JP2010013517A - 電解質ポリマーの製造方法 - Google Patents

電解質ポリマーの製造方法 Download PDF

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有理子 岡田
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    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

【課題】伝導性制御、経済性、加工性に優れた産業上有用な高分子電解質ポリマーの製造方法を提供する。
【解決手段】高分子電解質成型体の製造方法は、イオン性基を含むモノマーを電解質ポリマーの良溶媒を用いて共重合し、2種以上の貧溶媒を用いて単離し、2種以上の貧溶媒をそれぞれ別々に用い、かつ貧溶媒のうちの一つが水であり、水以外の貧溶媒の量が電解質ポリマーの良溶媒の0.2倍〜1.5倍である電解質ポリマーの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、電解質ポリマーの製造方法に関するものである。
導電性高分子材料には、電子の移動を可能にする化学構造を持った、いわゆる導電性ポリマーと、界面活性剤、電解質などの化合物や金属粉、カーボンブラックなどの導電性フィラーを練り込んだ、導電性樹脂組成物とがある。
実用化という点では、フィラー系導電性樹脂組成物が最も先行しており、次いで、界面活性剤や親水ポリマーを練り込んだ化合物系導電樹脂組成物が、帯電防止・制電性材料として一般的に使用されている。そしてさらに近年、電解質を練り込んだ導電性樹脂組成物や導電性ポリマーの実用化が始まり、導電性高分子材料は、これからのIT化時代を支える重要な材料技術として期待されている。
中でも、改良された電力密度を有する静かで効果的な軽量の電力源が、軍事部門および商業部門の両方でかなり必要とされている。軍事的用途では潜水艦、水上艦、携帯用/移動型電界発生ユニットならびに低電力ユニット(すなわちバッテリー代替物)などがあるが、これらに限定されるものではない。例えば軍は、バッテリーに代わるものとして機能し得る低レンジ電力源(数ワットから数キロワット)の開発に強い関心を持っている。商業用途には、輸送(すなわち、自動車、バス、トラックおよび鉄道)、通信、現地供給発電および据え置き発電などがある。他の関心が持たれている分野には、ラジオ、ビデオカメラおよびラップトップコンピューターなどの家庭用途がある。さらには、クリーンで効率のよい車両の運転に使用することができる比較的大きい電力源または比較的高い電力密度の電力源も関心が持たれている。据え置き発電が必要な場合にはいずれの場合でも、静かで効果的な軽量の電力源が必要とされる。さらにガソリン内燃エンジンの使用は、排気ガス関連の重大な環境問題を引き起こしている。
その環境問題に対する一つの可能な解決法は、燃料電池の使用である。燃料電池は、再生可能な燃料に由来する化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する非常に効率の高い電気化学エネルギーである。燃料電池は、水素、メタノールなどの燃料を電気化学的に酸化することによって、電気エネルギーを取り出す一種の発電装置であり、近年、クリーンなエネルギー供給源として注目されている。なかでも高分子電解質型燃料電池は、標準的な作動温度が100℃前後と低く、かつ、エネルギー密度が高いことから、比較的小規模の分散型発電施設、自動車や船舶など移動体の発電装置として幅広い応用が期待されている。また、小型移動機器、携帯機器の電源としても注目されており、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池などの二次電池に替わり、携帯電話やパソコンなどへの搭載が期待されている。
高分子電解質型燃料電池においては、水素ガスを燃料とする従来の高分子電解質型燃料電池(以下、PEFCと記載する)に加えて、メタノールを直接供給するダイレクトメタノール型燃料電池(以下、DMFCと記載する。)も注目されている。DMFCは燃料が液体で改質器を用いないために、エネルギー密度が高くなり一充填あたりの携帯機器の使用時間が長時間になるという利点がある。
