JP2010030888A - 炭化ケイ素系セラミックス多孔質材およびその製造方法 - Google Patents

炭化ケイ素系セラミックス多孔質材およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】気孔径が500μm未満で、かつ気孔径の大きさおよび分布が比較的均一な炭化ケイ素系セラミックス多孔質材およびその製造方法を提供する。
【解決手段】ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジを一軸圧縮成形されてなり、かつ上記スポンジに、樹脂類およびシリコン粉末を含むスラリー、または樹脂類、シリコン粉末および炭化ケイ素粉末を含むスラリーが含浸されてなるスポンジ状多孔質体を焼成および炭素化して形成される炭素化多孔質体に、シリコンを反応焼結させ、あるいはシリコンを反応焼結させた後にシリコンを溶融含浸させて形成されており、気孔径が0.1μm以上、500μm未満の範囲内である連続気孔を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、炭化ケイ素系セラミックス多孔質材およびその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、気孔径が500μm未満で、かつ気孔径の大きさおよび分布が比較的均一な炭化ケイ素系セラミックス多孔質材およびその製造方法に関するものである。
従来、シリコンウェーハー、液晶フィルム、ガラス基材等の薄いワークを吸着固定して搬送する際に、多孔質のセラミックスが用いられている。上記多孔質のセラミックスは、材質がアルミナ(株式会社日本セラテック製、日本タングステン株式会社製、三井鉱山マテリアル株式会社製)、炭化ケイ素(コバレントマテリアル株式会社製、株式会社日本セラテック製)、炭素(株式会社タンケンシールセーコウ製)等である。
例えば、材質が炭素の場合には、炭素は軽量で、耐熱性を有し、硬度がシリコンウェーハーやガラスよりも柔らかいためワークに傷を付けず、黒いので光が反射せず、導電性を有するので帯電せず、かさ密度が1.2g/cmと低い等という利点がある。一方、この炭素系多孔質体では気孔径が約5μmと小さいために吸水性が劣り、水を使う湿式加工作業には不向きであり、柔らかいので摩耗しやすい等という欠点がある。また、材質が炭化ケイ素の場合には、炭化ケイ素は軽量で、耐熱性を有し、耐磨耗性や耐食性に優れている等という利点がある。しかし、従来の多孔質体の製造方法は、粒子径が均一であり、かつ粒子径が大きなセラミックス粉末を部分的に焼結させて空隙を作る方法である。このため、空隙部分よりも緻密な部分が大きく、また、気孔径を変えるには、原料の粒子径を調整する必要がある。従って、多孔質体のかさ密度も高くなり、大型化には不向きである。材質が炭化ケイ素である多孔質のセラミックスは、高温耐食部材、ヒーター材、耐磨耗部材、さらには研削材、砥石等の用途に幅広く用いられている。
また近年、耐熱性軽量多孔質セラミックスの研究開発が行われている。例えば、触媒担体として使用される低熱膨張のコーディエライト質ハニカムセラミックスは、押出成形後、焼結法で得られる。
例えば、特許文献1には、「溶融シリコンと濡れ性のよい炭化ケイ素を含むと同時に、体積減少反応に起因する開気孔が生成された炭素化多孔質構造焼結体にシリコンを溶融含浸させてなり、上記炭素化多孔質構造焼結体が、有形骨格を形成するプラスチック或いは紙類のスポンジ状多孔質構造体に、炭素源としての樹脂類及びシリコン粉末を含んだスラリーを多孔質構造体の連続気孔が塞がれない範囲内で含浸させて炭素化したところの炭素化多孔質構造体の反応焼結により形成した、気孔径が500μm〜2mmの炭化ケイ素系耐熱性超軽量多孔質構造材」が示されている。
特許第3699992号公報(特開2003−119085号公報、2003年4月23日公開)
しかしながら、特許文献1に示されている炭化ケイ素系耐熱性超軽量多孔質構造材では、気孔径はスポンジのセル径そのものに依存するため、気孔径は一般的なスポンジのセル径である500〜2000μmの大きさに限定される。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、気孔径が500μm未満で、かつ気孔径の大きさおよび分布が比較的均一な炭化ケイ素系セラミックス多孔質材およびその製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジを一軸圧縮成形することにより、500μm未満の気孔径を有する炭化ケイ素系セラミックス多孔質材を容易に得ることができることを独自に見出し、本発明を完成させるに至った。
ここで、炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法のうちセラミックス粉末を部分的に焼結させる方法では、セラミックス粉末間の隙間が炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の気孔径になるので、100μm程度の気孔径を有する炭化ケイ素系セラミックス多孔質材を得るには数百μm以上の均一な粒子を部分的に焼結する必要があり、困難であると考えられる。これに対して、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジを用いる方法では、気孔径は該スポンジのセル径に依存する。また、気孔部分が骨格部分よりも圧倒的に多いので、従来の焼結法に比べて軽量な多孔質体が得られるという特徴もある。一般的なスポンジは、1インチ当たりのセル数が8〜50個であり、セル径は3000〜500μmである。そして、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジを一軸圧縮成形することにより、500μm未満の気孔径を有する炭化ケイ素系セラミックス多孔質材を得ることができる。
すなわち、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、上記課題を解決するために、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジを一軸圧縮成形されてなり、かつ上記スポンジに、樹脂類およびシリコン粉末を含むスラリー、または樹脂類、シリコン粉末および炭化ケイ素粉末を含むスラリーが含浸されてなるスポンジ状多孔質体を焼成および炭素化して形成される炭素化多孔質体に、シリコンを反応焼結させ、あるいはシリコンを反応焼結させた後にシリコンを溶融含浸させて形成されており、気孔径が0.1μm以上、500μm未満の範囲内である連続気孔を有していることを特徴としている。また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、上記スポンジ状多孔質体を、上記スラリーが上記スポンジにおける連続気孔を塞がないように含浸されてなることが好ましい。また、本発明のシリコンを溶融含浸させる炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、上記スポンジ状多孔質体の連続気孔と同一構造であり、かつ気孔径が30μm以上である連続気孔を有していることが好ましい。一方、シリコンを反応焼結しただけの炭化ケイ素系セラミックス多孔質材(シリコンを溶融含浸させていない炭化ケイ素系セラミックス多孔質材)は、上記スポンジ状多孔質体を、上記スラリーが上記スポンジにおける連続気孔が一部塞がれるように含浸されてなることが好ましい。また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、上記スラリーが、さらに炭化ケイ素粉末を含むことが好ましい。また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、シリコンの重量に対する上記炭化ケイ素粉末の重量の比が、0.1以上、5.0以下の範囲内であることが好ましい。
