JP2010016531A - アンテナ装置及びアンテナ装置の製造方法 - Google Patents

アンテナ装置及びアンテナ装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】広帯域のアンテナ装置を提供する。
【解決手段】モノポールアンテナ・ダイポールアンテナ等のアンテナ装置においては、放射電極1302に定在波1304が励振される。このようなアンテナ装置において、共振周波数で励振したときの定在波1304の腹1306と節1308との間隔Lqの等価半径Rに対する比Lq/Rが15以下(Lq/R≦15)となるように放射電極1302の等価半径Rを太くする。
【選択図】図1

Description

本発明は、誘電体セラミックス焼結体と当該誘電体セラミックス焼結体に接する放射電極とを備えるアンテナ装置及びその製造方法に関する。
誘電体セラミックス焼結体と当該誘電体セラミックス焼結体に接する放射電極とを備えるアンテナ装置は、一般的に、誘電体セラミックス粉末を含むグリーンシートに導電材料を含むペーストを印刷したものを重ね合わせて圧着してから焼成することにより製造される(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献1は、特定の放射電極の構造を採用することによって、焼成工程におけるアンテナ装置の反りを抑制することに言及している。
特開2008−109240号公報
しかし、従来のアンテナ装置の製造方法では、圧着により導電材料のパターンが大きく変形して薄くなるため、放射電極が薄くなり、広帯域のアンテナ装置を製造することができないという問題があった。また、特許文献1が言及している反りの抑制技術は、特定の放射電極の構造を採用する必要があるため、適用範囲に制限が多い。
本発明は、この問題を解決するためになされたもので、広帯域のアンテナ装置を提供することを目的とし、さらに望ましくは、反りを抑制したアンテナ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係るアンテナ装置は、誘電体セラミックス焼結体と、前記誘電体セラミックス焼結体に接し、共振周波数で励振したときの定在波の腹と節との間隔Lqの等価半径Rに対する比Lq/Rが15以下である線状の放射電極と、を備える。
請求項2に係るアンテナ装置は、前記誘電体セラミックス焼結体の内部に前記放射電極を内蔵した構造を有する、請求項1に記載のアンテナ装置である。
請求項3に係るアンテナ装置は、前記誘電体セラミックス焼結体の表面に前記放射電極を埋め込んで前記放射電極が露出している埋め込み面を平坦にした構造を有する、請求項1に記載のアンテナ装置である。
請求項4に係るアンテナ装置の製造方法は、(a) 誘電体セラミックス粉末を含むスラリーをゲルキャスト成形して誘電体セラミックス粉末を含む成形体を作製する工程と、(b) 前記工程(a)の前又は後に導電材料を含む成形体を作製する工程と、(c) 前記工程(a)において作製した成形体と前記工程(b)において作製した成形体との一体物を焼成する工程と、を備える。
請求項5に係るアンテナ装置の製造方法は、前記工程(a)は、ゲルキャスト成形を2回以上に分けて行い、前記工程(c)における収縮率が異なる2個以上の硬化体が重ね合わせされた成形体を作製する、請求項4に記載のアンテナ装置である。
請求項1ないし請求項3の発明によれば、広帯域のアンテナ装置を提供することができる。
請求項2の発明によれば、放射電極の長さを短くすることができるので、アンテナ装置を小型化することができる。また、請求項2の発明によれば、アンテナ装置のQ値が向上し、アンテナ装置の効率が向上する。さらに、請求項2の発明によれば、アンテナ装置の構造の対称性が向上するので、反りを抑制したアンテナ装置を提供することができる。
請求項4の発明によれば、誘電体セラミックス焼結体とこれに接する等価半径が大きな放射電極とを備えるアンテナ装置を容易に製造することができる。
請求項5の発明によれば、導電材料を含む成形体と誘電体セラミックス粉末を含む成形体との焼成工程における収縮率の違いが緩和されるので、反りを抑制したアンテナ装置を提供することができる。
<1 概略>
<1.1 放射電極1302の等価半径Rと長さLとの望ましい関係>
図1は、誘電体セラミックス焼結体と放射電極とを備えるアンテナ装置を構成する放射電極1302の等価半径Rと長さLとの望ましい関係を説明する模式図である。図1は、放射電極1302を示した斜視図に放射電極1302に励振される定在波1304の状態をあらわした図となっている。
図1に示すように、モノポールアンテナ・ダイポールアンテナ等の帯域の広狭が問題となる定在波型のアンテナ装置においては、放射電極1302に定在波1304が励振される。このようなアンテナ装置においては、共振周波数で励振したときの定在波1304の腹1306と節1308との間隔Lqの等価半径Rに対する比Lq/Rが15以下(Lq/R≦15)となるように放射電極1302の等価半径Rを太くすれば、帯域を著しく広くすることができる。
また、比Lq/Rは1以上(Lq/R≧1)であることが望ましい。比Lq/Rが1より小さくなると、放射電極1302が線状ではなくなり、アンテナ装置が定在波型のアンテナ装置として機能しなくなるからである。
定在波1304の腹1306と節1308との間隔Lqは、放射電極1302を伝播する進行波及び反射波の1/4波長の長さに相当する。したがって、Lq/R≦15であるとは、1/4波長モノポールアンテナの場合、エレメント長L(=Lq)の等価半径Rに対する比L/Rが15以下であるということであり、1/2波長ダイポールアンテナの場合、エレメント長L(=2Lq)の等価半径Rに対する比L/Rが30以下であるということであり、1波長ループアンテナの場合、エレメント長L(=4Lq)の等価半径Rに対する比L/Rが60以下であるということである。もちろん、ここで例示したのとは異なる形式の定在波型のアンテナ装置においても、Lq/R≦15という条件を満たせば、帯域を広げることができる。
