JP2010031730A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は、システム全体の構造を簡略化しつつ、複数の浄化器に対して活性酸素をそれぞれ安定的に供給することを目的とする。
【解決手段】内燃機関10は、排気ガス中の粒子状物質を捕集するDPF14と、NOxを浄化するNOx触媒16とからなる複数の浄化器を備える。ECU30は、排気圧センサ26とNOxセンサ28の出力に応じて、これらの浄化器のうちオゾンが必要なものを判定する。そして、この判定結果に応じて、オゾン発生器18と分配器24とを制御することにより、DPF14とNOx触媒16の何れかにオゾンを供給する。これにより、単一のオゾン発生器18を用いて、複数の浄化器にオゾンを効率よく供給することができる。従って、全ての浄化器を安定的に作動させることができ、その上で、システム全体の小型化やコストダウンを図ることができる。
【選択図】図1
【解決手段】内燃機関10は、排気ガス中の粒子状物質を捕集するDPF14と、NOxを浄化するNOx触媒16とからなる複数の浄化器を備える。ECU30は、排気圧センサ26とNOxセンサ28の出力に応じて、これらの浄化器のうちオゾンが必要なものを判定する。そして、この判定結果に応じて、オゾン発生器18と分配器24とを制御することにより、DPF14とNOx触媒16の何れかにオゾンを供給する。これにより、単一のオゾン発生器18を用いて、複数の浄化器にオゾンを効率よく供給することができる。従って、全ての浄化器を安定的に作動させることができ、その上で、システム全体の小型化やコストダウンを図ることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関に好適に用いられる排気浄化装置に関し、特に、活性酸素を利用する構成とした内燃機関の排気浄化装置に関する。
従来技術として、例えば特許文献1(特開2007−113410号公報)に開示されているように、排気ガス中の粒子状物質(PM)を捕集する2つのPM捕集装置を備えた内燃機関の排気浄化装置が知られている。従来技術の排気浄化装置において、2つのPM捕集装置は、内燃機関の排気通路に並列に接続されており、両者の接続部には排気切換弁が配置されている。この排気切換弁は、各PM捕集装置のうちで排気ガスの流路となる装置を切換えるものである。
また、従来技術の排気浄化装置は、2つのPM捕集装置のうち一方の装置にのみオゾンを供給することが可能なオゾン供給装置を搭載している。そして、従来技術では、例えば排気温度が低いときに、一方のPM捕集装置に排気ガスを導入しつつ、この装置にオゾンを供給する。また、排気温度が高いときには、他方のPM捕集装置に排気ガスを導入する。これにより、従来技術では、排気温度が低いときに、PM捕集装置に捕集されたPMの燃焼をオゾンにより促進するようにしている。
ところで、上述した従来技術において、内燃機関の運転状態によっては、一方のPM捕集装置だけでなく、他方のPM捕集装置でもオゾンを使用したい場合がある。しかしながら、従来技術の構成では、他方のPM捕集装置にオゾンを供給することができないので、オゾンを効率的に活用するのが難しいという問題がある。
また、上記問題に着目した場合に、例えば排気浄化装置に2つのオゾン供給装置を搭載し、個々のPM捕集装置にオゾンをそれぞれ供給する構成も考えられる。しかし、この場合には、2つのオゾン供給装置により排気浄化装置が大型化し、車載時のレイアウトが困難となる。また、コストアップも生じるという問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、複数の浄化器を備えたシステムにおいて、システム全体の構造を簡略化しつつ、個々の浄化器に活性酸素をそれぞれ安定的に供給することが可能な内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的としている。
第1の発明は、内燃機関の排気通路に設けられ、排気ガス中の未浄化成分をそれぞれ浄化する複数の浄化器と、
前記各浄化器に供給するための活性酸素を発生する活性酸素発生手段と、
前記活性酸素の供給先を前記各浄化器の何れかに切換える切換手段と、
前記切換手段を駆動することにより、少なくとも一部の浄化器の作動状態に応じて前記各浄化器の何れかに活性酸素を供給する供給制御手段と、
を備えることを特徴とする。
前記各浄化器に供給するための活性酸素を発生する活性酸素発生手段と、
前記活性酸素の供給先を前記各浄化器の何れかに切換える切換手段と、
前記切換手段を駆動することにより、少なくとも一部の浄化器の作動状態に応じて前記各浄化器の何れかに活性酸素を供給する供給制御手段と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明は、前記第1の発明において、
前記各浄化器の一つを構成し、排気ガス中の粒子状物質を浄化するPMフィルタと、
前記PMフィルタの近傍で排気圧を検出する排気圧検出手段と、を備え、
前記供給制御手段は、前記排気圧が基準範囲から外れたときに、前記PMフィルタに活性酸素を供給するPM処理手段を備える構成としている。
前記各浄化器の一つを構成し、排気ガス中の粒子状物質を浄化するPMフィルタと、
前記PMフィルタの近傍で排気圧を検出する排気圧検出手段と、を備え、
前記供給制御手段は、前記排気圧が基準範囲から外れたときに、前記PMフィルタに活性酸素を供給するPM処理手段を備える構成としている。
第3の発明は、前記第1の発明において、
前記各浄化器の一つを構成し、排気ガス中のNOxを浄化するNOx触媒と、
前記NOx触媒の下流で排気ガス中のNOx量を検出するNOx検出手段と、を備え、
