JP2010027651A - キャップ、光学ユニット、光モジュール、及び光通信モジュール - Google Patents

キャップ、光学ユニット、光モジュール、及び光通信モジュール Download PDF

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秀樹 篠原
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Abstract

【課題】キャップの製造誤差に起因して、キャップの鍔部上に電極を意図したように配置できなくなることを抑制すること。
【解決手段】実装基板1に対して抵抗溶接によって固定される導電性のキャップ10であって、本体11と、本体11から離間する方向へ本体11に連結した基端から延出する鍔部12と、を備え、鍔部12は、抵抗溶接時に電極が載置される載置面を有し、載置面と本体11の外周面の境界近傍には溝15が形成されている。載置面と外周面の境界近傍に溝15を形成することによって、製造誤差に起因してキャップ10の鍔部上に電極を意図したように配置できなくなることを抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、キャップ、光学ユニット、光モジュール、及び光通信モジュールに関する。
近年、光通信に代表されるように幅広い分野で光技術は活用されている。光技術というカテゴリに含まれるキーデバイスとしては、半導体レーザ素子、及び半導体受光素子といった半導体光素子が代表的である。
特許文献1には、半導体レーザ素子で発生する熱を効率よく拡散させるための構造が開示されている。特許文献1では、半導体レーザ素子の寿命特性を向上させるため、半導体レーザ素子を実装基板上に実装した後、キャップで気密封止し、半導体レーザ素子を外界から保護する。
キャップを実装基板上に固定させる方法としては様々な方法がある。そのうちの1つとしては抵抗溶接と呼ばれる方法がある。抵抗溶接を採用した場合、互いに位置決めされた実装基板及びキャップを一対の電極で挟み、この状態で電極間を通電させて実装基板に対してキャップを接合させる。なお、キャップは筒状体であることから、キャップに鍔部を設け、この鍔部と実装基板間を一対の電極で挟持し、この状態でキャップの鍔部と実装基板間を通電させる方法が一般的である。
特開2007−48938号公報
ところで、抵抗溶接によって実装基板にキャップを固着させる場合には、電極をキャップの鍔部上に意図したように配置させることが重要である(なお、この意義は、実施形態における説明からより明らかになる)。
高性能レンズを保持するためのキャップは、切削加工によって製造されることが多い。しかしながら、特に大量生産時には、使用に応じた加工刃物の磨耗等によって意図したようにキャップの外形を出すことは難しい場合がある。より具体的には、切削刃物の磨耗によってキャップの外形は各キャップ間でばらついてしまう。
このようにキャップの外形が意図しないものになった場合、抵抗溶接時にキャップを実装基板上に固定させようとしたとしても、電極をキャップの鍔部上に意図したように配置することができない場合がある(例えば、後述の図5に示す比較例のような場合がある)。
このように、キャップの製造誤差(キャップ外形のばらつき)に起因して、キャップの鍔部上に電極を意図したように配置することができない場合がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、キャップの製造誤差に起因して、キャップの鍔部上に電極を意図したように配置できなくなることを抑制することを目的とする。
本発明にかかるキャップは、実装基板に対して抵抗溶接によって固定される導電性のキャップであって、本体と、前記本体から離間する方向へ前記本体に連結した基端から延出する鍔部と、を備え、前記鍔部は、抵抗溶接時に電極が載置される載置面を有し、前記載置面と前記本体の外周面の境界近傍には窪みが形成されている。
載置面と外周面の境界近傍に窪みを形成することによって、製造誤差に起因してキャップの鍔部上に電極を意図したように配置できなくなることを抑制することができる。
前記窪みは、前記鍔部の延出方向とは異なる方向に窪んでいる、と良い。
前記鍔部の頂端から前記窪みをみると、前記載置面に連結されたR面がある、と良い。
前記本体は、当該本体の内部と外部間に形成される光路上に配置された光学部品を保持する、と良い。
前記本体は、前記実装基板上に実装された部品を内部に収納可能であり、前記鍔部の前記基端は、前記筒体に連結している、と良い。
