JP2010028144A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パッド領域における内部応力発生時にその応力が接続孔に偏って集中することを防止し、それに起因する配線機能の劣化を回避することを可能とするとともに、格子状の配線をCMPの対象面としたとき、CMP時のディッシング量及びエロージョン量を低減させる。
【解決手段】パッド領域内において低誘電率絶縁膜に形成された第1の接続孔の占有密度が、素子領域における前記第2の接続孔の占有密度よりも高く、パッド領域における前記低誘電率絶縁膜の上方に、前記素子領域と外部とを電気的に接続するための格子状の配線が形成される。格子状の配線は、パッド領域における低誘電率絶縁膜の上方にさらに形成された低誘電率絶縁膜に格子状の配線溝パターンが形成され、当該配線溝パターン内に配線材料を埋め込むことにより形成された配線である。また、第1の接続孔及び格子状の配線はデュアルダマシン法によって形成される。
【選択図】図24

Description

本発明は、素子領域と素子領域と外部とを電気的に接続するためのパッド領域を有する半導体装置及びその製造方法に関するものである。
近年では、半導体素子の高集積化とチップサイズの縮小化に伴い、配線の微細化及び多層配線化が加速的に進められている。こうした多層配線を有するロジックデバイスにおいては、配線遅延がデバイス信号遅延の支配的要因の1つになりつつある。デバイス信号遅延は配線抵抗値と配線容量の積に比例しており、配線遅延の改善、即ちデバイスの動作スピードの向上には主に配線抵抗値の軽減が重要である。
そこで、配線の低抵抗化を図るため、従来のAl配線に代わってCu配線を形成することが検討されている。しかしながら、Cuの物質的特性及び上述したチップサイズの縮小化の背景下、Cu膜を直接エッチングしてCu配線を形成する手法に技術的な限界が生じ始めている。よって層間絶縁膜にホールパターン又は溝パターンを形成し、Cu配線材料を埋め込むことにより配線を形成するプロセス、所謂ダマシンプロセスと呼ばれる手法の開発が急速に進められている。
さらに近年では、デバイスの動作スピードの高速化を図る上で同層間、異層間の電気容量(配線容量)の低減が要求されつつある。そこで層間絶縁膜に低誘電率絶縁膜を適用することが提案されているが、低誘電率絶縁膜は、従来のシロキシサン結合を持つようなシリコン酸化膜を元とした材料と比較して、ヤング率、硬さ、熱膨張といった物性値が大きく異なり、これが起因して以下に述べる製造工程上での不具合が生じる。
一般に低誘電率化を進めるには、原子或いは分子といった材料内部の構造変化が必要であり、原子間距離、分子間距離が離れれば誘電率の低下が進むが、同時に原子間距離、分子間距離が離れることにより結合力が弱くなるため、熱或いは機械的な特性、薬液に対する耐性など、影響を受け易い材料となる。
微細な加工により形成されたLSIのパッド領域には、配線構造内の配線パターンに比べて比較的大きいパターンの電極パッドを最終的に形成する必要がある。ここで電極パッドは、LSIの半導体構造を形成した後の回路試験、TEG(Test Element Group)等の開発における特性評価などのためLSIの素子領域と外部を電気的に接続するためのものである。そのため大きさは概ね40μm〜100μm程度の全面配線である。
半導体は通常ウェーハと呼ばれる円形基板上に形成され、製造工程完了後、チップとして切り出され、種々の外乱のチップへの影響を抑制することが可能なプラスチックパッケージ或いはセラミックパッケージへと加工される。また、パッケージは外部回路に適した大きさの電極を有し、電極パッドとパッケージ側電極とを電気的に接続するためのワイヤーボンディング、バンプ形成がなされる際には、パッド領域内部に対して機械的な力が印加され、その後、良好な接続が行われたかを確認する為の引っ張り試験等が行われる。
しかしながら、上記のような押し込みによる圧着及び引っ張り試験が行われると、パッド領域内部には応力が発生する。低誘電率材料のヤング率は一般に小さいため、電極パッドに外力が加えられた場合に低誘電率材料で構成される低誘電率層は容易に変形し、その印加された力は結局のところ溝パターンやホールパターンで形成された接続孔の配線材料部分で支えることになる。
このように、配線材料に比べてヤング率が小さい層間絶縁膜を用いる場合、電極パッドへのワイヤーボンディング、バンプ形成時等の押し込みによる圧着及び引っ張り試験等によって生じる内部応力は配線材料部分に集中してしまう。この応力が配線材料部分に集中し降伏応力に達すると、パッド領域の配線機能に支障を来す。
そこで本発明の目的は、パッド領域における内部応力発生時にその応力が接続孔に偏って集中することを防止し、それに起因する配線機能の劣化を回避することを可能とするとともに、格子状の配線をCMPの対象面としたとき、CMP時のディッシング量及びエロージョン量を低減させることが可能とすることにある。
本発明者は、鋭意検討の結果、以下に示す発明の諸態様に想到した。
本発明は、低誘電率絶縁膜に配線構造を含む素子領域と、前記素子領域と外部とを電気的に接続するためのものであり、前記素子領域に付随して前記低誘電率絶縁膜が形成されて成るパッド領域とを含む半導体装置を対象とする。本発明では、前記パッド領域内において前記低誘電率絶縁膜に形成された第1の接続孔の占有密度が、前記素子領域における前記第2の接続孔の占有密度よりも高く、前記パッド領域における前記低誘電率絶縁膜の上方に、前記素子領域と外部とを電気的に接続するための格子状の配線が形成され、前記格子状の配線は、前記パッド領域における前記低誘電率絶縁膜の上方にさらに形成された低誘電率絶縁膜に格子状の配線溝パターンが形成され、当該配線溝パターン内に配線材料を埋め込むことにより形成された配線であり、前記第1の接続孔及び前記格子状の配線はデュアルダマシン法によって形成されることを特徴とする。
本発明は、低誘電率絶縁膜に配線構造を含む素子領域と、前記素子領域と外部とを電気的に接続するためのものであり、前記素子領域に付随して前記低誘電率絶縁膜が形成されて成るパッド領域とを含む半導体装置を対象とする。本発明は、前記パッド領域内において前記低誘電率絶縁膜に形成された第1の接続孔の占有密度が、前記素子領域における前記第2の接続孔の占有密度よりも高く、前記パッド領域における前記低誘電率絶縁膜の上方に、前記素子領域と外部とを電気的に接続するための格子状の配線が形成され、前記格子状の配線は、前記パッド領域における前記低誘電率絶縁膜の上方にさらに形成された低誘電率絶縁膜に格子状の配線溝パターンが形成され、当該配線溝パターン内に配線材料を埋め込むことにより形成された配線であり、前記第1の接続孔及び前記格子状の配線はシングルダマシン法によって形成されることを特徴とする。
本発明は、素子領域と前記素子領域と外部とを電気的に接続するためのパッド領域とを有する半導体装置の製造方法もその対象とする。本発明に係る半導体装置の製造方法は、前記素子領域とともに前記パッド領域に第1の低誘電率絶縁膜を形成する工程と、前記パッド領域における前記第1の低誘電率絶縁膜の上方にさらに第2の低誘電率絶縁膜を形成する工程と、前記パッド領域の前記第1の低誘電率絶縁膜に第1の接続孔パターンを、前記素子領域の前記第1の低誘電率絶縁膜に第2の接続孔パターンを夫々形成する工程と、前記第2の低誘電率絶縁膜に格子状の配線溝パターンを形成する工程と、前記第1の接続孔パターン、前記第2の接続孔パターン及び前記格子状の配線溝パターンに配線材料を埋め込むことにより、第1の接続孔、第2の接続孔及び格子状の配線を夫々形成する工程とを含み、前記第1の接続孔の占有密度を、前記素子領域における前記第2の接続孔の占有密度より高く形成することを特徴とする。
本発明は、素子領域と前記素子領域と外部とを電気的に接続するためのパッド領域とを有する半導体装置の製造方法もその対象とする。本発明に係る半導体装置の製造方法は、前記素子領域とともに前記パッド領域に第1の低誘電率絶縁膜を形成する工程と、前記パッド領域の前記第1の低誘電率絶縁膜に第1の接続孔パターンを、前記素子領域の前記第1の低誘電率絶縁膜に第2の接続孔パターンを夫々形成する工程と、前記第1の接続孔パターン及び前記第2の接続孔パターンに配線材料を埋め込むことにより、第1の接続孔及び第2の接続孔を夫々形成する工程と、前記パッド領域における前記第1の低誘電率絶縁膜の上方にさらに第2の低誘電率絶縁膜を形成する工程と、前記第2の低誘電率絶縁膜に格子状の配線溝パターンを形成する工程と、前記格子状の配線溝パターンに配線材料を埋め込むことにより、格子状の配線を形成する工程とを含み、前記第1の接続孔の占有密度を、前記素子領域における前記第2の接続孔の占有密度より高く形成することを特徴とする。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、パッド領域の第1の接続孔を素子領域の何れかの部位における第2の接続孔より高密度に配置したので、内部応力発生時にその応力が第1接続孔に偏って集中することを防止し、それに起因する配線機能の劣化を回避することが可能となる。また、格子状の配線をCMPの対象面としたとき、その対象面において配線材料の面積及び密度を低くすることができるので、CMP時のディッシング量及びエロージョン量を低減させることが可能となる。
