JP5270945B2 - 網戸装置 - Google Patents
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Description
このロール網戸の課題の1つに、防虫問題がある。即ち、ロール網戸においては、その構造に由来して網目部材の上下端と窓枠の上下枠の間に隙間が存在するため、この隙間から虫等が室内に入り込み易く、防虫性に劣るという問題があった。
このような防虫問題を解決するための1つの技術的構成が特許文献1に開示されている。
この特許文献1の「ロール網戸の網体吸着構造」では、網目部材の上下端の側面に複数の磁性薄板が適宜間隔にて配設され、一方、窓枠のレール片の側面に磁石帯板が連続して張着されている。そして、前記網目部材を収納する収納ケースの摺動に伴って、ケース開口部からケース外へ引き出された網目部材が前記磁石帯板に吸着自在としてなり、防虫効果が発揮される。
第2に、上記磁性薄板は、網目部材に対し複数個を配設しているため、風によって網目部材の端部がバタツクこともなく、仮に外れても再吸着力が生じる効果があるとされているが、逆に風圧に対し網目部材を柔軟にかわすことができず、網目部材を破損させるおそれがある。
第3に、網目部材の開閉と障子の開閉が別々であるため、使い勝手に問題がある。
前記虫除け材は、その先端が前記網目部材の上下端と突合せつつ、略鉛直線上に配置されていると共に、前記網目部材の上下端と前記虫除け材の隙間は、虫の侵入が困難な幅であることを特徴とする網戸装置とした(請求項1の発明)。
防虫効果、対風圧効果に優れ、且つ使い勝手の良い網戸装置を提供することができる。
図1〜図3はそれぞれ網戸装置を取付けたテラスタイプ窓の正面図であって、図1は障子閉鎖状態の正面図、図2は外障子を開放した換気状態の正面図、図3は内障子を開放した換気状態の正面図である。
図4は図1に対応する横断面図、図5は同縦断面図である。
図6は図5に示した上レールの虫除け材の拡大断面図、図7は図5に示した下レールの虫除け材の拡大断面図である。
これらの各図及び後述の各図において、同一の構成は同一の符号を付して重複した説明を省略する。
なお、前記網戸装置1は、後述の図10等に示したように、前記各障子かまち20、30に対し、前記移動かまち6、6を着脱自在に操作可能な網戸キャッチ8及び受け8Aを設けて構成されている。
前記内外障子2、3及びこれらに配置されている各網戸装置1は略同一の構成であるので、主に外障子3の網戸装置1の構成例を説明する。
なお、前記移動かまち6が障子かまち30に対向する框対向部602には、障子かまち30側の網戸キャッチ8の鎌を受ける受け8A(図10参照)が複数箇所に設けられている。
そして、上記構成の移動かまち6と網戸収納ケース5とが当接する場合には、移動かまち6が前記網戸収納ケース5の出没口501を略塞ぐようになっている。
また、障子かまち30の網戸キャッチ8と移動かまち6の受け8Aが係合している場合には、移動かまち6が外障子3の開閉に追随して移動するようになっている。
この隙間Gは、網戸収納ケース5を窓枠4の対向面40に取付けたり、取外す場合に必要な間隙である。
前記網目部材7の上端70と窓枠4の上枠43間の隙間Gを塞ぐ虫除け材9は、図6に図示されているように、上枠43の取付溝430に圧入される圧入部90と、網目部材7の上端70に向って下方に対向する下対向部91からなり、この下対向部91の先端は形状を安定させるために略円筒状に形成されている。
実施形態の虫除け材9はゴムまたは合成樹脂にて、且つ圧入部90の硬度が高く、一方下対向部91の硬度が低い2色成形により形成されているが、硬度が同じものでも防虫効果は変わらない。
この実施形態では、前記網目部材7の上端70が前記上レール41と前記気密材取付ヒレ48間で開閉幕させるようしている。これは、室外側からの強い風圧(正圧)に対して、網目部材7の上端70が前記上レール41を乗り越えて捲れることを避けるためである。よって網目部材7の上端70が前記上レール41に捲れたまま開閉幕されることもなく、網目部材7の保護を図ることができる。一方、室内側からの風圧(負圧)に対して、網目部材7の上端70は上レール41の側面に当ることで柔軟に対応させることができる。
