15VからDC−DCコンバータ等を用いてDC5Vが生成されており、これらDC15V及びDC5Vを上記の第1電位及び第2電位としてそのまま利用することができる。従って、以下の実施形態に係る液位検出装置を上記の熱源機に適用する場合には、通常に供用されている上記のDC15V及びDC5Vの各電源をそのまま用いることができ、電源を新たに増設する必要もない。なお、液位検出装置は、通常、潜熱回収式熱源機であれば排ガスドレン水の処理タンクにおける液位検出や、温水循環式暖房装置であれば循環温水のバッファータンクにおける水位検出等に適用される。
<第1実施形態>
H電極2に対する電極回路5は、図2にも示すように15V定電流回路51と、GND定電流回路52と、液位電圧入力回路53とを備えている。15V定電流回路51は、15V電源と接続されており、コントローラ8(図1参照)からの制御信号C1をポート511に受けることによりONされてH電極2と接続されるようになっている。図2に示す15V定電流回路51は一つの構成例であり、例えば、第1スイッチとしてのNPN型のトランジスタ512と、第2スイッチとしてのPNP型のトランジスタ513とを備え、15V電源514が抵抗515を介してトランジスタ513のエミッタに接続される一方、15V電源514にはダイオード516のアノードが接続されている。このダイオード516のカソードはトランジスタ512のコレクタとトランジスタ513のベースとの間に接続されている。そして、制御信号C1として電圧信号が、トランジスタ512のベースに接続されたポート511に出力されるとトランジスタ512がONとなり、これにより、トランジスタ513がONとなって15V定電流回路51がH電極2と接続された状態になる。
H電極2に対する電極回路5は、図2にも示すように15V定電流回路51と、GND定電流回路52と、液位電圧入力回路53とを備えている。15V定電流回路51は、15V電源と接続されており、コントローラ8(図1参照)からの制御信号C1をポート511に受けることによりONされてH電極2と接続されるようになっている。図2に示す15V定電流回路51は一つの構成例であり、例えば、第1スイッチとしてのNPN型のトランジスタ512と、第2スイッチとしてのPNP型のトランジスタ513とを備え、15V電源514が抵抗515を介してトランジスタ513のエミッタに接続される一方、15V電源514にはダイオード516のアノードが接続されている。このダイオード516のカソードはトランジスタ512のコレクタとトランジスタ513のベースとの間に接続されている。そして、制御信号C1として電圧信号が、トランジスタ512のベースに接続されたポート511に出力されるとトランジスタ512がONとなり、これにより、トランジスタ513がONとなって15V定電流回路51がH電極2と接続された状態になる。
GND定電流回路52は、上記コントローラ8からの制御信号C2をポート521に受けることによりONされて、H電極2を定電流が流れる状態にGNDと接続させるようになっている。具体的には、図2に例示のものはH電極2がNPN型のトランジスタ522のコレクタに接続され、そのエミッタが抵抗523を介して接地され、ポート521がトランジスタ522のベースに接続されている。加えて、ダイオード524のアノードがトランジスタ522のベースとポート521との間に接続され、そのダイオード524のカソードが接地側に接続されている。そして、トランジスタ522のベースに制御信号C2として電圧信号がポート521から出力されるとトランジスタ522がONされてH電極2を上記の如くGNDと接続させることになる。
液位電圧入力回路53は、H電極2からの入力電圧に基づいてコントローラ8に検出信号を送出するようになっている。具体的には、オペアンプを用いたコンパレータ531を備え、H電極2からの入力電圧と基準電圧とを比較して所定の関係が成立すればコントローラ8に検出信号を送出し、コントローラ8ではこの検出信号に基づいて液体の有無を判定し、液位を検出することになる。
以上の電極回路5の側では、制御信号C1、この出力を受けるポート511、制御信号C2、この出力を受けるポート521及びトランジスタ512,513によって、H電極2を15V電源514に接続するか、GNDに接続するかを切換える切換手段が構成されることになる。この点は、次の電極回路6の側でも同様である。
L電極3に対する電極回路6は、H電極2と同様に、15V定電流回路61と、GND定電流回路62と、液位電圧入力回路63とを備えている。15V定電流回路61、GND定電流回路62及び液位電圧入力回路63は、それぞれH電極2の電極回路5のものと同様構成を備えている。すなわち、15V定電流回路61は、15V電源と接続されており、コントローラ8からの制御信号C3をポート611に受けることによりONされてL電極3と接続させ、GND定電流回路62は、コントローラ8からの制御信号C4をポート621に受けることによりONされて、L電極3を定電流が流れる状態にGNDと接続し、液位電圧入力回路63は、L電極3からの入力電圧に基づいてコントローラ8に検出信号を送出するようになっている。