ビア層に発生する内部応力とビア層におけるビアの面積割合との関係を示したグラフである。 ビア層に発生する内部応力とビア層におけるビアの面積割合との関係を示したグラフである。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図3に引き続き、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図4に引き続き、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図5に引き続き、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図3に引き続き、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図7に引き続き、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図8に引き続き、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図9に引き続き、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図10に引き続き、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図11に引き続き、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した平面図及び断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るパッド形成領域と同様のCu多層配線構造をシングルダマシン法によって構成したときの断面図である。 比較例1に係るパッド形成領域の構成例を示した平面図及び断面図である。 比較例1に係るパッド形成領域の構成に生じる問題点を説明するための図である。 比較例1に係るパッド形成領域の構成に生じる他の問題点を説明するための図である。 比較例2に係るパッド形成領域の構成例を示した平面図及び断面図である。 比較例2に係るパッド形成領域の構成に生じる問題点を説明するための図である。 比較例2に係るパッド形成領域の構成に生じる他の問題点を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した平面図及び断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した平面図及び断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した平面図及び断面図である。 本発明の第5の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した平面図及び断面図である。 本発明の第6の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した平面図及び断面図である。 本発明の第7の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した平面図及び断面図である。 本発明の第8の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した平面図である。 本発明の第9の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した平面図である。 本発明の第10の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した平面図及び断面図である。 本発明の第11の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した平面図及び断面図である。 本発明の第11の実施形態に係るパッド形成領域の他の構成例を示した平面図及び断面図である。 本発明の第12の実施形態に係る素子形成領域及びパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した断面図である。 本発明の第13の実施形態に係る素子形成領域及びパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した断面図である。 本発明の第14の実施形態に係る素子形成領域及びパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した断面図である。 本発明の第15の実施形態に係る素子形成領域及びパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した断面図である。 本発明の第16の実施形態に係る素子形成領域及びパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した断面図である。
−本発明の基本骨子−
ワイヤーボンディングやバンプ形成の際に印加される力によってパッド領域には内部応力が発生する。配線材料と層間絶縁膜のヤング率の違いから内部応力は配線材料が埋め込まれた接続孔側に偏って集中し、それが例えば配線材料の降伏応力点に達すると、パッド領域の配線機能に支障を来してしまう。このような従来の問題点を解消すべく、本発明者はパッド領域における接続孔の占有密度を、素子領域の何れかの部位における接続孔の占有密度より高く形成する本発明独自の構成を想到した。この構成により内部応力が接続孔に偏って集中することを防止し、配線機能の信頼性の低下を回避するものである。ここでいう接続孔とは、上層配線と下層配線を接続するために配線材料がビアホールに埋め込まれた一部配線構造のことをいう。以下の説明では、この一部配線構造を全体配線構造におけるビア部と称する。また、本発明者が想到した独自の構成として、パッド領域の接続孔の占有密度を素子領域の任意の部位における接続孔の占有密度より高く形成してもよい。この構成であっても上記の本発明の作用・効果を同様に奏することができる。
−層間絶縁膜及び配線構造におけるビア部(接続孔)の力学的特性−
ここで、層間絶縁膜及び配線構造におけるビア部の力学的特性について説明する。ここでは、電極パッドに対するバンプの接合力を評価するための引っ張り試験を前提にして説明を行うものとする。層間絶縁膜はその膜厚に比べて水平方向の広がりは大きいので、説明の簡単のため、その引っ張り力が垂直に印加される場合を考える。従って、ビア部と層間絶縁膜では同じ量の歪みが生じるものとして考えることができる。このとき、ビア部に印加される応力;σmは、ビア部のヤング率をEmとし、ビア部及び層間絶縁膜に生じる歪みをεとすると、次の式1によって示される。
σm=Em×ε・・・(式1)
同様に、層間絶縁膜に印加される応力;σiは、層間絶縁膜のヤング率をEiとすると、次の式2によって示される。
σi=Ei×ε・・・(式2)
式1及び式2からCu膜と層間絶縁膜にかかる応力の比は、次の式3に示されるように、ヤング率の比となる。
σm:σi=Em:Ei・・・(式3)
例えば、EmとしてCuのヤング率、Eiとして低誘電率絶縁材料である"SiLK(SiLK:Dow Chemical社の登録商標であり、ポリアリルエーテル系化合物からなる有機絶縁膜材料)"のヤング率を式3に代入し、また一方で、比較の対象として、EmとしてCuのヤング率、EiとしてSiO2のヤング率を式3に代入すると、次の式4、式5となる。尚、Cu、"SiLK"及びSiO2は下記の表1から引用したものである。
σcu:σsilk=1:0.020・・・(式4)
σcu:σsio=1:0.55・・・(式5)
Figure 2010028144
式4及び式5に示されるように、ビア部と層間絶縁膜にかかる内部応力の比は、層間絶縁膜がシリコン酸化膜からなる場合と比べて、低誘電率絶縁膜で構成されている方が層間絶縁膜にかかる内部応力の割合が低くなる。
次に、ビア部と層間絶縁膜にかかる応力値の算出式を求める。引っ張り試験による外力;Fとビア部及び層間絶縁膜が支える力との釣り合いは、次の式6によって表される。ここで、Smはビア部の面積、Siは同じく層間絶縁膜の面積である。
F=σm×Sm+σi×Si・・・(式6)
式1及び式2を式6に代入すると、次の式7又は式8によって夫々表される。
F=σm×Sm+(Ei/Em)×σm×Si=σm×(Sm+(Ei/Em)×Si)・・・(式7)
F=(Em/Ei)×σi×Sm+σi×Si=σi×((Em/Ei)×Sm+Si)・・・(式8)
式7及び式8を夫々σm、σiについて解き、ビア部と層間絶縁膜の面積割合の函数としてグラフにしたものを図1及び図2に示す。尚、図1では、直径40μmの円形の電極パッドに40gfの引っ張り力を印加した場合について示し、図2では、直径50μmの円形の電極パッドに20gfの引っ張り力を印加した場合について示している。
先ず、図1のグラフについて説明すると、層間絶縁膜をシリコン酸化膜で構成し、ビア部をCu膜で構成した場合(図中では、SiO2/Cu)には、層間絶縁膜の面積割合が増加してもビア部にかかる内部応力はそれほど増加しない。これに対して、層間絶縁膜を"SiLK"で構成し、ビア部をCu膜で構成した(図中では、"SiLK"/Cu)場合には、層間絶縁膜の面積割合が増加すると、ビア部にかかる内部応力は急激に増加する。
また、図1のグラフには、グレイン径が0.1μm、0.5μm、1.0μmのCuの降伏応力点が示されているが、層間絶縁膜を"SiLK"で構成した場合には、層間絶縁膜の面積割合次第でビア部にかかる内部応力が降伏応力点に達してしまうことがわかる。尚、Cuの降伏応力点とは、これ以上の応力が印加されるとCuに降伏が起こる応力値である。このように、グレイン径が同じCu膜でビア部を構成している場合には、層間絶縁膜を"SiLK"で構成しているか、シリコン酸化膜で構成しているかによって降伏応力点に達する層間絶縁膜の面積割合が2倍近く異なることが分かる。
さらに、図1のグラフには、低誘電率絶縁材料であるポーラスシリカ系の"IPS(Interpapenetrated Siloxane:触媒化成工業株式会社の登録商標)"、オルガノシリケートグラス(図中では、"BD(Black Diamond):アプライドマテリアル社の登録商標")により層間絶縁膜を構成し、ビア部をCu膜で構成した場合(図中では夫々、"IPS"/Cu,"BD"/Cu)についても示している。"IPS"及び"BD"のヤング率は夫々11(Gpa)、5.5(Gpa)と低い値であるため、層間絶縁膜を"SiLK"で構成した場合と同様に、層間絶縁膜の面積割合の増加に伴って、急激にビア部にかかる内部応力が増加する。