「等価半径」は、図1に示すように、進行波及び反射波の伝播方向と垂直をなす放射電極1302の断面に着目し、当該断面の断面積と同じ面積を有する円の半径を考えればよい。したがって、図1に示すように、放射電極1302の断面の形状が幅W、厚さTの長方形である場合、等価半径Rは、式R=(WT/π)1/2であらわされる。ただし、このことは、放射電極1302の断面の形状が長方形に限られることを意味しない。
なお、放射電極1302が折り曲げられている場合、放射電極1302に分岐がある場合等でも、Lq/R≦15となるように放射電極1302の等価半径Rを太くすれば、帯域を著しく広くすることができる。
<1.2 比Lq/Rによる帯域の変化>
図2及び図3は、アンテナ装置が1/4波長モノポールアンテナである場合の比Lq/Rによる帯域の変化を説明する図である。図2は、比Lq/Rに横軸にとり比帯域RBWを縦軸にとって比Lq/Rと比帯域RBWとの関係を示した散布図となっており、図3は、比Lq/Rを横軸にとり比Lq/Rの単位減少あたりの比帯域RBWの増加量ΔRBW/Δ(−Lq/R)を縦軸とって比Lq/Rと増加量ΔRBW/Δ(−Lq/R)との関係を示した折れ線グラフとなっている。図2における3種類の形状のプロット点であらわされた3個の系列は、それぞれ、VSWR(電圧定在波比)が2.0,2.5,3.0以下となる比帯域RBWを示しており、図6における1個の系列は、VSWRが3.0以下となる増加量ΔRBW/Δ(−Lq/R)を示している。
図2及び図3から明らかなように、比Lq/Rを小さくすると比帯域RBWは広くなり、比Lq/Rを15以下に小さくすると比帯域RBWは急激に広くなる。したがって、比Lq/Rを15以下まで小さくすることにより、広帯域のアンテナ装置を提供することができる。
なお、アンテナ装置の製造の都合等により、放射電極の一部の区間の等価半径Rが細くなって当該区間において上述の条件を満たさなくなる場合もあるが、そのような場合であっても、放射電極の大部分の区間、例えば、放射電極の90%以上の区間の等価半径Rが上述の条件を満たしており、上述の条件を満たさない一部の区間の電磁波への放射への寄与が十分に小さければ、上述の条件を満たしているとみなしてもよい。
<1.3 望ましい構造>
図4〜図6は、誘電体セラミックス焼結体と放射電極とを備えるアンテナ装置の望ましい構造を説明する模式図である。図4〜図6は、アンテナ装置を構成する誘電体セラミックス焼結体1402,1406,1410と放射電極1404,1408,1412との立体的な関係を示す斜視図となっている。
アンテナ装置を構成する誘電体セラミックス焼結体1402,1406,1410と放射電極1404,1408,1412とが接している場合、図4〜図6に示すように、誘電体セラミックス焼結体1402,1406,1410と放射電極1404,1408,1412との接し方にはいくつかの態様がある。すなわち、図4に示すような誘電体セラミックス焼結体1402の平坦な表面に放射電極1404を突出して設けた「表面型」、図5に示すような誘電体セラミックス焼結体1406の表面に放射電極1408を埋め込んで放射電極1408が露出している埋め込み面を平坦にした「埋込型」、図6に示すような誘電体セラミックス焼結体1410の内部に放射電極1412を内蔵した「内蔵型」がある。図4〜図6に示すように、放射電極1404,1410,1414の断面形状が長方形又は正方形である場合、「表面型」では放射電極1404の断面の四辺のうちの一辺が、「埋込型」では放射電極1408の断面の四辺のうちの三辺が、「内蔵型」では放射電極1412の断面の四辺の全てが、誘電体セラミックス焼結体1402,1406,1410に接することになる。
これらの構造のいずれを採用しても、放射電極の長さを短くすることができ、アンテナ装置を小型化することができるが、中でも、「内蔵型」を採用すれば、放射電極の長さを特に短くすることができ、アンテナ装置を特に小さくすることができる。加えて、放射電極が露出する「表面型」又は「埋込型」を採用した場合は、アンテナ装置の効率を著しく向上することはできないが、放射電極が露出しない「内蔵型」を採用した場合は、アンテナ装置の効率を著しく向上することもできる。さらに、「内蔵型」には、アンテナ装置の構造の対象性が向上するので、アンテナ装置の製造の途上の焼成工程における反りを抑制することができ、反りを抑制したアンテナ装置を提供することができるという利点もある。ただし、後述する収縮率を場所によって異ならせるアンテナ装置の製造方法を採用すれば、「表面型」又は「埋込型」であっても反りを抑制したアンテナ装置を提供することは可能である。
<1.4 構造による放射電極の長さ及びアンテナ装置の効率の変化>
図7及び図8は、図4〜図6に示すアンテナ装置が1/4波長モノポールアンテナである場合の構造による放射電極1404,1408の長さ及びアンテナ装置の効率の変化を説明する図である。図7及び図8は、「表面型」「埋込型」及び「内蔵型」のアンテナ装置における同じ共振周波数を得るための放射電極1412の長さ及び共振周波数におけるアンテナ装置の効率を、誘電体セラミックス焼結体を備えていない放射電極だけのアンテナ装置を基準とした相対値で比較する一覧表となっている。
