JP2010028004A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属ゲートを形成した後に形成される絶縁膜中の水素の影響を抑制して、しきい値電圧Vthを所望の値(例えば0.3V)以下にすることを可能にする。
【解決手段】半導体基板11上に第1絶縁膜41が形成され、第1絶縁膜41に溝部42が形成され、溝部42の第1絶縁膜41側の半導体基板11上にサイドウォールスペーサ31が形成され、溝部42内にゲート絶縁膜21を介してゲート電極22が形成され、ゲート電極22の両側の半導体基板11にエクステンション領域23,24を介してソース・ドレイン領域25,26が形成され、第1絶縁膜41上にゲート電極22上を被覆する第2絶縁膜43を有し、サイドウォールスペーサ31は水素の通過を阻止する絶縁膜からなり、ゲート電極22上に水素の通過を阻止する水素バリア膜33が形成され、水素バリア膜33はゲート電極22上の周囲でサイドウォールスペーサ31と接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に関するものである。
現在、絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(以下、MOSFETという)は、微細化と共に電源電圧が低下する傾向にある。これを実現するためには、MOSFETのゲート容量を増大させる必要がある。
上記ゲート容量の増大のためには、ゲート絶縁膜の薄膜化が必須である。ゲート絶縁膜に酸化シリコン膜を用いる限りは、薄膜化と共に、ダイレクトトンネル電流が増加することが予想される。
このため、これまで用いられていた熱酸化膜である酸化シリコン膜とは異なる新たな絶縁膜、例えば高誘電体絶縁膜の適用が必須となる。
また、ポリシリコンゲートにおける空乏化も無視できなくなってきていることから金属ゲートの適用も必要である。
さらに、高性能デバイス向けには、オン電流Ionを大きくするために低しきい値電圧化が重要である。そのために、N,Pのバンドエッジの実効仕事関数を持つデュアル金属ゲートが必要となる。
金属ゲート/高誘電率膜(High−k膜)プロセスの一例として、ソース・ドレイン領域を形成する前に金属ゲート/高誘電率膜(High−k膜)を形成する、いわゆるゲートファーストプロセスがある。また、ソース・ドレイン領域を形成した後に金属ゲート/高誘電率膜(High−k膜)を形成する、いわゆるゲートラストプロセス(ダマシンゲートプロセス)(例えば、特許文献1参照。)が検討されている。
上記ゲートファーストプロセスでは、金属ゲート/高誘電率膜(High−k膜)を形成した後に、1000℃以上の活性化アニールを行う必要がある。アニール処理により、しきい値電圧Vthが高くなる問題が生じる(フェルミレベルピニング)。
一方、ゲートラストプロセス(ダマシンゲートプロセス)は、ソース・ドレイン拡散層の活性化を行った後に、ゲート絶縁膜およびゲート電極の形成を行うため、金属ゲートとゲート絶縁膜の反応を抑制することができ、しきい値電圧Vthの変動が少ない。そのため、高い性能(パフォーマンス)のMOSFETを得ることが可能である。
しかしながら、ダマシンゲートプロセスであっても、金属ゲートを形成した後のプロセスにおける水素の影響により、しきい値電圧Vthが高くなるという問題が生じる。
従来のダマシンゲート構造のMOSFETを、図14に示すような構造となっている。すなわち、ゲート電極122上には、直接絶縁膜143が形成されている。また、従来のMOSFETのしきい値電圧Vthとゲート長との関係を、図15に示す。
図15に示すように、図14に示した従来構造のMOSFETでは、しきい値電圧Vthが目標とするしきい値電圧の0.3Vよりも高くなり、しかも、しきい値電圧のばらつきが大きくなっている。
特開2001-102443号公報
解決しようとする問題点は、金属ゲートを形成した後に形成される絶縁膜中の水素の影響により、しきい値電圧Vthが高くなる点である。
本発明は、金属ゲートを形成した後に形成される絶縁膜中の水素の影響を抑制して、しきい値電圧Vthを所望の値(例えば0.3V)以下にすることを可能にする。
本発明の半導体装置は、半導体基板上に形成された第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜に形成された溝部と、前記溝部の前記第1絶縁膜側の前記半導体基板上に形成されたサイドウォールスペーサと、前記溝部の内面に形成されたゲート絶縁膜と、前記溝部内に前記ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記ゲート電極の両側の前記半導体基板にエクステンション領域を介して形成されたソース・ドレイン領域と、前記第1絶縁膜上に形成された前記ゲート電極上を被覆する第2絶縁膜を有し、前記サイドウォールスペーサは水素の通過を阻止する絶縁膜からなり、前記ゲート電極上に水素の通過を阻止する水素バリア膜が形成され、前記水素バリア膜は前記ゲート電極上の周囲で前記サイドウォールスペーサと接続されている。
本発明の半導体装置は、半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記ゲート電極の両側の前記半導体基板に形成されたエクステンション領域と、前記エクステンション領域上の前記ゲート電極の側壁に形成されたサイドウォールスペーサと、前記ゲート電極の両側の前記エクステンション領域を介して前記半導体基板に形成されたソース・ドレイン領域と、前記ゲート電極を被覆する層間絶縁膜を有し、前記サイドウォールスペーサは水素の通過を阻止する絶縁膜からなり、前記ゲート電極上に水素の通過を阻止する水素バリア膜が形成され、前記水素バリア膜は前記ゲート電極上の周囲で前記サイドウォールスペーサと接続されている。
本発明の半導体装置では、半導体基板上に、水素の通過を阻止する絶縁膜からなるサイドウォールスペーサと、水素の通過を阻止する水素バリア膜が、前記ゲート電極上の周囲で接続されている。このため、半導体基板上に、サイドウォールスペーサと水素バリア膜とで、ゲート電極およびゲート絶縁膜が被覆されるので、第1絶縁膜、第2絶縁膜や層間絶縁膜中の水素が、ゲート電極とゲート絶縁膜との界面、ゲート絶縁膜と半導体基板との界面に侵入することが防止される。
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上にダミーゲートを形成した後、該ダミーゲートの両側の半導体基板にエクステンション領域を形成する工程と、前記半導体基板上で前記ダミーゲートの側壁に水素の通過を阻止する絶縁膜からなるサイドウォールスペーサを形成する工程と、前記ダミーゲートの両側の半導体基板に前記エクステンション領域を介してソース・ドレイン領域を形成する工程と、前記ダミーゲートゲートおよび前記サイドウォールスペーサを被覆する第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜の表面から前記ダミーゲートを露出させ、前記ダミーゲートを除去して溝部を形成する工程と、前記溝部内にゲート絶縁膜を介してゲート電極を埋め込む工程と、前記ゲート電極上の周囲で前記サイドウォールスペーサと接続していて水素の通過を阻止する水素バリア膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜上に前記水素バリア膜を被覆する第2絶縁膜を形成する工程を有する。
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上にゲート絶縁膜を介してダミーゲートを形成した後、該ダミーゲートの両側の半導体基板にエクステンション領域を形成する工程と、前記半導体基板上で前記ダミーゲートの側壁に水素の通過を阻止する絶縁膜からなるサイドウォールスペーサを形成する工程と、前記ダミーゲートの両側の半導体基板に前記エクステンション領域を介してソース・ドレイン領域を形成する工程と、前記ダミーゲートゲートおよび前記サイドウォールスペーサを被覆する第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜の表面から前記ダミーゲートを露出させ、前記ダミーゲートを除去して溝部を形成する工程と、前記溝部内に形成されている前記ゲート絶縁膜を介して前記溝部内にゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極上の周囲で前記サイドウォールスペーサと接続していて水素の通過を阻止する水素バリア膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜上に前記水素バリア膜を被覆する第2絶縁膜を形成する工程を有する。