上記の発明によれば、従来の焼結して製造する方法では気孔径を変化させるには原料の粒子径を変える必要があるが、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジを一軸圧縮成形して炭化ケイ素系セラミックス多孔質材を製造するので、スポンジのセル径あるいは圧縮率を変えることにより容易に気孔径を調節することができ、かつスポンジの気孔径が均一であるので、圧縮後の気孔径およびその分布を均一にすることができる。スポンジの圧縮によるセル径の微細化は高々数十μm程度であるので、それ以下の気孔径の調整は他の方法による。他の方法とは、スポンジの骨格間に充填されたフェノール樹脂およびシリコン粉末の反応による体積減少により生成する気孔を利用するものである。フェノール樹脂そのものは炭素化により重量が約40%減少する。そして、フェノール樹脂から生成した炭素とシリコンとが反応して炭化ケイ素が生成する反応では、体積が約40%減少することで30μm程度以下の微細な気孔が生成する。また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、気孔径が0.1μm以上、500μm未満の範囲内であるので、気孔の細かいものとなる。さらに、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、シリコンを溶融含浸する場合には、気孔径が30μm以上であれば、溶融シリコンにより気孔が潰されるおそれがない。さらに、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、上記スポンジに樹脂類およびシリコン粉末、あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含むスラリーが含浸されてなるので、該スポンジの内部にまでこのスラリーを含浸させることができる。
また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、気孔率が、25%以上、95%未満の範囲内であることが好ましい。
また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、炭素、炭化ケイ素、およびシリコンのうちの少なくとも1種を含有することが好ましい。また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、上記スポンジ状多孔質体が、上記スポンジに、シリコン粉末、およびフェノール樹脂またはフラン樹脂を含むスラリーがさらに含浸されてなることが好ましい。また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、上記スポンジ状多孔質体が、上記スポンジに、上記炭化ケイ素粉末がさらに含まれた上記スラリーが含浸されてなることが好ましい。
これにより、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、導電性を有することができる。
また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、上記スポンジに、シリコン粉末、あるいはさらに炭化ケイ素粉末が加えられたスラリーがさらに含浸されてなり、上記シリコン粉末の粒径が75μm以下、さらに言えば10μm以下であることが好ましく、炭化ケイ素粉末の粒径が5μm以下であることが好ましい。
これにより、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、上記スポンジの内部にまでシリコン粉末、あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含浸させることができる。
また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、上記スポンジにおける圧縮が、該スポンジを厚み方向で1/2〜1/12にまで縮めることが好ましい。例えば、1インチ当たりのセル数が30個の場合には、1/10にまで縮めることが十分可能であった。
また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、上記スラリーが、炭素およびケイ素を含んでおり、上記スラリー中における上記炭素に対する上記ケイ素のモル比が、1以上、5以下の範囲内であってもよい。
これにより、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、上記スラリー中にケイ素が十分に含まれているので、シリコンを溶融含浸させなくてもよい(シリコンを溶融含浸させても問題はない)。その結果、シリコンを溶融含浸させない場合には、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、気孔径が0.1μm以上500μm未満の範囲内である連続気孔を有することが可能となる。
また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、上記スラリーが、炭素およびケイ素を含んでおり、上記スラリー中における上記炭素に対する上記ケイ素のモル比が、0.1以上、1未満の範囲内であってもよい。
これにより、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、シリコンを溶融含浸させることでシリコンの量を調整することができる。その結果、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、約30μm以下の気孔径が溶融シリコンに埋められるので、気孔径が30μm以上500μm未満の範囲内である連続気孔を有することが可能となる。
また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、後述する炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法により製造され、気孔径が0.1μm以上、500μm未満の範囲内である連続気孔を有していることが好ましい。