図2のグラフは、層間絶縁膜を"SiLK"、ビア部をCu膜で構成した場合(図中、Cu/"SiLK")、層間絶縁膜をシリコン酸化膜、ビア部をCu膜で構成した場合(図中、Cu/SiO2)、及び、層間絶縁膜をポーラスシリカ系"IPS"、ビア部をCu膜で構成した場合(図中、Cu/"IPS")について示している。
図2に示す例は、図1の例と異なる条件下での試みであるが、やはり低誘電率絶縁材料"SiLK"で層間絶縁膜が形成されている場合は、層間絶縁膜の面積割合が増加すると急激にビア部に内部応力がかかり、Cuの降伏応力点に達する場合が見受けられる。これに対して、シリコン酸化膜で層間絶縁膜を形成した場合には、層間絶縁膜の面積割合が増加してもビア部には内部応力がそれほどかからず、Cu降伏応力点に達しない。
また、図2には層間絶縁膜にかかる内部応力についても示されており、層間絶縁膜をポーラスシリカ系"IPS"、"SiLK"で構成した場合には、層間絶縁膜の面積割合が増加すると、一定のところで層間絶縁膜に印加される内部応力が急激に増加し、夫々の破断応力点に達してしまう。尚、ここでいう破断応力点とは、これ以上の応力が印加されると破断が生じる応力値のことをいう。これに対して、層間絶縁膜をシリコン酸化膜で構成した場合には、層間絶縁膜の面積割合が増加しても層間絶縁膜に印加される内部応力はそれほど増加せず、その破断応力点には達しない。
本発明では、同層間、異層間の電気容量(配線容量)の低減を図るべく層間絶縁膜を低誘電率絶縁材料で構成しており、特にその低誘電率材料はオルガノシリケートグラス"BD"、"SiLK"、"IPS"等のヤング率が20GPa以下のものを用いることが好ましい。しかしながら、上記のように、電極パッド下の層間絶縁膜をオルガノシリケートグラス"BD"、"SiLK"、"IPS"等の低誘電率絶縁材料で構成した場合、内部応力の発生によりビア部及び層間絶縁膜に障害が生じ易く、配線機能の信頼性を低下させる恐れがある。これに対して、本発明は電極パッド下のビア部を高密度に配置することによって、内部応力がビア部に偏って集中することを防止することを可能としている。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。図3〜図12は、本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示した概略断面図である。
−MOSトランジスタ構造の形成−
先ず、シリコン基板上にMOSトランジスタ構造を形成する。
具体的には、図3(a)に示すように、シリコン基板1の素子分離領域にSTI(Shallow Trench Isolation)法により、素子分離構造2を形成し、素子形成領域には素子活性領域を画定し、パッド形成領域には素子分離構造2を全面に形成する。
続いて、熱酸化法により、素子形成領域の素子活性領域にのみゲート絶縁膜3を形成する。そして、CVD法により、全面に多結晶シリコン膜を堆積し、パターニングすることにより素子活性領域にのみゲート電極4を形成する。
続いて、ゲート電極4をマスクにして、不純物を低濃度に浅くイオン注入した後、CVD法によりシリコン酸化膜を堆積し、全面を異方性エッチングすることにより、ゲート電極4の側面にのみ前記シリコン酸化膜を残し、サイドウォール5を形成する。そして、ゲート電極4及びサイドウォール5をマスクにして、再度不純物を高濃度に深くイオン注入し、LDD構造のソース/ドレイン6を形成する。
続いて、全面にシリコン窒化膜7を形成した後、層間絶縁膜となるシリコン酸化膜8を堆積する。そして、ソース/ドレイン6の表面の一部を露出させるように、シリコン酸化膜8をパターニングし、コンタクトホール9を形成する。
続いて、コンタクトホール9の内壁面を覆うように、下地膜となるTiN膜10を形成した後、コンタクトホール9を埋め込むようにタングステンを堆積し、CMP(Chemical-Mechanical Polishing)法により、表面を平坦化させてタングステンプラグを形成する。尚、ゲート電極4と配線とを電気的に接続するためにゲート電極4上にもプラグが必要であるが、ここでは、ソース/ドレイン6に対するプラグとゲート電極4に対するプラグとが同一断面上にはないものとし、図3(a)及び以下に示す図面上ではゲート電極4に対するプラグの図示を省略する。
−Cu配線構造の形成;デュアルダマシン法−
次に、上記MOSトランジスタ構造上にCu配線構造を形成する。ここでは先ずデュアルダマシン法によってCu多層配線を形成する場合について説明する。
図3(b)に示すように、配線層の層間絶縁膜となるシリコン酸化膜8上に、エッチングストッパー膜となるシリコンカーバイド膜(SiC膜)11を70nm程度の膜厚で形成する。次に、配線層の層間絶縁膜となるオルガノシリケートグラス膜(SiOC膜)12、CMP法による研磨工程時の保護膜となるシリコン酸化膜(SiO膜)101を夫々、350nm、150nm程度の膜厚で形成した後、フォトレジスト13を塗布し、露光、現像を施して配線パターン14を形成する。
続いて、図4(a)に示すように、配線パターン14が形成されたフォトレジスト13をマスクにして、CF系ガスを含む混合ガスを用いてオルガノシリケートグラス膜12及びシリコン酸化膜101をシリコンカーバイド膜11が露出するまで異方性エッチングする。
次に、残存するフォトレジスト13をアッシングにより除去した後、CHF系ガスを含む混合ガスを用いてシリコンカーバイド膜11をエッチングにより除去し、配線溝を形成する。ここで、アッシングによりシリコン酸化膜8がダメージを受けることがなければ、CF系ガスを含む混合ガスを用いて一度に、シリコン酸化膜101、オルガノシリケートグラス膜12及びシリコンカーバイド膜11をエッチングし、そして、アッシングによりフォトレジスト13を除去してもよい。その後、適度な熱処理を加え、シリコンカーバイド膜11及びオルガノシリケートグラス膜12が吸湿した材料を脱ガスにより除去する。
次に、例えばタンタルナイトライド(TaN)からなるバリアメタル膜15を30nm程度の膜厚で形成した後、Cu膜16を1500nm程度の膜厚で形成する。ここで、Cu膜16を成膜する手法として、バリアメタル膜15上にシード金属膜をスパッタリング装置によって成膜した後、シード金属膜を電極に利用するメッキ法を用いればCu膜16を成膜することができる。
続いて、図4(b)に示すように、シリコン酸化膜101が露出するまでCMP法により研磨した後、配線溝内のみにCu膜16が残るように形成する。次に、エッチングストッパー膜及びCu拡散防止膜となるシリコンカーバイド膜(SiC膜)17、層間絶縁膜となるオルガノシリケートグラス膜18、配線層形成時のエッチングストッパー膜となるシリコンカーバイド膜19、配線層の層間絶縁膜となるオルガノシリケートグラス膜20、及び、CMP法による研磨工程時の保護膜となるシリコン酸化膜21を順次形成する。ここで、シリコンカーバイド膜17は70nm程度の膜厚、オルガノシリケートグラス膜18は600nm程度の膜厚、シリコンカーバイド膜19は70nm程度の膜厚、オルガノシリケートグラス膜20は350nm程度の膜厚、シリコン酸化膜21は150nm程度の膜厚で形成する。
次に、シリコン酸化膜21上にフォトレジスト22を塗布し、露光、現像を施すことにより、ビアホールを形成するためのビアパターン23を形成する。その際に、パッド形成領域には素子形成領域より大きな断面積を有するビアパターン23を形成する。
続いて、図5(a)に示すように、シリコン酸化膜21、オルガノシリケートグラス膜20、シリコンカーバイド膜19、オルガノシリケートグラス膜18の順に、種々のプロセス条件を変更しながらCF系ガスを含む混合ガスを用いてシリコンカーバイド膜17が露出するまで異方性エッチングを行う。これにより、パッド形成領域には素子形成領域より大きな面積のビアホール24が形成される。
次に、保護膜として利用する樹脂25を塗布及び溶解の手法でビアホールの下方部位に埋め込んだ後、全面にフォトレジスト26を塗布し、露光、現像を施して配線パターン27を形成する。
続いて、図5(b)に示すように、配線パターン27が形成されたフォトレジスト26をマスクとして、CF系ガスを含む混合ガスを用いてシリコン酸化膜21及びオルガノシリケートグラス膜20をシリコンカーバイド膜19が露出するまで異方性エッチングし、配線溝102を形成する。次に、アッシングによりフォトレジスト26及び樹脂25を同時に除去する。
続いて、図6(a)に示すように、CF系ガスを含む混合ガスを用いて、ビアホール24の底部に残るシリコンカーバイド膜17及び配線溝102の低部に残るシリコンカーバイド膜19を異方性エッチングして除去する。次に、適度な熱処理を加えて、Cu膜16のコンタクト面、シリコンカーバイド膜17、オルガノシリケートグラス膜18、シリコンカーバイド膜19及びオルガノシリケートグラス膜20が吸湿した材料を脱ガスにより除去した後に、例えばタンタルナイトライドからなるバリアメタル膜121を30nm程度の膜厚で形成し、メッキ法によりCu膜28を1500nm程度の膜厚で配線溝102及びビアホール24に埋め込む。
続いて、図6(b)に示すように、Cu膜28及びバリアメタル膜121をCMP法によりシリコン酸化膜21が露出するまで研磨し、配線溝102及びビアホール24内のみにCu膜28及びバリアメタル膜121を残存させる。以降、Cu膜28で形成された配線を電極パッドとする場合には、カバー膜として機能するシリコン窒化膜29を当該配線層上に形成した後、その一部に開孔を形成する。そして、その開孔部に例えば金線を接続して電極パッドと外部とを電気的に接続させる。さらに上層に配線構造を形成する場合には、図3(a)〜図6(b)と同様の製造工程を繰り返すことで更なる多層配線構造を形成することができる。
また、電極パッドの他の構成例として、Cu膜28上にAl層を形成し、当該Al層と密着性の良いAl金線を用いて外部と電極パッドを接続したり、Al層上にバンプを形成することによって、Cu膜28の表面露出による腐食を防止可能な構成としてもよい。
