JP2010013812A - 防雪柵 - Google Patents

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Abstract

【課題】 防雪柵に平行または僅か傾斜方向から吹き付ける吹雪や地吹雪を効果的に整流し、風上がわ壁面の直近付近に雪の吹き溜まりが発生してしまうのを確実に防止でき、しかも風上がわ壁面中央付近の圧力を高めることによって上方を通過する吹雪の風圧および風速を強め、より遠くまで吹き飛ばすことができる新たな防雪技術を提供する。
【解決手段】 各支柱体2,2,……の道路Wと反対側となるがわに、塀構造における枠控え風の枠体5,5,……を取り付け、各枠体5空間内に、同枠体5を支持部とし、前記防風雪板3および誘導斜板4に対する斜風Bを、該防風雪板3および/または誘導斜板4が本来有する防風雪誘導方向に合流するよう強制誘導するようにした斜風誘導板6,6,……が、最適姿勢に調整自在とする角度調節機構7,7,……を介して着脱可能に組み込まれてなる防雪柵1である。
【選択図】 図4

Description

この発明は、防雪柵に関するものであり、柵に平行または傾斜した方向から吹き付ける風雪にも対応可能な防雪柵を製造する分野は勿論のこと、その輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
(着目点)
我が国は比較的緯度が低い割に、冬季には大陸からの寒気団に伴った季節風の吹き付けを受け、国土の広い範囲に積雪があり、路面の着雪や凍結等によって自動車交通網などに多大な不利益を被ることがあり、特に降雪地帯にあっては轍にハンドルを取られたり、吹雪による視程悪化や局地的に発生する地吹雪、前方車両が巻き上げる雪煙等によって突然視界が閉ざされた場合等、様々な要因によって事故が多発する危険性が高まることとなってしまい、こうした道路上の安全を確保するものとして吹止め柵、吹払い柵、吹上げ防止柵等といった様々な施設が気象条件や沿道環境、道路構造等に応じて選択、設置されている。
一般的な防雪柵1は、図12の道路脇に設置した従来型防雪柵の平面図、および図13の道路脇に設置した従来型防雪柵の図12中A−A部分の側面図に示されるように、道路Wの吹雪の風上側となる路側に沿って所定間隔を隔てて立設された複数本の支柱体2,2,……と、それら支柱体2,2,……間に掛け渡し、地上付近から上下中途付近に至る範囲に鉛直状壁面を形成し、それよりも上側に向かう程、道路W(風下側)に向けて傾斜させた姿勢に支持するよう固定した複数枚の防風雪板3,3,……とからなり、同図12および図13中に波線矢印B,B,……で示すように、防雪柵1に対し略正面の水平方向から吹き付けた風雪Bは、地上付近から上下中途付近に至る範囲の鉛直状壁面に吹き付けたものが、一気に堰き止められて壁面に沿って上下左右方向に流出しようとして空気圧力が高まり、地面に向かう風圧成分は逃げ場を失い、また水平方向に向かう風圧成分は、防雪柵1が道路Wに沿って或程度長く設置されているため、やはり逃げ場を失うこととなり、最も抵抗の低い上方に向けて一斉に流出し、防雪柵1の防風雪板3,3,……上縁を通って風速を増し、道路Wの上側を乗り越えるように形成されている。
しかしながら、図14の斜め方向から風雪が吹き付けた従来型防雪柵の平面図、および図15の斜め方向から風雪が吹き付けた従来型防雪柵の図14中A−A部分の側面図に示すように、道路Wの吹雪の風上側であって、防風雪板3,3,……に対して斜め方向から吹き付けるような吹雪となった場合には、前記図12および図13に示した、防風雪板3,3,……に正面から吹き付ける場合とは大きく異なり、図14および図15中に波線矢印B,B,……で示すように、防雪柵1に対し斜め方向から吹き付けた風雪Bが、地上付近から上下中途付近に至る範囲の鉛直状壁面に吹き付け、同鉛直状壁面に沿って風下がわに流れてしまい、該防雪柵1の風上がわ壁面中央付近の空気圧力が高まらず、図15中の波線矢印B,B,……に示すように、防風雪板3,3,……上縁を回り込んだ吹雪が、失速状となって道路W中央付近に吹き付けてしまい、さらに、道路W上に舞い降る雪も吹き飛ばすことができなくなってしまうなど、充分な防雪効果を得ることができないという欠点を有していた。
(従来の技術)
こうした状況を憂慮し、例えば、下記の特許文献1(1)に提案されているものに代表されるように、両側の支柱の間に複数の防雪板を多段状にかつ折畳み可能に設けるとともに、最上段の防雪板の上に、風向を変えかつ吹き上げて飛ばす変風向吹上げ板を数段傾斜可能に配置してなるものや、同特許文献1(2)に見られるような、防雪柵の風上側であって道路とは反対側に、防雪柵の並ぶ方向に対して垂直を含む一定角方向に、一定幅一定高さの整風板を鉛直に一定間隔で取り付け、各整風板が斜め方向からの風雪を堰き止めて防雪柵正面の空気圧力を高め、防風雪板上縁を通過する吹雪の風速を高めて高い防雪効果を得ようとしたものなどが散見される。
