JP2010024760A - 引戸装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】上下寸法を小さくすることができる引戸装置を提供すること。
【解決手段】開口部を開閉する扉体1は、ガイド部材であるガイドレール20に移動自在に係合した係合部材となっているローラ26がガイドレール20に対して転動することで開閉移動する。ガイドレール20のアーム部20Bには、扉体1の開閉移動方向に2個配置されたローラ26のうちの一方が転動自在に係合する被係合部23と、他方が転動自在に係合する被係合部24が同じ高さ位置に設けられており、これらの被係合部23,24の扉体1の閉じ側の端部は、扉体1の厚さ方向へ屈曲した成分を有する屈曲部となっており、閉じ移動することにより屈曲部で案内されて扉体1の厚さ方向の片側へ寄りながら扉体1が全閉位置に達したとき、この扉体1の前記片側は、不動部材に対して略密着状態となる。
【選択図】図5

Description

本発明は、防煙のための遮煙性の機能や、防水のための水密性の機能、防湿等のための気密性の機能、防音のための遮音性の機能等を有している引戸装置に係り、例えば、防火用引戸装置を含む防災用引戸装置であって、扉体がガイド部材から吊り下げられた上吊り式の引戸装置や扉体の開閉移動が上下のガイド部材で案内される通常の引戸装置等を含む各種の引戸装置に利用できるものである。
一般的な引戸装置は、開口部を開閉する扉体と、この扉体の開閉移動を案内するためのガイド部材と、このガイド部材に扉体を案内させるために扉体に取り付けられ、ガイド部材に移動自在に係合した係合部材と、を備えている。
下記の特許文献1には、ガイド部材が扉体の上方に配置され、防煙のための遮煙性の機能を有する上吊り式の引戸装置が示されている。この引戸装置では、上記係合部材となっているローラは扉体の開閉移動方向に2個あり、これらのローラは、上記ガイド部材となっている2本のガイドレールに形成された被係合部に転動自在に係合し、上下の段差をもって配置されているこれらのガイドレールは扉体の閉じ側へ下り傾斜しているとともに、これらのガイドレールの被係合部における扉体の閉じ側の端部は、扉体の厚さ方向へ屈曲した成分を有する屈曲部となっており、この屈曲部よりも扉体の開き側の部分は、扉体の開閉移動方向に延びる直線部となっている。このように、ガイドレールの被係合部は、それぞれのローラ毎に設けられている。
この特許文献1では、ガイドレールの被係合部における扉体の閉じ側の端部が上記屈曲部となっているため、扉体が、扉体の閉じ側へ下り傾斜しているガイドレールに案内されることによって閉じ移動し、2個のローラがガイドレールの屈曲部に達すると、全閉位置に向かって閉じ移動している扉体は、この屈曲部で案内されて扉体の厚さ方向の片側へ寄りながら移動することになる。そして、扉体が全閉位置に達すると、この扉体のうち、前記片側におけるローラが取り付けられている上部が、扉体に対して不動となっている不動部材に対して密着状態となる。これにより、開口部である出入口が扉体で閉鎖されるとともに、この扉体で仕切られた一方の空間で火災等により発生した煙等が、扉体を隔てた他方の空間へ流入することが防止される。
特開2005−113396公報(図1、図2、図4、図6〜図8)
上述した特許文献1の引戸装置によると、2個のローラごとに設けられているガイドレールは、上下の段差をもって配置されているため、引戸装置の全体の上下寸法が大きくなり、この上下寸法を小さくすることが難しい。
本発明の目的は、上下寸法を小さくすることができる引戸装置を提供するところにある。
本発明に係る引戸装置は、開口部を開閉する扉体と、この扉体の上方と下方のうちの少なくとも一方に配置され、前記扉体の開閉移動を案内するためのガイド部材と、このガイド部材に前記扉体を案内させるために前記扉体の上部と下部のうちの少なくとも一方に取り付けられ、前記ガイド部材に移動自在に係合した係合部材と、を備え、前記係合部材は、前記扉体の開閉移動方向に複数個配置され、前記ガイド部材は、これらの係合部材毎に設けられていてそれぞれの係合部材が係合する被係合部を有し、それぞれの被係合部における前記扉体の閉じ側の端部は、前記扉体の厚さ方向へ屈曲した成分を有する屈曲部となっており、この屈曲部よりも前記扉体の開き側の部分は、前記扉体の開閉移動方向に延びる直線部となっており、閉じ移動することにより前記屈曲部で案内されて前記扉体の厚さ方向の片側へ寄りながら前記扉体が全閉位置に達したとき、この扉体のうち、前記片側における前記係合部材が取り付けられている上部と下部のうちの少なくとも一方が、前記扉体に対して不動となっている不動部材に対して密着状態となる引戸装置において、前記複数個の被係合部は、同じ高さ位置に配置されていることを特徴とするものである。
すなわち、本発明では、扉体の開閉移動方向に複数個配置された係合部材毎に設けられていてそれぞれの係合部材が係合するガイド部材の被係合部は、従来の引戸装置のように、上下の段差をもって配置されるものではなく、同じ高さ位置に配置されるものである。
このため、本発明によると、引戸装置の全体の上下寸法を小さくすることができる。
なお、本発明において、「密着状態」は「略密着状態」を含むものとし、「略密着状態」とは、例えば若干の隙間等があっても、実際の適用目的を達成する上において実質的には密着状態と扱ってよい状態であることを意味している。これと同様に、「同じ高さ位置」における「同じ」は「略同じ」を含むものとし、「略同じ」とは、「実質的な意味で同じ」であることを意味している。
本発明において、同じ高さ位置に配置されている複数個の被係合部の直線部は、扉体の厚さ方向にずれて配置されていてもよく、扉体の厚さ方向の同じ位置に配置されていてもよい。後者の場合によると、ガイド部材の扉体の厚さ方向の長さ寸法を小さくすることができる。
本発明において、複数個の係合部材のそれぞれは、上下方向を軸方向とする中心軸を中心に扉体に回動自在に取り付けられていてもよく、扉体に回動不能に取り付けられていてもよい。前者の場合によると、それぞれの係合部材は、後者の場合と比較して、被係合部の屈曲部を円滑に移動することができるようになる。
本発明において、係合部材は、それぞれの被係合部毎に1個あってもよく、複数個あってもよい。すなわち、それぞれの被係合部毎に設けられる係合部材の数は1個でもよく、複数個でもよい。後者の場合には、それぞれの被係合部毎に設けられる複数個の係合部材同士は、扉体の開閉移動方向に互いに隣接して配置されていることが好ましい。これによると、被係合部の屈曲部の屈曲率が大きくなっている場合において、複数個の係合部材が被係合部の屈曲部をより円滑に移動することができる。
なお、本発明において、ガイド部材が扉体の上方に配置されている場合には、扉体が全閉位置に達したとき、扉体のうち、この扉体の厚さ方向の片側における係合部材が取り付けられている上部が、扉体に対して不動となっている不動部材に対して密着状態となる。これにより、開口部が扉体で閉鎖されるとともに、この扉体で仕切られた一方の空間で火災等による煙が発生しても、上昇した煙が、扉体を隔てた他方の空間へ流入することが防止される。すなわち、引戸装置の遮煙性が確保される。