これにより、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、気孔の細かいものとなる。
また、本発明の一部(シリコンの溶融含浸を行う場合)の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、後述する上記スポンジ状多孔質体の連続気孔と同一構造であり、かつ気孔径が30μm以上である連続気孔を有していることが好ましい。
これにより、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、溶融シリコンにより気孔が潰されるおそれがない。
また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、上記課題を解決するために、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジに、樹脂類およびシリコン粉末を含むスラリー、または樹脂類、シリコン粉末および炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸させて、スポンジ状多孔質体を形成するスラリー含浸工程、上記スラリー含浸工程後に、上記スポンジ状多孔質体を一軸圧縮成形するスポンジ圧縮成形工程、上記スポンジ状多孔質体を焼成および炭素化して、炭素化多孔質体を形成する焼成炭素化工程、並びに上記炭素化多孔質体に、シリコンを反応焼結させ、あるいはシリコンを反応焼結させた後にシリコンを溶融含浸させるシリコン反応焼結工程を含む。また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、上記スラリー含浸工程では、上記スポンジにおける連続気孔の一部あるいは大部分を塞がないように上記スラリーを含浸させて上記スポンジ状多孔質体を形成することが好ましい。
具体的には、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、上記スポンジに樹脂類およびシリコン粉末、あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸させた後、該スポンジ(スポンジ状多孔質体)を一軸圧縮成形する方法である。特に、上記スポンジに樹脂類およびシリコン粉末、あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸させた後、該スポンジ(スポンジ状多孔質体)を一軸圧縮成形すると、スポンジの内部にまで樹脂類およびシリコン粉末、あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含むスラリーを均一に含浸させることができる。なお、一軸圧縮は、スラリー含浸前には170〜220℃で加熱して行うことが好ましく、スラリー含浸後には140〜220℃で加熱して行うことが好ましい。
上記の発明によれば、従来の焼結して製造する方法では気孔径を変化させるには原料の粒子径を変える必要があるが、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジ(スポンジ状多孔質体)を一軸圧縮成形して炭化ケイ素系セラミックス多孔質材を製造するので、スポンジのセル径あるいは圧縮率を変えることにより容易に気孔径を調節することができ、かつスポンジ(スポンジ状多孔質体)の気孔径が均一であるので、圧縮後の気孔径およびその分布を均一にすることができる。さらに、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジに樹脂類およびシリコン粉末、あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含むスラリーが含浸されているので、該スポンジの内部にまでこのスラリーを含浸させることができる。
また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、上記課題を解決するために、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジを一軸圧縮成形するスポンジ圧縮成形工程、上記スポンジ圧縮成形工程後に、一軸圧縮成形されたスポンジに、樹脂類およびシリコン粉末を含むスラリー、または樹脂類、シリコン粉末および炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸させて、スポンジ状多孔質体を形成するスラリー含浸工程、上記スポンジ状多孔質体を焼成および炭素化して、炭素化多孔質体を形成する焼成炭素化工程、並びに上記炭素化多孔質体に、シリコンを反応焼結させ、あるいはシリコンを反応焼結させた後にシリコンを溶融含浸させるシリコン反応焼結工程を含む。また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、上記スラリー含浸工程では、上記スポンジにおける連続気孔の一部あるいは大部分を塞がないように上記スラリーを含浸させて上記スポンジ状多孔質体を形成することが好ましい。
具体的には、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、上記炭化ケイ素系セラミックス多孔質材を製造する方法であって、上記スポンジを一軸圧縮成形した後、該スポンジに樹脂類およびシリコン粉末、あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸させる方法である。この場合、シリコン粉末および炭化ケイ素粉末は粒径が5μm以下であることがより好ましい。
上記の発明によれば、従来の焼結して製造する方法では気孔径を変化させるには原料の粒子径を変える必要があるが、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジを一軸圧縮成形して炭化ケイ素系セラミックス多孔質材を製造するので、スポンジのセル径あるいは圧縮率を変えることにより容易に気孔径を調節することができ、かつスポンジの気孔径が均一であるので、圧縮後の気孔径およびその分布を均一にすることができる。さらに、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、上記スポンジに樹脂類およびシリコン粉末、あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含むスラリーが含浸されているので、該スポンジの内部にまでこのスラリーを含浸させることができる。