本発明の半導体装置の製造方法では、半導体基板上に、水素の通過を阻止する絶縁膜からなるサイドウォールスペーサと、水素の通過を阻止する水素バリア膜が、前記ゲート電極上の周囲で接続するように形成される。このため、半導体基板上に、サイドウォールスペーサと水素バリア膜とで、ゲート電極およびゲート絶縁膜が被覆されるので、第1絶縁膜、第2絶縁膜中の水素が、ゲート電極とゲート絶縁膜との界面、ゲート絶縁膜と半導体基板との界面に侵入することが防止される。
本発明の半導体装置は、ゲート電極とゲート絶縁膜との界面、ゲート絶縁膜と半導体基板との界面への、水素の侵入が防止されるため、水素の侵入によるしきい値電圧の上昇を防止できるので、高いオン電流Ionを得ることが可能となるという利点がある。
本発明の半導体装置の製造方法は、ゲート電極とゲート絶縁膜との界面、ゲート絶縁膜と半導体基板との界面への、水素の侵入が防止されるため、水素の侵入によるしきい値電圧の上昇を防止できるので、高いオン電流Ionを得ることが可能となるという利点がある。
本発明の半導体装置に係る一実施の形態(第1実施例)を、図1の概略構成断面図によって説明する。
図1に示すように、半導体基板11には素子分離領域13が形成され、素子形成領域を分離している。上記半導体基板11は、シリコン基板であっても化合物半導体基板であってもよい。
上記半導体基板11上には、第1絶縁膜41が形成されている。
上記第1絶縁膜41は、例えば酸化シリコン膜で形成されている。上記第1絶縁膜41には溝部42が形成されている。
上記溝部42の上記第1絶縁膜41側の上記半導体基板11上には、サイドウォールスペーサ31が形成されている。このサイドウォールスペーサ31は、水素の通過を阻止する絶縁膜からなる。この水素の通過を阻止する絶縁膜としては、窒化シリコン膜がある。
上記溝部42の内面にはゲート絶縁膜21を介して、上記溝部42内を埋め込むようにゲート電極22が形成されている。
上記ゲート絶縁膜21は、高誘電率膜もしくは酸化シリコン膜で形成されている。高誘電率膜は、通常、酸化シリコン膜よりも高い誘電率を有する絶縁膜であり、例えば、ハフニウム、ジルコニウム、ランタン、イットリウム、タンタルもしくはアルミニウムの酸化物、酸珪化物または酸窒化物がある。
具体的には、例えば、酸化ハフニウム(HfO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ランタン(LaO3)、酸化イットリウム(Y23)、酸化タンタル(Ta25)、酸化アルミニウム(Al23)等があり、また、ハフニウムシリケート、ジルコニウムシリケート、ランタンシリケート、イットリウムシリケート、タンタルシリケート、アルミニウムシリケート、チタン酸ジルコニウム、酸化アルミニウムハフニウムもしくは酸化ジルコニウムハフニウム、またはこれら化合物の窒化物で形成される。
上記ゲート電極22は、トランジスタ素子がNMOSFETであれば、例えばハフニウムシリサイドで形成され、トランジスタ素子がPMOSFETであれば、例えば窒化チタンで形成されている。
また、上記ゲート電極22は、第1ゲート電極上に第2ゲート電極が積層された2層構造としてもよい。上記第1ゲート電極はトランジスタ素子の仕事関数を決定する仕事関数制御膜を用いる。
例えば、トランジスタ素子がNMISFETの場合、そのゲート電極では、4.6eV以下、望ましくは、4.3eV以下の仕事関数を有する。トランジスタ素子がPMOSFETの場合、そのゲート電極では、4.6eV以上、望ましくは、4.9eV以上の仕事関数を有する。
例えば、上記仕事関数制御膜の一例としては、チタン(Ti)、バナジウム(V)、ニッケル(Ni)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、白金(Pt)からなる金属、これらの金属を含む合金、これらの金属の化合物がある。この金属化合物としては、金属窒化物、金属と半導体との化合物がある。金属と半導体との化合物には、一例として金属シリケートがある。
NMISFETに適した仕事関数制御膜は、一例として、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)等の金属、これらの金属を含む合金、これらの金属の化合物があり、具体的には、ハフニウムシリケート(HfSix)がより好ましい。NMISFET用のハフニウムシリケートは4.1eV〜4.3eV程度である。
PMISFETに適した仕事関数制御膜は、一例として、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)等の金属、これらの金属を含む合金、これらの金属の化合物があり、具体的には、窒化チタン(TiN)、ルテニウム(Ru)がより好ましい。PMISFET用の窒化チタンは4.5eV〜5.0eV程度である。
上記仕事関数制御膜は、例えば5nm〜50nm程度の厚さに形成されている。
上記第2ゲート電極は、例えば、タングステン(W)、銅、アルミニウム、チタン、窒化チタン、タングステンシリサイド等の半導体装置に用いる配線材料で形成することができ、第1ゲート電極よりも低抵抗であることが望ましい。
上記ゲート電極22上には、水素の通過を阻止する水素バリア膜33が形成されている。上記水素バリア膜33は、例えば、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、ランタノイド元素の酸化膜もしくは水素を含まない窒化シリコン膜で形成されている。その膜厚は、2nm〜50nmに形成されている。2nmよりも薄いと、水素のバリア性が不十分になり、水素を通過させてしまう。また、50nmあれば、水素のバリア層を得るのに十分であるので、上限は50nmとしている。
そして、上記水素バリア膜33は、上記ゲート電極22上の周囲で上記サイドウォールスペーサ31と接続されている。
したがって、半導体基板11とサイドウォールスペーサ31と水素バリア膜33とで、ゲート絶縁膜21およびゲート電極22が完全に被覆されている。
また、図示はしていないが、上記ゲート電極22を上記サイドウォールスペーサ31よりも低く形成し、上記ゲート電極22上にのみ上記水素バリア膜33が形成されていてもよい。この構成では、第1絶縁膜41表面と水素バリア膜33表面がほぼ同一平面上になるように平坦化されている。
また、図示はしていないが、上記水素バリア膜33は、上記第1絶縁膜41上の全面に形成されていてもよい。
上記ゲート電極22の一方側の上記半導体基板11には、エクステンション領域23を介して形成されたソース・ドレイン領域25が形成されている。また上記ゲート電極22の他方側の上記半導体基板11には、エクステンション領域24を介して形成されたソース・ドレイン領域26が形成されている。上記ソース・ドレイン領域25、26上にはシリサイド層27、28が形成されている。このシリサイド層27、28は、例えばコバルトシリサイド、ニッケルシリサイド等の金属シリサイドで形成されている。
また、上記第1絶縁膜41上には、上記水素バリア膜33が形成されたゲート電極22上を被覆する第2絶縁膜43が形成されている。
上記第1絶縁膜41、第2絶縁膜43には、上記ソース・ドレイン領域24、25(シリサイド層27、28)に通じるコンタクトホール61、62が形成され、図示はしていないが、ゲート電極22に通じるコンタクトホールも形成されている。さらに、図示はしていないが、上記各コンタクトホールを通じて配線が形成されている。
上記半導体装置1では、半導体基板11上に、水素の通過を阻止する絶縁膜からなるサイドウォールスペーサ31と、水素の通過を阻止する水素バリア膜33が、前記ゲート電極22上の周囲で接続されている。このため、半導体基板11上に、サイドウォールスペーサ31と水素バリア膜33とで、ゲート電極22およびゲート絶縁膜21が被覆されるので、第1絶縁膜41、第2絶縁膜43中の水素が、ゲート電極22とゲート絶縁膜21との界面、ゲート絶縁膜21と半導体基板11との界面に侵入することが防止される。