燃料電池は通常、発電を担う反応の起こるアノードとカソードの電極と、アノードとカソード間のプロトン伝導体となる高分子電解質膜とが、膜電極複合体(以降、MEAと略称することがある。)を構成し、このMEAがセパレータによって挟まれたセルをユニットとして構成されている。高分子電解質膜は高分子電解質材料を主として構成される。高分子電解質材料は電極触媒層のバインダー等にも用いられる。
高分子電解質膜の要求特性としては、第一に高いプロトン伝導性が挙げられる。また、高分子電解質膜は、燃料と酸素の直接反応を防止するバリアとしての機能を担うため、燃料の低透過性が要求される。特に、メタノールなどの有機溶媒を燃料とするDMFC用高分子電解質膜においては、メタノール透過はメタノールクロスオーバー(以降、MCOと略称することがある。)と呼ばれ、電池出力およびエネルギー効率の低下という問題を引き起こす。その他の要求特性としては、燃料電池運転中の強い酸化雰囲気に耐えるための化学的安定性、薄膜化や膨潤乾燥の繰り返しに耐えうる機械強度などを挙げることができる。
しかし、機械強度を向上させるためには高分子量体が必要であり、高分子量体であればあるほど重合後再沈精製する際、析出ポリマーが剛直となり、再沈に用いる貧溶媒との接触面積が小さいことから、精製が困難であった。また電解質ポリマーであるがゆえ、特許文献1や特許文献2のように水による析出では吸水が大きく、精製工程が長いとその分吸水量が多くなるため脱水が困難となり、精製効率がさらに悪くなるというものであった。
従来技術では、ポリマーのイオン性基導入反応(高分子反応)により芳香環上にスルホン酸基を導入する前に精製を行っていたことから、吸水による脱塩精製効率の悪化を考慮にいれる必要はなかった。しかし、このポリマーのイオン性基導入反応(高分子反応)ではポリマー中に導入するスルホン酸基の量および位置を精密に制御できないという問題点を有していた。これを改善する手法として、スルホン酸基を導入したモノマーを用いた重合により得たスルホン酸基量が制御されたスルホン酸基含有電解質ポリマーの製造方法の報告がなされている(例えば、特許文献2)。
高分子電解質材料として用いた場合には、様々な過酷な条件下で使用されるため、電解質ポリマーは機械強度という物理的耐久性を十分に有する必要があり、そのためには高分子量体でなくてはならない。そこで、イオン性基を含むモノマーを電解質ポリマーの良溶媒を用いて共重合し高分子量体を得た後水で析出させると、析出ポリマーが剛直になり水との接触面積が小さく、何度も細かくくだきながら洗浄を繰り返さなければならない。また、導電性を高めるためにイオン性基の含有量を増加したポリマーを合成した場合、洗浄時間が長ければ長いほどより多くの水を吸水してしまうことから、圧搾が困難でありポリマーの精製効率が悪くなる。このように従来技術による機械的強度を有しさらに高い伝導性を有する電解質ポリマーの精製において、経済性、加工性としては不十分であり、産業上有用な高分子電解質材料の製造方法とはなり得ていなかった。
特表2003−503510号公報 特開2007−262112号公報
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、経済性、加工性に優れた産業上有用な高分子電解質ポリマーの製造方法を提供せんとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の電解質ポリマーの製造方法は、イオン性基を含むモノマーを電解質ポリマーの良溶媒を用いて共重合し、2種以上の貧溶媒を用いて単離することを特徴とするものである。
本発明によれば、伝導性制御、経済性、加工性に優れた産業上有用な高分子電解質ポリマーの製造方法を提供することができる。
以下、まず本発明について詳細に説明する。本発明は、前記課題、つまり経済性、加工性に優れた産業上有用な高分子電解質ポリマーの製造方法について、鋭意検討し、イオン性基を含むモノマーを電解質ポリマーの良溶媒を用いて共重合し、2種以上の貧溶媒を用いて単離せしめてみたところ、かかる課題を一挙に解決することを究明したものである。