しかし、前者特許文献1(1)に示されているような防雪柵は、最上段の防雪板上に設けた変風向吹上げ板が、斜め方向から吹き付ける風雪の通過方向を所望方向に誘導可能なものとしているが、斜め方向から吹き付けた吹雪を堰き止めて風圧を高めるという効果は全く得られないものであって、弱い吹雪の場合には効率的な防雪効果が期待できないという欠点を有するものであり、また、後者の特許文献1(2)の防雪柵のように、防雪柵の風上側に複数枚の整風板を設けたものは、それら整風板が斜め方向から吹き付ける吹雪を堰き止めて、防雪板風上がわ壁面付近の空気圧力を高めるという効果を得ることができるものの、斜め方向から吹き付ける風雪の殆どを堰き止めてしまうため、風から降り落とされた雪が防雪柵の風上がわ直近に吹き溜まってしまう虞があり、その大量の雪によって各整風板が雪中に埋もれてしまった場合には、斜め方向からの吹雪の堰き止め作用が無くなり、最上段の防雪板上縁を通過する吹雪の風速を高める効果が得られなくなってしまうことが懸念されるものであった。
(1)特開2005−232957号公報 (2)実用新案登録第3097796号公報
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある各種防雪柵の中、最上段の防雪板の上に変風向吹上げ板を配設してなるようなものにあっては、防雪柵に対して平行か、または僅かに傾斜した方向から吹き付ける吹雪の方向を、上方に向けて誘導することが可能となるが、斜め方向から吹き付ける吹雪の風圧や風速を大幅に高めてより遠くまで吹き飛ばすという効果を得ることができず、弱い吹雪の場合には充分な防雪効果が得られなくなる虞があるという欠点があり、また、防雪柵の風上側に、複数枚の垂直状整風板を所定の間隔毎に立設したようなものでは、防雪柵に平行状または僅かに斜め方向から吹き付ける吹雪を堰き止め、防雪柵の風上側壁面の空気圧力を高めて、同防雪柵を乗り越えて通過して行く風雪の圧力および速度を高めることができるものとなっているが、防雪柵の道路とは反対がわの風上に面するがわに雪の吹き溜まりが発生してしまう虞があり、大量の雪を伴う風雪に曝された場合には、整風板それ自体が積雪中に埋没してしまい、斜め方向からの風雪を吹き飛ばす機能が損なわれてしまう虞があるという欠点を残すものであり、さらにその他にも、防雪柵の風上がわとなる壁面上下中途適所に、斜め方向からの吹雪を上向きに誘導可能な数枚の傾斜状誘導板を設置してなるものが存在するが、こうした形式のものは、地上付近の地吹雪を誘導したり、堰き止めたりすることは全くできないという致命的な欠点を有しており、何れも平行または僅かに傾斜した方向から吹き付ける吹雪や地吹雪を効果的に整流し、風上がわの直近付近に雪の吹き溜まりが発生するのを防止することができ、しかも防雪柵上端を通過する吹雪の風速を高めて、より遠くまで吹き飛ばすことができるという技術については未だ存在しないという状況にある。
(発明の目的)
そこで、この発明は、防雪柵に平行か、または僅かに傾斜する方向から吹き付ける吹雪や地吹雪を効果的に整流し、風上がわ壁面の直近付近に雪の吹き溜まりが発生してしまうのを確実に防止することができ、しかも風上がわ壁面中央付近の空気圧力を高めて上方を通過する吹雪の風圧および風速を高め、より遠くまで吹き飛ばすことができる新たな防雪柵の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の防雪柵を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の防雪柵は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、所定間隔を隔てて立設した支柱体間に、所定高さ範囲に亘る防風雪板と、その上端側の所定高さ範囲に亘る誘導斜板とを掛け渡し、横設すると共に、各支柱体には、対応する道路と反対側となるがわに、塀構造における枠控え風の枠体を取り付けた上、該枠体空間内に、同枠体を支持部とし、前記防風雪板および誘導斜板に対する斜風を、該防風雪板および/または誘導斜板が本来有する防風雪誘導方向に合流するよう強制誘導するようにした斜風誘導板が、最適姿勢に調整自在とする角度調節機構を介して着脱可能に組み込まれてなるものとした構成を要旨とする防雪柵である。
この基本的な構成からなる防雪柵をより具体的なものとして示すと、所定間隔を隔てて立設した支柱体間に、所定高さ範囲に亘る防風雪板と、その上端側の所定高さ範囲に亘る誘導斜板とを掛け渡し、横設すると共に、各支柱体には、対応する道路と反対側となるがわに、該防風雪板と同一の設置高さに設定した塀構造における枠控え風で、該支柱体間所定間隔の1/4ないし1/5の風上がわ奥行き寸法に設定してなる長縦コ字型とした枠体の上下横杆端部を分解可能となるようにして取り付けた上、該枠体空間内に、同枠体を支持部とし、前記防風雪板および誘導斜板に対する斜風を、該防風雪板および/または誘導斜板が本来有する防風雪誘導方向に合流するよう強制誘導するようにした斜風誘導板が、最適姿勢に調整自在とする角度調節機構を介して着脱可能に組み込まれてなるものとした構成からなる防雪柵となる。
以上のとおりのこの発明の防雪柵によれば、従前までであれば、斜め方向から吹き付ける吹雪の風圧を利用して道路の反対がわまで充分に飛ばすことができなかったものが、防風雪板および誘導斜板を掛け渡し、横設した各支柱体の、道路とは反対側となるがわに、塀構造における枠控え風の枠体を取り付け、該枠体空間内に、斜風誘導板が最適姿勢に調整自在とする角度調節機構を介して着脱可能に組み込まれるようにし、各枠体空間内に斜め方向から吹き込む吹雪が、各角度調節機構によって垂直姿勢に支持された各斜風誘導板で堰き止められるものとなり、防風雪板風上がわの空気圧力を高め、また、上端を風下がわに傾斜した姿勢に支持された斜風誘導板が、吹き付けた吹雪を上方に向けて整流し、該防風雪板および/または誘導斜板が本来有する防風雪誘導方向に合流するよう強制誘導するものとなり、風圧および風速を高めて従来型のものより、一段と高く、遠くまで吹雪を吹き飛ばすことができるようになるという秀れた特徴が得られるものである。
