JP2010027268A - エキシマランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 管の端面に光出射用の窓が取り付けられたエキシマランプにおいて、照度分布が均一で、短波長の紫外光であっても効率良く光を取り出すことができるエキシマランプを提供すること。
【解決手段】 筒状の発光管の内部に放電ガスが封入され、当該発光管の一方の端面に光取り出し用の窓部を備え、発光管の側面上に管軸方向に伸びるように形成された一対の電極を具えたエキシマランプにおいて、前記発光管側面における前記窓部側の端部に近接した領域に、電極が形成されていない電極非形成領域が形成され、前記電極非形成領域における発光管の放電空間側表面上に、紫外線反射膜が形成されていることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、誘電体を介在させた放電によって紫外光を放射するエキシマランプに関し、特に発光管の一方の端面が紫外光に対して透光性を備えることにより光取り出し用の窓部が形成されたいわゆるヘッドオン型のエキシマランプに関する。
略管状の発光管外部に発光管の長手方向に伸びる一対の外部電極を互いに平行に設けたエキシマ放電ランプが知られている。このエキシマランプにおいては、発光管の側面から光を放射する(サイドオン)場合と、発光管の端面に窓を設けてこの窓を通して光を放射する(ヘッドオン)場合がある。
図7は、ヘッドオン型のエキシマランプの概略図である。エキシマランプ70の発光管71は、基本的に、誘電体からなる筒状の部材72と、その開口端部を気密に塞ぐように接続された透光性を有する窓部材73および閉塞用部材74とにより構成されている。この例のエキシマランプにおいては、筒状部材72の外表面上に、細長い電極75,76が、互いに離間して平行に伸びるように形成されている。この一対の電極75,76間に電源77より高周波電圧が印加されると、同図(a),(b)において破線で示すような放電(放電柱)が形成される。
図7のエキシマランプ70ように発光管71の端面から、紫外光を取り出すものにおいては、照度分布上、局所的に高い照明ができる。具体的には、図7(c)に見られるような、照度分布が中心でピーキーな山形に形成される。この理由は、次の通りである。
発光管71の内部では、電極75,76に対応して放電が形成され、放電が形成される箇所に対応して紫外光が発生する。光取り出し用の窓部材73が管の端面にある場合(すなわちヘッドオン型)、光は、発光管71(すなわち、筒状部材72)内面の表面反射によって管の端面に到達したものが、窓(石英ガラス)を透過して発光管外部に出射される。このとき、ガラスの表面反射はほぼ全反射の状態(拡散光がほとんどない状態)で、反射される。このため、出射光は発光管内部で発生した光の分布状態に大きく依存し、発光管71内表面では光は鏡面反射されるから、ほぼ電極形状がそのままで投射されることになる。そのため、図7のエキシマランプにおいては電極配置個所である中心部分において特に大きなピークが形成される。
しかしながら、このようなエキシマランプにおいては、その用途から、照射面において光量は必要だが、中心部の照度ピークはおさえて使用しなければならず、使用上効率が悪いものとなっている。
例えば、所定領域の光化学反応を評価するためにエキシマランプを使用する場合においては、照射面内での照度の均一性が求められる。より具体的に説明すると、レジストの感光特性評価をする場合、φ10mm程度の領域に時間を振って光照射をしてその後現像してパターンを観察するが、φ10mmの領域が比較的フラットでないと感光されているのかされてないか判別つかなくなり、評価にならない。また、レジストから放出されるガスの特性評価(ガス特性評価)では、レジストの感光時にどれくらいのガスが出るかを調べる。このとき、比較的フラットな照度分布でないと面積当たりのガス放出量を見積もることができない。このようなことから光反応特性を評価するための照明用には均一な照度が要求されることが多い。
特開平6−338301号公報
しかしながら、上述したように、ヘッドオン型のエキシマランプの配光分布では、中心部にピークが形成される。このため、均一な光を照射しようとする場合、ランプの光取り出し用の窓部(管の端面)と被照射物(ワーク)との距離を離して用いなければならない。しかしながらこの手段では、発光管外部に放出された紫外光を無駄に消滅させることになり、非常に効率が悪い。また、放射される光の波長によってはランプ発光管から被照射面まで領域の雰囲気をコントロールしなければならならず、装置が煩雑になり、更に付帯設備を伴うことになる。
