JP4187679B2 - 可変動弁装置のアクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、内燃機関の吸気弁や排気弁のバルブリフト量や作動角等を機関運転状態に応じて可変制御する可変動弁装置のアクチュエータに関する。
従来の内燃機関における可変動弁装置のアクチュエータとしては、種々提供されており、その1つとして例えば以下の特許文献1に記載されているものが知られている。
概略を説明すれば、このアクチュエータは、電動モータによって正逆回転制御される螺子軸と、該螺子軸の外周面に形成された雄ねじに内周の雌ねじが螺合して、軸方向へ移動可能な移動ナットと、二股状の一端部が移動ナットの両側部にピンを介して揺動自在に連係されたリンク部材と、一端部がリンク部材の他端部に連係され、他端部が制御軸にピンを介して回転自在に連係されたレバー部材とを備えており、前記制御軸には、調整カムが固定されている。
そして、前記電動モータの正逆回転駆動に伴って螺子軸が正逆回転することにより、移動ナットが軸方向へ移動して、リンク部材とレバー部材とを介して制御軸の回転位置を制御するようになっている。
米国特許第6615777号明細書
しかしながら、この従来の可変動弁装置にあっては、前記リンク部材は、二股状の一端部が移動ナットの両側部にピンにより枢支されているが、他端部は単一片に形成されて、連係アームの先端部中央に形成された切欠溝内に配置されてピンにより枢支されている。このため、前記移動ナットが螺子軸から受ける回転方向の揺動力によってリンク部材が傾動してしまうおそれがある。
すなわち、前記移動ナットは、螺子軸の正逆回転力によって雌雄ねじ間の摩擦抵抗によって連れ回りを起こして、正逆方向に僅かに揺動する。このため、この揺動力がリンク部材の一端部から他端部に伝達されて、該リンク部材全体が左右にガタついてしまう。これは、前記リンク部材の他端部が単一片によって形成されて、前記連係アームの切欠溝内に収容配置されていることから、かかる他端部と切欠溝との間の隙間を介してガタが発生してしまう。
この結果、移動ナットの軸方向の移動が不安定になり、制御軸への回転伝達精度が低下するおそれがある。
本発明は、前記従来のアクチュエータの実状に鑑みて案出されたもので、請求項1記載の発明にあっては、制御軸に固定されて、該制御軸と一体に回動する連係アームと、外周にねじ部が形成された出力軸を機関の運転状態に応じて回転駆動制御する回転付与機構と、前記出力軸の外周に設けられて、該出力軸の回転に伴い前記ねじ部を介して軸方向へ移動する移動ナットと、前記連係アームと移動ナットとの間に揺動自在に連結されて、前記移動ナットの軸方向の移動を回転運動に変換して前記制御軸に伝達するリンク部材とを備え、該リンク部材の両端側を、前記連係アームの端部両側と移動ナットに形成された枢支部両側からそれぞれ挟み込むように配置される二股状に形成し、
少なくとも前記出力軸、移動ナット及び連係アームからなる螺子伝達機構を、内部に潤滑油が供給されたハウジング内に収容配置すると共に、
前記リンク部材を、両端部を二股状に形成するほぼ平行板状の一対のリンク部と、該両リンク部の対向端縁を連結する連結部とによって横断面ほぼコ字形状に形成すると共に、前記移動ナットの重力方向の上方に配置し、
前記連結部と反対側に位置する開口部を、重力方向の上方に配置したことを特徴としている。
この発明によれば、リンク部材の両端側の二股部によって、連係アームの先端部両側及び移動ナットの枢支部の両側から挟み込むようにしたことから、前記従来のように、他端部を単一片にした場合に比較して、特に連係アームとリンク部材の二股状の他端との間の連結幅を十分大きくできるので、移動ナットの揺動力に伴うリンク部材の傾動を規制することができる。
この結果、移動ナットの揺動を抑制できるので、軸方向の移動の安定性が図れ、制御軸の回転制御精度の低下を防止できる。