前記供給制御手段は、前記NOx量がNOx基準判定値以上となったときに、前記NOx触媒に活性酸素を供給するNOx処理手段を備える構成としている。
前記各浄化器の一つを構成し、排気ガス中のNOxを浄化するNOx触媒と、
前記NOx触媒の下流で排気ガス中のNOx量を検出するNOx検出手段と、を備え、
前記供給制御手段は、前記NOx量がNOx基準判定値以上となったときに、前記NOx触媒に活性酸素を供給するNOx処理手段を備える構成としている。
第4の発明は、前記第1の発明において、
前記各浄化器の一つを構成し、排気ガス中の粒子状物質を浄化するPMフィルタと、
前記各浄化器の一つを構成し、排気ガス中のNOxを浄化するNOx触媒と、
前記PMフィルタの近傍で排気圧を検出する排気圧検出手段と、
前記NOx触媒の下流で排気ガス中のNOx量を検出するNOx検出手段と、を備え、
前記供給制御手段は、
前記排気圧が基準範囲から外れたときに、前記PMフィルタに活性酸素を供給するPM処理手段と、
前記NOx量がNOx基準判定値以上となったときに、前記NOx触媒に活性酸素を供給するNOx処理手段と、
を備える構成としている。
前記各浄化器の一つを構成し、排気ガス中の粒子状物質を浄化するPMフィルタと、
前記各浄化器の一つを構成し、排気ガス中のNOxを浄化するNOx触媒と、
前記PMフィルタの近傍で排気圧を検出する排気圧検出手段と、
前記NOx触媒の下流で排気ガス中のNOx量を検出するNOx検出手段と、を備え、
前記供給制御手段は、
前記排気圧が基準範囲から外れたときに、前記PMフィルタに活性酸素を供給するPM処理手段と、
前記NOx量がNOx基準判定値以上となったときに、前記NOx触媒に活性酸素を供給するNOx処理手段と、
を備える構成としている。
第5の発明によると、前記第4の発明において、
前記供給制御手段は、前記NOx処理手段と前記PM処理手段の両方で作動条件が成立したときに、前記NOx処理手段の作動を前記PM処理手段よりも優先させるNOx処理優先手段を備える構成としている。
前記供給制御手段は、前記NOx処理手段と前記PM処理手段の両方で作動条件が成立したときに、前記NOx処理手段の作動を前記PM処理手段よりも優先させるNOx処理優先手段を備える構成としている。
第6の発明によると、前記第4または第5の発明において、
前記供給制御手段は、
前記排気圧が前記基準範囲よりも広い許容範囲から外れたときに、前記PMフィルタに活性酸素を供給する高排気圧対応手段と、
前記高排気圧対応手段と前記NOx処理手段の両方で作動条件が成立したときに、前記高排気圧対応手段の作動を前記NOx処理手段よりも優先させる高排気圧優先手段と、
を備える構成としている。
前記供給制御手段は、
前記排気圧が前記基準範囲よりも広い許容範囲から外れたときに、前記PMフィルタに活性酸素を供給する高排気圧対応手段と、
前記高排気圧対応手段と前記NOx処理手段の両方で作動条件が成立したときに、前記高排気圧対応手段の作動を前記NOx処理手段よりも優先させる高排気圧優先手段と、
を備える構成としている。
第7の発明によると、前記第1乃至第6の発明の何れかにおいて、
前記NOx触媒は、NOxを吸蔵して還元する吸蔵還元型のNOx触媒である構成としている。
前記NOx触媒は、NOxを吸蔵して還元する吸蔵還元型のNOx触媒である構成としている。
第8の発明によると、前記第1乃至第7の発明の何れかにおいて、
前記活性酸素発生手段は、前記活性酸素としてオゾンを発生する構成としている。
前記活性酸素発生手段は、前記活性酸素としてオゾンを発生する構成としている。
第1の発明によれば、供給制御手段は、浄化器の作動状態に応じて活性酸素が必要な浄化器を判定することができる。そして、判定結果に応じて切換手段を制御することにより、当該浄化器に活性酸素を供給することができる。これにより、例えば単一の装置からなる活性酸素発生手段を用いた場合でも、複数の浄化器に対して活性酸素をそれぞれ適切なタイミングで安定的に供給することができ、最小限の活性酸素によって個々の浄化器を円滑に作動させることができる。従って、システム全体の構造を小型化し、かつ簡略化することができ、その車載レイアウトやコストダウンを容易に行うことができる。
第2の発明によれば、PM処理手段は、例えばPMフィルタの上流側の排気圧が基準範囲から外れて上昇するか、またはPMフィルタの下流側の排気圧が基準範囲から外れて低下したときに、フィルタによるPMの捕集量が適正量以上であると判定することができる。そして、この判定時にのみ、PMフィルタに活性酸素を供給し、PMを効率よく燃焼させることができる。従って、活性酸素の使用量を抑制しつつ、PMの捕集量を常に適正な範囲に保持することができ、PMフィルタを安定的に作動させることができる。
第3の発明によれば、NOx触媒の下流において、排気ガス中のNOx量がNOx基準判定値以上となったときには、NOx触媒の処理能力が不足していると判定することができる。この場合、NOx処理手段は、NOx触媒に活性酸素を供給し、その処理能力を向上させることができる。従って、活性酸素の使用量を抑制しつつ、NOx触媒の性能を安定的に発揮させることができる。
第4の発明によれば、前記第2及び第3の発明を組合わせることにより、活性酸素の使用量を節約しつつ、PMフィルタとNOx触媒の両方に活性酸素を安定的に供給することができる。これにより、排気ガス中のPMとNOxとを効率よく浄化することができ、排気エミッションを向上させることができる。
第5の発明によれば、排気ガス中のNOx量が多くなると、排気エミッションを即座に悪化させることになる。一方、PMフィルタ内のPM捕集量がある程度過大になったとしても、排気エミッションに与える影響は、NOxの濃度が増大する場合よりも小さいか、または時間的に遅れることが多い。このため、NOx処理優先手段は、NOx処理手段とPM処理手段の両方で作動条件が成立したときに、NOx処理手段の作動を優先させることができる。