コモン電極4に対する電極回路7は5V定電流回路71を備えており、この5V定電流回路71は、5V電源と接続されており、コントローラ8からの制御信号C5をポート711に受けてONされて、コモン電極4と接続させるようになっている。具体的には、5V定電流回路71は、第1スイッチとしてのNPN型のトランジスタ712と、第2スイッチとしてのPNP型のトランジスタ713とを備え、ポート711がベースに接続されたトランジスタ712のエミッタが接地に、コレクタがトランジスタ713のベースにそれぞれ接続され、このトランジスタ713のエミッタに5V電源714が接続され、コレクタにコモン電極4が接続されている。そして、制御信号C5として電圧信号が、トランジスタ712のベースに接続されたポート711に出力されるとトランジスタ712がONとなり、これにより、トランジスタ713がONとなって5V定電流回路71がコモン電極4と接続されることになる。つまり、制御信号C5が出力されたときにのみコモン電極4と5V電源714とが接続状態となり、それ以外のときは遮断されることとなるというように、開閉切換制御が可能となっており、コントローラ8により出力される制御信号C5、この制御信号C5の出力を受けるポート711及びトランジスタ712,713によって上記の開閉切換するためのスイッチ手段を構成することになる。
以上により、例えばH電極2の場合、H電極2とコモン電極4との間に液体があれば、コモン電極4の5V定電流回路71が制御信号C5の出力によりONされた状態では、制御信号C1の出力により15V定電流回路51がONされるとH電極2からコモン電極4へという方向(正方向)に電位差10Vの電流が流れ、制御信号C2の出力によりGND定電流回路52がONされるとコモン電極4からH電極2へという方向(負方向)に電位差5Vの電流が流れることになる。つまり、15V定電流回路51と、GND定電流回路52との間で交互にON切換が行われることにより、H電極2とコモン電極4との間で電流が流される方向が正・負の両方向のいずれかに交互に切換えられることになる。L電極3の場合もH電極2と同様に、コモン電極4の5V定電流回路71が制御信号C5の出力によりONされた状態では、15V定電流回路61が制御信号C3の出力によりONされるとL電極3からコモン電極4へというように正方向に電位差10Vの電流が流れ、GND定電流回路62が制御信号C4の出力によりONされるとコモン電極4からL電極3へと負方向に電位差5Vの電流が流れることになる。そして、15V定電流回路61と、GND定電流回路62との間で交互にON切換が行われることにより、L電極3とコモン電極4との間で電流が流される方向が正・負の両方向のいずれかに交互に切換えられることになる。
なお、H電極2又はL電極3と、コモン電極4との間では、正方向に対し電位差10Vの電流が流れ、負方向には電位差5Vの電流が流れることになるものの、例えば抵抗515,523の電流制限抵抗値を所定比に設定すること等により、正・負の両方向で互いに同じ電流量が流れるように設定されている。従って、正・負の両方向の通電時間を互いに同じにすれば、電流量に通電時間を乗じた電気量は正・負の両方向で互いに同じになるようにされている。又、液位電圧入力回路53,63による液位の検出は、正方向の通電のときにのみ行われる構成としているため、たとえ、上記の如く電流の流れ方向によって異なる電位差を用いるようにしたとしても、液位電圧入力回路53,63のコンパレータ531等における入力基準電圧は1つで良いことになる。
図3はコントローラ8から出力する制御信号C1〜C5の出力タイミングを示すタイムチャートである。コントローラ8は、H電極2又はL電極3と、コモン電極4との間に正・負の両方向に交互に切換えながら電流を流し、かつ、それを所定タイミング(2sec毎)毎に繰り返すように切換制御を行うようになっている。すなわち、制御信号C1を例えば200msecの時間だけ出力してH電極2からコモン電極4に対し正方向に電流を流し、次に所定時間(例えば200msec)の同時OFF期間を挟んで、制御信号C2を制御信号C1の出力時間と同じ200msecの時間だけ出力してコモン電極4からH電極2に対し負方向に電流を流す。そして、上記と同様に所定時間(例えば200msec)の同時OFF期間を挟んだ後、制御信号C3を例えば200msecの時間だけ出力してL電極3からコモン電極4に対し正方向に電流を流し、次に所定時間(例えば200msec)の同時OFF期間を挟んで、制御信号C4を制御信号C3の出力時間と同じ200msecの時間だけ出力してコモン電極4からL電極3に対し負方向に電流を流す。これら制御信号C1,C2.C3,C4の出力の際には、その制御信号C1,C2.C3,C4の出力と同期して各出力毎に制御信号C5を出力してコモン電極4を5V定電流回路71と接続させる。以上で1サイクルが終了し、最初の制御信号C1の出力開始から所定周期(例えば2sec)の経過を待って、次の周期のサイクルを上記と同様に繰り返す。