また、連係アームは、制御軸に固定されて一体に揺動することから、それ自体の傾動はないから、前述した移動ナットの揺動力に伴うリンク部材の傾動をさらに確実に防止できる。
また、この発明によれば、螺子伝達機構の作動によってハウジング内部の潤滑油が跳ね上げられたり霧化して、前記リンク部材の開口部から連結部の上面や各リンク部の内面などに付着して流下することにより、移動ナットの枢支部回りや螺子軸との噛み合い部間に潤滑油が供給される。したがって、これらの部材の潤滑性能が向上する。
請求項に記載の発明は、前記リンク部材の前記移動ナット側の二股状端部を、移動ナットの軸方向一端部に形成された前記枢支部の側端部に向けて開口形成したことを特徴としている。
この発明によれば、前述した、リンク部材の開口部から連結部や各リンク部材に付着した潤滑油は、各リンク部が二股状になって開口していることから、潤滑油を移動ナットの枢支部の両側や移動ナットと螺子軸との噛み合い部へ直接的に供給することができる。したがって、前記移動ナットと螺子軸との噛み合い部の潤滑性能がさらに向上する。
以下、本発明に係る可変動弁装置のアクチュエータの各実施形態を図面に基づいて詳述する。この実施形態では、内燃機関の可変動弁装置が吸気弁側に適用され、1気筒当たり2つの吸気弁を備え、かつ吸気弁のバルブリフト量を機関運転状態に応じて可変制御するようになっている。
すなわち、可変動弁装置は、図7〜図12に示すように、シリンダヘッド1に図外のバルブガイドを介して摺動自在に設けられて、バルブスプリング3,3によって閉方向に付勢された一対の吸気弁2,2と、該各吸気弁2,2のバルブリフト量を可変制御する可変機構4と、該可変機構4の作動位置を制御する制御機構5と、該制御機構5を回転駆動するアクチュエータである駆動機構6とを備えている。
前記可変機構4は、シリンダヘッド1の上部に有する軸受14に回転自在に支持された中空状の駆動軸13と、該駆動軸13に圧入等により固設された偏心回転カムである駆動カム15と、駆動軸13の外周面に揺動自在に支持されて、各吸気弁2,2の上端部に配設されたバルブリフター16,16の上面に摺接して各吸気弁2,2を開作動させる2つの揺動カム17,17と、駆動カム15と揺動カム17,17との間に連係されて、駆動カム15の回転力を揺動カム17,17の揺動力として伝達する伝達手段とを備えている。
前記駆動軸13は、図9にも示すように、機関前後方向に沿って配置されていると共に、一端部に設けられた図外の従動スプロケットや、該従動スプロケットに巻装されたタイミングチェーン等を介して機関のクランク軸から回転力が伝達されており、この回転方向は図中、時計方向(矢印方向)に設定されている。
前記軸受14は、図11Aに示すように、シリンダヘッド1の上端部に設けられて駆動軸13の上部を支持するメインブラケット14aと、該メインブラケット14aの上端部に設けられて後述する制御軸32を回転自在に支持するサブブラケット14bとを有し、両ブラケット14a、14bが一対のボルト14c、14cによって上方から共締め固定されている。
前記駆動カム15は、図10にも示すように、ほぼリング状を呈し、円環状のカム本体と、該カム本体の外端面に一体に設けられた筒状部とからなり、内部軸方向に駆動軸挿通孔が貫通形成されていると共に、カム本体の軸心Yが駆動軸13の軸心Xから径方向へ所定量だけオフセットしている。また、この駆動カム15は、駆動軸13に対し前記両バルブリフター16,16に干渉しない一方の外側に駆動軸挿通孔を介して圧入固定されていると共に、カム本体の外周面が偏心円のカムプロフィールに形成されている。
