JP2010027218A - 非水電解質電池用セパレータおよび非水電解質電池 - Google Patents

非水電解質電池用セパレータおよび非水電解質電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 ゲル状の非水電解質を有する非水電解質電池を構成するのに好適なセパレータと、該セパレータを用いており、電池特性および安全性に優れ、かつ生産性も良好な非水電解質電池を提供する。
【解決手段】 非水電解液に対して室温で安定であり、かつ耐熱温度が150℃以上の樹脂(A)と、架橋構造を形成するための反応性基を含有し、かつ非水電解液に溶解し得る樹脂(B)とを有することを特徴とする非水電解質電池用セパレータ、およびリチウムイオンを吸蔵放出できる負極、リチウムイオンを吸蔵放出できる正極、セパレータおよび非水電解質を少なくとも有しており、前記セパレータとして、本発明の非水電解質電池用セパレータを用いたことを特徴とする非水電解質電池により、前記課題を解決する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ゲル状の非水電解質を有する非水電解質電池を構成するためのセパレータと、該セパレータを用いた非水電解質電池に関するものである。
近年、携帯電話、ノート型パーソナルコンピューター、PDA(個人向け携帯情報端末)などの携帯端末機器の需要が急激に拡大している。そして、それらの小型軽量化および高機能化に伴って、電源として用いられるリチウム二次電池などの非水電解質電池の更なる高エネルギー密度化が要求されており、年々高容量化が進んでいる。また、それらと共に電池の安全性、信頼性を確保する必要が高まっている。
こうした状況の下、電池の安全性を向上するための手段として、従来の液系の電解質に代えて、高分子をホストとし、そのマトリックス中に電解液を保持させた所謂ゲル状電解質を用いた電池が提案され(例えば、特許文献1〜4)、実用化されている。
しかしながら、ゲル状電解質を用いた電池では、漏液などの問題はないものの、過充電や短絡といった内部温度が非常に高温になるような異常時においては、ゲル状電解質の粘度が下がり、短絡がより誘発されやすくなる。このような点においてゲル状電解質を用いた電池の安全性は十分であるとはいえず、従来の液系電解質を有する電池と同様に、高温時に構成材料の熱溶融によって穴が塞がることで内部抵抗を増大させ得る機能(所謂シャットダウン機能)を有するポリオレフィン系のセパレータを使用することによって安全性を確保しているのが現状である。
また、これらゲル状電解質を有する電池を作製する方法としては、(1)液系電解質(非水電解液)を有する電池と同様の積層電極体または巻回電極体を作製して外装材(電池ケース)内に挿入し、ゲル状電解質を構成するポリマーの原料となる物質(モノマー、マクロマーまたは非架橋ポリマーとゲル化剤など)および反応開始剤を含む非水電解液を外装材内に注入した後、前記原料物質を重合または架橋させることによって非水電解液をゲル化する方法;(2)ゲル状電解質を構成するポリマーを含む溶液を電極表面に塗布し、溶媒を除去して乾燥した後、その電極を用いて積層電極体または巻回電極体を作製して外装材内に挿入し、ここに非水電解液を注入して電池内で非水電解液をゲル化する方法;(3)電極表面にゲル状電解質を構成するポリマーの原料となる物質と反応開始剤を塗布し、熱や光などによって架橋反応させて前記ポリマーを形成し、その後、この電極を用いて積層電極体や巻回電極体を作製して外装材内に挿入し、ここに非水電解液を注入して電池内で非水電解液をゲル化する方法;などが提唱されている。
しかしながら、(1)の方法では、注入する非水電解液が反応開始剤を含むため、非水電解液を放置している状態でゲル化反応が進行してしまうことから、その保存性に問題があり、また、電池内で残留した反応開始剤が電池特性に影響する可能性もある。更に、注入する非水電解液の粘度が低い場合には、電極の空隙内にもゲルが形成され、界面抵抗の上昇を招く可能性があり、他方、粘度が高い場合には注液性が悪くなり生産性を高めることができない。
また、(2)の方法では、ポリマー溶液を電極に塗布する際に電極の隙間にポリマーが侵入して界面抵抗の上昇を招き、電池特性の低下を引き起こす可能性がある。このような界面抵抗の上昇を防ぐために、予めブロック液を電極内に含浸させておき、ポリマーを塗布する方法も提案されている(特許文献5)。しかしながら、このような方法を用いた場合には、ポリマーを塗布した塗膜の下にあるブロック液を除去する必要があり、通常の電極やポリマー塗膜の乾燥よりも乾燥時間が長くなるなど作製に手間がかかり、生産性がよくない。また、乾燥が不十分で電極に溶媒や水分が残っていた場合には、電池特性に悪影響が出るといった問題が発生する。
更に、(3)の方法では、電極表面にゲル状電解質を作製する場合や作製後において、吸水を避ける環境での作業が必要になるため、取り扱いが厄介であり、やはり生産性が悪いといった問題点がある。
特許第2987474号公報 特開2002−25621号公報 米国特許第5453335号公報 特開2002−367677号公報 特開2002−343438号公報
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ゲル状の非水電解質を有する非水電解質電池を構成するのに好適なセパレータと、該セパレータを用いており、電池特性および安全性に優れ、かつ生産性も良好な非水電解質電池を提供することにある。
前記目的を達成し得た本発明の非水電解質電池用セパレータは、非水電解液に対して室温で安定であり、かつ耐熱温度が150℃以上の樹脂(A)と、架橋構造を形成するための反応性基を含有し、かつ非水電解液に溶解し得る樹脂(B)とを有することを特徴とするものである。
本発明の非水電解質電池用セパレータ(以下、単に「セパレータ」という場合がある。)は、非水電解質電池内においてセパレータの主体をなす樹脂(A)と、非水電解質電池内において、非水電解液に溶解でき、かつ熱などの外的刺激が加えられることで反応性基によって架橋構造を形成して非水電解液をゲル状の非水電解質(以下、「ゲル状電解質」という場合がある。)にできる樹脂(B)とを有している。本発明のセパレータに係る樹脂(B)は、その反応性基によって架橋構造を形成してゲル状電解質のマトリックスとなるため、かかるゲル状電解質は、熱による粘度低下の問題を回避できる。そのため、本発明のセパレータを用いることにより、安全性の高い非水電解質電池を構成できる。
また、本発明のセパレータを使用することで、非水電解質のゲル化のために架橋剤などを別途添加する必要が無いことから、これらによる電池特性の低下を抑制することもできる。
しかも、本発明のセパレータによれば、極めて容易にゲル状電解質を電池に導入することができるため、電池の生産性を向上させることも可能となる。