これにより、最初の段階では、NOx処理手段により排気エミッションへの影響度が高いNOx量を確実に抑えることができる。次に、PM処理手段によりPMの捕集量を減少させることができる。従って、複数の浄化器において活性酸素の必要なタイミングが重なったとしても、優先度の高い浄化器から順番に活性酸素を的確に供給することができる。また、活性酸素の発生量が限られている場合でも、システム全体で活性酸素を有効に活用することができる。
第6の発明によれば、例えばNOx処理手段が作動中であるためにPMフィルタに活性酸素が供給されず、PMの捕集量が極端に増えた場合には、排気圧が過大となるので好ましくない。このため、高排気圧優先手段は、高排気圧対応手段とNOx処理手段の両方で作動条件が成立したときに、高排気圧対応手段の作動を優先させることができる。これにより、NOx処理手段が作動中でも、高排気圧対応手段により必要に応じてPMフィルタに活性酸素を供給することができる。従って、排気圧が極端に大きくなる前に、PMの捕集量を速やかに減少させることができ、排気圧を確実に抑制することができる。
第7の発明によれば、吸蔵還元型のNOx触媒は、排気ガス中のNOxを高次酸化物の形で効率よく吸蔵することができる。これに対し、NOx処理手段は、NOx触媒に活性酸素を供給することにより、排気ガス中のNO(一酸化窒素)を触媒に吸蔵され易い高次酸化物に変化させることができる。従って、NOx処理手段によれば、活性酸素の供給量に応じてNOx触媒の吸蔵能力を高めることができる。
第8の発明によれば、活性酸素としてオゾンを用いることにより、上記第1乃至第7の発明の効果をより顕著に発揮させることができる。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1及び図6を参照しつつ、本発明の実施の形態1について説明する。まず、図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。図1に示すように、本実施の形態のシステムは、例えばディーゼルエンジンにより構成された内燃機関10を備えている。内燃機関10は、燃焼室内に吸入空気を吸込む吸気通路(図示せず)と、燃焼室から排出された排気ガスが流れる排気通路12とを備えている。そして、内燃機関10は、吸入空気と燃料とを燃焼室内で燃焼させることにより、排気通路12から排気ガスを排出する。
[実施の形態1の構成]
以下、図1及び図6を参照しつつ、本発明の実施の形態1について説明する。まず、図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。図1に示すように、本実施の形態のシステムは、例えばディーゼルエンジンにより構成された内燃機関10を備えている。内燃機関10は、燃焼室内に吸入空気を吸込む吸気通路(図示せず)と、燃焼室から排出された排気ガスが流れる排気通路12とを備えている。そして、内燃機関10は、吸入空気と燃料とを燃焼室内で燃焼させることにより、排気通路12から排気ガスを排出する。
また、内燃機関10は、排気通路12に設けられたPMフィルタとしてのDPF14と、DPF14の下流側に配置されたNOx触媒16とを備えており、これらは本実施の形態において、2つの浄化器を構成している。DPF14は、ディーゼルパティキュレートフィルタ(Diesel Particulate Filter)と呼ばれるもので、例えばコージェライト、シリカ、アルミナ等の多孔質セラミックス材料を用いて形成されている。そして、DPF14は、排気ガス中の粒子状物質(PM)を捕集して浄化する。なお、本実施の形態では、PMフィルタとしてDPFを例示したが、本発明では、例えば酸化触媒等をDPFと一体化した触媒一体型のDPFを用いる構成としてもよい。
NOx触媒16は、排気ガス中のNOxを吸蔵して還元する吸蔵還元型のNOx触媒(NSR: NOx Storage Reduction)である。NOx触媒16の触媒成分は、例えばアルミナ(Al2O3)の表面に、白金Pt等の貴金属と、NOx吸蔵材とが担持された構成となっている。NOx吸蔵材としては、例えば、カリウムK、ナトリウムNa,リチウムLi、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれる少なくとも一つを用いることができる。なお、本明細書において、「吸蔵」という用語には、「保持」、「吸着」、「吸収」等に類似するすべての概念が含まれるものとする。
また、内燃機関10は、活性酸素発生手段としてのオゾン発生器18を備えている。オゾン発生器18は、バッテリ等の電源から電力を供給されることにより、外気等の乾燥した空気を原料としてオゾンを発生させるものである。この場合、オゾン発生器18としては、高電圧を印加可能な放電管内に、原料となる乾燥した空気または酸素を流しつつオゾンを発生させる形態や、他の任意の形式のものを用いることができる。
オゾン発生器18は、DPF14の上流側にオゾンを供給する第1の供給口20と、NOx触媒16の上流側にオゾンを供給する第2の供給口22とを備えている。これら2つの供給口20,22は、切換手段としての分配器24を介してオゾン発生器18に並列に接続されている。
分配器24は、電磁駆動式の三方弁等を内臓しており、オゾンの流路を供給口20,22の何れかに切換えることが可能となっている。即ち、分配器24を図1中の位置Aに切換えたときには、オゾン発生器18により発生したオゾンが第1の供給口20を通じてDPF14に供給される。また、分配器24を位置Bに切換えたときには、オゾンが第2の供給口22を通じてNOx触媒16に供給される。
