JP2010011910A - デジタルパノラマ撮影装置およびパノラマ用画像処理プログラム - Google Patents

デジタルパノラマ撮影装置およびパノラマ用画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】基準とする断層でROIを指定して手前側又は奥側に位置をずらした断層の画像を連続的に表示したときに、その表示を視る利用者に使い易い画像を生成する。
【解決手段】デジタルパノラマ撮影装置1は、基本断層に対して再構成処理されたパノラマ断層像上においてROIの範囲を受け付ける入力手段17と、ROIを構成するフレーム画像を抽出し、その高さ方向の大きさおよび位置を、ROIの高さ方向の大きさおよび位置と等しくさせ、断層ごとに、ROIの幅の値を再構成断層画像の幅の値によって割ることで、当該断層の位置に応じた画像拡大率を算出し、この画像拡大率を用いて、再構成処理後の断層画像が当該画像の中心位置を変更させることなく当該画像の幅がパノラマ断層像のROIの幅と等しくなるようにする正規化処理を行うパノラマ用画像処理手段7と、正規化された断層画像を連続的に出力する出力手段10とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタルパノラマ撮影装置およびパノラマ用画像処理プログラムに係り、特に、一般医療用や歯科用の被写体をパノラマ撮影して記憶された複数のフレーム画像を重畳することで被写体の任意の断層の画像を再構成するデジタルパノラマ撮影装置およびパノラマ用画像処理プログラムに関する。
従来、歯科用のX線断層撮影装置として、パノラマ撮影装置が知られている(例えば、特許文献1〜特許文献3参照)。特許文献1〜3に開示された装置は、水平面(XY平面)で位置合わせされた歯列の位置において、歯列の鉛直面方向(Z方向)の断層画像を取得し、1つの歯列に対して複数の断層画像(多断層画像)を表示可能に構成されている。
例えば、特許文献1に開示された歯科用パノラマX線撮影装置は、受像装置にラインセンサ型のデジタルセンサを用いており、パノラマ断層撮影をする際に、一度目の撮影を終了すると、その終了位置から次の範囲の二度目の撮影を、二度目の撮影が終われば、その終了位置からその次の範囲の三度目の撮影を行うという操作を繰り返す。この間、先の撮影終了位置から次の撮影を開始する際、旋回アームはその振角分原点位置まで自動的に戻ってから撮影が開始される。そして、例えば、三度の操作による一連の撮影が終了すると、記憶手段に保存されていた各画像データを、撮影対象部位の断層面の連続した一枚の画像として表示装置に表示する。この歯科用パノラマX線撮影装置は、基準断層面に対してそれぞれ前後数ミリ離れた2つの断層面の位置も併せて多層断層撮影することができる。
しかしながら、特許文献1に記載の装置は、任意断層のパノラマ画像を形成するものではない。これに対して、特許文献2および特許文献3に開示された技術は、X線源とX線撮像手段とを被験者の周りに旋回させながら被験者の1つの断層に対応した一連の撮影を行うことで複数のフレーム画像(フレームデータ)を取得し、記憶手段から読み出した各フレーム画像を所定距離ずつシフトさせながら加算する画像処理を行うことで、撮影対象の断層に関わらず任意断層のパノラマ画像を形成する。
このうち、特許文献2に開示されたパノラマ画像撮影装置では、パノラマ画像のボケを減らす処理に必要なパラメータとして、複数セットのフレームデータを相互に重ね合わせ加算するときに、それぞれのセットのフレームデータをどの程度位置をずらせて重ねるかという「重ね合わせの程度を示す量(ゲイン)」を導入し、ファントムを用いて奥行き方向の距離とゲインの関係を事前に定量計測しておく。そして、利用者は、パノラマ画像を観察しながら、その画像上に、焦点をもっとも合わせたい関心のある局所的な領域を関心領域(ROI:Region of Interest)として設定する。
また、特許文献3に開示されたデジタルパノラマ撮影装置では、撮影によって取得した大容量フレーム画像記憶手段に記憶されている大量のフレーム画像に対して、フレーム飛越し法による断層像構築処理を施すことで、X線源とX線撮像手段とを旋回させるときの回転中心からの半径(回転半径r)として所望の値を求め、次いでフレーム微少移動法による画像構築によってこの回転半径rから所望の微少間隔を一定間隔とする各半径上の断層像を得るようにする。
特開2006−320347号公報(0030〜0032、図4) 特開2007−136163号公報(0032〜0043、図3) 特開2006−180944号公報
しかしながら、特許文献2に記載の技術では、利用者の操作情報に応答して、ROIで指定された、標準面のパノラマ画像上の関心領域のサイズを持つ断面から手前側又は奥側に位置をずらした断面を診る際に、そのずらした位置は、事前測定に用いたファントムの構造に規定されている。また、特許文献2に記載のパノラマ画像撮影装置は、例えば奥側に4mm平行移動といった操作情報が入力されていたときに、その指定された断層の画像を再構成して表示する。したがって、基準とする断層から手前側又は奥側に位置をずらした断層の画像を、基準とする断層の画像や他の断層の画像と見比べることが困難である。仮に、基準とする断層でROIを指定して各断層の画像を連続的に表示したとしても、ROIの位置が不変なので、歯列の舌側方向の断層画像ほど画像幅が狭く、逆に、歯列の頬側方向の断層画像ほど画像幅が広くなってしまう。同様に、特許文献3に記載の技術も、仮に、基準とする断層でROIを指定して手前側又は奥側に位置をずらした断層の画像を連続的に表示したとしても各断層の画像幅は異なって表示される。
このように、基準とする断層でROIを指定して手前側又は奥側に位置をずらした断層の画像を連続的に表示したときに、各断層の画像幅が異なると、例えば、歯科医師が、基準とする断層の画像で発見した病変部から、手前側又は奥側に位置をずらした断層を観察するときに、違和感を感じたり病変部を視認しづらかったりするという問題がある。
そこで、本発明では、前記した問題を解決し、基準とする断層でROIを指定して手前側又は奥側に位置をずらした断層の画像を連続的に表示したときに、その表示を視る利用者にとって使い易い画像を生成することのできる技術を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載のデジタルパノラマ撮影装置は、X線を被写体に照射するX線源と、前記被写体を透過したX線を受光するX線撮像手段と、X線源とX線撮像手段とを前記被写体が収まるように所定の間隔を空けて保持するアームを所定の回転中心の周りに回転させる旋回駆動手段と、前記被写体の撮影対象の断層をパノラマ撮影することで前記X線撮像手段により取得した複数のフレーム画像を記憶するフレーム画像記憶手段とを有し、前記記憶された複数のフレーム画像を前記被写体の指定された断層に対して予め定められた重ね継ぐときのずらし幅を示す重ね幅だけずらしながら加算して再構成処理することで前記指定された断層に関する再構成断層画像を生成するデジタルパノラマ撮影装置であって、所定の基本断層に対して再構成処理されたパノラマ断層像上において関心領域の範囲として2次元座標値と、前記関心領域に対応して前記基本断層の内側および外側を示す奥行き方向に設定される断層の個数と、前記設定される各断層間の奥行き方向の間隔との入力を受け付ける入力手段と、前記入力された2次元座標値の水平方向の値に基づいて、前記パノラマ断層像を構成する全フレーム画像のうち前記関心領域を構成するフレーム画像を抽出し、前記2次元座標値の垂直方向の値に基づいて、前記抽出されたフレーム画像の高さ方向の大きさおよび位置が、前記関心領域の高さ方向の大きさおよび位置と等しくなるように前記抽出されたフレーム画像から余分な部分を削除する加工を行い、前記個数と間隔とが入力された断層ごとに、前記関心領域の幅の値を、前記複数の加工後フレーム画像を前記被写体に設定される断層の位置に応じた重ね幅で再構成処理をしたときに形成される再構成断層画像の幅の値によって割ることで、当該断層の位置に応じた画像拡大率を算出し、前記画像拡大率を用いて、再構成処理後の断層画像が当該画像の中心位置を変更させることなく当該画像の幅が前記パノラマ断層像の関心領域の幅と等しくなるようにする正規化処理を行うパノラマ用画像処理手段と、前記設定される断層ごとに、前記正規化された断層画像を連続的に出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、デジタルパノラマ撮影装置は、入力手段によって、パノラマ断層像上の関心領域の範囲を示す2次元座標値と、関心領域の奥行き方向に設定される断層の個数と、各断層間の間隔との入力を受け付ける。そして、デジタルパノラマ撮影装置は、パノラマ用画像処理手段によって、関心領域を構成するフレーム画像を抽出し、かつ、抽出したフレーム画像の高さ方向の大きさおよび位置を、関心領域の高さおよび位置に揃える加工を行う。そして、デジタルパノラマ撮影装置は、パノラマ用画像処理手段によって、設定される断層ごとに、関心領域の幅の値を、通常の処理で形成される再構成断層画像の幅の値によって割ることで、断層の位置に応じた画像拡大率を算出し、その画像拡大率を用いて、再構成処理後の断層画像がその画像の中心位置を変更させずに当該画像の幅が関心領域の幅と等しくなるようにする正規化処理を行う。したがって、関心領域から抽出されて加工された複数のフレーム画像のみを用いて、設定される断層に応じた重ね幅(重ね継ぐときのずらし幅)で重ね合わせることで再構成するので、断層画像を作成する処理に要する時間を短縮できる。そして、デジタルパノラマ撮影装置は、出力手段によって、断層ごとに、正規化された断層画像を連続的に出力する。そのため、正規化された再構成処理後の断層画像を連続的に出力したときに、表示される画像は、その表示を視る利用者にとって使い易い画像となる。
