JP2010015764A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明に係る誘導加熱調理器によれば、温度センサに対する漏れ磁界による悪影響を極力低減することにより、測定誤差の少ない温度測定を可能とすることができる。
【解決手段】本発明に係る誘導加熱調理器は、トッププレートと、トッププレートの下方に配設され、半径方向に分割されたドーナツ状の内側および外側の加熱コイルと、加熱コイルの中心付近から半径方向に延びる複数の高透磁率部材と、加熱コイルに高周波電流を供給するための電源回路と、加熱コイルまたはトッププレートの温度を検出するための温度センサとを備える。高透磁率部材のそれぞれは、間隙領域および外側領域において垂直方向に延び、トッププレートとは離間して形成された間隙突起部および外側突起部を有し、温度センサが間隙領域に配置される。
【選択図】図3

Description

本発明は、温度センサを有する誘導加熱調理器に関し、とりわけ温度センサが誘導加熱コイルから生じる交流磁場の影響を受けにくい誘導加熱調理器に関するものである。
いわゆるIHクッキングヒータなどの誘導加熱調理器は、渦巻状に捲回された加熱コイルに数十kHzの交流電流を通電したときに生じる交流磁場により、導電体からなる鍋などの調理器具に渦電流を形成して、調理器具自体を加熱するものである。
従来式のIHクッキングヒータが例えば特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の電磁調理器は、概略、加熱コイルと、加熱コイルの下方に配置された複数の棒状のフェライトと、加熱コイルの上方に配置されたガラスなどで形成されたトッププレートとを有する。フェライトとは、一般には、酸化鉄を主成分とするセラミックスの総称のことであるが、特許文献1においては非導電性で高透磁率を有し、強磁性を有する部材を示している。特許文献1の発明によれば、半径方向に延びる複数の棒状フェライトは、その内部で渦電流が形成されることなく、加熱コイルにより生じる磁路の磁気抵抗を下げ、加熱コイルが発生する磁界を増大させることにより、鍋の発熱効率を増加させることができる(図3)。
また加熱コイルは、鍋底の発熱温度分布を均一にするため、半径方向に分割された2つの内側および外側の加熱コイルを用いられる場合がある(図3)。より具体的には、内側コイルと外側コイルのターン数比を調整することにより、鍋底の渦電流分布を調整して、鍋底の発熱温度分布がより均一となるように制御することができる。
一方、特許文献2に記載の誘導加熱調理器は、特許文献1の電磁調理器と同様の構成を有し、フェライトが第1および第2のコイル体の間に大断面積部を有し(図11)、鍋の発熱効率を向上させようとするものである。
特開平3−226989号公報 特開2007−328917号公報
一般に、誘導加熱調理器は、加熱コイルまたはトッププレートの温度を検出するための温度センサを有し、これらの検出温度をフィードバックして、加熱コイルへ供給すべき適正な電流を制御している。したがって、鍋底を目標とする温度に正確に制御する上で、温度センサによる温度検出には高い精度が求められる。
ところが加熱コイルは、上述のように、高周波磁場を形成して鍋底を発熱させるものであるので、温度センサが加熱コイル付近に配置された温度センサは、とりわけ電気抵抗式のサーミスタであるとき、加熱コイルから生じる漏れ磁界により、サーミスタ自体が誘導加熱され、トッププレートの実際の温度より高い温度を検出することがある。また温度センサが光学式の赤外線センサであっても、そのリード線に漏れ磁界が加わると、電圧が誘起され、検出結果に測定誤差が生じ得る。こうした場合、温度検出回路にフィルタ回路を設けて、動作条件によって温度検出値に補正を行う必要があり、温度検出回路が大型化し、制御手法の煩雑化を招いていた。
特許文献1には、そもそも温度センサに関する記載は一切なく、漏れ磁界による温度センサの検出精度の低下といった解決課題についても何ら言及するものではない。
また特許文献2には、内側および外側の加熱コイルの間の空隙に複数のセンサが設けられることについては記載されているが、漏れ磁界による温度センサの検出精度の低下という問題については記載がなく、とりわけ空隙の中でも、加熱コイルから生じる交流磁場の影響を受けにくい配置位置については何ら記載されていない。