さらに、本実施の形態のシステムは、排気圧センサ26とNOxセンサ28とを含むセンサ系統と、内燃機関10を運転制御するECU(Electronic Control Unit)30とを備えている。排気圧センサ26は、DPF14の近傍の上流側に配置された排気圧検出手段であり、この位置で排気圧Pを検出する。また、NOxセンサ28は、NOx触媒16の下流側に配置されたNOx検出手段であり、この位置で排気ガス中のNOx量(本実施の形態では、NOx濃度)Dを検出する。
一方、上述したセンサ系統には、センサ26,28以外にも、内燃機関10の運転制御に必要な各種のセンサが含まれている。一例を挙げれば、クランク角を検出するクランク角センサ、吸入空気量を検出するエアフロメータ、冷却水の温度を検出する水温センサ、排気空燃比を検出するA/Fセンサ、アクセル操作を検出するアクセル開度センサなどである。また、内燃機関10は、スロットルバルブ、燃料噴射弁、点火プラグ等を含む各種のアクチュエータを備えている。そして、ECU30は、センサ系統により検出した運転状態情報に基いて各アクチュエータを駆動し、内燃機関を運転制御する。この運転制御には、オゾン供給制御が含まれている。
[オゾン供給制御]
オゾン供給制御では、DPF14およびNOx触媒16の作動状態に応じて両者の何れかにオゾンを供給する。図2は、本発明の実施の形態1において、ECU30により実行されるオゾン供給制御のタイミングチャートである。図2中の上段側は、排気圧センサ26により検出される排気圧Pと、DPF14(浄化器A)に対するオゾンの供給状態とを示している。また、図2中の下段側は、NOxセンサ28により検出されるNOx濃度Dと、NOx触媒16(浄化器B)に対するオゾンの供給状態とを示している。そして、オゾン供給制御は、以下に述べるPM処理制御、NOx処理制御および高排気圧対応制御を備えている。
オゾン供給制御では、DPF14およびNOx触媒16の作動状態に応じて両者の何れかにオゾンを供給する。図2は、本発明の実施の形態1において、ECU30により実行されるオゾン供給制御のタイミングチャートである。図2中の上段側は、排気圧センサ26により検出される排気圧Pと、DPF14(浄化器A)に対するオゾンの供給状態とを示している。また、図2中の下段側は、NOxセンサ28により検出されるNOx濃度Dと、NOx触媒16(浄化器B)に対するオゾンの供給状態とを示している。そして、オゾン供給制御は、以下に述べるPM処理制御、NOx処理制御および高排気圧対応制御を備えている。
(PM処理制御)
内燃機関の運転中には、DPF14により排気ガス中のPMが捕集され、このPMはDPF14に徐々に蓄積される。このため、PMの捕集量が増大すると、DPF14の通気抵抗が大きくなり、DPF14の上流側では排気圧が上昇する。そこで、PM処理制御では、図2中の時刻t2に示すように、排気圧Pが所定の基準範囲から外れたときに(本実施の形態では、排気圧PがPM基準判定値THA-L以上となったときに)、オゾン発生器18を作動させ、分配器24を図1中の位置Aに切換える。これにより、DPF14にオゾンが供給されると、その内部に捕集されていたPMは、排気ガスの高温とオゾンの作用により効率よく燃焼するようになる。
内燃機関の運転中には、DPF14により排気ガス中のPMが捕集され、このPMはDPF14に徐々に蓄積される。このため、PMの捕集量が増大すると、DPF14の通気抵抗が大きくなり、DPF14の上流側では排気圧が上昇する。そこで、PM処理制御では、図2中の時刻t2に示すように、排気圧Pが所定の基準範囲から外れたときに(本実施の形態では、排気圧PがPM基準判定値THA-L以上となったときに)、オゾン発生器18を作動させ、分配器24を図1中の位置Aに切換える。これにより、DPF14にオゾンが供給されると、その内部に捕集されていたPMは、排気ガスの高温とオゾンの作用により効率よく燃焼するようになる。
即ち、オゾンの供給中には、オゾンの強力な酸化力によりPMの燃焼が促進されるので、DPF14内のPM捕集量は減少し、排気圧Pは徐々に低下する。そこで、PM処理制御では、図2中の時刻t3に示すように、排気圧Pが所定のPM停止判定値THA-OFF以下まで低下したときに、DPF14へのオゾン供給を停止する。なお、前述のPM基準判定値THA-Lとは、PMの捕集量が適正である場合の排気圧を、排気圧の基準範囲として定めるための判定値である。排気圧が基準範囲から外れたときには、PMの捕集量が過大であると判断することができる。また、PM停止判定値THA-OFFとは、PMの捕集量が十分に少ないと判断される排気圧である。これらの判定値は、ECU30に予め記憶されている。
(NOx処理制御)
NOx触媒16は、排気ガス中のNOxを取込んで硝酸塩を形成し、この硝酸塩を吸蔵する。吸蔵された硝酸塩は、例えば適切なタイミングで排気ガス中に還元成分を添加することにより、還元浄化することができる。しかし、低温等の条件下において、NOx触媒16は、NOxのうちNO2,NO3,N2O5等の高次酸化物を安定的に吸蔵するが、排気ガス中に主として含まれるNO(一酸化窒素)を吸蔵することができない。一方、排気ガス中のNOは、オゾンが存在すると、オゾンの酸化力により前述した高次酸化物に変化する。
NOx触媒16は、排気ガス中のNOxを取込んで硝酸塩を形成し、この硝酸塩を吸蔵する。吸蔵された硝酸塩は、例えば適切なタイミングで排気ガス中に還元成分を添加することにより、還元浄化することができる。しかし、低温等の条件下において、NOx触媒16は、NOxのうちNO2,NO3,N2O5等の高次酸化物を安定的に吸蔵するが、排気ガス中に主として含まれるNO(一酸化窒素)を吸蔵することができない。一方、排気ガス中のNOは、オゾンが存在すると、オゾンの酸化力により前述した高次酸化物に変化する。