なお、本明細書でいう非水電解質における「ゲル状」には、通常の「ゲル」の他にも、電池業界において、所謂「ゲル状電解質」と称される電解質と同様の状態(厳密な意味でのゲルでなくても、液の流動性が殆どないか、または液が流動しなくなった状態)も含まれる。
本発明によれば、電池特性(特に充放電サイクル特性)および安全性に優れ、生産性も良好な非水電解質電池を提供することができる。
本発明のセパレータは、非水電解液(非水電解質電池を構成するために使用される非水電解液。詳しくは後述する。)に対して室温で安定であり、かつ耐熱温度が150℃の樹脂(A)と、架橋構造を形成するための反応性基を含有し、かつ非水電解液に溶解し得る樹脂(B)とを有している。
樹脂(A)は、前記の通り、非水電解質電池内においてセパレータの主体となる成分である。また、樹脂(B)は、本発明のセパレータを用いて構成した非水電解質電池内において、非水電解液に溶解してセパレータの空孔を形成し、更に、熱などの外的刺激が加えられることで前記の反応性基によって架橋構造を形成し、その内部に非水電解液を取り込んでゲル状電解質を生成するための成分である。
なお、本発明のセパレータを用いた非水電解質電池では、電池を組み立てた段階でセパレータ中の樹脂(B)が非水電解液に溶解し、その後に外的刺激を加えることで樹脂(B)が架橋構造を形成してゲル状電解質が生成する。そのため、電池全体にわたって均質性の高いゲル状電解質が生成することから、安全性および電池特性が非常に優れた電池となる。
樹脂(A)は、非水電解液に対し室温において安定で、耐熱温度が150℃以上であり、非水電解質電池内での充放電などの電気化学反応に対して安定な樹脂であれば特に制限はない。なお、樹脂(A)における「非水電解液に対し室温で安定」とは、非水電解液に曝された状態で、溶解、流動などがないことを意味しており、「耐熱温度が150℃以上」とは、電池内部において、少なくとも150℃の温度下で、非水電解液に曝された状態で熱分解、溶解、流動などがなく、セパレータの形状を保持できている状態のことを意味している。樹脂(A)の耐熱温度は200℃以上であることが好ましい。樹脂(A)に前記のような耐熱性のものを用いることにより、電池が高温に曝された場合でもセパレータの形状を保持できるため、高温時の短絡を防止することができる。
また、樹脂(A)としては、ガラス転移温度(Tg)が室温以下であることが好ましい。Tgが室温以下の樹脂であれば、柔軟性が高く、セパレータの変形に対する耐性が高いため、例えば巻回電極体を形成する場合に、セパレータの割れなどの問題が発生し難くなる。
なお、本明細書でいう樹脂(A)のTgは、JIS K 7121の規定に準じて、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される値である。
樹脂(A)の具体例としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレン−ビニルアルコール樹脂(EVOH)、エチルアクリレート樹脂(EEA)、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、(メタ)アクリルゴム(MBR)、エチレン−プロピレンゴム(EPR)や、これらの誘導体などが挙げられる。前記の各種樹脂のうち、ゴム(SBR、NBR、MBR、EPR)については、架橋体であることが好ましい。樹脂(A)には、前記例示の樹脂のうち、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、例えば、本発明のセパレータには、後述するように、フィラーを含有させたり、多孔質基体を用いたりすることが可能であるが、このような場合、樹脂(A)は、フィラー同士や、フィラーと多孔質基体とを結着するための結着剤としても作用し得る。
セパレータにおける樹脂(A)の含有率は、非水電解液に浸漬する前のセパレータの構成成分の全体積中[ただし、後記の多孔質基体を使用する場合には、多孔質基体を除く構成成分の全体積中。]、10〜50体積%であることが好ましい。
樹脂(B)は、非水電解液に溶解でき、かつ架橋構造を形成するための反応性基を含有している。反応性基は、熱、紫外線、放射線などの外的刺激によって反応して樹脂(B)を架橋し、非水電解液をゲル化できるものであれば特に制限はない。ただし、樹脂(B)を架橋するための外的刺激は、電池を封止した後に樹脂(B)を反応させることが容易である点で、熱であることが好ましい。また、反応性基は、電解質塩などの非水電解液の構成成分を触媒として反応し得るものであることが好ましく、具体的には、エポキシ基またはオキセタン基であることがより好ましい。なお、樹脂(B)は、反応性基として、エポキシ基とオキセタン基の両者を含有していてもよい。
樹脂(B)は、微粒子であることが好ましい。樹脂(B)は非水電解質電池内において非水電解液に溶解するが、これによりセパレータの空孔が形成される。樹脂(B)として微粒子を用いた場合には、前記の溶解により形成される空孔の形態制御がより容易となり、セパレータ中のイオンの移動をスムーズに行うことができるようになる。
樹脂(B)が微粒子の場合、その粒径は、例えばセパレータの厚みよりも小さければよいが、セパレータ中のイオンの移動をよりスムーズにするためには、平均粒径で、0.1μm以上であることが好ましく、0.3μm以上であることがより好ましい。すなわち、樹脂(B)の微粒子の平均粒径が小さすぎると、樹脂(B)の溶解によって形成されるセパレータの空孔が小さくなりすぎて、イオンの移動を阻害する虞があり、また、微粒子同士の凝集が起こりやすくなって、空孔を均一に形成することが困難となる虞がある。
なお、樹脂(B)が微粒子の場合、その粒径が大きすぎると、樹脂(B)の溶解によって形成される空孔の径が大きくなりすぎて、電池において正負極間の短絡が起こりやすくなったり、セパレータの強度が小さくなったりする虞があることから、その平均粒径は、5μm以下であることが好ましく、3μm以下であることがより好ましい。
なお、本明細書でいう微粒子[樹脂(B)の微粒子、後記のフィラー、後記の樹脂(C)の微粒子および複合微粒子]の平均粒径は、例えば、レーザー散乱粒度分布計(例えば、HORIBA社製「LA−920」)を用い、微粒子を溶解しない媒体に、これら微粒子を分散させて測定した数平均粒子径として規定することができる。
樹脂(B)の具体例としては、前記の反応性基を有し、非水電解液に溶解でき、かつ電気化学的に安定で、電池内での充放電などの電気化学反応によって分解やガス発生などの副反応を起こさないものであれば特に制限はないが、スチレン樹脂、アクリル樹脂、メタアクリル樹脂[以下、アクリル樹脂とメタアクリル樹脂とを纏めて「(メタ)アクリル樹脂」と記載する。]、ポリアルキレンオキサイド、ポリ酢酸ビニル、およびこれらの誘導体が好ましい。樹脂(B)には、前記例示のもののうち、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。なお、樹脂(B)としては、微粒子化が容易であり、かつ電池内での安定性が特に良好である点で、(メタ)アクリル樹脂がより好ましい。
