JP2011132783A - 引き戸用換気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部からの虫や他人の侵入を抑止しながら十分な換気を行えるようにした防虫性及び防犯性においてすぐれた引き戸用換気装置を提供する。
【解決手段】建物開口部1における引き戸5に付設するための換気装置であって、建物開口部1における上記引き戸5により開放される側の開口部枠2に、防虫を兼ねた換気パネル7を開閉自在に軸着する。該換気パネル7は、上記引違い戸の換気のための開き巾に対応するパネル巾を有し、そのパネル枠11に設置した面板12が、防虫機能を有する多数の通気用小孔12aを備えた金属多孔板により形成される。上記換気パネル7は、引き戸に沿う閉じ位置に固定する固定機構14を備えると共に、該換気パネルの先端側に換気巾だけ開放した引き戸と係合して該引き戸の更なる開放を規制する係合機構16を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、窓や出入り口等の建物開口部における引き戸あるいは引違い戸に付設して、外部からの虫類や不法な侵入を抑止しながら、室内の換気を効果的に行えるようにした引き戸用換気装置に関するものである。
従来、引き戸あるいは引違い戸を備えた建物開口部においては、換気のためにそれらの引き戸をある程度開放してその開放部分を網戸等によって閉じ、虫類の侵入を防ぎながら換気のための通風を確保するのが一般的であるが、この場合、引き戸の施錠が外されているので、特にその状態が深夜にまで及ぶと外部からの不法な侵入に対して無防備になり、防犯性の観点から問題がある。そのため、夜などに外部からの侵入を抑止しながら換気を行うには、引違い戸等に設けられている小さな換気窓を開く程度であって、十分な換気を行うことができないのが通例である。
本発明の技術的課題は、外部からの虫類や他人の侵入を抑止しながら十分な換気を行えるようにした、防虫性及び防犯性においてすぐれた引き戸用換気装置を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明によれば、建物開口部における引き戸に付設するための換気装置であって、建物開口部における上記引き戸により開放される側の開口部枠またはサッシに、防虫を兼ねた換気パネルを開閉自在に軸着し、該換気パネルは上記引違い戸の換気のための開き巾に対応するパネル巾を有し、そのパネル枠に設置した面板が、防虫機能を有する多数の通気用小孔を備えた金属多孔板により形成され、上記換気パネルが、引き戸に沿う閉じ位置に固定する固定機構を備えると共に、該換気パネルの先端側に換気巾だけ開放した引き戸と係合して該引き戸の更なる開放を規制する係合機構を備えていることを特徴とする引き戸用換気装置が提供される。
本発明に係る上記引き戸用換気装置の好ましい実施形態においては、上記引き戸の一対により引違い戸が構成され、該引違い戸が設置される建物開口部の左右の開口部枠またはサッシに上記換気パネルを備えているものとして構成される。
また、上記引き戸用換気装置は、上記換気パネルが、上記引き戸が保持されているサッシが固定されているところの、建物開口部の開口部枠に後付けで開閉自在に支持させる取付構造を備えているものとすることができ、あるいは、上記換気パネルを、上記引き戸が摺動自在に保持されているサッシのパネル取付部に支持させているものとして構成することができる。
これらの場合に、換気パネルにおいて上記引き戸の開放を規制する係合機構を、上記換気パネルから引き戸側に突出するように設けられ、該引き戸の縦框の一部に係合して該引き戸の動きを制止する係合部片によって構成するのが望ましい。
上記構成を有する引き戸用換気装置は、建物開口部に設置した引き戸を換気のための所期の開き巾だけ開いたうえで、上記換気パネルを引き戸に沿う閉じ位置にその固定機構により固定し、該換気パネルに設けた係合機構により引き戸の更なる開放を規制すると、上記換気巾だけ開放した引き戸の開放部分が換気パネルで閉じられることになるが、該換気パネルは、その面板が防虫機能を有する多数の通気用小孔を備えた金属多孔板により形成されているので、それにより外部からの虫類や他人の侵入を抑止し、防虫性及び防犯性においてすぐれた機能を発揮させながら、上記通気用小孔を通して室内の十分な換気を行うことができる。しかも、引き戸あるいは引違い戸の換気のための開き巾を自由に設定できるので、引き戸あるいは引違い戸を備えている部屋に応じて適切な換気を行うように構成することができる。また、上記換気パネルが多孔ではあるが金属板により形成され、換気のための所要の開き巾だけ開いた引き戸は、換気パネルに設けた係合機構により更なる開放が規制されているので、防犯性においてもすぐれたものになる。
