JP2010019109A - 可変動弁装置のアクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】機関運転状態に応じて機関弁のバルブリフト特性を可変にしつつ機関始動時の吸入空気量を十分に確保して始動性を向上し得る可変動弁装置のアクチュエータを提供する。
【解決手段】電動モータ36の回転駆動によってボール螺子軸45を回転させて、複数のボール54を介して軸方向へ直線移動するボールナット46を有すると共に、該ボールナットと制御軸32との間を連係する連係アーム47及びリンク部材48とを備えている。機関始動時には、コイルスプリング60のばね力によってボールナットの移動位置を最大左端側に保持し、この位置での制御軸32の回転位置を制御して吸気弁のバルブリフト量を始動に適した吸入空気量となる大きさに設定すると共に、リンク部材48のほぼ垂直姿勢位置で低回転域に適した極小バルブリフト量に制御した。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、内燃機関の吸気弁や排気弁のバルブリフト量や作動角等のバルブリフト特性を機関運転状態に応じて可変制御する可変動弁装置のアクチュエータに関する。
従来の内燃機関における可変動弁装置のアクチュエータとしては、種々提供されており、その1つとして例えば以下の特許文献1に記載されているものが知られている。
概略を説明すれば、このアクチュエータは、電動モータによって回転制御される出力軸と、該出力軸の外周面に形成された雄ねじに内周の雌ねじが螺合して、軸方向へ移動可能な移動ナットと、二股状の一端部が移動ナットの両側部にピンを介して揺動自在に連係されたリンク部材と、一端部がリンク部材の他端部に連係され、他端部が制御軸にピンを介して回転自在に連係されたアーム部材とを備えており、前記制御軸には、調整カムが固定されている。
そして、前記電動モータの正逆回転駆動に伴って出力軸が正逆回転することにより、移動ナットが軸方向へ移動すると、リンク部材とアーム部材とを介して制御軸の回転位置を制御し、これによって、吸気弁のバルブリフト量と作動角を制御するようになっている。
特開2005−273508号公報
しかしながら、この従来のアクチュエータにあっては、機関の停止時には、コイルスプリングのばね力によって前記移動ナットをボール螺子軸の軸方向の一方側の最大移動位置に移動させて、吸気弁が最小バルブリフト量に制御するようになっているが、この最小バルブリフト量は零リフト量に近い極小リフト量になっている。このため、機関始動時の吸入空気量が要求空気量よりも少なくなってしまい、特に冷間始動時には空気密度が小さいことから、吸入空気量の不足によって始動性が悪化してしまうおそれがある。
本発明は、機関運転状態に応じて機関弁のバルブリフト特性を可変にしつつ機関始動時の吸入空気量を十分に確保して始動性を向上し得る可変動弁装置のアクチュエータを提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、とりわけ、減速機構は、前記電動モータに連係されて、外周にねじ部が形成された出力軸と、前記出力軸の外周に設けられて、該出力軸の回転に伴い前記ねじ部を介して軸方向へ移動する移動部材と、一端部が前記移動部材に揺動自在に連係されたリンク部材と、一端部が前記リンク部材の他端部に回転自在に連係されたアーム部材と、該アーム部材の他端部に連係され、前記移動部材の軸方向の移動に伴って前記リンク部材を介してアーム部材から伝達される駆動力によって前記機関弁のバルブリフト特性を変化させる作動部材と、を備え、前記移動部材の軸方向前後の最大移動位置を除く移動範囲内において、前記アーム部材の回転方向が所定位置で反転するように形成し、該反転する位置で前記作動部材を介して機関弁のバルブリフト量が最小に制御され、前記移動部材の一方側の最大移動位置でバルブリフト量が最大となり、他方側の最大移動位置で前記最小バルブリフト量よりも大きなバルブリフト量となるように制御されることを特徴としている。