また、図9は、図6に示す「内蔵型」の構造を有するアンテナ装置が1/4波長モノポールアンテナである場合の誘電体セラミックス焼結体1410の比誘電率による放射電極1412の長さ及びアンテナ装置の効率の変化を説明する図である。図9は、「内蔵型」のアンテナ装置であって誘電体セラミックス焼結体1410の比誘電率が7〜50であるアンテナ装置における同じ共振周波数を得るための放射電極の長さ及び共振周波数におけるアンテナ装置の効率を誘電体セラミックス焼結体を備えていない放射電極だけのアンテナ装置を基準とした相対値で比較する一覧表となっている。
図7〜図9における「誘電体セラミックス焼結体の寸法」は、図4〜図6に示す正方形の断面形状を有する誘電体セラミックス焼結体1402,1406,1410の断面の1辺の長さを示している。
図7及び図8から明らかなように、放射電極1404,1408の長さは、誘電体セラミックス焼結体1402,1406の誘電率にかかわらず、「表面型」又は「埋込型」を採用すれば短くすることができ、「内蔵型」を採用すれば特に短くすることができる。また、アンテナ装置の効率は、「表面型」又は「埋込型」を採用すれば向上することができ、「内蔵型」を採用すれば特に向上することができる。なお、図9に示すように、誘電体セラミックス焼結体1410の比誘電率を大きくするだけでは、アンテナ装置の効率を向上することはできない。
<2 第1実施形態>
第1実施形態は、「表面型」の構造を有する逆F型アンテナであるアンテナ装置100の構成に関する。
図10は、第1実施形態に係るアンテナ装置100の構成を示す模式図である。図10は、アンテナ装置100の斜視図となっている。アンテナ装置100は、1/4波長モノポールアンテナを変形した逆F型アンテナであって、略直方体形状を有する誘電体チップアンテナとなっている。
図10に示すように、アンテナ装置100は、誘電体セラミックス焼結体102と誘電体セラミックス焼結体102に接する線状の放射電極104とを備える。誘電体セラミックス焼結体102は、アルミナ(Al23)を主成分とする誘電体セラミックス材料の焼成体であって、その比誘電率は約8である。また、放射電極104は、銀(Ag)を主成分とする導電材料の焼成体である。ただし、誘電体セラミックス焼結体102を他の種類の誘電体セラミックス材料、例えば、安定化ジルコニアといった酸化物セラミックスをはじめ、シリコンナイトライド・アルミナナイトライドといった窒化物セラミックス、シリコンカーバイド・タングステンカーバイドといった炭化物セラミックスで構成してもよい。また、放射電極104を他の種類の導電材料、例えば、金(Au),銅(Cu),パラジウム(Pd),白金(Pt),銀(Ag)−パラジウム(Pd)合金等で構成してもよい。
放射電極104は、アンテナ装置100の主面たる上面にあって電磁波の放射に主に寄与する第1の電極106と、アンテナ装置100の側面にあってアンテナ装置100が実装される基板上の電極と第1の電極106との間の導通に主に寄与する第2の電極114及び第3の電極118とを備える。
第1の電極106は、直角に折り曲げられた逆L型エレメント108と、逆L型エレメント108の折り曲げ箇所から分岐するスタブ112とを備え、全体としては略F字形の平面形状を有している。逆L型エレメント108の一端は第2の電極114に接続され、逆L型エレメント108の他端は開放されている。スタブ112の一端は逆L型エレメント108の折り曲げ箇所に接続され、スタブ112の他端は第3の電極118に接続されている。
放射電極104は、長方形又は正方形の断面形状を有している。放射電極104は、励振される定在波の腹と節との間隔Lqの等価半径Rに対する比Lq/Rが15以下(Lq/R≦15)となるような幅w及び厚さtを有する。これにより、アンテナ装置100の帯域を著しく広げることができる。
アンテナ装置100においては、共振周波数の高周波信号を第2の電極114の給電部116及び第3の電極118の給電部120に給電部120の側を接地側として不平衡給電した場合、給電部116,118が電圧節かつ電流腹となり、逆L型エレメント108の開放端110が電圧腹かつ電流節となる。したがって、Lq/R≦15であるとは、給電部116,118から逆L型エレメント108の開放端110までの長さL1,L2の等価半径Rに対する比がいずれも15以下であることを意味している。
放射電極104は、「表面型」となっている。したがって、放射電極104は、誘電体セラミックス焼結体102の平坦な上面に設けられ、誘電体セラミックス焼結体102の平坦な上面から突出している。
<3 第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態に係るアンテナ装置100の第1の電極106を「埋込型」にした逆F型アンテナであるアンテナ装置200の構成に関する。
図11は、第2実施形態に係るアンテナ装置200の構成を示す模式図である。図11は、アンテナ装置200の斜視図となっている。
図11に示すように、アンテナ装置200は、第1実施形態に係るアンテナ装置100と同様に、誘電体セラミックス焼結体202と誘電体セラミックス焼結体202に接する線状の放射電極204とを備え、放射電極204は、アンテナ装置200の主面たる上面にあって電磁波の放射に主に寄与する第1の電極206と、アンテナ装置200の側面にあってアンテナ装置200が実装される基板上の電極と第1の電極206との間の導通に主に寄与する第2の電極214及び第3の電極218とを備える。
第1の電極206は、第1実施形態に係る第1の電極106と同様に、励振される定在波の腹と節との間隔Lqの等価半径Rに対する比Lq/Rが15以下となるような幅w及び厚さtを有する。これにより、アンテナ装置200の帯域を著しく広げることができる。