よって、ゲート電極22とゲート絶縁膜21との界面、ゲート絶縁膜21と半導体基板11との界面への、水素の侵入が防止されるため、水素の侵入によるしきい値電圧の上昇を防止できるので、高いオン電流Ionを得ることが可能となるという利点がある。
次に、本発明の半導体装置に係る一実施の形態(第2実施例)を、図2の概略構成断面図によって説明する。
図2に示すように、半導体基板11には素子分離領域13が形成され、素子形成領域を分離している。上記半導体基板11は、シリコン基板であっても化合物半導体基板であってもよい。
上記半導体基板11上には、第1絶縁膜41が形成されている。
上記第1絶縁膜41は、例えば酸化シリコン膜で形成されている。上記第1絶縁膜41には溝部42が形成されている。
上記溝部42の上記第1絶縁膜41側の上記半導体基板11上には、サイドウォールスペーサ31が形成されている。このサイドウォールスペーサ31は、水素の通過を阻止する絶縁膜からなる。この水素の通過を阻止する絶縁膜としては、窒化シリコン膜がある。
上記溝部42の底面にはゲート絶縁膜21が形成され、このゲート絶縁膜21の上部の上記溝部42内を埋め込むようにゲート電極22が形成されている。
上記ゲート絶縁膜21は、高誘電率膜もしくは酸化シリコン膜で形成されている。高誘電率膜は、通常、酸化シリコン膜よりも高い誘電率を有する絶縁膜であり、例えば、ハフニウム、ジルコニウム、ランタン、イットリウム、タンタルもしくはアルミニウムの酸化物、酸珪化物または酸窒化物がある。
具体的には、例えば、酸化ハフニウム(HfO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ランタン(LaO3)、酸化イットリウム(Y23)、酸化タンタル(Ta25)、酸化アルミニウム(Al23)等があり、また、ハフニウムシリケート、ジルコニウムシリケート、ランタンシリケート、イットリウムシリケート、タンタルシリケート、アルミニウムシリケート、チタン酸ジルコニウム、酸化アルミニウムハフニウムもしくは酸化ジルコニウムハフニウム、またはこれら化合物の窒化物で形成される。
上記ゲート電極22は、トランジスタ素子がNMOSFETであれば、例えばハフニウムシリサイドで形成され、トランジスタ素子がPMOSFETであれば、例えば窒化チタンで形成されている。
また、上記ゲート電極22は、第1ゲート電極上に第2ゲート電極が積層された2層構造としてもよい。上記第1ゲート電極はトランジスタ素子の仕事関数を決定する仕事関数制御膜を用いる。
例えば、トランジスタ素子がNMISFETの場合、そのゲート電極では、4.6eV以下、望ましくは、4.3eV以下の仕事関数を有する。トランジスタ素子がPMOSFETの場合、そのゲート電極では、4.6eV以上、望ましくは、4.9eV以上の仕事関数を有する。
例えば、上記仕事関数制御膜の一例としては、チタン(Ti)、バナジウム(V)、ニッケル(Ni)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、白金(Pt)からなる金属、これらの金属を含む合金、これらの金属の化合物がある。この金属化合物としては、金属窒化物、金属と半導体との化合物がある。金属と半導体との化合物には、一例として金属シリケートがある。
NMISFETに適した仕事関数制御膜は、一例として、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)等の金属、これらの金属を含む合金、これらの金属の化合物があり、具体的には、ハフニウムシリケート(HfSix)がより好ましい。NMISFET用のハフニウムシリケートは4.1eV〜4.3eV程度である。
PMISFETに適した仕事関数制御膜は、一例として、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)等の金属、これらの金属を含む合金、これらの金属の化合物があり、具体的には、窒化チタン(TiN)、ルテニウム(Ru)がより好ましい。PMISFET用の窒化チタンは4.5eV〜5.0eV程度である。
上記仕事関数制御膜は、例えば5nm〜50nm程度の厚さに形成されている。
上記第2ゲート電極は、例えば、タングステン(W)、銅、アルミニウム、チタン、窒化チタン、タングステンシリサイド等の半導体装置に用いる配線材料で形成することができ、第1ゲート電極よりも低抵抗であることが望ましい。
上記ゲート電極22上には、水素の通過を阻止する水素バリア膜33が形成されている。上記水素バリア膜33は、例えば、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、ランタノイド元素の酸化膜もしくは水素を含まない窒化シリコン膜で形成されている。その膜厚は、2nm〜50nmに形成されている。2nmよりも薄いと、水素のバリア性が不十分になり、水素を通過させてしまう。また、50nmあれば、水素のバリア層を得るのに十分であるので、上限は50nmとしている。
そして、上記水素バリア膜33は、上記ゲート電極22上の周囲で上記サイドウォールスペーサ31と接続されている。
したがって、半導体基板11とサイドウォールスペーサ31と水素バリア膜33とで、ゲート絶縁膜21およびゲート電極22が完全に被覆されている。
また、図示はしていないが、上記ゲート電極22を上記サイドウォールスペーサ31よりも低く形成し、上記ゲート電極22上にのみ上記水素バリア膜33が形成されていてもよい。この構成では、第1絶縁膜41表面と水素バリア膜33表面がほぼ同一平面上になるように平坦化されている。
また、図示はしていないが、上記水素バリア膜33は、上記第1絶縁膜41上の全面に形成されていてもよい。
上記ゲート電極22の一方側の上記半導体基板11には、エクステンション領域23を介して形成されたソース・ドレイン領域25が形成されている。また上記ゲート電極22の他方側の上記半導体基板11には、エクステンション領域24を介して形成されたソース・ドレイン領域26が形成されている。上記ソース・ドレイン領域25、26上にはシリサイド層27、28が形成されている。このシリサイド層27、28は、例えばコバルトシリサイド、ニッケルシリサイド等の金属シリサイドで形成されている。
上記各エクステンション領域23、24上には上記サイドウォールスペーサ31が形成されている。
また、上記第1絶縁膜41上には、上記水素バリア膜33が形成されたゲート電極22上を被覆する第2絶縁膜43が形成されている。
上記第1絶縁膜41、第2絶縁膜43には、上記ソース・ドレイン領域24、25(シリサイド層27、28)に通じるコンタクトホール61、62が形成され、図示はしていないが、ゲート電極22に通じるコンタクトホールも形成されている。さらに、図示はしていないが、上記各コンタクトホールを通じて配線が形成されている。
上記半導体装置2では、半導体基板11上に、水素の通過を阻止する絶縁膜からなるサイドウォールスペーサ31と、水素の通過を阻止する水素バリア膜33が、前記ゲート電極22上の周囲で接続されている。このため、半導体基板11上に、サイドウォールスペーサ31と水素バリア膜33とで、ゲート電極22およびゲート絶縁膜21が被覆されるので、第1絶縁膜41、第2絶縁膜43中の水素が、ゲート電極22とゲート絶縁膜21との界面、ゲート絶縁膜21と半導体基板11との界面に侵入することが防止される。
よって、ゲート電極22とゲート絶縁膜21との界面、ゲート絶縁膜21と半導体基板11との界面への、水素の侵入が防止されるため、水素の侵入によるしきい値電圧の上昇を防止できるので、高いオン電流Ionを得ることが可能となるという利点がある。
次に、本発明の半導体装置に係る一実施の形態(第3実施例)を、図3の概略構成断面図によって説明する。
図3に示すように、半導体基板11には素子分離領域13が形成され、素子形成領域を分離している。上記半導体基板11は、シリコン基板であっても化合物半導体基板であってもよい。
上記半導体基板11上には、ゲート絶縁膜21を介して、ゲート電極22が形成されている。