本発明によれば、例えば、機関停止時において移動部材が軸方向の他方側の最大移動位置に移動した状態では、前記反転する位置での最小バルブリフト量よりも僅かに大きなバルブリフト量に制御される。このため、機関始動時には、移動部材が例えば付勢手段によって他方向の最大移動位置に保持されて前記僅かに大きなバルブリフト量の状態になっていることから、十分な吸入空気量が確保されて要求空気量を満足するため、良好な始動性が得られる。
以下、本発明に係る可変動弁装置のアクチュエータの各実施形態を図面に基づいて詳述する。この実施形態では、内燃機関の可変動弁装置を、1気筒当たり2つの吸気弁を備えた吸気側の動弁装置に適用したものである。
すなわち、可変動弁装置は、図6〜図11に示すように、基本構造は前記公報記載の従来技術と同じであるから簡単に説明すると、シリンダヘッド1に図外のバルブガイドを介して摺動自在に設けられて、バルブスプリング3,3によって閉方向に付勢された一対の機関弁である吸気弁2,2と、該各吸気弁2,2のバルブリフト量を可変制御する可変機構4と、該可変機構4の作動位置を制御する制御機構5と、該制御機構5を回転駆動するアクチュエータである駆動機構6とを備えている。
前記可変機構4は、軸受14に回転自在に支持された駆動軸13と、該駆動軸13に固設された駆動カム15と、前記駆動軸13の外周面に揺動自在に支持されて、バルブリフター16,16を介して各吸気弁2,2を開作動させる2つの揺動カム17,17と、前記駆動カム15の回転力を揺動カム17,17の揺動力として伝達する伝達手段とを備えている。
前記駆動軸13は、一端部に設けられた図外の従動スプロケットや、該従動スプロケットに巻装されたタイミングチェーン等を介して機関のクランク軸から回転力が伝達されており、この回転方向は図中、時計方向(矢印方向)に設定されている。
前記軸受14は、図10Aに示すように、駆動軸13の上部を支持するメインブラケット14aと、後述する制御軸32を回転自在に支持するサブブラケット14bとを有し、両ブラケット14a、14bが一対のボルト14c、14cによって上方から共締め固定されている。
前記駆動カム15は、図9にも示すように、ほぼリング状を呈し、カム本体の軸心Yが駆動軸13の軸心Xから径方向へ所定量だけオフセットしている。 前記両揺動カム17は、同一形状のほぼ雨滴状を呈し、前記駆動軸13に回転自在に支持された円筒状のカムシャフト20の両端部に一体的に設けられ、前記各バルブリフター16に摺接するカム面22が、カムシャフト20側の基円面と、該基円面からカムノーズ部21側に円弧状に延びるランプ面と、該ランプ面からカムノーズ部21の先端側に有する最大リフトの頂面に連なるリフト面と、から構成されている。
前記伝達手段は、駆動軸13の上方に配置されたロッカアーム23と、該ロッカアーム23の一端部23aと駆動カム15とを連係するリンクアーム24と、ロッカアーム23の他端部23bと揺動カム17とを連係するリンクロッド25とを備えている。
前記ロッカアーム23は、中央に有する筒状基部が支持孔を介して後述する制御カム33に回転自在に支持され、一端部23aがピン26を介してリンクアーム24に回転自在に連結されている一方、他端部23bがピン27を介してリンクロッド25の一端部と回転自在に連結されている。
前記リンクアーム24は、円環状の基部24aの中央位置に前記駆動カム15のカム本体が回転自在に嵌合する嵌合孔24cが形成されている一方、突出端24bが前記ピン26を介してロッカアーム23の一端部23アクチュエータに回転自在に連結されている。
前記リンクロッド25は、両端部25a,25bに前記ロッカアーム23の他端部23bと揺動カム17のカムノーズ部21が各ピン27,28を介して回転自在に連結されている。
前記制御機構19は、作動部材である制御軸32と、該制御軸32の外周に固定されてロッカアーム23の前記支持孔に摺動自在に嵌入されて、ロッカアーム23の揺動支点となる制御カム33とを備えている。
前記制御軸32は、図6に示すように、ジャーナル部が前記軸受14のメインブラケット14aとサブブラケット14bとの間に回転自在に軸受されている。一方、前記制御カム33は、円筒状を呈し、軸心P2位置が制御軸32の軸心P1から所定分だけ偏倚している。