ただし、第1の電極206は、第1実施形態に係る第1の電極106と異なり、「埋込型」となっている。したがって、第1の電極206は、誘電体セラミックス焼結体202の上面に埋め込まれ、第1の電極206が露出しているアンテナ装置200の上面は平坦となっている。
なお、第2の電極214及び第3の電極218も「埋込型」となっていることが望ましいが、第2の電極214及び第3の電極218の電磁波の放射への寄与は小さいので、製造の都合により第2の電極214及び第3の電極218が「表面型」となっていてもアンテナ装置200の大きさに与える影響は小さい。換言すれば、放射電極204の大部分を占める第1の電極206が「埋込型」となっていれば、アンテナ装置200を小型化することができる。
<4 第3実施形態>
第3実施形態は、第1実施形態に係るアンテナ装置100の第1の電極106を「内蔵型」にした逆F型アンテナであるアンテナ装置300の構成に関する。
図12は、第3実施形態に係るアンテナ装置300の構成を示す模式図である。図12は、アンテナ装置300の斜視図となっている。
図12に示すように、アンテナ装置300は、第1実施形態に係るアンテナ装置100と同様に、誘電体セラミックス焼結体302と誘電体セラミックス焼結体302に接する線状の放射電極304とを備え、放射電極304は、アンテナ装置200の内部にあって電磁波の放射に主に寄与する第1の電極306と、アンテナ装置300の側面にあってアンテナ装置300が実装される基板上の電極と第1の電極306との間の導通に主に寄与する第2の電極314及び第3の電極318とを備える。
第1の電極306は、第1実施形態に係る第1の電極106と同様に、励振される定在波の腹と節との間隔Lqの等価半径Rに対する比Lq/Rが15以下となるような幅w及び厚さtを有する。これにより、アンテナ装置300の帯域を著しく広げることができる。
ただし、第1の電極306は、第1実施形態に係る第1の電極106と異なり、「内蔵型」となっている。したがって、第1の電極306は、アンテナ装置300すなわち誘電体セラミックス焼結体302の上面に平行な姿勢を維持して誘電体セラミックス焼結体302の内部に内蔵されている。第1の電極306は、誘電体セラミックス焼結体302の上面と下面との中間に埋設されている。これにより、アンテナ装置300の構造の対称性を向上することができるので、焼成工程におけるアンテナ装置300の反りを抑制することができる。
なお、第2の電極314及び第3の電極318も「内蔵型」となっていることが望ましいが、第2の電極314及び第3の電極318の電磁波の放射への寄与は小さいので、、製造の都合により第2の電極314及び第3の電極318が「表面型」となっていてもアンテナ装置300の大きさに与える影響は小さい。換言すれば、放射電極304の大部分を占める第1の電極306が「埋込型」となっていれば、アンテナ装置300を小型化することができる。
<5 第4実施形態>
第4実施形態は、アンテナ装置実装体420の構成に関する。
図13は、第4実施形態に係るアンテナ装置実装体420の構成を示す斜視図である。
図13に示すように、アンテナ装置実装体420は、第1実施形態に係るアンテナ装置100をプリント基板422の上面に実装した構成を有している。プリント基板422の上面には、コプレーナウェーブガイドを構成する信号パターン424及び接地パターン426が形成されている。アンテナ装置100は、プリント基板422の上面の信号パターン424及び接地パターン426がない領域に載置され、その第2の電極114は信号パターン424の端部に、第3の電極118は接地パターン426の端部にソルダリングされている。
なお、第1実施形態に係るアンテナ装置100に代えて、第2実施形態に係るアンテナ装置200又は第3実施形態に係るアンテナ装置300を実装してもよい。
<6 第5実施形態>
第5実施形態は、「表面型」の構造を有するダイポールアンテナであるアンテナ装置500の構成に関する。
図14は、第5実施形態に係るアンテナ装置500の構成を示す模式図である。図14は、アンテナ装置500の斜視図となっている。アンテナ装置は、1/2波長ダイポールアンテナであって、略直方体形状を有する誘電体チップアンテナとなっている。
図14に示すように、アンテナ装置500は、誘電体セラミックス焼結体502と誘電体セラミックス焼結体502に接する線状の放射電極504を備える。誘電体セラミックス焼結体502を構成する誘電体セラミックス材料及び放射電極504を構成する導電材料は、第1実施形態の場合と同様のものを採用することができる。
放射電極504は、アンテナ装置500の主面たる上面にあって直線状に伸びている。放射電極504の両端は開放されており、放射電極504の中央には給電部516,520を形成するための間隙が設けられている。
放射電極504は、略長方形又は略正方形の断面形状を有している。放射電極504は、励振される定在波の腹と節との間隔Lの等価半径Rに対する比Lq/Rが15以下(Lq/R≦15)となるような幅w及び厚さtを有する。これにより、アンテナ装置500の帯域を著しく広げることができる。
アンテナ装置500においては、共振周波数の高周波信号を給電部516,520に平衡給電した場合、放射電極504の給電部516,520が電圧節かつ電流腹となり、放射電極504の開放端510,511が電圧腹かつ電流節となる。したがって、Lq/R≦15であるとは、放射電極504の開放端510から開放端511までの長さLの等価半径Rに対する比が30以下であることを意味している。
放射電極504は、「表面型」となっている。したがって、放射電極504は、誘電体セラミックス焼結体502の平坦な上面に設けられ、誘電体セラミックス焼結体502の平坦な上面から突出している。
<7 第6実施形態>