加えて、枠体を防風雪板と同一の設置高さとし、支柱体間所定間隔の1/4ないし1/5の風上がわ奥行き寸法の長縦コ字型に設定されたものとした防雪柵は、該防雪柵の風上がわであって道路とは反対がわへの枠体の突出幅を小さく抑えることができ、しかも斜風誘導板の任意に設定した姿勢角度に応じて斜め方向からの吹雪を充分に堰き止め、または、上向き誘導できるものとなり、枠体および斜風誘導板を持たない既存の防雪柵と同等の設置スペースに充分に設置できるという省スペース効果が得られるものである。
角度調節機構が、枠体空間内に対し、各斜風誘導板夫々の水平な軸心周りの角度姿勢を、垂直な吹止め角度か、または、上端が斜風の風下がわに上向き傾斜した吹飛ばし角度かの何れか任意に選択した一方に着脱自在に固定可能な連結金具からなるものとすると、設置場所の風向きや道路形状、地形などの様々な条件に基づき、各斜風誘導板の姿勢を自由に設定することができるものとなり、設置および調整作業の効率を各段に高め、且つ効果的な防雪を実現化することができる。
また、角度調節機構が、斜風誘導板水平方向両端縁の適所から水平な同心状で、枠体空間内に収まる範囲に規制して突出形成した矩形断面形の支軸部、および、枠体空間を構成する支柱体と枠体との互に対峙する側面で、当該斜風誘導板支軸部が対応する箇所夫々に取着した固着基盤に対し、該固着基盤と斜風誘導板支軸部との間に装着可能とし、当該支軸部に対応するがわ部分には同支軸部を落し込み式に嵌合して回転動不能に保持し得るようにした受支部を一体化すると共に、当該固着基盤との間に、該受支部の水平軸心周りの保持角度を選定して仮固定可能とする連結手段が設けられた調節継ぎ手を組み合わせてなる連結金具からなるものは、該連結金具調節継ぎ手の受支部より一旦斜風誘導板支軸部を取り外し、当該固着基盤から該連結手段にて調節継ぎ手を分離し、該受支部を所望の支持角度とするよう、固着基盤に対する調節継ぎ手の取り付け角度を適宜選択して再度、連結手段にて連結、仮固定し、該受支部に斜風誘導板支軸部を落し込み式に嵌合するように操作すれば、当該斜風誘導板の支持姿勢角度を吹止め角度または吹飛ばし角度の何れか任意に選択した一方に、簡単に変更可能なものであり、防雪柵設置後にあっても防雪効果を見ながら、必要に応じて各斜風誘導板の姿勢を簡単、迅速に変更可能となり、設置後の大幅な設計変更を要さずに、地形や風雪環境に対応することができるものとなる。
さらに、角度調節機構が、各斜風誘導板夫々の垂直軸心周りの角度姿勢を、防風雪板に対して直角な吹止め角度か、または、防風雪板に近い端縁を斜風の風下がわに向けて傾斜させた吹飛ばし角度か、あるいは、防風雪板に近い端縁を斜風の風上がわに向けて傾斜させた反転誘導角度かの何れか任意に選択した一方に着脱自在に固定可能な連結金具からなるものの場合には、斜風誘導板の風下がわ端縁を防風雪板がわに近づけるよう傾斜すると、斜め方向からの吹雪の空気圧力を高めてより遠くに吹き飛ばすことができるものとなり、これとは逆に斜風誘導板の風下がわ端縁が防風雪板から遠ざかる姿勢に設定すると、斜め方向からの吹雪を防風雪板とは反対がわに反転、誘導して跳ね返すように作用するものとなり、設置場所の道幅や地形、風力などの傾向に応じて一段と多様な防雪効果を得ることができる。
そして、角度調節機構により、支柱体と、これに連結、固定した枠体との間に形成してなる枠体空間内の地上付近以上、上下中途適所以下の範囲に装着するようにした斜風誘導板を、左右端縁が支柱体および枠体に対峙する鉛直姿勢に設定、仮固定されて吹止め用とし、同上下中途適所以上、最上端以下の範囲に装着するようにした斜風誘導板を、斜風の風下がわ端が水平軸周りか、垂直軸周りかの何れか一方に向けて傾斜した姿勢に設定、仮固定されて吹飛ばし用とするよう調整してなるものは、地上付近の各斜風誘導板間に吹き込んだ斜め方向からの吹雪を吹き止めして防風雪板の道路とは反対がわの壁面付近の空気圧力を高め、誘導斜板の上端を超えて吹き飛ばされる吹雪の風速を大幅に早めることができ、しかも上下中途適所以上、最上端以下の範囲の各斜風誘導板が、その角度姿勢に応じて斜め方向から吹き付ける吹雪の方向を防風雪板および/または誘導斜板が本来有する防風雪誘導方向に合流するよう強制誘導すると共に、地上付近の吹止め作用によって高められた空気圧力を利用して、より遠くまで吹き飛ばすか、または道路とは反対がわへ向けて、より強く跳ね返すことができるようになり、より効果的な防雪を実現化できる。
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
支柱体は、防風雪板、誘導斜板を、所定の高さ位置、所定の角度姿勢に充分な強度をもって掛け渡し、横設可能であって必要に応じて分解、取り外し、および再組立、再設置自在とする機能を果たすものであり、2本以上がそれらの板状部品を掛け渡し状に支持可能な所定間隔を隔てて十分な強度を有して立設されたものとしなければならず、防雪柵を必要とする冬期間には立設可能であり、その他の期間中は効率的に折り畳み、あるいは分解撤去可能な構造を有するものとするのが望ましい。