より具体的には、樹脂(B)として、架橋性の側鎖(前記の反応性基を含有する側鎖)を導入した下記一般式(1)で示される構造の樹脂を用いることができる。
Figure 2010027218
(前記一般式(1)中、RおよびRは、それぞれ水素原子または炭素数1〜3のアルキル基、Rは炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、またはアルキレンオキシド基、Rは少なくとも1つの水素原子がオキセタン基または脂環式エポキシ基で置換された炭素数1〜6のアルキル基を表し、mおよびnはそれぞれ100〜1000の整数を表す。)
前記一般式(1)で示される樹脂は、反応性基としてオキセタン基や脂環式エポキシ基を側鎖に含有するため、前記の通り、電池内において、熱などの外的刺激を加えると、非水電解液中のリチウム塩(LiPFやLiBFなどの後記例示のリチウム塩)を開始剤として反応し、架橋構造を形成することから、良好なゲル状電解質を生成できる。
前記一般式(1)で示される樹脂は、例えば、下記一般式(2)および/または下記一般式(3)で示されるユニットと、下記一般式(4)で示されるユニットとを有する共重合体であることが好ましい。
Figure 2010027218
Figure 2010027218
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(前記一般式(2)、(3)および(4)中、R、RおよびRは水素原子またはメチル基を、RおよびRは炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
また、前記一般式(1)で示される樹脂が、前記一般式(2)および/または前記一般式(3)で示されるユニットと、前記一般式(4)で示されるユニットを有する共重合体である場合、共重合体全ユニット中、前記一般式(4)で示されるユニットの比率が、50モル%以上であることが好ましく、75モル%以上であることがより好ましく、また、98モル%以下であることが好ましく、90モル%以下であることがより好ましい。言い換えれば、前記共重合体全ユニット中、前記一般式(2)で示されるユニットと前記一般式(3)で示されるユニットの合計の比率が、2モル%以上であることが好ましく、10モル%以上であることがより好ましく、また、50モル%以下であることが好ましく、25モル%以下であることがより好ましい。前記一般式(4)で示されるユニットの比率が小さすぎると、ゲル化したときの架橋密度が大きくなりすぎて、電池内において、ゲルの電解液保持能力が低下することがある。また、前記一般式(4)で示されるユニットの比率が大きすぎると、架橋形成能を有する側鎖の数が減少して、架橋形成性が低下することがある。
なお、前記一般式(2)で示されるユニットと前記一般式(3)で示されるユニットとは、いずれか一方を用いてもよく、両者を同時に使用してもよいが、後者の場合には、前記一般式(2)で示されるユニットと、前記一般式(3)で示されるユニットとの比率には特に制限は無く、共重合体全ユニット中におけるこれらのユニットの合計の比率が、前記の好適値を満足するようにすればよい。
前記一般式(2)および/または前記一般式(3)で示されるユニットと、前記一般式(4)で示されるユニットを有する共重合体は、下記一般式(5)および/または下記一般式(6)で示されるモノマーと、下記一般式(7)で示されるモノマーとを共重合することで得ることができる。なお、前記の各モノマーは、比較的近い反応性を有しているため、前記共重合体は、通常、ランダム共重合体またはブロック共重合体として得られる。
Figure 2010027218
Figure 2010027218
Figure 2010027218
[前記一般式(5)、(6)および(7)中、R、R、R、RおよびRは、それぞれ、前記一般式(2)、(3)および(4)と同じである。]
前記の共重合体を合成するに当たっては、例えば、分散媒(水など)に、前記の各モノマーと、重合開始剤(過硫酸カリウムなど)を加え、窒素雰囲気中で30〜80℃の条件で撹拌しながら分散重合する方法が採用できる。こうすることで、共重合体を微粒子の形で合成することが可能となる。また、溶媒中で溶液重合を行い、共重合体を得た後、水などの分散媒中に分散させて微粒子化する方法を用いて、前記共重合体の微粒子を得てもよい。
なお、前記一般式(5)で示されるモノマーは、アクリル酸クロリドやメタクリル酸クロリドなどの酸クロリドと、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンとを反応させることにより製造することができる。また、前記一般式(5)や前記一般式(6)、前記一般式(7)で示されるモノマーは、市販品として入手することができる。
セパレータにおける樹脂(B)の量は、電池内で非水電解液に浸漬して樹脂(B)を溶解させた後のセパレータの空孔率を高めてイオンの移動を良好にすることで、負荷特性などの電池特性を高める観点から、非水電解液に浸漬する前のセパレータの構成成分の全体積中[ただし、後記の多孔質基体を使用する場合には、多孔質基体を除く構成成分の全体積中。セパレータ中の樹脂(B)の量について、以下同じ。]、10体積%以上であることが好ましく、20体積%以上であることがより好ましい。ただし、樹脂(B)の含有率が大きすぎると、樹脂(B)が非水電解液に溶解した後のセパレータの空孔率が高くなりすぎて、セパレータの強度が小さくなったり、短絡が発生しやすくなったりする虞があることから、セパレータにおける樹脂(B)の含有率は、70体積%以下であることが好ましく、50体積%以下であることがより好ましい。
また、本発明のセパレータは、フィラーを含有していることが望ましい。セパレータがフィラーを含有することで、強度を増して耐短絡性を高めたり、フィラー間の空隙によってセパレータの空孔を確保し、よりイオンの移動をスムーズにする効果が得られる。
フィラーとしては、非水電解液に安定であり、電気化学的に安定なものであればいずれでもよいが、耐熱温度が150℃以上のフィラーが好ましく、無機フィラーであることがより好ましい。
無機フィラーの構成材料の具体例としては、例えば、酸化鉄、Al(アルミナ)、SiO(シリカ)、TiO、BaTiO、ZrOなどの無機酸化物;窒化アルミニウム、窒化ケイ素などの無機窒化物;フッ化カルシウム、フッ化バリウム、硫酸バリウムなどの難溶性のイオン結晶;シリコン、ダイヤモンドなどの共有結合性結晶;モンモリロナイトなどの粘土;などが挙げられる。ここで、前記無機酸化物は、ベーマイト、ゼオライト、アパタイト、カオリン、ムライト、スピネル、オリビン、マイカなどの鉱物資源由来物質またはこれらの人造物などであってもよい。また、金属、SnO、スズ−インジウム酸化物(ITO)などの導電性酸化物、カーボンブラック、グラファイトなどの炭素質材料などで例示される導電性材料の表面を、電気絶縁性を有する材料(例えば、前記の無機酸化物など)で被覆することにより電気絶縁性を持たせたフィラーであってもよい。中でも、アルミナ、シリカおよびベーマイトが特に好ましく用いられる。