前記駆動機構6は、図1〜図3及び図6に示すように、シリンダヘッド1の後端部に固定されたハウジング35と、該ハウジング35の一端部に固定された電動モータ36と、ハウジング35の内部に設けられて電動モータ36の回転駆動力を前記制御軸32に伝達する減速機構であるボール螺子伝達機構37とから構成されている。
前記ハウジング35は、図1〜図3に示すように、アルミ合金材などによって一体に形成され、内部に前記制御軸32の軸方向とほぼ直角方向に沿って配置されて、前記ボール螺子伝達機構37が収容配置される細長い収容部35aと、該収容部35aの上端部中央に上方へ突出して、内部に前記制御軸32の一端部32aが臨む膨出室35bが形成、これらが作動室を構成している。
前記作動室35a、35bは、一端開口(図中手前側開口)がシール部材を介して図外のカバーによって閉塞されており、前記収容室35aは、軸方向の一端部に円形状の開口部35cが形成されていると共に、他端部側が壁部35dによって閉塞されている。
前記電動モ−タ36は、比例型のDCモータによって構成され、ほぼ円筒状のモータケーシング38の矩形状先端部38aが前記収容室35aの一端開口部35cを封止する状態で固定されていると共に、一端開口部35cの内周面にねじ込み固定された円筒状のリテーナ39によってボールベアリング50のアウターレース50aが固定されている。前記モータケーシング38は、その内部がメカニカルシール39aによって駆動シャフト36aを介してシールされている。また、電動モータ36は、図6に示すように、機関の運転状態を検出するコントロールユニット40からの制御信号によって回転駆動するようになっており、回転速度が回転初期の低回転から最大高回転まで変化するように形成されている。
前記コントロールユニット40は、クランク角センサ41やエアーフローメータ42、水温センサ43や、制御軸32の回転位置を検出するポテンショメータ44等の各種のセンサからの検出信号をフィードバックして現在の機関運転状態を演算などにより検出して、前記電動モータ36に制御信号を出力している。
前記ボール螺子伝達機構37は、前記ハウジング35の収容室35a内に電動モータ36の駆動シャフト36aとほぼ同軸上に配置された出力軸であるボール螺子軸45と、該ボール螺子軸45の外周に螺合する移動部材である移ボールナット46と、前記制御軸32の一端部に連結されたアーム部材47と、該アーム部材47と前記ボールナット46とを連係するリンク部材48とから主として構成されており、前記アーム部材47とリンク部材48によって伝達機構が構成されている。
前記ボール螺子軸45は、両端部を除く外周面全体に所定幅のねじ部であるボール循環溝49が螺旋状に連続して形成されていると共に、収容室35aの一端開口部35cと他端部の小径部内にそれぞれ臨んだ両端部45a、45bが第1、第2ボールベアリング50、51によって回転自在に軸受けされている。
前記各ボールベアリング50,51は、一方の外輪50aが前記リテーナ39によって固定され、他方の外輪51aが前記端壁35dに形成された小径段差部に圧入によって固定されていると共に、各内輪50b、51bが各ボール50c、51cとの間のクリアランスを介して軸方向へ僅かに移動可能になっている。
前記ボール螺子軸45は、一端部45aの先端の六角軸と電動モータ36の駆動シャフト36aの先端部が円筒状の連結部材52によって同軸上で軸方向移動可能に結合され、かかる結合によって電動モータ36の回転駆動力を前記ボール螺子軸45に伝達すると共に、ボール螺子軸45の軸方向の僅かな移動を許容している。
前記ボールナット46は、ほぼ円筒状に形成され、内周面に前記ボール循環溝49と共同して複数のボール54を転動自在に保持するガイド溝53が螺旋状に連続形成されていると共に、複数のボール54の循環列をボールナット46の軸方向の前後2個所に設定する2つのディフレクタが取り付けられている。そして、このボールナット46は、図1〜図3に示すように、各ボール54を介してボール螺子軸45の回転運動を直線運動に変換しつつボール螺子軸45の図中左右軸方向へ往復可能な移動力が付与されるようになっている。