本発明が解決しようとする課題は、管の端面に光出射用の窓が取り付けられたエキシマランプにおいて、照度分布が均一で、短波長の紫外光であっても効率良く光を取り出すことができるエキシマランプを提供することである。
本発明のエキシマランプは、筒状の発光管の内部に放電ガスが封入され、
当該発光管の一方の端面に透光性部材より形成された光取り出し用の窓部が形成され、
該発光管の側面上に管軸方向に伸びるように形成された一対の電極を備えたエキシマランプにおいて、
前記発光管側面における前記窓部側の端部に近接した領域に、電極が形成されていない電極非形成領域が形成され、
前記電極非形成領域における発光管の放電空間側表面上に、紫外線反射膜が形成されていることを特徴とする。
また、前記紫外線反射膜は、誘電体粒子より構成されているのがよい。
また、前記紫外線反射膜が形成された領域における発光管の管軸方向の長さは、前記一対の電極によって挟まれた放電空間の長さよりも長いことが好ましい。
また、前記発光管は、筒状部材の両端部が閉塞用部材で閉塞されて構成されてなるものであり、前記紫外線反射膜が形成された領域における管軸方向の長さは、前記発光管の内径長さよりも長いことが好ましい。
また、前記発光管は、外側管と内側管とを同軸に配置されてなり、その間に放電空間が形成されたものであり、前記窓部側の前記外側管の内表面上に、前記紫外線反射膜が形成されているのがよい。
本発明によれば、発光管の一端面に光取り出し用の窓部が形成されたいわゆるヘッドオン型エキシマランプにおいて、窓部(端面)から放射される紫外光の照度分布を均一にでき、高効率のランプを提供することができる。
以下、本発明の実施形態を、実施例に基いて説明する。
図1は本発明の実施形態を説明するランプの斜視図、図2は(a)管軸方向断面図、(b)管軸と垂直方向の断面図である。また、図3は本発明に係る紫外線反射膜の作用について説明する図である。エキシマランプは、放電ガスとしてアルゴン(Ar)とフッ素(F)が封入されたArFエキシマランプである。
発光管11は、管状部材12とその一方の端面に設けられた光取り出し用の窓部材13と他方の端面に設けられた閉塞部材14とより構成されている。
管状部材12は、同図に示すように直管状であり、材質としてはフッ素との反応が少ない材質、例えばサファイア、YAG、単結晶イットリアのいずれかの材料より構成される。窓部材13は、特に波長150〜400nm範囲の紫外線に対する透光性を備え、フッ素イオンの吸収の少ない材質であり、上述と同様、サファイア、YAG、単結晶イットリアのいずれかよりなる。なかでもサファイアが好適である。閉塞部材14の材質としては、熱伝導特性が良好なもの、例えば金属が好ましく、具体的にはニッケルが好適である。
管状部材12の両方の端面にはメタライズ層(Mo/Mn)が(不図示)形成されている。また、窓部材13における所定領域にもメタライズ層(Mo/Mn)が形成されており、窓部材13あるいは閉塞部材14がロウ付けによって管状部材12に気密に接着されて発光管11が構成され、内部に密閉された放電空間Sが形成されている。なお符号12Aはロウ材である。
発光管11の内部には、放電ガスとして、アルゴン(Ar)と、化学的安定性の高い六フッ化イオウ(SF)とが、混合ガスの状態で全圧で30kPaされている。なお更にバッファガスとしてヘリウム(He)またはネオン(Ne)を適宜封入してもよい。
発光管11の外表面上には、一対の外部電極15,16が互いに電気的に離間すると共に、発光管11の管軸に沿って伸びるように対向位置に配置されて設けられている。このような外部電極15,16は、例えば銅(Cu)をペースと状にしたもの発光管11の外面上に塗布して形成したり、アルミニウム(Al)などの板状(箔状)の部材を接着剤等によって発光管11の外面上に貼付したりして、形成される。
外部電極15,16には、その閉塞部材14側端部近傍において半田17などによってリード線18,19が接続されている。なお、この例において、外部電極15,16は発光管11におけるメタライズ層や閉塞部材14等の導電性部材とは、沿面放電を回避するために電気的に絶縁状態に設けられることが必須である。そのため、図2において、管状部材12における閉塞部材14側の端面12bから外部電極15,16までの軸方向長さH2は、電極15,16の周方向における離間距離よりも常に大きいことが望ましい。