これに対して、ガイド部材が扉体の下方に配置されている場合には、扉体が全閉位置に達したとき、扉体のうち、この扉体の厚さ方向の片側における係合部材が取り付けられている下部が、扉体に対して不動となっている不動部材に対して密着状態となる。これにより、開口部が扉体で閉鎖されるとともに、この扉体で仕切られた一方の空間で溢れ出た水(例えば、火災の消火活動のためにホースから放水された大量の水や、大雨による洪水で氾濫した河川の水等)が、扉体を隔てた他方の空間へ流入することが防止される。すなわち、引戸装置の水密性が確保される。
したがって、ガイド部材が扉体の上方と下方に配置されている場合には、引戸装置の遮煙性及び水密性が確保され、さらには、気密性や遮音性も確保されるようになる。
なお、引戸装置の水密性をより確実に確保するためには、床に開口幅と同じ又は略同じ幅寸法を有する不動部材である沓摺り部材を配置してもよい。これによると、扉体が全開位置に達したとき、この扉体の厚さ方向の片側(不動部材へ寄る側)の下部が沓摺り部材に当接するため、扉体の前記片側の下部が沓摺り部材に対して密着状態となる。
本発明において、扉体と不動部材のうちの少なくとも一方には、全閉位置に達したときの扉体の厚さ方向の片側であって扉体の厚さ方向へ寄る側と、不動部材との間を遮断状態にするための遮断部材を配置することが好ましい。
これによると、扉体の厚さ方向の片側であって扉体の厚さ方向へ寄る側と、不動部材との間の遮煙性、水密性、気密性、遮音性等の確保をより確実なものとすることができる。
なお、「扉体と不動部材のうちの少なくとも一方」とあるので、遮断部材は、不動部材だけに配置してもよく、扉体だけに配置してもよく、不動部材と扉体の両方に配置してもよい。
ここで、遮断部材は、扉体の厚さ方向の片側と不動部材との間で遮煙性、水密性、気密性、遮音性等を確保することができるものであれば任意な形式や構造のものでよく、その一例として、この遮断部材を、磁石を含んで構成されているものとしてもよい。
遮断部材を、磁石を含んで構成されているものとするとともに、この遮断部材を、扉体及び不動部材のうち、一方に配置する場合には、他方を、磁石に吸着される磁性を有しているものとすることが好ましい。
これによると、扉体が全閉位置に達すると、遮断部材の磁石に吸着作用により、扉体の厚さ方向の片側と不動部材との間の遮煙性や水密性、気密性、遮音性等を一層有効に確保することができる。
なお、前述したように、床に不動部材である沓摺り部材を配置した場合には、遮断部材は、沓摺り部材のうち、全閉位置に達したときの扉体の前記片側の下部と対向する部分に配置してもよく、扉体の前記片側の下部に遮断部材を配置してもよい。また、遮断部材を、磁石を含んで構成されているものとした場合には、扉体に遮断部材を配置し、沓摺り部材は、磁石に吸着される磁性を有しているものとすることが好ましい。
本発明において、被係合部の屈曲部の屈曲率は任意であるが、上述した遮断部材を配置する場合には、屈曲率はより大きいことが好ましい。これによると、扉体が全閉位置に達するまで閉じ移動する際、遮断部材が扉体と不動部材のうちのいずれか一方から受ける摩擦荷重をより小さくすることができる。すなわち、被係合部の屈曲部の屈曲率を大きくすることにより、扉体は、全閉位置に達する直前でこの扉体の厚さ方向に大きく移動することになるので、遮断部材が扉体と不動部材のうちのいずれか一方から受ける摩擦荷重はより小さくなる。
以上の本発明において、扉体の閉じ側の端部には、柔軟性を有する合成樹脂又はゴム等で形成された柔軟部材を取り付けてもよい。
これによると、扉体が全閉位置又は略全閉位置に達したときに、扉体の閉じ側の端部と不動部材との間に指が挟まれた場合におけるこの指の安全性を確保することができる。 また、これによると、扉体が全閉位置又は略全閉位置に達したときに、扉体の閉じ側の端部と不動部材との当接による扉体及び/又は不動部材の損傷を防止することができる。
なお、柔軟部材は、少なくとも、扉体の閉じ側の端部のうち、扉体が全閉位置又は略全閉位置に達したときに不動部材と対向する部分に取り付けることが好ましい。
本発明において、ガイド部材はガイドレールでもよく、あるいは、スライディングレールでもよい。また、係合部材は、ガイド部材がガイドレールである場合には、このガイドレールに転動自在に係合するローラであり、ガイド部材がスライディングレールである場合には、このスライディングレールにスライド自在に係合するスライド部材である。
また、以上説明した本発明は、扉体の開閉移動が任意な手段、方式によって行われる引戸装置に適用することができ、例えば、扉体の閉じ移動と開き移動の両方が手動で行われる引戸装置にも適用でき、扉体の閉じ移動と開き移動の両方がリニアモーター又は回転式モーター等による自動装置で行われる引戸装置にも適用できる。また、本発明は、扉体の閉じ移動と開き移動のうち、一方が手動で行われ、他方が、扉体の一方の移動時に弾発力が蓄圧されるばねの蓄圧弾発力により、又はリニアモーターや回転式モーター等による自動装置により行われる引戸装置にも適用できる。さらに、本発明は、前述のガイド部材が扉体の閉じ側へ下り傾斜していて、ガイド部材のこの下り傾斜のために、扉体の閉じ移動が扉体の自重によって行われる引戸装置にも適用できる。この引戸装置の扉体の開き移動は、手動で行われてもよく、リニアモーターや回転式モーター等による自動装置により行われてもよい。
また、本発明は、ガイド部材と、このガイド部材で移動が案内される扉体との位置関係が任意な関係となっている各種の引戸装置に適用することができる。その一例は、扉体が、この扉体の上方に配置されたガイド部材から吊り下げられた上吊式扉体となっている上吊り式の引戸装置であり、他の例は、扉体の下方に配置されたガイド部材に案内されて扉体が移動する引戸装置であり、さらに他の例は、扉体の上方と下方に配置されたガイド部材に案内されて扉体が移動する引戸装置である。
また、本発明は、開き移動した扉体が収納される戸袋を備えていない引戸装置に適用できるとともに、このような戸袋を備えている引戸装置にも適用することができる。
本発明が、開き移動した扉体が収納される戸袋を備えている引戸装置に適用される場合には、この戸袋は、扉体の厚さ方向両側を塞ぐ面状部分を有する両面戸袋でもよく、扉体の厚さ方向片側だけを塞ぐ面状部分を有する片面戸袋でもよい。
また、戸袋は、壁の内部に形成されていてもよく、言い換えると、扉体が、開き移動した扉体が壁の内部に収納される壁収納式の扉体となっていてもよく、戸袋は、壁とは個別に形成されたものとなっていてもよい。
また、本発明は、扉体の個数が1個となっている引戸装置に適用できるとともに、扉体の個数が複数個となっている多重引き式引戸装置にも適用できる。
本発明を多重引き式引戸装置に適用する場合には、この引戸装置は、複数個の扉体の開閉方向が同じ方向になった引き違い式引戸装置でもよく、複数個の扉体の開閉方向が逆方向となった引き分け式引戸装置でもよい。
本発明によると、引戸装置の上下寸法を小さくすることができるという効果を得られる。