そこで、NOx処理制御では、図2中の時刻t0に示すように、排気ガス中のNOx濃度Dが所定のNOx基準判定値THB-L以上となったときに、オゾン発生器18を作動させ、分配器24を図1中の位置Bに切換える。即ち、この場合には、NOx触媒16の吸蔵能力を超えたNOxが下流側に流出しているので、NOx触媒16の上流側にオゾンを供給する。これにより、排気ガス中のNOは、NOx触媒16の内部または上流側でオゾンにより酸化され、NOx触媒16に吸蔵され易い高次酸化物に変化する。
つまり、オゾンの供給中には、NOx触媒16の吸蔵能力が高くなり、その下流側でのNOx濃度Dは徐々に減少する。そこで、NOx処理制御では、図2中の時刻t1に示すように、NOx濃度Dが所定のNOx停止判定値THB-OFF以下まで低下したときに、NOx触媒16へのオゾン供給を停止する。このように、吸蔵還元型のNOx触媒16によれば、オゾンの供給量に応じて触媒の吸蔵能力を容易に高めることができる。これにより、NOx処理制御では、排気ガス中のNOx濃度を円滑に制御することができる。なお、前述のNOx基準判定値THB-Lとは、例えば排気エミッション等の制約に基いて不適切と判断されるNOxの濃度であり、NOx停止判定値THB-OFFとは、同様の制約に基いて適切と判断されるNOxの濃度である。これらの判定値は、ECU30に予め記憶されている。
(高排気圧対応制御)
前述したPM処理制御の実行条件と比較して、DPF14内のPM捕集量が更に増大し、排気圧Pが過大となった場合には、高排気圧対応制御を実行する。この状況が生じ得るのは、後述の制御優先順位に基いてNOx処理制御が実行されることにより、PM処理制御の開始が遅れた場合などである。そして、高排気圧対応制御では、図2中の時刻t10に示すように、排気圧Pが所定の許容範囲から外れたときに(本実施の形態では、排気圧Pが上限判定値THA-U以上となったときに)、分配器24を切換えることによりDPF14にオゾンを供給する。
前述したPM処理制御の実行条件と比較して、DPF14内のPM捕集量が更に増大し、排気圧Pが過大となった場合には、高排気圧対応制御を実行する。この状況が生じ得るのは、後述の制御優先順位に基いてNOx処理制御が実行されることにより、PM処理制御の開始が遅れた場合などである。そして、高排気圧対応制御では、図2中の時刻t10に示すように、排気圧Pが所定の許容範囲から外れたときに(本実施の形態では、排気圧Pが上限判定値THA-U以上となったときに)、分配器24を切換えることによりDPF14にオゾンを供給する。
このオゾン供給は、前述したPM処理制御の場合と同様に、排気圧PがPM停止判定値THA-OFF以下となるまで継続される(図2中の時刻t11参照)。ここで、上限判定値THA-Uとは、前述した排気圧の基準範囲よりも広い許容範囲を定めるための判定値である。このため、上限判定値THA-Uは、前述のPM基準判定値THA-Lよりも大きな値に設定されており、ECU30に予め記憶されている。排気圧Pが許容範囲から外れた場合には、例えばDPFによるPM捕集量の限界や排気系統の耐久性等と比較して、PMの捕集量が過大となっているので、捕集量を速やかに減少させる必要があると判断される。
(制御の優先順位)
上述した3つの制御の優先順位は、優先順位が高い方から列挙すると、高排気圧対応制御、NOx処理制御、PM処理制御の順番となるように設定されている。以下、その内容について説明する。まず、内燃機関の運転中には、PM処理制御とNOx処理制御の両方で制御の開始条件が成立する場合がある。具体例を挙げれば、図2に示すように、時刻t4でNOx処理制御の開始条件が成立し、時刻t5でPM処理制御の開始条件が成立した場合などである。
上述した3つの制御の優先順位は、優先順位が高い方から列挙すると、高排気圧対応制御、NOx処理制御、PM処理制御の順番となるように設定されている。以下、その内容について説明する。まず、内燃機関の運転中には、PM処理制御とNOx処理制御の両方で制御の開始条件が成立する場合がある。具体例を挙げれば、図2に示すように、時刻t4でNOx処理制御の開始条件が成立し、時刻t5でPM処理制御の開始条件が成立した場合などである。
この場合、排気ガス中のNOx濃度が高くなると、排気エミッションを即座に悪化させることになる。一方、DPF14内のPM捕集量がある程度過大になったとしても、排気エミッションに与える影響は、NOxの濃度が増大する場合よりも小さいか、または時間的に遅れることが多い。そこで、本実施の形態では、NOx処理制御の実行をPM処理制御よりも優先させる構成としている。
つまり、図2の具体例では、NOx処理制御の実行中に、時刻t5でPM処理制御の開始条件が成立した場合でも、PM処理制御は開始せず、そのままNOx処理制御を継続する。そして、時刻t6でNOx処理制御が終了したときには、遅延時間dの分だけ待機状態となっているPM処理制御を開始する。この制御は、時刻t7で終了条件が成立するまで実行される。
しかしながら、PM処理制御が待機状態となることにより、DPF14内のPM捕集量が極端に増えるのは、排気圧が過大となるので好ましくない。そこで、本実施の形態では、高排気圧対応制御とNOx処理制御の両方で実行条件が成立したときに、高排気圧対応制御の実行をNOx処理制御よりも優先させる構成としている。
