JP2010031808A - ポンプ用ケーシング及びそれを備えたポンプ - Google Patents

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基展 樽井
Kazuyoshi Takeuchi
一喜 竹内
Junya Enomoto
純也 榎本
Takashi Kunugihara
敬士 椢原
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Abstract

【課題】ポンプ用ケーシング4として、吐出流路45の湾曲部分の曲率半径を可及的に大きくして、その湾曲部分における圧力損失の増大を抑制する。
【解決手段】第1及び第2ケーシング41,42は、接合面413,423と、渦形室形成部411,421及び吐出流路形成部412.422と、を含んで構成される。吐出流路45の湾曲は、第1ケーシング41と第2ケーシング42との間で連続して、同じ曲率半径で湾曲している。第1及び第2ケーシング41,42はそれぞれ、成形型を用いて成形されると共に、第1ケーシング41の吐出流路形成部412の区画壁には、吐出開口45aを横切るような途中位置に、成形型の抜き勾配の方向を切り替える切替部414が設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ポンプ用ケーシング及びそれを備えたポンプに関する。
従来より、例えば特許文献1に開示されているように、遠心ポンプにおいて羽根車を収容するケーシングとして、樹脂製のケーシングが知られており、こうした樹脂製のケーシングは、半割状の上側ケーシングと下側ケーシングとを互いに接合することによって、羽根車が収容される渦形室と、この渦形室に連通する吐出流路とが、その内部に区画形成されることになる。ここで、吐出流路は、横断面円形状に形成されていると共に、渦形室から水平方向に延びた後に湾曲して、上向きに開口する吐出開口に至るように構成されている。
特開2001−234884号公報
ところでこうした樹脂製の上側ケーシング及び下側ケーシングはそれぞれ、成形型を用いて成形されることになるため、その抜き勾配の関係上、内部に形成される流路形状が制約を受ける場合がある。そうした流路形状の制約によって所望の流路形状とすることができない場合には、例えば圧力損失等が増大してしまい、その分、ポンプ効率が犠牲になってしまうという問題がある。
例えば前記特許文献1に開示されているケーシングにおいては、流路の横断面形状が円形状であることから、上側ケーシングの吐出開口部分では、その流路を区画する区画壁を吐出開口から鉛直下向きに真っ直ぐに延ばさなければ成形型を抜くことができない。このため、吐出開口に繋がる吐出流路の湾曲部分は、上側ケーシングには形成することができず、下側ケーシングにのみ形成されることになる。その結果、吐出流路の湾曲部分の曲率半径が小さくなってしまう。従って、前記特許文献1に開示されている従来のケーシングでは、湾曲部分の曲率半径を小さくしなければならないという製造上の制約によって、圧力損失が増大してしまうことになるのである。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ポンプ用ケーシングとして、吐出流路の湾曲部分の曲率半径を可及的に大きくして、その湾曲部分における圧力損失の増大を抑制することにある。
本発明の一側面によると、ポンプ用ケーシングは、第1及び第2ケーシングを互いに接合することにより、その内部に羽根車を収容する渦形室と、当該渦形室に連通する断面略円形状の吐出流路と、が区画形成されるポンプ用ケーシングである。
前記第1及び第2ケーシングはそれぞれ、前記羽根車の回転軸方向を向いた接合面と、当該接合面に囲まれて開口すると共に前記渦形室を形成するための区画壁を有する渦形室形成部及び前記吐出流路を形成する区画壁を有する吐出流路形成部と、を含んで構成され、前記第1及び第2ケーシングの接合面同士を互いに当接させて当該第1及び第2ケーシングを接合することによって、前記渦形室形成部の開口同士が前記回転軸方向に合わさって前記渦形室が区画形成されると共に、前記吐出流路形成部の開口同士が前記回転軸方向に合わさって前記吐出流路が区画形成され、前記吐出流路は、前記渦形室から前記回転軸方向に直交する方向に延びた後に湾曲して、前記第1ケーシングの前記接合面とは反対側で前記回転軸方向を向いて開口した吐出開口に至り、前記吐出流路の湾曲は、前記第1ケーシングと前記第2ケーシングとの間で連続して、同じ曲率半径で湾曲しており、前記第1及び第2ケーシングはそれぞれ、成形型を用いて成形されると共に、前記第1ケーシングの吐出流路形成部の区画壁には、前記吐出開口を横切るような途中位置に、前記成形型の抜き勾配の方向を切り替える切替部が設けられている。