また、有機フィラーとしては、架橋ポリメタクリル酸メチル、架橋ポリスチレン、架橋ポリジビニルベンゼン、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体架橋物、ポリイミド、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド縮合物などの各種架橋高分子微粒子;ポリスルフォン、ポリアクリロニトリル、ポリアラミド、ポリアセタール、熱可塑性ポリイミドなどの耐熱性高分子微粒子;などが例示できる。また、これらの有機微粒子を構成する有機樹脂(高分子)は、前記例示の材料の混合物、変性体、誘導体、共重合体(ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体)、架橋体(前記の耐熱性高分子の場合)であってもよい。
フィラーの形態としては、例えば、球状に近い形状を有していてもよく、板状の形状を有していてもよいが、短絡防止の点からは、板状の粒子や、一次粒子が凝集した二次粒子構造の粒子であることが好ましい。前記のフィラーは、例えば、セパレータ内においてセパレータの骨格として作用し、電池内が高温となった際にセパレータ全体の収縮を抑制する機能を発揮し得るものであるが、フィラーが、板状であったり、一次粒子が凝集した二次粒子構造を有する場合には、前記のセパレータの骨格としての作用がより良好となる。また、フィラーとして板状粒子や一次粒子が凝集した二次粒子構造のものを用いることで、セパレータにおける正極負極間の経路、すなわち所謂曲路率が大きくなるため、デンドライトが生成した場合でも、デンドライトが負極から正極に到達し難くなり、デンドライトショートに対する信頼性を高めることもできる。前記の板状粒子や二次粒子の代表的なものとしては、板状のアルミナや板状のベーマイト、二次粒子状のアルミナや二次粒子状のベーマイトなどが挙げられる。
フィラーの平均粒径(二次粒子構造のフィラーについても、前記の測定法により求められる平均粒径)は、例えば、0.01μm以上であることが好ましく、0.1μm以上であることがより好ましく、また、15μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。
また、前記フィラーが板状粒子の場合には、アスペクト比(板状粒子中の最大長さと板状粒子の厚みとの比)が、好ましくは5以上、より好ましくは10以上であって、好ましくは100以下、より好ましくは50以下である。板状粒子におけるアスペクト比は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影した画像を画像解析することにより求めることができる。
本発明のセパレータにおけるフィラーの量は、非水電解液に浸漬する前のセパレータにおける構成成分の全体積中(ただし、後記の多孔質基体を使用する場合には、多孔質基体を除く構成成分の全体積中。セパレータ中のフィラー量について、以下同じ。)、10体積%以上であることが好ましく、20体積%以上であることがより好ましい。また、フィラーの含有量は、60体積%以下が好ましく、50体積%以下がより好ましい。セパレータにおけるフィラーの量が少なすぎると、セパレータの強度を増して短絡を防止する効果が小さくなり、多すぎると、セパレータが脆くなって、例えば正負極とセパレータとを重ねて巻回電極体を形成する際に、セパレータに割れなどの問題が発生する虞がある。
本発明のセパレータには、例えば強度を向上させてハンドリング性を高めるために、多孔質基材を用いることができる。多孔質基材としては、織布、不織布、微多孔膜が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
多孔質基材の具体的な構成材料としては、例えば、セルロースおよびその変成体[カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)など]、ポリオレフィン[ポリプロピレン(PP)、プロピレンの共重合体など]、ポリエステル[ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)など]、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアラミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどの樹脂;ガラス、アルミナ、ジルコニア、シリカなどの無機酸化物;などを挙げることができ、これらの構成材料を2種以上併用してもよい。また、これら構成材料は、必要に応じて、公知の各種添加剤(例えば、樹脂である場合には酸化防止剤など)を含有していても構わない。
本発明のセパレータに、電池の温度上昇時にセパレータの空孔を塞ぎイオンの移動を阻害する所謂シャットダウン機能を付与するために、前記の各種構成材料以外に、融点が80〜140℃の熱可塑性樹脂[以下、「樹脂(C)」という。]を含有させることもできる。樹脂(C)としては、融点が80〜140℃であり、電気化学的に安定で、非水電解液に安定なものであれば特に制限はないが、融点は、100℃以上であることがより好ましく、また、125℃以下であることがより好ましい。
なお、樹脂(C)の融点は、JIS K 7121の規定に準じて、DSCを用いて測定される融解温度のことを意味している。
樹脂(C)の具体例としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、塩素化ポリプロピレン、ポリシクロオレフィンなどのポリオレフィン;エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体などの共重合ポリオレフィン;などの熱可塑性樹脂が挙げられる。なお、前記共重合ポリオレフィンは、所謂ホットメルト樹脂であり、例えば、エチレン由来のユニット比率が65モル%以上であるものが好ましい。前記の熱可塑性樹脂の中でも、ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、またはエチレン由来のユニット比率が65モル%以上のEVAが好適である。
樹脂(C)は、微粒子の形で前記の各種構成材料に加えてセパレータに含有させてもよく、樹脂(B)またはフィラーと複合化した複合微粒子の形として用いてもよい。複合微粒子の形態としては、樹脂(B)をコアとし樹脂(C)をシェルとしたコアシェル型、樹脂(C)をコアとし、樹脂(B)をシェルとしたコアシェル型、フィラーをコアとし、樹脂(C)をシェルとしたコアシェル型などのコアシェル型であることが望ましい。樹脂(C)をコアとし、樹脂(B)をシェルとするコアシェル微粒子は、前記の樹脂(B)を合成する分散重合の際に、樹脂(C)を共存させて、樹脂(C)表面で樹脂(B)を重合することによって作製することが可能である。また、樹脂(B)をコアとし、樹脂(C)をシェルとするコアシェル微粒子は、樹脂(B)の分散体中に樹脂(C)を入れ、ホモジナイザーなどを用いた湿式の複合化法により作製することができる。また、フィラーをコアとし、樹脂(C)をシェルとするコアシェル型微粒子は、前記の湿式の複合化法や、メカノフュージョン(商品名:ホソカワミクロン社製)などを用いた乾式の複合化法によって作製可能である。