前記キャップは、ステンレス鋼から成る母材を切削加工することで製造される、と良い。
本発明にかかるキャップは、実装基板に対して抵抗溶接によって固定される導電性のキャップであって、本体と、前記本体から離間する方向へ前記本体に連結した基端から延出する鍔部と、を備え、前記鍔部は、前記実装基板に対して対抗配置される背面、及び当該背面の反対にある前面を有する板状の部分であり、前記前面と前記本体の外周面の境界近傍には窪みが形成されている。
本発明にかかる光学ユニットは、実装基板に対して抵抗溶接によって固定される導電性のキャップと、前記キャップによって直接又は間接的に保持された光学部品と、を備える光学ユニットであって、前記キャップは、本体と、前記本体から離間する方向へ前記本体に連結した基端から延出する鍔部と、を備え、前記鍔部は、抵抗溶接時に電極が載置される載置面を有し、前記載置面と前記本体の外周面の境界近傍には窪みが形成されている。
本発明にかかる光モジュールは、半導体光素子と、前記半導体光素子が実装された実装基板と、前記実装基板に対して抵抗溶接によって固定され、前記半導体光素子を内部に収納する導電性のキャップと、前記キャップによって直接又は間接的に保持されたレンズと、を備える光モジュールであって、前記キャップは、本体と、前記本体から離間する方向へ前記本体に連結した基端から延出する鍔部と、を備え、前記鍔部は、抵抗溶接時に電極が載置される載置面を有し、前記載置面と前記本体の外周面の境界近傍には窪みが形成されている。
本発明にかかる光通信モジュールは、光ファイバと、前記光ファイバの一端に取り付けられた上述の光モジュールと、を備える。
本発明によれば、キャップの製造誤差に起因して、キャップの鍔部上に電極を意図したように配置できなくなることを抑制することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、各実施の形態は、説明の便宜上、簡略化されている。図面は簡略的なものであるから、図面の記載を根拠として本発明の技術的範囲を狭く解釈してはならない。図面は、もっぱら技術的事項の説明のためのものであり、図面に示された要素の正確な大きさ等は反映していない。同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。上下左右といった方向を示す言葉は、図面を正面視した場合を前提として用いるものとする。
〔第1の実施の形態〕
図1乃至5を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、光通信モジュールの概略的な断面構成を示す模式図である。図2は、光源モジュールを斜視した概略的な模式図である。図3は、キャップの概略的な断面構成を示す模式図である。図4A及びBは、光源モジュールの製造方法を示す概略的な工程図である。図5は、比較例を説明するための説明図である。
図1に示すように、光通信モジュール100は、コネクタ30、アイソレータ31、光ファイバ32、及び光源モジュール(光モジュール)50を有する。光源モジュール50は、実装基板1、リードピン2、台座3、半導体レーザ素子(半導体光素子)4、半導体受光素子(半導体光素子)5、キャップ10、レンズ(光学部品)20、及び封止ガラス25を有する。なお、レンズ20を保持した状態のキャップ10をレンズユニット(光学ユニット)と呼ぶこともある。
光通信モジュール100は、半導体レーザ素子4から出力されたレーザ光を、光ファイバ32のコア32aにレンズ20を介して入力させる。光通信モジュール100は、半導体レーザ素子4を変調して駆動し、外部から伝達される電気信号に応じた光信号を光ファイバ32に入力させる。
なお、半導体レーザ素子4と光ファイバ32間には軸線AX(レンズ20の光軸AXに等しい)に沿って延在する光路が形成されている。半導体レーザ素子4からの出射光は、軸線AXに沿って前方に伝播し、レンズ20によってレンズ作用を受け、アイソレータ31を通過し、光ファイバ32のコア32aに光結合される。なお、光ファイバ32は、y軸に沿って延在する線状体であり、コア32aがクラッド32bによって囲まれた構造を有する。コア32aの屈折率は、クラッド32bの屈折率よりも高い。これによって、光ファイバ32に入力された光は、コア32aに閉じ込められた状態で、コア32a内を伝播する。
光源モジュール50は、コネクタ30を介して光ファイバ32に取り付けられる。光源モジュール50は、光ファイバ32のコア32aに光結合される光を出力する。
以下、図1乃至図3を参照してより具体的に説明する。