上記ゲート絶縁膜21は、高誘電率膜もしくは酸化シリコン膜で形成されている。高誘電率膜は、通常、酸化シリコン膜よりも高い誘電率を有する絶縁膜であり、例えば、ハフニウム、ジルコニウム、ランタン、イットリウム、タンタルもしくはアルミニウムの酸化物、酸珪化物または酸窒化物がある。
具体的には、例えば、酸化ハフニウム(HfO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ランタン(LaO3)、酸化イットリウム(Y23)、酸化タンタル(Ta25)、酸化アルミニウム(Al23)等があり、また、ハフニウムシリケート、ジルコニウムシリケート、ランタンシリケート、イットリウムシリケート、タンタルシリケート、アルミニウムシリケート、チタン酸ジルコニウム、酸化アルミニウムハフニウムもしくは酸化ジルコニウムハフニウム、またはこれら化合物の窒化物で形成される。
上記ゲート電極22は、トランジスタ素子がNMOSFETであれば、例えばハフニウムシリサイドで形成され、トランジスタ素子がPMOSFETであれば、例えば窒化チタンで形成されている。
また、上記ゲート電極22は、第1ゲート電極上に第2ゲート電極が積層された2層構造としてもよい。上記第1ゲート電極はトランジスタ素子の仕事関数を決定する仕事関数制御膜を用いる。
例えば、トランジスタ素子がNMISFETの場合、そのゲート電極では、4.6eV以下、望ましくは、4.3eV以下の仕事関数を有する。トランジスタ素子がPMOSFETの場合、そのゲート電極では、4.6eV以上、望ましくは、4.9eV以上の仕事関数を有する。
例えば、上記仕事関数制御膜の一例としては、チタン(Ti)、バナジウム(V)、ニッケル(Ni)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、白金(Pt)からなる金属、これらの金属を含む合金、これらの金属の化合物がある。この金属化合物としては、金属窒化物、金属と半導体との化合物がある。金属と半導体との化合物には、一例として金属シリケートがある。
NMISFETに適した仕事関数制御膜は、一例として、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)等の金属、これらの金属を含む合金、これらの金属の化合物があり、具体的には、ハフニウムシリケート(HfSix)がより好ましい。NMISFET用のハフニウムシリケートは4.1eV〜4.3eV程度である。
PMISFETに適した仕事関数制御膜は、一例として、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)等の金属、これらの金属を含む合金、これらの金属の化合物があり、具体的には、窒化チタン(TiN)、ルテニウム(Ru)がより好ましい。PMISFET用の窒化チタンは4.5eV〜5.0eV程度である。
上記仕事関数制御膜は、例えば5nm〜50nm程度の厚さに形成されている。
上記第2ゲート電極は、例えば、タングステン(W)、銅、アルミニウム、チタン、窒化チタン、タングステンシリサイド等の半導体装置に用いる配線材料で形成することができ、第1ゲート電極よりも低抵抗であることが望ましい。
さらに、上記ゲート電極22上には、水素の通過を阻止する水素バリア膜33が形成されている。上記水素バリア膜33は、例えば、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、ランタノイド元素の酸化膜もしくは水素を含まない窒化シリコン膜で形成されている。その膜厚は、2nm〜50nmに形成されている。2nmよりも薄いと、水素のバリア性が不十分になり、水素を通過させてしまう。また、50nmあれば、水素のバリア層を得るのに十分であるので、上限は50nmとしている。
上記ゲート電極22の両側の上記半導体基板11には、エクステンション領域23、24が形成されている。さらに、上記ゲート電極22の一方側の上記半導体基板11には、上記エクステンション領域23を介してソース・ドレイン領域25が形成されている。また上記ゲート電極22の他方側の上記半導体基板11には、上記エクステンション領域24を介してソース・ドレイン領域26が形成されている。
上記ソース・ドレイン領域25、26上にはシリサイド層27、28が形成されている。このシリサイド層27、28は、例えばコバルトシリサイド、ニッケルシリサイド等の金属シリサイドで形成されている。
なお、図示したように、ゲート電極22の側面に、上記エクステンション領域24にオフセットを形成するためのオフセットスペーサ75が形成されていてもよい。
また、上記半導体基板11(エクステンション領域23、24)上で上記ゲート電極22の側面には、上記オフセットスペーサ75を介してサイドウォールスペーサ31が形成されている。このサイドウォールスペーサ31は、水素の通過を阻止する絶縁膜からなる。この水素の通過を阻止する絶縁膜としては、窒化シリコン膜がある。
したがって、上記水素バリア膜33は、上記ゲート電極22上の周囲で上記サイドウォールスペーサ31と接続されている。
よって、半導体基板11とサイドウォールスペーサ31と水素バリア膜33とで、ゲート絶縁膜21およびゲート電極22が完全に被覆されている。
上記半導体基板11上には、上記水素バリア膜33、ゲート電極22、サイドウォールスペーサ31等を被覆する層間絶縁膜45が形成されている。この層間絶縁膜45は、例えば酸化シリコン膜で形成されている。
上記層間絶縁膜45には、上記ソース・ドレイン領域24、25(シリサイド層27、28)に通じるコンタクトホール63、64が形成され、図示はしていないが、ゲート電極22に通じるコンタクトホールも形成されている。さらに、図示はしていないが、上記各コンタクトホールを通じて配線が形成されている。
上記半導体装置3では、半導体基板11上に、水素の通過を阻止する絶縁膜からなるサイドウォールスペーサ31と、水素の通過を阻止する水素バリア膜33が、前記ゲート電極22上の周囲で接続されている。このため、半導体基板11上に、サイドウォールスペーサ31と水素バリア膜33とで、ゲート電極22およびゲート絶縁膜21が被覆されるので、層間絶縁膜45中の水素が、ゲート電極22とゲート絶縁膜21との界面、ゲート絶縁膜21と半導体基板11との界面に侵入することが防止される。
よって、ゲート電極22とゲート絶縁膜21との界面、ゲート絶縁膜21と半導体基板11との界面への、水素の侵入が防止されるため、水素の侵入によるしきい値電圧の上昇を防止できるので、高いオン電流Ionを得ることが可能となるという利点がある。
次に、本発明の半導体装置(上記各半導体装置1〜3)のしきい値電圧とゲート長との関係を調べた。その結果を図4に示す。
図4に示すように、本発明の半導体装置(上記各半導体装置1〜3)は、しきい値電圧Vthが目標とするしきい値電圧の0.3Vよりも低くなり、しかも、しきい値電圧のばらつきが小さくなった。
一方、従来構造の半導体装置では、しきい値電圧Vthが目標とするしきい値電圧の0.3Vよりも高くなり、しかも、しきい値電圧のばらつきが大きくなっている。
上記図4は、縦軸にしきい値電圧Vthを示し、横軸にマスク寸法換算のゲート長Lを示した。
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態(第1実施例)を、図5〜図9の製造工程断面図によって説明する。
図5(1)に示すように、半導体基板11に、例えばシリコン基板を用いる。上記半導体基板11上に、酸化シリコン(SiO2)膜(図示せず)と窒化シリコン(Si34)膜(図示せず)を形成する。上記酸化シリコン膜は例えばドライ酸化で形成し、上記窒化シリコン膜は、例えば減圧CVD法で形成する。
次いで、上記半導体基板11の活性領域を形成する部分を被覆するレジストパターン(図示せず)を形成し、このレジストパターンをエッチングマスクにして、上記窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、半導体基板11を、順次エッチングして、溝(トレンチ領域)12を形成する。
このとき、半導体基板11は、例えば200nm〜400nmの深さでエッチングされる。
この結果、上記窒化シリコン膜が被覆された半導体基板11の領域が活性領域となり、上記溝12にフィールド酸化膜が形成されることになる。