一方、管状部材12における窓部材13側の端部12aにおいても同様に、外部電極15,16が形成されていない領域(以下、特定領域という。)を備えている。ここで、特定領域の管軸方向長さH1は、外部電極とメタライズ層との間で沿面放電が生じないように、十分な距離離間しておくことが必須であるが、特にこの特定領域においては放電空間において発生した光を窓部材に到達するまでに十分に拡散させることが必要であるため、その作用、効果を十分に発揮させるために、発光管11(管状部材12)の内径に対して110%以上とすることが好ましい。従って、上述した閉塞部材14側の沿面距離(H2)よりも十分に長いものとなる。
このように発光管11の窓部材13側の端部近傍における外部電極15,16が形成されていない特定領域(H1)においては、図2に示すように、管状部材12の内表面全周に紫外線反射膜20が形成されている。この紫外線反射膜20が形成される管軸方向の長さKは、実用的にはH1の長さに対して70〜120%の範囲であり、可及的に特定領域H1が形成された部分と一致するのが望ましい。電極15,16の形成領域に紫外線反射膜20が形成された場合、一方と他方の電極15,16の間には筒状部材72によって構成される誘電体壁に加えて紫外線反射膜20による誘電体壁が介在することになり、放電が形成されないことがある。
このエキシマランプにおいて具体的数値を示すと、発光管11は、管状部材12の外径はφ10mm、内径はφ8mmであり、窓部材13から閉塞部材14までを含めた発光管11全長は200mmである。また、外部電極15,16は、全長が120mm、幅が5mmである。なおこの場合、特定領域の長さH1は40mmであって、他方、閉塞部材14側の管状部材12端部において、電極が形成されていない領域の長さH2は、40mmであり、紫外線反射膜20が形成される領域Kは、筒状部12の窓部材13側の端面から管軸方向に38mmに亘った長さ領域である。
紫外線反射膜20は、例えば中心径が0.1〜10μm、好ましくは0.3〜5μmとなる粒子径分布を有する誘電体粒子により形成されてなり、凹凸のある光散乱面を有し、例えば150〜375nmの波長域の紫外線に対して不透明すなわち紫外線反射機能を備えている。このような紫外線反射膜については、具体的には、特開2007−335350号公報、特開2008−66095号公報に記載されたもの、あるいはこれらの公報に記載された反射膜に類似するものであり、後段において詳細に説明する。
このようなエキシマランプにおいては、エキシマランプの点灯時、一対の外部電極の間に電圧が印加されると、発光管を介して外部電極間で放電が発生する。放電ガスがアルゴンと六フッ化イオウ(SF)の場合、これらが電離されて、アルゴンイオンとフッ素イオンが形成され、アルゴン−フッ素からなるエキシプレックスが形成され、波長193nmに主ピークを有する紫外光が発生する。
窓部材からは、この波長193nmの紫外光が取り出される。
ここで、図3で示すように、窓部材13から放射される紫外光は、電極配置空間で形成された光が、発光管11の長手方向に(発光管自身に)、紫外線反射膜20が形成された領域を通過する間に、光散乱面において反射を繰り返すことによって拡散され、窓部材13に到達するまでの間に拡散され、照度が均一化して出射されるようになる。
しかも、紫外線反射膜20は放電空間Sの内部に形成されているため、すなわち、放電ガス(および適宜のバッファガス)が充填された雰囲気であるため、紫外光の減衰がほとんどない。このようにすることで、放電空間Sの外部において拡散処理する場合と比較すると、紫外光の減衰を格段に小さくでき、高い効率で光出射用の窓部材13から、拡散された紫外光を出射することが可能となる。
紫外光の波長によっては、外部雰囲気に曝されることで、紫外光が減衰、消滅して、均一性と高照度を同時に得ることが難しいことがある。しかしながら、本発明によれば、どのような波長の紫外光であろうが、紫外光の拡散処理が放電空間の内部で実現できるため、無駄に消失することが大幅に低減され、ピークを抑え、均一化した光を高効率に放射することができるエキシマランプになる。
この結果、光が高い効率で光取り出し用の窓部(管の端面)に到達することができ、従って、効率がよく均一な配光分布を有する紫外線光源を得ることができる。
ここで、紫外線反射膜20について詳細に説明する。
この紫外線反射膜20は、具体的には紫外線に対して散乱作用を備えた粒子(以下、「特定の紫外線散乱粒子」ともいう。)が積層されてなるものである。本実施形態のように、放電ガスとして六フッ化イオウ(SF)を用いている場合には、特定の紫外線散乱粒子としてアルミナ(Al)、マグネシア(MgO)、イットリア(Y)、フッ化カルシウム(CaF)、シリカ(SiO)などの誘電体粒子の混合物が好適する。