第6実施形態は、第5実施形態に係るアンテナ装置500の放射電極504を「埋込型」にしたダイポールアンテナであるアンテナ装置600の構成に関する。
図15は、第6実施形態に係るアンテナ装置600の構成を示す模式図である。図15は、アンテナ装置600の斜視図となっている。
図15に示すように、アンテナ装置600は、第5実施形態に係るアンテナ装置500と同様に、誘電体セラミックス焼結体602と誘電体セラミックス焼結体602に接する線状の放射電極604を備える。
放射電極604は、第5実施形態に係る放射電極504と同様に、励振される定在波の腹と節との間隔Lqの等価半径Rに対する比Lq/Rが15以下(Lq/R≦15)となるような幅w及び厚さtを有する。これにより、アンテナ装置600の帯域を著しく広げることができる。
ただし、放射電極604は、第5実施形態に係る放射電極504と異なり、「埋込型」となっている。したがって、放射電極604は、誘電体セラミックス焼結体602の上面に埋め込まれ、放射電極604が露出しているアンテナ装置600の上面は平坦となっている。
<8 第7実施形態>
第7実施形態は、第5実施形態に係るアンテナ装置500の放射電極504を「内蔵型」にしたダイポールアンテナであるアンテナ装置700の構成に関する。
図16は、第7実施形態に係るアンテナ装置700の構成を示す模式図である。図16は、アンテナ装置700の斜視図となっている。
図16に示すように、アンテナ装置700は、第5実施形態に係るアンテナ装置500と同様に、誘電体セラミックス焼結体702と誘電体セラミックス焼結体702に接する線状の放射電極704を備える。
放射電極704は、第5実施形態に係る放射電極504と同様に、励振される定在波の腹と節との間隔Lqの等価半径Rに対する比Lq/Rが15以下(Lq/R≦15)となるような幅w及び厚さtを有する。これにより、アンテナ装置700の帯域を著しく広げることができる。
ただし、放射電極704は、第5実施形態に係る放射電極504と異なり、「内蔵型」となっている。したがって、放射電極704は、アンテナ装置700すなわち誘電体セラミックス焼結体702の上面に平行な姿勢を維持して誘電体セラミックス焼結体702の内部に内蔵されている。放射電極704は、誘電体セラミックス焼結体702の上面と下面との中間に埋設されている。これにより、アンテナ装置700の構造の対称性を向上することができるので、焼成工程におけるアンテナ装置700の反りを抑制することができる。
<9 第8実施形態>
第8実施形態は、「表面型」の構造を有する第1実施形態に係るアンテナ装置100及び第5実施形態に係るアンテナ装置500に適するアンテナ装置の製造方法に関する。
図17〜図21は、第8実施形態に係るアンテナ装置の製造方法を説明する図である。図17は、第8実施形態に係るアンテナ装置の製造方法における製造の流れを示すフローチャート、図18〜図21は、第8実施形態に係るアンテナ装置の製造方法により製造されるアンテナ装置の仕掛品の模式図となっている。
「表面型」の構造を有するアンテナ装置100,500の製造にあたっては、図18に示すように、誘電体セラミックス粉末を含むゲルキャスティング用の第1のスラリーを鋳込み型838に鋳込み(ステップS801)、第1のスラリーを硬化させる(ステップS802)。このような第1のスラリーのゲルキャスト成形により、鋳込み型838の内部に第1の硬化体832が得られる。
また、第1の硬化体832の作製とは別に、図19に示すように、誘電体セラミックス粉末を含むゲルキャスティング用の第2のスラリーを鋳込み型840に鋳込み(ステップS803)、第2のスラリーを硬化させる(ステップS804)。このような第2のスラリーのゲルキャスト成形により、鋳込み型840の内部に第2の硬化体834が得られる。
第1のスラリー及び第2のスラリーは、化学反応によりゲル化して硬化するものであればよいが、例えば、誘電体セラミックス粉末と熱硬化性樹脂前駆体と分散媒とを含むものを用いることができる。熱硬化性樹脂前駆体は、ポリウレタン樹脂であることが望ましい。ただし、ここで説明したものとは異なるスラリーを用いることも差し支えない。
第1のスラリーと第2のスラリーとは、焼成工程における第1の硬化体832及び第2の硬化体834の収縮率が異なるように調製されている。収縮率を異ならせるためには、誘電体セラミックス粉末の含有率を異ならせたり、誘電体セラミックス粉末の仮焼合成度を異ならせたりすればよい。
なお、ゲルキャスト成形を2回に分けて行うのではなく、3回以上に分けて行ってもよい。また、硬化体832,834に分散媒を残存させておき、第1の硬化体832及び第2の硬化体834が柔軟性を有するようにしてもよい。これにより、第1の硬化体832及び第2の硬化体834を重ね合わせて熱圧着したときに第1の硬化体832と第2の硬化体834との間に空隙が生じることを防ぐことができる。
続いて、図20に示すように、第1の硬化体832と第2の硬化体834とを重ね合わせて熱圧着し、最終的に誘電体セラミックス焼結体102,502となる成形体830を作製する(ステップS805)。
さらに続いて、成形体830の上面に最終的に放射電極104,504となる導電材料を含む成形体836を作製する(ステップS806)。成形体836はどのように作製してもよいが、典型的には、導電材料の粉末を含むペーストをスクリーン印刷で塗布してペーストを乾燥させることにより作製する。ペーストは、例えば、導電材料の粉末と熱硬化性樹脂前駆体とを含むものを用いることができる。熱硬化性樹脂前駆体は、自己反応性のレゾール型フェノール樹脂であることが望ましい。ただし、ここで説明したものとは異なるペーストを用いることも差し支えない。