前記両揺動カム17は、同一形状のほぼ雨滴状を呈し、円環状のカムシャフト20の両端部に一体的に設けられていると共に、該カムシャフト20が内周面を介して駆動軸13に回転自在に支持されている。また、先端部のカムノーズ部21側にピン孔が貫通形成されていると共に、下面には、カム面22が形成され、カムシャフト20側の基円面と、該基円面からカムノーズ部21側に円弧状に延びるランプ面と、該ランプ面からカムノーズ部21の先端側に有する最大リフトの頂面に連なるリフト面が形成されており、該基円面とランプ面及びリフト面が、揺動カム17の揺動位置に応じて各バルブリフター16の上面の所定位置に当接するようになっている。
前記伝達手段は、駆動軸13の上方に配置されたロッカアーム23と、該ロッカアーム23の一端部23aと駆動カム15とを連係するリンクアーム24と、ロッカアーム23の他端部23bと揺動カム17とを連係するリンクロッド25とを備えている。
前記ロッカアーム23は、中央に有する筒状の基部が支持孔を介して後述する制御カム33に回転自在に支持されている。また、筒状基部の外端部に突設された前記一端部23aには、ピン26が嵌入するピン孔が貫通形成されている一方、基部の内端部に突設された前記他端部23bには、リンクロッド25の一端部と連結するピン27が嵌入するピン孔が形成されている。
前記リンクアーム24は、比較的大径な円環状の基部24aと、該基部24aの外周面所定位置に突設された突出端24bとを備え、基部24aの中央位置には、前記駆動カム15のカム本体が回転自在に嵌合する嵌合孔24cが形成されている一方、突出端24bには、前記ピン26が回転自在に挿通するピン孔が貫通形成されている。
前記リンクロッド25は、ロッカアーム23側が凹状のほぼく字形状に形成され、両端部25a,25bには前記ロッカアーム23の他端部23bと揺動カム17のカムノーズ部21の各ピン孔に挿入した各ピン27,28の端部が回転自在に挿通するピン挿通孔が貫通形成されている。
なお、各ピン26,27,28の一端部には、リンクアーム24やリンクロッド25の軸方向の移動を規制するスナップリングがそれぞれが設けられている。
前記制御機構19は、駆動軸13の上方位置に同じ軸受14に回転自在に支持された制御軸32と、該制御軸32の外周に固定されてロッカアーム23の支持孔に摺動自在に嵌入されて、ロッカアーム23の揺動支点となる制御カム33とを備えている。
前記制御軸32は、図7に示すように、駆動軸13と並行に機関前後方向に配設されていると共に、所定位置のジャーナル部が前記軸受14のメインブラケット14a、とサブブラケット14bとの間に回転自在に軸受されている。
また、制御軸32の内部軸方向に、駆動機構6内に潤滑油を供給する油圧回路の一部を構成する油通路32bが形成されている。
前記制御カム33は、円筒状を呈し、軸心P2位置が制御軸32の軸心P1から所定分だけ偏倚している。
前記駆動機構6は、図5〜図7に示すように、シリンダヘッド1の後端部に固定されたハウジング35と、該ハウジング35の一端部に固定された回転力付与機構である電動モータ36と、ハウジング35の内部に設けられて電動モータ36の回転駆動力を前記制御軸32に伝達するボール螺子伝達機構37とから構成されている。
前記ハウジング35は、図5及び図6に示すように、アルミ合金材などによって一体に形成され、内部に前記制御軸32の軸方向とほぼ直角方向に沿って配置されて、ボール螺子伝達機構37が収容配置される細長い収容部35aと、該収容部35aの上端部中央に上方へ突出して、内部に前記制御軸32の一端部32aが臨む膨出室35bが形成されて、この両室35a、35bによって作動室が構成されている。
また、この両収容室35a、35bは、前端開口がシール部材を介して図外のカバーによって閉塞されるようになっている。
さらに、前記収容室35aは、軸方向の一端部に円形状の開口部35cが形成されていると共に、他端部側が壁部35dによって閉塞されている。また、前記収容室35aの内部には、前記ボール螺子伝達機構37の直下位置を最大レベルLとした潤滑油Oが供給されている。