また、請求項2に記載のデジタルパノラマ撮影装置は、請求項1に記載のデジタルパノラマ撮影装置において、前記パノラマ用画像処理手段が、前記正規化処理として、当該断層において、前記再構成断層画像を前記画像拡大率で拡大または縮小することで、前記関心領域の高さおよび幅と同じ形状に正規化された断層画像を生成することを特徴とする。
かかる構成によれば、デジタルパノラマ撮影装置は、パノラマ用画像処理手段の正規化処理において、断層ごとに、通常の処理で形成される再構成断層画像を、画像拡大率を用いて拡大または縮小する。したがって、デジタルパノラマ撮影装置は、設定される断層の数だけ画像の拡大または縮小の処理を行うことで正規化された断層画像を生成できる。
また、請求項3に記載のデジタルパノラマ撮影装置は、請求項1に記載のデジタルパノラマ撮影装置において、前記パノラマ用画像処理手段が、前記正規化処理として、当該断層において、前記複数の加工後フレーム画像を前記画像拡大率で拡大または縮小することで、高さが前記加工後フレーム画像の高さと同じである正規化フレーム画像を生成すると共に、当該断層の位置に応じた重ね幅の値に前記画像拡大率を掛けることで第2の重ね幅を算出し、前記生成された正規化フレーム画像を前記第2の重ね幅で再構成することで、前記関心領域の高さおよび幅と同じ形状に正規化された断層画像を生成することを特徴とする。
かかる構成によれば、デジタルパノラマ撮影装置は、パノラマ用画像処理手段の正規化処理において、断層ごとに、事前に、再構成処理に用いる加工後フレーム画像を、画像拡大率を用いて拡大または縮小し、かつ、重ね幅に画像拡大率を掛けた上で、断層画像の再構成処理を行う。ここで、加工後フレーム画像は、通常の処理で形成される再構成断層画像よりもサイズが小さいので、再構成断層画像を拡大/縮小する場合に比べて画像の拡大/縮小に係る処理の負荷を低減できる。また、重ね幅については単純なスカラー値の掛け算なので容易に処理できる。したがって、デジタルパノラマ撮影装置は、画像の拡大/縮小に係る処理負荷を低減させつつ正規化された断層画像を生成できる。
また、請求項4に記載のデジタルパノラマ撮影装置は、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のデジタルパノラマ撮影装置において、前記パノラマ用画像処理手段が、前記設定される各断層の位置を時間経過に伴って連続的に切り替えることで、前記切り替えられた各断層についての前記正規化された各断層画像を前記出力手段に順次出力すると共に、前記時間経過に伴って連続的に切り替えられる各断層の位置に追従してその時点でムービー表示されている断層画像の断層の位置を案内するアニメーション画面を前記出力手段に出力し、前記出力手段が、前記正規化された各断層画像をモニタ画面に順次出力することでムービー表示を行うと共に、前記ムービー表示を行うモニタ画面に、前記アニメーション画面を同時に表示することを特徴とする。
かかる構成によれば、デジタルパノラマ撮影装置は、正規化された各断層画像をムービー表示させるので、ムービー表示を観察する利用者は、視点を変えずに関心領域を観察することができる。また、デジタルパノラマ撮影装置は、モニタ画面に、正規化された断層画像のムービー表示と、現在表示中の断層の位置を案内するアニメーション画面とを同時に表示させるので、ユーザビリティに優れると共に、断層画像を用いた診断に係る性能を向上させることができる。
また、請求項5に記載のデジタルパノラマ撮影装置は、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のデジタルパノラマ撮影装置において、前記フレーム画像記憶手段が、前記回転中心から距離r1だけ離間している前記被写体の第1の断層を前記X線撮像手段の1画素分の長さずつシフトさせながら撮影して取得されたn枚のフレーム画像を記憶し、前記パノラマ用画像処理手段が、前記n枚のフレーム画像のうち撮影順に(k−1)フレームおきに(n/k)枚だけ順次読み出し、前記X線撮像手段の1画素分の長さを前記重ね幅として前記読み出した各フレーム画像を重ね合わせるフレーム飛越し方法を用いた再構成処理により、前記回転中心からの距離が(r1/k)である前記被写体の第2の断層の断層画像を生成すると共に、前記被写体の第1および第2の断層とは異なる第3の断層において、前記(k−1)フレームおきに読み出した(n/k)枚のフレーム画像を用いて再構成処理を行うために、前記回転中心から前記第3の断層までの距離と前記回転中心から前記第2の断層までの距離との比の値を、前記X線撮像手段の1画素分の長さに掛けることで、前記回転中心から前記第3の断層までの距離に対応した新たな重ね幅として第2の重ね幅を算出し、前記算出した第2の重ね幅で前記(n/k)枚のフレーム画像を重ね合わせるフレーム微小移動方法を用いた再構成処理により、前記被写体の第3の断層の断層画像を生成することを特徴とする。
かかる構成によれば、デジタルパノラマ撮影装置は、パノラマ用画像処理手段によって、断層画像の再構成処理を行う際に、フレーム飛越し法およびフレーム微小移動法を用いる。フレーム飛越し法およびフレーム微小移動法によれば、回転中心を始点として第2の断層上の地点までのベクトルをスカラー倍したベクトルの終点の位置に被写体の第3の断層を設定することができる。したがって、デジタルパノラマ撮影装置は、被写体の第2の断層を基本断層として、この基本断層の外側または内側に微小な一定の間隔で容易に被写体の第3の断層を設定することが可能である。そのため、断層間隔を微小化できるので、断層画像を用いた診断に係る性能を向上させることができる。さらに、特にムービー表示においては、ムービー表示を観察する利用者が視点を変えずに違和感なく関心領域を観察することができる。
また、請求項6に記載のパノラマ用画像処理プログラムは、被写体の撮影対象の断層をパノラマ撮影することで取得された複数のフレーム画像を前記被写体の指定された断層に対して予め定められた重ね継ぐときのずらし幅を示す重ね幅だけずらしながら加算して再構成処理することで前記指定された断層に関する再構成断層画像を生成するために、前記複数のフレーム画像を記憶するフレーム画像記憶手段を備えたコンピュータを、所定の基本断層に対して再構成処理されたパノラマ断層像上において関心領域の範囲として2次元座標値と、前記関心領域に対応して前記基本断層の内側および外側を示す奥行き方向に設定される断層の個数と、前記設定される各断層間の奥行き方向の間隔とを入力情報として受け付ける入力情報判別制御手段、前記入力された2次元座標値の水平方向の値に基づいて、前記パノラマ断層像を構成する全フレーム画像のうち前記関心領域を構成するフレーム画像を抽出し、前記2次元座標値の垂直方向の値に基づいて、前記抽出されたフレーム画像の高さ方向の大きさおよび位置が、前記関心領域の高さ方向の大きさおよび位置と等しくなるように前記抽出されたフレーム画像から余分な部分を削除する加工を行うフレーム画像抽出加工手段、前記個数と間隔とが入力された設定される断層ごとに、前記複数の加工後フレーム画像を前記被写体に設定される断層の位置に応じた重ね幅で再構成する画像再構成手段、前記設定される断層ごとに、前記関心領域の幅の値を、前記複数の加工後フレーム画像を前記被写体に設定される断層の位置に応じた重ね幅で再構成処理をしたときに形成される再構成断層画像の幅の値によって割ることで、当該断層の位置に応じた画像拡大率を算出する拡大率算出手段、前記画像拡大率を用いて、再構成処理後の断層画像が当該画像の中心位置を変更させることなく当該画像の幅が前記パノラマ断層像の関心領域の幅と等しくなるようにする正規化処理を行う断層画像幅正規化処理手段、前記設定される断層ごとに、前記正規化された断層画像を連続的に出力手段に表示させる表示制御手段として機能させることを特徴とする。このように構成されることにより、このプログラムをインストールされたコンピュータは、このプログラムに基づいた各機能を実現することができる。
本発明によれば、デジタルパノラマ撮影装置は、パノラマ断層像上の指定された関心領域の奥行き方向に設定される各断層について再構成処理後の断層画像の幅を関心領域の幅と等しくして連続的に出力することができる。したがって、その表示を視る利用者にとって使い易い画像を生成することができる。
以下、図面を参照して本発明のデジタルパノラマ撮影装置を実施するための最良の形態(以下「実施形態」という)について詳細に説明する。
[デジタルパノラマ撮影装置の構成]
図1は、本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置を模式的に示す構成図である。デジタルパノラマ撮影装置1は、パノラマ撮影(パノラマX線断層撮影法)によって、被写体(人物)Kの上顎/下顎における歯列に沿った所定の断層におけるX線像を撮影して歯科用の断層画像を生成するものであり、図1に示すように、X線源2と、X線撮像手段3と、旋回駆動手段4と、A/D変換手段5と、大容量フレーム画像記憶手段6と、パノラマ用画像処理手段7と、処理画像記憶手段8と、全画像表示記憶手段9と、出力手段10と、入力手段17とを備えている。
[断層画像]
ここで、生成表示される断層画像について図2を参照して説明する。図2は、被写体としての歯列に対応するように割り当てられた複数の断層を示す説明図である。図2に示す状態では、X線源2は、被写体K(図1参照)である人物の歯列の前歯部c側からX線を照射し、当該歯列の臼歯部d側において、X線撮像手段3が受光しているが、撮影中には、X線源2およびX線撮像手段3は回転し、回転中心aの位置はスライドする。図2では、歯列の前後の奥行き方向の中央に基本断層b0をとり、歯列の奥行き方向の後側(内側)に舌側断層bm、前側(外側)に頬側断層bnを例示した。ここで、mは舌側方向の断層の識別情報(m=−1,−2,−3,…)、nは頬側方向の断層の識別情報(n=1,2,3,…)をそれぞれ示す。ただし、図2では、舌側方向断層、頬側方向断層とも1つずつ例示した。なお、人体の歯列が被写体である場合には、基本断層b0は、回転中心aから前歯部c側の1番の中切歯までの距離が例えば50mm程度、舌側方向断層、頬側方向断層は、基本断層b0から例えば±30mm程度までの領域に設定することが好ましい。
