JP2010024302A - ワックス組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
ボトル型飲料缶に代表される容器のキャップに使用され、絞り加工時の摩擦に耐え、樹脂被膜荒れ、樹脂被膜の剥離がおこらないアルミニウム塗装板に用いられるワックスの製造方法を提供する。
【解決手段】
乾燥カルナウバワックスおよび乾燥ポリエチレンワックスの2種からなるワックスを乾式ボールミルに投入し、平均粒径100μm以下となるよう粉砕および混合させたのち、該ワックス質量に対する水の質量を10%以下に保持し、該ポリエチレンワックスの融点〜300℃の温度となるよう溶融および混合した製造方法。
【選択図】 なし
ボトル型飲料缶に代表される容器のキャップに使用され、絞り加工時の摩擦に耐え、樹脂被膜荒れ、樹脂被膜の剥離がおこらないアルミニウム塗装板に用いられるワックスの製造方法を提供する。
【解決手段】
乾燥カルナウバワックスおよび乾燥ポリエチレンワックスの2種からなるワックスを乾式ボールミルに投入し、平均粒径100μm以下となるよう粉砕および混合させたのち、該ワックス質量に対する水の質量を10%以下に保持し、該ポリエチレンワックスの融点〜300℃の温度となるよう溶融および混合した製造方法。
【選択図】 なし
Description
アルミニウム板またはアルミニウム合金板(以下、アルミニウム板と呼称する)は、軽量で適度な機械的特性を有し、かつ美感、成形加工性、耐食性等に優れた特徴を有しているため、各種容器類等に広く使われている。
上記用途のアルミニウム板は、耐食性・耐溶出性のさらなる向上、外観の向上およびキズつき防止等のため、その表面に樹脂塗料の塗装、もしくは樹脂フィルムのラミネート加工が施されることが多い。このときアルミニウム板には、樹脂密着性ならびに耐食性を向上させるため、既存技術に基づいた下地処理(例えばリン酸クロメート、クロム酸クロメートおよびリン酸ジルコニウム等の化成型下地処理)が施されるのが一般的である。
上記用途のアルミニウム板は、耐食性・耐溶出性のさらなる向上、外観の向上およびキズつき防止等のため、その表面に樹脂塗料の塗装、もしくは樹脂フィルムのラミネート加工が施されることが多い。このときアルミニウム板には、樹脂密着性ならびに耐食性を向上させるため、既存技術に基づいた下地処理(例えばリン酸クロメート、クロム酸クロメートおよびリン酸ジルコニウム等の化成型下地処理)が施されるのが一般的である。
アルミニウム板の塗装とプレス加工の前後関係は、アルミ缶フタや一部の熱交換器フィンのように、塗装を施してから(プレコート)プレスする場合と、アルミ缶ボディや自動車パネルのようにプレスしてから塗装を施す(ポストコート)場合に分かれる。前者では、塗装されたアルミニウム板(以下、アルミニウム塗装板と呼称)のプレス成形性を向上させるため、塗膜の表面に潤滑剤の層を形成させることが一般的に行われている。具体的には、塗料の成分に植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックスおよび石油系ワックス等を添加して塗装する方法(インナーワックス)や塗装後の塗膜表面に石油系ワックス等を静電塗布する方法(アウターワックス)などが挙げられる。これらの方法によれば、アルミニウム塗装板に潤滑性が付与されるため、プレス成形性の向上に効果があり、その結果として製品品質の安定、プレス金型寿命の延長等に寄与している。
例えば、特許文献1では、インナーワックスとして塗膜樹脂固形分に対して0.2質量%以上のラノリンを添加した上、アウターワックスとしてパラフィンワックスまたはマイクロクリスタリンワックスを10〜100mg/m2塗布する方法が開示されている。
また、特許文献2では、アウターワックスがパラフィンワックスであり、その70%以上を斜方晶パラフィンとする方法が開示されている。