以上により、パッド形成領域の電極パッド下には素子形成領域より大きな断面積のビアホールが形成される。従って、パッド形成領域に素子形成領域と同数若しくはそれ以上の数のビア部を形成すると、パッド形成領域のビア部の占有密度を素子形成領域より高密度にすることができる。これにより、内部応力が発生したとき、過度な負荷がビア部に集中してしまうことを防止することができ、ビア部(Cu膜)に降伏が起きてしまう等、電極パッドへの外力印加時における配線機能の劣化要因を回避することが可能となる。また、パッド形成領域のビア部が素子形成領域の任意の部位におけるビア部の占有密度より高く形成されていれば、上記の効果を得ることができることは勿論であるが、局所的に素子形成領域の何れかの部位(例えば、ビア部の占有密度が最も低い部位)をみて、少なくともその部位におけるビア部の占有密度よりもパッド形成領域のビア部の占有密度が高く形成されていれば、上記効果を同様に奏することができる。
−Cu多層配線構造の形成;シングルダマシン法−
次に、Cu多層配線構造のシングルダマシン法による製造方法について説明する。MOSトランジスタ構造の形成は図3(a)に基づいて既に説明したのでここでは省略する。
先ず、図7(a)に示すように、層間絶縁膜となるシリコン酸化膜8上にエッチングストッパー膜となるシリコンカーバイド膜30を70nm程度の膜厚で形成する。次に、オルガノシリケートグラス膜31及びシリコン酸化膜32を夫々350nm、150nm程度の膜厚で形成する。
次に、シリコン酸化膜32上にフォトレジスト33を塗布し、露光、現像を施して、オルガノシリケートグラス膜31及びシリコン酸化膜32に配線溝を形成するための配線パターン34を形成する。
続いて、図7(b)に示すように、配線パターン34が形成されたフォトレジスト33をマスクにして、CF系ガスを含む混合ガスを用いてオルガノシリケートグラス膜31及びシリコン酸化膜32をシリコンカーバイド膜30が露出するまで異方性エッチングする。次に、残存するフォトレジスト33をアッシングにより除去した後、CHF系ガスを含む混合ガスを用いてシリコンカーバイド膜30をエッチングにより除去し、配線溝を形成する。ここで、アッシングによりシリコン酸化膜8がダメージを受けることがなければ、CF系ガスを含む混合ガスを用いて一度にシリコン酸化膜32、オルガノシリケートグラス膜31及びシリコンカーバイド膜30をエッチングし、そして、アッシングによりフォトレジスト33を除去してもよい。次に、適度な熱処理を加えて、オルガノシリケートグラス膜31及びシリコンカーバイド膜30が吸湿した材料を脱ガスにより除去する。
続いて、図8(a)に示すように、例えばTaNからなるバリアメタル膜35を30nm程度の膜厚で形成した後、Cu膜36を1500nm程度の膜厚で形成する。
続いて、図8(b)に示すように、シリコン酸化膜32が露出するまでCMP法により研磨することにより、配線溝内にのみCu膜36を残す。次に、エッチングストッパー膜及びCu拡散防止膜となるシリコンカーバイド膜37、ビア層の層間絶縁膜となるオルガノシリケートグラス膜38、及び、シリコン酸化膜39を順次形成する。ここで、シリコンカーバイド膜37は70nm程度、オルガノシリケートグラス膜38は450nm程度、シリコン酸化膜39は150nm程度の膜厚で形成する。
次に、シリコン酸化膜39上にフォトレジスト40を塗布し、露光、現像を施すことにより、ビアホールを形成するためのビアパターン41を形成する。その際に、パッド形成領域には素子形成領域より大きな断面積を有するビアパターン41を形成する。
続いて、図9(a)に示すように、種々のプロセス条件を変更しながら、シリコン酸化膜39及びオルガノシリケートグラス膜38を、CF系ガスを含む混合ガスを用いてシリコンカーバイド膜37が露出するまで異方性エッチングを行う。
続いて、図9(b)に示すように、CHF系ガスを含む混合ガスを用いてビアホール42の底部に残るシリコンカーバイド膜37を異方性エッチングして除去する。これにより、パッド形成領域には素子形成領域より大きな断面積のビアホール42が形成される。次に、適度な熱処理を加えてCu膜36のコンタクト面、シリコンカーバイド膜37及びオルガノシリケートグラス膜38が吸湿した材料を脱ガスにより除去した後に、タンタルナイトライドからなるバリアメタル膜43を30nm程度の膜厚で形成し、メッキ法によりCu膜44を1500nm程度の膜厚でビアホール42に埋め込む。
続いて、図10(a)に示すように、Cu膜44及びバリアメタル膜43をCMP法によりシリコン酸化膜39が露出するまで研磨し、ビアホール42内のみにCu膜44及びバリアメタル膜43を残存させる。
続いて、図10(b)に示すように、エッチングストッパー膜及びCu拡散防止膜となるシリコンカーバイド膜103、配線層の層間絶縁膜となるオルガノシリケートグラス膜104、及び、CMP法による研磨工程時の保護膜となるシリコン酸化膜105を順次形成する。ここで、シリコンカーバイド膜103は70nm程度の膜厚、オルガノシリケートグラス膜104は350nm程度の膜厚、シリコン酸化膜105は150nm程度の膜厚で形成する。次に、シリコン酸化膜105上にフォトレジスト106を塗布し、露光、現像を施すことにより、配線溝を形成するための配線パターン107を形成する。
続いて、図11(a)に示すように、配線パターン107が形成されたフォトレジスト106をマスクにして、CF系ガスを含む混合ガスを用いてシリコン酸化膜105及びオルガノシリケートグラス膜104をシリコンカーバイド膜103が露出するまで異方性エッチングした後、残存するフォトレジスト106をアッシングにより除去する。そして、シリコンカーバイド膜103をシリコン酸化膜39が露出するまで異方性エッチングし、配線溝110を形成する。次に、適度な熱処理を加え、Cu膜44のコンタクト面、オルガノシリケートグラス膜104及びシリコンカーバイド膜103が吸湿した材料を脱ガスにより除去する。
続いて、図11(b)に示すように、例えばタンタルナイトライドからなるバリアメタル膜108を30nm程度の膜厚で形成した後、メッキ法によりCu膜109を1500nm程度の膜厚で配線溝110に埋め込む。
続いて、図12に示すように、Cu膜109及びバリアメタル膜108をCMP法によりシリコン酸化膜105が露出するまで研磨し、配線溝110内のみにCu膜109及びバリアメタル膜108を残存させる。以降、Cu膜109で形成された配線を電極パッドとする場合には、カバー膜として機能するシリコン窒化膜111を当該配線層上に形成した後、その一部に開孔を形成し、開孔部に例えば金線を接続して電極パッドと外部とを電気的に接続させる。さらに上層に配線構造を形成する場合には、図8(b)〜図12と同様の製造工程を繰り返すことで更なる多層配線構造を形成することができる。
また、電極パッドの他の構成例として、Cu膜109上にAl層を形成し、当該Al層と密着性の良いAl金線を用いて外部と電極パッドを接続したり、Al層上にバンプを形成することによって、Cu膜109の表面露出による腐食を防止可能な構成としてもよい。
このように、シングルダマシン法によってもパッド形成領域に素子形成領域より大きな断面積のビア部が形成される。従って、パッド形成領域に素子形成領域と同数若しくはそれ以上の数のビア部を形成すると、パッド形成領域のビア部の占有密度を素子形成領域より高密度にすることができる。また、パッド形成領域のビア部を高密度に形成するためには、各ビア部の断面積を大きく形成することの他、素子形成領域とパッド形成領域の双方間においてビア部を同等の断面積で形成し、パッド形成領域における単位面積当たりのビア部の数を素子形成領域より多く形成することでも可能である。
また、パッド形成領域のビア部が素子形成領域の任意の部位におけるビア部の占有密度より高く形成されていれば、上記の効果を得ることができることは勿論であるが、局所的に素子形成領域の何れかの部位(例えば、ビア部の占有密度が最も低い部位)をみて、少なくともその部位におけるビア部の占有密度よりもパッド形成領域のビア部の占有密度が高く形成されていれば、上記効果を同様に奏することができる。
<第1の実施形態>
図13は、本発明の第1の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した平面図(図13(a))及び断面図(図13(b))である。以下に説明する第1〜第16の実施形態は、上記説明と同様の製造工程を経て製造されるものであるため、その詳細な説明は省略する。尚、図13(b)は、図13(a)の平面図に示される一点鎖線に沿ったパッド形成領域の断面構成を示した図である。
第1の実施形態に係るパッド形成領域は、図13に示されるように、デュアルダマシン法によって形成されたものであり、配線に内包される領域に複数のビア部を均等に分布させ、素子形成領域の何れかの部位よりは高密度にビア部を配置している。図13上では、円形型の断面構成を有するビア部が示されているが、矩形型やその他任意の形状を適用することも可能である。製造方法としては、図4(b)に示すフォトレジスト22のビアパターン23を変更することによって本実施形態に係るビア部を形成することが可能である。尚、ここでいう「内包される領域」とは、配線形成領域の下方においてその領域に内包される領域のことをいう。
また、本実施形態では、デュアルダマシン法により形成されたパッド形成領域について説明したが、図14に示すように、シングルダマシン法によっても同様のビア部の構成を有するCu多層配線構造を形成することができる。この場合の製造方法としては、図8(b)に示すフォトレジスト40のビアパターン41を変更することによって本実施形態に係るビア部を形成することが可能である。
<比較例1>
ここで、上記第1の実施形態と同様にデュアルダマシン法によって形成し得るパッド形成領域の構成例を比較例1として説明する。図15は、比較例1に係るパッド形成領域の構成例を示した平面図(図15(a))及び断面図(図15(b))である。図15に示すように、比較例1では、内部応力がビア部47側に偏って集中してしまうことを防止するために、配線48に内包される領域に低誘電率絶縁膜が全く除かれた大きなビア部47を形成している。