この優先動作の具体例を挙げれば、まず、図2中の時刻t8では、NOx処理制御の開始条件が成立し、時刻t9では、NOx処理制御の実行中であるためにPM処理制御が待機状態となっている。この状態で、時刻t10に示すように、排気圧Pが更に上昇して上限判定値THA-Uに達した場合には、実行中であったNOx処理制御が即座に停止(中断)され、高排気圧対応制御が開始される。この場合、中断されたNOx処理制御は、時刻t11で高排気圧対応制御が終了したときに再開される。
上述したように、本実施の形態では、センサ26,28によりDPF14とNOx触媒16の作動状態を検出することができる。そして、これらの浄化器14,16の作動状態に応じてオゾンが必要な浄化器を判定し、当該浄化器に対してオゾンを供給することができる。これにより、単一のオゾン発生器18を用いた場合でも、複数の浄化器14,16に対してオゾンをそれぞれ適切なタイミングで安定的に供給することができる。このため、最小限のオゾンによって個々の浄化器を円滑に作動させることができ、排気ガス中のPMとNOxとを効率よく浄化することができる。従って、本実施の形態によれば、システム全体の構造を小型化し、かつ簡略化することができ、その車載レイアウトやコストダウンを容易に行うことができる。
個別の制御について述べると、まず、PM処理制御では、排気圧PがPM基準判定値THA-L以上となったときに、PMの捕集量が適正量以上であると判定することができる。そして、この判定時にのみ、DPF14にオゾンを供給し、PMを効率よく燃焼させることができる。従って、オゾンの使用量を抑制しつつ、PMの捕集量を常に適正な範囲に保持することができ、DPF14を安定的に作動させることができる。
また、NOx処理制御では、排気ガス中のNOx濃度DがNOx基準判定値THB-L以上となったときに、NOx触媒16の処理能力が不足していると判定することができる。そして、この場合には、NOx触媒16にオゾンを供給し、その処理能力を向上させることができる。従って、オゾンの使用量を抑制しつつ、NOx触媒16の性能を安定的に発揮させることができる。
さらに、PM処理制御とNOx処理制御の両方で制御の開始条件が成立したときには、NOx処理制御を優先させることができる。これにより、最初の段階では、NOx処理制御により排気エミッションへの影響度が高いNOx濃度を確実に抑えることができる。次に、PM処理制御によりPMの捕集量を減少させることができる。従って、複数の浄化器14,16においてオゾンの必要なタイミングが重なったとしても、優先度の高い浄化器から順番にオゾンを的確に供給することができる。また、オゾンの発生量が限られている場合でも、システム全体でオゾンを有効に活用することができる。
一方、高排気圧対応制御とNOx処理制御の両方で制御の開始条件が成立したときには、高排気圧対応制御を優先させることができる。これにより、例えばNOx処理制御が実行中であるために、オゾンがNOx触媒16に供給されている場合でも、高排気圧対応制御により必要に応じてDPF14にオゾンを供給することができる。従って、排気圧が極端に大きくなる前に、PMの捕集量を速やかに減少させることができ、排気圧を確実に抑制することができる。
[実施の形態1を実現するための具体的な処理]
次に、図3乃至図6を参照しつつ、具体的な制御処理について説明する。まず、図3は、本発明の実施の形態1において、ECU30により実行されるオゾン供給制御のフロチャートである。図3に示すルーチンでは、高排気圧対応制御(ステップ100)、NOx処理制御(ステップ102)、PM処理制御(ステップ104)を順次実行する。そして、これらのステップ100〜104は内燃機関の運転中に繰返し実行される。
次に、図3乃至図6を参照しつつ、具体的な制御処理について説明する。まず、図3は、本発明の実施の形態1において、ECU30により実行されるオゾン供給制御のフロチャートである。図3に示すルーチンでは、高排気圧対応制御(ステップ100)、NOx処理制御(ステップ102)、PM処理制御(ステップ104)を順次実行する。そして、これらのステップ100〜104は内燃機関の運転中に繰返し実行される。
次に、図4は、図3中のステップ100で実行される高排気圧対応制御のフロチャートである。このルーチンでは、まず、排気圧センサ26により排気圧Pを検出し(ステップ200)、検出した排気圧Pが前述の上限判定値THA-U以上であるか否かを判定する(ステップ202)。この判定が不成立のときには、そのまま何もせずに高排気圧対応制御を終了し、リターンする。
また、ステップ202の判定が成立したときには、DPF14(浄化器A)の上流側の排気圧が過大であると判断される。そこで、この場合には、DPF14にオゾンを供給し、PMの燃焼を促進する(ステップ204)。また、DPF14に十分な量のオゾンを供給するために、NOx触媒16(浄化器B)へのオゾン供給を停止する。
そして、DPF14へのオゾン供給を開始した後には、排気圧Pを検出しつつ(ステップ206)、その検出値が前述のPM停止判定値THA-OFF以下となったか否かを判定する(ステップ208)。そして、ステップ208の判定が成立した時点で、DPF14へのオゾン供給を停止する(ステップ210)。
また、ステップ208の判定が不成立のときには、この判定が成立するまでステップ206〜208のループ処理が行われることになり、オゾンの供給が継続される。即ち、前記制御の優先順位で説明したように、排気圧Pが上限判定値THA-U以上となってから停止判定値THA-OFF以下となるまでの期間中は、高排気圧対応制御が最優先で実行され、NOx処理制御とPM処理制御の実行(割込)は禁止された状態となる。
次に、図5は、図3中のステップ102で実行されるNOx処理制御のフロチャートである。このルーチンでは、まず、NOxセンサ28により排気ガス中のNOx濃度Dを検出し(ステップ300)、検出したNOx濃度Dが前述のNOx基準判定値THB-L以上であるか否かを判定する(ステップ302)。この判定が不成立のときには、そのまま何もせずにNOx処理制御を終了し、リターンする。