その後、上記溝12を酸化シリコン(SiO2)で埋め込む。例えば高密度プラズマCVD(例えば堆積温度:650℃〜700℃)によって埋め込みを行うことによって、段差被覆性が良好で緻密な酸化シリコン膜を形成することが可能となる。
続いて、化学的機械研磨(Chemical Mechanical Polish:CMP)によって、上記酸化シリコン膜の表面を研磨して平坦化を行う。上記窒化シリコン膜が形成された領域では、この窒化シリコン膜上の酸化シリコン膜が除去される程度まで研磨を行う。このようにして、溝12内に酸化シリコン膜からなる素子分離領域13を形成する。
また、CMPでのグローバル段差を低減するために、広いアクティブ上の酸化シリコン膜を、予めリソグラフィパターニングとエッチングで除去することも可能である。
次いで、上記窒化シリコン膜を、例えば熱リン酸によるウエットエッチングによって除去し、半導体基板11に活性領域を形成する。また上記窒化シリコン膜を除去する前に、上記溝12内の酸化シリコン膜の緻密化や活性領域コーナー部のラウンディングを目的に、窒素(N2)雰囲気、酸素(O2)雰囲気、もしくは水素(H2)と酸素(O2)の混合雰囲気中でアニールを行ってもよい。
続いて、活性領域表面に、例えば8nm〜10nmの厚さの酸化膜(図示せず)を形成する。
次に、NMOSFETを形成する領域に、Pウエル領域形成や、MOSFETのパンチスルー阻止を目的とした埋め込み層形成のためのイオン注入や、しきい値電圧Vthの調整のためのイオン注入を行い、NMOSチャネル領域を形成する。また、図示はしていないが、PMOSFETを形成する領域に、Nウエル領域の形成や、MOSFETのパンチスルー阻止を目的とした埋め込み層形成のためのイオン注入や、しきい値電圧Vthの調整のためのイオン注入を行い、PMOSチャネル領域を形成する。
その後、半導体基板11表面を洗浄する。このとき、上記酸化膜が除去される。なお、上記酸化膜は残してもよい。
次に、図5(2)に示すように、半導体基板11上にダミーゲート71を形成する。
まず、半導体基板11表面にダミーゲート絶縁膜72を形成する。このダミーゲート絶縁膜72は、例えば熱酸化膜で形成する。この熱酸化膜は、例えば1nm〜3nmの厚さに形成する。
上記ダミーゲート絶縁膜72上にダミーゲート形成膜73を成膜する。このダミーゲート形成膜73は、例えばポリシリコン膜もしくはアモファスシリコン膜で形成する。
上記ポリシリコン膜は、例えば減圧CVD(例えば、SiH4を原料ガスとし、堆積温度:580℃〜650℃)により100nm〜150nmの厚さに堆積して形成される。
その後、ゲート加工するために、ダミーゲート形成膜73上にハードマスク74を形成する。このハードマスク74は、例えば窒化シリコン(Si34)膜で形成される。この窒化シリコン膜は、例えば減圧CVDにより、例えば50nm〜100nm程度の厚さに形成される。
次いで、リソグラフィ技術によって、ダミーゲートを形成するためのレジストパターニングを行なった後、レジストパターン(図示せず)をエッチングマスクにして、異方性エッチングを行い、ダミーゲート71を形成する。このエッチングには、例えばエッチングガスに臭化水素(HBr)や塩素系のガスを用いる。
また、この際、レジストパターニング後に酸素(O2)プラズマによるトリミング処理等を行うことによって、ダミーゲート71を細く形成することも可能である。例えば、32nmノード技術では、ゲート長を20nm〜30nm程度で形成することもできる。
次に、図5(3)に示すように、上記半導体基板11上に上記ダミーゲート71を覆うオフセットスペーサを形成するための絶縁膜を形成した後、エッチバックを行うことにより、ダミーゲート71の側壁にオフセットスペーサ75を形成する。上記オフセットスペーサ75は、例えば減圧CVD法によって、窒化シリコン膜で形成される。その膜厚は、例えば6nm〜10nmとする。
その後、イオン注入を行うことにより、上記ダミーゲート71の両側の半導体基板11に、上記オフセットスペーサ75の厚み分を介してエクステンション領域23、24を形成する。上記イオン注入は、例えば、PMOSFETの形成領域、NMOSFETの形成領域のそれぞれ必要な領域に開口を設けたレジストマスクを用いて、それぞれの形成領域に対して行う。
次に、図6(4)に示すように、上記半導体基板11上で上記ダミーゲート71の側壁に、上記オフセットスペーサ75を介して、水素の通過を阻止する絶縁膜からなるサイドウォールスペーサ31を形成する。
上記サイドウォールスペーサ31は、以下のように形成する。例えば、減圧CVD法によって、上記ダミーゲート71、オフセットスペーサ75等を被覆する窒化シリコン膜を形成する。この窒化シリコン膜は、例えば15nm〜30nmの厚さに形成される。次いで、酸化シリコン膜(図示せず)を形成する。この酸化シリコン膜は、例えばTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)膜またはホウ素シリケートガラス(BSG)膜で形成され、例えば40nm〜60nmの厚さに形成される。
その後、エッチバックにより、窒化シリコン膜と酸化シリコン膜からなる上記サイドウォールスペーサ31を形成する。
なお、上記レジストマスクは、それぞれのイオン注入が終了した後、除去される。
その後、イオン注入を行うことにより、上記ダミーゲート71の両側の半導体基板11に、上記オフセットスペーサ75、サイドウォールスペーサ31の厚み分を介してソース・ドレイン領域25、26を形成する。この結果、ダミーゲート71の両側の半導体基板11に、エクステンション領域23、24を介してソース・ドレイン領域25、26が形成される。
上記イオン注入は、例えば、PMOSFETの形成領域、NMOSFETの形成領域のそれぞれ必要な領域に開口を設けたレジストマスクを用いて、それぞれの形成領域に対して行う。
なお、上記レジストマスクは、それぞれのイオン注入が終了した後、除去される。
続いて、上記レジストマスクを剥離除去した後、稀フッ酸(HF)酸により酸化シリコン膜を除去後、イオンを活性化するためスパイクRTA(Spike Rapid Thermal Annealing)を行う。このRTAは、例えば1050℃にて行う。
その後、上記ソース・ドレイン領域25、26上にシリサイド層27、28を形成する。このシリサイド層27、28は以下のようにして形成される。
まず、半導体基板11上の全面にシリサイド層を形成する金属層を形成する。金属層には、例えばコバルト膜、ニッケル膜等を用いる。例えばスパッタリングによって、コバルトを6nm〜8nmの厚さに形成する。
次いで、RTAを500℃〜600℃、30sの条件で行い、シリコン上のみ、シリサイド化(CoSiの形成)を行った後、硫酸過水(H2SO4/H22によって、窒化シリコン膜および酸化シリコン膜上の未反応なコバルト(Co)を除去する。
続いて、650℃〜850℃、30sのRTAを行い、低抵抗なCoSi2を生成して、上記シリサイド層27、28を形成する。
また、コバルトの代わりにニッケル(Ni)やニッケル白金(NiPt)を形成することにより、ニッケルシリサイド、ニッケル白金シリサイドを形成することも可能である。
なお、図6(4)は、上記工程が終了した状態を示した。
次に、図6(5)に示すように、上記半導体基板11上に、上記ダミーゲート71、上記サイドウォールスペーサ31等を被覆する第1絶縁膜41を形成する。この第1絶縁膜41は、例えば酸化シリコン(SiO2)膜で形成する。この成膜条件の一例としては、例えば、成膜雰囲気の圧力を1.33kPa〜40kPa、基板温度を400℃〜550℃、原料ガスにTEOS(1g〜5g)およびオゾン(O3)(1000cm3/min〜30000cm3/min)を用いた。そして、第1絶縁膜41を、例えば180nm〜500nmの厚さに堆積して形成する。
次に、図6(6)に示すように、上記ダミーゲート71のポリシリコンもしくはアモルファスシリコンからなるダミーゲート形成膜73が露出するまで、例えば化学的機械研磨(CMP)による研磨を行う。または研磨の代わりにエッチングを行ってもよい。このとき、サイドウォールスペーサ31の上部も露出される。
次に、図7(7)に示すように、上記第1絶縁膜41の表面から上記ダミーゲート71(前記図6(6)参照)を除去して溝部42を形成する。この溝部42の底部には半導体基板11が露出される。