また、ボールナット46は、図1〜図3に示すように、左右両側部にほぼ直径方向に沿って2つの枢支穴55、55が穿設され、この両枢支穴55,55に挿入された支持ピン56、56を介して前記リンク部材48の二股状の他端部に回転自在に連結されている。
前記連係アーム47は、図1〜図6に示すように、異形状に形成され、ほぼ菱形の基部47aの中央に形成された固定用孔47c内に前記制御軸32の一端部が圧入などによって連結されていると共に、該基部47aの一端側から突出したアーム部47bの先端部に形成されたピン孔に挿通したピン59によって前記リンク部材48の一端部に回転自在に連結されている。
前記リンク部材48は、一端部がプレート状に形成されていると共に、他端部が二股状に形成され、前記一端部が連係アーム47のアーム部47aを挟持状態に嵌合しつつ前記ピン59によって揺動自在に連結されている一方、他端部は、ボールナット46の両側部を挟んだ状態で配置されて、この各先端部にそれぞれ有するピン孔に挿通された前記各ピン56によってボールナット46に回転自在に連結されている。
したがって、このリンク部材48は、図1〜図3に示すように、前記ボールナット46がボール螺子軸45の左右軸方向に沿って移動するに伴ってその姿勢を変化させながら前記連係アーム47を介して制御軸32に正逆の回転力を伝達するようになっている。
すなわち、前記ボールナット46が、図1に示すように、他方側である軸方向の最大左端側に位置している場合には、ボール螺子軸45に対してリンク部材48の姿勢が右方向へ所定角度で傾斜しつつ連係アーム47を介して前記制御軸32を図示のように所定の右回転位置に保持するが、この制御軸32の所定の回転位置によって可変機構4が制御する吸気弁2,2のバルブリフト量は機関の始動に適した比較的多くの吸入空気量が得られる開度となるように設定されている。
また、ボールナット46が右方向に移動して図2に示す位置になると、前記リンク部材48は、ボール螺子軸49に対してほぼ垂直状(ほぼ直角状)の姿勢となり、連係アーム47を介して前記制御軸32をさらに図中右方向(時計方向)へ回転させて、最大右方向の回転位置に制御する。そして、この時点での制御軸32の回転位置による吸気弁2,2のバルブリフト量は、極小リフトになるようにその開度が設定されている。
さらに前記ボールナット46が図中右方向へ移動するとリンク部材48が左方向へ傾動しながら連係アーム47を介して制御軸32を左方向(反時計方向)へ回転させる。つまり、前記リンク部材48がボール螺子軸49に対してほぼ垂直に位置している状態から反転して左方向へ傾動するのである。そして、ボールナット46が、図3に示すように、一方側である最大右端位置に移動すると、制御軸32も最大左方向へ回転してこの時点での回転位置による吸気弁2,2のバルブリフト量は多量の吸入空気量となる最大リフト量となるように設定されている。
また、前記ボール螺子伝達機構37は、その減速比が後述するように、吸気弁2,2のバルブリフト量が図12に示す最大(L2)に制御された場合に最小値となり、吸気弁2,2のバルブリフト量が最小(L1)に制御された場合に最大値となるように設定されている。
前記ポテンショメータ44は、一般的なものであって、前記連係アーム47の回転に伴って回転する図外の検出ピンの回転位置をセンサ部44aによって検出して、この検出信号を前記コントロールユニット40に出力するようになっている。
また、前記ボールナット46の前記端壁35d側の端縁と前記第2ボールベアリング51との間には、ボールナット46を第1ボールベアリング50方向(図1の最大左端位置方向)へ付勢する付勢手段であるコイルスプリング60が弾装されている。
このコイルスプリング60は、そのコイル長Lがボールナット46が最大左端側の位置(低バルブリフト量制御時)に移動してもボールナット46の端縁と第2ボールベアリング51とを押圧する長さに設定されていると共に、両端部60a、60bがそれぞれ第1、第2スプリングリテーナ61,62によって支持されている。