以上の本実施形態の場合、H電極2又はL電極3と、コモン電極4との間に流す電流の方向を正・負の両方向に対し交互に切換えるようにしているため、電極消耗の低減化や、析出物発生の低減化を図ることができ、H電極2・L電極3・コモン電極4という使用電極の寿命を延ばすこと(延命化)ができるようになる。しかも、正・負の両方向に流される電流量と、通電時間とを互いに同じになるようにし、これにより、正・負の両方向に流れる電気量を互いに同じになるようにしているため、電極消耗の低減化や、析出物発生の低減化をより一層高次に図ることができ、H電極2・L電極3・コモン電極4という使用電極の延命化をより一層高く実現させることができるようになる。
一方、コモン電極4に対し接地電位や第1電位としての15V電源514ではなくて、接地電位よりも高くて第1電位よりも低い第2電位としての5V電源714に接続可能としているため、従来の回路構成(図5参照)と比べ、15V定電流回路及びGND回路のセットや、これらに対する制御信号C5′,C6′を出力させるポートを削減することができる上に、これらの回路やポートの削減に伴い周辺機器も不要とすることができる等により、部品点数の削減や、省スペース化を図ることができるようになり、多大なコスト削減に寄与することができるようになる。ここで、給湯機や温水循環式暖房機等の熱源機の分野では5V電源はマイコン(コントローラ)や各種サーミスタの電源として供用されているため、これを上記の5V電源714として利用することができ、液位検出装置を給湯機や温水循環式暖房機に適用する上で大きなコスト削減効果を期待することができるようになる。又、制御信号C1,C2,C3,C4の出力毎に同時OFF期間を介在させているため、回路等の液位検出装置全体の動作の安定性を担保・向上させることができる上に、これらのOFFに同期させて制御信号C5も同時にOFFとしかつ各周期内のそれ以外の期間は5V電源714と遮断(電流のキャンセル)させた状態に維持させるようにしているため、つまり必要な期間だけ5V電源714と接続させるようにしているため、電極間に流す電流量の削減化をも図ることができ、上記の使用電極の延命化にも寄与することができるようになる。
<第2実施形態>
図4は、本発明の第2実施形態に係る液位検出装置の回路構成を示す。この第2実施形態は、コモン電極4を5V電源714に対し常時接続させている点、従って、制御信号C5の出力も不要である点でのみ第1実施形態と異なり、他の構成は第1実施形態と同様である。このため、第1実施形態と同一構成要素には第1実施形態と同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図4は、本発明の第2実施形態に係る液位検出装置の回路構成を示す。この第2実施形態は、コモン電極4を5V電源714に対し常時接続させている点、従って、制御信号C5の出力も不要である点でのみ第1実施形態と異なり、他の構成は第1実施形態と同様である。このため、第1実施形態と同一構成要素には第1実施形態と同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
この第2実施形態の場合には、上記の第1実施形態における5V定電流回路71をも削減し得る点で、第1実施形態の場合よりも部品点数の削減、省スペース化ひいてはコスト削減についてより大きな効果を得ることができるようになる。加えて、前述の熱源機に本実施形態の液位検出装置を適用する場合には、コモン電極4と5V電源714との接続を次のようにすることにより、さらに一層の省スペース化を図ることができるようになる。すなわち、上記の如き熱源機では、通常、DC5V電線がマイコンの制御基板から他の負荷に対し引き出されているため、この引き出されているDC5V電線を制御基板外で分岐させてコモン電極4に接続させることができるようになる。このため、制御基板とコモン電極4とを接続するための専用線を無くすことができ、これにより、制御基板上の電装取り出し用コネクタの端子から1つ分の端子を削減することができるようになり、その分、制御基板上のスペースを削減することができるようになる。
<他の実施形態>
なお、本発明は上記第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記第1及び第2実施形態では、図2又は図4に15V定電流回路51,61、GND定電流回路52,62、あるいは、5V定電流回路71の各具体回路構成を図示しているが、これらに限らず、それぞれの機能を実現し得るものであれば、他の種々の回路構成を採用することができる。