図3は、本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置で生成された断層像を示す説明図であって、(a)は図2に示した歯列の各断層に対応した断層像、(b)は複数のフレーム画像をずらしながら重ねることで断層像が形成されていることをそれぞれ示している。図3(a)に示す頬側方向断層像Bnは、図2に示した頬側断層bnにおける断層画像の一例である。また、図3(a)に示す基本断層像B0は、図2に示した基本断層b0における断層画像の一例である。以下でパノラマ断層像と呼ぶ場合には、この基本断層像B0を指すこととする。また、図3(a)に示す舌側方向断層像Bmは、図2に示した舌側断層bmにおける断層画像の一例である。
図3(a)に示すように、各断層画像の画像幅(横幅)は異なっており、頬側方向ほど回転中心a(図2参照)から遠いのでその分長い。例えば、基本断層像B0は、図3(b)に示すように、所定のフレーム幅を有した数多くのフレーム画像(単純X線撮影像)gを、所定の間隔(予め定められた重ね継ぐときのずらし幅を示す重ね幅)で重ね合わされて形成されている。図3(b)では13枚のフレーム画像gを例示したが、実際の断層画像は、数百〜数千枚のフレーム画像gを合成して構築される。つまり、1つのフレーム画像に数〜数十枚の他のフレーム画像が重ねられることになるので、1つのフレーム画像に着目したときに、他のフレーム画像と実際に重っている部分は、着目しているフレーム画像から何フレーム先のフレーム画像であるかを特定しなければ定義できない。一方、重ね継ぐときのずらし幅の部分は、着目しているフレーム画像と次のフレーム画像との関係だけで定義できる。したがって、この意味において、ずらし幅のことを「重ね幅」と呼ぶ。なお、図3(b)に示すようにすべてのフレーム画像gを等間隔で重ね合わせて形成してもよいし、重ね幅を変化させて重ね合わせるようにしてもよい。
[デジタルパノラマ撮影装置の各部の構成]
図1に戻って、デジタルパノラマ撮影装置1の各部の構成を説明する。
X線源2は、図示しないスリットを有しており、このスリットを介してX線を照射することにより生成されるスリットビーム(X線ビーム)を所定のタイミングで被写体Kに照射するものである。
X線撮像手段3は、X線源2から照射されて被写体Kを透過したX線を受光して、被写体KのX線が透過した部分を所定のフレームレートで撮像するものである。X線撮像手段3は、X線イメージセンサやX線検出器、またはそれらの組合せである。ここで、イメージセンサは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、CMOSイメージセンサ、TFT(Thin Film Transistor)センサ、CdTeセンサ等である。また、X線検出器は、X線イメージインテンシファイア(Image Intensifier:I.I.)、フラットパネル検出器(Flat Panel Detector:FPD)等である。本実施形態では、X線撮像手段3は、CMOSイメージセンサであるものとして説明する。この場合、1画素サイズを、例えば100μmとすることができる。
旋回駆動手段4は、アームにX線源2とX線撮像手段3とを所定の間隔を空けて保持し、モータやアクチュエータ等の駆動により、アームを所定の角速度で回転するように旋回させる。この間隔は、X線源2とX線撮像手段3との間に被写体Kが収まるように、例えば、30cm〜1mに設定される。なお、X線源2の照射部とX線撮像手段3の受光面とは対向して配置される。また、アームは、回転中心aの周りに回転可能に構成され、さらに回転中心aを移動させるスライド動作が可能に構成されている。これにより、X線源2とX線撮像手段3とが所定の間隔を維持したまま、X線撮像手段3は、被写体Kの周囲の任意の方向の断層画像を撮影することができる。この旋回駆動手段4と、X線源2と、X線撮像手段3とは、図示しないコントローラにより制御され、旋回駆動手段4がアームを旋回しながらX線源2がX線を照射して撮影を繰り返し、X線の照射タイミングに同期してX線撮像手段3が被写体KのX線像としてのフレーム画像(単純X線撮影像)を連続的に撮像してA/D変換手段5に出力する。A/D変換手段5は、X線撮像手段3の出力信号を取得し、A/D変換(analog to digital translation)してパノラマ用画像処理手段7に出力する。
入力手段17は、例えば、マウス、キーボード、ディスクドライブ装置などから構成される。本実施形態では、入力手段17は、生成表示される断層画像を指定するためにパノラマ用画像処理手段7に入力される情報として、基本断層b0に対して再構成処理されたパノラマ断層像B0上において関心領域(ROI:Region of Interest)の範囲を示す2次元座標値と、関心領域に対応して基本断層b0の内側および外側を示す奥行き方向に設定される断層の合計個数と、設定される各断層間の奥行き方向の間隔との入力を受け付ける。
大容量フレーム画像記憶手段6と、パノラマ用画像処理手段7と、処理画像記憶手段8と、全画像表示記憶手段9とは、例えば、一般的なコンピュータ(計算機)で実現することができ、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、HDD(Hard Disk Drive)と、入力/出力インタフェースとを含んで構成されている。
大容量フレーム画像記憶手段(フレーム画像記憶手段)6は、X線撮像手段3で撮像されてA/D変換された被写体KのX線像としてのフレーム画像(単純X線撮影像)を記憶するものであり、一般的な画像メモリやハードディスク等から構成される。
パノラマ用画像処理手段7は、A/D変換手段5の出力信号としてフレーム画像を取得し、大容量フレーム画像記憶手段6に格納する。このパノラマ用画像処理手段7は、再構成処理の機能と、正規化処理の機能とを有している。パノラマ用画像処理手段7は、再構成処理の機能として、大容量フレーム画像記憶手段6に記憶された複数のフレーム画像を処理画像記憶手段8に展開して水平方向に重ね合わせることにより、任意の指定された複数の断層についてそれぞれの断層の画像を再構成する。再構成された断層画像は、全画像表示記憶手段9を介して出力手段10に出力される。この再構成処理の具体例については後記する。
また、パノラマ用画像処理手段7は、正規化処理の前処理として、入力手段17で入力された2次元座標値の水平方向の値に基づいて、パノラマ断層像B0を構成する全フレーム画像のうち関心領域を構成するフレーム画像を抽出する。さらに、パノラマ用画像処理手段7は、抽出したフレーム画像を処理画像記憶手段8のメモリに展開して、入力手段17で入力された2次元座標値の垂直方向の値に基づいて、抽出された各フレーム画像の高さ方向の大きさが、関心領域の高さ方向の大きさと等しくなるように各フレーム画像から余分な部分を削除する加工を行う。この抽出して加工されたフレーム画像を加工後フレーム画像と呼ぶ。
また、パノラマ用画像処理手段7は、前記した前処理後に正規化処理を行う。正規化処理とは、生成表示される断層画像に対応した断層ごとに、複数の加工後フレーム画像と、当該断層の位置に応じた重ね幅とに基づいて、再構成処理後の断層画像の幅がパノラマ断層像B0の関心領域の幅と等しくなるようにする処理のことを意味する。正規化処理の具体例については後記する。
処理画像記憶手段8は、パノラマ用画像処理手段7による画像の再構成処理等のために使用される記憶手段であり、一般的な画像メモリ等から構成される。この処理画像記憶手段8は、パノラマ用画像処理手段7によって加工処理されたフレーム画像(加工後フレーム画像)等を記憶する。
全画像表示記憶手段9は、パノラマ用画像処理手段7で再構成処理結果として生成され出力手段10に表示すべき断層画像(指定された断層に対応した断層画像やパノラマ断層像)を記憶するものであり、一般的な画像メモリ等から構成される。この断層画像は、例えば、輝度値で表される。
出力手段10は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、EL(Electronic Luminescence)等から構成される。出力手段10は、入力手段17により指定されて生成表示される断層画像に対応した断層ごとに、パノラマ用画像処理手段7で正規化された断層画像を連続的に出力する。
[パノラマ用画像処理手段の機能ブロック]
図4は、本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置のパノラマ用画像処理手段の機能を示すブロック図である。パノラマ用画像処理手段7は、図4に示すように、入力情報判別制御手段11と、フレーム画像抽出加工手段12と、画像再構成手段13と、拡大率算出手段14と、断層画像幅正規化処理手段15と、表示制御手段16とを備えている。
ここで、パノラマ用画像処理手段7が参照する情報または処理結果の情報として各記憶手段6,8,9に記憶される情報について説明する。記憶手段に記憶される情報は、図4に示すように、例えば、フレーム画像21、パノラマ断層像22、画像再構成情報23、加工後フレーム画像24、拡大率25、正規化処理情報26、正規化断層画像27を含む。図4では、情報の種類を区別するために1つずつ符号を付して記述したが、各情報が1つずつ存在しているものではなく複数の情報を総称している。ただし、パノラマ断層像22は単数である。
フレーム画像21は、X線撮像手段3で被写体K(図1参照)の所定領域を撮像したフレームごとの画像であり、A/D変換手段5を介して取り込まれて大容量フレーム画像記憶手段6に格納され、正規化処理の前処理や再構成処理に用いられる。
パノラマ断層像22は、画像再構成手段13によって基本断層について再構成処理が行われた断層画像であって全画像表示記憶手段9に格納され、関心領域(ROI)の指定を受け付けるために出力手段10に表示される。