以上に詳述した本発明の引き戸用換気装置によれば、外部からの虫類や他人の侵入を抑止しながら十分な換気を行えるようにした、防虫性及び防犯性においてすぐれた引き戸用換気装置を提供することができる。
本発明に係る引き戸用換気装置の第1実施例を示す引違い戸が閉、換気パネルが開の状態を示す横断面図である。 同引違い戸が開、換気パネルが閉の状態を示す横断面図である。 図2のA−A矢示位置での縦断面図である。 図2のB−B矢示位置での縦断面図である。 上記第1実施例の換気パネル不使用時の正面図である。 上記第1実施例における換気パネルの使用状態の正面図である。 本発明に係る引き戸用換気装置の第2実施例を示す引違い戸が閉、換気パネルが開の状態を示す横断面図である。 同引違い戸が開、換気パネルが閉の状態を示す横断面図である。 図8のC−C矢示位置での縦断面図である。 図8のD−D矢示位置での縦断面図である。
図1〜図6は、本発明に係る引き戸用換気装置における第1実施例を示している。
本発明に係る引き戸用換気装置は、後述する第2実施例を含めて、基本的に、建物開口部1における片引きの引き戸5、あるいは一対の引き戸5からなる引違い戸4に換気パネル7を付設することにより構成されるものであり、上記第1実施例に係る引き戸用換気装置は、換気パネル7を後付けで建物開口部1に取り付けできるタイプ、また図7〜図10に示す第2実施例に係る引き戸用換気装置は、換気パネル7を上記引き戸5あるいは引違い戸4が摺動自在に保持されているサッシ3のパネル取付部3a(図7参照)に直接的に支持させるタイプのものである。
なお、上記第1実施例及び第2実施例の引き戸用換気装置は、単に換気パネル7が後付けかサッシ3に予め組み付けられているかの違いだけでなく、後付けの場合には各種引き戸に付設可能にするように配慮して構成され、また、サッシ3のパネル取付部3aに組み付ける場合には、例えば、引違い戸4と換気パネル7との間に特定の関連的構成を備えたものとすることができる。
更に、本発明に係る引き戸用換気装置は、上記第1実施例及び第2実施例として図示した一対の引き戸5からなる引違い戸4に限るものではなく、片引きの単一の引き戸5についても適用できるものである。この場合には、片引きの引き戸5及び換気パネル7が図1の右半に示す構成を備え、該引き戸5が、同図の左方に開くものとして理解すればよいのでその図示は省略しているが、以下の実施例の説明は上記片引きの引き戸5にも適用されるものとして解されるべきである。
図示した第1実施例について説明すると、当該実施例において建物開口部1に設置された一対の引き戸5により構成される引違い戸4は、建物開口部1に設置されたサッシ3に摺動自在に支持させた既知のものである。この引違い戸4の室内側に取り付ける換気パネル7は、上記引違い戸4における各引き戸5により開放される側の開口部枠2、つまり、上記サッシ3を取り付けた建物開口部1の左右の開口部枠2に、蝶番8により開閉自在に支持させたもので、その取付構造は、図示のように、サッシ3を介して開口部枠2にねじ9等で固定しても、あるいは開口部枠2に直接的に固定してもよい。
上記換気パネル7は、上記蝶番8により開閉自在に取り付けられるパネル枠11に、防虫を兼ねて通風を確保するための多数の通気用小孔12aを開設した金属多孔板からなる面板12(図6参照)を取り付けたものであり、該換気パネル7は上記引き戸5の換気のための開き巾に対応するパネル巾を有し、そして、該換気パネル7には、それが引き戸5に沿う図2〜図4及び図6の閉じ位置を保持した状態で固定する固定機構14を備え、また該換気パネル7のパネル枠11の先端側には、換気巾だけ開放した引き戸5の縦框5aの内側と係合して、該引き戸5の更なる開放を規制する係合機構16を備えている。
上記換気パネル7を引き戸5に沿う図2の閉じ位置に固定する固定機構14としては、該換気パネル7のパネル枠11に設けた操作摘み14aの操作により昇降して上下の開口部枠2に挿脱される固定杆(図示省略)を備えているが、これは一般の扉等においてその固定のために用いる周知の構造であるため、図示を省略している。
また、上記換気パネル7のパネル枠11に設けた係合機構16は、換気パネル7を閉位置に移動させたときに該換気パネル7のパネル枠11の先端側から引き戸5側に突出する係合部片16aによって構成され、それを引き戸5の開放側の縦框5aの内側の一部と係合して該引き戸5の動きを制止するように形成している。