従来の電解質ポリマーの製造方法は、機械的強度を高めるために高分子量体を合成した後、強貧溶媒である水で洗って精製するため、剛直状態になり水との接触面積が小さいことから精製効率が悪かった。また、効率をあげることを目的とし、水との接触面積を増やすためには、ミキサーカッター等で粉砕しながら水洗する必要性があった。さらに、伝導性を高めるためにイオン性基の含有量を増加すると、水洗工程で洗浄水を吸ってしまい、洗浄工程での時間が長くなればなるほどその量が多くなり、圧搾にも時間を要してしまうため洗浄効率が悪くなる。
これに対し、本発明の高分子電解質材料の製造方法は、重合ポリマーを溶解させる際に、水よりは貧溶媒性が低い溶剤を加えることで、精製のため水に浸積させた場合のポリマーの剛直具合を調節でき、ミキサーカッターを用いることなく水中で自然に分散し、ポリマーの洗浄効率をあげることができることを見いだした。すなわち、本発明の電解質ポリマーの精製において、良溶媒で均一希釈溶媒とした後、弱貧溶媒を添加することにより、伝導性が高く、機械的強度と化学的耐久性に優れた電解質ポリマーを連続的に精製することが可能となる。
本発明の重合に使用する良溶媒としては、電解質ポリマーにとって良溶媒であり、重合時に電解質ポリマーの高分子量化が可能なものであれば、特に限定される物ではない。より好適な具体例としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホントリアミド等の非プロトン性極性溶媒などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。これらの有機溶媒は、単独でも2種以上の混合物として使用されても良い。
本発明の重合に使用する水より溶解度が大きい貧溶媒としてより好適な具体例としては、アセトン、トルエン、THF、メチルエチルケトン、ベンゼン、t−ブタノール、メタノール、へキサン等を挙げることができる。なかでも、電解質ポリマーの溶解性が良溶媒と水の間であるものが、析出ポリマーを水中で分散できる程度にやわらかくすることから、好ましくは、アセトン、トルエンである。
イオン性基を含むモノマーを用いた重合で高分子量体が確認出来た後、良溶媒で希釈し均一スラリーになった状態で、水と良溶媒の中間の溶解度を有する溶媒を添加することにより、若干ポリマーを再析出させることができる。その再析出度合いが次の工程である、強貧溶媒である水に添加した際の析出するポリマーの硬さを決めるため、電解質ポリマーの良溶媒に対して用いる水以外の貧溶媒の量が良溶媒の0.2倍〜1.5倍であり、好ましくは0.25倍〜1.0倍である。0.2倍より少ない場合は本発明の効果があまり見られず、水のような強貧溶媒中で剛直な状態で析出する。また、1.5倍より多い場合は強貧溶媒中でポリマーがやわらかくなりすぎて、粥状になり単離できなくなる可能性がある。
さらに、本発明によって得られる高分子電解質成型体および高分子電解質材料を使用した高分子電解質型燃料電池の用途としては、特に限定されないが、移動体の電力供給源が好ましいものである。特に、携帯電話、パソコン、PDA、テレビ、ラジオ、ミュージックプレーヤー、ゲーム機、ヘッドセット、DVDプレーヤーなどの携帯機器、産業用などの人型、動物型の各種ロボット、コードレス掃除機等の家電、玩具類、電動自転車、自動二輪、自動車、バス、トラックなどの車両や船舶、鉄道などの移動体の電力供給源、据え置き型の発電機など従来の一次電池、二次電池の代替、もしくはこれらとのハイブリット電源として好ましく用いられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、各物性の測定条件は次の通りである。また、本実施例中には化学構造式を挿入するが、該化学構造式は読み手の理解を助ける目的で挿入するものであり、ポリマーの重合成分の化学構造、正確な組成、並び方、スルホン酸基の位置、数、分子量などを必ずしも正確に表すわけではなく、これらに限定されるものでない。
(1)スルホン酸基密度