なお、樹脂(C)を単独の微粒子、または前述のコアシェル型微粒子として用いる場合には、その平均粒径は、0.1μm以上であることが好ましく、0.3μm以上であることがより好ましく、また、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。
なお、樹脂(C)は、前記の多孔質基体の構成材料としてセパレータに導入してもよい。更に、後述するように、セパレータとは別に樹脂(C)で作製した多孔質層を電池に含有させてシャットダウン層とすることも可能である。
セパレータの厚みは、電池としたときにセパレータの占める体積を可及的に減らして、電池のエネルギー密度をより高める観点から、50μm以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましい。また、正極と負極とを確実に隔離して、より良好に短絡を防止する観点から、セパレータの厚みは、1μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましい。
本発明のセパレータの製造方法としては、例えば、下記の(a)または(b)の方法を採用できる。製造方法(a)は、多孔質基体に、樹脂(A)、樹脂(B)、並びに必要に応じてフィラーおよび樹脂(C)を含む組成物(スラリーなどの液状組成物など)を塗布した後、所定の温度で乾燥してセパレータとする方法である。
セパレータ形成用の前記組成物は、樹脂(A)、樹脂(B)、並びに必要に応じてフィラーおよび樹脂(C)を含有し、これらを溶媒(分散媒を含む。以下同じ。)に分散させたものである。なお、樹脂(A)については溶媒に溶解させることもできる。セパレータ形成用組成物に用いられる溶媒は、樹脂(B)、フィラー、樹脂(C)などを均一に分散でき、また、樹脂(A)を均一に溶解または分散できるものであればよいが、例えば、トルエンなどの芳香族炭化水素、テトラヒドロフランなどのフラン類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類など、一般的な有機溶媒が好適に用いられる。なお、これらの溶媒に、界面張力を制御する目的で、アルコール(エチレングリコール、プロピレングリコールなど)、または、モノメチルアセテートなどの各種プロピレンオキサイド系グリコールエーテルなどを適宜添加してもよい。また、溶媒には水を用いることも可能である。この際にもアルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)を適宜加えて界面張力を制御することもできる。
セパレータ形成用組成物は、樹脂(A)、樹脂(B)、フィラー、樹脂(C)を含む固形分含量を、例えば10〜80質量%とすることが好ましい。
前記多孔質基体の空孔の開口径が比較的大きい場合、例えば、5μm以上の場合には、これが非水電解質電池の短絡の要因となりやすい。よって、この場合には、樹脂(A)、樹脂(B)、フィラー、樹脂(C)といったセパレータの構成成分の全部または一部が、多孔質基体の空隙内に存在する構造とすることが好ましい。多孔質基体の空隙内に前記構成成分を存在させるには、例えば、これらを含有するセパレータ形成用組成物を多孔質基体に塗布した後に一定のギャップを通し、余分の組成物を除去した後、乾燥するなどの工程を用いればよい。
また、セパレータにおいて、前記のように、板状粒子をフィラーとして用いた場合、前記フィラーの配向性を高めることで、その作用をより有効に発揮させることができる。板状の前記フィラーの配向性を高めるには、板状の前記フィラーを含有するセパレータ形成用組成物を多孔質基体に塗布し含浸させた後、前記組成物にシェアや磁場をかけるといった方法を用いればよい。例えば、前記のように、板状の前記フィラーを含有するセパレータ形成用組成物を多孔質基体に塗布した後、一定のギャップを通すことで、前記組成物にシェアをかけることができる。
また、前記フィラーやセパレータを構成するその他の成分の持つ作用をより有効に発揮させるために、これらの成分を偏在させて、セパレータの面と平行または略平行に、前記成分が層状に集まった形態としてもよい。
セパレータの製造方法(b)は、セパレータ形成用組成物に、これをフィルムや金属箔などの基板上に塗布し、所定の温度で乾燥した後に、必要に応じて前記基板から剥離する方法である。この製造方法(b)の場合、フィルムとして、例えば、樹脂(C)を主体とする微多孔膜を使用することもできる(この場合、セパレータ形成用組成物により形成された層と微多孔膜とが一体となってセパレータを構成するため、前記層の剥離の必要はない。)。
セパレータ形成用組成物の塗布方法としては、ブレードコーター、ロールコーター、ダイコーター、スプレーコーターなどの従来から知られている塗布装置を用いて前記基材表面に塗布し、乾燥する方法を採用することが望ましい。
また、製造方法(b)によって、非水電解質電池を構成する正極または負極の表面にセパレータを形成して、セパレータと電極とが一体化した構造としてもよい。
なお、製造方法(a)を採用する場合においても、セパレータを正極および負極の少なくとも一方の電極と一体化してもよい。製造方法(a)によって製造したセパレータを電極と一体化するには、例えば、セパレータと電極とを重ねてロールプレスする方法などが採用できる。
本発明の非水電解質電池(非水電解質二次電池)は、本発明のセパレータを用いて構成される。すなわち、本発明の非水電解質電池は、セパレータを用いて非水電解質電池を組み立てた後、熱などの外的刺激を加え、セパレータから非水電解液中に溶出した樹脂(B)を架橋させることで形成したゲル状電解質を有している。
なお、本発明の非水電解質電池としては、例えば、下記(I)または(II)の態様を有するものが挙げられる。(I)の態様は、正負極間に、独立膜としての本発明のセパレータが介在し、樹脂(B)が非水電解液に溶解してゲル化し、ゲル電解質を形成している電池である。また、(II)の態様は、正極および負極の少なくとも一方の表面上に本発明のセパレータが一体化して形成されており、かつセパレータを介して正極と負極が対向しており、樹脂(B)が非水電解液に溶解してゲル化し、ゲル電解質を形成している電池である。
本発明の非水電解質電池の正極には、従来から知られている非水電解質電池で用いられている正極、すなわち、リチウムイオンを吸蔵放出できる正極が使用できる。