以下に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。本実施形態に係る引戸装置は、例えば、部屋と廊下のように建物内に形成されている2つの室内空間を仕切る位置において、防火等のために配置されていて、防煙のための遮煙性の機能や、防水のための水密性の機能、防湿等のための気密性の機能、防音のための遮音性の機能等を有しているものである。また、本実施形態に係る引戸装置は、扉体の個数が1個となっていて、この扉体がガイド部材から吊り下げられた上吊り式扉体となっている上吊り式の引戸装置である。
図1には、本発明の一実施形態に係る引戸装置の全体正面図が示されている。先ずはじめに、この引戸装置の全体構造について説明する。
扉体1の閉じ側に配置された戸先側縦枠2の上部と、扉体1の開き側に配置された戸尻側縦枠3の上部との間には、左右方向に開閉移動する扉体1に対して不動状態を維持する不動部材になっている上枠部材4が架け渡され、この上枠部材4の内部に収納配置されている扉体移動機構により、扉体1は左右方向へ開閉移動する。戸尻側縦枠3の全体と上枠部材4の長さの略半分は、壁5の内部に収納配置されており、この壁5における扉体1の閉じ側の端部には、竪額縁部材6が配置されている。戸先側縦枠2と、上枠部材4のうち、壁5から露出している部分と、竪額縁部材6と、床7とで囲まれている部分は、扉体1が上述の扉体移動機構で左右に開閉移動することによって開閉される開口部となっている出入口8であり、扉体1が、図1において、右側へ開き移動することにより、出入口8は開放され、扉体1が、図1において、左側へ閉じ移動し、扉体1の戸先部が戸先側縦枠2に当接することにより、扉体1は出入口8を閉じる全閉位置に達することになる。
また、図1において、扉体1が右側へ開き移動すると、扉体1は、壁5の内部に形成されている戸袋9に収納される。このため、本実施形態に係る引戸装置は、戸袋9を備えたものであって、この戸袋9は壁5の内部に収納配置されている。
また、床7には、扉体1の下部に下向きに開口形成されているガイド溝部1A(図9を参照)に嵌入しているガイドローラ10が設けられ、扉体1の開閉移動は、このガイドローラ10で扉体1の下部が案内されることによっても行われる。
また、上枠部材4のうち、壁5から露出している部分には、図1のS4−S4線断面図である図4に示されているように、カバー部材11で通常時は塞がれている点検用開口部4Aが形成されており、カバー部材11は、図1に示すとおり、上枠部材4のうち、壁5から露出している部分と対応する左右方向の長さを有している。図4に示されているように、カバー部材11の上端には、上枠部材4のフック部4Bに係止される係止部11Aが形成されている。この係止部11Aがフック部4Bに係止されて、図1で示す戸先側縦枠2のブラケット部材14と竪額縁部材6のブラケット部材15とにカバー部材11が止めねじ部材12,13によって止められることにより、前述の点検用開口部4Aはカバー部材11で塞がれる。
図2及び図3には、上枠部材4の内部に配置された上述の扉体移動機構が示されている。図2は、扉体1が全閉位置に達しているときを示しており、図3は、扉体1が全開位置に達しているときを示している。次に、この扉体移動機構について説明する。
上枠部材4の内部には、扉体1の開閉移動を案内するためのガイド部材となっている金属製のガイドレール20が収納配置されている。図4に示されているように、上枠部材4における点検用開口部4Aとは扉体1の厚さ方向反対側の部分には、上枠部材4の背面部4Cが形成されており、この背面部4Cに結合された取付部材21にガイドレール20がビス等の止着具22で取り付けられている。上枠部材4の補強部材ともなっているこの取付部材21は、上枠部材4の全長又は略全長に達する長さを有し、また、図2に示されているように、扉体1の開閉移動方向へ延びる長さを有しているガイドレール20は、上枠部材4の全長よりも短い長さを有する。
図4及びこの図4の上部の拡大図である図5に示されているとおり、本実施形態におけるガイド部材となっているガイドレール20は、取付部材21に止着具22で結合された基部20Aと、この基部20Aの下端から扉体1側へ延びるアーム部20Bと、このアーム部20Bの先端部に上向きに突出形成された具体的な構造を後述する2個の被係合部23,24とからなる。
また、扉体1は、扉体本体16と、この扉体本体16の上面に結合されたローラ用ブラケット25とを有し、このローラ用ブラケット25に、本実施形態における係合部材となっているローラ26が回転自在に取り付けられている。このため、ローラ用ブラケット25は、本実施形態における係合部材用ブラケットとなっている。溝付きとなっているローラ26は、ガイドレール20の被係合部23,24に上から転動自在に係合し、これにより、扉体1はガイドレール20から吊り下げられた上吊り式の扉体となっているとともに、ローラ26の転動により、扉体1はガイドレール20に案内されて開閉移動する。
ローラ用ブラケット25及びローラ26は、図2及び図3に示されているとおり、扉体1の開閉移動方向に離間して2個設けられており、戸先側(扉体1の開き側)のローラ用ブラケット25Aに戸先側のローラ26Aが回転自在に取り付けられ、戸尻側(扉体1の閉じ側)のローラ用ブラケット25Bに戸尻側のローラ26Bが回転自在に取り付けられている。
なお、図5に示されているように、戸尻側のローラ26Bの回転軸27Bの軸芯の扉体本体16の上端からの高さ位置Hは、戸先側のローラ26Aの回転軸27Aの軸芯の扉体本体16の上端からの高さ位置と同じ又は略同じとなっている。
図6は、ガイドレール20単独の平面図である。また、図7は、全閉位置に達しているときの扉体1の上部及びガイドレール20の平面図であり、図8は、全開位置に達しているときの扉体1の上部及びガイドレール20の平面図である。
図6〜図8に示すように、ガイドレール20の2個の被係合部23,24の扉体1の閉じ側の端部は、扉体1の厚さ方向の片側、すなわち、具体的な構造を後述する遮断部材70側へ屈曲した成分を有する屈曲部23A,24Aとなっており、これらの屈曲部23A,24Aよりも扉体1の開き側の部分は、扉体1の開閉移動方向に延びる直線部23B,24Bとなっている。
図5に示されているように、ガイドレール20の2個の被係合部23,24は、同じ高さ位置又は略同じ高さ位置に配置されており、被係合部24の直線部24Bの扉体1の開閉移動方向の長さ寸法は、被係合部23の直線部23Bの長さ寸法よりも短くなっている。
また、図6〜図8に示されているように、2個の被係合部23,24の直線部23B,24Bは、扉体1の厚さ方向にずれて(離間して)配置されており、被係合部24が被係合部23よりも遮断部材70側に設けられている。そして、直線部23Bと直線部24Bの扉体1の厚さ方向の離間距離は、図8に示されているように、直線部23Bを転動する戸先側のローラ26Aが、戸尻側のローラ26Bが転動する直線部24Bに接触しないように、また、直線部24Bを転動する戸尻側のローラ26Bが、戸先側のローラ26Aが転動する直線部23Bに接触しないように、十分な距離となっている。