しかしながら、比較例1に係るビア部47を形成するためには、素子形成領域と比べて相当大きな断面積を有するビアホール49を形成する必要がある。従って、素子形成領域のビアホールに基準を合わせた膜厚で配線材料(例えば、Cu)50を埋め込んだ場合、図16に示すように、パッド形成領域側では表面段差が生じてしまう。
ここで、パッド形成領域側に表面段差が生じる事象を具体的に検証する。メッキ法では等方的にCu膜の成膜が進むため、底面からの成長と同時に側面からも成長が生じる。例えば、素子形成領域及びパッド形成領域におけるビアホールの深さが800nmであり、素子形成領域のビアホールの幅が1.4μmであるとすると、両側面から堆積したCu膜が700nm以上となると、ビアホールは全て埋めつくされる。一方で、パッド形成領域側には素子形成領域より大きな幅、例えば5μmの幅を有するビアホールが形成されている場合、当該ビアホールを深さ及び幅の双方において埋めつくすことができず、この部分に表面段差が形成されることになる。
これに対して、本発明の第1の実施形態に係るパッド形成領域は、素子形成領域より大きな断面積のビア部を形成することに留まり、それらを均等に分布するように配置した。そのため、素子形成領域とパッド形成領域間において夫々のビアホールを埋めつくすために必要な膜厚の差はそれほど生じず、上記表面段差の問題は容易に解消することができる。また、本実施形態や以下に説明する実施形態のように実際に高密度にビア部を配置する場合には、ビアホールを形成するエッチング工程後において低誘電率絶縁膜が不安定な状態とならない程度に設計することが好ましい。
図17は、上記比較例1に係るパッド形成領域の構成に生じる他の問題点を説明するための図である。上記表面段差に係る問題点を回避するために、ビアホール49及び配線溝51へのCu膜50の埋め込み時に例えば相当の膜厚をもってCu膜50を埋め込むものとする。そのため、ビアホール49及び配線溝51内にのみCu膜50を残すためにCMP法による研磨工程ではその膜厚に伴って相当の膜厚を研磨する必要があり、オーバポリッシュ(over polish)量が増加してしまう。
ここで、研磨する膜厚に伴ってオーバポリッシュ量が増加するのは、CMP法による研磨工程では所定のマージンをもって対象膜が研磨されることに起因する。例えば1μmの膜厚の層に対して10%のマージンをもって研磨する場合には、その膜下100nmの位置まで研磨されることになる。それに対し、1.5μmの膜厚の層に対して同様の研磨を施した場合は、その膜下150nmの位置まで研磨することになる。このように研磨する膜厚が厚くなる程、さらにその膜下の層を余計に研磨することになる。
このように研磨する膜厚が厚くなる程にオーバポリッシュ量が増加するが、図18中の破線で示されるように、それに付帯してエロージョン(erosion)量及びディッシング(dishing)量も増加し、配線構造に不具合が生じる。ここで、ディッシングとは、Cu膜50とその他の膜との研磨率の違いによって生じる現象であり、本比較例のように柔らかい材質のCu膜50が研磨対象面において広い面積を占める場合、Cu膜50表面に凹みが特に顕著に形成されてしまう。
また、エロージョンとは、研磨対象層におけるCu膜50の密度に依存して発生する現象であり、本比較例のようにCu膜50が研磨対象面に高密度に形成されている場合、Cu膜50周辺のバリアメタル膜等を削り込み、オルガノシリケートグラス膜52が露出してしまう。よって、CMP法による研磨工程に含まれるウェットプロセスによりオルガノシリケートグラス膜52は吸湿した状態となり、その状態でオルガノシリケートグラス膜52表面にシリコンカーバイド膜が成膜され、さらに脱ガス処理等が施されると、オルガノシリケートグラス膜52とシリコンカーバイド膜間の密着性が低下し、剥がれ等を誘発することになる。
さらに、ディッシングによりCu膜50表面に段差が生じた場合、Cu膜50の上方に一定の膜厚の層間絶縁膜が形成されると、その層間絶縁膜表面にもCu膜50の表面段差に倣って段差が生じる。そのため、更にその上方に塗布されるフォトレジストの厚みに局所的な変化が現れ、フォトレジストに対する露光時のフォーカスマージンが低下してしまう。
また、当該層間絶縁膜に表面段差が生じることによって次のような問題点も生じる。例えば、Cu膜50上に更に配線等(Cu膜)を形成する場合には、Cu膜50上方に形成された層間絶縁膜をパターンニングし、Cuを埋め込んだ後、CMP法によってその表面を研磨する工程が必要となる。しかしながら、層間絶縁膜表面には上記のように段差部分が存在するので、研磨工程後には、層間絶縁膜に形成されたビア又は配線パターン内のみならず、この段差部分にもCuが残存してしまう。そのため、段差部分内に複数の配線又はビア部が形成される場合には、段差部分に残存するCuによって配線が短絡し、配線構造に不具合が生じてしまう。
一方で、Cu膜50の表面段差に伴って上層の層間絶縁膜表面に生じた段差を研磨して平坦化した場合には、Cu膜50の表面段差部分上における層間絶縁膜の膜厚は他の部分より厚くなり、後の当該層間絶縁膜に対するエッチング工程においてエッチングマージンの低下を招くことになる。
これに対して、上記第1の実施形態に係るパッド形成領域は、素子形成領域とパッド形成領域間において夫々のビアホールを埋めつくすために必要な膜厚の差はそれほど生じないため、表面の平坦性を確保するためにCu膜を極端に厚く埋め込む必要はない。従って、オーバポリッシュ量の増加に伴うディッシングやエロージョンによる配線構造の不具合を回避することが可能となる。
<比較例2>
ここで、シングルダマシン法によって形成し得るパッド形成領域の構成例を比較例2として説明する。図18は、比較例2に係るパッド形成領域の構成例を示した図である。図18に示すように、比較例2では、内部応力がビア部54側に偏って集中してしまうことを防止するために、不図示の上層配線に内包される領域に低誘電率絶縁膜53が全く除かれた大きなビアホールを形成している。
しかしながら、ビア部54を形成するためには素子形成領域と比べて相当容量が大きなビアホールを形成する必要がある。従って、素子形成領域のビアホールに基準を合わせた膜厚で配線材料(例えば、Cu)を埋め込んだ場合、図19に示すように、パッド形成領域の表面に段差が生じてしまう。
これに対して、図14に示した本発明の実施形態に係るパッド形成領域は、素子形成領域より大きな断面積のビア部を形成し、均等に分布するように配しているため、素子形成領域とパッド形成領域間において夫々のビアホールを埋めつくすために必要な膜厚の差はそれほど生じず、上記表面段差に起因する問題点は容易に解消することができる。
図20は、上記比較例2に係るパッド形成領域の構成に生じる他の問題点を説明するための図である。上記表面段差に係る問題点を回避するために、ビアホールへのCu膜埋め込み時に例えば相当の膜厚をもって埋め込むものとする。そのため、ビア部54を形成するためのCMP法による研磨工程では、その膜厚に伴って相当の膜厚を研磨する必要があり、オーバポリッシュ量が増加してしまう。このように比較例2に係るパッド形成領域の製造過程ではオーバポリッシュ量が増加してしまい、図20中の破線で示されるように、それに付帯してエロージョン量及びディッシング量が増加し、配線構造に不具合が生じてしまう。
これに対して、図14に示したパッド構成は、素子形成領域とパッド形成領域間において夫々のビアホールを埋めつくすために必要な膜厚の差はそれほど生じないため、表面の平坦性を確保するためにCu膜を極端に厚く埋め込む必要はない。従って、オーバポリッシュ量の増加に伴うディッシングやエロージョンによる配線構造の不具合を回避することが可能となる。
<第2の実施形態>
図21は、本発明の第2の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した平面図(図21(a))及び断面図(図21(b))である。尚、図21(b)の断面図は、図21(a)の平面図に示される一点鎖線に沿ったパッド形成領域の断面構成を示した図である。
第2の実施形態に係るパッド形成領域は、図21(b)に示されるように、デュアルダマシン法によって形成されたものであり、配線56に内包される領域に複数の溝状ビア部55を均等に分布し、素子形成領域の何れかの部位よりは高密度にビア部を配置している。
また、図21(a)の平面図に示されるような溝状ビア部55は、シングルダマシン法を用いて構成することも勿論可能である(但し、この場合におけるパッド形成領域の断面構成は図21(b)とは異なる)。デュアルダマシン法で溝状ビア部55を構成する場合には、その溝状ビア部55を構成可能な領域が配線56に内包される領域内に制約されるが、シングルダマシン法の場合には、パッド形成領域における低誘電率絶縁膜112の任意の部位に溝状ビア部55を形成することが可能である。
さらに、本実施形態に係る溝状ビア部55の配置方向は特に限定されるものではない。即ち、図21(a)に示す溝状ビア部55は任意の方向をもって形成することが可能である。
<第3の実施形態>
図22は、本発明の第3の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した平面図(図22(a))及び断面図(図22(b))である。尚、図22(b)は、図22(a)の平面図に示される一点鎖線に沿ったパッド形成領域の断面構成を示した図である。
第3の実施形態に係るパッド形成領域は、図22(b)に示されるように、デュアルダマシン法によって形成されたものであり、配線57に内包される領域に複数の同心溝状ビア部58を均等に分布し、第1の実施形態と同様に素子形成領域に比べて高密度にビア部を配置している。
また、図22(a)の平面図に示されるような同心溝状ビア部58は、シングルダマシン法を用いて構成することも勿論可能である(但し、この場合におけるパッド形成領域の断面構成は図22(b)とは異なる)。デュアルダマシン法で同心溝状ビア部58を構成する場合には、その同心溝状ビア部58を構成可能な領域が配線57に内包される領域内に制約されるが、シングルダマシン法の場合には、パッド形成領域における低誘電率絶縁膜113の任意の部位に同心溝状ビア部58を形成することが可能である。