正極に用い得る正極活物質としては、例えば、LiCoO、LiNiO、LiNiOのNiの一部をCoで置換したLiNiCo(1−x)などのカルコゲナイト系酸化物、LiMnといったスピネル酸化物、LiNi(1−x)/2Mn(1−x)/2Coといった層状MnNi系化合物、LiMPO(M:Co、Ni、Mn、Fe)などのオリビン系酸化物など、通常の非水電解質電池に用いられているリチウムイオンを吸蔵放出可能な無機酸化物が挙げられる。
これらの活物質と必要に応じて導電性を付与するための導電助剤、結着性を付与するためのバインダを混合し、分散媒[N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、水、トルエンなど]を用いてスラリー状の正極合剤含有組成物とし、この組成物を集電体表面に塗布、乾燥し、更にプレスすることで集電体表面に正極合剤層を形成して正極とすることができる。導電助剤としては、通常用いられるもの、例えば、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック(KB)、黒鉛、非晶質炭素などの炭素材料を、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、バインダも通常用いられているもの、例えば、PVDF、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素樹脂材料;SBRなどのゴム系材料;などを、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。正極合剤層においては、例えば、活物質量が50〜99質量%、導電助剤量が0.5〜40質量%、バインダ量が0.5〜20質量%であることが望ましい。正極合剤層の厚みは、例えば、集電体の片面あたり、10〜100μmであることが望ましい。
正極の集電体としては、例えば、アルミニウム製の箔、パンチングメタル、網、エキスパンドメタルなどを用い得るが、通常、厚みが10μm以上30μm以下のアルミニウム箔が好適に用いられる。集電体が薄すぎると、その強度が弱くなりすぎて取り扱いが困難となり、厚すぎると、電池内において集電体が占める体積割合が大きくなって、電池のエネルギー密度が低下してしまう。
本発明の非水電解質電池に係る負極には、従来から知られている非水電解質電池に用いられている負極、すなわち、リチウムイオンを吸蔵放出できる負極が使用できる。
負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な材料、リチウム金属またはリチウム合金、若しくはリチウムと合金化し得る金属のうち、少なくとも1種の材料を用いることができる。リチウム合金としては、例えば、リチウム−アルミニウム合金などが挙げられる。リチウムと合金化し得る金属としては、例えば、Sn、Siなどが例示できる。その他、リチウムイオンを吸蔵放出可能な材料としては、非晶質炭素、人造黒鉛、天然黒鉛、フラーレン、カーボンナノチューブなどの炭素系材料;LiTi12、LiTiなどのチタン酸リチウム;などが挙げられる。
例えば、リチウム金属やリチウム合金、リチウムと合金化し得る金属の場合には、それらで構成される薄膜(箔など)を活物質含有層として集電体に圧着したり、スパッタリング、蒸着、鍍金などの方法で集電体表面にそれらを含有する層(活物質含有層)を形成するなどして、負極を得ることができる。その他の負極活物質の場合には、例えば、必要に応じて導電助剤やバインダと共に分散媒(NMP、水、トルエンなど)に分散させてスラ
リー状の負極合剤含有組成物とし、この組成物を集電体表面に塗布、乾燥し、更にプレスすることで集電体表面に活物質含有層(負極合剤層)を形成した負極が得られる。導電助剤としては、例えば、AB、KB、非晶質炭素などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、バインダとしては、例えば、PVDF、PTFE、SBR、CMC、ヒドロキシプロピルセルロースなどが例示でき、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用しても構わない。
導電助剤やバインダも用いて負極合剤層を構成する場合、該負極合剤層においては、例えば、活物質量が50〜99質量%、導電助剤量が0〜40質量%、バインダ量が0.5〜20質量%であることが望ましい。負極合剤層などの活物質含有層の厚みは、例えば、集電体の片面あたり、30〜150μmであることが好ましい。
負極の集電体としては、銅製やニッケル製の箔、パンチングメタル、網、エキスパンドメタルなどを用い得るが、通常、銅箔が用いられる。負極集電体の厚みは、6〜30μmであることが望ましい。集電体が薄すぎると、その強度が弱くなりすぎて取り扱いが困難となり、厚すぎると、電池内において集電体が占める体積割合が大きくなって、電池のエネルギー密度が低下してしまう。
本発明の非水電解質電池の組み立てに際しては、前記正極と前記負極とを、電極表面に形成されたセパレータを介して積層するか、前記正極と前記負極とを、前記セパレータを介して積層して積層電極体としたり、更に巻回して巻回電極体とする。このような電極体を、鉄、ステンレス鋼、アルミニウムなどを素材とする角筒形や円筒形などの形状の外装缶や、金属を蒸着したラミネートフィルムを外装材として使用したソフトパッケージに挿入し、非水電解液を注入した後に封止し、その後、例えば熱などの外部刺激を加えることで、セパレータから非水電解液に溶出した樹脂(B)を架橋させてゲル状電解質を形成させて、非水電解質電池とすることができる。
非水電解液としては、例えば、従来から知られている非水電解質電池に用いられているリチウム塩を有機溶媒に溶解したものが用いられる。リチウム塩としては、溶媒中で解離してLiイオンを形成し、電池として使用される電圧範囲で分解などの副反応を起こさないものであれば特に制限はない。具体的には、例えば、LiPF、LiBF、LiAsF、LiClOなどの無機化合物;LiN(SOCF、LiN(SO、LiN(SOCF)(SO)、LiC(SOCF、LiC(SO、LiPF6−n(C(nは1〜6の整数)、LiSOCF、LiSO、LiSOなどの有機化合物;などを用いることができる。なお、LiPFやLiBFなどの無機アニオンは、樹脂(A)のカチオン性開始剤として機能する。よって、樹脂(A)の架橋を円滑に進行させるには、非水電解液が、LiPFまたはLiBFを含有していることが好ましい。