そして、2個のローラ26A,26Bのうち、戸先側のローラ26Aをガイドレール20の被係合部23に転動自在に係合させ、戸尻側のローラ26Bをガイドレール20の被係合部24に転動自在に係合させるために、ローラ26の回転軸27のうち、戸尻側のローラ26Bの回転軸27Bの長さ寸法(扉体1の開閉移動方向と直交する方向である扉体1の厚さ方向の寸法)は、戸先側のローラ26Aの回転軸27Aの長さ寸法よりも長くなっている。
このように、本実施形態では、ガイドレール20の被係合部23は、2個のローラ26A,26B毎に設けられている。
なお、図5に示されているように、扉体本体16の厚さ方向の中央位置Mは、ガイドレール20のうち、被係合部23の直線部23Bと被係合部24の直線部24Bの中間位置と同じ又は略同じとなっている。言い換えると、被係合部23の直線部23Bと、被係合部24の直線部24Bとは、扉体本体16の厚さ方向の中央位置Mから等しい距離に対をなして配置形成されている。これにより、扉体1の水平方向の重量バランスがよくなり、扉体1を円滑に開閉移動させることができるようになっている。
図2に示されているように、ガイドレール20における扉体1の開き側の端部には、扉体1の全開位置を規定するための戸当り部材30が取り付けられている。この取り付けは、ガイドレール20のアーム部20Bを上下から挟む戸当り部材30のベース部30Aと挟着部材31とをビス等の結合具32で結合することによって行われている。戸当り部材30は、扉体1側に向けて本体部30Bに突設されたゴム等の弾性材料からなるストップ部材33と、本体部30Bに取り付けられ、板ばねの折り曲げで形成されている係止部材34とを有する。一方、扉体1に設けられている2個のローラ用ブラケット25A,25Bのうち、扉体1の開き側のローラ用ブラケット25Bの後端には板状の受け部材35が結合され、この受け部材35には小径ローラによる被係止部材36が取り付けられている。
扉体1を、図1や図2で示されている把持部1Bを把持した手によって開き側に移動させ、この移動が全開位置に達すると、図3から分かるように、被係止部材36は、一旦上向きに湾曲変形してもとの形状に弾性復帰する係止部材34に係止されるとともに、受け部材35はストップ部材33に当接し、係止部材34が被係止部材36を係止することにより、扉体1は全開位置に停止する。
また、扉体1の把持部1Bに閉じ側への手動操作力を作用させた場合には、被係止部材36は上向きに弾性変形する係止部材34から離脱するため、扉体1は、ガイドレール20に案内されて閉じ側へ移動する。
図2に示されているように、ガイドレール20の扉体1の閉じ側の端部には、扉体1を自動的に閉じ移動させるための自動閉鎖装置40が配置され、この自動閉鎖装置40は、ケーシング40Aに結合されているブラケット41を介してガイドレール20に取り付けられている。自動閉鎖鎖置40は、ケーシング40A内に回転自在に収納されたリール42を有しており、このリール42の内部には渦巻きばねが配置され、この渦巻きばねの一端はリール42に結合されているとともに、他端はケーシング40Aに結合されている。また、リール42には、ナイロン紐又はワイヤー等からなる紐状部材43の一端が結合され、リール42に巻回されているこの紐状部材43は、ケーシング40Aから導出され、紐状部材43の他端は、扉体1に2個設けられているローラ用ブラケット25A,25Bのうち、扉体1の閉じ側のローラ用ブラケット25Aに結合されている。
扉体1が、この扉体1の戸先側の端部が戸先側縦枠2に当接している全閉位置に達しているときに、扉体1を把持部1Bで上述のように扉体1の開き側へ移動させたときには、紐状部材43がリール42を回転させながら自動閉鎖装置40から繰り出され、このとき、リール42の内部の上述の渦巻きばねがリール42の回転で蓄圧される。このため、この後に把持部1Bから手を離すと(扉体1が全開位置に達しているときには、前述のように、把持部1Bに手動操作力を作用させて被係止部材36を係止部材34から離脱させると)、渦巻きばねの蓄圧力によってリール42には、扉体1の開き移動時とは逆方向へリール42を回転させようとする回転力が生じるため、この回転力で緊張する紐状部材43の引張力により、扉体1は閉じ側へ引っ張られ、全閉位置まで自動的に移動する。
また、図2に示されているように、ガイドレール20には、閉じ側への扉体1の移動速度を低速化させて制動させ、扉体1を全閉位置に減速させて到達させるためのシリンダ式制動装置50が取り付けられている。この制動装置50は、シリンダ本体51と、このシリンダ本体51にガイドレール20の長さ方向に伸縮自在に挿入されたピストンロッド52とを有する。シリンダ本体51は、ブラケット部材53を介してガイドレール20に取り付けられている。ピストンロッド52の先端部には、扉体1に2個設けられているローラ用ブラケット25A,25Bのうち、扉体1の開き側のローラ用ブラケット25Bの前述した受け部材35に磁力で接続分離自在となっているキャッチ部材54が取り付けられている。
扉体1が図2で示す全閉位置に達しているときには、扉体1に設けられている前述の受け部材35が、シリンダ本体51に対して収縮しているピストンロッド52の先端部のキャッチ部材54に当接している。扉体1を開き側へ移動させると、受け部材35とキャッチ部材54とが上記磁力で連結されているため、ピストンロッド52はシリンダ本体51に対して伸び作動する。このピストンロッド52が伸び作動限に達してもさらに扉体1が開き側に移動すると、受け部材35とキャッチ部材54とが分離し、ピストンロッド52はその位置で停止する。また、扉体1が自動閉鎖装置40の駆動力で閉じ側へ移動し始め、そして扉体1が所定位置に達すると、受け部材35はキャッチ部材54に当接し、扉体1がさらに閉じ側へ移動することにより、ピストンロッド52は受け部材35からの押圧力によってシリンダ本体51に対して収縮作動する。
シリンダ本体51には、ピストンロッド52が伸び作動したときに多量のエアをシリンダ本体51の内部に吸引し、ピストンロッド52が収縮作動したときにはこのエアを絞りながら排出するバルブが設けられている。このため、ピストンロッド52が伸び作動する扉体1の開き移動時には、扉体1を軽く移動させることができ、また、ピストンロッド52が収縮作動する扉体1の閉じ移動時には、扉体1がシリンダ本体51の内部のエア圧力によって制動されながら移動し、これにより、扉体1は、減速された速度で閉じ限位置である全閉位置に達することになる。
図9は図1のS9−S9線断面図である。この図9に示されているように、図4の扉体1の下部に下向きに形成されている前述のガイド溝部1Aには、2個のガイド部材60,61が、扉体1の開閉移動方向にずれ、かつ、扉体1の厚さ方向に分かれて配置されている。扉体1の厚さ方向のうち、遮断部材70の側とは反対側に配置されている一方のガイド部材60は、扉体1の開閉移動方向に長くなった長さを有しているとともに、扉体1の開き側の端部は傾斜面60Aとなっており、この傾斜面60Aは、扉体1の閉じ側へ延びるにしたがって遮断部材70と同じ側の扉体厚さ方向へ延びている面となっている。また、他方のガイド部材61は、一方のガイド部材60よりも扉体1の開閉移動方向に短くなった長さを有しているとともに、扉体1の閉じ側の端部は傾斜面61Aとなっており、この傾斜面61Aは、一方のガイド部材60の傾斜面60Aと平行をなす面になっている。