画像再構成情報23は、画像再構成手段13による再構成処理において参照される各種データ(断層の識別情報、フレーム画像の識別情報、重ね幅等)や再構成処理の実行中の画像情報を示す。
加工後フレーム画像24は、フレーム画像抽出加工手段12の処理結果であり、再構成処理や正規化処理に用いられる。
拡大率25は、拡大率算出手段14の処理結果であり、正規化処理や再構成処理に用いられる。拡大率25は、断層の識別情報と関連付けて記憶される。
正規化処理情報26は、断層画像幅正規化処理手段15による正規化処理において参照される情報や正規化処理の実行中の画像情報を示す。ここで、参照情報は、例えば、各種データ(断層の識別情報、フレーム画像の識別情報、重ね幅等)に対応した正規化処理(拡大または縮小)の進行状態(未処理、処理済み)を含む。なお、画像再構成情報23、加工後フレーム画像24、拡大率25および正規化処理情報26は、処理画像記憶手段8に格納される。
正規化断層画像27は、指定された各断層について断層画像幅正規化処理手段15による正規化処理済みの各断層画像であって全画像表示記憶手段9に格納され、受け付けたROIの指定に対する処理結果の応答として出力手段10に連続的に表示される。
以下、図4に示すパノラマ用画像処理手段7の各部の説明において、説明の都合上、まず、画像再構成手段13による再構成処理について具体的に説明し、その後、順次、その他の各部の機能を説明する。
(画像再構成手段の再構成処理)
画像再構成手段13は、大容量フレーム画像記憶手段6に蓄積されたフレーム画像21を組み合わせて重畳する際に、フレーム画像21の組合せを適宜変更して、基本断層b0に対応したパノラマ断層像B0を生成する。画像再構成手段13は、パノラマ断層像B0を構成する各フレーム画像gのデータをメモリ上で重畳することにより、奥行き方向が所定間隔の断層に対応した断層画像を再構成する。本実施形態では、画像再構成手段13は、フレーム飛越し法およびフレーム微小移動法を用いて再構成処理を行うこととする。以下、この再構成処理の概略を具体例を用いて説明する。図5は、本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置による断層像の再構成の原理をモデル化して示す説明図である。図5では、簡便のため、被写体Kが円筒状の物体であるものとしている。図5は、被写体Kを上方から視た図である。
<前提条件>
ここでは、図5に示す被写体Kにおいて、円筒の中心軸(図5では円の中心)からの距離がr1である断層K1と、円筒の中心軸からの距離がr2である断層K2と、円筒の中心軸からの距離がr3である断層K3とを想定している。円筒の中心軸の延長上には、旋回駆動手段4(図1参照)のアームの回転中心aが配置されている(図5では、円の中心と回転中心とが一致している)。なお、実際のパノラマ撮影では、旋回駆動手段4(図1参照)は、アームが回転中心aの周りを回転する動作と、歯列を仮想的に分割された円弧にみたてて所定角度で回転できるようにアームの位置をスライドさせる動作とを行うので、回転中心aはパノラマ撮影中に移動する。
また、X線源2とX線撮像手段3とを結ぶ直線Q1と、断層K1、断層K2および断層K3との交点を、それぞれ、点X1、点X2および点X3とする。なお、点X1、点X2および点X3は、それぞれ、断層K1、断層K2および断層K3上の断層面を垂直方向に線状にスライスした部分に相当する。ここでは、例えば、X線撮像手段3がCMOSイメージセンサであり、このCMOSイメージセンサの1画素サイズを100μmとする。また、一例として、距離r1=300mm、距離r2=150mm、距離r3=100mmとする。
<フレーム飛越し法>
被写体Kの断層K1(円周1884mm)を、撮影角度360°で1画素ずつ(100μmずつ)シフトさせながら段歩的に撮影するか、または連続的に撮影すると、18840枚のフレームごとのフレーム画像が得られる。これらのフレーム画像を時系列に並べた識別情報をiとする(i=1〜18840)。すべてのフレーム画像は、大容量フレーム画像記憶手段6に蓄積されることとなる。
画像再構成手段13は、識別情報i=1〜18840のすべてのフレーム画像を、i=1,2,3,…と順番に用いて(フレーム飛越し数k=1)、CMOSイメージセンサの1画素サイズ(100μm)ずつずらして重ね合わせることにより、断層K1(半径300mm)の断層画像を生成する。
また、画像再構成手段13は、蓄積されたフレーム画像を1フレームおきに読み出し(フレーム飛越し数k=2)、これらのフレーム画像(識別情報i=1,3,…,18837,18839)を用いて、CMOSイメージセンサの1画素サイズずつずらして重ね合わせることにより、断層K2(半径150mm)の断層画像を生成する。
また、画像再構成手段13は、蓄積されたフレーム画像を2フレームおきに読み出し(フレーム飛越し数k=3)、これらのフレーム画像(識別情報i=1,4,…,18836,18839)を用いて、CMOSイメージセンサの1画素サイズずつずらして重ね合わせることにより、断層K3(半径100mm)の断層画像を生成する。以下、同様にすることで、より内側の断層の断層画像を生成することが可能である。フレーム飛越し数kと、そのときの断層の半径との関係を表1に示す。
つまり、画像再構成手段13は、所定の基準、例えば、被写体Kの断層K1を示す距離r1(半径300mm)をベースにして、蓄積されたフレーム画像を(k−1)フレームおきに重ね合わせることにより(フレーム飛越し数k)、半径が「r1/k」mmである断層の断層画像を生成する。
<フレーム微小移動法>
ここでは、k=6のときの断層(半径50mm)を基本断層とする。この例では、被写体Kの断層K1を示す距離r1(半径300mm)を撮影対象として、18840枚のフレーム画像を取得したが、これらには、半径300mm以内のX線情報もすべて含まれており、再構成された各断層の画像は、それぞれが、最もピントがあった断層像と呼べる。したがって、一例として、k=6のときの断層(半径50mm)を基本断層とした。そして、k=6のときの断層(半径50mm)と、k=5のときの断層(半径60mm)との間の断層(例えば、半径50.5mm)を頬側方向断層として生成することとする。なお、計算の都合上、舌側方向断層としては、k=6のときの断層(半径50mm)と、k=10のときの断層(半径30mm)との間の断層(例えば、半径49.5mm)として生成する。
以下、一例として、k=6のときの断層(半径50mm)と、k=5のときの断層(半径60mm)との間の断層(頬側方向断層)についての処理を説明する。
この場合には、半径の小さい方(k=6のときの断層(半径50mm))に合わせて、5フレームおきのフレーム画像を利用する。利用するフレームごとのフレーム画像は、3140(=18840/6)枚である。
大容量フレーム画像記憶手段6に蓄積された個々のフレーム画像(識別情報i=1〜18840)には、CMOSイメージセンサの1画素(100μm)ごとに、メモリ上のアドレスが付与されている。図5に示すように、X線の照射範囲が直線Q1と直線Q2とで挟まれた領域であれば、その領域に対応した断層上の一部分が、1画素(100μm)に撮像される。ここでは、例えば、メモリ上のアドレスを10個割り当てるものとする。これらのアドレスを示す数値を、フレーム画像の識別情報iに関連付けてji(ji=1〜10)とする。
画像再構成手段13は、蓄積されたフレーム画像から読み出す「i=1のフレーム画像」のアドレス(Addr)を示す数値j1(j1=1〜10)に所定の変換を施した数値λ1をメモリ上の別のアドレス空間(第2のアドレス:第2Addr)に設定し、「i=1のフレーム画像」を構成する1画素サイズ(先頭第1画素〜末尾第10画素)ずつの画像情報を、この第2のアドレスに対応付ける。この具体例を表2に示す。ここで、例えば「第2画素の画像情報」と右隣の「第3画素の画像情報」は、実際には1画素(100μm)だけ離間した位置の情報であるが、メモリのアドレス(Addr)においては、アドレスを示す数値の差は「1番地」である。一方、第2のアドレス空間においては、「第2画素の画像情報」は、「100」番地に対応付けられ、「第3画素の画像情報」は「200」番地に対応付けられている。つまり、第2のアドレス空間の番地の数値の差分(100)は、実際に離間した距離(100μm)に対応するように変換されている。アドレスを示す数値に対する変換は、フレーム画像の1画素サイズ(先頭第1画素〜末尾第10画素)の画像情報を、101μmずつずらして重ねるためのものである。この意味で、先頭第1画素のアドレスは、第2のアドレス空間において変換前の数値でもよいこととなる。
ここで、配列されたi=1のフレーム画像の各座標間(第2のアドレス空間の番地間)には、濃度データ(画素の画像情報)が存在しないため、配列された各座標間の濃度データには、配列された座標間の先頭(左側)の濃度データを使用して補間を行うこととする。例えば、第2のアドレス空間の「1番地」から「100番地」の間では、「2番地」から「99番地」までの濃度データは、「1番地」の濃度データ(第1画素の画像情報)を使用して補間するものとする。補間処理については他のフレーム画像についても同様である。なお、この補間方法とは別に、座標間での直線補間法を用いることもできる。この場合、「2番地」から「99番地」までの濃度データは、「1番地」と「100番地」とからの距離に応じて、「1番地」の濃度データ(第1画素の画像情報)と、「100番地」の濃度データ(第2画素の画像情報)とが案分される。