この構成によると、吐出流路の湾曲を、第1及び第2ケーシングとの間で連続させて同じ曲率半径で湾曲するようにし、その曲率半径を比較的大きくしたとしても、第1ケーシングの吐出流路形成部に切替部を設けて、成形型の抜き勾配の方向を切り替えるようにしているため、第1ケーシングを成形型を用いて成形することが実現する。
そうして、湾曲部分の曲率半径を比較的大きくすることによって、吐出流路における圧力損失の増大が抑制されるため、このケーシングを備えたポンプの効率が向上する。
前記切替部は、前記接合面とは反対側の前記吐出開口の径を拡大させるように、前記第1ケーシングの前記吐出流路形成部の区画壁に設けた段部によって構成されている、としてもよい。
また、前記切替部は、前記接合面側の前記吐出流路の幅を縮小させるように、前記第1ケーシングの前記吐出流路形成部の区画壁に設けた突起によって構成されている、としてもよい。
本発明の別の側面によると、ポンプは、前記ポンプ用ケーシングと、前記ポンプ用ケーシングに収容される羽根車と、前記羽根車を回転駆動させる駆動源と、を備えている。
前述したようにケーシングの吐出流路における湾曲部分の曲率半径を比較的大きくすることができるため、この構成のポンプは、吐出流路における圧力損失の増大を抑制して、ポンプ効率が向上する。
以上説明したように、本発明によると、第1ケーシングと第2ケーシングとの間で連続して同じ曲率半径で湾曲するように吐出流路の湾曲を設定して、第1ケーシングの吐出流路形成部の吐出開口付近の区画壁において湾曲する部分を設けたとしても、第1ケーシングの吐出流路形成部に抜き勾配の方向を切り替える切替部を設けることによって、第1ケーシングを成形型を用いて成形することが可能になる。従って、前記湾曲部分の曲率半径を大きくすることが実現して、吐出流路における圧力損失の増大の抑制及びそれに伴うポンプ効率の向上を達成することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係るポンプケーシング4を備えた水中ポンプ1を示している。この水中ポンプ1は、ポンプケーシング4内に収容された羽根車6を有するポンプ部21と、該羽根車6を駆動するモータ3を有するモータ部22と、を備えている。水中ポンプ1は、オイルケーシング23を挟んだ下側にポンプ部21を、その上側にモータ部22をそれぞれ配置することによって、ポンプ部21及びモータ部22が上下方向に並んで配置されて構成されている。尚、この水中ポンプ1は、後述するヘッドカバー34やポンプケーシング4が、所定の樹脂材料によって形成された軽量タイプとなっている。
モータ部22は、ステータ31及びロータ32からなる前記モータ3と、該モータ3のステータ31を覆うステータケーシング33と、ステータケーシング33の上端に取り付けられるヘッドカバー34と、を備えている。モータ3の回転軸35は、上下方向に延びて配設されている。
ステータケーシング33は、両端開口の略円筒型に形成されている。ステータケーシング33の上端開口は、モータカバー36によって閉塞されており、このモータカバー36の下面には、回転軸35の上端部を回転可能に支持する軸受35aが取り付けられている。
ヘッドカバー34は、ステータケーシング33の上端に対して取り付けられている。ヘッドカバー34は、上壁と、この上壁の周縁部から下方に延びてステータケーシング33の上端部に固定される周壁とを含み、横断面形状が逆U字状に形成されている。これによってヘッドカバー34は、その内部に、前記モータカバー36と共に各種の電気部品を収容するための収容空間34aを形成するようになっている。ヘッドカバー34の上壁には、モータ3に給電する給電ケーブルが挿通されるケーブルブーツが貫通して取り付けられていると共に、その上面の中央部には、ハンドル34bが形成されている。
このヘッドカバー34は、周方向に所定の間隔を開けて配置された複数のボルト37(図例では一つのみ示す)によって、オイルケーシング23に対し固定されている。つまり、ヘッドカバー34の周縁部に形成された貫通孔を通過した前記ボルト37は、前記モータカバー36を貫通すると共に、ステータケーシング33の内周面に沿って下向きに延びて、オイルケーシング23の周縁部に対して螺合している。こうして、この水中ポンプ1では、上下方向に延びる長尺のボルト37によって、ヘッドカバー34、ステータケーシング33、及びモータカバー36のそれぞれをオイルケーシング23に対して一度に固定するようにしており、これによって、この水中ポンプ1では、部品点数の低減化及び組み立て工数の低減化が図られている。