また、図4に示されているとおり、前述の上枠部材4の下側の床7には、沓摺り部材62が配置されているとともに、この沓摺り部材62の配置位置は、扉体1の厚さ方向のうち、扉体1の開閉移動経路に対してガイドレール20の前述の基部20Aの側へずれた位置となっている。また、沓摺り部材62は、上枠部材4の長さ方向(扉体1の開閉移動方向)の全長のうち、扉体1で開閉される開口部となっている図1〜図3の出入口8の左右方向の幅範囲に配置され、このような長さを有している沓摺り部材62には、図4に示されているように、扉体1の側に向かって開口した溝62Aが形成され、この溝62Aに、全閉位置に達したときの扉体1の厚さ方向の片側と不動部材との間を遮断状態にするための遮断部材70が嵌入固定されている。この遮断部材70は、出入口8の左右方向の幅範囲の全長に渡る長さを有する。
また、図4及び図5に示されているように、上枠部材4には、沓摺り部材62の真上の位置においてチャンネル部材63が結合配置され、扉体1の側に向かって開口しているこのチャンネル部材63は、図2及び図3から分かるように、沓摺り部材62と同じく、出入口8の左右方向の幅範囲に配置されているとともに、チャンネル部材63の溝部にも遮断部材70が嵌入固定されている。この遮断部材70も、出入口8の左右方向の幅範囲の全長に渡る長さを有する。
さらに、図7に示されているように、前述の戸先側縦枠2には、全閉位置に達したときの扉体1の厚さ方向の片側の面と対向する位置において、上下方向に延びる溝部64が扉体1の側に向かって開口形成され、また、扉体1の厚さ方向両側に2個ある前述の竪額縁部材6のうち、戸先側縦枠2の溝部64と同じ側の竪額縁部材6Aにも、上下方向に延びる溝部65が扉体1の側に向かって開口形成されている。これらの溝部64,65にも遮断部材70が嵌入固定され、また、これらの溝部64,65に嵌入固定された遮断部材70は、床7から扉体1の扉体本体16の上端部までの長さを有している(図2、図3及び図4を参照)。
遮断部材70が配置されている以上説明した沓摺り部材62と、上枠部材4に結合されているチャンネル部材63と、戸先側縦枠2と、竪額縁部材6Aは、開閉移動する扉体1に対して不動となっている不動部材となっている。また、扉体1が全閉位置に達したときには、前述した戸袋9から出入口8に進出している扉体1の部分の厚さ方向両面のうち、遮断部材70側の片側の面1E(図4及び図7参照)における上辺部と下辺部と左右の側辺部とが遮断部材70と対向しているとともに、後述の説明から分かるように、これらの4つの辺部からなる全周に遮断部材70が当接し、これにより、扉体1と沓摺り部材62との間、扉体1とチャンネル部材63との間、扉体1と戸先側縦枠2との間、及び扉体1と竪額縁部材6Aとの間が、火災等の災害発生時等において、それぞれ遮断状態となるようになっている。
なお、遮断部材70は、例えば、耐熱性を有する合成樹脂等で形成されており、また、遮断部材70は扉体1の厚さ方向への弾性を有している。
次に、本実施形態に係る引戸装置の作用について説明する。全開位置にあった扉体1が前述した自動閉鎖装置40による自動移動力によって閉じ移動し、この閉じ移動によって扉体1が、全閉位置から所定距離までの位置に達すると、前述のシリンダ式制動装置50による制動によって扉体1の移動速度が減速し、この減速された速度で扉体1はさらに全閉位置に向かって移動する。
そして、扉体1が全閉位置に近づくと、ガイドレール20の被係合部23の直線部23Bを転動していた扉体1の戸先側のローラ26Aは、被係合部23の屈曲部23Aを転動するようになると同時に、ガイドレール20の被係合部24の直線部24Bを転動していた扉体1の戸尻側のローラ26Bも、被係合部24の屈曲部24Aを転動するようになる。このため、閉じ移動中の扉体1は、全閉位置に近づくにしたがって、この扉体1の厚さ方向の片側となっている遮断部材70が配置された側へ寄りながら移動することになる。
また、全開位置に達していた扉体1が全閉位置に近づくまで、扉体1の下部のガイド溝部1Aに挿入されている図1及び図4のガイドローラ10によって案内されているガイド部材は、図9に示されている長寸法のガイド部材60と短寸法のガイド部材61のうち、長寸法のガイド部材60となっているが、扉体1が全閉位置に近づくと、ガイドローラ10によって案内される部分は、ガイド部材60の傾斜面60Aから短寸法のガイド部材61の傾斜面61Aへ移行し、扉体1が全閉位置に達したときには、ガイド部材61を介してガイドローラ10から作用する押圧力により、扉体1の下部も、扉体1の厚さ方向の片側となっている遮断部材70が配置された側へ移動している。
このため、扉体1が、図2,図7及び図9に示されているように、全閉位置に達したときには、扉体1の厚さ方向両面のうち、遮断部材70側の片側の面1Eにおける上辺部(係合部材であるローラ26が取り付けられている上部)と下辺部と左右の側辺部とからなる全周に遮断部材70が当接しており、これにより、扉体1と沓摺り部材62との間、扉体1とチャンネル部材63との間、扉体1と戸先側縦枠2との間、及び扉体1と竪額縁部材6Aとの間が、それぞれ遮断状態となっているため、防煙のための遮煙性や、防水のための水密性、防湿等のための気密性の機能、防音のための遮音性等が確保されることになる。特に、扉体1とチャンネル部材63との間が遮断状態となることにより、引戸装置の遮煙性が確保されるようなり、また、扉体1と沓摺り部材62との間が遮断状態となることにより、引戸装置の水密性が確保されるようになる。
前述したように、従来の引戸装置では、扉体に2個設けられているローラごとに2本のガイドレールを用意するとともに、これらのガイドレールにそれぞれのローラを転動自在に係合するとともに、2本のガイドレールを上下の段差をもって配置し、これらのガイドレールにおける扉体の閉じ側の端部を遮断部材70の側へ屈曲した成分を有する屈曲部としたものであった。
これに対して、以上説明した本実施形態では、扉体1をこの扉体1の厚さ方向に移動させるために、扉体1に取り付けられた2個のローラ26A,26Bが転動自在に係合するガイドレール20の被係合部は、これらのローラ毎に設けられた2個の被係合部23,24となっており、それぞれの被係合部23,24の扉体1の閉じ側の端部は、扉体1の厚さ方向の片側(遮断部材70の側)へ屈曲した成分を有する屈曲部となっており、それぞれの被係合部23,24の扉体1の閉じ側の端部よりも扉体1の開き側の部分は、扉体1の開閉移動方向に延びる直線部となっている。
さらに、本実施形態では、2個の被係合部23,24は、同じ高さ位置又は略同じ高さ位置に配置されており、これらの被係合部23,24の直線部23B,24Bは、扉体1の厚さ方向にずれて(言い換えると、離間して)配置されている。