前記電動モ−タ36は、比例型のDCモータによって構成され、ほぼ円筒状のモータケーシング38の先端部38aが前記収容室35aの一端開口部35cを封止する状態で固定されている。また、電動モ−タ36は、一端開口部35cの内周面に圧入された円筒状のリテーナ39の内周側に設けられたメカニカルシール39aによって駆動シャフト36aを介してシールされている。また、電動モータ36は、図7に示すように、機関の運転状態を検出するコントロールユニット40からの制御信号によって駆動するようになっている。
このコントロールユニット40は、クランク角センサ41やエアーフローメータ42、水温センサ43や、制御軸32の回転位置を検出する後述のポテンショメータ44等の各種のセンサからの検出信号をフィードバックして現在の機関運転状態を演算などにより検出して、前記電動モータ36に制御信号を出力している。
前記ボール螺子伝達機構37は、前記ハウジング35の収容室35a内に電動モータ36の駆動シャフト36aとほぼ同軸上に配置されたボール螺子軸45と、該ボール螺子軸45の外周に螺合する移動ナットであるボールナット46と、膨出室35b内で前記制御軸32の一端部32aに軸方向から連結された連係アーム47と、該連係アーム47と前記ボールナット46とを連係するリンク部材48とから主として構成されており、前記連係アーム47とリンク部材48によって伝達機構が構成されている。
前記ボール螺子軸45は、両端部を除く外周面全体に所定幅のねじ部であるボール循環溝49が螺旋状に連続して形成されていると共に、収容室35aの一端開口部35cと他端部の小径部内にそれぞれ臨んだ両端部45a、45bがボールベアリング50、51によって回転自在に軸受けされている。前記一方のボールベアリング50は、一端開口部35cの内側に圧入固定されていると共に、他方のボールベアリング51は、他端部の小径部の内部に圧入固定されている。
さらに、ボール螺子軸45は、一端部45aの先端の六角軸と電動モータ36の駆動シャフト36aの先端部が円筒状の連結部材52によって同軸上で軸方向移動可能に結合され、かかる結合によって電動モータ36の回転駆動力を前記ボール螺子軸45に伝達すると共に、ボール螺子軸45の軸方向の僅かな移動を許容している。
前記ボールナット46は、ほぼ円筒状に形成され、内周面に前記ボール循環溝49と共同して複数のボール54を転動自在に保持するガイド溝53が螺旋状に連続して形成されていると共に、複数のボール54の循環列をボールナット46の軸方向の前後2個所に設定する2つのディフレクタが取り付けられている。つまり、このディフレクタは、前記ボール循環溝49とガイド溝53との間を転動する前記複数のボール54を同一溝内に循環させるために、同循環列内に再び戻すようにボール54を案内するものであり、この循環列を軸方向の前後2個所に設けたものである。
そして、ボールナット46は、各ボール54を介してボール螺子軸45の回転運動をボールナット46に直線運動に変換しつつ軸方向の移動力が付与されるようになっている。
また、ボールナット46は、図1及び図5〜図7に示すように、前記制御軸32側の外端部に、前記リンク部材48の他端部と回転自在に連結される枢支部55が設けられていると共に、該枢支部55の下部近傍にリンク部材48の傾倒と揺動を許容する左右一対の切欠溝56が形成されている。
前記枢支部55は、ボールナット46の軸方向の電動モータ36側の端縁にほぼ円筒状に一体に形成されて、内部に枢支ピン57が貫通固定されていると共に、上端部がボールナット46の上部外面より僅かに突出している。
一方、切欠溝56は、前記枢支部55の基端側からボールナット46の上端部をほぼ半U字形状に切り欠いて形成され、リンク部材48の他端部外周面との間に隙間Cが形成されている。