次に、画像再構成手段13は、蓄積されたフレーム画像から、「i=1のフレーム画像」から5フレームおきに読み出す「i=7のフレーム画像」のアドレス(Addr)を示す数値j7(j7=1〜10)に所定の変換を施した数値λ7を第2のアドレス空間(第2Addr)に設定し、「i=7のフレーム画像」を構成する1画素サイズずつの画像情報を、この第2のアドレスに対応付ける。この具体例を表3に示す。ここで、i=7のフレーム画像の「第1画素の画像情報」は、第2のアドレス空間において「101」番地に対応付けられる。一方、前記したi=1のフレーム画像の「第2画素の画像情報」は、第2のアドレス空間において「100」番地に対応付けられていた。つまり、第2のアドレス空間においては、i=7のフレーム画像の先頭である「第1画素の画像情報」のアドレスの数値(101)は、i=1のフレーム画像の「第2画素の画像情報」のアドレスの数値(100)よりも「1番地(1μm)」だけ大きい。また、第2画素は、第1画素から「100番地(100μm)」だけ離れている。したがって、第2のアドレス空間においては、i=7のフレーム画像は、i=1のフレーム画像から右側に101μmだけシフトして重ね合わされることになる。
さらに、画像再構成手段13は、「i=7のフレーム画像」から5フレームおきに読み出す「i=13のフレーム画像」のアドレス(Addr)を示す数値j13(j13=1〜10)に所定の変換を施した数値λ13を第2のアドレス(第2Addr)に設定し、「i=13のフレーム画像」を構成する1画素サイズずつの画像情報を第2のアドレスに対応付ける。この具体例を表4に示す。ここで、i=13のフレーム画像の「第1画素の画像情報」は、第2のアドレス空間において「202」番地に対応付けられる。一方、前記したi=7のフレーム画像の「第1画素の画像情報」は、第2のアドレス空間において「101」番地に対応付けられていた。つまり、第2のアドレス空間においては、i=13のフレーム画像の先頭である「第1画素の画像情報」のアドレスの数値(202)は、i=7のフレーム画像の「第1画素の画像情報」のアドレスの数値(101)よりも「101番地(101μm)」だけ大きい。したがって、第2のアドレス空間においては、i=13のフレーム画像は、i=7のフレーム画像から右側に101μmだけシフトして重ね合わされることになる。
同様にして、フレーム飛越し数k=6に対応した3140枚のフレーム画像のアドレスを示す数値ji(ji=1〜10)の数値を変換しつつ画像情報を第2のアドレスλiに対応付けることができる。最終的に、画像再構成手段13は、第2のアドレス上で、5フレームおきに読み出したフレーム画像を構成する1画素サイズずつの画像情報をすべて(3140枚)重ね合わせることにより、半径50.5mmの断層上において断層画像(半径50.5mmの円周の360°分の画像情報)を生成することができる。
このように半径50mmを基本断層として0.5mm増加した半径50.5mmの断層(外側の断層)に対して行った処理を所望の半径Rに適用すれば、表5のように、半径51mm,51.5mm,…の断層上において断層画像を生成することができる。さらに、半径50mmを基本断層として内側の断層に対して適用すれば、表5のように、半径49.5mm,49.0,…の断層上においても同様に断層画像を生成することができる。
なお、半径60mmの断層については、仮に3140枚のフレーム画像を使用するならば表5に示すように重ね幅は120μmであるが、半径60mmの断層は「フレーム飛越し数k=5」に対応するので、3768枚のフレーム画像を使用するならば重ね幅は100μm(1画素サイズ)となる。また、半径30mmの断層についても、仮に3140枚のフレーム画像を使用するならば表5に示すように重ね幅は60μmであるが、半径30mmの断層は「フレーム飛越し数k=10」に対応するので、仮に1884枚のフレーム画像を使用するならば重ね幅は100μm(1画素サイズ)となる。
次に、パノラマ用画像処理手段7の正規化処理およびその前処理を念頭に、パノラマ用画像処理手段7の画像再構成手段13以外の各部について図4を参照して説明する。
(入力情報判別制御手段)
入力情報判別制御手段11は、基本断層に対して再構成処理されたパノラマ断層像上において関心領域の範囲として2次元座標値と、関心領域に対応して基本断層の内側および外側を示す奥行き方向に設定される断層の個数と、設定される各断層間の奥行き方向の間隔とを入力情報として受け付けるものである。この入力情報判別制御手段11は、パノラマ用画像処理手段7に入力する情報に応じて、X線撮像手段3で取得されたフレーム画像の取り込み、入力手段17で指定されたコマンドやデータ等の操作入力情報の判別、各記憶手段6,8,9に記憶されたデータ等の情報の入出力管理等を行う。
ここで、入力手段17で指定される操作入力情報として関心領域(ROI)の指定について説明する。図6は、入力された関心領域(ROI)の一例を示す図であって、(a)はパノラマ断層像上で指定されたROI、(b)は指定されたROIに対応した奥行き方向の各断層の領域をそれぞれ示している。関心領域(ROI)601は、利用者が断層画像を得たい領域(表示したい領域)として指定するものであり、図6(a)に破線で示すように、基本断層に対して再構成処理されたパノラマ断層像上で例えば矩形の領域で示される。関心領域の範囲は、2次元座標値で指定される。利用者が、例えばマウスのクリック・アンド・ドラッグ操作で関心領域601を選択すると、パノラマ用画像処理手段7は選択された領域の座標値を検出する。
この関心領域(ROI)601の指定は、図6(b)に扇状に示すように、奥行き方向の各断層におけるそれぞれの断層画像を指定したことになる。つまり、図6(a)の関心領域601の左境界線602や右境界線603は、図6(b)では、基本断層上の点で表される。そして、図6(b)において基本断層上の点で表された左境界線602や右境界線603を指定したということは、図6(b)において、直線604,605を指定したことになる。なお、関心領域(ROI)601としてパノラマ断層像全体を指定することも可能であるが、以下では、関心領域の指定があるときにはパノラマ断層像の一部に関心領域が設定され、関心領域の指定がないときにはパノラマ断層像全体に関心領域が設定されることとする。
図7は、歯列に断層を割り当てるために指定されるステップ数および分割数の一例を示す図であって、(a)は入力操作表示画面例、(b)はステップ数および分割数と歯列の断層との対応関係をそれぞれ示している。分割数は、関心領域601に対応して基本断層の内側および外側を示す奥行き方向に設定される断層画像の個数、すなわち、断層の個数を示すものである。この例では、分割数を「10」とした。ステップ数は、基本断層から舌側方向および頬側方向に断層をずらす割合、すなわち、設定される各断層間の奥行き方向の間隔を示すものである。ステップ数の数値と、被写体(実際の患者の歯列)上の間隔とは予め対応付けられている。本実施形態では、デジタルパノラマ撮影装置1では、歯列弓のある断層についての表示がその断層内の位置に応じて拡大して表示されたり縮小して表示されたりすることを防止する、いわゆる、自動拡大縮小機能を備えているものとする。このため、歯列弓の臼歯部d(図2参照)での拡大率が可変すると共に、前歯部c(図2参照)での拡大率(実際は縮小率)も可変する。デジタルパノラマ撮影装置1は、この自動拡大縮小機能として、歯列弓に沿ってステップ数「0.1」を実際の距離「2mm」と対応付けるための変換テーブルを用いた処理を行うことにより、ステップ数の数値と、実際の患者の歯列上の間隔との対応付けを行うことが可能である。ただし、デジタルパノラマ撮影装置1に自動拡大縮小機能を備えない簡易構成を採用することも可能である。この場合、図示しない変換テーブルを用いることなく、ステップ数「0.1」を実際の距離「2mm」と対応付けることもできる。なお、本実施形態では、ステップ数および分割数は任意の数値を指定することが可能であるが、以下では、ステップ数および分割数の指定がないときには標準的な値として予め用意されたデフォルト値が設定されることとする。
(フレーム画像抽出加工手段)
フレーム画像抽出加工手段12は、入力された2次元座標値の水平方向の値に基づいて、パノラマ断層像を構成する全フレーム画像のうち関心領域を構成するフレーム画像を抽出し、2次元座標値の垂直方向の値に基づいて、抽出されたフレーム画像の高さ方向の大きさおよび位置が、関心領域の高さ方向の大きさおよび位置と等しくなるように、抽出されたフレーム画像から余分な部分を削除する加工を行うものである。
図8は、本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置のパノラマ用画像処理手段がROIからフレーム画像を抽出して加工する処理を示す説明図である。図8に示すように、パノラマ断層像上で矩形の関心領域の左上点およびその対角である右下点の2次元座標値がそれぞれ(x,y)、(x1,y1)として検出された場合には、フレーム画像抽出加工手段12は、パノラマ断層像B0の全体を構成している全フレーム画像のうち、パノラマ断層像B0において水平方向の座標xの地点から図中右側に幅(x1−x)の領域の部分を構成している複数のフレーム画像を、抽出すべきフレーム画像として特定する。そして、フレーム画像抽出加工手段12は、パノラマ断層像B0を仮に分解したとしたときの座標空間上で、短冊状のフレーム画像gにおいて、垂直方向の座標yの地点から図中下側に幅(y−y1)の領域の部分以外の残余の部分を削除した加工後フレーム画像Gを生成する。なお、加工後フレーム画像Gは、加工後フレーム画像24として記憶される。これにより、加工後フレーム画像Gの高さ方向の大きさおよび位置が、関心領域の高さ方向の大きさおよび位置と等しくなる。
フレーム画像抽出加工手段12により加工された加工後フレーム画像Gを用いて、画像再構成手段13が各断層に対して再構成処理を行うと、図9に示す断層画像が生成される。ここで、画像再構成手段13は、個数と間隔とが入力された断層ごとに、複数の加工後フレーム画像を被写体に設定される断層の位置に応じた重ね幅で再構成する。図9は、本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置のパノラマ用画像処理手段が加工後フレーム画像を用いて各断層の画像をそれぞれ再構成する処理を示す説明図である。なお、フレーム画像gで再構成処理した画像を「断層像」、加工後フレーム画像Gで再構成処理した画像を「断層画像」と表記することで区別する。図9に示すように、基本断層の断層画像t0の画像幅を基準にすると、奥行き方向の内側(舌側方向)の断層画像tmほど断層像の画像幅が狭くなり、外側(頬側方向)の断層画像tnほど断層像の画像幅が広くなる。なお、各断層像の高さは等しい。