このような風圧対策と虫除け材9による防虫対策を両立させるため、虫除け材9も上レール41と窓枠4の気密材取付ヒレ48間に、前記網目部材7の上端70と突合せつつ、略鉛直線上に配置されている。
この場合、風圧による前記網目部材7の上下端70、71の移動変位に、複数本の下対向部91と上対向部92が対処できるため、風圧対策と虫除け材9による防虫対策を効果的に両立させることができる。
なお、風圧対策と虫除け材9による防虫対策を効果的に両立させるため、虫除け材9と開閉幕される前記網目部材7の上下端70、71の位置を、図面上左右に移動させつつ、複数本の下対向部91と上対向部92の内、最も適切な下対向部91と上対向部92を選択して調整してもよい。
1.前記隙間G(図5参照)が形成されているので、カセット式の網戸収納ケース5の着脱等が容易に行えてメンテナンス等の必要性を満たしつつ、虫除け材9により前記隙間Gを塞ぐことができるので、防虫効果が発揮される。
2.開閉幕される前記網目部材7の上下端70、71は、前記上下レール41、42と前記気密材取付ヒレ48間に位置されるので、室外側からの強い風圧に対して、網目部材7の上下端70、71が前記上下レール41、42を乗り越えて捲れることもなく、また気密材取付ヒレ48の室外側側面に接することとなる。よって網目部材7の上下端70、71が前記上下レール41、42に捲れたまま開閉幕されることもなく、その保護を図ることができる。
3.一方、室内側からの風圧に対して、網目部材7の上下端70、71が前記上下レール41、42に接するように柔軟に対応させることができ、その保護を図ることができる。
4.虫除け材9の下対向部91と上対向部92が網目部材7の上下端70、71に突き合さる位置にあるので、防虫効果及び対風圧対策とすることができる。
5.虫除け材9の下対向部91と上対向部92をそれぞれ複数本にした場合には、風圧による前記網目部材7の上下端70、71の移動変位に、複数本の上対向部91と下対向部91が対処できるため、風圧対策と虫除け材9による防虫対策をより効果的に両立させることができる
6.前記網戸キャッチ8と受け8Aは、通常は係合状態が維持されているので、使い勝手が良い網戸装置となっている。
前記障子かまちに対向する窓枠に配置される網戸収納部は、カセット式のように窓枠と別体のものでもよし、窓枠と一体のものでもよい。
前記移動かまちは障子かまちの移動に追随可能であって、移動かまちのみを走行させてもよい。
前記網戸装置は、ロール網戸には限定されず、その他、プリーツ状の網目部材のものでもよい。
20、30 障子かまち 4 窓枠
5 網戸収納ケース 6 移動かまち
7 網目部材 8 網戸キャッチ
9 虫除け材
40 対向面
41、42 上下レール 43、44 上下枠
48 気密材取付ヒレ
430 取付溝
501 出没口
600 取付部 602 框対向部
70、71 網目部材の上下端
72 プレート
80、81 内外の操作レバー
800、810 脚部 82 キャッチ本体
83 連動プレート 84 鎌
85 連動プレートガイド
90 圧入部 91 下対向部
92 上対向部
Claims (4)
- 障子かまちに対向する窓枠に着脱可能に配置される網戸収納部と、前記網戸収納部と前記障子かまち間に配置される移動かまちと、前記網戸収納部に収納され、且つ、前記移動かまちに先端側が取付けられた網目部材と、前記網目部材が開幕される場合に、その上下端と窓枠の上下枠間の前記網戸収納部の着脱に必要な隙間を塞ぐことができる虫除け材を備え、
前記虫除け材は、その先端が前記網目部材の上下端と突合せつつ、略鉛直線上に配置されていると共に、
前記網目部材の上下端と前記虫除け材の隙間は、虫の侵入が困難な幅であることを特徴とする網戸装置。 - 前記網目部材の上下端は、窓枠の上下レールと窓枠の気密材取付ヒレ間に位置されることを特徴とする請求項1に記載の網戸装置。
- 開閉幕される前記網目部材の上下端は、室外側からの強い風圧に対して、気密材取付ヒレの室外側側面に接する一方、室内側からの風圧に対して、網目部材の上下端が前記上下レールに接することを特徴とする請求項2に記載の網戸装置
- 前記移動かまちは、前記障子かまちの移動に追随可能であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の網戸装置。
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