また、ステップ302の判定が成立したときには、NOx触媒16から流出するNOxの濃度が過大であると判断される。そこで、この場合には、NOx触媒16にオゾンを供給し、そのNOx吸蔵能力を向上させる(ステップ304)。また、NOx触媒16に十分な量のオゾンを供給するために、DPF14へのオゾン供給を停止する。
そして、NOx触媒16へのオゾン供給を開始した後には、前述した高排気圧対応制御のルーチンを実行する(ステップ306)。また、NOx濃度Dを検出しつつ(ステップ308)、その検出値がNOx停止判定値THB-OFF以下となったか否かを判定する(ステップ310)。そして、ステップ310の判定が成立した時点で、NOx触媒16へのオゾン供給を停止する(ステップ312)。
一方、ステップ310の判定が不成立のときには、この判定が成立するまでステップ306〜310のループ処理が行われることになり、オゾンの供給が継続される。即ち、NOx濃度Dが基準判定値THB-L以上となってから停止判定値THB-OFF以下となるまでの期間は、NOxがPM処理制御よりも優先的に実行される。しかし、この期間中にステップ306で高排気圧対応制御の開始条件が成立した場合には、NOx処理制御が中断され、高排気圧対応制御が優先的に実行される。
次に、図6は、図3中のステップ104で実行されるPM処理制御のフロチャートである。このルーチンでは、まず、排気圧Pを検出し(ステップ400)、排気圧Pが前述のPM基準判定値THA-L以上であるか否かを判定する(ステップ402)。この判定が不成立のときには、そのまま何もせずにPM処理制御を終了し、リターンする。
また、ステップ402の判定が成立したときには、DPF14にある程度以上のPMが溜まっていると判断される。そこで、この場合には、DPF14にオゾンを供給し、PMの燃焼を促進する(ステップ404)。そして、オゾンの供給を開始した後には、高排気圧対応制御とNOx処理制御のルーチンを実行する(ステップ406,408)。また、排気圧Pを検出しつつ(ステップ410)、その検出値がPM停止判定値THA-OFF以下となったか否かを判定する(ステップ412)。そして、ステップ412の判定が成立した時点で、DPF14へのオゾン供給を停止する(ステップ414)。
一方、ステップ412の判定が不成立のときには、この判定が成立するまでステップ406〜412のループ処理が行われることになり、オゾンの供給が継続される。従って、排気圧Pが基準判定値THA-L以上となってから停止判定値THA-OFF以下となるまでの期間中は、高排気圧対応制御とNOx処理制御の開始条件が成立しない限り、PM処理制御が実行される。また、前記ループ処理中にステップ406,408の何れかで制御の開始条件が成立した場合には、当該制御が優先的に実行され、PM処理制御は中断状態となる。
このように、図3乃至図6に例示したルーチンによれば、高排気圧対応制御、NOx処理制御およびPM処理制御を、所定の優先順位に従って適切なタイミングで実行することができる。
なお、前記実施の形態1では、図3中のステップ100〜104が供給制御手段の具体例を示している。そして、これらのうち、ステップ100は高排気圧対応手段の具体例を示し、ステップ102はNOx処理手段の具体例を示している。また、ステップ104はPM処理手段の具体例を示している。さらに、図5中のステップ306および図6中のステップ406は高排気圧優先手段の具体例を示し、ステップ408はNOx処理優先手段の具体例を示している。
また、実施の形態では、複数の浄化器として、DPF14と吸蔵還元型のNOx触媒16とからなる2つの浄化器を用いる構成とした。しかし、本発明のシステムはこれに限らず、例えば3つ以上の浄化器を搭載する構成としてもよい。また、実施の形態では、複数の浄化器を直列に接続する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、複数の浄化器を並列に接続したり、直列と並列を混在させて接続する構成としてもよい。
さらに、本発明は、浄化器の種類についても、DPFと吸蔵還元型のNOx触媒に限定するものではない。即ち、本発明の浄化器は、例えば三元触媒等を含む各種の触媒や、CO吸着材、HC吸着材、NOx吸着材等の吸着材により構成してもよい。
一方、実施の形態では、DPF14と吸蔵還元型のNOx触媒16の何れか一方のみにオゾンを供給する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば複数の浄化器の一部または全部を供給対象として選択し、これらの供給対象に対してオゾンを所望の比率で分配する構成としてもよい。つまり、実施の形態1では、DPF14とNOx触媒16の両方でオゾンが必要な場合に、両者のオゾン必要度等に応じて、例えばDPFにオゾンを20%分だけ供給し、残り80%のオゾンをNOx触媒に供給する構成としてもよい。
また、実施の形態では、2つの浄化器のうち、DPF14の作動状態(排気圧P)を排気圧センサ26により検出し、NOx触媒16の作動状態(NOx濃度D)をNOxセンサ28により検出する構成とした。しかし、本発明は、必ずしも全ての浄化器の作動状態を検出する必要はない。より詳しく述べると、本発明は、複数の浄化器のうち少なくとも1部の浄化器の作動状態を検出し、当該検出結果に応じて活性酸素の供給先を制御すればよいものである。このため、一部の浄化器については、当該浄化器の作動状態に関係なく、活性酸素の供給状態が制御される構成としてもよい。