(拡大率算出手段、断層画像幅正規化処理手段)
そこで、断層画像幅正規化処理手段15は、正規化処理として、図10に示すように、基本断層の断層画像t0の画像幅を基準として、舌側方向の断層画像tmは画像幅を広くし、頬側方向の断層画像tnは画像幅を狭くする処理を行うことで、正規化断層画像(正規化断層画像27として記憶される)を生成する。
そのために、拡大率算出手段14は、設定される断層ごとに、関心領域の幅の値を、複数の加工後フレーム画像を被写体に設定される断層の位置に応じた重ね幅で再構成処理をしたときに形成される断層画像(再構成断層画像)の幅の値によって割ることで、当該断層の位置に応じた画像幅の拡大率(画像拡大率)を算出する。この画像拡大率は、拡大率25として記憶される。拡大率の算出および正規化処理の詳細については後記する。なお、拡大率という場合に、実質的には縮小することを示す1以下の数値も含むこととする。断層画像幅正規化処理手段15は、この画像拡大率を用いて、再構成処理後の断層画像が当該画像の中心位置を変更させることなく当該画像の幅がパノラマ断層像の関心領域の幅と等しくなるようにする正規化処理を行う。
(表示制御手段)
図11は、本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置のパノラマ用画像処理手段で正規化された各断層の正規化断層画像の表示方法を示す図であって、(a)は一覧表示、(b)はムービー表示をそれぞれ示している。
表示制御手段16は、設定される断層ごとに、断層画像幅正規化処理手段15によって正規化された断層画像を連続的に出力手段10に表示させるものである。
表示制御手段16は、正規化断層画像の表示形態として、「一覧表示」が指定されている場合に、図11(a)に示すように、モニタ画面上で左から右に向かって正規化断層画像(静止画)を「舌側方向断層画像→基本断層画像→頬側方向断層画像」の順番に並べたMPR(Multi Planer Reconstruction)表示を行う。なお、モニタ画面上に1行で収まらない場合には、次の行に続けて表示し、1ページに収まらない場合には次ページに続けて表示する。また、表示の順番としては、「頬側方向断層画像→基本断層画像→舌側方向断層画像」の並びで表示することもできる。
また、表示制御手段16は、正規化断層画像の表示形態として、「ムービー表示」が指定されている場合に、図11(b)に示すように、正規化断層画像を「舌側方向断層画像→基本断層画像→頬側方向断層画像」の順番に重ねて、モニタ画面内で、時間経過にしたがって重ねた順で1枚ずつ順次表示する。また、重ねる順番としては、「頬側方向断層画像→基本断層画像→舌側方向断層画像」の順番でもよい。また、再生される範囲を、「基本断層画像→舌側方向断層画像」、「基本断層画像→頬側方向断層画像」のようにすることも可能である。この「ムービー表示」に対応して、本実施形態では、入力手段17からの操作入力情報として、例えば、再生時間(コマ送り時間)を設定できるものとしている。再生時間は、入力情報判別制御手段11を介して表示制御手段16に入力される。なお、再生範囲も入力できる。
また、本実施形態では、表示制御手段16は、「ムービー表示」を行う際に、図12に示すように、モニタ画面1201内に、正規化断層画像の動画を表示するムービー用ウィンドウ1202と共に、このムービー用ウィンドウ1202においてその時点で表示されている映像に追従したアニメーションを表示するアニメーション用ウィンドウ1203を並べて表示する。アニメーション用ウィンドウ1203で表示されるアニメーションは、ムービー用ウィンドウ1202でその時点で表示されている断層が識別できるように断層の位置をナビゲートするものである。
アニメーション用ウィンドウ1203には、被写体としての歯列に沿った複数の断層が破線で示されており、その時点でムービー表示されている断層の位置だけが破線ではなく実線で表示される。このアニメーション用ウィンドウ1203中で断層を示す実線の位置は、ムービー表示の動作に伴って、舌側方向や頬側方向に移動する。また、本実施形態では、アニメーション用ウィンドウ1203中に、歯列全体に対応したアニメーション以外に、歯列の関心領域だけを拡大表示する小窓を備えている。
ここで、アニメーションにおいては、その時点でムービー表示されている断層の位置を示す方法の一例として線種の変更を挙げたが、これに限定されるものではない。例えば、線の太さの変更、線の輝度の変更、線の点滅表示でもよい。また、カラー表示の場合には、色の種類の変更を含めたバリエーションも含まれる。
なお、パノラマ用画像処理手段7は、CPUがROM等に格納された所定のプログラムをRAMに展開して実行することによりその機能が実現されるものである。したがって、パノラマ用画像処理手段7は、一般的なコンピュータに、前記したパノラマ用画像処理手段7の機能を実行させるプログラムを実行することで実現することもできる。このプログラムは、通信回線を介して提供することも可能であるし、CD−ROM等の記録媒体に書き込んで配布することも可能である。
[デジタルパノラマ撮影装置の動作]
図1に示したデジタルパノラマ撮影装置1の動作として主にパノラマ用画像処理手段7の動作について図13を参照(適宜図1および図4参照)して説明する。図13は、本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置のパノラマ用画像処理手段の動作を示すフローチャートである。まず、デジタルパノラマ撮影装置1は、パノラマ断層像を取得する(ステップS1)。つまり、デジタルパノラマ撮影装置1では、パノラマ用画像処理手段7は、画像再構成手段13によって、被写体Kをパノラマ撮影して取得格納した数多くのフレーム画像を再構成処理してパノラマ断層像22を生成し、出力手段10によって表示し、関心領域(ROI)等の指定を受け付けるために待機する。そして、パノラマ用画像処理手段7は、入力情報判別制御手段11によって、断層画像の生成表示を指令するコマンドを受け付けたと判定すると、関心領域(ROI)を示す2次元座標値の指示があるか否かを判別する(ステップS2)。
ステップS2において、関心領域(ROI)の指示がある場合(ステップS2:Yes)、パノラマ用画像処理手段7は、その関心領域(ROI)を処理対象範囲として設定する。一方、関心領域(ROI)の指示がない場合(ステップS2:No)、パノラマ用画像処理手段7は、関心領域(ROI)をパノラマ断層像全体に設定する。ステップS3またはステップS4に続いて、パノラマ用画像処理手段7は、入力情報判別制御手段11によって、任意のステップ数および分割数の入力があるか否かを判別する(ステップS5)。任意のステップ数および分割数の入力がある場合(ステップS5:Yes)、パノラマ用画像処理手段7は、入力されたステップ数および分割数を処理条件として設定する(ステップS6)。一方、任意のステップ数および分割数の入力がない場合(ステップS5:No)、パノラマ用画像処理手段7は、ステップ数および分割数の処理条件としてデフォルト値を設定する(ステップS7)。
ステップS6またはステップS7に続いて、パノラマ用画像処理手段7は、フレーム画像抽出加工手段12によって、設定された関心領域から関心領域を構成する複数のフレーム画像(フレームデータ)を抽出して必要に応じて加工する(ステップS8)。そして、パノラマ用画像処理手段7は、画像再構成手段13によって、抽出加工したフレームを用いて断層ごとに、所定の重ね幅で加算することで断層画像を再構成し、この際に取得した画像再構成情報23(断層の識別情報、フレーム画像の識別情報、重ね幅等)を処理画像記憶手段8に格納する(ステップS9)。なお、ステップS9では、メモリ上で断層画像を再構成して拡大率の算出に必要な情報を取得する処理でありメモリ上で再構成された断層画像そのものは表示されない。
そして、パノラマ用画像処理手段7は、拡大率算出手段14によって、画像再構成情報23に基づいて、各断層に対応した各断層画像の幅について基本断層画像の幅(ROIの幅)からの拡大率を算出し、拡大率25として処理画像記憶手段8に格納する(ステップS10)。そして、パノラマ用画像処理手段7は、断層画像幅正規化処理手段15によって、正規化処理情報26に基づいて、各断層に対応した各断層画像の幅を正規化する処理を行い、各断層に対応した正規化断層画像27を全画像表示記憶手段9に格納する(ステップS11)。ここで、各断層画像の幅を正規化する処理としては、再構成後の断層画像を拡大または縮小する方法(正規化処理方法1)と、加工後フレームおよび重ね幅を拡大または縮小した後に断層画像を再構成する方法(正規化処理方法2)とのいずれの方法も採用することができる。なお、正規化処理方法1および正規化処理方法2の説明は後記する。
次いで、パノラマ用画像処理手段7は、入力情報判別制御手段11によって、断層画像の表示形態の指示があるか否かを判別する(ステップS12)。表示形態の指示がなければ、生成された正規化断層画像27を例えば保存して処理を終了する。また、ステップS12において、表示形態として「一覧表示」の指示がある場合には、パノラマ用画像処理手段7は、表示制御手段16によって、正規化された各断層画像の静止画を並べて関心領域(ROI)を出力手段10に表示する(ステップS13)。また、ステップS12において、表示形態として「ムービー表示」の指示がある場合には、パノラマ用画像処理手段7は、表示制御手段16によって、現在表示中の断層位置をナビゲートするアニメーションを表示すると共に、生成された正規化断層画像27を用いて関心領域(ROI)を出力手段10にムービー表示する(ステップS14)。なお、パノラマ用画像処理手段7は、ステップS13の処理後に、ステップS14の処理を行うようにしてもよい。