防風雪板は、地上付近から誘導斜板直下付近までの範囲を、風上側と風下側とに区画し、風上側からの風雪を遮蔽状にしてしまうと共に、吹き付けた吹雪の大部分を誘導斜板のある上方に向けて逃がすよう誘導可能とする機能を果たすものであり、吹雪の圧力に十分に耐えることのできる程度の強度を有するものとしなければならず、後述する実施例に示すように、キーストンプレート製のものとすることが可能であって、地上に設置するがわの下端縁を、風上がわに突出するよう配置して吹雪が上方に誘導されるよう設定したものとすることができる。
誘導斜板は、風上から直接吹き付ける風雪と、下方に配置された防風雪板によって上向きに誘導された吹雪とを、僅かに風下側に傾斜した上方に向けて誘導可能とする機能を果たすものであり、防風雪板の上端付近に配した下端から、風下がわに配した上端までを平板状傾斜姿勢とすることができる外、後述する実施例に示すように、パンチングプレート製のものとすることが可能であり、筒面板状傾斜姿勢に設定すると共に、下端がわ所定範囲に風下がわが凹面状となる反転整流筒面を設けたものとすることができる。
枠体は、各支柱体との間に1枚以上の斜風誘導板を、最適姿勢に調節自在となるよう支持可能とする機能を果たすものであり、各支柱体の風上となるがわに塀構造における枠控え風のものとして各支柱体に対し、着脱可能に組み込まれたものとし、各斜風誘導板用の角度調節機構を有するものとしなければならず、地上に設置して各支柱体を風上がわから補強、支持する機能を兼ねるものとすべきであり、当該防風雪板と同一の設置高さに設定して構造の複雑化を避け、生産効率を高めたものとすると共に、枠強度を高めるよう、長縦コ字型とした枠体の上下横杆端部を分解可能となるようにして取り付けた上、該支柱体間所定間隔の1/4ないし1/5の風上がわ奥行き寸法に設定し、斜め方向からの吹雪の誘導効果の低下が懸念される各支柱体間所定間隔の1/4未満の奥行き寸法を避け、しかも設置スペースの肥大化を招く虞がある、各支柱体間所定間隔の1/5を超える奥行き寸法を回避して効率的に設置可能なものとするのが望ましい。
斜風誘導板は、枠体空間内を通過する斜め方向からの吹雪を堰き止め、または、所望の角度方向に誘導し、防風雪板および/または誘導斜板が本来有する防風雪誘導方向に合流するよう強制誘導可能とする機能を果たし、枠体空間内の適所に角度調節機構を介して最適姿勢に調整自在となるよう、着脱可能に組み込まれてなるものとし、枠体空間内を1枚か、あるいは複数枚の組み合わせかの何れか一方によって閉鎖可能な程度の形状、寸法に設定し、少なくともら枠体空間内の上下中途適所から上がわとなる範囲に装着したものは、斜め方向から吹き付ける吹雪を上方向、下方向、風下方向、もしくは、風上方向に向けて誘導、可能なものとしなければならず、細かな風向き調節ができるよう、上下複数枚の組み合わせからなるものとするのが望ましい。
角度調節機構は、枠体空間内に装着した各斜風誘導板の支持姿勢を所望の角度に仮固定可能とし、且つ、別の所望角度に変更自在とする機能を果たし、枠体空間内に充分な強度をもって各斜風誘導板を所定の角度に仮固定可能、分解取り外し可能にするものとしなければならず、後述する実施例に示すように、枠体空間内に対し、各斜風誘導板夫々の水平軸心周りの角度姿勢を、垂直な吹止め角度か、または、上端を斜風の風下がわに上向き傾斜させた吹飛ばし角度かの何れか任意に選択した一方に着脱自在に固定可能な連結金具からなるものとするのが望ましく、より具体的には、角度調節機構は、斜風誘導板水平方向端の両縁適所から水平且つ同心状で、枠体空間内に収まる範囲に規制して突出形成した矩形断面形の支軸部と、枠体空間を構成する支柱体と枠体との互に対峙する側面で、当該斜風誘導板支軸部が対応する箇所夫々に取着した固着基盤に対し、該固着基盤と斜風誘導板支軸部との間に介在可能であり、当該支軸部に対応するがわ部分には同支軸部を落し込み式に嵌合して回転動不能に保持し得るようにした受支部を一体化すると共に、当該固着基盤との間で、斜風誘導板の吹止め角度または吹飛ばし角度の何れか任意に選択した一方に着脱自在に固定可能とするよう、該受支部の水平軸心周りの保持角度を選定して仮固定可能とする連結手段が設けられた調節継ぎ手を組み合わせてなる連結金具とからなるものとすることができる。
連結金具調節継ぎ手は、斜風誘導板支軸部を固着基盤に対して、該斜風誘導板の吹止め角度または吹飛ばし角度の何れか任意に選択した一方に着脱自在に固定可能とする機能を果たし、該支軸部に対応するがわ部分には、後述する実施例に示すように、垂直切断面を多角形状に設定した支軸部を落し込み式に嵌合して回転動不能に保持し得る形状に設定した受支部を一体化すると共に、当該固着基盤との間で、斜風誘導板の吹止め角度または吹飛ばし角度の何れか任意に選択した一方に着脱自在に固定可能とするよう、該受支部の水平軸心周りの保持角度を選定して仮固定可能とする連結手段を設けてなるものとすることができる。
同連結金具調節継ぎ手は、その受支部とこれに対応する斜風誘導板支軸部との双方に、垂直面で接合可能なフランジ部分を対峙可能に形成し、互いのフランジ部分同士を複数本のボルト・ナットによって仮固定可能とするよう形成したものや、または、斜風誘導板支軸部と、その支軸部を落し込み式に嵌合して回転動不能に保持し得る形状に設定した受支部との双方に、直径方向に貫通する貫通孔を穿設し、該貫通孔に割ピンや抜け留めボルト・ナットなどを着脱自在に装着して斜風誘導板の不用意な脱落をより確実に阻止可能なものとすることなどが可能である。