検体となる高分子成型体の試料を25℃の純水に24時間浸漬し、40℃で24時間真空乾燥した後、元素分析により測定した。炭素、水素、窒素の分析は全自動元素分析装置varioEL、硫黄の分析はフラスコ燃焼法・酢酸バリウム滴定、フッ素の分析はフラスコ燃焼・イオンクロマトグラフ法で実施した。ポリマーの組成比から単位グラムあたりのスルホン酸基密度(mmol/g)を算出した。
(2)プロトン伝導度
高分子成型体の試料を25℃の30重量%メタノール水溶液に24時間浸漬した後、25℃、相対湿度50〜80%の雰囲気中に取り出し、できるだけ素早く定電位交流インピーダンス法でプロトン伝導度Aを測定した。
また、高分子成型体の試料を25℃の純水に24時間浸漬した後、25℃、相対湿度50〜80%の雰囲気中に取り出し、できるだけ素早く定電位交流インピーダンス法でプロトン伝導度Bを測定した。
測定装置としては、Solartron製電気化学測定システム(Solartron 1287 Electrochemical InterfaceおよびSolartron 1255B Frequency ResponseAnalyzer)を使用した。サンプルは、φ2mmおよびφ10mmの2枚の円形電極(ステンレス製)間に加重1kgをかけて挟持した。有効電極面積は0.0314cmである。サンプルと電極の界面には、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)の15%水溶液を塗布した。25℃において、交流振幅50mVの定電位インピーダンス測定を行い、膜厚方向のプロトン伝導度を求めた。
(3)重量平均分子量
ポリマーの重量平均分子量をGPCにより測定した。紫外検出器と示差屈折計の一体型装置として東ソー製HLC−8022GPCを、またGPCカラムとして東ソー製TSK gel SuperHM−H(内径6.0mm、長さ15cm)2本を用い、N−メチル−2−ピロリドン溶媒(臭化リチウムを10mmol/L含有するN−メチル−2−ピロリドン溶媒)にて、流量0.2mL/minで測定し、標準ポリスチレン換算により重量平均分子量を求めた。
(4)元素分析(ポリマーの不純物分析)
分析・試験方法 C,H,N;CHN自動分析法
S;フラスコ燃焼;ジメチルスルホナゾIII滴定法
T-F;フラスコ燃焼−イオンクロマトグラフ法
;IPA分散−水希釈−イオンクロマトグラフ法
試料を乳鉢で粉砕し約0.1g採取し、2−プロパノール2mLに分散後、超音波5分照射した。この液に水8mLを加えたものを試料溶液とした。
Na,K;乾式分解−誘導結合プラズマ発光分析法(ICP/AES法)
合成例1
下記一般式(G1)で表されるジソジウム 3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノンを合成した。
Figure 2010013517
4,4’−ジフルオロベンゾフェノン109.1g(アルドリッチ試薬)を発煙硫酸(50重量%SO)150mL(和光純薬試薬)中、100℃で10h反応させた。その後、多量の水中に少しずつ投入し、NaOHで中和した後、食塩200gを加え合成物を沈殿させた。得られた沈殿を濾別し、エタノール水溶液で再結晶し、上記一般式(G1)で示されるジソジウム 3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノンを得た。純度は99.3%であった。構造はH−NMRで確認した。不純物はキャピラリー電気泳動(有機物)およびイオンクロマトグラフィー(無機物)で定量分析を行った。
合成例2
下記一般式(G2)で表される2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソランを合成した。
Figure 2010013517