本発明に係る誘導加熱調理器は、トッププレートと、トッププレートの下方に配設され、半径方向に分割されたドーナツ状の内側および外側の加熱コイルと、加熱コイルの中心付近から半径方向に延びる複数の高透磁率部材と、加熱コイルに高周波電流を供給するための電源回路と、加熱コイルまたはトッププレートの温度を検出するための温度センサとを備え、ドーナツ状の内側の加熱コイルより半径方向内側に内側領域、内側および外側の加熱コイルの間に間隙領域、ならびに外側の加熱コイルより半径方向外側に外側領域が形成される。そして、高透磁率部材のそれぞれは、間隙領域および外側領域において垂直方向に延び、トッププレートとは離間して形成された間隙突起部および外側突起部を有し、温度センサが間隙領域に配置されることを特徴とするものである。
本発明に係る誘導加熱調理器によれば、温度センサに対する漏れ磁界による悪影響を極力低減することにより、測定誤差の少ない温度測定を可能にし、高精度な温度制御を実現することができる。
以下、添付図面を参照して本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態を説明する。各実施の形態の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語(例えば、「上方」および「下方」など)を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は本発明を限定するものでない。
実施の形態1.
図1〜図10を参照しながら、本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態1について以下詳細に説明する。図1は、本発明に係る誘導加熱調理器1の全体を概略的に図示する斜視図である。図2は、図1のII−II線から見たときの誘導加熱調理器1の一部を示す断面図である。図3は、図2に示す誘導加熱調理器1を下から見た平面図である。図1に示すように、誘導加熱調理器1は、概略、ハウジング5と、その最上部に配設されたトッププレート6と、誘導加熱部7と、ユーザが加熱能力を調整するための操作部8とを有する。
また誘導加熱調理器1は、図2および図3に示すように、ハウジング5内に収容され、トッププレート6(誘導加熱部7)の下方に配設された内側および外側の加熱コイル10,12と、複数のフェライト部材(高透磁率部材)20とを有し、トッププレート6上には金属などで作製された鍋(被加熱体)9が簡略的に図示されている。
内側および外側の加熱コイル10,12は、導電線をドーナツ状に捲回して形成されたものであって、互いに対して半径方向に分割されている。すなわち、ドーナツ状の内側の加熱コイル10より半径方向内側には内側領域21、内側および外側の加熱コイル10,12の間には間隙領域22、そして外側の加熱コイル12より半径方向外側には外側領域23が形成されている(図2)。なお、これに限定されるものではないが、内側の加熱コイル10が約20mmの内径および約50mmの外径を有し(R=約20mm〜約50mm)、外側の加熱コイル12が約70mmの内径および約100mmの外径を有する(R=約70mm〜約100mm)ものであってもよい。
さらに複数のフェライト部材20のそれぞれは、非導電性で高透磁率を有する強磁性材料からなり、内側および外側の加熱コイル10,12の中心付近から半径方向に延び(図3)、これに限定されるものではないが、ほぼ中心から約110mmまで延びるものであってもよい。
任意ではあるが、誘導加熱調理器1は、内側領域21において上方に延びるコア部材14を有していてもよく、コア部材14は、各フェライト部材20の内径側端部に接触して、あるいは離間して配置してもよい。さらに択一的には、各フェライト部材20を内側領域21において一体に形成することにより、コア部材14を構成してもよい。コア部材14が各フェライト部材20に接触して、あるいは一体に形成された場合は、コア部材14が各フェライト部材20とは離間して配置された場合に比して、内側領域21における漏れ磁界を低減させることができる。