オイルケーシング23は、ステータケーシング33の下端に取り付けられており、このオイルケーシング23によってステータケーシング33の下端開口が閉塞されている。
オイルケーシング23は、その下側にポンプケーシング4が取り付けられることによって、このポンプケーシング4と共に、潤滑油が充填される油室53を区画形成するケーシングであって、モータ3の回転軸35が内挿される貫通孔が形成されていると共に、その上面には、回転軸35の中間部を回転可能に支持する軸受35bが取り付けられている。
オイルケーシング23及びポンプケーシング4によって区画形成される油室53内では、回転軸35がメカニカルシール51によって軸封されていると共に、メカニカルシール51の外周囲の略全周を囲む環状壁52が設けられている。
ポンプ部21は、モータ3の回転軸35の下端に取り付けられた羽根車6を備えると共に、ポンプケーシング4を備えている。
この水中ポンプ1は遠心ポンプであり、そのポンプケーシング4は、オイルケーシング23と共に油室53を区画形成する上側の第1ポンプケーシング41と下側の第2ポンプケーシング42とが、溶着により一体化されることで構成されている。このように第1ポンプケーシング41と第2ポンプケーシング42とを溶着により一体化することで、例えばボルト・ナットの締結手段により2つのポンプケーシングを一体化する場合に必要となるフランジが不要となり、水中ポンプ1の小型化が実現する。
ポンプケーシング4の上部には、回転軸35が内挿される貫通孔が形成されていると共に、その内部に羽根車6を収容する渦形室43が形成されている。
また、ポンプケーシング4の下部は、下方に向かって開口しており、この開口に対して、羽根車6の下端部であるウェアリング部を支持するための開口44aを有するライナリング44が取り付けられている。
一方、ポンプケーシング4の側部には、水平方向に延びて側方に突出すると共に、上向きに湾曲する吐出流路45が一体に形成されている。この吐出流路45は、渦形室43に連通していると共に、その下流側で上向きに湾曲していて、その下流端には鉛直上向きに開口する吐出開口45aが形成されている。吐出開口45aは、図示省略の排出管に連結されることになる。尚、このポンプケーシング4の構成の詳細は後述する。
そうして、ポンプケーシング4の下部には、下向きに延びる4つの脚部46(図1では3つのみ示す)が所定の配置で配設されており、この各脚部46の下端は、スタンド7に対して取付固定されている。
スタンド7は、合成樹脂製の本体部71と、この本体部71の下側を覆うゴム製のカバー72とを備えて構成されており、本体部71には、前記各脚部46の下端が内挿されてビス止めされる差込部73が上向きに突出して一体に形成されている。各脚部46の下面と差込部73との間には、制振ゴム又は制振鋼板74が介設されており、これにより、このスタンド7は、前記カバー72による水中ポンプ1の設置位置のずれを防止する機能と、前記制振ゴム又は制振鋼板74による水中ポンプ1駆動時の制振機能との双方の機能を果たすことになる。
羽根車6は、本実施形態では、略円筒形状を有するノンクロッグ型の羽根車であって、その筒軸と回転軸35とが同軸となるように、回転軸35の下端に対して固定されている。
羽根車6は、略円筒状を有しており、その下端面には、下向きに開口する入口601が形成されている一方、その周面における所定の位置には、側方に向かって開口する出口602が形成されている。そうして、羽根車6の内部には筒軸方向に延びる内部流路603が形成されており、この内部流路603によって入口601と出口602とが互いに繋がっている。
羽根車6の外周面には、径方向の内方に窪んだ外部流路604が形成されている。この外部流路604は、筒軸方向に延びる流路ではなく、その流路中心は羽根車6の筒軸と直交する直交面上に位置している。外部流路604は、出口602において内部流路603の下流側と連続していて、羽根車6のおおよそ1周の長さにわたって周回している。
この外部流路604は羽根605によって区画されている。この羽根605は、いわゆる半径流形の一枚羽根(遠心羽根)であり、この遠心羽根605によって、外部流路604内の水が昇圧されて外周側(径方向外側)に吐出される。尚、羽根605は、その内周側において、内部流路603を区画することにもなる。