さらに、本実施形態に係る同心溝状ビア部58は、図22(a)に示されるように、周囲が囲まれた構成となっている。従って、ワイヤーボンディング等によって印加される外力により同心溝状ビア部58が降伏応力に達し、それが影響して同心溝状ビア部58内側の低誘電率絶縁膜113においてクラックが生じた場合に、そのクラックに歯止めをかけるクラックストッパーとして高い機能性を実現することが可能である。
<第4の実施形態>
図23は、本発明の第4の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した平面図(図23(a))及び断面図(図23(b))である。尚、図23(b)は、図23(a)の平面図に示される一点鎖線に沿ったパッド形成領域の断面構成を示した図である。
第4の実施形態に係るパッド形成領域は、図23(b)に示されるように、デュアルダマシン法によって形成されたものであり、配線60に内包される領域に複数のクロスライン状、T字状及びL字状の溝状ビア部61を組み合わせて均等に分布し、第1の実施形態と同様に素子形成領域に比べて高密度にビア部61を配置している。
また、図23(a)の平面図に示されるような溝状ビア部61は、シングルダマシン法を用いて構成することも勿論可能である(但し、この場合におけるパッド形成領域の断面構成は図23(b)とは異なる)。デュアルダマシン法で溝状ビア部61を構成する場合には、その溝状ビア部61を構成可能な領域が配線60に内包される領域に制約されるが、シングルダマシン法の場合には、パッド形成領域における低誘電率絶縁膜の任意の部位に溝状ビア部61を形成することが可能である。
<第5の実施形態>
図24は、本発明の第5の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した平面図(図24(a))及び断面図(図24(b))である。尚、図24(b)は、図24(a)の平面図に示される一点鎖線に沿ったパッド形成領域の断面構成を示した図である。
第5の実施形態に係るパッド形成領域は、図24(b)に示されるように、デュアルダマシン法によって周囲が囲まれた格子状の溝状ビア部63を形成したものであり、第1の実施形態と同様に素子形成領域に比べて高密度にビア部が配置されている。
また、図24(a)の平面図に示されるような溝状ビア部63は、シングルダマシン法を用いて構成することも勿論可能である(但し、この場合におけるパッド形成領域の断面構成は図24(b)とは異なる)。デュアルダマシン法で溝状ビア部63を構成する場合には、その溝状ビア部63を構成可能な領域が配線115に内包される領域内に制約されるが、シングルダマシン法の場合には、パッド形成領域における低誘電率絶縁膜116の任意の部位に溝状ビア部63を形成することが可能である。
さらに、本実施形態に係る溝状ビア部63は、図24(a)に示されるように、周囲が囲まれた構成となっている。従って、ワイヤーボンディング等によって印加される外力により溝状ビア部63が降伏応力に達し、それが影響して溝状ビア部63内側の低誘電率絶縁膜116においてクラックが生じた場合に、そのクラックに歯止めをかけるクラックストッパーとして高い機能性を実現することが可能である。
<第6の実施形態>
図25は、本発明の第6の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成例を示した平面図(図25(a))及び断面図(図25(b))である。尚、図25(b)は、図25(a)の平面図に示される一点鎖線に沿ったパッド形成領域の断面構成を示した図である。
第6の実施形態に係るパッド形成領域は、図25(b)に示されるように、電極パッドに格子状配線65が形成されている。これにより、CMP時の研磨対象面においてCu膜の面積及び密度を低くし、その際に生じるディッシング量及びエロージョン量を低減させることが可能となる。
また、本実施形態に係るパッド形成領域は、電極パッド下には第1の実施形態と同様のビア部の構成を有しており、内部応力がビア部66に偏って集中してしまうことを回避している。
さらに、図25(a)の平面図に示されるようなビア部66は、シングルダマシン法を用いて構成することも勿論可能である(但し、パッド形成領域の断面構成は図25(b)とは異なる)。デュアルダマシン法でビア部66を構成する場合には、そのビア部66を構成可能な領域が配線65に内包される領域内に制約されるが、シングルダマシン法の場合には、パッド形成領域における低誘電率絶縁膜117の任意の部位にビア部66を形成することが可能である。
<第7の実施形態>
図26は、本発明の第7の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成例を示した平面図(図26(a))及び断面図(図26(b))である。尚、図26(b)は、図26(a)の平面図に示される一点鎖線に沿ったパッド形成領域の断面構成を示した図である。
第7の実施形態に係るパッド形成領域は、上記第6の実施形態と同様に電極パッドに格子状配線67が形成されている。これにより、CMP時の研磨対象面においてCu膜の面積及び密度を低くし、その際に生じるディッシング量及びエロージョン量を低減させることが可能となる。
また、本実施形態に係るパッド形成領域は、複数のクロスライン状、T字状及びL字状の溝状ビア部が組み合わされたビア部68が形成され、第1の実施形態と同様に素子形成領域より高密度なビア構成を有し、内部応力がビア部68に偏って集中してしまうことを防止している。
さらに、図26(a)の平面図に示されるビア部68は、シングルダマシン法を用いて構成することも勿論可能である(但し、この場合におけるパッド形成領域の断面構成は図26(b)とは異なる)。デュアルダマシン法でビア部68を構成する場合には、そのビア部68を構成可能な領域が配線67に内包される領域内に制約されるが、シングルダマシン法の場合には、パッド形成領域における低誘電率絶縁膜118の任意の部位にビア部68を形成することが可能である。
<第8の実施形態>
図27は、本発明の第8の実施形態に係るCu多層配線構造の構成を示した平面図である。第8の実施形態に係るパッド形成領域は、格子状配線69に内包される領域内において複数の溝状ビア部70が一方向に形成され、第1の実施形態と同様に素子形成領域より高密度なビア構成を有している。また、第8の実施形態に係るパッド形成領域の電極パッドには、上記第6の実施形態と同様に格子状配線が形成されており、CMP時の研磨対象面においてCu膜の面積及び密度を低くし、その際に生じるディッシング量及びエロージョン量を低減させることが可能である。
<第9の実施形態>
図28は、本発明の第9の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した平面図である。第9の実施形態のパッド形成領域は、格子状配線71に内包される領域内において一方向に伸びる溝状ビア部72と、溝状ビア部72間においてその垂直方向に伸びる溝状ビア部73とが形成され、第1の実施形態と同様に素子形成領域より高密度なビア構成を有している。また、第9の実施形態に係るパッド形成領域の電極パッドには、上記第6の実施形態と同様に格子状配線71が形成されている。これにより、CMP時の研磨対象面においてCu膜の面積及び密度を低くし、その際に生じるディッシング量及びエロージョン量を低減させることが可能となる。
<第10の実施形態>
図29は、本発明の第10の実施形態に係るパッド形成領域のCu多層配線構造の構成例を示した平面図(図29(a))及び断面図(図29(b))である。尚、図29(b)は、図29(a)の平面図に示される一点鎖線に沿ったパッド形成領域の断面構成を示した図である。
第10の実施形態に係るパッド形成領域も上記第6の実施形態と同様に、電極パッドにおいて格子状配線74が形成されており、CMP時の研磨対象面においてCu膜の面積及び密度を低くし、その際に生じるディッシング量及びエロージョン量を低減させることが可能である。
図29(b)に示されるように、本実施形態に係るパッド形成領域はデュアルダマシン法によって形成されたものであり、配線74と同様の形状の格子状ビア部75が形成され、第1の実施形態と同様に素子形成領域より高密度なビア構成を有している。また、本実施形態に係る格子状ビア部75は、図29(a)に示されるように、周囲が囲まれた構成となっている。従って、ワイヤーボンディング等によって印加される外力により格子状ビア部75が降伏応力に達し、それが影響して格子状ビア部75内側の低誘電率絶縁膜119においてクラックが生じた場合に、そのクラックに歯止めをかけるクラックストッパーとして高い機能性を実現することが可能である。
<第11の実施形態>
図30は、本発明の第11の実施形態に係るCu多層配線構造の構成例を示した平面図(図30(a))及び断面図(図30(b))である。尚、図30(b)は、図30(a)の平面図に示されるパッド形成領域の断面構成を示した図である。
第11の実施形態に係るパッド形成領域も上記第6の実施形態と同様に、電極パッドに格子状の配線76が形成されている。これにより、CMP時の研磨対象面においてCu膜の面積及び密度を低くし、その際に生じるディッシング量及びエロージョン量を低減させることが可能となる。
図30(b)に示されるように、本実施形態に係るパッド形成領域はシングルダマシン法によって形成されたものであり、配線76と同様の形状の格子状ビア部77が形成され、第1の実施形態と同様に素子形成領域より高密度なビア構成を有している。また、本実施形態に係る格子状ビア部77は、図30(b)に示されるように、周囲が囲まれた構成となっている。従って、ワイヤーボンディング等によって印加される外力により格子状ビア部77が降伏応力に達し、それが影響して格子状ビア部77内側の低誘電率絶縁膜120においてクラックが生じた場合に、そのクラックに歯止めをかけるクラックストッパーとして高い機能性を実現することが可能である。