このとき、第1実施形態に係るアンテナ装置100のように誘電体セラミックス焼結体102の側面に第2の電極114及び第3の電極118を設ける必要がある場合は、成形体830の側面にも導電材料を含む成形体を作製する。
最後に、成形体830と成形体836との一体物を焼成することにより、「表面型」の構造を有するアンテナ装置100,500が完成する(ステップS807)。
このようなアンテナ装置の製造方法によれば、第1の硬化体832と第2の硬化体834との焼成工程における収縮率の違いが、成形体830と成形体836との収縮率の違いを緩和するので、アンテナ装置100,500の反りを抑制することができ、等価半径が大きな放射電極104,504を備えるアンテナ装置100,500を容易に製造することができる。
なお、「表面型」の構造を有するアンテナ装置100,500の製造に限って言えば、グリーンシート成形により誘電体セラミックス粉末を含むグリーンシートを作製し、2枚以上のグリーンシート重ね合わせて熱圧着することにより、焼成工程における収縮率が異なる2個以上の硬化体を重ね合わせた成形体を作製してもよい。
<10 第9実施形態>
第9実施形態は、「埋込型」の構造を有する第2実施形態に係るアンテナ装置200及び第6実施形態に係るアンテナ装置600に適するアンテナ装置の製造方法に関する。
図22〜図26は、第9実施形態に係るアンテナ装置の製造方法を説明する図である。図22は、第9実施形態に係るアンテナ装置の製造方法における製造の流れを示すフローチャート、図23〜図26は、第9実施形態に係るアンテナ装置の製造方法により製造されるアンテナ装置の仕掛品の模式図となっている。
「埋込型」の構造を有するアンテナ装置200,600の製造にあたっては、図23に示すように、フィルム942の上面に最終的に放射電極204,604となる導電材料を含む成形体936を作製する(ステップS901)。成形体936はどのように作製してもよいが、典型的には、導電材料の粉末を含むペーストをスクリーン印刷で塗布してペーストを乾燥させることにより作製する。ペーストは、第8実施形態において説明したものと同様のものを用いることができる。
続いて、図24に示すように、成形体936がその上面に作製されたフィルム942を鋳込み型938の内底面に設置し(ステップS902)、誘電体セラミックス粉末を含むゲルキャスティング用の第1のスラリーを鋳込み型938に鋳込み(ステップS903)、第1のスラリーを硬化させる(ステップS904)。このような第1のスラリーのゲルキャスト成形により、凹形の断面形状を有し凹部に成形体936が収容された第1の硬化体932が鋳込み型938の内部に得られる。
また、第1の硬化体932の作製とは別に、図25に示すように、誘電体セラミックス粉末を含むゲルキャスティング用の第2のスラリーを鋳込み型940に鋳込み(ステップS905)、第2のスラリーを硬化させる(ステップS906)。このような第2のスラリーのゲルキャスト成形により、鋳込み型940の内部に第2の硬化体934が得られる。第1のスラリー及び第2のスラリーは、第8実施形態において説明したものと同様のものを用いることができる。
第1のスラリーと第2のスラリーとは、焼成工程における第1の硬化体932及び第2の硬化体934の収縮率が異なるように調製されているのは、第8実施形態の場合と同様である。ゲルキャスト成形を2回に分けて行うのではなく、3回以上に分けて行ってもよいのも、第8実施形態の場合と同様である。
続いて、図26に示すように、第1の硬化体932と第2の硬化体934とを重ね合わせて熱圧着し、最終的に誘電体セラミックス焼結体202,602となる成形体930を作製する(ステップS907)。
最後に、成形体930と成形体936との一体物を焼成することにより、「表面型」の構造を有するアンテナ装置200,600が完成する(ステップS908)。このとき、第2実施形態に係るアンテナ装置200のように誘電体セラミックス焼結体202の側面に第2の電極214及び第3の電極218を設ける必要がある場合は、焼成に先立って成形体930の側面にも導電材料を含む成形体を作製する。
このようなアンテナ装置の製造方法によれば、第1の硬化体932と第2の硬化体934との焼成工程における収縮率の違いが、成形体930と成形体936との収縮率の違いを緩和するので、アンテナ装置200,600の反りを抑制することができ、等価半径が大きな放射電極204,604を備えるアンテナ装置200,600を容易に製造することができる。
<11 第10実施形態>
第10実施形態は、「内蔵型」の構造を有する第3実施形態に係るアンテナ装置300及び第7実施形態に係るアンテナ装置700に適するアンテナ装置の製造方法に関する。
図27〜図30は、第10実施形態に係るアンテナ装置の製造方法を説明する図である。図27は、第10実施形態に係るアンテナ装置の製造方法における製造の流れを示すフローチャート、図28〜図30は、第10実施形態に係るアンテナ装置の製造方法により製造されるアンテナ装置の仕掛品の模式図となっている。
「内蔵型」の製造方法を有するアンテナ装置300,700の製造にあたっては、図28に示すように、最終的に放射電極304,704となる導電材料を含む成形体1036を作製する(ステップS1001)。成形体1036はどのように作製してもよいが、典型的には、導電材料の粉末を含むペーストをスクリーン印刷で塗布してペーストを乾燥させることにより作製する。ペーストは、第8実施形態において説明したものと同様のものを用いることができる。
続いて、図29に示すように、成形体1036を鋳込み型1038の内部に設置し(ステップS1002)、図30に示すように、誘電体セラミックス粉末を含むゲルキャスティング用のスラリーを鋳込み型1038に鋳込み(ステップS1003)、スラリーを硬化させる(ステップS1004)。このようなスラリーのゲルキャスト成形により、中空の断面形状を有し中空部に成形体1036が収容された硬化体1032が鋳込み型1038の内部に得られる。