攪拌器、温度計及び留出管を備えた 500mlフラスコに、4,4′−ジヒドロキシベンゾフエノン49.5g、エチレングリコール134g、オルトギ酸トリメチル96.9g及びp−トルエンスルホン酸1水和物0.50gを仕込み溶解する。その後78〜82℃で2時間保温攪拌した。更に、内温を120℃まで徐々に昇温、ギ酸メチル、メタノール、オルトギ酸トリメチルの留出が完全に止まるまで加熱した。この反応液を室温まで冷却後、反応液を酢酸エチルで希釈し、有機層を5%炭酸カリウム水溶液100mlで洗浄し分液後、溶媒を留去した。残留物にジクロロメタン80mlを加え結晶を析出させ、濾過し、乾燥して2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)−1,3−ジオキソラン52.0gを得た。この結晶をGC分析したところ99.8%の2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)−1,3−ジオキソランと0.2%の4,4′−ジヒドロキシベンゾフエノンであった。
実施例1
下記一般式(G3)で表されるポリマーを合成した。
Figure 2010013517
(一般式中、*はその位置で上一般式の右端と下一般式の左端とが結合していることを表す。)
炭酸カリウム6.91g、前記合成例2で得た2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキサン10.23g、4,4’−ジフルオロベンゾフェノン6.11g、および前記合成例1で得たジソジウム 3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン5.17gを用いて、N−メチルピロリドン(NMP)中、230℃で重合を行った。
実施例2
下記一般式(G4)で表されるポリマーを合成した。
Figure 2010013517
(一般式中、*はその位置で上一般式の右端と下一般式の左端とが結合していることを表す。)
炭酸カリウム6.91g、前記合成例2で得た2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキサン10.23g、4,4’−ジフルオロベンゾフェノン5.24g、および前記合成例1で得たジソジウム 3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン6.89gを用いて、N−メチルピロリドン(NMP)中、230℃で重合を行った。
実施例3
下記一般式(G5)で表されるポリマーを合成した。
Figure 2010013517
(一般式中、*はその位置で上一般式の右端と下一般式の左端とが結合していることを表す。)
炭酸カリウム6.91g、前記合成例2で得た2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキサン8.20g、ビフェノール1.47g、4,4’−ジフルオロベンゾフェノン6.11g、および前記合成例1で得たジソジウム 3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン5.17gを用いて、N−メチルピロリドン(NMP)中、230℃で重合を行った。
実施例4
下記一般式(G6)で表されるポリマーを合成した。
Figure 2010013517
(一般式中、*はその位置で上一般式の右端と下一般式の左端とが結合していることを表す。)
炭酸カリウム6.91g、前記合成例2で得た2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキサン8.20g、ビフェノール1.47g、4,4’−ジフルオロベンゾフェノン5.24g、および前記合成例1で得たジソジウム 3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン6.89gを用いて、N−メチルピロリドン(NMP)中、230℃で重合を行った。
実施例5
下記一般式(G7)で表されるポリマーを合成した。
Figure 2010013517
(一般式中、*はその位置で上一般式の右端と下一般式の左端とが結合していることを表す。)
炭酸カリウム6.91g、前記合成例2で得た2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキサン7.21g、ビフェノール2.21g、4,4’−ジフルオロベンゾフェノン5.24g、および前記合成例1で得たジソジウム 3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン6.89gを用いて、N−メチルピロリドン(NMP)中、230℃で重合を行った。