尚、上記第2、第3、第7、第8及び第9の実施形態の説明では言及しなかったが、これらの実施形態においてもビア部を溝状にしたことにより、クラックの進行方向次第でクラックストッパーとしての機能を果たすことができるのは勿論である。
さらに本実施形態では、格子状の配線76に内包される領域に格子状ビア部77が形成されたものを例示しているが、本実施形態に係るパッド形成領域はシングルダマシン法によって形成されているため、パッド形成領域における低誘電率絶縁膜120の任意の部位にビア部を形成することができる。その具体例を図31に示す。尚、図31(b)の断面図は、図31(a)の平面図に示されるパッド形成領域の断面構成を示した図であり、図30の各構成に対応する箇所に同じ符号を付している。
<第12の実施形態>
図32は、本発明の第12の実施形態に係る素子形成領域及びパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した断面図である。本実施形態に係るCu多層配線構造は、図32に示されるように、デュアルダマシン法によって形成されており、複数段の配線78及び複数段のビア部79から成る配線構造を備えている。
このように、本実施形態に係るCu多層配線構造は、配線78及びビア部79を夫々複数段備えることにより、パッド形成領域におけるCu膜の占有割合を増やし、各Cu膜にかかる内部応力を分散させる構成としている。さらに、本実施形態に係るCu多層配線構造は、パッド形成領域の隅部を複数段の配線78及びビア部79で貫通し、最下層の配線79がシリコン酸化膜80によってシリコン基板84と絶縁された構成としている。従って、ビア部79の形状が溝状である場合には、ビア部79はパッド形成領域内で生じたクラックの進行を抑止するクラックストッパーとして作用する。
<第13の実施形態>
図33は、本発明の第13の実施形態に係る素子形成領域及びパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した断面図である。本実施形態に係るCu多層配線構造は、上記第12の実施形態に係るCu多層配線構造と同様に複数段の配線78及び複数段のビア部79から成る配線構造を備えるとともに、最下層の配線78下にタングステンプラグ85を備え、複数段の配線78、複数段のビア部79及びタングステンプラグ85によりパッド形成領域の隅部を貫通した構成としている。従って、本実施形態に係るCu多層配線構造は、パッド形成領域内の低誘電率絶縁膜86及びシリコン酸化膜87で生じたクラックの進行を抑止することが可能となる。
尚、本実施形態では、上記のようにパッド形成領域においてもタングステンプラグ85を形成しているが、このタングステンプラグ85とシリコン基板84との絶縁を図るために、タングステンプラグ85を下方において内包するシリコン基板の一部領域に素子分離構造88が形成されている。
<第14の実施形態>
図34は、本発明の第14の実施形態に係る素子形成領域及びパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した断面図である。本実施形態に係るCu多層配線構造は、上記第13の実施形態に係るCu多層配線構造と同様に複数段の配線78、複数段のビア部79及び最下層の配線78下のタングステンプラグ85がパッド形成領域の隅部を貫通した構成で形成されている。
本実施形態に係るCu多層配線構造も上記第13の実施形態と同様に、タングステンプラグ85とシリコン基板84との絶縁を図るためにSTI法によりシリコン基板84に素子分離構造89が形成されている。本実施形態と上記第13の実施形態とは構成上、素子分離構造89の形成領域の大きさに違いがあり、本実施形態ではパッド形成領域のシリコン基板84の略全面に素子分離構造89が形成され、この素子分離構造89によってパッド形成領域の配線構造全体に対するシリコン基板84の距離を更に隔て、当該配線構造とシリコン基板84間の浮遊容量を低減可能な構成としている。
<第15の実施形態>
図35は、本発明の第15の実施形態に係る素子形成領域及びパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した断面図である。上記第14の実施形態に係るCu多層配線構造の構成として、タングステンプラグ85、配線78及びビア部79の配線構造全体とシリコン基板間の浮遊容量を低減する構成について説明したが、この構成は上記第12の実施形態にも適用可能であり、上記第12の実施形態に係るCu多層配線構造に上記浮遊容量を低減する構成を追加した例が本発明の第15の実施形態である。
本発明の第15の実施形態に係るCu多層配線構造は、図35に示されるように、パッド形成領域のシリコン基板84全面に素子分離構造90が形成され、パッド形成領域のシリコン基板84とその上方に形成される配線構造(ここでは、配線78及びビア部79から成る配線構造)間の距離を更に隔て、当該配線構造とシリコン基板84間の浮遊容量を低減することを可能としている。
<第16の実施形態>
図36は、本発明の16の実施形態に係る素子形成領域及びパッド形成領域のCu多層配線構造の構成を示した断面図である。本実施形態に係るCu多層配線構造は、図36に示されるように、シングルダマシン法によって形成されており、複数段の配線81及び複数段のビア部82から成る配線構造を備えている。
本実施形態は、図36に示されるように、第12の実施形態と同様の構造を有するCu多層配線構造であり、その製造工程において第12の実施形態ではデュアルダマシン法を採用しているのに対し、本実施形態ではシングルダマシン法を採用したことに第12の実施形態との違いがある。
本実施形態に係るCu多層配線構造は、第12の実施形態に係るCu多層配線構造と同様の構成を有することにより、その構成に基づく作用効果も第12の実施形態と同様なものとなる。即ち、本実施形態に係るCu多層配線構造は、配線81及びビア部82を夫々複数段備え、パッド形成領域におけるCu膜の占有割合を増やすことにより、各Cu膜にかかる内部応力を分散させることを可能としている。
また、本実施形態に係るCu多層配線構造は、パッド形成領域の隅部を複数段の配線81及びビア部82で貫通した構成としたことにより、ビア部82の形状を溝状とすることで、ビア部82においてパッド形成領域内で生じたクラックの進行を抑止することが可能となる。一方、素子形成領域についても、素子形成領域における配線、ビア部及びプラグで隅部を貫通した構成に形成されているため、パッド形成領域内で生じたクラックが素子形成領域内へ進行することを阻止できる。
上記では、シングルダマシン法によって形成された第12の実施形態に対応するCu多層配線構造について説明したが、第13〜第15の実施形態についても同様にシングルダマシン法によって形成することが可能であり、夫々が第13〜第15の実施形態と同様の作用効果を奏することは勿論である。
また、本発明の技術的思想は、上述した半導体装置及びその製造方法に限定されず、その製造方法を実践するための半導体装置の設計する設計方法も本発明の範疇に含まれる。その一例として、層間絶縁膜となる低誘電率絶縁膜に素子形成領域及びパッド形成領域に夫々ビア部を形成する際において、素子形成領域の何れかの部位におけるビア部よりパッド形成領域のビア部を高密度に配置するように設計することも本発明の範疇に含まれる。
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)低誘電率絶縁膜に配線構造を含む素子領域と、
前記素子領域と外部とを電気的に接続するためのものであり、前記素子領域に付随して前記低誘電率絶縁膜が形成されて成るパッド領域とを含み、
前記パッド領域内において前記低誘電率絶縁膜に形成された第1の接続孔の占有密度が、前記素子領域の前記配線構造の何れかの部位における第2の接続孔の占有密度よりも高いことを特徴とする半導体装置。
(付記2)前記第1の接続孔は、前記パッド領域内において略均等に分布して形成されることを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
(付記3)前記パッド領域における前記低誘電率絶縁膜の上方に、前記素子領域と外部とを電気的に接続するための配線が形成されることを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
(付記4)前記第1の接続孔は、前記配線に内包されて直接接続されることを特徴とする付記3に記載の半導体装置。
(付記5)前記パッド領域における前記低誘電率絶縁膜の上方に、前記素子領域と外部とを電気的に接続するための格子状の配線が形成されることを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
(付記6)前記第1の接続孔は、前記低誘電率絶縁膜の任意の部位に形成されることを特徴とする付記3又は5に記載の半導体装置。
(付記7)前記第1の接続孔は、前記格子状の配線に内包されて直接接続されることを特徴とする付記5に記載の半導体装置。
(付記8)前記第1の接続孔は、溝状に形成されることを特徴とする付記4、6、7の何れか1項に記載の半導体装置。
(付記9)前記第1の接続孔は、格子状に形成されることを特徴とする付記4、6、7の何れか1項に記載の半導体装置。
(付記10)前記第1の接続孔は、複数の同心溝状の接続孔によって形成されることを特徴とする付記4、6、7の何れか1項に記載の半導体装置。
(付記11)前記パッド領域は、前記素子領域に付随して形成された多層配線構造を有することを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
(付記12)前記パッド領域における前記多層配線構造は、前記パッド領域の隅部を貫通した配線構造を有することを特徴とする付記11に記載の半導体装置。
(付記13)前記第1の接続孔は、前記第2の接続孔より大きな断面積を有することを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