前記両スプリングリテーナ61、62は、図4及び図5に示すように、金属板をプレス成形によってほぼ段差径の円筒状に形成され、ボールナット46の端縁と第2ボールベアリング51の外輪51aの一端縁にそれぞれ軸方向から嵌着する深皿状の基部61a、62aと、該基部61a、62aの円盤状側端壁61b、62bのほぼ中央に対向して突設された小径円筒状の突起部である保持部61c、62cとから構成されている。
前記第1スプリングリテーナ61は、基部61aの内径が前記ボールナット46の外径よりも若干大きく設定されていると共に、前記側端壁61bの外面にコイルスプリング60の一端部が弾持されている。
前記保持部61cは、外周面が先端先細り状のテーパ面に形成されている共に、コイルスプリング60の一端部60aに径方向へ所定隙間をもって挿通されている。さらに、この保持部61cの軸方向の長さは、比較的長く形成されて、第2スプリングリテーナ61の保持部61cよりも長く設定されている。
一方、前記第2スプリングリテーナ62は、基部62aの内径が前記第2ボールベアリング51の外輪51aの外径よりも若干大きく設定されていると共に、側端壁62bの外面にコイルスプリング60の他端部が弾持されている。
また、前記保持部62cは、外周面が先端先細り状のテーパ面に形成されていると共に、コイルスプリング60の他端部60bに径方向へ所定隙間をもって挿通している。さらに、この保持部62cの軸方向の長さは、比較的短く形成されているが、図5に示すように、ボールナット46が最大右端側(最大バルブリフト量の制御位置)に移動した際に、先端縁が前記第1スプリングリテーナ61の保持部61cの先端縁と突き合わせ状態に当接した場合における両保持部61c、62cの全体の長さは、圧縮変形したコイルスプリング60の各線間が非接触状態になって、各線間に微小隙間が形成されるような長さに設定されている。
以下、本実施形態の作用を説明すれば、まず、機関の停止時に、イグニッションスイッチをオフすると、コントロールユニット40から電動モータ36への通電が遮断されることから、ボールナット46は、前記コイルスプリング60のばね力によってボール54を介してボール螺子軸45の外周を転動しながら図1の最大左端側の位置に移動する。したがって、連係アーム47がリンク部材48によって左方向へ引っ張られて、図示のように僅かに反時計方向(左回転)へ回転して制御軸32を左回転させる。これにより、吸気弁2,2は、そのバルブリフト量が始動に適した吸入空気量を満足させる大きさの低バルブリフト量に制御される。
次に、イグニッションスイッチをオンして機関を始動させると、このクラインキング時点ではコントロールユニット40に電源が入っても電動モータ36への通電がなされないことから、ボール螺子軸49は回転することなく、機関停止時の状態を維持し、ボールナット46も最大左端側の位置に保持される。このため、吸気弁2,2は、前記低バルブリフト量の状態を維持している。
つまり、機関の始動時では、吸気弁2,2のバルブリフト量が、図12に示すように、低バルブリフト量Lになることにより、吸入空気量は始動に適した比較的多くの流量が確保される。このため、機関の始動性が良好になる。
続いて、機関のアイドリング運転時を含む低回転運転領域に移行すると、コントロールユニット40からの制御信号によって電動モータ36に伝達された回転トルクは、ボール螺子軸45に伝達されて一方向へ回転すると、この回転に伴って各ボール54がボール循環溝49とガイド溝53との間を転動しながらボールナット46を、図2に示すように所定の右方向位置まで移動させる。これにより、リンク部材48が、ボール螺子軸49に対して垂直状、つまりほぼ軸直角となる位置まで回動して連係アーム47を押し上げて僅かに右方向へ回転させる。これによって、制御軸32は、同図に示すように、リンク部材48と連係アーム47とによって僅かに時計方向(右方向)に回転駆動される。つまり、制御軸32が機関停止時の状態から反転することになる。
したがって、前記制御カム33は、軸心P2が図10A、Bに示すように、制御軸32の軸心P1の回りを同一半径で回転して、肉厚部が駆動軸13から上方向に離間移動する。このため、ロッカアーム23の他端部23bとリンクロッド25の枢支点は、駆動軸13に対して上方向へ移動し、各揺動カム17はリンクロッド25を介してカムノーズ部21側が強制的に引き上げられて全体が時計方向へ回動する。