そして、同連結金具の調節継ぎ手と固着基盤との間に設けた連結手段は、後述する実施例に示すようなボルト利用の連結の外、該ボルト利用の連結と同等の着脱操作が可能なものであれば、何れの構造にも置き換えることが可能であり、例えば固着基盤の調節継ぎ手と対峙する壁面に、斜風誘導板の吹止め角度と、吹き飛ばし角度との夫々の保持角度毎に設定された2本の落し込み嵌合可能な蟻溝を刻設する一方、該調節継ぎ手の固着基盤蟻溝に対峙する壁面からは、該蟻溝に着脱自在い装着且つ嵌合による仮固定が可能な蟻凸条を突設してなるものとし、調節継ぎ手の蟻凸条を、吹止め角度か、吹き飛ばし角度かの何れか任意に選択した一方の蟻溝に嵌合装着できるようにしたものなどとすることが可能である。
また、角度調節機構は、支柱体および/または枠体に対し、各斜風誘導板夫々の垂直軸心周りの角度姿勢を、防風雪板に対して直角な吹止め角度か、または、防風雪板に近い端縁を斜風の風下がわに向けて傾斜させた吹飛ばし角度か、あるいは、防風雪板に近い端縁を斜風の風上がわに向けて傾斜させた反転誘導角度かの何れか任意に選択した一方に着脱自在に固定可能な連結金具からなるものとすることができ、さらにまた、支柱体と、これに連結、固定した枠体との間に形成してなる枠体空間内には、その地上付近以上、上下中途適所以下の範囲に装着するようにした斜風誘導板を、左右端縁が支柱体および枠体に対峙する鉛直姿勢に設定、仮固定されて吹止め用とし、同上下中途適所以上、最上端以下の範囲に装着するようにした斜風誘導板を、斜風の風下がわ端が水平軸周りか、垂直軸周りかの何れか一方に向けて傾斜した姿勢に設定、仮固定されて吹飛ばし用とするよう調整してなるものとすることができる。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
図1の防雪柵の斜視図、図2の防雪柵の側面図、図3の道路がわから見た防雪柵の正面図、図4の利用状態にある防雪柵の斜視図、図5の分解された角度調節機構の斜視図、図6の吹止め角度に設定された角度調節機構の正面図、および図7の吹飛ばし角度に設定された角度調節機構の正面図に示す事例は、各支柱体2,2,……の道路Wがわとは反対側に、塀構造における枠控え風の枠体5,5,……を取り付け、各枠体5空間内に、同枠体5を支持部とし、前記防風雪板3および誘導斜板4に対する斜風Bを、該防風雪板3および/または誘導斜板4が本来有する防風雪誘導方向に合流するよう強制誘導するようにした斜風誘導板6,6,……が、最適姿勢に調整自在とする角度調節機構7,7,……を介して着脱可能に組み込まれてなるものとした、この発明の防雪柵における代表的な一実施例を示すものである。
それら各図からも明確に把握できるとおり、この発明の防雪柵1は、道路Wの風上側となる沿道の約4,000・間隔毎に立設された複数本の支柱体2,2,……間の夫々に防風雪板3,3,……を横架し、風上側と風下側とを区画するように形成されており、各支柱体2,2,……は、夫々の立設箇所に埋設した鉄筋コンクリート製の図示しない基礎部に対してベースプレート20,20,……を結合し、各ベースプレート20,20,……上の風上がわに夫々、高さ2,435mmのH形鋼製、直立柱部22,22,……を立設し、それら直立柱部22,22,……上には、夫々高さ1,915mmであって上端が風下がわに向けて半径R2,700mmの円弧状に湾曲されたH形鋼製、弓形柱部23,23,……の下端が分解、または折り畳み可能に連結、一体化されたものとし、それら直立柱部22および弓形柱部23の組み合わせによって地上、全高寸法が4,350mmに達する主柱21を形成すると共に、同主柱21,21,……より風下がわに380mm隔てたベースプレート20,20,……上には、角パイプ鋼製の補強柱24,24,……を立設した上、それら主柱21と補強柱24との間を上下複数の連結板25,25,……や連結杆26,26,……で繋ぎ、また隣接する主柱21,21,……同士や、補強柱24,24,……同士などを、夫々の適所に横設した横架杆27,27,……によって枠組み状に補強、一体化したものとしている。
主柱21直立柱部22,22,……間に掛け渡し状に横設された前記防風雪板3は、下部整流部30と上部吹止め部31との組み合わせからなっており、当該下部整流部30は、その下端が該直立柱部22から風上がわ300mmの地上付近に接地すると共に、同直立柱部22,22の地上1,085mmの高さ位置に夫々、左右上端を連結し、風上がわから風下がわに、地上付近から上方風下がわとなる上端に向けて所定曲率、湾曲状のキーストンプレート製、筒面状板からなるものとしてあり、該下部整流部30上端付近より、地上高2,435mmの位置まで、垂直姿勢の平板状、キーストンプレート製の上部吹止め部31が掛け渡し状に組み合わされたものとしている。
そして、防風雪板3上部吹止め部31の直上となる主柱21弓形柱部23,23,……間には、誘導斜板4を掛け渡し状に横設してあり、該誘導斜板4は、前記弓形柱部23,23,……の上下中途箇所より下がわ540mmの範囲を風下側に円弧状に彎曲し、半径800mmの凹面状に折曲したパンチングプレート製有孔筒面板を張設してなる反転整流用の凹面部40を形成すると共に、該凹面部40上端直上から地上4,070mmに達する弓形柱部23,23,……間に、縦断面波型状に折り曲げられたパンチングプレート製有孔曲板を張設してなる吹き飛ばし用凸面部41を形成してなるものである。