前記連係アーム47は、図1、図5〜図7に示すように、ほぼ雨滴状に形成され、大径基部47aが制御軸32の一端部32aに軸方向から一体的に固定されていると共に、先細り状の先端部47bに制御軸32方向に沿って連続して貫通したピン孔47cが貫通形成されている。また、大径基部47aと先端部47bの内部には、前記制御軸32内の油通路32bの一端部に径方向から連通する油圧回路の一部を構成する油孔47dが連続して形成されている。この油孔47dは、前記先端部47b側の端部が前記ピン孔47cに開口しており、前記ピン孔47cを介して前記収容室35a内に潤滑油を供給するようになっている。
なお、前記収容室35a内の潤滑油は、前記油通路32bと油孔47dから供給されるが、ハウジング35の底部所定位置に形成された図外のドレン孔を介して適宜外部に排出されて、前述のように、一定のオイルレベルLが維持されるようになっている。
前記リンク部材48は、図1〜図4にも示すように、板材をプレス成形によって横断面ほぼコ字形状に折曲形成してなり、平行な一対の細長い平板状のリンク部48a、48aと、該両リンク部48a、48aをほぼ中央で結合する連結部48bとから構成されている。したがって、リンク部材48の両端部は、両リンク部48a、48aによって連結部48bと反対側が細長い開口部48c(所定隙間)が形成されていると共に、両端部もかかる開口状態になって、いわば平行な二股状に形成されている。
また、リンク部材48は、一端部が両リンク部48a、48aによって前記連係アーム47のアーム部47aを両側から僅かなクリアランスをもって挟み込むように嵌合していると共に、該一端部に穿設された各ピン孔48d、48dと前記アーム部47a先端側のピン孔47cにそれぞれ挿通されたピン59を介して前記アーム部47bの先端部に揺動自在に連結されている。一方、他端部は、両リンク部48a、48aによって同じく前記枢支部55を僅かなクリアランスをもって挟み込むように嵌合していると共に、ここにそれぞれ形成されたピン孔48e、48eと枢支部55のピン孔55aに前記ピン57が挿通して枢支部55に対して回転自在に連結されている。
なお、前記両ピン57,59は、両端部がかしめ加工によって前記各ピン孔48d、48d、48e、48eに固定sされている。
したがって、このリンク部材48は、図6にも示すように、枢支部55を介してボール螺子軸45の軸心とほぼ平行でかつボールナット46の外面軸方向にほぼ沿って傾倒かつ揺動可能に設けられており、完全に傾倒した姿勢では上端部がボールナット46の外面から上方へ僅かに突出した形になっている。
前記ポテンショメータ44は、一般的なものであって、前記連係アーム47の前方に配置されて、制御軸32と同期回転する該連係アーム47の回転に伴い図外の検出ピンが回転し、この回転位置をセンサ部44aによって検出して、この検出信号を前記コントロールユニット40に出力するようになっている。
以下、本実施形態の作用を説明すれば、まず、例えば、機関のアイドリング運転時を含む低回転運転領域には、コントロールユニット40からの制御信号によって電動モータ36に伝達された回転トルクは、ボール螺子軸45に伝達されて回転すると、この回転に伴って各ボール54がボール循環溝49とガイド溝53との間を転動しながらボールナット46を、図5に示すように、最大左方向へ直線状に移動させる。
これによって制御軸32は、図11に示すように、リンク部材48と連係アーム47とによって時計方向に回転駆動される。
したがって、制御カム33は、軸心P2が図11A、Bに示すように制御軸32の軸心P1の回りを同一半径で回転して、肉厚部が駆動軸13から上方向に離間移動する。これにより、ロッカアーム23の他端部23bとリンクロッド25の枢支点は、駆動軸13に対して上方向へ移動し、このため、各揺動カム17は、リンクロッド25を介してカムノーズ部21側が強制的に引き上げられて全体が時計方向へ回動する。
よって、駆動カム15が回転してリンクアーム24を介してロッカアーム23の一端部23aを押し上げると、そのバルブリフト量がリンクロッド25を介して揺動カム17及びバルブリフター16に伝達されるが、そのリフト量は充分小さくなる。