実施例6
実施例1で得られた重合溶液をNMP60gで希釈し、さらにNMPを10.5g追加し均一にした後、NMP、トルエン、アセトンをそれぞれ60g、18g、65gの混合溶液を添加する。その混合希釈ポリマー溶液を多量の水で再沈することで精製を行い、上記一般式(G3)で示される高分子電解質ポリマーを得た。電解質ポリマーの不純物は1ppm以下であり重量平均分子量は40万であった。得られた高分子電解質材料を溶解させた25重量%N−メチルピロリドン(NMP)溶液をガラス基板上に流延塗布し、100℃にて4h乾燥後、窒素下300℃で10分間熱処理し、膜を得た。
成型前の高分子電解質材料の溶解性は極めて良好であった。95℃で6N塩酸に24時間浸漬してプロトン置換、脱保護反応した後に、大過剰量の純水に24時間浸漬して充分洗浄した。得られた膜のスルホン酸基密度は1.52mmol/gであった。
得られた膜は膜厚41μm、面積当たりのプロトン伝導度Aは9.4S/cmであり、また極めて強靱な電解質膜であり耐溶剤性にも優れていた。さらに、伝導度を維持しながら、燃料遮断性にも優れていた。
実施例7
実施例2で得られた重合溶液をNMP60gで希釈し、さらにNMPを9.5g追加し均一にした後、NMP、トルエン、アセトンをそれぞれ40g、13g、60gの混合溶液を添加する。その混合希釈ポリマー溶液を多量の水で再沈することで精製を行い、上記一般式(G4)で示される高分子電解質ポリマーを得た。電解質ポリマーの不純物は1ppm以下であり重量平均分子量は40万であった。得られた高分子電解質材料を溶解させた25重量%N−メチルピロリドン(NMP)溶液をガラス基板上に流延塗布し、100℃にて4h乾燥後、窒素下300℃で10分間熱処理し、膜を得た。
成型前の高分子電解質材料の溶解性は極めて良好であった。95℃で6N塩酸に24時間浸漬してプロトン置換、脱保護反応した後に、大過剰量の純水に24時間浸漬して充分洗浄した。得られた膜のスルホン酸基密度は1.97mmol/gであった。
得られた膜は膜厚38μm、面積当たりのプロトン伝導度Aは15.2S/cmであり、また極めて強靱な電解質膜であり耐溶剤性にも優れていた。さらに、伝導度を維持しながら、燃料遮断性にも優れていた。
実施例8
実施例3で得られた重合溶液をNMP60gで希釈し、さらにNMPを10.5g追加し均一にした後、NMP、トルエン、アセトンをそれぞれ60g、15g、65gの混合溶液を添加する。その混合希釈ポリマー溶液を多量の水で再沈することで精製を行い、上記一般式(G5)で示される高分子電解質ポリマーを得た。電解質ポリマーの不純物は1ppm以下であり重量平均分子量は44万であった。得られた高分子電解質材料を溶解させた25重量%N−メチルピロリドン(NMP)溶液をガラス基板上に流延塗布し、100℃にて4h乾燥後、窒素下300℃で10分間熱処理し、膜を得た。
成型前の高分子電解質材料の溶解性は極めて良好であった。95℃で6N塩酸に24時間浸漬してプロトン置換、脱保護反応した後に、大過剰量の純水に24時間浸漬して充分洗浄した。得られた膜のスルホン酸基密度は1.52mmol/gであった。
得られた膜は膜厚38μm、面積当たりのプロトン伝導度Aは9.4S/cmであり、また極めて強靱な電解質膜であり耐溶剤性にも優れていた。さらに、伝導度を維持しながら、燃料遮断性にも優れていた。
実施例9
実施例4で得られた重合溶液をNMP60gで希釈し、さらにNMPを9.5g追加し均一にした後、NMP、トルエン、アセトンをそれぞれ60g、10g、55gの混合溶液を添加する。その混合希釈ポリマー溶液を多量の水で再沈することで精製を行い、上記一般式(G6)で示される高分子電解質ポリマーを得た。電解質ポリマーの不純物は1ppm以下であり重量平均分子量は45万であった。得られた高分子電解質材料を溶解させた25重量%N−メチルピロリドン(NMP)溶液をガラス基板上に流延塗布し、100℃にて4h乾燥後、窒素下300℃で10分間熱処理し、膜を得た。
成型前の高分子電解質材料の溶解性は極めて良好であった。95℃で6N塩酸に24時間浸漬してプロトン置換、脱保護反応した後に、大過剰量の純水に24時間浸漬して充分洗浄した。得られた膜のスルホン酸基密度は1.90mmol/gであった。