実施の形態1に係る各フェライト部材20は、図2に示すように、間隙領域22および外側領域23において、上方に延びる間隙突起部32および外側突起部33を有する。したがって、内側および外側の加熱コイル10,12で生じた高周波磁場は、フェライト部材20および鍋底9において閉磁路(図2の破線30で示す)を形成するが、間隙突起部32および外側突起部33の高い透磁率に起因して周囲の磁束が引きつけられ、鍋底9における発熱効率を増大させることができる。換言すると、間隙突起部32および外側突起部33の周囲においては、磁束がこれらの突起部に引きつけられるので、突起部32,33を設けない場合に比して、磁束は弱められることになる。したがって、加熱コイルから生じる漏れ磁界(すなわちフェライト部材20を通らない磁界)に起因して、検出精度が低下するおそれのある温度センサ16は、漏れ磁界が極力小さい位置に配置することにより、測定誤差を低減することができる。
そこで本発明者は、漏れ磁界の小さい位置に関する考察を以下のように行った。まず、本発明に係る誘導加熱調理器1とは異なり、コア部材14、間隙突起部32および外側突起部33が配設されない従来式のフェライト部材を用いて構成された誘導加熱調理器に関し、間隙領域22および外側領域23の所定の半径方向位置(R=60mmおよびR=100mm)において、図3に示すように、所定の基線B(1つのフェライト部材20の中心線)からの角度θ(10°<θ<35°、θ=10°および35°のときを破線で示す。)に依存して変化する漏れ磁界の強度(φ)を有限要素法にて求める。次に、本発明に係る誘導加熱調理器1に関し、もれ磁界の強度(φ)を同様に求める。そして、従来式の誘導加熱調理器による漏れ磁界の強度(φ)に対する本発明に係る誘導加熱調理器による漏れ磁界の強度(φ)の磁界比(φ/φ)を漏れ磁界比としてプロットして、図4に示すグラフを得た。
図4に示すように、漏れ磁界比(φ/φ)は、半径方向位置が100mmの場合(R=100mm)、角度θが22.5°のとき最小値が得られた。これは隣接する2つのフェライト部材20の中間位置において、本発明に係る誘導加熱調理器1の漏れ磁界の強度(φ)は最も小さくなることを意味する。すなわち、漏れ磁界に影響を受けやすい温度センサ16は、外側領域23においては隣接する2つのフェライト部材20から同一の距離を隔てた位置(中間位置)に配置することが好ましいこと示唆するものである。したがって、本発明に係る誘導加熱調理器1は、図3に示すように、外側領域23においては隣接するフェライト部材20からほぼ等距離にある位置に配置される温度センサ16bを有する。
一方、漏れ磁界比(φ/φ)は、半径方向位置60mmに配置された場合、すなわち間隙領域22に配置された場合、予想に反して、角度θが22.5°のとき最大値が得られ、フェライト部材20に近づくにつれ小さくなることが明らかとなった。したがって、本発明に係る誘導加熱調理器は、図3に示すように、間隙領域22においては、フェライト部材20にできるだけ接近して、あるいはフェライト部材20(間隙突起部32)に実質的に当接して配置される温度センサ16aを有することが好ましい。
このように本発明によれば、漏れ磁界に起因して誤差範囲が拡大するおそれのあるサーミスタなどの温度センサは、外側領域23においては、隣接するフェライト部材20からほぼ等距離にある位置に配置し(温度センサ16b)、間隙領域22においては、フェライト部材20にできるだけ接近して、あるいはフェライト部材20に実質的に当接して配置することにより(温度センサ16a)、精度の高い温度制御を実現することができる。
なお、上述の特許文献1の電磁調理器のフェライトがトッププレートの裏面に固着されているのに対し、本発明の誘導加熱調理器1によれば、コア部材14、間隙突起部32および外側突起部33は、トッププレート6とは十分に離間している。特許文献1に記載の発明において、フェライトがトッププレートの裏面に固着された場合、フェライトと鍋底との間に、加熱コイルを駆動する高周波電流と同じ周期の吸引電磁力が生じ、フェライトおよびトッププレートが高周波振動し、うなり音が発生して、いわゆる「鍋鳴り」という現象が生じるおそれがある。こうした状態で使用し続けると、振動によりフェライトに重大な不具合(破損)をもたらしかねない。一方、本発明の誘導加熱調理器1によれば、コア部材14、間隙突起部32および外側突起部33は、トッププレート6に固着されていないので、「鍋鳴り」現象や振動による不具合を未然に防止することができる。