このため、本実施形態によると、従来の引戸装置と比較して、ガイドレールが配置される上枠部材4の上下寸法が大きくならず、すなわち、引戸装置の全体の上下寸法が大きくならず、この上下寸法を小さくすることができる。
また、本実施形態では、全閉位置に向かって閉じ移動している扉体1をこの扉体1の厚さ方向に移動させることにより、全閉位置に達したときの扉体1を不動部材になっている沓摺り部材62とチャンネル部材63と戸先側縦枠2と竪額縁部材6Aに近づけることができる。すなわち、扉体1の厚さ方向の片側を、不動部材である沓摺り部材62、チャンネル部材63、戸先側縦枠2、及び竪額縁部材6Aに対して略密着状態とすることができるようになっている。また、これらの不動部材に遮断部材70を配置することにより、扉体1と沓摺り部材62との間、扉体1とチャンネル部材63との間、扉体1と戸先側縦枠2との間、及び扉体1と竪額縁部材6Aとの間を、それぞれ遮断状態にすることができるようになっている。
図10〜図12は、別実施形態に係るガイドレールを示す図である。図10は、本実施形態に係るガイドレール80単独の平面図で図6と同様の図であり、図11は、全閉位置に達しているときの扉体1の上部及び本実施形態に係るガイドレール80の平面図で図7と同様の図であり、図12は、全開位置に達しているときの扉体1の上部及び本実施形態に係るガイドレール80の平面図で図8と同様の図である。
図10〜図12からわかるように、本実施形態では、金属製のガイドレール80に設けられている2個の被係合部81,82における扉体1の閉じ側の部分は、前述の図1〜図9の実施形態と同様に、遮断部材70側へ屈曲した屈曲部81A,82Aとなっており、これらの屈曲部81A,82Aより扉体1の開き側の部分は、扉体1の開閉移動方向に延びる直線部81B,82Bとなっている。
本実施形態に係るガイドレール80が、前述の実施形態に係るガイドレール20と大きく異なるのは、直線部81B,82Bの長さ寸法が、直線部23B,24Bの長さ寸法よりも長くなっており、このため、屈曲部81A,82Aの屈曲率は、屈曲部23A,24Aの屈曲率よりも大きくなっていることである。すなわち、屈曲部81A,82Aは、屈曲部23A,24Aよりも短い距離で大きく屈曲したものとなっている。
これにより、本実施形態では、扉体1は、前述の実施形態と比較して、全閉位置により近い位置まで閉じ移動した後で、不動部材になっている沓摺り部材62とチャンネル部材63と戸先側縦枠2と竪額縁部材6Aに近づくことになる。
このため、本実施形態によると、扉体1の閉じ移動時において、扉体1の厚さ方向の両面のうちの遮断部材70と対向する側の面1Eと、遮断部材70との摩擦接触をより小さくすることができる。
なお、前述の実施形態では、ガイドレール20に転動自在に係合するローラ26は、扉体1の開閉移動方向に離間して2個配置された1個の戸先側のローラ26Aと1個の戸尻側のローラ26Bであった。
しかし、本実施形態では、図11及び図12に示すように、ガイドレール80に転動自在に係合するローラのうちの戸先側のローラ85は、2個の小径ローラ85A,85Bで構成されており、戸尻側のローラ86も、2個の小径ローラ86A,86Bで構成されている。そして、2個の小径ローラ85A,85B同士は、扉体1の開閉移動方向に互いに隣接して配置されており、2個の小径ローラ86A,86B同士も、扉体1の開閉移動方向に互いに隣接して配置されている。なお、これらの小径ローラ85A,85B,86A,86Bの直径寸法(言い換えると、扉体1の開閉移動方向の幅寸法)は、図1〜図9の実施形態に係るローラ25A,25Bよりも短寸法となっている。
このため、本実施形態によると、前述したように、ガイドレール80の被係合部81の屈曲部81A,82Aの屈曲率がより大きくなっていても、2個の小径ローラ85A,85Bで構成される戸先側のローラ85は、ガイドレール80の2個の被係合部81,82のうちの被係合部81の屈曲部81Aをより円滑に転動すると同時に、2個の小径ローラ86A,86Bで構成される戸尻側のローラ86も、ガイドレール80の2個の被係合部81,82のうちの被係合部82の屈曲部82Aをより円滑に転動する。
なお、図11に示されているように、戸尻側の2個の小径ローラ86A,86Bの中心軸88の長さ寸法(扉体1の開閉移動方向と直交する方向である扉体1の厚さ方向の寸法)は、図1〜図9の実施形態と同様に、戸先側の2個の小径ローラ85A,85Bの中心軸87の長さ寸法よりも長くなっている。また、直線部81Bと直線部82Bの扉体1の厚さ方向の離間距離は、図12に示されているように、直線部81Bを転動する戸先側の2個の小径ローラ85A,85Bが、戸尻側の2個の小径ローラ86A,86Bが転動する直線部82Bに接触しないように、また、直線部82Bを転動する戸尻側の2個の小径ローラ86A,86Bが、戸先側の2個の小径ローラ85A,85Bが転動する直線部81Bに接触しないように、十分な距離となっている。
図13には、本実施形態に係るガイドレール80を転動する戸尻側の2個の小径ローラ86A,86Bを扉体1の上部に取り付けるためのローラ用ブラケット84と扉体1との連結部分の縦断面図が示されている。
この図13に示すように、本実施形態では、ローラ用ブラケット84の基部84Aに結合されている上下方向を軸方向とする中心軸89が、扉体1に対して回動自在に取り付けられている。このため、戸尻側の2個の小径ローラ86A,86Bは、中心軸89を中心に扉体1に対して回動自在となっている。なお、中心軸89には、この中心軸89の回動を円滑にするための軸受け部材であるスラストベアリング95が配置されている。一方、戸先側の2個の小径ローラ85A,85Bも、図示されない中心軸を中心に扉体1に対して回動自在となっている。
このため、本実施形態によると、扉体1の閉じ移動時において、戸尻側の2個の小径ローラ86A,86Bが転動しているガイドレール80の被係合部82が、直線部82Bから屈曲部82Aに変わる際、これらの小径ローラ86A,86Bは、前記中心軸89を中心に回動(図11では時計回りに回動)しながら円滑に転動し、この後も屈曲部82Aを円滑に転動する。これと同様に、戸先側の2個の小径ローラ85A,85Bも、ガイドレール80の被係合部81を図示しない中心軸を中心に回動しながら円滑に転動する。
なお、扉体1の開き移動時においても、戸尻側の2個の小径ローラ86A,86Bや戸先側の2個の小径ローラ85A,85Bは、中心軸を中心に回動しながら、ガイドレール80の被係合部82や被係合部81を円滑に転動する。
なお、図13に示されているように、扉体本体16の厚さ方向の中央位置Mは、前述した図1〜図9の実施形態と同様に、ガイドレール80のうち、被係合部81の直線部81Bと被係合部82の直線部82Bの中間位置と同じ又は略同じとなっている。また、図示されていないが、戸尻側の2個の小径ローラ86A,86Bの中心軸88の軸芯の扉体本体16の上端からの高さ位置H’は、戸先側の2個の小径ローラ85A,85Bの中心軸87の軸芯の扉体本体16の上端からの高さ位置と同じ又は略同じとなっている。