さらに特許文献3では、カルナバワックスとポリエチレンワックスを含むワックス混合物を、ポリエチレンワックスの融点以上300℃未満に加熱し、溶融状態で撹拌して得られることを特徴とする耐カジリ性に優れたワックス組成物が開示されている。しかし、溶融状態におけるカルナウバワックスとポリエチレンワックスの混合状態に関する考察が不足しており、固体状態のカルナウバワックスとポリエチレンワックスを溶融混合することを規定しているに過ぎず、両者の液体状態における粘度の高さや、系内に存在する水の悪影響に関しての知見が存在しない。そのため、最適な分子レベルの混合が達成されない可能性がある。
特開2002−283496号公報
特開平6−254490号公報
特開2005−8735号公報
しかしながら、上述の従来技術には、以下に示すような問題点がある。
近年、ボトル型飲料缶に代表される容器に対するキャップとして、アルミニウム製の有底円筒状構造体が多く用いられている。こうしたキャップにおいては、意匠製向上ならびに内容物による腐食防止のため、表面に塗装が施されているが、生産性を向上させるため、材料のアルミニウム板に下地処理および樹脂被覆を施してから成型加工するという、プレコートの手法が多く用いられている。そして、樹脂被覆が施されたアルミニウム板は、絞り加工を行うことによりキャップに成型され、表面は非常に厳しい摩擦条件にさらされる。この時、従来技術に基づく潤滑手段ではこの厳しい摩擦条件に対応できず、キャップ側面の樹脂被膜荒れや、はなはだしきは樹脂被膜の剥離や、キャップ自体の寸法異常等の加工不良をもたらすこともあった。
本発明者は上記課題を解決すべく、カルナウバワックスとポリエチレンワックスの相互作用について検討を重ねた結果、以下の発明をなすに至った。具体的には、乾燥した雰囲気においてカルナウバワックスとポリエチレンワックスをいずれも平均粒径100μm以下の細粒に加工し、それらを所定の割合にて混合し、水を含まない系内にて加熱して溶融・混合させることにより、有底円筒状構造体の成型性に優れたワックス組成物が得られるものである。
近年、ボトル型飲料缶に代表される容器に対するキャップとして、アルミニウム製の有底円筒状構造体が多く用いられている。こうしたキャップにおいては、意匠製向上ならびに内容物による腐食防止のため、表面に塗装が施されているが、生産性を向上させるため、材料のアルミニウム板に下地処理および樹脂被覆を施してから成型加工するという、プレコートの手法が多く用いられている。そして、樹脂被覆が施されたアルミニウム板は、絞り加工を行うことによりキャップに成型され、表面は非常に厳しい摩擦条件にさらされる。この時、従来技術に基づく潤滑手段ではこの厳しい摩擦条件に対応できず、キャップ側面の樹脂被膜荒れや、はなはだしきは樹脂被膜の剥離や、キャップ自体の寸法異常等の加工不良をもたらすこともあった。
本発明者は上記課題を解決すべく、カルナウバワックスとポリエチレンワックスの相互作用について検討を重ねた結果、以下の発明をなすに至った。具体的には、乾燥した雰囲気においてカルナウバワックスとポリエチレンワックスをいずれも平均粒径100μm以下の細粒に加工し、それらを所定の割合にて混合し、水を含まない系内にて加熱して溶融・混合させることにより、有底円筒状構造体の成型性に優れたワックス組成物が得られるものである。
すなわち請求項1の発明は、乾燥カルナウバワックスおよび乾燥ポリエチレンワックスの2種からなるワックスを乾式ボールミルに投入し、平均粒径100μm以下となるよう粉砕および混合させたのち、該ワックス質量に対する水の質量を10%以下に保持し、該ポリエチレンワックスの融点〜300℃の温度となるよう溶融および混合させたことを特徴とするワックス組成物の製造方法である。
以上のように、本発明の請求項に従って作られたワックス組成物およびアルミニウム板は、カルナウバワックスとポリエチレンワックスの相互作用によって、特に有底円筒状構造体の成型性に優れた特性を有する。
以下、本発明の詳細を順に説明する。