よって、駆動カム15が回転してリンクアーム24を介してロッカアーム23の一端部23aを押し上げると、そのリフト量がリンクロッド25を介して揺動カム17及びバルブリフター16に伝達されるが、そのリフト量は充分小さくなる。
したがって、かかる機関の低回転領域では、吸気弁2,2のバルブリフト量は、図12のL1に示すように、前記始動時よりも小さくなって最も小さくなる。これにより、各吸気弁2の開時期が遅くなり、排気弁とのバルブオーバラップが小さくなるため、燃費の向上と機関の安定した回転が得られる。
次に、機関高回転領域に移行した場合は、コントロールユニット40からの制御信号によって電動モータ36が逆回転し、この回転トルクがボール螺子軸45に伝達されて回転すると、この回転に伴ってボールナット46が各ボール54を介して図2に示す位置から図3に示す最大右端方向へ直線移動する。
これによって、リンク部材48が今度は左側に傾斜しながら連係アーム47を左方向(反時計方向)へ回転させる。これに伴って制御軸32が、制御カム33を図10に示す位置から図11A、Bに示すように軸心P2を下方向へ回動させる。このため、ロッカアーム23は、今度は全体が駆動軸13方向寄りに移動して他端部23bがリンクロッド25を介して揺動カム17のカムノーズ部21を下方へ押圧して該揺動カム17全体を所定量だけ図中反時計方向へ回動させる。
よって、駆動カム15が回転してリンクアーム24を介してロッカアーム23の一端部23aを押し上げると、そのリフト量がリンクロッド25を介して揺動カム17及びバルブリフター16に伝達されるが、そのリフト量は大きくなり、かかる高回転領域では、各吸気弁2のバルブリフト量が、図12のL2に示すように、最大となって各吸気弁2の開時期が早くなると共に、閉時期が遅くなる。この結果、吸気充填効率が向上して十分な出力が確保できる。
以上のように、本実施の形態では、機関始動時の吸気弁2,2のバルブリフト量を、アイドル運転域を含む機関低回転域の場合よりも大きくなるように設定したが、これをボールナット46の移動位置との関係で示す図13の特性図に基づいて具体的に説明する。
まず、従来技術では、図中破線で示すように、機関始動時のバルブリフト量a’が極めて小さくてその吸入空気量も少なく、始動性が悪化するおそれがある。しかし、図中実線で示す本実施の形態の場合は、前述のように、ボールナット46が最大左端側に位置しているときは機関始動時のバルブリフト量Lが図中a点で示すように、従来よりも比較的大きくなって、吸入空気量も多くなることから始動性が良好になる。特に、冷間始動時などの空気の密度が小さい場合でも、十分な吸入空気量が確保されることから始動性が悪化することなく常に良好になる。
その後、前記低回転域に移行してボールナット46が所定量だけ右方向へ移動してリンク部材48がボール螺子軸47に対してほぼ垂直状になると、制御軸32の右方向の回転に伴ってバルブリフト量(L1)が図中b点で示すように、a点よりも十分に小さくなって極小リフトになる。このため、吸入空気量が減少すると共に、吸気弁2,2の作動角が小さくなって開時期が遅くなるので、吸気弁2,2と排気弁とのオーバラップが小さくなることから燃費の向上と機関の安定した回転が得られるのである。
なお、前記低回転域から高回転域に移行した場合には、前記ボールナット46が漸次右端側に移動してバルブリフト量が増加するが、このバルブリフト量の変化率が従来技術と比較して僅かに大きくなる。したがって、吸入空気量の速やかな上昇特性が得られる。
また、前記ボール螺子伝達機構37は、前述したように、その減速比が吸気弁2,2のバルブリフト量が最大(L2)に制御された場合に最小値となり、吸気弁2,2のバルブリフト量が最小(L1)に制御された場合に最大値となるように設定されており、この減速比特性を、図14においてボールナット46の移動位置との関係で具体的に説明する。