実装基板1は、金属(例えば、銅)からなる板状部材である。実装基板1の背面には、抵抗溶接時に電極が配置される。実装基板1を形成する導電材料は、キャップ10を形成する導電材料とは異なる。換言すると、実装基板1を形成する導電材料の抵抗値は、キャップ10を形成する導電材料の抵抗値とは異なる。なお、実装基板1上には、台座3、半導体レーザ素子4、及び半導体受光素子5が実装されている。
リードピン2は、金属からなる棒状部材である。リードピン2は、実装基板1に形成された貫通孔内に挿通され、絶縁材料(軟質ガラス等)によって実装基板1とは電気的に絶縁された状態で実装基板1によって保持される。
台座3は、半導体レーザ素子4が固定される。台座3は、実装基板1と同様に金属であっても良いし、他の材料であっても良い。台座3は、実装基板1と一体成形されていても良い。
半導体レーザ素子4は、半導体層が積層されて形成されたチップ状の半導体光素子である。半導体レーザ素子4は、駆動電流に応じて所定波長のレーザ光を出力する。なお、半導体レーザ素子4の種類は任意である。半導体レーザ素子4は、面発光型のレーザ素子であっても良いし、端面発光型のレーザ素子であっても良い。
半導体受光素子5は、入射光量に応じた量の電流を生成するチップ状の半導体光素子である。半導体受光素子5は、半導体レーザ素子4の活性層の反射端から漏れる漏れ光を受光する。半導体受光素子5からの出力に応じて半導体レーザ素子4の駆動状態を制御することができる。
なお、半導体レーザ素子4は、ボンディングワイヤーを介してリードピン2に接続される。同様に、半導体受光素子5も、ボンディングワイヤーを介してリードピン2に接続される。ここでは、半導体レーザ素子4のために2本のリードピン2を用意し、半導体受光素子5のために2本のリードピン2を用意している。半導体レーザ素子4及び半導体受光素子5は、実装基板1からは電気的に絶縁されている。
キャップ10は、抵抗溶接によって実装基板1上に固定される。キャップ10は、ステンレス鋼(SUS)からなる母材が切削刃物によって加工されることで製造される。キャップ10を切削加工で製造することによって、プレス加工の場合と比べて、キャップ10の高い加工精度を保持することができる。この点は、非球面レンズをキャップ10に保持させる場合には特に有利である。なお、鉄ニッケル合金のプレス加工によってキャップ10を製造しても良い。
キャップ10は、筒部11、及び鍔部12を有する。筒部11は、軸線AXに沿って延在し、軸線AXに沿う光路を囲む。筒部11の外周面は、実質的に平坦である。他方、筒部11の内周面は、筒部11の肉厚の変化に応じて非平坦である。
筒部11は、頂端から基端に向かって肉厚が肉厚W1〜W5に変化する。肉厚W2と肉厚W3の相違によって、筒部11の内周面には、レンズ20が配置される配置面13が形成される。
肉厚W4は、前方に近づくに従って肉厚が厚くなる。肉厚W4の筒部11の内周面は、前方に近づくに従って内側へ傾斜する。換言すると、筒部11には、前方に近づくに従って内側へ傾斜する傾斜面14が形成されている。
なお、肉厚W1と肉厚W2の相違によって好適に封止ガラス25の注入空間を確保できる。また、キャップ10は、非常に薄肉である(肉厚W5=200μm程度である)。
鍔部12は、筒部11に連結した基端から外側へ延在する。鍔部12は、実装基板1の上面に対向配置される背面、この背面とは反対にある前面を有する板状の部分である。また、鍔部12の上面視形状は輪状である。なお、図1の状態のとき、鍔部12は、実装基板1に接合された状態であり、その背面は外部から視認することは難しい。
本実施形態では、筒部11と鍔部12の境界近傍に溝(窪み)15が形成されている。これによって、キャップ10の製造誤差に起因して、抵抗溶接時にキャップ10の鍔部12上に電極を意図したように配置できなくなることを抑制することができる。この点は、後述の説明から明らかになる。
なお、溝15の深さDは、0<D<100μmが好ましい。溝15の深さDは、0<D<10μmであると好ましい。つまり、0%<肉厚W5/溝15の深さD<50%を満足すると良く、0%<肉厚W5/溝15の深さD<10%を満足すると更に良い。キャップ10の肉厚は、最低100μm程度保持すると良い。従って、W5=200μmの場合、逃げ加工深さは100μm程度とすると良い。加工長さについては、最大200μm程度とすれば良い。
レンズ20は、平板状の非球面レンズであり、平板部21の両面にレンズ部22が形成されている。各レンズ部22のレンズ面は非球面である。レンズ20は、キャップ10の内側に完全に収納されている。レンズ20の材料は、樹脂であってもガラスであっても良い。