上記ダミーゲート71の上記ダミーゲート形成膜73(前記図6(6)参照)は、例えば化学的ドライエッチングにより除去し、引き続いてダミーゲート絶縁膜72(前記図5(2)参照)を例えばフッ酸(HF)により除去する。
次に、図7(8)に示すように、上記溝部42の内面および上記第1絶縁膜41上にゲート絶縁膜21を形成する。
上記ゲート絶縁膜21は、高誘電率(High-k)膜または酸化シリコン(SiO2)膜で形成される。高誘電率膜は、例えば原子層蒸着(ALD)法を用いて、例えば酸化ハフニウム(HfO2)、ハフニウムシリケート(HfSiO)膜で形成する。また、酸化シリコン膜は、例えば熱酸化膜もしくはプラズマ酸化膜で形成する。
上記高誘電率膜は、通常、酸化シリコン膜よりも高い誘電率を有する絶縁膜であり、例えば、ハフニウム、ジルコニウム、ランタン、イットリウム、タンタルもしくはアルミニウムの酸化物、酸珪化物または酸窒化物がある。
具体的には、例えば、酸化ハフニウム(HfO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ランタン(LaO3)、酸化イットリウム(Y23)、酸化タンタル(Ta25)、酸化アルミニウム(Al23)等があり、また、ハフニウムシリケート、ジルコニウムシリケート、ランタンシリケート、イットリウムシリケート、タンタルシリケート、アルミニウムシリケート、チタン酸ジルコニウム、酸化アルミニウムハフニウムもしくは酸化ジルコニウムハフニウム、またはこれら化合物の窒化物で形成される。
次に、図7(9)に示すように、上記溝部42の内部に上記ゲート絶縁膜21を介してゲート電極形成膜35を埋め込む。このとき、第1絶縁膜41上にもゲート電極形成膜35が形成される。このゲート電極形成膜35は、例えばALD法、PVD法等の成膜方法により形成される。
上記ゲート電極形成膜35は、トランジスタ素子がNMOSFETであれば、例えばハフニウムシリサイドで形成され、トランジスタ素子がPMOSFETであれば、例えば窒化チタンで形成されている。その膜厚は、例えば5nm〜50nmとする。
また、上記ゲート電極形成膜35は、第1ゲート電極上に第2ゲート電極が積層された2層構造としてもよい。上記第1ゲート電極はトランジスタ素子の仕事関数を決定する仕事関数制御膜を用いる。
例えば、トランジスタ素子がNMISFETの場合、そのゲート電極では、4.6eV以下、望ましくは、4.3eV以下の仕事関数を有する。トランジスタ素子がPMOSFETの場合、そのゲート電極では、4.6eV以上、望ましくは、4.9eV以上の仕事関数を有する。
例えば、上記仕事関数制御膜の一例としては、チタン(Ti)、バナジウム(V)、ニッケル(Ni)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、白金(Pt)からなる金属、これらの金属を含む合金、これらの金属の化合物がある。この金属化合物としては、金属窒化物、金属と半導体との化合物がある。金属と半導体との化合物には、一例として金属シリケートがある。
NMISFETに適した仕事関数制御膜は、一例として、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)等の金属、これらの金属を含む合金、これらの金属の化合物があり、具体的には、ハフニウムシリケート(HfSix)がより好ましい。NMISFET用のハフニウムシリケートは4.1eV〜4.3eV程度である。
PMISFETに適した仕事関数制御膜は、一例として、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)等の金属、これらの金属を含む合金、これらの金属の化合物があり、具体的には、窒化チタン(TiN)、ルテニウム(Ru)がより好ましい。PMISFET用の窒化チタンは4.5eV〜5.0eV程度である。
上記仕事関数制御膜は、例えば5nm〜50nm程度の厚さに形成されている。
上記第2ゲート電極は、例えば、タングステン(W)、銅、アルミニウム、チタン、窒化チタン、タングステンシリサイド等の半導体装置に用いる配線材料で形成することができ、第1ゲート電極よりも低抵抗であることが望ましい。
次に、図8(10)に示すように、例えば化学的機械研磨(CMP)法により、サイドウォールスペーサ31が露出するまで、上記ゲート電極形成膜35の研磨を行う。この研磨によって、上記溝部42の内部に、ゲート絶縁膜21を介して上記ゲート電極形成膜35からなるゲート電極22が形成される。また、第1絶縁膜41表面は平坦化されている。
次に、図8(11)に示すように、上記ゲート電極22上の周囲で上記サイドウォールスペーサ31と接続していて水素の通過を阻止する水素バリア膜33を形成する。このとき、水素バリア膜33は第1絶縁膜41上にも形成される。
上記水素バリア膜33は、例えば、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、ランタノイド元素の酸化膜もしくは水素を含まない窒化シリコン膜で形成される。その膜厚は、2nm〜50nmに形成される。2nmよりも薄いと、水素のバリア性が不十分になり、水素を通過させてしまう。また、50nmあれば、水素のバリア層を得るのに十分であるので、上限は50nmとしている。
例えば、上記水素バリア膜33を、ALD法によって酸化ハフニウム(HfO2)膜で形成する場合の成膜条件の一例を説明する。
成膜温度を250℃〜400℃に設定し、成膜雰囲気の圧力:0.1Pa〜10Paとし、原料ガスにTEMA−Hf(テトラキスエチルメチルアミノハフニウム)とオゾン(O3)を用いる。そして成膜サイクルを20サイクル〜500サイクルとした。
このようにして成膜された上記水素バリア膜33は、上記ゲート電極22上の周囲で上記サイドウォールスペーサ31と接続される。
したがって、半導体基板11とサイドウォールスペーサ31と水素バリア膜33とで、ゲート絶縁膜21およびゲート電極22が完全に被覆されている。
次に、図8(12)に示すように、レジストマスク(図示せず)を用いて、上記ゲート電極22および上記サイドウォールスペーサ31上に上記水素バリア膜33が残るように、例えばドライエッチングにより上記水素バリア膜33をパターニングしてもよい。
その際、上記水素バリア膜33は、上記ゲート電極22上の周囲で上記サイドウォールスペーサ31と接続されていることが必要である。
すなわち、半導体基板11とサイドウォールスペーサ31と水素バリア膜33とで、ゲート絶縁膜21およびゲート電極22が完全に被覆されることが維持されている必要がある。
次に、図9(13)に示すように、上記第1絶縁膜41上に上記水素バリア膜33を被覆する第2絶縁膜43を形成する。
上記第2絶縁膜43は、例えばCVD法によって、酸化シリコン(SiO2)膜で形成される。その膜厚は、例えば200nm〜1000nm程度とする。また、化学的機械研磨(CMP)により、上記第2絶縁膜43の表面を平坦化してもよい。この場合、ゲート電極22上の上記第2絶縁膜43の膜厚が、例えば100nm〜800nm程度となるように研磨を行う。
続いて、ソース・ドレイン領域25、26(実質的にはシリサイド層27、28)上に開口するコンタクトホール61、62を形成する。またゲート電極22上に開口するコンタクトホール(図示せず)も同時に形成する。
上記コンタクトホールのエッチングの際には、例えば上記シリサイド層27、28上に保護膜(図示せず)を形成する。この保護膜には、例えば窒化シリコン膜を用いる。そしてコンタクトホールを形成するエッチング条件を、上記保護膜との選択比を確保できる条件に設定することで、上記シリサイド層27、28上の保護膜でエッチングをストップさせることが可能となる。
続いて保護膜の膜厚分のみ保護膜を除去するエッチングすることで上記シリサイド層27、28への過剰エッチングを防止することが可能となり、接合リーク低減のための補償イオン注入を削減することができる。
図示はしていないが、コンタクトホール形成に続いて、チタン、窒化チタンをCVDにより堆積を行った後、タングステン(W)を堆積する。その後、CMPを行って、下地との密着層(チタン、窒化チタン)を介してタングステンプラグを形成する。チタン、窒化チタンの形成方法としては、CVDの他にIMPを用いたスパッタ等の方法で行うことも可能である。またタングステンプラグの形成方法として、CMPの代わりに全面エッチバックを用いても良い。