カルナウバワックスおよびポリエチレンワックスはいずれも既知物質であり、従来でもそれぞれを塗料に添加してインナーワックスとして採用されてきた実績はある。またこれらのワックスを同時に塗料に添加し、潤滑効果向上を狙うこともあった。しかしこれらの場合、焼付け後の塗膜表面にそれぞれのワックス成分が独立して粒状に分散するにすぎず、効果として各ワックスを単体で添加した場合と大きな違いはなかった。
カルナウバワックスおよびポリエチレンワックスはいずれも既知物質であり、従来でもそれぞれを塗料に添加してインナーワックスとして採用されてきた実績はある。またこれらのワックスを同時に塗料に添加し、潤滑効果向上を狙うこともあった。しかしこれらの場合、焼付け後の塗膜表面にそれぞれのワックス成分が独立して粒状に分散するにすぎず、効果として各ワックスを単体で添加した場合と大きな違いはなかった。
発明者らは、カルナウバワックスおよびポリエチレンワックスを平均粒径100μm以下という微細な粉末として混合した後、水分を含まない状態にて加熱・溶融させることにより、硬さ、色および潤滑特性といった物理的性質が全く異なる、新規なワックス組成物が得られることを見出した。これは、カルナウバワックスに含まれるエステル類化合物やアルコール類化合物と、ポリエチレンワックスの炭素骨格が分子レベルで絡み合うことによって、単純に両者を混ぜ合わせただけでは発現されない、優れた特性が引き出されるためである。そして、この分子レベルでの絡み合いを達成するために、以下の方法を用いることができる。
まず、原料となるカルナウバワックスとポリエチレンワックスは、ともに乾燥したものでなければならない。一般にカルナウバワックスもポリエチレンワックスも固体状態では水分をほとんど含有しない。ただしカルナウバワックスは、水の分散体として潤滑の用に供されることも多いため、あえて明記したものである。
次に、両者を乾式ボールミルに投入し、平均粒径が100μmになるまで破砕混合する。ボールミルとは、ポットと呼ばれる円筒状の破砕容器に、粉砕したい材料と、球石(メディア)と呼ばれる硬質な球体を投入し、ポットを回転させることによって、球石の作用により材料をすりつぶす装置である。さらに材料の投入方法によって、固体のまま投入する「乾式」と、水等に分散させて投入する「湿式」とに分類される。本発明に適用するにあたっては、前者の乾式でなければならない。これは、ワックスを水に分散させて投入した場合、カルナウバワックスがすりつぶされた時の熱により加水分解され、溶融混合後の性能が発揮されなくなるためである。乾式ボールミルを用いる限りにおいて、ポットおよび球石の材質に制限はなく、また球石の投入量やポットの回転時間および回転速度等の運転条件は、適宜選択することができる。また、乾式ボールミル内の破砕容器内雰囲気は、上記カルナウバワックスおよびポリエチレンワックスを投入した後、容器内を乾燥空気によってパージする等の操作を行うことにより、湿度が5%以下に保持されていることが望ましい。また、引き続き実施される加熱溶融工程の際にも、加熱容器内を乾燥空気によってパージする等の操作を行い、湿度が5%以下に保持することが望ましい。
前記工程は、後述する溶融混合工程において、両者が分子レベルで完全に混ざり合うために必須のものである。すなわち、ワックスの溶融混合液は非常に粘度が高いので、カルナウバワックスとポリエチレンワックスは液中で拡散・混合しにくい。従って、溶融混合前の段階において十分に均一にしておくこと、ならびに粒子を細かくして両者の接触の機会を十分に与えることが重要である。どちらかのワックスの平均粒径が100μmを上回った場合、溶融混合してもワックス同士の反応が十分に進まず、ワックス組成物の性能が低下する。なお両者の混合比率であるが、カルナウバワックスの質量比において5%以上95%以下が望ましく、25%以上75%以下なら更に望ましい。
次にこれらの混合物は、ワックス全体の質量に対する水の質量を10%以下に保ちつつ、ポリエチレンワックスの融点以上300℃以下の温度に加熱して溶融・混合されなければならない。ワックスの混合物を加熱溶融する際、混合物に含まれる水分が比較的少量であれば、ワックス同士の反応が進む間に水分が蒸発してしまうため、得られるワックス組成物の性質にほとんど影響を及ぼさない。しかし、水分の量がある程度以上、具体的には質量比で10%を上回ると、加熱によってカルナウバワックスに含有されるエステル分子が加水分解されてしまい、ワックス組成物の性能が著しく低下するためである。