また、各主柱21,21,……直立柱部22,22,……の風上がわであって道路Wとは反対がわとなる側面には、塀構造における枠控え風の枠体5,5,……を組み合わせたものとし、該枠体5,5,……は、上下反転L字型とした鋼製パイプの下端に、側面長縦コ字型とするよう補助ペース50を一体化してなり、その上がわ横杆部端および補助ペース50の夫々を対応する直立柱部22側面およびベースプレート20に夫々ボルト・ナット結合し、直立柱部22から風上がわに800mmの水平奥行き寸法、ならびに地上高2,435mmの長縦矩形状に設定されたものとしてある。
図1および図2中に示すように、各枠体5と直立柱部22との間に形成した各枠体空間51内には、上下合計4枚のキーストンプレート製、矩形平板状の斜風誘導板6,6,……が、夫々角度調節機構7,7,……を介し、水平軸心周りに吹止め角度または吹飛ばし角度の何れか任意に選択した一方に着脱自在に固定可能とするよう装着されたものとしており、各角度調節機構7は、各斜風誘導板6の水平方向端両縁の上下中央箇所から、夫々水平且つ同心状であって、枠体5空間51内に収まる範囲に規制して突出、一体化形成した垂直切断面矩形状の短尺パイプ製支軸部70,70と、後述する連結金具71とから構成されたものである。
この連結金具71は、図1および図2に示すように、枠体5空間51を構成する支柱体2と、これに連結、固定した枠体5との互に対峙する側面の、当該斜風誘導板6支軸部70,70が対応する箇所夫々に取着した、図5ないし図7中に示す固着基盤75,75と、該固着基盤75と斜風誘導板6支軸部70との間に介在可能であり、当該支軸部70に対応するがわ部分には同支軸部70を落し込み式に嵌合して回転動不能に保持し得るようにした受支部73を一体化すると共に、当該固着基盤75(76)との間で、斜風誘導板6の吹止め角度または吹飛ばし角度の何れか任意に選択した一方に着脱自在に固定可能とするよう、該受支部73の水平軸心周りの保持角度を選定して仮固定可能とする連結手段74,(76,77)が設けられた調節継ぎ手72を組み合わせてなる連結金具71とからなるものとしている。
連結金具71固着基盤75,75は、夫々直立柱部22および枠体5の各取着箇所夫々にボルト・ナットまたは熔接によって一体化した肉厚矩形プレート状のものであり、それら固着基盤75,75の夫々には、図5ないし図7中に示すように、連結手段の一部をなす左右一対のネジ孔76,76を穿孔したものとしてあり、また、同連結金具71、調節継ぎ手72,72は、各固着基盤75とは別体に形成した肉厚円板体からなり、その表面中央には斜風誘導板6支軸部70を落とし込み式に回転動不能に嵌合、保持可能なU字溝部(受支部)73が一体化されており、しかも該U字溝部(受支部)73を中心とした外周縁寄りの、固着基盤75ネジ孔76,76に対応する直径の図示しない円周上には、斜風誘導板6を吹止め角度姿勢と吹飛ばし角度姿勢との夫々に仮固定可能とするよう、合計4個のボルト用貫通孔(連結手段)74,74,……を穿設し、2本のボルト(連結手段)77,77を選択的に貫通、螺着して当該固着基盤75に対し、着脱自在に仮固定したものとしている。
図8の一部に変更を加えた防雪柵の斜視図、および図9の一部に変更を加えた防雪柵の側面図に示す事例は、角度調節機構7を、支柱体2および/または枠体5に対し、各斜風誘導板6,6,……夫々の垂直軸心周りの角度姿勢を、防風雪板3上部吹止め部31に対して直角とした吹止め角度か、または、防風雪板3上部吹止め部31に近い端縁を斜風Bの風下がわに向けて傾斜させた吹飛ばし角度か、あるいは、防風雪板3に近い端縁を斜風Bの風上がわに向けて傾斜させた反転誘導角度かの何れか任意に選択した一方に着脱自在に固定可能な連結金具71,71,……からなるものとした、この発明の防雪柵における代表的な他の実施例を示すものである。
図8および図9中に示す防雪柵1は、前記実施例1中に示した図1および図2中に示したものの各枠体5,5内に斜風誘導板6,6,……を装着する角度調節機構7,7,……の構造を変更したものであり、各枠体5内に上下合計4枚の斜風誘導板6,6,……を配すると共に、同枠体5の奥行き寸法中央を上下に縦貫するよう装着した縦軸78が、各斜風誘導板6,6,……に串刺し状に貫通する如く軸着した上、各斜風誘導板6,6,……の上下隣接するもの同士間には、各斜風誘導板6,6,……夫々の垂直軸周りの角度姿勢を個別に変更し仮固定可能とする連結金具71,71,……を設けたものとしている。
(実施例1の作用)
以上のとおりの構成からなるこの発明の防雪柵1は、図6中に示すように、斜風誘導板6の両支軸部70,70を、斜風誘導板6が吹止め角度姿勢に支持された状態に仮固定してある各角度調節機構7,7,……を吹き飛ばし用の支持角度に変更する場合には、図5中に示すように、各角度調節機構7,7,……調節継ぎ手72,72のU字溝部(受支部)73,73から一旦斜風誘導板6の両支軸部70,70を上昇移動させて取り外し、該連結金具71,71,……のボルト(連結手段)77,77を螺解、抜き外しして各固着基盤75に対する調節継ぎ手72の取り付け角度を、図7中の実線矢印に示すよう変更した後、再度ボルト77,77(連結手段)を取り付けて締め付けた上、各斜風誘導板6の両支軸部70,70を、対応するU調節継ぎ手72,72の字溝部(受支部)73,73に落とし込み式に組み込むようにして、各斜風誘導板6,6,……の支持角度を自在に変更可能であり、例えば図1中に示すように、枠体5内に装着した上下4枚の斜風誘導板6,6,……の中、下がわ地上付近の2枚を鉛直の吹止め角度姿勢とし、また、上がわの2枚は、夫々の上下端が風下がわに向けて傾斜する吹飛ばし角度姿勢とするよう仮固定することが可能である。