羽根車6において外部流路604よりも上側には、全周にわたって径方向の外方に突出した第1フランジ部681が形成されている。また、外部流路604よりも下側には、同じく全周にわたって径方向の外方に突出した第2フランジ部682が形成されている。第2フランジ部682は、羽根車6における、入口601が形成された下側部分と、出口602が形成された上側部分とを上下に仕切っている。すなわち、この羽根車6は、入口601と出口602との間が第2フランジ部682で仕切られたクローズドタイプの羽根車である。
そうして、第1フランジ部681よりも上側である羽根車6の上端面には、その中心位置に、モータ3の回転軸35が内挿されて固定される取付孔が形成された軸支持部が上方に突出して形成されている。また、羽根車6において第2フランジ部682よりも下側には、前記ポンプケーシング4の開口44a内に内挿されるウェアリング部が、下方に向かって突出するように形成されている。
次に、本実施形態に係る水中ポンプにおいて最も特徴的なポンプケーシング4の構成についてさらに詳細に説明する。ポンプケーシング4を構成する第1ポンプケーシング41と第2ポンプケーシング42とは、前述したように、それぞれ回転軸35の方向(つまり、上下方向)に半割状に構成されている。第1ポンプケーシング41は、渦形室43を構成する区画壁を有しかつ、下向きに開口する渦形室形成部411と、吐出流路45を構成する区画壁を有しかつ、下向きに開口する吐出流路形成部412と、を含んで構成されている一方、第2ポンプケーシング42は、渦形室43を構成する区画壁を有しかつ、上向きに開口する渦形室形成部421と、吐出流路45を構成する区画壁を有しかつ、上向きに開口する吐出流路形成部422と、を含んで構成されている。第1及び第2ポンプケーシング41,42のそれぞれにおいては、渦形室形成部411,421の開口と吐出流路形成部412,422の開口とを囲むように、回転軸35の方向を向いた接合面413,423が設けられている。
そうして、第1及び第2ポンプケーシング41,42の接合面413,423同士が互いに当接するように両ケーシング41,42を接合することによって、渦形室形成部411,421の開口同士が合わさって、渦形室43が区画形成されると共に、吐出流路形成部412,422の開口同士が合わさって、吐出流路45が区画形成されるようになっている。
ここで、吐出流路45は、その横断面が円形状に設定されており、これによって第1及び第2ポンプケーシング41,42における吐出流路形成部412,422の区画壁は、円弧状に湾曲して形成されている(図2等参照)。また、吐出流路45は、前述したように、水平方向に延びた後に、その下流側で上向きに湾曲して、その下流端が鉛直上向きの吐出開口45aとされており、これによって第1ポンプケーシング41には、接合面413とは反対側に、吐出開口45aが形成されている。
この吐出流路45の湾曲は、図1において顕著に示されるように、その上流側から下流側に向かって、第2ポンプケーシング42から第1ポンプケーシング41にかけて連続してかつ、同じ曲率半径で湾曲しており、これによって、吐出流路45は、比較的大きな曲率半径で湾曲するように構成されている。このように、吐出流路45における湾曲の曲率半径を大きくすることによって、吐出流路45における圧力損失の増大を抑制し、ポンプ効率の向上を図るようにしている。
一方で、第1ポンプケーシング41における吐出開口45aの近傍における吐出流路形成部の区画壁を湾曲させることに伴い、図2に一点鎖線で示すように、その流路断面を円形状のままに設定したのでは、吐出開口45aの側の縁と、接合面413の開口側の縁とが、上下方向に重なるようになる。このことは、第1ポンプケーシングを、成形型を用いて成形しようとしたときに、成形型が抜けなくなることを意味する。
そこで、この実施形態では、第1ポンプケーシング41の吐出開口45aを横切るような途中位置に、成形型の抜き勾配の方向を切り替える切替部を設けている。この切替部は、図1,2に示すように、吐出開口45aの径を拡大させるように、第1ポンプケーシング41の吐出流路形成部412の区画壁に対して、鉛直方向に延びるように設けた段部414によって構成されている。こうした段部414からなる切替部を設けることによって、図2に示すように、吐出開口45aの側の縁と接合面413の開口側の縁との重なりが解消されることになる。
これによって、例えば図4に一例を示すように、上方向に開く成形型81と、下方向に開く成形型82とを用いて第1ポンプケーシング41を成形する場合に、その2つの成形型81,82が互いに当接する当接面811,821を、前記段部414に相当する位置に設定することによって(図2の二点鎖線参照)、2つの成形型81,82をそれぞれ開くことが可能になり、その結果、第1ポンプケーシング41の成形が実現する。