紫外線反射膜20によれば、入射された紫外光は、図3で示したように複数の特定の紫外線散乱粒子の表面で屈折および反射され、これにより、入射方向とは異なる方向に散乱反射されることとなる。
このような誘電体粒子は、その粒径が0.1〜8μmであることが好ましく、また、その中心粒径が1〜4μmであることが好ましい。
アルミナ粒子を用いる場合は、粒径が2〜6μmであることが好ましく、また、その中心粒径が4μmであることが好ましい。
シリカ粒子においては、粒径が0.3〜8μmであることが好ましく、また、その中心粒径が1〜4μmであることが好ましい。特に、六フッ化イオウ(SF)を用いた場合においては、シリカ粒子の粒径は0.3〜1.5μm、中心粒径が1μmであるのが好ましい。
ここに、特定の紫外線散乱粒子の粒径および中心粒径について説明する。
本明細書中において、「粒径」とは、顕微鏡の画像上において粒子の大きさと個数とを計測し、これに基づいて粒度分布を測定する顕微鏡画像形成法を用いて測定され、電子顕微鏡による拡大投影像上における任意の粒子を一定方向の2本の平行線で挟んだときの間隔であるフェレー(Feret)径である。
この粒径の測定に際しては、紫外線反射膜の製造工程において粒子が溶けて固まりとなった場合を含め、出発材料の粒子の球状部分に相当する部分を粒子とする。更に、粒子同士が重なり、その境界の一部が確認できず、2本の平行線によって粒子を挟むことができない場合には、その直角方向の2本の平行線で粒子を挟んだ間隔をフェレー径とする。
また「中心粒径」とは、100個以上の粒子の粒径を、例えば日立社製の電界放射型走査顕微鏡「S4100」を用い、加速電圧10〜20kVの条件(倍率は、粒径0.3μmの場合には、例えば2万倍)にて測定し、その粒径の測定値の度数分布を得、その度数が最大となる区分の中心値である。この中心粒径とされる中心値とは、例えば測定された粒径の最大値と最小値の間を15の区分に分け、複数の粒径の測定値を15の区分のいずれかに分類し、それぞれの区分に属する粒径の個数を当該区分における度数とし、これらの15の区分のうちの度数が最大となる区分の中心値である。
このような紫外線反射膜20は、上記公報(特開2007−335350号公報)において開示されるように、例えばグリーンシートと呼ばれるフィルム状成形体を使用し、このグリーンシートを焼成することにより、形成することができる。
また、その他にも、例えば流下法、具体的には、適宜の溶剤と、特定の紫外線散乱粒子とを混合することによって反射膜形成用溶液を得、この反射膜形成用溶液を発光管11における筒状部材の内表面における紫外線反射膜20を形成すべき所定の領域にデッピングや塗布法によって薄膜を形成し、この薄膜を乾燥および焼成すことによって形成することができる。この手法においては、溶剤の粘度を調整することにより、得られる紫外線反射膜20の厚みを調整することができ、具体的には、厚みを小さくする場合には、溶剤の粘度を小さくし、また厚みを大きくする場合には、溶剤の粘度を大きくする。
以上においては、希ガスと六フッ化イオウ(SF)と希ガスを用いたエキシマランプにおける紫外線散乱粒子について説明したが、放電ガスとして希ガスのみを用いる場合においても、同様の誘電体粒子を用いることができる。すなわち、アルミナ(Al)、マグネシア(MgO)、イットリア(Y)、フッ化カルシウム(CaF)、シリカ(SiO)などを用いることができ、なかでもシリカが好適する。
この例において、紫外線反射膜20を構成するシリカ粒子は、ガラス状態のものであっても、結晶状態のものであってもよいが、ガラス状態のものであることが好ましい。
このシリカ粒子においても、他の誘電体粒子と混合して用いることが好ましい。すなわち、このシリカ粒子は、高い紫外線反射率を有すると共に、発光管11と同種の材料よりなるものであって、発光管11およびアルミナ粒子等の各々と高い接着性を有するものである。そして、例えばアルミナ粒子は、シリカ粒子に比して屈折率が大きく、従って高い反射率を有する特性を有することから、このような特性を有するアルミナ粒子とシリカ粒子を構成材料とする紫外線反射膜20には、特に優れた紫外線反射能が得られることとなる。
続いて、本願発明の他の実施形態について、図4を参照して説明する。本実施形態は、例えば特開平7−220689号公報などに開示されるエキシマランプである。
図4は、他の実施形態に係るエキシマランプの(a)管軸方向の断面図、(b)側面図である。発光管31は例えば石英ガラスから構成される。