本発明によれば、コア部材14、間隙突起部32および外側突起部33は、トッププレート6と十分に離間している限り、図5に示すように加熱コイル10,12よりも高さhだけ上方に突出させて、トッププレート6にできるだけ接近させて、鍋底9に伝わる磁場を強くすることが好ましい。ただし、「鍋鳴り」現象や振動による不具合をより確実に防止して、信頼性の高い電磁調理器を実現するためには、コア部材14、間隙突起部32および外側突起部33が加熱コイル10,12を超えて高く上方に延びないように設計することが好ましい。
本発明に係る電磁調理器は、上述のように、フェライト部材20は外側領域23に外側突起部33、間隙領域22に間隙突起部32を有するものとして説明したが、本発明者は、さらなる比較例として、外側領域23または間隙領域22に突起部を設けない、さまざまな構成を有する電磁調理器において、漏れ磁界がどのように変化するか、以下のような考察を加えた。
すなわち、i)図6(a)に示すように、内側領域21にコア部材14を設け、間隙領域22に間隙突起部32を設けず、外側領域23に外側突起部33を設けない電磁調理器、ii)図6(b)に示すように、内側領域21にコア部材14を設け、間隙領域22および外側領域23にそれぞれ間隙突起部32および外側突起部33を設ける電磁調理器(本発明に係る電磁調理器)、iii)図6(c)に示すように、内側領域21にコア部材14を設け、間隙領域22に間隙突起部32を設けず、外側領域23に外側突起部33を設ける電磁調理器、およびiv)図6(d)に示すように、内側領域21にコア部材14を設け、間隙領域22に間隙突起部32を設け、外側領域23に外側突起部33を設けない電磁調理器について、所定の半径方向位置(R=60mm)における、基線Bからの角度θ(10°<θ<22.5°)に依存して変化する漏れ磁界の強度を、図6(a)に示す電磁調理器のθ=22.5°のときの値を1として、漏れ磁界比としてプロットして、図7(a)に示すグラフを得た。
図7(a)のグラフから明らかなように、本発明に係る電磁調理器1が任意の角度において漏れ磁界比が最も小さい。そのため、漏れ磁界に影響を受けやすい温度センサ16aは、内側領域21の同一位置に配置する場合、本発明のような突起部32,33を有するフェライト部材20を電磁調理器1に搭載することにより、他の突起部構成を有するものより精度の高い温度検出を実現することができる。
同様に、図6(a)〜(d)に示す構成を有する電磁調理器において、所定の半径方向位置(R=64mm)における漏れ磁界の強度の角度依存性を示す図7(b)のグラフにおいても、本発明に係る電磁調理器1が任意の角度において漏れ磁界比が最も小さい。したがって、温度センサ16aは、間隙領域22の同一位置に配置する場合、本発明のような突起部32,33を有するフェライト部材20を電磁調理器1に搭載することにより、他の突起部構成を有するものより精度の高い温度検出を実現することができる。
また図6(a)〜(d)の構成を有する電磁調理器において、所定の角度(θ=10°)における漏れ磁界比の半径方向位置に関する依存性についてプロットして、図8に示すグラフを得た。このとき図6(a)に示す電磁調理器の半径方向位置が60mmであるときの漏れ磁界の強度を1とした。図8のグラフから明らかなように、上記電磁調理器はすべて半径方向位置が61mmであるときに最小値が得られるが、中でも、本発明に係る電磁調理器1の漏れ磁界比が最も小さい。したがって、温度センサをθ=10°の位置に配置する場合、本発明に係る電磁調理器1の温度センサ16aが最も漏れ磁界の影響を受けにくく、高精度に温度を検出することができる。
一方、図9(a)および(b)は、図6(a)〜(d)の構成を有する電磁調理器において、所定の半径方向位置(R=90mmおよび100mm)における漏れ磁界の強度の角度依存性を示すグラフである。図9(a)および(b)から分かるように、図6(b)および図6(c)に示す外側突起部33を有するものと、図6(a)および図6(d)に示す外側突起部33を有さないものとの間で明確な差異があり、前者の漏れ磁界は後者に比べて勾配が急峻である。すなわち前者(外側突起部33を設けないもの)の漏れ磁界は、小さい角度位置においては、後者(外側突起部33を設けないもの)の漏れ磁界より小さいが、隣接するフェライト部材20の中間位置(θ=22.5°)においては、後者の漏れ磁界より大きくなる。したがって、上述のように、温度センサによる測定誤差の少ない温度検出を実現するためには、外側突起部33を有するフェライト部材20の周方向の中間位置に温度センサ16bを配置して漏れ磁界による悪影響を極力抑えることが好ましい。