また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、上記スラリー含浸工程後に、上記焼成炭素化工程を行い、上記焼成炭素化工程では、上記スポンジを900〜1300℃の温度条件下で炭素化することが好ましい。また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、上記焼成炭素化工程後に、上記シリコン反応焼結工程を行い、上記シリコン反応焼結工程では、1450℃以下の温度条件下で上記スポンジに対して上記シリコンを反応焼結させ、多孔質炭化ケイ素を生成させることが好ましい。また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、上記シリコン反応焼結工程では、上記スポンジに対してシリコンを加えて、1400〜1600℃の温度条件下で該シリコンを溶融含浸させることが好ましい。
具体的には、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、上記スポンジに樹脂類およびシリコン粉末、あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸させた後、該スポンジを不活性ガスの雰囲気下、かつ900〜1300℃の温度条件下で炭素化することが好ましい。また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、さらに真空または不活性ガスの雰囲気下、かつ1450℃以下の温度条件下で上記スポンジの炭素とシリコン粉末とを反応焼結させ、多孔質炭化ケイ素を生成させてもよい。また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、さらに上記スポンジにシリコンを加えて、真空または不活性ガスの雰囲気下、かつ1400〜1600℃の温度条件下で、シリコンを溶融含浸させてもよい。なお、上記溶融含浸用シリコンは、粉末あるいは1〜3mm程度の顆粒として加えることが好ましい。
また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、上記スラリー含浸工程後に、上記スポンジを絞ることが好ましい。
具体的には、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、上記スポンジに樹脂類およびシリコン粉末、あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸させた後、該スポンジを絞ることが好ましい。
これにより、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、上記樹脂類およびシリコン粉末、あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含むスラリー含浸量を調整でき、気孔率、強度等の調節が可能になる。反応焼結まで行う炭化ケイ素系セラミックス多孔質材(シリコンの溶融含浸を行わない炭化ケイ素系セラミックス多孔質材)は、スポンジの連続気孔が塞がれるようにスラリーが存在していても、例えばフェノール樹脂が熱分解して炭素化する際に、フェノール樹脂は重量比で約40%減少し、さらにこの炭素化により生じた炭素がシリコン粉末と反応焼結する際に、炭素は該炭素とシリコン粉末との体積比で約40%減少するので、自生的に気孔を生じ、この部分も多孔質体になる。一方、シリコンの溶融含浸まで行う炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、溶融シリコンが系外より加わり、体積増加の反応になるので、スラリーを含浸させた後、スポンジの連続気孔が塞がれないように、スラリーを絞ることが好ましい。
また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、上記スラリー含浸工程では、上記スラリーは、炭素およびケイ素を含んでおり、上記スラリー中における上記炭素に対する上記ケイ素のモル比が、1以上、5以下の範囲内であってもよい。
これにより、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、上記スラリー中にケイ素が十分に含まれているので、シリコンを溶融含浸させなくてもよい(シリコンを溶融含浸させても問題はない)。その結果、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、気孔径が0.1μm以上500μm未満の範囲内である連続気孔を有する炭化ケイ素系セラミックス多孔質材を製造することが可能となる。
また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、上記スラリー含浸工程では、上記スラリーは、炭素およびケイ素を含んでおり、上記スラリー中における上記炭素に対する上記ケイ素のモル比が、0.1以上、1未満の範囲内であってもよい。
これにより、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、シリコンを溶融含浸させることでシリコンの量を調整することができる。その結果、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、気孔径が30μm以上500μm未満の範囲内である連続気孔を有する炭化ケイ素系セラミックス多孔質材を製造することが可能となる。なお、約30μm以下の気孔径は、シリコンの溶融含浸時に、溶融シリコンに埋められる。
本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、以上のように、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジを一軸圧縮成形されてなり、かつ上記スポンジに、樹脂類およびシリコン粉末を含むスラリー、または樹脂類、シリコン粉末および炭化ケイ素粉末を含むスラリーが含浸されてなるスポンジ状多孔質体を焼成および炭素化して形成される炭素化多孔質体に、シリコンを反応焼結させ、あるいはシリコンを反応焼結させた後にシリコンを溶融含浸させて形成されており、気孔径が0.1μm以上、500μm未満の範囲内である連続気孔を有しているものである。
また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジに、樹脂類およびシリコン粉末を含むスラリー、または樹脂類、シリコン粉末および炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸させて、スポンジ状多孔質体を形成するスラリー含浸工程、上記スラリー含浸工程後に、上記スポンジ状多孔質体を一軸圧縮成形するスポンジ圧縮成形工程、上記スポンジ状多孔質体を焼成および炭素化して、炭素化多孔質体を形成する焼成炭素化工程、並びに上記炭素化多孔質体に、シリコンを反応焼結させ、あるいはシリコンを反応焼結させた後にシリコンを溶融含浸させるシリコン反応焼結工程を含む方法である。
また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジを一軸圧縮成形するスポンジ圧縮成形工程、上記スポンジ圧縮成形工程後に、一軸圧縮成形されたスポンジに、樹脂類およびシリコン粉末を含むスラリー、または樹脂類、シリコン粉末および炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸させて、スポンジ状多孔質体を形成するスラリー含浸工程、上記スポンジ状多孔質体を焼成および炭素化して、炭素化多孔質体を形成する焼成炭素化工程、並びに上記炭素化多孔質体に、シリコンを反応焼結させ、あるいはシリコンを反応焼結させた後にシリコンを溶融含浸させるシリコン反応焼結工程を含む方法である。