また加熱溶融する温度については、温度がポリエチレンワックスの融点未満では、当然ポリエチレンワックスは溶融せず、従って混合・反応が充分に行われない(なお、ポリエチレンワックスの融点は、平均分子量に依存するものの、おおむね105℃前後である)。一方、300℃を超えると、カルナバワックスの引火点(=約318℃)の観点から製造工程上危険であることと、カルナバワックスの低沸点成分が揮発することにより、ワックス混合物の固体潤滑性が必ずしも発揮されない、といった問題が生じる。従って、加熱温度はポリエチレンワックスの融点以上300℃未満とする。
なお、加熱溶融してからの保持時間に関する規定は特にないものの、おおむね30分以上保持すれば充分に反応が進む。ただ、2時間以上保持しても効果が飽和してしまうので、経済的には好ましくない。
なお、加熱溶融してからの保持時間に関する規定は特にないものの、おおむね30分以上保持すれば充分に反応が進む。ただ、2時間以上保持しても効果が飽和してしまうので、経済的には好ましくない。
原料として用いるカルナウバワックスには、原産であるカルナウバ椰子の葉の種類によって1号から3号までグレードがあるが、本発明はいずれのグレードのものを用いても有効である。またポリエチレンワックスも、分子量分布に様々なものがあるが、一般に市販されている範囲であれば十分に効果を発揮する。
このようにして得られたワックス組成物を、片面または/および両面が樹脂で被覆されているアルミニウム板の上に5mg/m2以上100mg/m2以下の付着量にて設けることにより、キャップ成型性に優れたアルミニウム材を得ることができる。付着量が5mg/m2を下回るとワックス組成物の効果が不足し、反対に100mg/m2を上回ると、プレス金型にワックスがこびりつくという不具合(ビルドアップ)が生じやすい上、成型性向上効果が飽和するので経済的にも不都合である。
アルミニウム板の片面または/および両面を被覆する樹脂としては、任意のものが選択できる。具体的には、エポキシ樹脂、エポキシ/アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ/尿素樹脂、エポキシ/フェノール樹脂等の既知の樹脂を含んだ一般的な塗料を塗ることもでき、またポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の既知の樹脂を含んだ一般的なフィルムをラミネートすることもできる。またアルミニウム板には、樹脂密着性ならびに耐食性を向上させるため、既存技術に基づいた下地処理(例えばリン酸クロメート、クロム酸クロメートおよびリン酸ジルコニウム等の化成型下地処理)を施すことが望ましい。
ワックス組成物を設ける手段としては、例えば溶融状態のワックス組成物をロールによって塗布する方法や、同じく溶融状態のワックス組成物を静電塗装する方法などを用いることができる。また樹脂塗料を塗布する場合に限っては、塗料の中にあらかじめワックス組成物をインナーワックスとして含有させておき、アルミニウム板に塗装・焼付する際に塗膜表面に浮き上がらせる方法を用いることもできる。
以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明の好適な実施の形態を具体的に説明する。
アルミニウム合金材料として、板厚0.25mmのJIS5151−H39合金板を使用した。これに対し、定法に従ってアルカリ脱脂およびリン酸クロメート処理(Cr付着量=20mg/m2狙い)を行った。その後、市販の溶剤性ポリエステル系塗料を片面ずつ焼き付けた(塗膜量=5g/m2、焼付条件=190℃×600秒)。なお、塗装および焼付けの順番は、次項に述べるキャップ成型においてキャップ外面に相当する面を先とした。