また、実施の形態では、DPF14により捕集したPMの捕集量に対応するパラメータとして、排気圧センサ26によりDPF14の上流側で圧力を検出するものとした。しかし、本発明はこれに限らず、例えばDPFの下流側に他の触媒、フィルタ等が存在する場合には、DPFの下流側で排気圧を検出する構成としてもよい。この場合、排気圧は、PMの捕集量が増えるにつれて減少する。このため、PM処理制御の開始条件は、「排気圧Pが所定の判定値以下となったとき」として設定すればよい。また、本発明は、DPFの上流側と下流側の圧力差を検出し、この圧力差が所定の判定値以上となったときに、PM処理制御を実施する構成としてもよい。
また、実施の形態では、排気ガス中に添加する活性酸素として、オゾンを例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、オゾンに代えて、他の種類の活性酸素(例えば、O-,O2-,O2 -,O3 -,On -等で表される酸素マイナスイオン)を排気ガス中に添加するようにしてもよい。
さらに、実施の形態では、ディーゼルエンジンからなる内燃機関10に適用する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えばガソリンエンジン等を含めて各種の内燃機関に広く適用し得るものである。
10 内燃機関
12 排気通路
14 DPF(浄化器)
16 NOx触媒(浄化器)
18 オゾン発生器(活性酸素発生手段)
20,22 供給口
24 分配器(切換手段)
26 排気圧センサ(排気圧検出手段)
28 NOxセンサ(NOx検出手段)
30 ECU
THA-U 上限判定値
THA-L PM基準判定値
THA-OFF PM停止判定値
THB-L NOx基準判定値
THB-OFF NOx停止判定値
12 排気通路
14 DPF(浄化器)
16 NOx触媒(浄化器)
18 オゾン発生器(活性酸素発生手段)
20,22 供給口
24 分配器(切換手段)
26 排気圧センサ(排気圧検出手段)
28 NOxセンサ(NOx検出手段)
30 ECU
THA-U 上限判定値
THA-L PM基準判定値
THA-OFF PM停止判定値
THB-L NOx基準判定値
THB-OFF NOx停止判定値
Claims (8)
- 内燃機関の排気通路に設けられ、排気ガス中の未浄化成分をそれぞれ浄化する複数の浄化器と、
前記各浄化器に供給するための活性酸素を発生する活性酸素発生手段と、
前記活性酸素の供給先を前記各浄化器の何れかに切換える切換手段と、
前記切換手段を駆動することにより、少なくとも一部の浄化器の作動状態に応じて前記各浄化器の何れかに活性酸素を供給する供給制御手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 前記各浄化器の一つを構成し、排気ガス中の粒子状物質を浄化するPMフィルタと、
前記PMフィルタの近傍で排気圧を検出する排気圧検出手段と、を備え、
前記供給制御手段は、前記排気圧が基準範囲から外れたときに、前記PMフィルタに活性酸素を供給するPM処理手段を備えてなる請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記各浄化器の一つを構成し、排気ガス中のNOxを浄化するNOx触媒と、
前記NOx触媒の下流で排気ガス中のNOx量を検出するNOx検出手段と、を備え、
前記供給制御手段は、前記NOx量がNOx基準判定値以上となったときに、前記NOx触媒に活性酸素を供給するNOx処理手段を備えてなる請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記各浄化器の一つを構成し、排気ガス中の粒子状物質を浄化するPMフィルタと、
前記各浄化器の一つを構成し、排気ガス中のNOxを浄化するNOx触媒と、
前記PMフィルタの近傍で排気圧を検出する排気圧検出手段と、
前記NOx触媒の下流で排気ガス中のNOx量を検出するNOx検出手段と、を備え、
前記供給制御手段は、
前記排気圧が基準範囲から外れたときに、前記PMフィルタに活性酸素を供給するPM処理手段と、
前記NOx量がNOx基準判定値以上となったときに、前記NOx触媒に活性酸素を供給するNOx処理手段と、
を備えてなる請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記供給制御手段は、前記NOx処理手段と前記PM処理手段の両方で作動条件が成立したときに、前記NOx処理手段の作動を前記PM処理手段よりも優先させるNOx処理優先手段を備えてなる請求項4に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記供給制御手段は、
前記排気圧が前記基準範囲よりも広い許容範囲から外れたときに、前記PMフィルタに活性酸素を供給する高排気圧対応手段と、
前記高排気圧対応手段と前記NOx処理手段の両方で作動条件が成立したときに、前記高排気圧対応手段の作動を前記NOx処理手段よりも優先させる高排気圧優先手段と、
を備えてなる請求項4または5に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記NOx触媒は、NOxを吸蔵して還元する吸蔵還元型のNOx触媒である請求項3乃至6のうち何れか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記活性酸素発生手段は、前記活性酸素としてオゾンを発生する構成としてなる請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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