すなわち、ボールナット46が最大左端位置にある低バルブリフト量(始動時)では減速比が僅かに比較的大きな値S点になっているが、最小バルブリフト量(低回転域)では減速比が最も大きな値S1となる。このように、最小バルブリフト量のときに減速比が最大値となるように設定することによって、前記電動モータ36の回転トルクが小さくなって、消費電力を十分に低減することができる。一方、バルブリフト量が大きくなるにしたがって減速比が漸次小さな値となり最大バルブリフト量の位置で最小値S2となる。したがって、電動モータ36の回転トルクは漸次大きくなるが、ボールナット46の右方向への移動に伴って前記リンク部材48と連係アーム47の連係部による最大バルブリフト量への切り換え応答性が向上する。
また、この実施形態によれば、コイルスプリング60のばね力によってボールナット46が出力軸45の軸方向に押圧されていることから、該ボールナット46と出力軸45との間のバックラッシが吸収される。このため、ボールナット46に、前述した交番トルクが伝達されても、該ボールナット46の軸方向の振動が抑制されて、振動異音の発生や両者間の摩耗の発生を防止できる。
本発明は、吸気弁側の他に排気弁側あるいは両方の弁側に適用することが可能である。また、前記図2に示すボールナット46の所定の移動位置に前記リンク部材48がボール螺子軸49に対して垂直状になった状態では、バルブリフト量を極小リフトではなく零リフトに制御することも可能であり、これによって、機関運転状態に応じて一部の気筒を停止させることも可能である。
さらに、前記コントロールユニット40は、前記電動モータ36を介してボールナット46を機関始動後に即座に始動時と同じバルブリフト量となるように移動制御することも可能である。これは、例えば暖機完了後に一旦機関停止した後に即座に再始動した場合に、低回転時の極小リフトを避けて比較的大きなバルブリフト量とすることによって、大きなバルブリフト量への制御軸応答性を向上させることが可能になる。
本発明の実施形態に供されるアクチュエータの部分断面図である。 同アクチュエータの最小バルブリフト制御状態を示す部分断面図である。 同アクチュエータの最大バルブリフト制御状態を示す部分断面図である。 本実施形態に供される第1スプリングリテーナを示す斜視図である。 本実施形態に供される第2スプリングリテーナを示す斜視図である。 本実施形態が適用される可変機構及び駆動機構の斜視図ある。 本実施形態が適用される可変機構及び駆動機構の他方からみた斜視図ある。 本実施形態が適用される可変機構及び駆動機構の平面図ある。 本実施形態に供される可変機構の及び制御機構の斜視図である。 Aは可変動弁装置における最小リフト制御時の閉弁作用を示す図9のC矢視図、Bは同最小リフト制御時の開弁作用を示す図9のC矢視図である。 Aは可変動弁装置における最大リフト制御時の閉弁作用を示す図9のC矢視図、Bは同最大リフト制御時の開弁作用を示す図9のC矢視図である。 本実施形態の可変動弁装置による各吸気弁のバルブリフト特性図である。 本実施の形態におけるボールナットの移動位置とバルブリフト量との関係を示す特性図である。 本実施の形態におけるボールナットの移動位置と減速比との関係を示す特性図である。
符号の説明
2…吸気弁(機関弁)
4…可変機構
6…駆動機構(アクチュエータ)
32…制御軸
33…制御カム
37…ボール螺子伝達機構
40…コントロールユニット
45…ボール螺子軸
46…ボールナット(移動部材)
47…連係リンク
48…リンク部材
49…ボール循環溝(ねじ部)
60…コイルスプリング

Claims (7)

  1. 電動モータの回転力により減速機構を介して機関弁のバルブリフト特性を変化させる可変動弁装置のアクチュエータであって、
    前記減速機構は、
    前記電動モータに連係されて、外周にねじ部が形成された出力軸と、
    前記出力軸の外周に設けられて、該出力軸の回転に伴い前記ねじ部を介して軸方向へ移動する移動部材と、
    一端部が前記移動部材に揺動自在に連係されたリンク部材と、
    一端部が前記リンク部材の他端部に回転自在に連係されたアーム部材と、
    該アーム部材の他端部に連係され、前記移動部材の軸方向の移動に伴って前記リンク部材を介してアーム部材から伝達される駆動力によって前記機関弁のバルブリフト特性を変化させる作動部材と、
    を備え、