したがって、かかる機関の低回転領域では、バルブリフト量L1が図13に最も小さくなることにより、各吸気弁2の開時期が遅くなり、排気弁とのバルブオーバラップが小さくなる。このため、燃費の向上と機関の安定した回転が得られる。
また、この時点における制御軸32に作用する正負の交番トルクは、十分小さく、したがって連係アーム47やリンク部材48を介してボールナット46に伝達される荷重も小さいことから、ボール螺子軸45及びボールナット46のねじ部に対する大きな集中荷重の発生はない。したがって、各ボール54によるボール螺子軸45とボールナット46との間の摩耗などの発生が防止される。
また、機関高回転領域に移行した場合は、コントロールユニット40からの制御信号によって電動モータ36が逆回転し、この回転トルクがボール螺子軸45に伝達されて回転すると、この回転に伴ってボールナット46が各ボール54を介して図5に示す位置から図6に示す右方向へ直線移動する。
したがって、制御軸32は、制御カム33を図11に示す位置から時計方向へ回転させて、図12A、Bに示すように軸心P2を下方向へ回動させる。このため、ロッカアーム23は、今度は全体が駆動軸13方向寄りに移動して他端部23bが揺動カム17のカムノーズ部21をリンクロッド25を介して下方へ押圧して該揺動カム17全体を所定量だけ反時計方向へ回動させる。
よって、駆動カム15が回転してリンクアーム24を介してロッカアーム23の一端部23aを押し上げると、そのバルブリフト量がリンクロッド25を介して揺動カム17及びバルブリフター16に伝達されるが、そのリフト量L2は大きくなる。
よって、かかる高回転領域では、各吸気弁2のバルブリフト量L2が図13に示すように、最大に大きくなり、該各吸気弁2の開時期が早くなると共に、閉時期が遅くなる。この結果、吸気充填効率が向上し、十分な出力が確保できる。
そして、この時点における正負の交番トルクは、最小リフト時の場合よりも大きくなる。ところが、ボール螺子軸45とリンク部材48との間のなす角度が、最小リフト時よりは小さくなるため、ラジアル荷重は十分抑制され、前述のように、制御軸32から連係アーム47及びリンク部材48を介して伝達された大きな交番荷重を、各ボール54を介してボールナット46のガイド溝53とボール螺子軸45のボール循環溝49の円周方向の全域で受けることになるから、かかる入力荷重が円周方向に分散されて集中荷重の発生を十分に回避することができる。
したがって、ガイド溝53とボール循環溝49間での摩耗などの発生を効果的に防止できることから、装置の耐久性の向上が図れる。
しかも、前述のように、ボール螺子軸45の回転力をボール循環溝49とガイド溝53間で各ボール54がほぼ転がり接触状態で転動することによりボールナット46に伝達するようになっており、各部間の摩擦抵抗が極めて小さくなることから、ボールナット46の移動が円滑になると共に、移動応答性が向上する。この結果、機関運転状態変化に応じて制御軸32による吸気弁2,2のバルブリフト制御応答性も良好になる。
また、この実施形態によれば、リンク部材48の平行なリンク部48a、48aの一端部によって、連係アーム先端部47bの両側及びボールナット46の枢支部55の両側を挟み込むようにしたことから、特に連係アーム47とリンク部材48の他端部との間の連結幅を十分大きくできるので、ボールナット46の揺動力に伴うリンク部材48の傾動を規制することができる。
この結果、ボールナット46の揺動を十分に抑制できるので、軸方向の移動の安定性が図れる。このため、制御軸32の回転制御精度の低下を防止でき、引いては、バルブリフト制御精度の安定化が図れる。
また、連係アーム47は、制御軸32に固定されて一体に揺動することから、それ自体の傾動はないから、前述したボールナット46の揺動力に伴うリンク部材48の傾動をさらに確実に防止できる。