(付記14)一定面積内において、前記第1の接続孔の数が前記第2の接続孔の数より多いことを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
(付記15)前記低誘電率絶縁膜のヤング率は、20GPa以下であることを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
(付記16)素子領域と前記素子領域と外部とを電気的に接続するためのパッド領域とを有する半導体装置の製造方法であって、
前記素子領域とともに前記パッド領域に低誘電率絶縁膜を形成する工程と、
前記パッド領域には第1の接続孔を、前記素子領域には第2の接続孔を夫々形成する工程とを含み、
前記第1の接続孔の占有密度を、前記素子領域の何れかの部位における前記第2の接続孔の占有密度より高く形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記17)前記第1の接続孔を、前記パッド領域内において略均等に分布して形成することを特徴とする付記16に記載の半導体装置の製造方法。
(付記18)前記パッド領域における前記低誘電率絶縁膜の上方に、前記素子領域と外部とを電気的に接続するための配線を形成することを特徴とする付記16に記載の半導体装置の製造方法。
(付記19)前記第1の接続孔を、前記配線に内包されて直接接続されるように形成することを特徴とする付記18に記載の半導体装置の製造方法。
(付記20)前記配線を、格子状に形成することを特徴とする付記18に記載の半導体装置の製造方法。
(付記21)前記第1の接続孔を、前記低誘電率絶縁膜の任意の部位に形成することを特徴とする付記18又は20に記載の半導体装置の製造方法。
(付記22)前記第1の接続孔を、前記格子状の配線に内包されて直接接続されるように形成することを特徴とする付記20に記載の半導体装置の製造方法。
(付記23)前記第1の接続孔を、溝状に形成することを特徴とする付記19、21、22の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記24)前記第1の接続孔を、格子状に形成することを特徴とする付記19、21、22の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記25)前記第1の接続孔を、複数の同心溝状に形成することを特徴とする付記19、21、22の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記26)前記素子領域に付随して、前記パッド領域に多層配線構造を形成することを特徴とする付記16に記載の半導体装置の製造方法。
(付記27)前記パッド領域の前記多層配線構造を、前記パッド領域の隅部を貫通する配線構造となるように形成することを特徴とする付記26に記載の半導体装置の製造方法。
(付記28)前記第1の接続孔を、前記第2の接続孔より大きな断面積で形成することを特徴とする付記16に記載の半導体装置の製造方法。
(付記29)一定面積内において、前記第1の接続孔の数を前記第2の接続孔より多く形成することを特徴とする付記16に記載の半導体装置の製造方法。
(付記30)前記低誘電率絶縁膜のヤング率は、20GPa以下であることを特徴とする付記16に記載の半導体装置の製造方法。
(付記31)素子領域に付随して、前記素子領域と外部とを電気的に接続するためのパッド領域の配線構造を形成するための半導体装置の設計方法であって、
前記素子領域に付随して前記パッド領域に低誘電率絶縁膜を形成し、前記パッド領域及び前記素子領域に第1の接続孔及び第2の接続孔を夫々形成する際に、前記素子領域の何れかの部位における前記第2の接続孔の占有密度より前記第1の接続孔の占有密度が高密度に形成されるように設計することを特徴とする半導体装置の設計方法。
1、84:シリコン基板
2、88、89、90:素子分離構造
3:ゲート絶縁膜
4:ゲート電極
5:サイドウォール
6:ソース/ドレイン
7、11、29、111:シリコン窒化膜
8、21、32、39、80、87、101、105:シリコン酸化膜
9:コンタクトホール
10:TiN膜
12、18、20、31、38、104:オルガノシリケートグラス膜
13、22、26、33、40、106:フォトレジスト
14、27、34、107:配線パターン
15、35、43、108、121:バリアメタル膜
16、28、36、44、50、109:Cu膜
17、19、30、37、103:シリコンカーバイド膜
23、41:ビアパターン
24、42、49:ビアホール
25:樹脂
47、54、55、58、61、63、66、68、70、72、73、75、77、79、82、:ビア部
48、56、57、60、65、67、69、71、74、76、78、81、115:配線
51、102、110:配線溝
53、86、112、113、114、116、117、118、119、120:低誘電率絶縁膜
85:タングステンプラグ

Claims (9)

  1. 低誘電率絶縁膜に配線構造を含む素子領域と、
    前記素子領域と外部とを電気的に接続するためのものであり、前記素子領域に付随して前記低誘電率絶縁膜が形成されて成るパッド領域とを含み、
    前記パッド領域内において前記低誘電率絶縁膜に形成された第1の接続孔の占有密度が、前記素子領域における前記第2の接続孔の占有密度よりも高く、前記パッド領域における前記低誘電率絶縁膜の上方に、前記素子領域と外部とを電気的に接続するための格子状の配線が形成され、前記格子状の配線は、前記パッド領域における前記低誘電率絶縁膜の上方にさらに形成された低誘電率絶縁膜に格子状の配線溝パターンが形成され、当該配線溝パターン内に配線材料を埋め込むことにより形成された配線であり、前記第1の接続孔及び前記格子状の配線はデュアルダマシン法によって形成されることを特徴とする半導体装置。
  2. 低誘電率絶縁膜に配線構造を含む素子領域と、
    前記素子領域と外部とを電気的に接続するためのものであり、前記素子領域に付随して前記低誘電率絶縁膜が形成されて成るパッド領域とを含み、
    前記パッド領域内において前記低誘電率絶縁膜に形成された第1の接続孔の占有密度が、前記素子領域における前記第2の接続孔の占有密度よりも高く、前記パッド領域における前記低誘電率絶縁膜の上方に、前記素子領域と外部とを電気的に接続するための格子状の配線が形成され、前記格子状の配線は、前記パッド領域における前記低誘電率絶縁膜の上方にさらに形成された低誘電率絶縁膜に格子状の配線溝パターンが形成され、当該配線溝パターン内に配線材料を埋め込むことにより形成された配線であり、前記第1の接続孔及び前記格子状の配線はシングルダマシン法によって形成されることを特徴とする半導体装置。
  3. 前記第1の接続孔は、前記パッド領域内において略均等に分布して形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1の接続孔は、前記格子状の配線に内包されない部位を含む、前記低誘電率絶縁膜の任意の部位に形成されることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  5. 前記第1の接続孔は、前記格子状の配線に内包されて直接接続されることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  6. 前記第1の接続孔は、前記第2の接続孔より大きな断面積を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  7. 素子領域と前記素子領域と外部とを電気的に接続するためのパッド領域とを有する半導体装置の製造方法であって、
    前記素子領域とともに前記パッド領域に第1の低誘電率絶縁膜を形成する工程と、
    前記パッド領域における前記第1の低誘電率絶縁膜の上方にさらに第2の低誘電率絶縁膜を形成する工程と、
    前記パッド領域の前記第1の低誘電率絶縁膜に第1の接続孔パターンを、前記素子領域の前記第1の低誘電率絶縁膜に第2の接続孔パターンを夫々形成する工程と、
    前記第2の低誘電率絶縁膜に格子状の配線溝パターンを形成する工程と、
    前記第1の接続孔パターン、前記第2の接続孔パターン及び前記格子状の配線溝パターンに配線材料を埋め込むことにより、第1の接続孔、第2の接続孔及び格子状の配線を夫々形成する工程とを含み、
    前記第1の接続孔の占有密度を、前記素子領域における前記第2の接続孔の占有密度より高く形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 素子領域と前記素子領域と外部とを電気的に接続するためのパッド領域とを有する半導体装置の製造方法であって、
    前記素子領域とともに前記パッド領域に第1の低誘電率絶縁膜を形成する工程と、
    前記パッド領域の前記第1の低誘電率絶縁膜に第1の接続孔パターンを、前記素子領域の前記第1の低誘電率絶縁膜に第2の接続孔パターンを夫々形成する工程と、
    前記第1の接続孔パターン及び前記第2の接続孔パターンに配線材料を埋め込むことにより、第1の接続孔及び第2の接続孔を夫々形成する工程と、
    前記パッド領域における前記第1の低誘電率絶縁膜の上方にさらに第2の低誘電率絶縁膜を形成する工程と、
    前記第2の低誘電率絶縁膜に格子状の配線溝パターンを形成する工程と、
    前記格子状の配線溝パターンに配線材料を埋め込むことにより、格子状の配線を形成する工程とを含み、
    前記第1の接続孔の占有密度を、前記素子領域における前記第2の接続孔の占有密度より高く形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 前記第1の接続孔を、前記パッド領域において略均等に分布して形成することを特徴とする請求項7又は8に記載の半導体装置の製造方法。
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