なお、前述した図1〜図9の実施形態において、戸先側のローラ26Aと戸尻側のローラ26Bのそれぞれを、本実施形態のように、2個の小径ローラで構成するようにしてもよい。
また、前述した図1〜図9の実施形態において、戸先側のローラ26A及び戸尻側のローラ26Bを、本実施形態のように、扉体1に対して回動自在となるようにしてもよい。
なお、以上説明した各実施形態では、2個の被係合部が1個のガードレールに設けられるものであったが、それぞれの被係合部毎にガイドレールを用意し、2個の被係合部が別々のガイドレールに設けられるようにしてもよい。
図14で示す実施形態に係る扉体1’は、この扉体1’の扉体本体16の戸先側(閉じ側)の端部に柔軟性を有する合成樹脂又はゴム等で形成された柔軟部材91が取り付けられたものとなっている。
扉体1’が全閉位置に近づくまでは、遮断部材70が配置されている戸先側縦枠2の溝部64を形成している部分2Bと、扉体1’との間の扉体厚さ方向の間隔は、Lとなっている。この間隔Lを維持したまま扉体1’が全閉位置から所定距離に達すると、この後の扉体1’は、図1〜図9の実施形態では、2個のローラ26A,26Bが、ガイドレール20に設けられている2個の被係合部23,24の屈曲部23A,24Aを転動することにより、図10〜図13の実施形態では、2個の小径ローラ85A,85Bと2個の小径ローラ86A,86Bが、ガイドレール80に設けられている2個の被係合部81,82の屈曲部81A,82Aを転動することにより、間隔Lを小さくしながら、言い換えると、戸先側縦枠2の部分2Bに近づきながら全閉位置に達することになる。このため、間隔Lから入れた指が、扉体1’と戸先側縦枠2の部分2Bとの間で挟まれるおそれがあるが、図14の実施形態では、扉体1’の扉体本体16の戸先側(閉じ側)の端部1‘Dに柔軟部材91が取り付けられ、扉体1’が全閉位置又は略全閉位置に達したときに、扉体1’の厚さ方向に戸先側縦枠2の部分2Bと対向する扉体1’の部分は、柔軟部材91となっているため、指の安全性を確保することができる。
図15は、遮断部材70’を、内部に磁石92が収納配置されたものとした実施形態を示している。この実施形態によると、扉体1が全閉位置に達すると、扉体1の扉体本体16の表面部材16Aは鉄等の磁性を有する金属で形成されているため、磁石92にこの表面部材16Aが吸着されることになる。このため、扉体1の扉体本体16が遮断部材70’に一層確実に当接し、扉体1と戸先側縦枠2との間の遮煙性や、水密性、気密性、遮音性等を向上させることができる。
このように、磁石92を備えた遮断部材70’は、前述した沓摺り部材62、チャンネル部材63、竪額縁部材6Aにも配置される。
図16及び図17は、さらなる別実施形態に係るガイドレールを示す図であり、図16は、全閉位置に達しているときの扉体1の上部及び本実施形態に係る金属製のガイドレール90の平面図であり、図17は、全開位置に達しているときの扉体1の上部及び本実施形態に係るガイドレール90の平面図である。
本実施形態では、前述した各実施形態と同様に、戸先側の2個の小径ローラ86C,86Dが係合する被係合部93の扉体1の閉じ側の端部は屈曲部93Aとなっており、この屈曲部93Aよりも扉体1の開き側の部分は直線部93Bとなっており、戸尻側の2個の小径ローラ86E,86Fが係合する被係合部94の扉体1の閉じ側の端部は屈曲部94Aとなっており、この屈曲部94Aよりも扉体1の開き側の部分は直線部94Bとなっている。また、戸先側の小径ローラ86C,86Dと戸尻側の小径ローラ86E,86Fは、扉体1に対して回動自在となっている。
前述の各実施形態では、2個の被係合部の直線部同士が扉体1の厚さ方向にずれて配置されていたが、本実施形態では、図16及び図17に示されているように、戸先側の小径ローラ86C,86Dが係合する被係合部93の直線部93Bと、戸尻側の小径ローラ86E,86Fが係合する被係合部94の直線部94Bとは、扉体1の厚さ方向の同じ位置に配置されており、直線部93Bの後端部(扉体1の開き側の端部)と直線部94Bの先端部(扉体1の閉じ側の端部)とは連結されている。すなわち、戸先側の小径ローラ86C,86Dと戸尻側の小径ローラ86E,86Fの転動経路のうち、直線状の経路部分(扉体1の開閉移動方向の経路部分)は扉体1の厚さ方向の同じ位置となっている。
このため、本実施形態によると、ガイドレール90の扉体1の厚さ方向の長さ寸法を前述した各実施形態よりも小さくすることが可能となる。
また、本実施形態では、戸先側の小径ローラ86C,86Dと戸尻側の小径ローラ86E,86Fの中心軸は、軸方向の長さ寸法が同じである中心軸88となっており、戸先側の小径ローラ86,86D及びローラ用ブラケット84と、戸尻側の小径ローラ86E,86F及びローラ用ブラケット84の共通化が図れるようになっている。
なお、本実施形態では、前述したように、戸先側の小径ローラ86C,86Dが転動する直線部93Bの後端部が直線部94Bの先端部と連結されている(一体となっている)ため、戸先側の小径ローラ86C,86Dの開き移動限は、図17に示すように、戸先側のローラ用ブラケット84が屈曲部94Aと干渉しないように、直線部94Bの先端部よりも扉体1の開き側の位置となっている。
このため、本実施形態では、図17に示されているように、扉体1が全開位置に達したときにおけるこの扉体1の引き残し部分(戸袋9に収納されずにこの戸袋9から露出している部分)の左右方向(扉体1の開閉移動方向)の寸法である幅寸法W2は、2個の被係合部が扉体1の厚さ方向にずれて配置されている前述の各実施形態における扉体1の引き残し部分の幅寸法W1(図8及び図12参照)よりも大きくなっている。
なお、本実施形態において、被係合部93の直線部93Bの後端部は、被係合部94の直線部94Bの先端部と連結されていなくてもよい。すなわち、直線部93Bの後端部と直線部94Bの先端部とは、扉体1の開閉移動方向に分離されていてもよい。
なお、図示されていないが、本実施形態においても、戸尻側の2個の小径ローラ86E,86Fの中心軸88の軸芯の扉体本体16の上端からの高さ位置は、戸先側の2個の小径ローラ86C,86Dの中心軸88の軸芯の扉体本体16の上端からの高さ位置と同じ又は略同じとなっている。
なお、以上説明した各実施形態では、全閉位置に達したときの扉体1の厚さ方向の片側は、不動部材である沓摺り部材62、チャンネル部材63、戸先側縦枠2、及び竪額縁部材6Aに対して略密着状態となっており、また、これらの不動部材に遮断部材70が配置されていることにより、扉体1と沓摺り部材62との間、扉体1とチャンネル部材63との間、扉体1と戸先側縦枠2との間、及び扉体1と竪額縁部材6Aとの間が、それぞれ遮断状態となるようになっている。しかし、以上説明した各実施形態において、ガイドレールの被係合部の屈曲部を、全閉位置に達した扉体1の片側が不動部材である沓摺り部材62、チャンネル部材63、戸先側縦枠2及び竪額縁部材6Aに対して密着状態となる形状を有するものとした場合には、上述した遮断部材70をこれらの不動部材に配置しなくてもよい。