アルミニウム合金材料として、板厚0.25mmのJIS5151−H39合金板を使用した。これに対し、定法に従ってアルカリ脱脂およびリン酸クロメート処理(Cr付着量=20mg/m2狙い)を行った。その後、市販の溶剤性ポリエステル系塗料を片面ずつ焼き付けた(塗膜量=5g/m2、焼付条件=190℃×600秒)。なお、塗装および焼付けの順番は、次項に述べるキャップ成型においてキャップ外面に相当する面を先とした。
ワックスとして、カルナウバワックスは1号グレード(融点=84℃)のものを、ポリエチレンワックスは市販の低密度タイプ(融点=112℃)のものを、それぞれ使用した。
塗装サンプルの両面に、表1に掲げた条件にて作製した各種ワックス組成物を、同じく表1に掲げた量にてロールコート法により塗布し、キャップ成型機により絞り成型加工(キャップ径=38mm、キャップ高さ=18mm)を行った後、ミシン目加工・スクリュー加工の順に行った。
このようにして得られたキャップに対し、以下の評価を実施した。
塗装サンプルの両面に、表1に掲げた条件にて作製した各種ワックス組成物を、同じく表1に掲げた量にてロールコート法により塗布し、キャップ成型機により絞り成型加工(キャップ径=38mm、キャップ高さ=18mm)を行った後、ミシン目加工・スクリュー加工の順に行った。
このようにして得られたキャップに対し、以下の評価を実施した。
(キャップ成型性評価)
キャップ成型をそれぞれ100個ずつ実施し、そのうち潤滑不足に伴う加工失敗の個数を計数するとともに、下記水準に照らし合わせてランク付けを行った。
加工失敗0個 ・・・◎
加工失敗0個を超えて2個以下 ・・・○
加工失敗2個を超えて5個以下 ・・・△
加工失敗5個を超えて10個以下 ・・・×
加工失敗10個を超える ・・・××
キャップ成型をそれぞれ100個ずつ実施し、そのうち潤滑不足に伴う加工失敗の個数を計数するとともに、下記水準に照らし合わせてランク付けを行った。
加工失敗0個 ・・・◎
加工失敗0個を超えて2個以下 ・・・○
加工失敗2個を超えて5個以下 ・・・△
加工失敗5個を超えて10個以下 ・・・×
加工失敗10個を超える ・・・××
(カジリ評価)
潤滑不足に伴うミシン目加工部、キャップ下端およびビード部の塗膜剥離状態を目視観察した。ミシン目部、キャップ下端およびビード部の全長に対する剥離発生部位の長さを%単位で記録し、全てにおいて5%以下のものを合格とした。
露出面積率0% ・・・◎
露出面積率0%を超えて5%以下 ・・・○
露出面積率5%を超えて10%以下 ・・・△
露出面積率10%を超えて25%以下 ・・・×
露出面積率25%を超える ・・・××
潤滑不足に伴うミシン目加工部、キャップ下端およびビード部の塗膜剥離状態を目視観察した。ミシン目部、キャップ下端およびビード部の全長に対する剥離発生部位の長さを%単位で記録し、全てにおいて5%以下のものを合格とした。
露出面積率0% ・・・◎
露出面積率0%を超えて5%以下 ・・・○
露出面積率5%を超えて10%以下 ・・・△
露出面積率10%を超えて25%以下 ・・・×
露出面積率25%を超える ・・・××
(総合評価)
キャップ成型性評価及び下端部カジリ評価のうち、どちらか悪い方を総合評価とした。すなわち表2において、評価項目全てが◎の場合は総合評価を◎とし、評価項目に◎と○が含まれる場合は総合評価を○とした。また、評価項目に××、×が含まれる場合は、そのうち最も悪い評価を総合評価をとした。
キャップ成型性評価及び下端部カジリ評価のうち、どちらか悪い方を総合評価とした。すなわち表2において、評価項目全てが◎の場合は総合評価を◎とし、評価項目に◎と○が含まれる場合は総合評価を○とした。また、評価項目に××、×が含まれる場合は、そのうち最も悪い評価を総合評価をとした。
(結果)
実施例1〜10は、本発明の要求を満たすので、キャップ成型においてワックス組成物が高い潤滑性を発揮し、いずれも高い成型性を得ることができた。一方、比較例1〜7は、それぞれ本発明の請求項を満たしていないため、キャップ成型に不具合をきたしている。