得られた膜は膜厚38μm、面積当たりのプロトン伝導度Aは15.1S/cmであり、また極めて強靱な電解質膜であり耐溶剤性にも優れていた。さらに、伝導度を維持しながら、燃料遮断性にも優れていた。
実施例10
実施例5で得られた重合溶液をNMP60gで希釈し、さらにNMPを9.5g追加し均一にした後、NMP、トルエン、アセトンをそれぞれ60g、10g、55gの混合溶液を添加する。その混合希釈ポリマー溶液を多量の水で再沈することで精製を行い、上記一般式(G7)で示される高分子電解質ポリマーを得た。電解質ポリマーの不純物は1ppm以下であり重量平均分子量は43万であった。得られた高分子電解質材料を溶解させた25重量%N−メチルピロリドン(NMP)溶液をガラス基板上に流延塗布し、100℃にて4h乾燥後、窒素下300℃で10分間熱処理し、膜を得た。
成型前の高分子電解質材料の溶解性は極めて良好であった。95℃で6N塩酸に24時間浸漬してプロトン置換、脱保護反応した後に、大過剰量の純水に24時間浸漬して充分洗浄した。得られた膜のスルホン酸基密度は1.90mmol/gであった。
得られた膜は膜厚38μm、面積当たりのプロトン伝導度Aは15.1S/cmであり、また極めて強靱な電解質膜であり耐溶剤性にも優れていた。さらに、伝導度を維持しながら、燃料遮断性にも優れていた。
比較例1
実施例1で得られた重合溶液をNMP100gに希釈し、多量の水で再沈することで精製を行い、上記一般式(G3)で示される高分子電解質ポリマーを得た。電解質ポリマーの不純物は15ppmであり、成型前の高分子電解質材料の溶解性は悪く、ポリマー溶液のポットライフも短く、製膜性が悪かった。
比較例2
実施例2で得られた重合溶液をNMP100gに希釈し、多量の水で再沈することで精製を行い、上記一般式(G4)で示される高分子電解質ポリマーを得た。電解質ポリマーの不純物は12ppmであり、成型前の高分子電解質材料の溶解性は悪く、ポリマー溶液のポットライフも短く、製膜性が悪かった。
比較例3
実施例3で得られた重合溶液をNMP100gに希釈し、多量の水で再沈することで精製を行い、上記一般式(G5)で示される高分子電解質ポリマーを得た。電解質ポリマーの不純物は18ppmであり、成型前の高分子電解質材料の溶解性は悪く、ポリマー溶液のポットライフも短く、製膜性が悪かった。
比較例4
実施例4で得られた重合溶液をNMP100gに希釈し、多量の水で再沈することで精製を行い、上記一般式(G6)で示される高分子電解質ポリマーを得た。電解質ポリマーの不純物は17ppmであり、成型前の高分子電解質材料の溶解性は悪く、ポリマー溶液のポットライフも短く、製膜性が悪かった。
比較例5
実施例5で得られた重合溶液をNMP100gに希釈し、多量の水で再沈することで精製を行い、上記一般式(G7)で示される高分子電解質ポリマーを得た。電解質ポリマーの不純物は14ppmであり、成型前の高分子電解質材料の溶解性は悪く、ポリマー溶液のポットライフも短く、製膜性が悪かった。

Claims (5)

  1. イオン性基を含むモノマーを電解質ポリマーの良溶媒を用いて共重合し、2種以上の貧溶媒を用いて単離することを特徴とする電解質ポリマーの製造方法。
  2. 2種以上の貧溶媒をそれぞれ別々に用いる請求項1記載の電解質ポリマーの製造方法。
  3. 貧溶媒のうちの一つが水である請求項1または2記載の電解質ポリマーの製造方法。
  4. 水以外の貧溶媒の、電解質ポリマーに対する溶解度が水より大きい請求項3に記載の電解質ポリマーの製造方法。
  5. 水以外の貧溶媒の量が電解質ポリマーの良溶媒の0.2倍〜1.5倍である請求項3または4に記載の電解質ポリマーの製造方法。
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JP2014148588A (ja) * 2013-01-31 2014-08-21 Kaneka Corp 高分子電解質の製造方法

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