[正規化処理方法1]
図14は、本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置のパノラマ用画像処理手段が行う正規化処理の第1の具体例を示す説明図である。正規化(画像水平方向の正規化)とは、基本断層画像の水平方向幅に合わせて、各断層(舌側方向断層、頬側方向断層)の再構成画像(断層画像)の幅を拡大/縮小することである。なお、基本断層については形式的に正規化処理を行うものとして説明するが、拡大率として「1」を掛けることになるので、実質的には正規化による変化はない。また、正規化の際に、画像の高さは変化しない。
図14の一列目に例示したフレームデータ(加工後フレーム画像)のサイズは、高さH、幅Fであるものとする。この加工後フレーム画像は、関心領域の範囲で定められる。なお、加工後フレーム画像が元とするフレーム画像は、X線撮像手段3(図1参照)の受像エリアによって決まる装置固有の値(固定値)である。
正規化処理方法1では、断層画像幅正規化処理手段15が拡大または縮小の処理を行う前に、画像再構成手段13が再構成処理を行う。ここでは、画像再構成手段13が、4枚のフレームデータを加算することとする。まず基準として、図14において中段に示した基本断層では、画像再構成手段13が、4枚のフレームデータを重ね幅f0で重ね合わせる画像再構成(再構成処理)を行うと、図14の二列目に示すように、断層画像t0の幅はw0となる。画像幅w0は、関心領域の幅と同じ値であり、拡大率算出手段14が画像拡大率αを算出するための基準となる。
また、図14において上段に示した舌側方向断層では、画像再構成手段13が、4枚のフレームデータを重ね幅fmで重ね合わせる画像再構成(再構成処理)を行うと、図14の二列目に示すように、断層画像tmの幅はwmとなる。舌側方向の断層画像tmの幅wmは、基本断層画像t0の幅w0より狭くなるので、舌側方向の断層画像tmの重ね幅fmは、基本断層画像t0の重ね幅f0よりも密になる。舌側方向断層の画像拡大率αmは式(1)で表される。拡大率算出手段14は式(1)より画像拡大率αmを算出する。
αm=w0/wm … 式(1)
同様に、図14において下段に示した頬側方向断層では、画像再構成手段13が、4枚のフレームデータを重ね幅fnで重ね合わせる画像再構成(再構成処理)を行うと、図14の二列目に示すように、断層画像tnの幅はwnとなる。頬側方向の断層画像tnの幅wnは、基本断層画像t0の幅w0より広くなるので、頬側方向の断層画像tnの重ね幅fnは、基本断層画像t0の重ね幅f0よりも疎になる。頬側方向断層の画像拡大率αnは式(2)で表される。拡大率算出手段14は式(2)より画像拡大率αnを算出する。なお、断層の方向(n,m)に依存せず、基本断層も含めた一般的な断層幅wに対する画像拡大率αについての表式は式(3)で示される。
αn=w0/wn … 式(2)
α=w0/w … 式(3)
このように、画像再構成手段13が再構成処理を行った後、断層画像幅正規化処理手段15が行う拡大縮小の処理、すなわち、図14の三列目に示した「再構成画像の正規化」について説明する。まず、図14において中段に示した基本断層では、断層画像幅正規化処理手段15が断層画像t0の幅w0に対して、形式的な拡大率「1」を掛けて生成した基本断層正規化画像T0の幅は、断層画像t0の幅w0と同じである。
次に、図14において上段に示した舌側方向断層では、断層画像幅正規化処理手段15が断層画像tmの幅wmに拡大率「αm」を掛けて生成した舌側方向正規化断層画像Tmの幅wrmは、断層画像t0の幅w0と同じになる。
同様に、図14において下段に示した頬側方向断層では、断層画像幅正規化処理手段15が断層画像tnの幅wnに拡大率「αn」を掛けて生成した頬側方向正規化断層画像Tnの幅wrnは、断層画像t0の幅w0と同じになる。これにより、画像水平方向の正規化が実現される。
ここで、正規化された再構成画像を、図14の四列目に示すように、仮にフレーム画像(加工後フレーム画像)に分解(還元)した場合に生成されるフレームデータは、以下の性質を有する。図14において四列目に示したフレームデータは、図14において中段に示した基本断層では、図14において一列目に示した「1フレームサイズ」と同じである。
一方、図14において上段に示した舌側方向断層では、次の式(4)および式(5)の関係式が導かれる。図14において四列目に示すように、生成されるフレームデータの幅Frmは、図14において一列目に示した「1フレームサイズ」の幅Fに画像拡大率αmを掛けた値となる。また、図14において三列目に示すように、正規化された再構成画像を仮にフレームデータに還元した場合の重ね幅frmは、図14において二列目に示した重ね幅fmに画像拡大率αmを掛けた値となる。
rm=F×αm … 式(4)
rm=fm×αm … 式(5)
同様に、図14において下段に示した頬側方向断層では、次の式(6)および式(7)の関係式が導かれる。図14において四列目に示すように、生成されるフレームデータの幅Frnは、図14において一列目に示した「1フレームサイズ」の幅Fに画像拡大率αnを掛けた値となる。また、図14において三列目に示すように、正規化された再構成画像を仮にフレームデータに還元した場合の重ね幅frnは、図14において二列目に示した重ね幅fnに画像拡大率αnを掛けた値となる。
rn=F×αn … 式(6)
rn=fn×αn … 式(7)
なお、断層の方向(n,m)に依存せず、基本断層も含めたときに、正規化後に分解(還元)される一般的なフレームデータの幅Frおよび重ね幅frと、画像拡大率αとの関係式は、それぞれ式(8)および式(9)で示される。ここで、F,fは、再構成処理時の通常のフレームデータの幅および重ね幅である。
r=F×α … 式(8)
r=f×α … 式(9)
[正規化処理方法2]
図15は、本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置のパノラマ用画像処理手段が行う正規化処理の第2の具体例を示す説明図である。正規化処理方法2では、断層画像幅正規化処理手段15が加工後フレームおよび重ね幅を拡大または縮小した後に、画像再構成手段13が再構成処理を行う(図4において破線で示した手順で処理する)。
正規化処理方法1で説明した式(1)〜式(3)の観点は、再構成された断層画像の画像水平方向の正規化(正規化)を行うものである。また、前記した式(4)〜式(9)の観点は、正規化された断層画像を仮に分解(還元)した場合のフレームデータの水平方向の幅の変化を示すものである。この変化は、正規化処理方法2において、加工後フレームデータの拡大または縮小処理を行った後で、分解(還元)の逆向きの方向の処理として加算(合成)の処理を行うときの変化と等価である。したがって、正規化処理方法2を説明するための図15は、正規化処理方法1を説明するための図14と類似した図になっている。ただし、図15における三列目と四列目の内容は、図14における四列目と三列目の内容を入れ替えたものに対応している。よって、図15において同じ内容の説明については適宜省略する。
図15の一列目に例示した正規化前のフレームデータ(加工後フレーム画像)は、図14における一列目の内容と同じである。ただし、正規化処理方法2においては、このフレームデータは、そのサイズを拡大または縮小する対象である。
図15の二列目には、実際には行わないが、四列目との比較のために、仮に正規化前(フレームデータのサイズや重ね幅を変化させる前)に画像を再構成した場合を示している。そのため、図14における二列目の内容と同じである。
図15の三列目には、一列目に例示したフレームデータ(加工後フレーム画像)の幅に拡大率を掛けたときの1フレームサイズを示している。この処理は、前記した式(4)、式(6)および式(8)に基づくものである。
図15の四列目には、三列目に例示した正規化されたフレームデータ(正規化された加工後フレーム画像)を、通常の重ね幅に拡大率を掛けたときの重ね幅でシフトしながら加算して生成した断層画像(再構成処理を行った断層画像)が示されている。この処理は、前記した式(5)、式(7)および式(9)に基づくものである。これにより、正規化処理方法2においても、正規化処理方法1と同様に、画像水平方向の正規化が実現される。
[画面表示例1]
図6に示した関心領域601に対応させて実験でモニタに一覧表示した画面表示の一例を図16に示す。図16に一覧表示されたように、各断層画像の横幅は、正規化されているために等しい。この一覧の断層画像によれば、例えば、歯の上方の領域に着目したときに、該当箇所の組織の位置が左右に移動することなく組織の断層ごとの変化を観察できる。なお、図16の例では、一部の歯に金属冠が被せられて他の部分よりも輝度が高い。
[画面表示例2]
アニメーション用ウィンドウを備えたムービー表示の実験画面例の遷移の一例を図17に示す。この実験では、被験者に上下の歯で金属球を間接的に噛んでもらった状態を撮影したものである。ムービー表示された関心領域は、図6に示した関心領域601から若干下方にずらした位置に対応している。図17にムービー表示の遷移を示すように、各断層画像の横幅は、正規化されているために等しい。また、ムービー用ウィンドウにおいて、舌側方向断層から基本断層を経て頬側断層へと遷移する表示に追従して、アニメーション用ウィンドウ中で断層を示す実線の位置は、舌側方向断層から基本断層を経て頬側断層へと移動した。なお、図17の例では、ムービー用ウィンドウのほぼ中央に表示された金属球の周りにはクッション材が写っている。