比較例1および2は、単なるカルナウバワックスおよびポリエチレンワックスであり、キャップ成型にそのまま用いるには性能不足である。
比較例3は、カルナウバワックスおよびポリエチレンワックスの両方を用いているものの、溶融・混合を行っておらず、本発明の要請を満たしていないので、キャップ成型の潤滑性が不足している。
比較例4は、カルナウバワックスおよびポリエチレンワックスの両方を溶融・混合しているものの、それぞれの平均粒径が粗いため両者の反応が十分に進まず、キャップ成型に不具合をきたしている。
比較例5は、ワックス成分、平均粒径及び溶融混合温度は適切であるものの、湿式ボールミルを使用しており、溶融時の水分量が多すぎるため、カルナウバワックスの加水分解による性能低下が発生している。
比較例6は、ワックスを混合する際の温度がポリエチレンワックスの融点に満たないため、溶融混合が達成されず、キャップ成型に不具合をきたしている。
比較例7は、ワックスを混合する際の温度が高すぎるため、カルナウバワックスの一部成分が揮発して失われ、キャップ成型に不具合をきたしている。
実施例1〜10は、本発明の要求を満たすので、キャップ成型においてワックス組成物が高い潤滑性を発揮し、いずれも高い成型性を得ることができた。一方、比較例1〜7は、それぞれ本発明の請求項を満たしていないため、キャップ成型に不具合をきたしている。
比較例1および2は、単なるカルナウバワックスおよびポリエチレンワックスであり、キャップ成型にそのまま用いるには性能不足である。
比較例3は、カルナウバワックスおよびポリエチレンワックスの両方を用いているものの、溶融・混合を行っておらず、本発明の要請を満たしていないので、キャップ成型の潤滑性が不足している。
比較例4は、カルナウバワックスおよびポリエチレンワックスの両方を溶融・混合しているものの、それぞれの平均粒径が粗いため両者の反応が十分に進まず、キャップ成型に不具合をきたしている。
比較例5は、ワックス成分、平均粒径及び溶融混合温度は適切であるものの、湿式ボールミルを使用しており、溶融時の水分量が多すぎるため、カルナウバワックスの加水分解による性能低下が発生している。
比較例6は、ワックスを混合する際の温度がポリエチレンワックスの融点に満たないため、溶融混合が達成されず、キャップ成型に不具合をきたしている。
比較例7は、ワックスを混合する際の温度が高すぎるため、カルナウバワックスの一部成分が揮発して失われ、キャップ成型に不具合をきたしている。
Claims (1)
- 乾燥カルナウバワックスおよび乾燥ポリエチレンワックスの2種からなるワックスを乾式ボールミルに投入し、平均粒径100μm以下となるよう粉砕および混合させたのち、該ワックス質量に対する水の質量を10%以下に保持し、該ポリエチレンワックスの融点〜300℃の温度となるよう溶融および混合させたことを特徴とするワックス組成物の製造方法。
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JP2008185401A JP2010024302A (ja) | 2008-07-16 | 2008-07-16 | ワックス組成物の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (1)
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CN113713943A (zh) * | 2021-07-27 | 2021-11-30 | 上海莱布星科技有限公司 | 一种水蜡粉制备方法 |
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2008
- 2008-07-16 JP JP2008185401A patent/JP2010024302A/ja active Pending
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