尚、図3に示すように、切替部は、接合面413側の吐出流路45の幅を縮小させるように、第1ポンプケーシング41の吐出流路形成部412の区画壁に設けた突起415によって構成してもよい。このようにしても、前記と同様に、2つの成形型をそれぞれ開くことが可能になるから、第1ポンプケーシング41の成形が実現する。但し、このような突起は、吐出流路45の壁面から内方に突出することになるため、流路抵抗となり得る。これに対し、図2に示す段部414は流路抵抗とはなり難いため、流体の流れに対する影響が小さい点でより好ましい。
尚、前記段部と突起とを組み合わせるようにしてもよい。つまり、図1に示す上下方向の途中位置よりも上側(吐出開口45a側)は、吐出開口45aの径が拡大するような段部とし、その途中位置よりも下側(接合面側)は突起となるようにしてもよい。
尚、吐出流路45は、横断面円形状に限らず、例えば楕円形状にしてもよい。
また、本発明に係るポンプの羽根車は、一枚羽根のノンクロッグ型羽根車に限定されるものではない。同様に、そのケーシングの形状も羽根車に応じて適宜設定すればよい。
また、本発明に係るポンプは、水中ポンプに限定されるものではなく、陸上ポンプとしてもよい。
以上説明したように、本発明は、ポンプ用ケーシング及びそれを備えたポンプとして有用である。
本発明の実施形態に係るポンプ用ケーシングを備えた水中ポンプの断面図である。 第1ポンプケーシングの吐出開口部分を拡大して示す平面図である。 図2とは異なる構成の第1ポンプケーシングの吐出開口部分を拡大して示す平面図である。 第1ポンプケーシングの吐出流路部分を拡大して、成形型と共に示す断面説明図である。
符号の説明
1 水中ポンプ
3 モータ(駆動源)
4 ポンプケーシング
41 第1ポンプケーシング(第1ケーシング)
411 渦形室形成部
412 吐出流路形成部
413 接合面
414 段部(切替部)
415 突起(切替部)
42 第2ポンプケーシング(第2ケーシング)
421 渦形室形成部
422 吐出流路形成部
423 接合面
43 渦形室
45 吐出流路
45a吐出開口
6 羽根車

Claims (4)

  1. 第1及び第2ケーシングを互いに接合することにより、その内部に羽根車を収容する渦形室と、当該渦形室に連通する断面略円形状の吐出流路と、が区画形成されるポンプ用ケーシングであって、
    前記第1及び第2ケーシングはそれぞれ、前記羽根車の回転軸方向を向いた接合面と、当該接合面に囲まれて開口すると共に前記渦形室を形成するための区画壁を有する渦形室形成部及び前記吐出流路を形成する区画壁を有する吐出流路形成部と、を含んで構成され、前記第1及び第2ケーシングの接合面同士を互いに当接させて当該第1及び第2ケーシングを接合することによって、前記渦形室形成部の開口同士が前記回転軸方向に合わさって前記渦形室が区画形成されると共に、前記吐出流路形成部の開口同士が前記回転軸方向に合わさって前記吐出流路が区画形成され、
    前記吐出流路は、前記渦形室から前記回転軸方向に直交する方向に延びた後に湾曲して、前記第1ケーシングの前記接合面とは反対側で前記回転軸方向を向いて開口した吐出開口に至り、
    前記吐出流路の湾曲は、前記第1ケーシングと前記第2ケーシングとの間で連続して、同じ曲率半径で湾曲しており、
    前記第1及び第2ケーシングはそれぞれ、成形型を用いて成形されると共に、前記第1ケーシングの吐出流路形成部の区画壁には、前記吐出開口を横切るような途中位置に、前記成形型の抜き勾配の方向を切り替える切替部が設けられているポンプ用ケーシング。
  2. 請求項1に記載のポンプ用ケーシングにおいて、
    前記切替部は、前記接合面とは反対側の前記吐出開口の径を拡大させるように、前記第1ケーシングの前記吐出流路形成部の区画壁に設けた段部によって構成されているポンプ用ケーシング。
  3. 請求項1に記載のポンプ用ケーシングにおいて、
    前記切替部は、前記接合面側の前記吐出流路の幅を縮小させるように、前記第1ケーシングの前記吐出流路形成部の区画壁に設けた突起によって構成されているポンプ用ケーシング。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のポンプ用ケーシングと、
    前記ポンプ用ケーシングに収容される羽根車と、
    前記羽根車を回転駆動させる駆動源と、を備えているポンプ。
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