反応焼結までしか行わない炭化ケイ素系セラミックス多孔質材(シリコンの溶融含浸を行わない炭化ケイ素系セラミックス多孔質材)は、スポンジにスラリーを含浸させた後、余分なスラリーは絞るが、スポンジにおける一部あるいは大部分の連続気孔がスラリーで塞がれているので、圧縮したスポンジの変形した骨格間の隙間による数10〜300μm程度の大きさの気孔部分と、フェノール樹脂の熱分解や炭素とシリコン粉末との反応焼結による体積減少に伴う数μm以下の比較的微細な気孔とが存在する。
一方、シリコンの溶融含浸を行う炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、スポンジにスラリーを含浸させた後、該スポンジの連続気孔が塞がれないように余分なスラリーを絞る。スポンジの骨格中にある、フェノール樹脂の熱分解や炭素とシリコン粉末との反応焼結による体積減少に伴う数μm以下の比較的微細な気孔は、溶融シリコンにより埋められて緻密な気孔になり、外観は焼成前のスポンジと同じ骨格であり、かつ気孔径の大きさおよび分布が均一な炭化ケイ素セラミックス多孔質体となる。
それゆえ、本発明は、気孔径が500μm未満で、かつ気孔径の大きさおよび分布が比較的均一な炭化ケイ素系セラミックス多孔質材およびその製造方法を提供するという効果を奏する。
(a)は、本発明における一軸圧縮成形していない炭化ケイ素系耐熱軽量多孔質体の外観を示す図であり、(b)は、本発明における一軸圧縮成形処理した炭化ケイ素系耐熱軽量多孔質体の外観を示す図である。
以下、本発明について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更して実施し得るものである。具体的には、本発明は下記の実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
(I)本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材に用いられる物質等
本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジを一軸圧縮成形されてなり、かつ上記スポンジに、樹脂類およびシリコン粉末を含むスラリー、または樹脂類、シリコン粉末および炭化ケイ素粉末を含むスラリーが含浸されてなるスポンジ状多孔質体を焼成および炭素化して形成される炭素化多孔質体に、シリコンを反応焼結させ、あるいはシリコンを反応焼結させた後にシリコンを溶融含浸させて形成されており、気孔径が0.1μm以上、500μm未満の範囲内である連続気孔を有しているものである。
<セラミックス>
本発明におけるセラミックスは、特に限定されないが、炭素、炭化ケイ素、およびシリコンのうちの少なくとも1種を含有することが好ましい。ここで、「炭素、炭化ケイ素、およびシリコンのうちの少なくとも1種」とは、炭素のみ、炭素およびシリコン、炭素および炭化ケイ素、炭化ケイ素のみ、または、シリコンおよび炭化ケイ素をいう。
また、本発明におけるセラミックスは、特に限定されないが、フェノール樹脂またはフラン樹脂を含んでいることが好ましい。また、本発明におけるセラミックスは、特に限定されないが、粒径10μm以下のシリコン粉末を含んでいることが好ましい。粒径が大きなものは、ボールミル等により粉砕して微粉化すればよい。ここで、シリコン粉末としては、マグネシウム、アルミニウム、チタニウム、クロミウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウム、ニオビウム、モリブデンおよびタングステンからなる群より選ばれた少なくとも1種のシリコン合金、またはそれらの少なくとも1種とシリコン粉末の混合物を用いることができる。
また、本発明における炭化ケイ素系セラミックス多孔質材に用いる樹脂類としては、有機金属ポリマー等を挙げることもできる。さらに、必要に応じて、その他の添加剤等を添加することもできる。
<気孔径>
本発明における炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の気孔径は、0.1μm以上500μm未満の範囲内であり、吸着プレートとして用いる場合は5μm以上100μm未満の範囲内であることが好ましく、10μm以上80μm未満の範囲内であることが特に好ましい。例えば、1インチ当たりのセル数が50個のスポンジを厚み方向に1/6程度とするように圧縮すると、球形のセル空間が潰れて変形して、スラリーの絞り量にも依存するが、大きなセル径でも100μm程度になる。炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の気孔径が100μm以上である場合には、該炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の表面が粗くなり、フィルム等を吸着する場合に凹凸面が生じると考えられ、5μm未満である場合には、該炭化ケイ素系セラミックス多孔質材が水を吸いにくいと考えられる。
ここで、本発明において、「連続気孔」とは、表面から他の表面まで貫通(連続的に配列)している気孔を意味する。
<気孔率>
本発明における炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の気孔率は、25%以上95%未満の範囲内であることが好ましく、30%以上70%未満の範囲内であることがより好ましく、40%以上60%未満の範囲内であることが特に好ましい。炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の気孔率が70%以上である場合には、該炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の強度が低く、機械加工するときに破損しやすいと考えられる。
(II)本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法に用いられる材料、手法等
<ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジ>
本発明におけるポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジは、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムを主成分とする吸水性のあるものであれば特に限定されない。つまり、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムを主成分としていれば、ポリウレタン、ポリエチレン、ゴム以外の物質が含まれていても本発明に含まれる。なお、本発明では、ポリウレタンからなるスポンジを用いることが最も好ましい。