発光管31は、放電が形成される領域において円筒状の内側管32と外側管33とによる二重管構造が形成されている。同図では不図示とした発光管31の一方の端部において、内側管32および外側管33が接合されて端壁部が形成されている。他方、同図に示すように、内側管32の端部が気密に閉塞されるとともに、外側管33の端面に、波長150〜400nm範囲の紫外線に対する透光性を備えた光取り出し用の窓部材34が接続されて、この内側管32と外側管33の間に略円筒形の放電空間Sが形成されている。発光管31の構成材料は、内側管32と外側管33は石英ガラスからなり、窓部材34もまた石英ガラスよりなる。また、放電空間Sの内部に封入される放電ガスとしては、例えばキセノンガスである。
内側管32における内周面(放電空間外側の面)上には内側電極35が、また外側管の外周面(放電空間外側の面)上には外側電極36が配置されており、高周波電源37に接続されている。高周波電圧が印加されると、誘電体である発光管壁面を介在させて半径方向に放電が発生し、放電ガスとしてのキセノンガスが発光する。
この実施形態においては、発光管における窓部材側の端面近傍に電極が形成されていない電極非形成領域が形成されており、この電極非形成領域において、発光管の内表面上、具体的には発光管の外側管の内周面(放電空間側の面)上に、紫外線反射膜40が形成されている。この紫外線反射膜40は、上述した特定の紫外線散乱粒子より構成され、好ましい実施形態としてはアルミナとシリカを混合して構成された膜である。また、紫外線反射膜40が形成される管軸方向長さは、内側管の外周面(放電空間側の面)と外側管の内周面(放電空間側の面)との半径方向長さ、すなわち、一対の電極によって挟まれた放電空間の長さよりも長いことが、紫外線反射膜40による拡散性を得るために特に好ましい態様である。
このような紫外線反射膜40によれば、入射された紫外線は、複数の特定の紫外線散乱粒子の表面で屈折および反射され、これにより、入射方向とは異なる方向に散乱反射されるため、窓部材34の近傍で紫外光が拡散されてピークが抑えられ、均一性が増した光を出射することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本願は下記構成に限定されるものではない。
[実施例1]
図1に示す構成および下記の条件に従って、本発明に係るエキシマランプA1を作製した。
発光管(11);窓部材(13)から閉塞部材(14)までを含めた発光管全長:200mm。
窓部材(13);サファイア製、厚さ:1mm。
閉塞部材(14);サファイア製、厚さ:2mm。
管状部材(12);サファイア製、外径:φ10mm、内径:φ8mm(肉厚1mm)。
外部電極(15,16);アルミニウム製、全長120mm、幅5mm、厚さ:200μm。
紫外線拡散反射膜;アルミナ(Al、60vol%)、シリカ(SiO、40vol%)の混合粒子、平均粒径;0.3〜4μm、中心粒径1μm。
放電ガス;アルゴン、六フッ化イオウ(SF)。
なお、窓部材側の端面から管軸方向に40mm、電極が形成されていない特定領域(H1)を形成するとともに、この特定領域に対応する管状部材内表面上に、管軸方向に38mm、全周にわたって紫外線拡散反射膜(20)を形成した。なお膜厚は50μmであった。
[比較例1]
紫外線反射膜(20)を形成しなかったこと以外はエキシマランプA1と同様の条件により、比較用のエキシマランプB1を作製した。
上記のエキシマランプA1,B1を電源により印加電圧が4kV、周波数が約55kHzの高周波で点灯させた。
窓部材から20mm離間した位置において、照度計を用い、放電形成方向(電極の対向方向)に対して垂直方向に照度計を少しずつ移動させながら、波長193nmの紫外光の照度分布(配光分布)を測定した。
この結果を、図5の曲線A1,B1にそれぞれ示す。同図は横軸が距離、縦軸が照度(相対値)である。
同図中の曲線A1はエキシマランプA1の配光分布曲線、曲線B1はエキシマランプB1の配光分布曲線を示している。
同図から明らかなように実施例1に係るエキシマランプA1はより配光分布における中央部分のピークが押えられ、光の配光分布が均一化して放射されることが判明した。
[実施例2]
続いて、図4に示す構成および下記の条件に従って、本発明に係るエキシマランプA2を作製した。
発光管(31);発光管全長:200mm。
内側管(32);合成石英ガラス製、外径φ30mm、内径φ28mm(肉厚1mm)。
外側管(33);合成石英ガラス製、外径φ40mm、内径φ38mm。
窓部材(34);合成石英ガラス製、厚さ:1mm。