なお、上記第1実施例は、片引きの引き戸5または一対の引き戸5を有する引違い戸4として説明したが、上記引き戸用換気装置は、4枚引違い戸等に対しても適用することができる。但し、その場合には、換気パネル7の使用時におけるいずれかの引き戸5の移動により侵入路が形成されないように、それらの引き戸5の固定を配慮する必要がある。後述する第2実施例についても同様である。
また、上記換気パネル7の周囲や該換気パネル7のパネル枠11の蝶番8による軸着側に虫類が侵入する隙間が生じる場合には、その隙間を閉鎖するための閉鎖板20やモヘア等を換気パネル7のパネル枠11に設けて、その隙間を可及的に閉鎖することが望まれる。
なお、図5及び図6中に示す符号21は、一対の引き戸5間を固定するクレセントを示している。
従って、引き戸5を予め若干開いた状態にしておき、あるいは、引き戸5を閉じたままで、換気パネル7を固定機構14により引き戸5に沿う閉じ位置(図2〜図4及び図6)に固定し、その状態で上記引き戸5を開放方向に移動させて、図2に示すように、その開放側の縦框5aの内側縁を換気パネル7のパネル枠11における係合部片16aに当接係止させることにより、引き戸5を換気のための一定の開き巾に保持することができる。この状態では、上記引き戸5の縦框5aと換気パネル7における係合部片16aの当接係止により、それ以上の引き戸5の開放が抑制され、外部からの他人の不法な侵入を抑制することができる。
図7〜図10は、本発明に係る引き戸用換気装置の第2実施例を示し、この引き戸用換気装置は、前述したように、換気パネル7を上記引き戸5が摺動自在に保持されているサッシ3におけるパネル取付部3aに支軸8aにより直接的に回転自在に支持させている。
また、図示の実施例では、換気パネル7に設けた上記引き戸5の開放を規制する係合機構16を構成するところの係合部片16aを、該引き戸5の縦框5aに設けた段部18に係合させているが、この第2実施例では換気パネル7を予めサッシ3に組み付けるものとして構成しているので、該換気パネル7側から突出して引き戸5の縦框5aにおける係止孔に係止する挿脱自在の係止部材等により形成することもできる。この場合、引き戸5はその係合機構16により定位置に保持されることになる。
ここで、上記図7〜図10に示した第2実施例に係る引き戸用換気装置のその他の構成及び作用は、実質的に図1〜図6で説明した第1実施例の引き戸用換気装置と実質的に同一であるから、同一または対応部分に同一の符号を付して、それらの説明を省略する。
1 建物開口部
2 開口部枠
3 サッシ
4 引違い戸
5 引き戸
5a 縦框
7 換気パネル
11 パネル枠
12 面板
12a 通気用小孔
14 固定機構
16 係合機構
16a 係合部片

Claims (5)

  1. 建物開口部における引き戸に付設するための換気装置であって、
    建物開口部における上記引き戸により開放される側の開口部枠またはサッシに、防虫を兼ねた換気パネルを開閉自在に軸着し、該換気パネルは上記引違い戸の換気のための開き巾に対応するパネル巾を有し、そのパネル枠に設置した面板が、防虫機能を有する多数の通気用小孔を備えた金属多孔板により形成され、
    上記換気パネルが、引き戸に沿う閉じ位置に固定する固定機構を備えると共に、該換気パネルの先端側に換気巾だけ開放した引き戸と係合して該引き戸の更なる開放を規制する係合機構を備えている、
    ことを特徴とする引き戸用換気装置。
  2. 請求項1に記載の引き戸の一対により引違い戸が構成され、該引違い戸が設置される建物開口部の左右の開口部枠またはサッシに上記換気パネルを備えている、
    ことを特徴とする引き戸用換気装置。
  3. 上記換気パネルが、上記引き戸が保持されているサッシが固定されているところの、建物開口部の開口部枠に後付けで開閉自在に支持させる取付構造を備えている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の引き戸用換気装置。
  4. 上記換気パネルを、上記引き戸が摺動自在に保持されているサッシのパネル取付部に支持させている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の引き戸用換気装置。
  5. 上記引き戸の開放を規制する係合機構を、上記換気パネルから引き戸側に突出するように設けられ、該引き戸の縦框の一部に係合して該引き戸の動きを制止する係合部片によって構成した、
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の引き戸用換気装置。
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