また、図4中に示すように、枠体5内上下4枚の斜風誘導板6,6,……全てを鉛直の吹止め角度姿勢とすることや、あるいは、上下4枚の斜風誘導板6,6,……全ての上端が、風下がわに向けて傾斜された吹飛ばし角度姿勢に仮固定したものなどとするのが可能である外、図示していないが、枠体5内最上位の1枚の斜風誘導板6のみ吹飛ばし角度姿勢に設定し、それ以外の下がわ3枚の斜風誘導板6,6,6が鉛直の吹止め角度姿勢に設定されたものとすることなどが可能である。
このようにして各斜風誘導板6,6,……の角度姿勢を、防雪柵1設置場所の地形や吹雪の性質などに応じて適宜設定すると、図4中の実線矢印Bに示すように、垂直な吹止め角度姿勢に仮固定されている斜風誘導板6,6,……は、防雪柵1に対して斜め方向から吹き付ける吹雪Bを堰き止めて防風雪板3風上がわ壁面付近の空気圧力を高め、誘導斜板4に沿って上昇する風速を高めるものとなり、また、吹飛ばし角度姿勢に仮固定した斜風誘導板6,6,……は、防雪柵1に対して斜め方向から吹き付ける吹雪Bを、防風雪板3および誘導斜板4が本来有する防風雪誘導方向に合流するよう強制誘導可能とするものとなる。
また、各斜風誘導板6,6,……に誘導された吹雪Bは、図1および図2中に示した防風雪板3の下部整流部30と上部吹止め部31とに沿って上昇するよう誘導されるものとなって防雪柵1風上がわ地上付近に吹き溜まり、積雪してしまうのをより確実に阻止するものとなり、さらに、誘導斜板4の反転整流用の凹面部40に沿って発生する気流が、吹き飛ばし用凸面部41に沿って吹き飛ばされる吹雪Bをより遠くまで飛ばす作用をもたらすものとなり、図12および図13中に示すように、防風雪板3,3,……に対して直角の方向から吹き付けた吹雪Bは勿論のこと、図10の斜め方向から風雪が吹き付けた防雪柵の平面図、および図11の斜め方向から風雪が吹き付けた防雪柵の図10中A−A部分の側面図中に波線矢印で示すように、防風雪板3,3,……に対して斜め方向から吹き付けるような吹雪Bとなった場合にも、充分に遠くまで吹き飛ばして道路W上の視界をよりクリアな状態に確保可能となる。
(実施例2の作用)
この発明の防雪柵1は、図8および図9中に示すように、枠体5内に装着した上下4枚の斜風誘導板6,6,……夫々を縦軸78の軸心周りに姿勢変更可能であり、連結金具71,71,……を操作して各斜風誘導板6,6,……夫々が、防風雪板3上部吹止め部31に対して直角な吹止め角度姿勢か、または、防風雪板3上部吹止め部31に近い端縁を斜風Bの風下がわに向けて傾斜させた吹飛ばし角度姿勢か、あるいは、防風雪板3上部吹止め部31に近い端縁を斜風Bの風上がわに向けて傾斜させた反転誘導角度姿勢かの何れか任意に選択した一方に着脱自在に固定可能なものとなり、水平軸心周りの姿勢変更とは異なる方向に吹雪Bを誘導することが可能となり、設置場所の地形や気象条件などに応じて前記実施例1に示した、水平軸心周りに斜風誘導板6,6,……姿勢の変更ができるものか、実施例2に示した垂直軸心周りに斜風誘導板6,6,……姿勢の変更ができるものかの何れか一方を選択的に設置することが可能となる。
(実施例1の効果)
以上のような構成からなる実施例1の防雪柵1は、前記この発明の効果の項で記載の特徴に加え、図1および図2中に示すように、防風雪板3の凸型筒面状キーストンプレート製の下部整流部30および垂直壁面状とした同じくキーストンプレート製上部吹止め部31が、斜風誘導板6,6,……によって堰き止められた吹雪Bや、吹き飛ばし誘導された吹雪Bの吹き溜まりを効果的に防止すると共に、効率的に上昇、誘導するようにして誘導斜板4を超えて、より遠くまで吹き飛ばす作用を発生、可能とするという効果を発揮するものとなり、しかもパンチングプレート製有孔筒面板製の反転整流用の凹面部40と、縦断面波型状に折り曲げられた同じくパンチングプレート製有孔曲板製の吹き飛ばし用凸面部41とからなる誘導斜板4が、そのメッシュ構造によって過大な風圧のみを効果的に減圧し、凹面状や波型断面形状が乱気流の発生を防止するものとなって一段と整流効率を高めると共に、防雪柵1自体の耐久強度を各段に高めることができるという効果を発揮するものとなる。
(実施例2の効果)
実施例2の防雪柵1は、前記この発明の効果の項で記載の特徴に加え、図8および図9中に示すように、枠体5内に装着した4枚の斜風誘導板6,6,……夫々を、縦に貫く1本の縦軸78によって強固に支持されたものとし、個々に分割された軸を組み合わせてなるものに比較して各段に高い耐久強度が得られるものとなるだけではなく、この縦軸78は枠体5の補強にも役立つものとなるという利点が得られる。
(結 び)
叙述の如く、この発明の防雪柵は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、従前からの防雪柵に比較して同一の全高寸法に設定した場合に、風下側に形成できる防雪空間範囲を大幅に拡大することができる上、各斜風誘導板の角度姿勢を地形や気象条件などに応じて自在に変更可能であり、様々な条件下で十分な防雪効果を得ることができ、組立て設置および設置後の整備作業や分解撤去、さらに再設置等が簡便で管理費用の高騰を抑制することができるので経済性に秀れており、道路交通網のように都市機能にとって重要な施設を管理する公共団体や地方自治体等に大いに歓迎され、その防雪効果の高さによって当該防雪柵を設置した道路の通行者や施設利用者等の各方面からも高く評価されて広範に利用、普及していくものになると予想される。