スラリーは、第8実施形態において説明したものと同様のものを用いることができる。
最後に、成形体1030と最終的に誘電体セラミックス焼結体302,702となる硬化体(成形体)1032との一体物を焼成することにより、「内蔵型」の構造を有するアンテナ装置300,700が完成する(ステップS1005)。このとき、第3実施形態に係るアンテナ装置300のように誘電体セラミックス焼結体302の側面に第2の電極314及び第3の電極318を設ける必要がある場合は、焼成に先立って成形体1030の側面にも導電材料を含む成形体を作製する。
このようなアンテナ装置の製造方法によれば、アンテナ装置300,700の構造の対象性が良好であるので、アンテナ装置300,700の反りを抑制することができ、等価半径が大きな放射電極と放射電極に接する誘電体セラミックス焼結体とを備えるアンテナ装置を容易に製造することができる。
なお、先述した第9実施形態に係るアンテナ装置の製造方法は、「内蔵型」の構造を有するアンテナ装置の製造に用いることができる。そのためには、第1の硬化体932と第2の硬化体934とを重ね合わせるときに、第1の硬化体932の表裏をひっくり返せばよい。もちろん、成形体936が成形体930の上面と下面との中間にある場合は、焼成工程における反りが発生しにくいので、第1のスラリーと第2のスラリーとを同じものとしてもよい。
<12 逆F型アンテナにおける比Lq/Rによる帯域の変化>
図31は、逆F型アンテナにおける比Lq/Rによる帯域の変化を示す図である。図31は、図10に示す第1実施形態に係る「表面型」の構造を有するアンテナ装置100において図32に示すような寸法を採用したときの放射電極の幅w及び厚さt、幅w及び厚さtから算出された等価半径R、比Lq/R並びにVSWR(電圧定在波比)が3.0以下となる比帯域を示す一覧表となっている。
図31からは、逆F型アンテナにおいては、比Lq/Rが小さくなるにつれて比帯域は広くなり、比Lq/Rが15以下となると比帯域が著しく広くなることが明らかである。
なお、第2実施形態に係る「埋込型」の構造を有するアンテナ装置200及び第3実施形態に係る「内蔵型」の構造を有するアンテナ装置300においても、比Lq/Rによる帯域の変化は同様である。
<13 逆F型アンテナにおける構造による放射電極の長さ及びアンテナ装置の効率の変化>
図33は、逆F型アンテナにおける構造による放射電極の長さ及びアンテナ装置の効率の変化を示す図である。図33は、第1実施形態に係る「表面型」の構造を有するアンテナ装置100、第2実施形態に係る「埋込型」の構造を有するアンテナ装置200及び第3実施形態に係る「内蔵型」の構造を有するアンテナ装置300において図34に示すような寸法を採用したとき、共振周波数が2GHzとなる第1の電極106,206,306の直線部分の長さLa(図34参照)とアンテナ装置100,200,300の効率とを示す一覧表となっている。なお、図34は、「表面型」の構造を有するアンテナ装置100を例として逆F型アンテナの寸法例を示しているが、「埋込型」及び「内蔵型」を有するアンテナ装置200,300においても第1の電極206,306が設けられる場所を除いては同様の寸法を採用している。
図33からは、逆F型アンテナ装置においては、「表面型」の構造を有する場合よりも「埋込型」の構造を有する場合の方が長さLaが短くなるとともに効率が高くなり、「埋込型」の構造を有する場合よりも「内蔵型」の構造を有する場合の方がさらに長さLaが短くなるとともに効率が高くなることが明らかである。
<14 ダイポールアンテナにおける比2Lq/Rによる帯域の変化>
図35は、ダイポールアンテナにおける比2Lq/Rによる帯域の変化を示す図である。図35は、図14に示す第5実施形態に係る「表面型」の構造を有するアンテナ装置500において図36に示すような寸法を採用したときの放射電極の幅w及び厚さt、幅w及び厚さtから算出された等価半径R、比2Lq/R並びにVSWR(電圧定在波比)が3.0以下となる比帯域を示す一覧表となっている。
図35からは、ダイポールアンテナにおいては、比2Lq/Rが小さくなるにつれて比帯域は広くなり比2Lq/Rが30以下、つまり、Lq/Rが15以下となると比帯域が著しく広くなることが明らかである。
なお、第6実施形態に係る「埋込型」の構造を有するアンテナ装置及び第7実施形態に係る「内蔵型」の構造を有するアンテナ装置においても、比2Lq/Rによる帯域の変化は同様である。
<15 ダイポールアンテナにおける構造による放射電極の長さ及びアンテナ装置の効率の変化>
図37は、ダイポールアンテナにおける構造による放射電極の長さ及びアンテナ装置の効率の変化を示す図である。図37は、第5実施形態に係る「表面型」の構造を有するアンテナ装置500、第6実施形態に係る「埋込型」の構造を有するアンテナ装置600及び第7実施形態に係る「内蔵型」の構造を有するアンテナ装置700において図38に示すような寸法を採用したときの共振周波数が2GHzとなる放射電極の長さLaとアンテナ装置500,600,700の効率とを示す一覧表となっている。なお、図38は、「表面型」の構造を有するアンテナ装置500を例としてダイポールアンテナの寸法例を示しているが、「埋込型」及び「内蔵型」を有するアンテナ装置600,700においても放射電極604,704が設けられる場所を除いては同様の寸法を採用している。
図37からは、ダイポールアンテナにおいては、「表面型」の構造を有する場合よりも「埋込型」の構造を有する場合の方が長さLaが短くなるとともに効率が高くなり、「埋込型」の構造を有する場合よりも「内蔵型」の構造を有する場合の方がさらに長さLaが短くなるとともに効率が高くなることが明らかである。