さらにこの実施形態にあっては、ボール螺子伝達機構37の作動によって収容室35a内の潤滑油Oが跳ね上げられたり霧化して、前記リンク部材48の開口部48cから連結部48bの上面や各リンク部48a、48aの内面などに付着して流下することにより、ボールナット46の枢支部55の回りやボール螺子軸45との噛み合い部や各ボール54との間に潤滑油が供給される。したがって、これらの各部材間の潤滑性能が向上する。
また、油通路32bを通って油孔47dからピン59及びリンク部材48の各ピン孔48d、48dを通って各リンク部48a、48aの内外面を伝い、そのままボールナット46の枢支部55及びボールナット46とボール螺子軸45の間に積極的に供給される。
したがって、これらボールナット46とボール螺子軸45との間の潤滑性能が大幅に向上して、ボールナット46の常時円滑な軸方向の移動が得られると共に、両者45,46の間に流入した潤滑油が、制御軸32からボールナット46に交番トルクに起因した振動を効果的に吸収することから、該ボールナット46の軸方向のガタ付きも防止できる。
さらに、前記リンク部材48は、板材をプレス成形によって折曲変形して形成するだけであるから、その成形作業が容易になると共に、中実の場合に比較して軽量化が図れる。このため、リンク部材48の慣性質量が小さくなって、ボールナット46の移動負荷を小さくすることが可能になる。
また、この実施形態では、前記リンク部材48の傾倒や揺動を許容する枢支部55を切欠溝56の内部に設けたことから、枢支部55をボール螺子軸45に十分に近づけることが可能になり、したがって、リンク部材48を傾倒した際におけるユニット体全体のコンパクト化をさらに促進することができる。
つまり、枢支部55の一部を切欠溝56の内部に配置した状態になっていることから、リンク部材48も、その分、ボールナット46内に収容された形になる。
また、リンク部材48の枢支部55がボールナット46の外端部に形成されているので、ボールナット46の肉厚を大きくすることが可能になり、これによって十分な強度とスペースを確保することができる。
前記実施形態から把握される前記請求項に記載した発明以外の技術的思想について以下に説明する。
請求項(1) 前記ハウジングの内部に潤滑油を給排する油圧回路を設けると共に、前記リンク部材の開口部内に前記油圧回路から供給された潤滑油の一部を滴下するように構成したことを特徴とする請求項2または3に記載の可変動弁装置のアクチュエータ。
この発明によれば、開口部内に滴下された潤滑油は、両リンク部材の対向内面や連結部の上面に付着してそのまま下方へ伝って移動ナットの枢支部の周りや移動ナットと出力軸との間に積極的に供給される。したがって、これらの摺動部位や噛み合い部位の潤滑性が向上する。
請求項(2) 前記ハウジングの内部に潤滑油を貯留したことを特徴とする請求項2または3に記載の可変動弁装置のアクチュエータ。
この発明によれば、出力軸の回転に伴う移動ナットの軸方向の移動や連係アーム、リンク部材などの各部材の作動によって、ハウジング内の潤滑油が跳ね上げられたり、霧状になって前記リンク部材の開口部から連結部や各リンク部に付着して、前述した枢支部の周りや移動ナットと出力軸との噛み合い部材などに十分に供給することが可能になる。
請求項(3) 前記リンク部材を、板材をプレス成形によって一体に折曲変形して形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の可変動弁装置のアクチュエータ。
この発明によれば、プレス成形により形成するため、リンク部材の製造作業が容易になり、コストの低減化が図れる。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、前記リンク部材48の両端部を平行なリンク部48a、48aによって二股状に形成する他に、両端部のみをほぼコ字形状に形成することも可能である。また、油圧回路としては、制御軸32の油通路32bなどに代えて、ハウジング35の外側に別異の通路構成のものを用いることも可能である。