配置面13に配置されたレンズ20は、レンズ20の側面と筒部11の内周面とによって形成された空間内に低融点ガラス(固着手段)25を充填することでキャップ10に対して固着される。レンズ20をキャップ10内に取り付けることによって、半導体レーザ素子4が配置される空間は閉じられる。上述のように、キャップ10は、母材が切削加工されることで製造される。従って、比較的高精度にキャップ10に対してレンズ20を位置決めできる。
図2は、光源モジュール50を斜視した模式図である。光源モジュール50は、キャップ10の上面視形状は円状である。筒部11の上面視形状は円状である。鍔部12の上面視形状は輪状である。溝15は、円を描くように延在する。なお、実装基板1の上面視形状も円状である。
図3に、抵抗溶接によって実装基板1に対して固着される前のキャップ10を示す。
図3に示すように、抵抗溶接前、鍔部12の背面12bには突起16が形成されている。突起16は、キャップ10の全周に亘る範囲で形成されている。突起16の背面視形状は輪状である。突起16を形成する斜面は、鍔部12の側面に連結している。このように突起16を設けることによって、抵抗溶接時、十分な接合強度及び気密性を確保しながら、キャップ10を実装基板1上に固着させることができる。なお、気密封止することで、半導体レーザ素子4の特性劣化を抑制することができる。
突起16は、抵抗溶接時に流される大電流によって溶ける。従って、抵抗溶接後、図1に示すように突起16は、鍔部12の背面12bには残存していない。突起16の高さ、幅を所望の値に設定することによって抵抗溶接時に好適に気密封止することができる。
図3に示すように、溝15は、筒部11(筒部11の外周面11a)と鍔部12(鍔部12の上面12a)の境界に位置する。換言すると、溝15は、筒部11の外周面11aと鍔部12の上面12aの間に形成される。更に換言すると、上面12aは、溝15を介して、外周面11aに接続される。
溝15は、筒部11の外周面11aが部分的に切削されることで形成され、筒部11の周方向に沿って輪状に延在する。
外周面11aの切削によって形成された露出面15aの断面視形状はC字状である。この露出面15aには、外側に向かって下方に傾斜し、外端が上面12aに連結するR面(アール面)が形成されている。ここでは、R面は、外周面11aを下方に延長させた仮想線よりも外側には形成されていない。なお、鍔部12の上面12aには電極が載置されるため、これを載置面と呼ぶこともある。
図4A及びBを参照しながら、光源モジュール50の製造方法について説明する。
まず、図4A(a)に示すように、切削刃物によってステンレス鋼からなる母材を加工してキャップ10を製造する。ここでは、共通の切削刃物を用いて、筒部11の外周面11aを面出しし、基準面としての外周面11aよりも内側まで母材を切削して溝15を形成し、その後、鍔部12の上面12aを面出しする。このように外周面11a、溝15、上面12aは、連続的に共通の切削刃物によって形成される。この製造方法によれば、キャップ10の量産性を高めることができる。
次に、図4A(b)に示すように、レンズ20をキャップ10に取り付ける。そして、封止ガラス25を充填し、レンズ20をキャップ10に対して固着させる。なお、レンズ20をキャップ10に対して嵌合させることで、レンズ20をキャップ10に対して固着させても良い。
次に、図4B(c)に示すように、予め半導体レーザ素子4等が実装された実装基板1上にキャップ10を載置する。この状態で調芯をし、実装基板1に対してキャップ10を位置決めする。なお、通常のアセンブリ技術(いわゆる後工程)によって予め実装基板1に対して半導体レーザ素子4等は実装されているものとする。
次に、図4B(d)に示すように、上部電極40と下部電極41で、積層された実装基板1とキャップ10を、キャップ10の鍔部12部分で挟み込む。そして、上部電極40を下方に押し付けながら、上部電極40と下部電極41間に電流を流す。このようにして、キャップ10は、実装基板1に対して固着される。
上述のように、本実施形態では、筒部11と鍔部12の境界近傍に溝15を形成している(図3参照)。これによって、キャップ10の製造誤差に起因して、抵抗溶接時にキャップ10の鍔部12上に電極40を意図したように配置できなくなることを抑制することができる。
上述の効果をより具体的に理解するため、図5及び図6の比較例を参照して更に説明する。図5に示す比較例では、筒部11と鍔部12の境界近傍に溝15が形成されていない。この場合、図5に模式的に示すように、上部電極40が、鍔部12の上面12a上に意図したように配置することができない場合がある。