<一軸圧縮成形>
本発明における一軸圧縮成形は、例えば、油圧あるいはネジ式サーボ等で一軸方向に圧力を加えることができ、かつ温度を250℃程度にまで加熱できる装置を用いて行う。
具体的には、一軸圧縮成形は、プレスで圧縮する。そして、上下プレス面にヒーターを埋め込んで加熱する。プレスの圧力は十分高くする。なお、例えば厚さ50mmのスポンジを10mmに圧縮する場合には、10mm厚のスペーサーを1枚ずつ両端に設置すると、それ以上は圧縮されない。
本発明における一軸圧縮成形は、スラリー含浸前のスポンジでは約170〜220℃の温度条件であれば、3分間以上加圧保持することが好ましく、スラリー含浸後のスポンジではフェノール樹脂が硬化する条件、例えば140〜220℃で、10分間以上加圧保持することが好ましい。
ここで、図1(a)は、本発明における一軸圧縮成形していない炭化ケイ素系耐熱軽量多孔質体の外観を示す図であり、図1(b)は、本発明における一軸圧縮成形処理した炭化ケイ素系耐熱軽量多孔質体の外観を示す図である。図1(a),(b)によれば、一軸圧縮成形することにより、骨格がセル内部に入り込んでいることが判る。
<圧縮率>
本発明における一軸圧縮成形の圧縮率は、上記スポンジにおける1インチ当たりのセル数が50個であるときに、厚さを1/4以下まで縮めることが好ましく、1インチ当たりのセル数が30個であるときには、1/8以下まで縮めることが好ましく、1/10以下まで縮めることがより好ましい。
圧縮率は、加圧面にスペーサー等を置き、一定厚さ以上は加圧できないようにして調整しておくことが好ましい。また、上記スポンジは、セル径の異なるスポンジを複数枚重ねてもよい。
(III)本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の具体的な製造方法
本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジに、樹脂類およびシリコン粉末を含むスラリー、または樹脂類、シリコン粉末および炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸させて、スポンジ状多孔質体を形成するスラリー含浸工程、上記スラリー含浸工程後に、上記スポンジ状多孔質体を一軸圧縮成形するスポンジ圧縮成形工程、上記スポンジ状多孔質体を焼成および炭素化して、炭素化多孔質体を形成する焼成炭素化工程、並びに上記炭素化多孔質体に、シリコンを反応焼結させ、あるいはシリコンを反応焼結させた後にシリコンを溶融含浸させるシリコン反応焼結工程を含む。
また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジを一軸圧縮成形するスポンジ圧縮成形工程、上記スポンジ圧縮成形工程後に、一軸圧縮成形されたスポンジに、樹脂類およびシリコン粉末を含むスラリー、または樹脂類、シリコン粉末および炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸させて、スポンジ状多孔質体を形成するスラリー含浸工程、上記スポンジ状多孔質体を焼成および炭素化して、炭素化多孔質体を形成する焼成炭素化工程、並びに上記炭素化多孔質体に、シリコンを反応焼結させ、あるいはシリコンを反応焼結させた後にシリコンを溶融含浸させるシリコン反応焼結工程を含む。
ここで、「・・・工程後」,「・・・後」とは、「・・・工程の直後」,「・・・の直後」だけでなく、時系列的に「・・・工程の後」,「・・・の後」であれば本発明に含まれる。例えば、「シリコンを反応焼結させた後にシリコンを溶融含浸させる」という操作には、「シリコンを反応焼結させた後に、他の工程を行い、該他の工程の後にシリコンを溶融含浸させる」という操作も含まれる。
本発明における炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、上記スポンジに樹脂類およびシリコン粉末、あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸させた後、該スポンジを一軸圧縮成形してもよいし、上記スポンジを一軸圧縮成形した後、該スポンジに樹脂類およびシリコン粉末、あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸させてもよい。このスラリーにおけるシリコン粉末と樹脂との量は、シリコンと樹脂が炭素化して得られる炭素とのモル比がSi/C=0.1〜5.0となるように設定することが好ましく、Si/C=0.5〜4.0となるように設定することがより好ましい。また、シリコンの溶融含浸を行わない場合には、Si/C≧1.0という組成であることが特に好ましい。なお、本発明における炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の気孔径を変化させなければ、一軸圧縮成形の工程とスポンジに樹脂類およびシリコン粉末、あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸させる工程との間に、他の工程を含んでいてもよい。
本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、含浸後に、乾燥させることが好ましい。乾燥は、70〜90℃で3時間程度行うことが好ましい。
また、本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、上記スポンジに樹脂類およびシリコン粉末、あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸させた後、該スポンジを絞ることが好ましい。上記スポンジを絞る方法は、特に限定されない。
本発明における炭化ケイ素系セラミックス多孔質材(A)は、例えば、以下のようにして得ることができる。まず、ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジ(C)に、樹脂類およびシリコン粉末、あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸後、余剰のスラリーを除去し、不活性雰囲気下において800℃〜1300℃で炭素化する。有機物の熱分解を促進するためには、より好適には900℃〜1300℃にて炭素化する。スポンジ(C)に樹脂類およびシリコン粉末、あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸する前または後に、スポンジ(C)を一軸圧縮成形する。このようにして得られる炭素化複合体は、スポンジ(C)が熱分解してなくなるため、樹脂等が炭素化した炭素部分とシリコン粉末とが混ざり合った構造体が得られる。次いで、この炭素化複合体を真空あるいは不活性ガスの雰囲気下で1300℃以上の温度で反応焼結させ、溶融シリコンと濡れ性のよいポーラスな炭化ケイ素を生成し、この炭化ケイ素と残存炭素とに、必要に応じて、真空あるいは不活性ガスの雰囲気下、1400℃〜1800℃でシリコンを溶融含浸させることで、スポンジ(C)の形とほぼ同一の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材(A)を得ることができる。