また、以上説明した各実施形態において、金属製のガイドレールを構成する被係合部は、同じくガイドレールを構成する基部やアーム部と一体成形されているもの(例えば、削り加工品、鋳造品、鍛造品等)であったが、被係合部を基部やアーム部とは別体とするようにしてもよい。例えば、ガイドレールのうち、ガイドレール本体となる基部やアーム部は、押し出し成形品や引き抜き成形品等で形成し、被係合部は、曲げ加工品等で形成したものをアーム部に溶着等で固着したものとしてもよい。引戸装置を設置する場所の環境(例えば、開口部の幅寸法や、壁の厚さ寸法等)によっては、被係合部の形状、寸法の設計変更を行う必要が生じるが、被係合部を基部やアーム部とは別体とすることにより、被係合部に対する設計変更を基部やアーム部とは独立して行うことができ、この設計変更を加えた被係合部をアーム部に後付けすることができる。このため、ガイドレールの製造作業の効率化や、製造コストの削減化を図ることができる。
本発明は、防煙のための遮煙性の機能や、防水のための水密性の機能、防湿等のための気密性の機能、防音のための遮音性の機能等が求められる防災用引戸装置を含む各種の引戸装置に利用できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る引戸装置の全体を示す正面図である。 図2は、図1に示されている上枠部材の内部に配置されている扉体移動機構を示す正面図であって、扉体が全閉位置に達しているときを示す図である。 図3は、扉体が全開位置に達しているときを示す図2と同様の図である。 図4は、図1のS4−S4線断面図である。 図5は、図4の上部の拡大図である。 図6は、ガイド部材であるガイドレール単独の平面図である。 図7は、全閉位置に達しているときの扉体の上部及びガイドレールの平面図である。 図8は、全開位置に達しているときの扉体の上部及びガイドレールの平面図である。 図9は、図1のS9−S9線断面図である。 図10は、別実施形態に係るガイドレール単独の平面図で図6と同様の図である。 図11は、全閉位置に達しているときの扉体の上部及び図10のガイドレールの平面図で図7と同様の図である。 図12は、全開位置に達しているときの扉体の上部及び図10のガイドレールの平面図で図8と同様の図である。 図13は、図10のガイドレールを転動する係合部材であるローラを扉体の上部に取り付けるためのローラ用ブラケットと、扉体との連結部分の縦断面図である。 図14は、扉体の扉体本体の戸先側(閉じ側)の端部に柔軟部材を取り付けた実施形態を示す平断面図である。 図15は、遮断部材を、内部に磁石が収納配置されたものとした実施形態を示す図14と同様の図である。 図16は、さらなる別実施形態に係るガイドレール及び全閉位置に達しているときの扉体の上部の平面図で図11と同様の図である。 図17は、さらなる別実施形態に係るガイドレール及び全開位置に達しているときの扉体の上部の平面図で図12と同様の図である。
符号の説明
1,1’ 扉体
2 不動部材である戸先側縦枠
4 不動部材である上枠部材
6,6A 不動部材である竪額縁部材
8 開口部である出入口
20,80,90 ガイド部材であるガイドレール
26,26A,26B,85,85A,85B,86,86A,86B,86C,86D,86E,86F 係合部材であるローラ
23,24,81,82,93,94 被係合部
23A,24A,81A,82A,93A,94A 屈曲部
23B,24B,81B,82B,93B,94B 直線部
62 不動部材である沓摺り部材
63 不動部材であるチャンネル部材
70,70’ 遮断部材
89 中心軸
91 柔軟部材
92 磁石

Claims (9)

  1. 開口部を開閉する扉体と、この扉体の上方と下方のうちの少なくとも一方に配置され、前記扉体の開閉移動を案内するためのガイド部材と、このガイド部材に前記扉体を案内させるために前記扉体の上部と下部のうちの少なくとも一方に取り付けられ、前記ガイド部材に移動自在に係合した係合部材と、を備え、前記係合部材は、前記扉体の開閉移動方向に複数個配置され、前記ガイド部材は、これらの係合部材毎に設けられていてそれぞれの係合部材が係合する被係合部を有し、それぞれの被係合部における前記扉体の閉じ側の端部は、前記扉体の厚さ方向へ屈曲した成分を有する屈曲部となっており、この屈曲部よりも前記扉体の開き側の部分は、前記扉体の開閉移動方向に延びる直線部となっており、閉じ移動することにより前記屈曲部で案内されて前記扉体の厚さ方向の片側へ寄りながら前記扉体が全閉位置に達したとき、この扉体のうち、前記片側における前記係合部材が取り付けられている上部と下部のうちの少なくとも一方が、前記扉体に対して不動となっている不動部材に対して密着状態となる引戸装置において、
    前記複数個の被係合部は、同じ高さ位置に配置されていることを特徴とする引戸装置。
  2. 請求項1に記載の引戸装置において、前記複数個の被係合部の前記直線部は、前記扉体の厚さ方向にずれて配置されていることを特徴とする引戸装置。
  3. 請求項1又は2に記載の引戸装置において、前記複数個の係合部材のそれぞれは、上下方向を軸方向とする中心軸を中心に前記扉体に回動自在に取り付けられていることを特徴とする引戸装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の引戸装置において、前記係合部材は、それぞれの前記被係合部毎に複数個あり、これらの係合部材同士は、前記扉体の開閉移動方向に互いに隣接して配置されていることを特徴とする引戸装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の引戸装置において、前記扉体と前記不動部材のうちの少なくとも一方には、全閉位置に達したときの前記扉体の前記片側と前記不動部材との間を遮断状態にするための遮断部材が配置されていることを特徴とする引戸装置。
  6. 請求項5に記載の引戸装置において、前記遮断部材は磁石を含んで構成されているとともに、この遮断部材は、前記扉体と前記不動部材のうち、一方に配置され、他方は前記磁石に吸着される磁性を有していることを特徴とする引戸装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の引戸装置において、前記扉体の閉じ側の端部には、柔軟性を有する柔軟部材が取り付けられていることを特徴とする引戸装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の引戸装置において、前記ガイド部材はガイドレールであり、前記係合部材は、前記ガイドレールの前記被係合部に転動自在に係合するローラであることを特徴とする引戸装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の引戸装置において、前記扉体は、前記ガイド部材から吊り下げられた上吊り式扉体であることを特徴とする引戸装置。
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