キャップ10は切削加工によって製造されているため、切削刃物(切削工具)の磨耗等によってキャップ10の製造には誤差が含まれ得る。ここでは、筒部11の外周面11aと鍔部12の上面12aを共通の切削刃物で面出しする過程で、両者の間にR面(アール面)17が形成されている。本発明者らの検討により、R面17の形成によって様々な問題点が生じていることが明らかになっている。
第1の問題点としては、R面17によって上部電極40が鍔部12の上面12aに載置できない状態のまま抵抗溶接すると、極めて小さい面積の接点を介して上部電極40からキャップ10に大電流を流す必要が生じる。
このようにキャップ10に対する上部電極40の接触面積を十分に確保できない場合、キャップ10に対する上部電極40の接触面積を十分に確保できた場合と比較して、上部電極40の表面の酸化速度が速まってしまう。上部電極40の表面の酸化が進行すると、上部電極40の表面を研磨等して上部電極40の通電性を高める必要が高い頻度で発生してしまう。
第2の問題点としては、R面17によって上部電極40が鍔部12の上面12aに載置できない状態のまま抵抗溶接すると、上部電極40からR面17に押し付けられる力が筒部11にも伝達し、レンズ20の保持状態が変化してしまうおそれがある。個々の光源モジュール50間でレンズ20の保持状態が変化してしまうと、個々の光源モジュール50間で特性にばらつきが生じ、均一な特性を維持することができない。具体的には、個々の光源モジュール50間で、焦点距離、光ファイバに対する光結合率にばらつきが生じてしまう。
第3の問題点としては、R面17によって上部電極40が鍔部12の上面12aに載置できない状態のまま抵抗溶接すると、実装基板1に対するキャップ10の気密封止による気密性が劣化してしまうおそれがある。これは、鍔部12の先端まで十分な電流が流れないことが原因として考えられる。
本実施形態では、上述のように、筒部11と鍔部12の境界近傍に溝15を形成している。これによって、キャップ10の製造誤差に起因して、抵抗溶接時にキャップ10の鍔部12上に電極を意図したように配置できなくなることを抑制することができる。そして、上述の各問題点が生じることを効果的に抑制できる。
具体的には、上部電極40のメンテナンスに要する労力が増大することを抑制することができる。なお、電極を表面研磨することが必要になるまでの抵抗溶接回数が従来よりも3倍程度になったことが確認できている。また、個々の光源モジュール50間で特性にばらつきが生じ、光源モジュール50の特性が不均一になることを抑制することができる。また、キャップ10による半導体レーザ素子4の気密性が劣化することを抑制することができる。
〔第2の実施の形態〕
図6を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。図6は、筒体の概略的な断面構成を示す模式図である。
本実施形態では、溝15の深さが第1の実施形態とは異なる。このような場合であっても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、外周面11aを下方に延長させた仮想線よりも外側にR面が形成されている。この場合であっても、溝15によってR面のはみ出し量は低減されているため、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔第3の実施の形態〕
図7を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。図7は、筒体の溝15の部分拡大図である。図7(a)に示すような場合に加えて、図7(b)に示すように溝15を形成しても良い。このような場合であっても、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、図7(b)の場合は、溝15は、紙面を正面視して下方に延在している。
本発明の技術的範囲は上述の実施形態に限定されるべきものではない。キャップは、切削加工以外の方法によって製造されていても良い。レンズは、非球面レンズに限らない。レンズをキャップと一体的に成形させても良い。抵抗溶接時に用いる電極の下角に対して、面加工(C面加工等)を施しても良い。キャップ内に収納される半導体光素子は、半導体レーザ素子に限らない。実装基板は、全体が導電性を有する必要はない。絶縁基板の表面に導電層を形成させて実装基板を形成しても良い。