図面は、この発明の防雪柵の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
防雪柵を示す斜視図である。 防雪柵を示す側面図である。 道路がわから見た防雪柵を示す正面図である。 利用状態の防雪柵を示す斜視図である。 分解された角度調節機構を示す斜視図である。 吹止め角度に設定した角度調節機構を示す正面図である。 吹飛ばし角度に設定した角度調節機構を示す正面図である。 一部に変更を加えた防雪柵を示す斜視図である。 一部に変更を加えた防雪柵を示す側面図である。 斜め方向から風雪が吹き付けた防雪柵を示す平面図である。 斜め方向から風雪が吹き付けた防雪柵を示す側面図である。 従来型防雪柵を示す平面図である。 従来型防雪柵を示す側面図である。 斜め方向から風雪が吹き付けた従来型防雪柵を示す平面図である。 斜め方向から風雪が吹き付けた従来型防雪柵を示す側面図である。
符号の説明
1 防雪柵
2 支柱体
20 同 ベースプレート
21 同 主柱
22 同 直立柱部
23 同 弓形柱部
24 同 補強柱
25 同 連結板
26 同 連結杆
27 同 横架杆
3 防風雪板
30 同 下部整流部
31 同 上部吹止め部
4 誘導斜板
40 同 反転整流用の凹面部
41 同 吹き飛ばし用凸面部
5 枠体
50 同 補助ペース
51 同 枠体空間
6 斜風誘導板
7 角度調節機構
70 同 支軸部
71 同 連結金具
72 同 調節継ぎ手
73 同 U字溝部(受支部)
74 同 ボルト用貫通孔(連結手段)
75 同 固着基盤
76 同 ネジ孔(連結手段)
77 同 ボルト(連結手段)
78 同 縦軸
W 道路
B 吹雪(斜風、防風雪誘導方向)

Claims (6)

  1. 所定間隔を隔てて立設した支柱体間に、所定高さ範囲に亘る防風雪板と、その上端側の所定高さ範囲に亘る誘導斜板とを掛け渡し、横設すると共に、各支柱体には、対応する道路と反対側となるがわに、塀構造における枠控え風の枠体を取り付けた上、該枠体空間内に、同枠体を支持部とし、前記防風雪板および誘導斜板に対する斜風を、該防風雪板および/または誘導斜板が本来有する防風雪誘導方向に合流するよう強制誘導するようにした斜風誘導板が、最適姿勢に調整自在とする角度調節機構を介して着脱可能に組み込まれてなるものとしたことを特徴とする防雪柵。
  2. 所定間隔を隔てて立設した支柱体間に、所定高さ範囲に亘る防風雪板と、その上端側の所定高さ範囲に亘る誘導斜板とを掛け渡し、横設すると共に、各支柱体には、対応する道路と反対側となるがわに、該防風雪板と同一の設置高さに設定した塀構造における枠控え風で、該支柱体間所定間隔の1/4ないし1/5の風上がわ奥行き寸法に設定してなる長縦コ字型とした枠体の上下横杆端部を分解可能となるようにして取り付けた上、該枠体空間内に、同枠体を支持部とし、前記防風雪板および誘導斜板に対する斜風を、該防風雪板および/または誘導斜板が本来有する防風雪誘導方向に合流するよう強制誘導するようにした斜風誘導板が、最適姿勢に調整自在とする角度調節機構を介して着脱可能に組み込まれてなるものとしたことを特徴とする防雪柵。
  3. 角度調節機構が、枠体空間内に対し、各斜風誘導板夫々の水平な軸心周りの角度姿勢を、垂直な吹止め角度か、または、上端が斜風の風下がわに上向き傾斜した吹飛ばし角度かの何れか任意に選択した一方に着脱自在に固定可能な連結金具からなるものとした、請求項1または2何れか一項記載の防雪柵。
  4. 角度調節機構は、斜風誘導板水平方向端の両縁適所から水平且つ同心状で、枠体空間内に収まる範囲に規制して突出形成した矩形断面形の支軸部と、枠体空間を構成する支柱体と枠体との互に対峙する側面で、当該斜風誘導板支軸部が対応する箇所夫々に取着した固着基盤に対し、該固着基盤と斜風誘導板支軸部との間に介在可能であり、当該支軸部に対応するがわ部分には同支軸部を落し込み式に嵌合して回転動不能に保持し得るようにした受支部を一体化すると共に、当該固着基盤との間で、斜風誘導板の吹止め角度または吹飛ばし角度の何れか任意に選択した一方に着脱自在に固定可能とするよう、該受支部の水平軸心周りの保持角度を選定して仮固定可能とする連結手段が設けられた調節継ぎ手を組み合わせてなる連結金具とからなるものとした、請求項1または2何れか一項記載の防雪柵。
  5. 角度調節機構が、支柱体および/または枠体に対し、各斜風誘導板夫々の垂直軸心周りの角度姿勢を、防風雪板に対して直角な吹止め角度か、または、防風雪板に近い端縁を斜風の風下がわに向けて傾斜させた吹飛ばし角度か、あるいは、防風雪板に近い端縁を斜風の風上がわに向けて傾斜させた反転誘導角度かの何れか任意に選択した一方に着脱自在に固定可能な連結金具からなるものとした、請求項1または2何れか一項記載の防雪柵。
  6. 角度調節機構により、支柱体と、これに連結、固定した枠体との間に形成してなる枠体空間内には、その地上付近以上、上下中途適所以下の範囲に装着するようにした斜風誘導板を、左右端縁が支柱体および枠体に対峙する鉛直姿勢に設定、仮固定されて吹止め用とし、同上下中途適所以上、最上端以下の範囲に装着するようにした斜風誘導板を、斜風の風下がわ端が水平軸周りか、垂直軸周りかの何れか一方に向けて傾斜した姿勢に設定、仮固定されて吹飛ばし用とするよう調整してなるものとした、請求項1ないし5何れか一項記載の防雪柵。
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