さらに、図6(a)〜(d)の構成を有する電磁調理器において、所定の角度(θ=22.5°)における漏れ磁界の強度の半径方向位置に関する依存性についてプロットして、図10に示すグラフを得た。図10から明らかなように、漏れ磁界は外側の加熱コイル12から遠ざかるほど小さくなるので、温度センサ16bの配置位置としては外側の加熱コイル12から遠く離れるほど好ましいが、鍋底9が小さく、温度センサ16bが鍋底9より外側に配置された場合、正確な検出ができない場合もある。
実施の形態2.
次に、図11を参照しながら、本発明に係る電磁調理器の実施の形態2について以下詳細に説明する。実施の形態2に係る電磁調理器2は、フェライト部材20の間隙突起部32および外側突起部33が周方向にも突出する点を除き、実施の形態1の電磁調理器1と同様の構成を有するので、重複する内容については説明を省略する。
図11は、図3と同様の電磁調理器2の平面図である。上述のように、実施の形態2に係る電磁調理器2は、フェライト部材20の間隙突起部32および外側突起部33が、間隙領域22および外側領域23において、垂直方向のみならず、周方向にも突出するものである。
なお、図11ではフェライト部材20の間隙突起部32および外側突起部33の両方が周方向にも突出するものとして図示したが、例えば間隙領域22における間隙突起部32のみが周方向にも突出するようにしてもよい。
一般に、フェライト部材20の周囲の漏れ磁界は、磁界に対して垂直な方向のフェライト部材20の断面積に比例してより小さくなる。したがって、実施の形態2のフェライト部材20は、図11に示すように、間隙突起部32および外側突起部33の断面積をより大きくすることにより、フェライト部材20の周囲の漏れ磁界を小さくして、隣接するフェライト部材20の間に配置される温度センサ16に対する磁場の影響をさらに低減して、より精緻な温度検出を実現することができる。実施の形態2においても、間隙領域22における温度センサ16aは、フェライト部材20により接近して配置し、より好適にはフェライト部材20に実質的に当接して配置され、外側領域23における温度センサ16bは、隣接するフェライト部材20からほぼ等距離にある位置に配置される。
また図11に示すように、実施の形態2に係るフェライト部材20の間隙突起部32および外側突起部33の鍋底9に対向する面積を大きくすると、鍋底9に作用する磁場(電磁力)を増大させることができるので、さらなる効果として、鍋底9をより効率的に加熱することができる。
以上説明した実施の形態では、8本のフェライト部材20を同じ角度間隔(45°)で配置した電磁調理器について説明したが、本発明は、例えば6本のフェライト部材20を同じ角度間隔(60°)で配置したもの、あるいは10本のフェライト部材20を同じ角度間隔(36°)で配置したものなど、8本以上またはそれ以下のフェライト部材20を有する電磁調理器に適用することができる。
また、上記実施の形態では、温度センサ16a,16bが漏れ磁界に影響を受けやすいサーミスタなどの抵抗式温度センサを用いて説明したが、本発明は、漏れ磁界が温度センサに接続されるリード線にも影響を与え得るので、任意の温度センサを有する電磁調理器に適用することができる。
本発明に係る実施の形態1による誘導加熱調理器の全体を概略的に示す斜視図である。 図1のII−II線から見たときの誘導加熱調理器の一部を示す断面図である。 図3は、図2に示す誘導加熱調理器を下から見た平面図である。 本発明に係る誘導加熱調理器による漏れ磁界比の角度依存性を示すグラフである。 実施の形態1の変形例による誘導加熱調理器を示す図2と同様の断面図である。 (a)は内側領域にコア部材を設け、間隙領域および外側領域に突起部を設けない電磁調理器、(b)は内側領域にコア部材を設け、間隙領域および外側領域にそれぞれ間隙突起部および外側突起部を設ける電磁調理器、(c)は内側領域にコア部材を設け、間隙領域に間隙突起部を設けず、外側領域に外側突起部を設ける電磁調理器、そして(d)は内側領域にコア部材を設け、間隙領域に間隙突起部を設け、外側領域に外側突起部を設けない電磁調理器を示す図2と同様の断面図である。 