続いて、金属配線材料を用いた配線の形成を行い、CMOS回路を形成する。また、配線層は多層配線を行うことが可能であり、目的に応じて、多層配線に設定することが可能である。また、ダマシン構造を用いた銅(Cu)等の配線を形成することも可能である。
上記半導体装置1の製造方法では、半導体基板11上に、水素の通過を阻止する絶縁膜からなるサイドウォールスペーサ31と、水素の通過を阻止する水素バリア膜33が、上記ゲート電極22上の周囲で接続される。このため、半導体基板11上に、サイドウォールスペーサ31と水素バリア膜33とで、ゲート電極22およびゲート絶縁膜21が被覆されるので、第1絶縁膜41、第2絶縁膜43中の水素が、ゲート電極22とゲート絶縁膜21との界面、ゲート絶縁膜21と半導体基板11との界面に侵入することが防止される。
よって、ゲート電極22とゲート絶縁膜21との界面、ゲート絶縁膜21と半導体基板11との界面への、水素の侵入が防止されるため、水素の侵入によるしきい値電圧の上昇を防止できるので、高いオン電流Ionを得ることが可能となるという利点がある。
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態(第2実施例)を、図10〜図11の製造工程断面図によって説明する。
前記図5(1)〜前記図8(10)を参照して説明したゲート電極22を形成する工程までを行った後、図10(1)に示すように、ゲート電極22を選択的に5nm〜50nm程度削るエッチングを行う。このエッチングは、例えばドライエッチングにより行う。
次に、図10(2)に示すように、上記ゲート電極22上の周囲で上記サイドウォールスペーサ31と接続していて水素の通過を阻止する水素バリア膜33を形成する。
上記水素バリア膜33は、例えば、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、ランタノイド元素の酸化膜もしくは水素を含まない窒化シリコン膜で形成される。その膜厚は、2nm〜50nmに形成される。2nmよりも薄いと、水素のバリア性が不十分になり、水素を通過させてしまう。また、50nmあれば、水素のバリア層を得るのに十分であるので、上限は50nmとしている。
例えば、上記水素バリア膜33を、ALD法によって酸化ハフニウム(HfO2)膜で形成する場合の成膜条件の一例を説明する。
成膜温度を250℃〜400℃に設定し、成膜雰囲気の圧力:0.1Pa〜10Paとし、原料ガスにTEMA−Hf(テトラキスエチルメチルアミノハフニウム)とオゾン(O3)を用いる。そして成膜サイクルを20サイクル〜500サイクルとした。
次に、図10(3)に示すように、上記第1絶縁膜41上の上記水素バリア膜33を除去し、上記ゲート電極22上のみに上記水素バリア膜33を残す。
上記水素バリア膜33の除去は、例えば化学的機械研磨(CMP)により、上記第1絶縁膜41表面が露出されるまで行う。
次に、図11(4)に示すように、上記第1絶縁膜41上に上記水素バリア膜33を被覆する第2絶縁膜43を形成する。
上記第2絶縁膜43は、例えばCVD法によって、酸化シリコン(SiO2)膜で形成される。その膜厚は、例えば200nm〜1000nm程度とする。また、化学的機械研磨(CMP)により、上記第2絶縁膜43の表面を平坦化してもよい。この場合、ゲート電極22上の上記第2絶縁膜43の膜厚が、例えば100nm〜800nm程度となるように研磨を行う。
続いて、ソース・ドレイン領域25、26上に開口するコンタクトホール61、62を形成する。またゲート電極22上に開口するコンタクトホール(図示せず)も同時に形成する。
上記コンタクトホールのエッチングの際には、例えば上記シリサイド層27、28上に保護膜(図示せず)を形成する。この保護膜には、例えば窒化シリコン膜を用いる。そしてコンタクトホールを形成するエッチング条件を、上記保護膜との選択比を確保できる条件に設定することで、上記シリサイド層27、28上の保護膜でエッチングをストップさせることが可能となる。
続いて保護膜の膜厚分のみ保護膜を除去するエッチングすることで上記シリサイド層27、28への過剰エッチングを防止することが可能となり、接合リーク低減のための補償イオン注入を削減することができる。
図示はしていないが、コンタクトホール形成に続いて、チタン、窒化チタンをCVDにより堆積を行った後、タングステン(W)を堆積する。その後、CMPを行って、下地との密着層(チタン、窒化チタン)を介してタングステンプラグを形成する。チタン、窒化チタンの形成方法としては、CVDの他にIMPを用いたスパッタ等の方法で行うことも可能である。またタングステンプラグの形成方法として、CMPの代わりに全面エッチバックを用いても良い。
続いて、金属配線材料を用いた配線の形成を行い、CMOS回路を形成する。また、配線層は多層配線を行うことが可能であり、目的に応じて、多層配線に設定することが可能である。また、ダマシン構造を用いた銅(Cu)等の配線を形成することも可能である。
上記製造方法の第2実施例でも、半導体基板11上に、水素の通過を阻止する絶縁膜からなるサイドウォールスペーサ31と、水素の通過を阻止する水素バリア膜33が、上記ゲート電極22上の周囲で接続される。このため、半導体基板11上に、サイドウォールスペーサ31と水素バリア膜33とで、ゲート電極22およびゲート絶縁膜21が被覆されるので、第1絶縁膜41、第2絶縁膜43中の水素が、ゲート電極22とゲート絶縁膜21との界面、ゲート絶縁膜21と半導体基板11との界面に侵入することが防止される。
よって、ゲート電極22とゲート絶縁膜21との界面、ゲート絶縁膜21と半導体基板11との界面への、水素の侵入が防止されるため、水素の侵入によるしきい値電圧の上昇を防止できるので、高いオン電流Ionを得ることが可能となるという利点がある。
さらに、第1絶縁膜41上に水素バリア膜33の突出がないので、第2絶縁膜43を成膜するとき、第2絶縁膜43表面が平坦化された状態で成膜ができる。よって、第2絶縁膜43の平坦化工程を削減できる。
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態(第3実施例)を、図12の製造工程断面図によって説明する。
前記第1、第2実施例では、ダミーゲート形成膜73を除去した直後にダミーゲート絶縁膜72を剥離除去していた。
この第3実施例では、図12に示すように、ダミーゲート絶縁膜72に高誘電率(High−k)膜を用いて、ゲート絶縁膜21として形成する。したがって、第1絶縁膜41に溝部42を形成するときに、ダミーゲート絶縁膜72(ゲート絶縁膜21)を除去せずに残す。
上記以外は、前記第1実施例もしくは前記第2実施例と同様なプロセスである。
上記製造方法の第3実施例でも、半導体基板11上に、水素の通過を阻止する絶縁膜からなるサイドウォールスペーサ31と、水素の通過を阻止する水素バリア膜33が、上記ゲート電極22上の周囲で接続される。このため、半導体基板11上に、サイドウォールスペーサ31と水素バリア膜33とで、ゲート電極22およびゲート絶縁膜21が被覆されるので、第1絶縁膜41、第2絶縁膜43中の水素が、ゲート電極22とゲート絶縁膜21との界面、ゲート絶縁膜21と半導体基板11との界面に侵入することが防止される。
よって、ゲート電極22とゲート絶縁膜21との界面、ゲート絶縁膜21と半導体基板11との界面への、水素の侵入が防止されるため、水素の侵入によるしきい値電圧の上昇を防止できるので、高いオン電流Ionを得ることが可能となるという利点がある。
すなわち、前記第1、第2実施例と同様な効果が得られる。
次に、本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態(第4実施例)を、図13の製造工程断面図によって説明する。
前記第1、第2、第3実施例では、コンタクトホールの加工を行い易くするために、水素バリア膜33をゲート電極22上のみに残すようにパターニングしていた。
この第4実施例では、図13に示すように、水素バリア膜33のパターニングを行わずに、第1絶縁膜41上の全面に残してもよい。