非水電解液に用いる有機溶媒としては、前記のリチウム塩を溶解し、電池として使用される電圧範囲で分解などの副反応を起こさないものであれば特に限定されない。例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネート;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどの鎖状カーボネート;γ−ブチロラクトンといった環状エステル;ジメトキシエタン、ジグライム、トリグライム、テトラグライムなどの鎖状エーテル;ジオキサン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフランなどの環状エーテル;アセトニトリル、プロピオニトリル、メトキシプロピオニトリルといったニトリル類;などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用しても構わない。なお、より良好な特性の電池とするためには、エチレンカーボネートと鎖状カーボネートの混合溶媒など、高い導電率を得ることができる組み合わせで用いることが望ましい。また、これらの非水電解液に安全性や充放電サイクル性、高温貯蔵性といった特性を向上させる目的で、ビニレンカーボネート類、1,3−プロパンサルトン、ジフェニルジスルフィド、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、フルオロベンゼン、t−ブチルベンゼンなどの添加剤を適宜加えることもできる。
非水電解液中のリチウム塩濃度としては、例えば、0.8〜1.5mol/lとすることが好ましい。
また、電池にシャットダウン特性を付与するために樹脂(C)を用いる場合、前記のように樹脂(C)も含むセパレータ形成用組成物を用いてセパレータを形成することで、樹脂(C)をセパレータ中に含有させる方法以外にも、セパレータとは別に、樹脂(C)を主体として含む微多孔膜などの多孔質層を、セパレータと共に正負極間に配置するなどすることもできる。この場合、前記多孔質層は、独立膜としてもよく、電極と一体化した構成としてもよい。
樹脂(C)の独立膜としては、例えば、従来から知られている非水電解質電池などで使用されている前記例示の熱可塑性樹脂で構成された多孔質膜、すなわち、溶剤抽出法、乾式または湿式延伸法などにより作製されたイオン透過性の多孔質膜(微多孔膜)を用いることができる。また、樹脂(C)の微粒子が適当な分散媒に分散したエマルジョンを用い、必要に応じて有機バインダを添加して、セパレータ表面または電極表面に塗布して乾燥することによって多孔質層を形成することもできる。なお、この場合の有機バインダには、例えば樹脂(A)として例示した各種樹脂を用いることができる。
セパレータから非水電解液中に溶出した樹脂(B)を架橋させるには、前記の通り、熱処理を施すことが好ましく、そのための熱処理条件としては、例えば、前記一般式(1)で示される樹脂を樹脂(B)として用いている場合には、温度を50〜80℃、時間を30分〜5時間とすることが好ましい。また、熱処理の方法としては、例えば、恒温槽中に静置する方法が採用できる。
本発明の非水電解液電池は、電池特性(特に充放電サイクル特性)と安全性に優れていることから、例えば、携帯電話、ノート型パーソナルコンピューター、PDAなどの携帯端末機器などの各種電子機器の電源として好適に用いることができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではない。
実施例1
<正極の作製>
正極活物質であるLiCoO:80質量部、導電助剤であるアセチレンブラック:10質量部、および結着剤であるPVDF:10質量部を、NMPを分散媒として均一になるように混合して、正極合剤含有ペーストを調製した。このペーストを、集電体となる厚さ15μm、幅800mmのアルミニウム箔の両面に、塗布長が表面280mm、裏面210mmになるように間欠塗布し、乾燥した後、カレンダー処理を行って、全厚が150μmになるように正極合剤層の厚みを調整し、幅が43mmになるようにスリットして正極を得た。この正極の集電体の露出部に、タブ付けを行った。
<負極の作製>
負極活物質である黒鉛:95質量部と、バインダであるPVDF:5質量部とを、NMPを溶剤として均一になるように混合して負極合剤含有ペーストを調製した。この負極合剤含有ペーストを、銅箔からなる厚さ10μmの集電体の両面に、塗布長が表面290mm、裏面230mmになるように間欠塗布し、乾燥した後、カレンダー処理を行って全厚が142μmになるように負極合剤層の厚みを調整し、幅45mmになるように切断して、長さ300mm、幅45mmの負極を作製した。更にこの負極の銅箔の露出部にタブを溶接してリード部を形成した。
<樹脂(B)微粒子の作製>
水:300gに、安定剤としてポリビニルピロリドン(PVP):3g、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDS):0.7g、モノマーとしてメチルメタクリレート(MMA):70g、前記一般式(5)で示され、Rがメチル基で、Rの炭素数が2のモノマー:30g、重合開始剤として過硫酸カリウム(KPK):10gを加えた。なお、全モノマー中のMMAの比率は、80モル%である。この分散液を、窒素雰囲気中で、65℃で300rpmの速度で撹拌しながら、分散重合を5時間行って、樹脂(B)微粒子の水分散体を得た。得られた微粒子の一部を60℃で15時間真空乾燥した後に測定した平均粒径は0.4μmであった。この樹脂(B)微粒子の水分散体に、樹脂(A)として、アクリル酸ブチルを主成分とするモノマーの重合により得られた自己架橋型アクリル樹脂のエマルジョン(Tg:−30℃、固形分比率45質量%)200gを加え、均一になるまで攪拌してセパレータ形成用組成物とした。
前記の樹脂(A)のエマルジョンのみを、ポリテトラフルオロエチレン板上にキャストし、厚み0.5mmのフィルムを作製した。このフィルムをリガク製の熱重量天秤「TGA−80型」にて窒素雰囲気中で加熱重量減少を測定したところ、1%重量減少する温度は260℃であった。また、前記フィルムを、非水電解液(後記の、本実施例で電池の作製に用いたものと同じ組成の非水電解液)を注入した密閉容器にいれ、150℃で1時間保持した後、室温に冷却して取り出したところ、形状変化などは見られなかった。これらの結果より、前記の樹脂(A)は150℃以上の耐熱温度を有していることが判った。
<セパレータの作製>
樹脂(C)としてPE(融点135℃)製の微多孔膜(厚み12μm、空孔率40%)の表面に、ダイコーターを用いて前記セパレータ形成用組成物を塗布し、乾燥して、セパレータを形成した。得られたセパレータの厚みは16μmであり、樹脂(A)の比重を1.2g/cm、樹脂(B)の比重を1.2g/cmとして求めたセパレータの構成成分(PE製微多孔膜は除く)の全体積中における樹脂(B)の量は、51体積%であった。
<電池組み立て>
前記正極と前記負極と前記セパレータを重ね合わせ、渦巻状に巻回して巻回電極体を得た。この巻回電極体を押しつぶして扁平状にしてラミネートフィルム外装材に挿入し、非水電解液(エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを1:2の体積比で混合した溶媒に、LiPFを1.2mol/lの濃度で溶解させた溶液)を注入し、真空封止を行ってラミネート電池(非水電解質電池)を作製した。得られたラミネート電池を24時間室温で放置した後、60℃で5時間加熱して非水電解液をゲル化し、ゲル状非水電解質を有するラミネート電池とした。
実施例2
<樹脂(B)微粒子の作製>