図6(a)〜(d)に示す電磁調理器関し、(a)は所定の半径方向位置(R=60mm)における漏れ磁界比の角度依存性を示すグラフであり、(b)は所定の半径方向位置(R=64mm)における漏れ磁界比の角度依存性を示すグラフである。 図6(a)〜(d)に示す電磁調理器関し、所定の角度(θ=10°)における漏れ磁界比の半径方向位置に関する依存性を示すグラフである。 図6(a)〜(d)に示す電磁調理器関し、(a)は所定の半径方向位置(R=90mm)における漏れ磁界比の角度依存性を示すグラフであり、(b)は所定の半径方向位置(R=100mm)における漏れ磁界比の角度依存性を示すグラフである。 図6(a)〜(d)に示す電磁調理器関し、所定の角度(θ=22.5°)における漏れ磁界比の半径方向位置に関する依存性を示すグラフである。 実施の形態2による誘導加熱調理器を示す図3と同様の平面図である。
符号の説明
1,2:誘導加熱調理器、5:ハウジング、6:トッププレート、7:誘導加熱部、8:操作部、9:鍋底(被加熱体)、10:内側の加熱コイル、12:外側の加熱コイル、14:コア部材、16a,16b:温度センサ、20:フェライト部材(高透磁率部材)、21:内側領域、22:間隙領域、23:外側領域、30:閉磁路、32:間隙突起部、33:外側突起部。

Claims (8)

  1. トッププレートと、
    前記トッププレートの下方に配設され、半径方向に分割されたドーナツ状の内側および外側の加熱コイルと、
    前記加熱コイルの中心付近から半径方向に延びる複数の高透磁率部材と、
    前記加熱コイルに高周波電流を供給するための電源回路と、
    前記加熱コイルまたは前記トッププレートの温度を検出するための温度センサとを備え、
    前記ドーナツ状の内側の加熱コイルより半径方向内側に内側領域、前記内側および外側の加熱コイルの間に間隙領域、ならびに前記外側の加熱コイルより半径方向外側に外側領域が形成され、
    前記高透磁率部材のそれぞれは、前記間隙領域および前記外側領域において垂直方向に延び、トッププレートとは離間して形成された間隙突起部および外側突起部を有し、
    前記温度センサが前記間隙領域に配置されていることを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 各高透磁率部材が内側領域において垂直方向に延び、トッププレートとは離間して形成された内側突起部を有するか、あるいは
    前記高透磁率部材とは別体の高い透磁率を有するコア部材が前記内側領域において垂直方向に延び、前記トッププレートとは離間するように配設されることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 温度センサは、間隙領域において高透磁率部材により近接して配置されることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  4. 温度センサは、間隙領域において高透磁率部材に実質的に当接して配置されることを特徴とする請求項3に記載の誘導加熱調理器。
  5. さらなる温度センサが外側領域において、隣接する高透磁率部材からほぼ等距離にある位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  6. 間隙突起部および外側突起部は、内側および外側の加熱コイルを超えて高く上方に延びないことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  7. 各高透磁率部材の間隙突起部および外側突起部は、周方向にも突出することを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  8. 温度センサはサーミスタであることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
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