具体的には、例えば、フェノール樹脂に、シリコン粉末あるいはさらに炭化ケイ素粉末、およびエタノールを混合したスラリーにスポンジ(C)を浸し、十分に余分なスラリーを絞り、70℃で3時間乾燥させる。スポンジ(C)にこのスラリーを含浸する前または後に、スポンジ(C)を一軸圧縮成形する。このスポンジ(C)をアルゴン等の不活性雰囲気下で、800℃〜1300℃、好適には900℃〜1300℃の温度で炭素化し、さらに真空あるいはアルゴン等の不活性雰囲気下でさらに昇温させて焼成すると、シリコン粉末がフェノール樹脂からの炭素と反応して炭化ケイ素になる。このため、例えば1300℃〜1320℃程度で、炭素と、シリコンと、炭化ケイ素とが共存し始め、炭素源としてのフェノール樹脂とシリコン粉末との使用量(混合比率)にもよるが、例えば1400℃〜1450℃程度で炭化ケイ素が優位になる。この場合、炭素リッチ(例えば、モル比でSi/C<1)であれば炭素も残り、スポンジ形状の炭素と炭化ケイ素との混合物が得られるが、炭素が少なければ(例えばモル比でSi/C>1)、スポンジ形状の炭化ケイ素とシリコンの混合物が得られ、Si/C=1であれば炭化ケイ素のみが得られる。
このため、反応焼結によって得られた上記炭化ケイ素に、必要に応じて、真空あるいはアルゴン等の不活性雰囲気下において1400℃〜1800℃でシリコンおよび/またはシリコン合金を溶融含浸させることで、残留炭素と反応して炭化ケイ素となり、過剰なシリコン成分は上記成分にさらにシリコンおよび/またはシリコン合金として含み、かつ、スポンジ(C)の形とほぼ同一の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材(A)を得ることができる。
上記スラリーは、上記条件を満足することができるようにその配合条件を適宜設定すればよく、その配合条件は、特に限定されるものではない。また、強度を上げるために上記スラリーに炭化ケイ素粉末を加えてもよく、その場合には、シリコンの重量に対して0.1〜3.0倍程度加えることが好ましい。この場合にも、上記スラリーは、上記のように、使用成分等に応じて、上記スポンジ(C)に付着させるのに適した濃度に設定されていることが望ましく、フェノール樹脂と分散媒(例えばエタノール)との重量割合を例に挙げれば、25〜50重量%程度の濃度に調整されていることが好ましく、35〜40重量%程度の濃度に調整されていることがより好ましい。
(VI)その他
このように、本発明における炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、有機物のスポンジを一軸圧縮成形した形状であるという構成であってもよい。
また、本発明における炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、材質が炭素、炭化ケイ素、シリコンのうち少なくとも1種を含むという構成であってもよい(組み合わせは、炭素のみ、炭素およびシリコン、炭素および炭化ケイ素、シリコンおよび炭化ケイ素など)。
また、本発明における炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、炭素源として、フェノール樹脂あるいはフラン樹脂等の有機物を用いるという構成であってもよい。
また、本発明における炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、一軸圧縮成形処理をしたスポンジに原料スラリーを含浸して余分なスラリーを絞りだすか、あるいは、スポンジを一軸圧縮成形処理する前に原料スラリーを含浸して、余分なスラリーを絞り、一軸圧縮成形するという構成であってもよい。
また、本発明における炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、原料スラリーを含浸した上記スポンジを不活性雰囲気下で900〜1300℃の温度で炭素化するという構成であってもよい(アモルファス炭素、または、原料スラリーにシリコンや炭化ケイ素が含まれている場合にはアモルファス炭素およびシリコンや炭化ケイ素)。
また、本発明における炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、シリコン粉末あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含む原料スラリーを含浸した上記スポンジを不活性雰囲気下で900〜1300℃の温度で炭素化後、さらに真空あるいは不活性雰囲気下、温度を1450℃に上げて反応焼結するという構成であってもよい(反応焼結炭化ケイ素および(原料の炭素が過剰の組成では)アモルファス炭素)。
また、本発明における炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法は、シリコン粉末あるいはさらに炭化ケイ素粉末を含む原料スラリーを含浸した上記スポンジを不活性雰囲気下で900〜1300℃の温度で炭素化後、溶融含浸用シリコンを加えて真空あるいは不活性雰囲気下、温度を1400〜1600℃に上げて、まずアモルファス炭素とシリコン粉末を反応焼結させて多孔質炭化ケイ素を生成させた後シリコンの融点以上の温度でシリコンを溶融含浸するという構成であってもよい。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。
〔実施例1〕
厚さ40mm、50(セル/インチ)のポリウレタンからなるスポンジ(イノアックコーポレーション社製、商品名:「モルトフィルター」)を、ネジ式サーボ型一軸圧縮成形装置で6mmの厚さまで190℃で5分間一軸圧縮成形した。フェノール樹脂をエタノールで溶解し、シリコン粉末をフェノール樹脂からの炭素とシリコンとのモル比がSi/C=0.8になるように調整して、さらにSiと同じ重量のSiC粉末を加えてボールミルで3日間混合した。このスラリーを、圧縮したスポンジに含浸後、余分なスラリーを絞って70℃で乾燥した。このサンプルを、アルゴン雰囲気下で1000℃焼成して炭素化した。炭素化したサンプルに、適量のシリコンの顆粒を載せて、真空雰囲気下で1450℃焼成して、反応焼結後、シリコンの溶融含浸を行った。
得られた多孔質体は、シリコンと炭化ケイ素との混合相であり、かさ密度が0.92g/cm、気孔率が約63%、気孔径が約110μmであった。
〔実施例2〕
フェノール樹脂をアルコールで溶解し、シリコン粉末をフェノール樹脂からの炭素とシリコンとのモル比がSi/C=0.8になるように調整して、さらにSiと同じ重量のSiC粉末を加えて、ボールミルで1日間混合した。このスラリーを、厚さ60mm、30(セル/インチ)のポリウレタンからなるスポンジに含浸して、余分なスラリーを絞った。70℃で乾燥後、190℃で5分間一軸圧縮成形して、約6mm厚にした。このサンプルを、アルゴン雰囲気下で、1000℃焼成して炭素化した。炭素化したサンプルに、適量のシリコンの顆粒を載せて、真空中1450℃で反応焼結して、反応焼結後、シリコンの溶融含浸を行った。得られた多孔質体は、かさ密度が約1.87g/cmであった。気孔径は変形しており、約80μmであった。