水:300gに、安定剤としてPVP:3g、界面活性剤としてSDS:0.7g、モノマーとしてメチルメタクリレート(MMA):70g、前記一般式(6)で示され、Rが水素原子のモノマー:30g、重合開始剤としてKPK:10gを加えた。なお、全モノマー中のMMAの比率は、80モル%である。この分散液を、窒素雰囲気中で、65℃で300rpmの速度で撹拌しながら、分散重合を5時間行って、樹脂(B)微粒子の水分散体を得た。得られた微粒子の一部を60℃で15時間真空乾燥した後に測定した平均粒径は0.5μmであった。この樹脂(B)微粒子の水分散体に、樹脂(A)としてSBRラテックス(Tg:−20℃、固形分比率40質量%)を250g、フィラーとしてベーマイト(二次粒子、平均粒径2μm)を500g加え、均一になるまで攪拌してセパレータ形成用組成物を調製した。
<セパレータの作製>
PET製不織布(厚み12μm、目付け10g/m)を多孔質基材とし、この多孔質基体に、ディップコーターを用いて前記セパレータ形成用組成物を塗布し、乾燥して、セパレータを形成した。得られたセパレータの厚みは16μmであり、樹脂(A)の比重を1.0g/cm、樹脂(B)の比重を1.2g/cmとして、フィラーの比重を3.0g/cmとして求めたセパレータの構成成分(PET製不織布は除く)の全体積中における樹脂(B)の量は24体積%、フィラーの量は48体積%であった。
<電池組み立て>
前記のセパレータを用いた以外は実施例1と同様にして、ゲル状電解質を有するラミネート電池を作製した。
実施例3
樹脂(C)として、PEエマルジョン(融点125℃、固形分比率40質量%)を用い、実施例1で作製したものと同じ負極の両面に、乾燥後の厚みが片面あたり5μmとなるように塗布し乾燥して、樹脂(C)の層を形成した。この負極を用いた以外は実施例2と同様にして、ゲル状電解質を有するラミネート電池を作製した。
実施例4
実施例2で調製したものと同じセパレータ形成用組成物を、実施例1で作製したものと同じ負極の両面に、乾燥後の厚みが片面あたり10μmになるように塗布し乾燥した。
前記の負極と、実施例1で作製したものと同じ正極とを、実施例2で用いたものと同じPET製不織布を介して、渦巻状に巻回して巻回電極体を得た。この巻回電極体を用いた以外は実施例1と同様にして、ゲル状電解質を有するラミネート電池を作製した。
実施例5
実施例2で用いたものと同じPET製不織布に、実施例3で用いたものと同じPE製エマルジョンを、実施例2と同様にディップコーターを用いて塗布し、厚さ14μmの樹脂(C)を含有する多孔質層を作製した。この多孔質層をPET製不織布の代わりに用いた以外は、実施例4と同様にしてゲル状電解質を有するラミネート電池を作製した。
比較例1
セパレータとしてPE製微多孔膜(厚み20μm、空孔率40%)を用いた以外は、実施例1と同様にしてゲル状電解質を有するラミネート電池を作製した。なお、比較例1の電池はゲル電解質を形成するための材料を含有していないことから、ゲル化のための熱処理は必要ないが、比較のために実施例1などと同様の熱処理を実施した。
実施例1〜5および比較例1の各電池について、以下の電気化学的評価と安全性評価とを行った。結果を表1に示す。
[電気化学的評価]
各電池を、0.2Cの定電流で4.2Vになるまで充電し、引き続き4.2Vの定電圧で充電した。定電流充電開始から定電圧充電終了までの総時間は7時間とした。充電後の各電池について、4.2Vから3.0Vになるまで、0.2Cで放電させて初期化を行った。
前記初期化後の各電池について、0.5Cの定電流で4.2Vになるまで充電し、引き続き4.2Vの定電圧で充電した。定電流充電開始から定電圧充電終了までの総時間は3時間とした。そして、充電後の各電池について、4.2Vから3.0Vになるまで、0.5Cで放電させた。この充放電の操作を1サイクルとして100サイクルの充放電を実施した。そして、1サイクル目の放電容量と、100サイクル目の放電容量を測定し、1サイクル目の放電容量に対する100サイクル目の放電容量比(%)を容量維持率として評価した。すなわち、容量維持率が高いほど、電池の充放電サイクル特性が優れていることを意味している。
[安全性評価]
前記の条件での初期化後の各電池(前記の電気化学的評価を行ったものとは別の電池)について、0.5Cの定電流で4.2Vになるまで充電し、引き続き4.2Vの定電圧で充電した。定電流充電開始から定電圧充電終了までの総時間は3時間とした。この充電状態の各電池について、150℃の環境下で30分保持する高温保持試験を行い、短絡の有無で安全性を評価した。
Figure 2010027218
表1に示すように、実施例1〜5の電池では、容量維持率が高く、高温保持試験時においても短絡が見られず、電池特性(充放電サイクル特性)と安全性が優れている。また、樹脂(B)を容易に電池内に導入できるため、ゲル状電解質の形成も容易で、生産性が良好である。これに対し、比較例1の電池では、高温保持試験時に短絡が生じた。

Claims (11)

  1. 非水電解液に対して室温で安定であり、かつ耐熱温度が150℃以上の樹脂(A)と、
    架橋構造を形成するための反応性基を含有し、かつ非水電解液に溶解し得る樹脂(B)とを有することを特徴とする非水電解質電池用セパレータ。
  2. 樹脂(B)が微粒子である請求項1に記載の非水電解質電池用セパレータ。
  3. 樹脂(B)の含有する反応性基が、エポキシ基またはオキセタン基である請求項1または2に記載の非水電解質電池用セパレータ。
  4. 樹脂(B)が、アクリル樹脂またはメタクリル樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載の非水電解質電池用セパレータ。
  5. 樹脂(A)として、ガラス転移温度が室温以下の樹脂を有する請求項1〜4のいずれかに記載の非水電解質電池用セパレータ。
  6. 無機フィラーを更に有する請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解質電池用セパレータ。
  7. 多孔質基材を更に有する請求項1〜6のいずれかに記載の非水電解質電池用セパレータ。
  8. 多孔質基材が、織布、不織布または微多孔膜である請求項1〜7のいずれかに記載の非水電解質電池用セパレータ。
  9. リチウムイオンを吸蔵放出できる負極、リチウムイオンを吸蔵放出できる正極、セパレータおよび非水電解質を少なくとも有する非水電解質電池であって、
    前記セパレータとして、請求項1〜8のいずれかに記載の非水電解質電池用セパレータを用いたことを特徴とする非水電解質電池。
  10. セパレータ由来の樹脂(B)が架橋構造を形成することで、非水電解質がゲル状となっている請求項9に記載の非水電解質電池。
  11. セパレータが、正極および負極の少なくとも一方と一体化している請求項9または10に記載の非水電解質電池。
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