    前記移動部材の軸方向前後の最大移動位置を除く移動範囲内において、前記アーム部材の回転方向が所定位置で反転するように形成し、該反転する位置で前記作動部材を介して機関弁のバルブリフト量が最小に制御され、前記移動部材の一方側の最大移動位置でバルブリフト量が最大となり、他方側の最大移動位置で前記最小バルブリフト量よりも大きなバルブリフト量となるように制御されることを特徴とする可変動弁装置のアクチュエータ。
  2. 請求項1に記載の可変動弁装置のアクチュエータにおいて、
    前記機関弁のバルブリフト量が最大に制御された場合に、前記出力軸とリンク部材の間のなす角度が最も小さくなり、機関弁のバルブリフト量が最小に制御された場合に、前記出力軸とリンク部材との間のなす角度がほぼ直角になるように形成したことを特徴とする可変動弁装置のアクチュエータ。
  3. 請求項1に記載の可変動弁装置のアクチュエータにおいて、
    前記減速機構の減速比は、機関弁のバルブリフト量が最大に制御された場合に最小値となり、機関弁のバルブリフト量が最小に制御された場合に最大値となるように設定されていることを特徴とする可変動弁装置のアクチュエータ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の可変動弁装置のアクチュエータにおいて、
    機関の始動時に、前記移動部材の他方側の最大移動位置で前記最小バルブリフト量よりも大きなバルブリフト量となるように制御され、機関の始動後は、前記移動部材を一方側へ移動させて最小バルブリフト量よりも大きなバルブリフト量に制御することを特徴とする可変動弁装置のアクチュエータ。
  5. 電動モータの回転力により減速機構を介して機関弁のバルブリフト特性を変化させる可変動弁装置のアクチュエータであって、
    前記減速機構は、
    前記電動モータに連係されて、外周にねじ部が形成された出力軸と、
    前記出力軸の外周に設けられて、該出力軸の回転に伴い前記ねじ部を介して軸方向へ移動する移動部材と、
    一端部が前記移動部材に揺動自在に連係されたリンク部材と、
    一端部が前記リンク部材の他端部に回転自在に連係されたアーム部材と、
    該アーム部材の他端部に連係され、前記移動部材の軸方向の移動に伴って前記リンク部材を介してアーム部材から伝達される駆動力によって前記機関弁のバルブリフト特性を変化させる作動部材と、
    を備え、
    前記移動部材の軸方向の最大移動位置を除く移動範囲内において、前記出力軸に対して前記リンク部材がほぼ垂直になる位置が存在することを特徴とする可変動弁装置のアクチュエータ。
  6. 電動モータの回転力により減速機構を介して機関弁のバルブリフト特性を変化させる可変動弁装置のアクチュエータであって、
    前記減速機構は、
    前記電動モータに連係されて、外周にねじ部が形成された出力軸と、
    前記出力軸の外周に設けられて、該出力軸の回転に伴い前記ねじ部を介して軸方向へ移動する移動部材と、
    一端部が前記移動部材に揺動自在に連係されたリンク部材と、
    一端部が前記リンク部材の他端部に回転自在に連係されたアーム部材と、
    該アーム部材の他端部に連係され、前記移動部材の軸方向の移動に伴って前記リンク部材を介してアーム部材から伝達される駆動力によって前記機関弁のバルブリフト特性を変化させる作動部材と、
    を備え、
    前記機関弁を最小バルブリフト量に制御する前記移動部材の軸方向の移動位置は、前記軸方向の前後の最大移動位置の間に存在することを特徴とする可変動弁装置のアクチュエータ。
  7. 電動モータの回転力により減速機構を介して機関弁のバルブリフト特性を変化させる可変動弁装置のアクチュエータであって、
    前記電動モータの回転速度は、初期の低回転値から最大高回転値まで回転変化可能に形成され、前記機関弁が最小バルブリフト量に制御された位置では、前記電動モータの回転速度が低回転値から最大高回転値までの範囲内に存在することを特徴とする可変動弁装置のアクチュエータ。
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