本発明の第1の実施形態にかかる光通信モジュールの概略的な断面構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態にかかる光源モジュールを斜視した概略的な模式図である。 本発明の第1の実施形態にかかるキャップの概略的な断面構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態にかかる光源モジュールの製造方法を示す概略的な工程図である。 本発明の第1の実施形態にかかる光源モジュールの製造方法を示す概略的な工程図である。 本発明の第1の実施形態にかかる比較例を説明するための説明図である。 本発明の第2の実施形態にかかる筒体の概略的な断面構成を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態にかかる筒体の概略的な断面構成を示す模式図である。
符号の説明
100 光通信モジュール
50 光源モジュール

1 実装基板
2 リードピン
3 台座
3 第
4 半導体レーザ素子
5 半導体受光素子

10 キャップ
11 筒部
11a 外周面
12 鍔部
12a 上面
13 配置面
14 傾斜面
15 溝
15a 露出面
16 突起

20 レンズ
21 平板部
22 レンズ部
25 封止ガラス

30 コネクタ
31 アイソレータ
32 光ファイバ

40 上部電極
41 下部電極

Claims (10)

  1. 実装基板に対して抵抗溶接によって固定される導電性のキャップであって、
    本体と、
    前記本体から離間する方向へ前記本体に連結した基端から延出する鍔部と、
    を備え、
    前記鍔部は、抵抗溶接時に電極が載置される載置面を有し、
    前記載置面と前記本体の外周面の境界近傍には窪みが形成されている、キャップ。
  2. 前記窪みは、前記鍔部の延出方向とは異なる方向に窪んでいることを特徴とする請求項1に記載のキャップ。
  3. 前記鍔部の頂端から前記窪みをみると、前記載置面に連結されたR面があることを特徴とする請求項2に記載のキャップ。
  4. 前記本体は、当該本体の内部と外部間に形成される光路上に配置された光学部品を保持することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のキャップ。
  5. 前記本体は、前記実装基板上に実装された部品を内部に収納可能であり、
    前記鍔部の前記基端は、前記筒体に連結していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のキャップ。
  6. 前記キャップは、ステンレス鋼から成る母材を切削加工することで製造されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のキャップ。
  7. 実装基板に対して抵抗溶接によって固定される導電性のキャップであって、
    本体と、
    前記本体から離間する方向へ前記本体に連結した基端から延出する鍔部と、
    を備え、
    前記鍔部は、前記実装基板に対して対向配置される背面、及び当該背面の反対にある前面を有する板状の部分であり、
    前記前面と前記本体の外周面の境界近傍には窪みが形成されている、キャップ。
  8. 実装基板に対して抵抗溶接によって固定される導電性のキャップと、
    前記キャップによって直接又は間接的に保持された光学部品と、
    を備える光学ユニットであって、
    前記キャップは、
    本体と、
    前記本体から離間する方向へ前記本体に連結した基端から延出する鍔部と、
    を備え、
    前記鍔部は、抵抗溶接時に電極が載置される載置面を有し、
    前記載置面と前記本体の外周面の境界近傍には窪みが形成されている、光学ユニット。
  9. 半導体光素子と、
    前記半導体光素子が実装された実装基板と、
    前記実装基板に対して抵抗溶接によって固定され、前記半導体光素子を内部に収納する導電性のキャップと、
    前記キャップによって直接又は間接的に保持されたレンズと、
    を備える光モジュールであって、
    前記キャップは、
    本体と、
    前記本体から離間する方向へ前記本体に連結した基端から延出する鍔部と、
    を備え、
    前記鍔部は、抵抗溶接時に電極が載置される載置面を有し、
    前記載置面と前記本体の外周面の境界近傍には窪みが形成されている、光モジュール。
  10. 光ファイバと、
    前記光ファイバの一端に取り付けられた請求項9に記載の光モジュールと、
    を備える光通信モジュール。
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