上記製造方法の第4実施例でも、半導体基板11上に、水素の通過を阻止する絶縁膜からなるサイドウォールスペーサ31と、水素の通過を阻止する水素バリア膜33が、上記ゲート電極22上の周囲で接続される。このため、半導体基板11上に、サイドウォールスペーサ31と水素バリア膜33とで、ゲート電極22およびゲート絶縁膜21が被覆されるので、第1絶縁膜41、第2絶縁膜43中の水素が、ゲート電極22とゲート絶縁膜21との界面、ゲート絶縁膜21と半導体基板11との界面に侵入することが防止される。
よって、ゲート電極22とゲート絶縁膜21との界面、ゲート絶縁膜21と半導体基板11との界面への、水素の侵入が防止されるため、水素の侵入によるしきい値電圧の上昇を防止できるので、高いオン電流Ionを得ることが可能となるという利点がある。
すなわち、前記第1、第2、第3実施例と同様な効果が得られる。
本発明の半導体装置に係る一実施の形態(第1実施例)を示した概略構成断面図である。 本発明の半導体装置に係る一実施の形態(第2実施例)を示した概略構成断面図である。 本発明の半導体装置に係る一実施の形態(第3実施例)を示した概略構成断面図である。 本発明の半導体装置のしきい値電圧とゲート長との関係図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態(第1実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態(第1実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態(第1実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態(第1実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態(第1実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態(第2実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態(第2実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態(第3実施例)を示した製造工程断面図である。 本発明の半導体装置の製造方法に係る一実施の形態(第4実施例)を示した製造工程断面図である。 従来の半導体装置の一例を示した概略構成断面図である。 従来の半導体装置のしきい値電圧とゲート長との関係図である。
符号の説明
1…半導体装置、11…半導体基板、21…ゲート絶縁膜、22…ゲート電極、23,24…エクステンション領域、25,26…ソース・ドレイン領域、31…サイドウォールスペーサ、33…水素バリア膜、41…第1絶縁膜、42…溝部、43…第2絶縁膜

Claims (9)

  1. 半導体基板上に形成された第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜に形成された溝部と、
    前記溝部の前記第1絶縁膜側の前記半導体基板上に形成されたサイドウォールスペーサと、
    前記溝部の内面に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記溝部内に前記ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極の両側の前記半導体基板にエクステンション領域を介して形成されたソース・ドレイン領域と、
    前記第1絶縁膜上に形成された前記ゲート電極上を被覆する第2絶縁膜を有し、
    前記サイドウォールスペーサは水素の通過を阻止する絶縁膜からなり、
    前記ゲート電極上に水素の通過を阻止する水素バリア膜が形成され、
    前記水素バリア膜は前記ゲート電極上の周囲で前記サイドウォールスペーサと接続されている
    半導体装置。
  2. 前記サイドウォールスペーサは窒化シリコン膜からなる
    請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記水素バリア膜は、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、ランタノイド元素の酸化膜もしくは水素を含まない窒化シリコン膜からなる
    請求項1記載の半導体装置。
  4. 前記ゲート絶縁膜は、前記溝部の内面のうち底面のみに形成されている
    請求項1記載の半導体装置。
  5. 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極の両側の前記半導体基板に形成されたエクステンション領域と、
    前記エクステンション領域上の前記ゲート電極の側壁に形成されたサイドウォールスペーサと、
    前記ゲート電極の両側の前記エクステンション領域を介して前記半導体基板に形成されたソース・ドレイン領域と、
    前記ゲート電極を被覆する層間絶縁膜を有し、
    前記サイドウォールスペーサは水素の通過を阻止する絶縁膜からなり、
    前記ゲート電極上に水素の通過を阻止する水素バリア膜が形成され、
    前記水素バリア膜は前記ゲート電極上の周囲で前記サイドウォールスペーサと接続されている
    半導体装置。
  6. 前記サイドウォールスペーサは窒化シリコン膜からなる
    請求項5記載の半導体装置。
  7. 前記水素バリア膜は、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、ランタノイド元素の酸化膜もしくは水素を含まない窒化シリコン膜からなる
    請求項5記載の半導体装置。
  8. 半導体基板上にダミーゲートを形成した後、該ダミーゲートの両側の半導体基板にエクステンション領域を形成する工程と、
    前記半導体基板上で前記ダミーゲートの側壁に水素の通過を阻止する絶縁膜からなるサイドウォールスペーサを形成する工程と、
    前記ダミーゲートの両側の半導体基板に前記エクステンション領域を介してソース・ドレイン領域を形成する工程と、
    前記ダミーゲートゲートおよび前記サイドウォールスペーサを被覆する第1絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜の表面から前記ダミーゲートを露出させ、前記ダミーゲートを除去して溝部を形成する工程と、
    前記溝部内にゲート絶縁膜を介してゲート電極を埋め込む工程と、
    前記ゲート電極上の周囲で前記サイドウォールスペーサと接続していて水素の通過を阻止する水素バリア膜を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜上に前記水素バリア膜を被覆する第2絶縁膜を形成する工程を有する
    半導体装置の製造方法。
  9. 半導体基板上にゲート絶縁膜を介してダミーゲートを形成した後、該ダミーゲートの両側の半導体基板にエクステンション領域を形成する工程と、
    前記半導体基板上で前記ダミーゲートの側壁に水素の通過を阻止する絶縁膜からなるサイドウォールスペーサを形成する工程と、
    前記ダミーゲートの両側の半導体基板に前記エクステンション領域を介してソース・ドレイン領域を形成する工程と、
    前記ダミーゲートゲートおよび前記サイドウォールスペーサを被覆する第1絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜の表面から前記ダミーゲートを露出させ、前記ダミーゲートを除去して溝部を形成する工程と、
    前記溝部内に形成されている前記ゲート絶縁膜を介して前記溝部内にゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極上の周囲で前記サイドウォールスペーサと接続していて水素の通過を阻止する水素バリア膜を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜上に前記水素バリア膜を被覆する第2絶縁膜を形成する工程を有する
    半導体装置の製造方法。
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