また、例えば電動モータ36の配置は、エンジンルームのレイアウトによって自由に変更でき、図5に示す左側ではなく反対の右側にしてもよい。また、回転付与機構としては電動モータの他に、油圧モータなどであってもよい。
さらに、ボール螺子の循環列を形成する例として、ディフレクタを示したが、チューブなどを用いて循環列を形成する方式であってもよい。また、螺子軸と移動ナットとは、ボール54を用いずにボルト、ナットの関係で直接噛合させることも可能である。
また、本発明は、吸気弁側の他に排気弁側あるいは両方の弁側に適用することが可能である。
本発明の実施形態に供されるリンク部材と連係アーム及びボールナットとの連結状態を示す正面図である。 本実施形態に供されるリンク部材の斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 連係アームとリンク部材との連結状態を示す図3の要部拡大図である。 本実施形態における最小リフト制御時の駆動機構の作動説明図である。 本実施形態における最小リフト制御時の駆動機構の作動説明図である。 本実施形態が適用される可変機構及び駆動機構の斜視図ある。 本実施形態が適用される可変機構及び駆動機構の他方からみた斜視図ある。 本実施形態が適用される可変機構及び駆動機構の平面図ある。 本実施形態に供される可変機構の及び制御機構の斜視図である。 Aは可変動弁装置における最小リフト制御時の閉弁作用を示す図10のB矢視図、Bは同最小リフト制御時の開弁作用を示す図10のB矢視図である。 Aは可変動弁装置における最大リフト制御時の閉弁作用を示す図10のB矢視図、Bは同最大リフト制御時の開弁作用を示す図10のB矢視図である。 本実施形態の可変動弁装置による各吸気弁のバルブリフト特性図である。
符号の説明
2…吸気弁(機関弁)
4…可変機構
6…駆動機構(アクチュエータ)
32…制御軸
35…ハウジング
35a…収容室
37…ボール螺子伝達機構
45…ボール螺子軸
46…ボールナット(移動ナット)
47…連係リンク
48…リンク部材
48a…リンク部
48b…連結部
48c…開口部
49…ボール循環溝(ねじ部)
55…枢支部

Claims (2)

  1. 機関運転状態に応じて制御軸の回転位置を制御することによって機関弁の作動状態を変化させる可変動弁装置のアクチュエータであって、
    前記制御軸に固定されて、該制御軸と一体に回動する連係アームと、
    外周にねじ部が形成された出力軸を機関の運転状態に応じて回転駆動制御する回転付与機構と、
    前記出力軸の外周に設けられて、該出力軸の回転に伴い前記ねじ部を介して軸方向へ移動する移動ナットと、
    前記連係アームと移動ナットとの間に揺動自在に連結されて、前記移動ナットの軸方向の移動を回転運動に変換して前記制御軸に伝達するリンク部材とを備え、
    該リンク部材の両端側を、前記連係アームの端部両側と移動ナットに形成された枢支部両側とをそれぞれ挟み込むように配置される二股状に形成し、
    少なくとも前記出力軸、移動ナット及び連係アームからなる螺子伝達機構を、内部に潤滑油が供給されたハウジング内に収容配置すると共に、
    前記リンク部材を、両端部を二股状に形成するほぼ平行板状の一対のリンク部と、該両リンク部の対向端縁を連結する連結部とによって横断面ほぼコ字形状に形成すると共に、前記移動ナットの重力方向の上方に配置し、
    前記連結部と反対側に位置する開口部を、重力方向の上方に配置したことを特徴とする可変動弁装置のアクチュエータ。
  2. 前記リンク部材の前記移動ナット側の二股状端部を、移動ナットの軸方向一端部に形成された前記枢支部の側端部に向けて開口形成したことを特徴とする請求項1に記載の可変動弁装置のアクチュエータ。
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