なお、本発明は上記第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記第1及び第2実施形態では、図2又は図4に15V定電流回路51,61、GND定電流回路52,62、あるいは、5V定電流回路71の各具体回路構成を図示しているが、これらに限らず、それぞれの機能を実現し得るものであれば、他の種々の回路構成を採用することができる。
上記正・負の両方向で流される電流量が異なる場合には、それに応じて電流量比に逆比例するように通電時間の比を設定することにより、正・負の両方向に流れる電気量を互いに同じになるようにしてもよいし、あるいは、電流量及び通電時間の両者を対象にして調整することにより、正・負の両方向に流れる電気量を互いに同じになるようにしてもよい。
液位検出電極としては少なくとも1本と、コモン電極との一対を備えるものであれば、本発明を適用することができるし、又、液位検出電極として3本以上と、コモン電極とを組み合わせたものにも適用することができる。
1 液槽
2 H電極(液位検出電極)
3 L電極(液位検出電極)
4 コモン電極
8 コントローラ(制御手段,切換手段,スイッチ手段)
511,521 ポート(切換手段)
512,513 トランジスタ(切換手段)
711 ポート(スイッチ手段)
712,713 トランジスタ(スイッチ手段)
2 H電極(液位検出電極)
3 L電極(液位検出電極)
4 コモン電極
8 コントローラ(制御手段,切換手段,スイッチ手段)
511,521 ポート(切換手段)
512,513 トランジスタ(切換手段)
711 ポート(スイッチ手段)
712,713 トランジスタ(スイッチ手段)
Claims (5)
- 液位を検出するための少なくとも1つの液位検出電極と、コモン電極との間の導通を検出することにより液位を検出する液位検出装置であって、
上記液位検出電極又はコモン電極に接続させる電位として、第1電位及び接地電位に加えて上記第1電位よりも低くかつ上記接地電位よりも高い第2電位を備え、この第2電位が上記コモン電極に接続され、
上記液位検出電極に対し第1電位を接続するか、接地電位を接続するかを選択的に切換える切換手段と、
上記切換手段による切換制御により、上記液位検出電極からコモン電極へ電流を流す状態、及び、上記コモン電極から液位検出電極へ電流を流す状態に交互に切換える制御手段と
を備えていることを特徴とする液位検出装置。 - 請求項1に記載の液位検出装置であって、
上記コモン電極に対し上記第2電位を接続するか遮断するかを切換えるスイッチ手段をさらに備え、このスイッチ手段は上記制御手段により切換制御されるように構成されている、液位検出装置。 - 請求項2に記載の液位検出装置であって、
上記制御手段は、上記液位検出電極に対し第1電位又は接地電位を接続する期間にのみ上記スイッチ手段の切換制御により第2電位をコモン電極に対し接続するように構成されている、液位検出装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の液位検出装置であって、
上記制御手段は、上記液位検出電極からコモン電極へ電流を流す状態と、上記コモン電極から液位検出電極へ電流を流す状態との交互切換えの間に、液位検出電極及びコモン電極の全てに対し電位との接続を同時遮断した期間を介在させる切換制御を実行するように構成されている、液位検出装置。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の液位検出装置であって、
上記液位検出電極からコモン電極へ流れる電気量と、上記コモン電極から液位検出電極へ流れる電気量とが互いに等しくなるように、両者の通電時間及び/又は電流制限抵抗が設定されている、液位検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008196819A JP2010032437A (ja) | 2008-07-30 | 2008-07-30 | 液位検出装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015094190A (ja) * | 2013-11-14 | 2015-05-18 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 衛生洗浄装置 |
JP2017194435A (ja) * | 2016-04-22 | 2017-10-26 | 株式会社ノーリツ | 液位検出装置 |
-
2008
- 2008-07-30 JP JP2008196819A patent/JP2010032437A/ja not_active Withdrawn
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