〔実施例3〕
フェノール樹脂をアルコールで溶解し、シリコン粉末をフェノール樹脂からの炭素とシリコンとのモル比がSi/C=3.0になるように調整して、さらにSiと同じ重量のSiC粉末を加えて、ボールミルで1日間混合した。このスラリーを、厚さ30mm、30(セル/インチ)のポリウレタンからなるスポンジ2枚と、厚さ30mm、20(セル/インチ)のポリウレタンからなるスポンジ1枚とに含浸して、余分なスラリーを絞った。90℃で乾燥後、上記30(セル/インチ)のスポンジ2枚の間に上記20(インチ/セル)のスポンジ1枚を置き、90mmの厚さのスポンジを180℃で15分間一軸圧縮成形して、約11.3mm厚にした。このサンプルを、アルゴン雰囲気下で、1000℃焼成して炭素化した。炭素化したサンプルを真空中1450℃で反応焼結した。シリコンの溶融含浸は行っていない。得られた多孔質体は、表面がシリコンの溶融含浸後の多孔質体と同じような金属光沢を有しており、かつ非常に滑らかであった。また、得られた多孔質体は、かさ密度が約1.15g/cmであった。点在する大きな気孔は全体的に細長く変形しており、長さは300μm以下であり、微細な気孔も多数認められた。
〔比較例1〕
フェノール樹脂をアルコールで溶解し、シリコン粉末をフェノール樹脂からの炭素とシリコンとのモル比がSi/C=0.8になるように調整して、さらにSiと同じ重量のSiC粉末を加えて、ボールミルで1日間混合した。このスラリーを、厚さ30mm、30(セル/インチ)のポリウレタンからなるスポンジに含浸して、余分なスラリーを絞った。70℃乾燥後、アルゴン雰囲気下で、1000℃焼成して炭素化した。炭素化したサンプルに、適量のシリコンの顆粒を載せて、真空中1450℃で反応焼結して、反応焼結後、シリコンの溶融含浸を行った。得られた多孔質体は、かさ密度が約0.14g/cmであった。気孔径は原料のスポンジと同じ形状を有しており、約800μmであった。
本発明の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材は、気孔径が500μm未満で、かつ気孔径の大きさおよび分布が均一であるため、シリコンウェーハー、液晶フィルム、プラズマディスプレイ等の吸着固定、搬送等に用いられる吸着プレート、高温用ガスフィルター、濾過用フィルター、高温構造部材、断熱材、溶融金属濾過材、バーナープレート、ヒーター材、高温用消音材等に利用することが可能である。

Claims (9)

  1. ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジを一軸圧縮成形されてなり、かつ上記スポンジに、樹脂類およびシリコン粉末を含むスラリー、または樹脂類、シリコン粉末および炭化ケイ素粉末を含むスラリーが含浸されてなるスポンジ状多孔質体を焼成および炭素化して形成される炭素化多孔質体に、シリコンを反応焼結させ、あるいはシリコンを反応焼結させた後にシリコンを溶融含浸させて形成されており、
    気孔径が0.1μm以上、500μm未満の範囲内である連続気孔を有していることを特徴とする炭化ケイ素系セラミックス多孔質材。
  2. 炭素、炭化ケイ素、およびシリコンのうちの少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1に記載の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材。
  3. 上記スポンジ状多孔質体は、上記スポンジに、シリコン粉末、およびフェノール樹脂またはフラン樹脂を含むスラリーがさらに含浸されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材。
  4. 上記スポンジ状多孔質体は、上記スポンジに、上記炭化ケイ素粉末がさらに含まれた上記スラリーが含浸されてなることを特徴とする請求項3に記載の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材。
  5. ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジに、樹脂類およびシリコン粉末を含むスラリー、または樹脂類、シリコン粉末および炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸させて、スポンジ状多孔質体を形成するスラリー含浸工程、
    上記スラリー含浸工程後に、上記スポンジ状多孔質体を一軸圧縮成形するスポンジ圧縮成形工程、
    上記スポンジ状多孔質体を焼成および炭素化して、炭素化多孔質体を形成する焼成炭素化工程、並びに
    上記炭素化多孔質体に、シリコンを反応焼結させ、あるいはシリコンを反応焼結させた後にシリコンを溶融含浸させるシリコン反応焼結工程
    を含むことを特徴とする炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法。
  6. ポリウレタン、ポリエチレンまたはゴムからなるスポンジを一軸圧縮成形するスポンジ圧縮成形工程、
    上記スポンジ圧縮成形工程後に、一軸圧縮成形されたスポンジに、樹脂類およびシリコン粉末を含むスラリー、または樹脂類、シリコン粉末および炭化ケイ素粉末を含むスラリーを含浸させて、スポンジ状多孔質体を形成するスラリー含浸工程、
    上記スポンジ状多孔質体を焼成および炭素化して、炭素化多孔質体を形成する焼成炭素化工程、並びに
    上記炭素化多孔質体に、シリコンを反応焼結させ、あるいはシリコンを反応焼結させた後にシリコンを溶融含浸させるシリコン反応焼結工程
    を含むことを特徴とする炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法。
  7. 上記スラリー含浸工程では、上記スポンジにおける連続気孔を塞がないように上記スラリーを含浸させて上記スポンジ状多孔質体を形成することを特徴とする請求項5または6に記載の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法。
  8. 上記スラリー含浸工程後に、上記スポンジを絞ることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法。
  9. 請求項5〜8のいずれか1項に記載の炭化ケイ素系セラミックス多孔質材の製造方法により製造され、
    気孔径が0.1μm以上、500μm未満の範囲内である連続気孔を有していることを特徴とする炭化ケイ素系セラミックス多孔質材。
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