<16 その他>
この発明は詳細に説明されたが、上記の説明は、全ての局面において例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。特に、各実施形態において説明した事項を組み合わせて用いることは当然に予定されている。
放射電極の等価半径Rと長さLとの望ましい関係を説明する斜視図である。 比Lq/Rによる比帯域RBWの変化を説明する図である。 比Lq/Rによる比帯域RBWの変化を説明する図である。 アンテナ装置の望ましい構造を説明する斜視図である。 アンテナ装置の望ましい構造を説明する斜視図である。 アンテナ装置の望ましい構造を説明する斜視図である。 構造による放射電極の長さ及びアンテナ装置の効率の変化を説明する図である。 構造による放射電極の長さ及びアンテナ装置の効率の変化を説明する図である。 比誘電率による放射電極の長さ及びアンテナ装置の効率の変化を説明する図である。 第1実施形態に係るアンテナ装置の構成を示す斜視図である。 第2実施形態に係るアンテナ装置の構成を示す斜視図である。 第3実施形態に係るアンテナ装置の構成を示す斜視図である。 第4実施形態に係るアンテナ装置実装体の構成を示す斜視図である。 第5実施形態に係るアンテナ装置の構成を示す斜視図である。 第6実施形態に係るアンテナ装置の構成を示す斜視図である。 第7実施形態に係るアンテナ装置の構成を示す斜視図である。 第8実施形態に係るアンテナ装置の製造方法における製造の流れを示すフローチャートである。 第8実施形態に係るアンテナ装置の製造方法により製造されるアンテナ装置の仕掛品の断面図である。 第8実施形態に係るアンテナ装置の製造方法により製造されるアンテナ装置の仕掛品の断面図である。 第8実施形態に係るアンテナ装置の製造方法により製造されるアンテナ装置の仕掛品の断面図である。 第8実施形態に係るアンテナ装置の製造方法により製造されるアンテナ装置の仕掛品の断面図である。 第9実施形態に係るアンテナ装置の製造方法における製造の流れを示すフローチャートである。 第9実施形態に係るアンテナ装置の製造方法により製造されるアンテナ装置の仕掛品の断面図である。 第9実施形態に係るアンテナ装置の製造方法により製造されるアンテナ装置の仕掛品の断面図である。 第9実施形態に係るアンテナ装置の製造方法により製造されるアンテナ装置の仕掛品の断面図である。 第9実施形態に係るアンテナ装置の製造方法により製造されるアンテナ装置の仕掛品の断面図である。 第10実施形態に係るアンテナ装置の製造方法における製造の流れを示すフローチャートである。 第10実施形態に係るアンテナ装置の製造方法により製造されるアンテナ装置の仕掛品の断面図である。 第10実施形態に係るアンテナ装置の製造方法により製造されるアンテナ装置の仕掛品の断面図である。 第10実施形態に係るアンテナ装置の製造方法により製造されるアンテナ装置の仕掛品の断面図である。 逆F型アンテナにおける比Lq/Rによる帯域の変化を示す図である。 逆F型アンテナの寸法例を示す斜視図である。 逆F型アンテナにおける構造による放射電極の長さ及びアンテナ装置の効率の変化を示す図である。 逆F型アンテナの寸法例を示す斜視図である。 ダイポールアンテナにおける比2Lq/Rによる帯域の変化を示す図である。 ダイポールアンテナの寸法例を示す斜視図である。 ダイポールアンテナにおける構造による効率の変化を示す図である。 ダイポールアンテナの寸法例を示す斜視図である。
符号の説明
100,200,300,500,600,700 アンテナ装置
102,202,302,502,602,702 誘電体セラミックス焼結体
104,204,304,504,604,704 放射電極
420 アンテナ装置実装体
830,836,930,936,1030 成形体
832 第1の硬化体
834 第2の硬化体
932 第1の硬化体
934 第2の硬化体
1032 硬化体
1302 放射電極
1304 定在波
1306 腹
1308 節
1402,1406,1410 誘電体セラミックス焼結体
1404,1408,1412 放射電極

Claims (5)

  1. 誘電体セラミックス焼結体と、
    前記誘電体セラミックス焼結体に接し、共振周波数で励振したときの定在波の腹と節との間隔Lqの等価半径Rに対する比Lq/Rが15以下である線状の放射電極と、
    を備えるアンテナ装置。
  2. 前記誘電体セラミックス焼結体の内部に前記放射電極を内蔵した構造を有する、
    請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記誘電体セラミックス焼結体の表面に前記放射電極を埋め込んで前記放射電極が露出している埋め込み面を平坦にした構造を有する、
    請求項1に記載のアンテナ装置。
  4. (a) 誘電体セラミックス粉末を含むスラリーをゲルキャスト成形して誘電体セラミックス粉末を含む成形体を作製する工程と、
    (b) 前記工程(a)の前又は後に導電材料を含む成形体を作製する工程と、
    (c) 前記工程(a)において作製した成形体と前記工程(b)において作製した成形体との一体物を焼成する工程と、
    を備えるアンテナ装置の製造方法。
  5. 前記工程(a)は、ゲルキャスト成形を2回以上に分けて行い、前記工程(c)における収縮率が異なる2個以上の硬化体が重ね合わせされた成形体を作製する、
    請求項4に記載のアンテナ装置の製造方法。
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