内側電極(35);アルミニウム製、厚さ:500μm。
外側電極(36);アルミニウム製、厚さ:200μm。
紫外線拡散反射膜(40);アルミナ(Al、30vol%)、シリカ(SiO、70vol%)の混合、平均粒径;0.3〜1μm、中心粒径4μm。
放電ガス;キセノンガス(40kPa)。
発光管(内側管および外側管)表面上には、窓部材側の端面から管軸方向20mmの長さ領域において、電極を配置しない特定領域を形成した。この特定領域内において、外側管(33)の内周面(放電空間側)の全周にわたって、上記紫外線拡散反射膜(40)を、窓部材側の端面から管軸方向に18mmの長さ領域形成した。この紫外線拡散反射膜(40)の膜厚は50μmであった。
[比較例2]
紫外線反射膜(40)を形成しなかったこと以外はエキシマランプA2と同様の条件により、比較用のエキシマランプB2を作製した。
上記のエキシマランプA2,B2を印加電圧が4kV、周波数が約50kHzの高周波で点灯させた。
窓部材から20mm離間した位置において、照度計を用い、放電形成方向(電極の対向方向)に対して垂直方向に照度計を少しずつ移動させながら、波長172nmの紫外光の照度分布(配光分布)を測定した。
この結果を、図6の曲線A2,B2にそれぞれ示す。同図は横軸が距離、縦軸が照度(相対値)であり、積算光量を一定として換算した場合である。
同図中の曲線A2はエキシマランプA2の配光分布曲線、曲線B2はエキシマランプB2の配光分布曲線を示している。
同図から明らかなように実施例2に係るエキシマランプA2はより配光分布のピークが押えられ、光の配光分布が均一化して放射されることが判明した。
本発明の一実施例に係るエキシマランプの斜視図である。 本発明の一実施例に係るエキシマランプの構成について、(a)発光管の軸に沿った断面を一部を省略して示す説明用断面図、(b)L−L断面図、(c)M−M断面図である。 本発明の一実施例に係るエキシマランプについて窓部材近傍を拡大図して示す、光の拡散状態を説明する説明図である。 本発明の他の実施例に係るエキシマランプの斜視図である。 本発明の実施例1に係るエキシマランプと比較例1に係るエキシマランプの照度分布を示す図である。 本発明の実施例2に係るエキシマランプと比較例2に係るエキシマランプの照度分布を示す図である。 従来技術に係るエキシマランプの構成について、発光管の軸に沿った断面を一部を省略して示す説明用断面図である。
符号の説明
10 エキシマランプ
11 発光管
12 管状部材
12A ロウ材
13 窓部材
14 閉塞部材
15,16 外部電極
17 半田
18,19 リード線
31 発光管
32 内側管
33 外側管
34 窓部材
35 内側電極
36 外側電極
40 紫外線反射膜
S 放電空間

Claims (5)

  1. 筒状の発光管の内部に放電ガスが封入され、
    当該発光管の一方の端面に透光性部材より形成された光取り出し用の窓部が形成され、
    該発光管の側面上に管軸方向に伸びるように形成された一対の電極を備えたエキシマランプにおいて、
    前記発光管側面における前記窓部側の端部に近接した領域に、電極が形成されていない電極非形成領域が形成され、
    前記電極非形成領域における発光管の放電空間側表面上に、紫外線反射膜が形成されている
    ことを特徴とするエキシマランプ。
  2. 前記紫外線反射膜は、誘電体粒子より構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエキシマランプ。
  3. 前記紫外線反射膜が形成された領域における発光管の管軸方向の長さは、
    前記一対の電極によって挟まれた放電空間の長さよりも長い
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のエキシマランプ。
  4. 前記発光管は、筒状部材の両端部が閉塞用部材で閉塞されて構成されてなるものであり、
    前記紫外線反射膜が形成された領域における管軸方向の長さは、前記発光管の内径長さよりも長い
    ことを特徴とする請求項3に記載のエキシマランプ。
  5. 前記発光管は、外側管と内側管とを同軸に配置されてなり、その間に放電空間が形成されたものであり、
    前記窓部側の前記外側管の内表面上に、前記紫外線反射膜が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のエキシマランプ。
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