本実施形態によれば、デジタルパノラマ撮影装置1は、パノラマ断層像上の関心領域の範囲、所望の断層個数およびその間隔の入力を受け付け、関心領域を構成するフレーム画像を抽出加工し、画像の中心が移動することなく再構成処理後の各断層画像の幅を関心領域の幅と等しくさせる正規化処理を行うことができる。そのため、正規化された再構成処理後の断層画像を連続的に出力したときに、表示される画像は、その表示を視る利用者にとって使い易い画像となる。
また、本実施形態によれば、デジタルパノラマ撮影装置1は、関心領域を構成するフレーム画像を抽出する際に、フレーム画像のrawデータを関心領域の高さに加工して指定された関心領域のみ再構成処理するので、断層画像を作成する処理に要する時間を短縮できる。また、指定された関心領域のみ再構成処理を行うので、複数の関心領域を連続的に指定されたとしても、その都度の演算時間の短縮が図れる。そのため、利用者が複数の関心領域を連続的に観察するという運用を行ったとしてもその作業時間を短縮することが可能であり、このような運用により利用者による診断を支援することができる。
また、デジタルパノラマ撮影装置1は、「基本断層⇔舌側方向断層」、「基本断層⇔頬側方向断層」、「頬側方向断層⇔舌側方向断層」のように、表示すべき断層の位置の範囲を指定できるので、例えば、歯科医師が患者の病変部を切除する際に、頬側から切開すべきか、舌側から切開すべきかといった施術の方針の決定にも役立つ。また、本実施形態によれば、デジタルパノラマ撮影装置1は、正規化された断層画像を連続的に出力する形態としてムービー表示可能であり、ムービー表示を観察する利用者は、視点を変えずに関心領域を観察することができる。したがって、本実施形態のデジタルパノラマ撮影装置1は、ユーザビリティに優れると共に、断層画像を用いた診断に係る性能を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲で実施することができる。例えば、本実施形態では、断層画像の再構成処理に、フレーム飛越し法およびフレーム微小移動法を用いることとしたが、本発明は、これに限定されるものではなく、種々の再構成処理方法が適用可能である。ただし、フレーム飛越し法およびフレーム微小移動法は断層間隔を微小化できるので、特にムービー表示においては、これを採用することが好ましい。
また、本実施形態では、旋回駆動手段4のアームは、回転中心aの周りに回転可能に構成され、さらに回転中心aを移動させるスライド動作が可能に構成されているものとしたが、本発明のデジタルパノラマ装置において、回転中心aを移動させるスライド動作は必須ではなく、旋回駆動手段4のアームが回転中心aの周りに回転する動作だけを行うように構成することもできる。
また、本実施形態では、パノラマ用画像処理手段7が再構成処理の機能と正規化処理の機能との両方を有するものとして説明したが、別々に設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、歯科用のデジタルパノラマ撮影装置1で説明したが、本発明は、歯科用のX線撮影に限定されるものではなく、一般医療用に用いることができる。例えば、内科用として、胸部デジタルパノラマ撮影装置に適用してもよい。また、本発明において、被写体は人体に限定されるものではなく、例えば、鉱物等の自然に存在するものや各種産業の製品でもよい。この場合には、各種分析や被破壊検査等を行うことができる。
本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置を模式的に示す構成図である。 被写体としての歯列に対応するように割り当てられた複数の断層を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置で生成された断層像を示す説明図であって、(a)は図2に示した歯列の各断層に対応した断層像、(b)は複数のフレーム画像をずらしながら重ねることで断層像が形成されていることをそれぞれ示している。 本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置のパノラマ用画像処理手段の機能を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置による断層像の再構成の原理をモデル化して示す説明図である。 入力された関心領域(ROI)の一例を示す図であって、(a)はパノラマ断層像上で指定されたROI、(b)は指定されたROIに対応した奥行き方向の各断層の領域をそれぞれ示している。 歯列に断層を割り当てるために指定されるステップ数および分割数の一例を示す図であって、(a)は入力操作表示画面例、(b)はステップ数および分割数と歯列の断層との対応関係をそれぞれ示している。 本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置のパノラマ用画像処理手段がROIからフレーム画像を抽出して加工する処理を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置のパノラマ用画像処理手段が加工後フレーム画像を用いて各断層の画像をそれぞれ再構成する処理を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置のパノラマ用画像処理手段が再構成する各断層画像の幅を揃える正規化処理を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置のパノラマ用画像処理手段で正規化された各断層の正規化断層画像の表示方法を示す図であって、(a)は一覧表示、(b)はムービー表示をそれぞれ示している。 本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置のパノラマ用画像処理手段によって同一画面に表示される、正規化断層画像のムービー用ウィンドウ画面と、その断層位置のアニメーション用ウィンドウ画面との一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置のパノラマ用画像処理手段の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置のパノラマ用画像処理手段が行う正規化処理の第1の具体例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置のパノラマ用画像処理手段が行う正規化処理の第2の具体例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置のパノラマ用画像処理手段で正規化された各断層の正規化断層画像を一覧表示した画面の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置のパノラマ用画像処理手段で正規化された各断層の正規化断層画像をムービー表示した画面の遷移例を示す図である。
符号の説明
1 デジタルパノラマ撮影装置
2 X線源
3 X線撮像手段
4 旋回駆動手段
5 A/D変換手段
6 大容量フレーム画像記憶手段(フレーム画像記憶手段)
7 パノラマ用画像処理手段
8 処理画像記憶手段
9 全画像表示記憶手段
10 出力手段
11 入力情報判別制御手段
12 フレーム画像抽出加工手段
13 画像再構成手段
14 拡大率算出手段
15 断層画像幅正規化処理手段
16 表示制御手段
17 入力手段
21 フレーム画像
22 パノラマ断層像
23 画像再構成情報
24 加工後フレーム画像
25 拡大率
26 正規化処理情報
27 正規化断層画像

Claims (6)

  1. X線を被写体に照射するX線源と、
    前記被写体を透過したX線を受光するX線撮像手段と、
    X線源とX線撮像手段とを前記被写体が収まるように所定の間隔を空けて保持するアームを所定の回転中心の周りに回転させる旋回駆動手段と、
    前記被写体の撮影対象の断層をパノラマ撮影することで前記X線撮像手段により取得した複数のフレーム画像を記憶するフレーム画像記憶手段とを有し、
    前記記憶された複数のフレーム画像を前記被写体の指定された断層に対して予め定められた重ね継ぐときのずらし幅を示す重ね幅だけずらしながら加算して再構成処理することで前記指定された断層に関する再構成断層画像を生成するデジタルパノラマ撮影装置であって、
    所定の基本断層に対して再構成処理されたパノラマ断層像上において関心領域の範囲として2次元座標値と、前記関心領域に対応して前記基本断層の内側および外側を示す奥行き方向に設定される断層の個数と、前記設定される各断層間の奥行き方向の間隔との入力を受け付ける入力手段と、
    前記入力された2次元座標値の水平方向の値に基づいて、前記パノラマ断層像を構成する全フレーム画像のうち前記関心領域を構成するフレーム画像を抽出し、前記2次元座標値の垂直方向の値に基づいて、前記抽出されたフレーム画像の高さ方向の大きさおよび位置が、前記関心領域の高さ方向の大きさおよび位置と等しくなるように前記抽出されたフレーム画像から余分な部分を削除する加工を行い、
    前記個数と間隔とが入力された設定される断層ごとに、前記関心領域の幅の値を、前記複数の加工後フレーム画像を前記被写体に設定される断層の位置に応じた重ね幅で再構成処理をしたときに形成される再構成断層画像の幅の値によって割ることで、当該断層の位置に応じた画像拡大率を算出し、
    前記画像拡大率を用いて、再構成処理後の断層画像が当該画像の中心位置を変更させることなく当該画像の幅が前記パノラマ断層像の関心領域の幅と等しくなるようにする正規化処理を行うパノラマ用画像処理手段と、
    前記設定される断層ごとに、前記正規化された断層画像を連続的に出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とするデジタルパノラマ撮影装置。
  2. 前記パノラマ用画像処理手段は、
    前記正規化処理として、当該断層において、前記再構成断層画像を前記画像拡大率で拡大または縮小することで、前記関心領域の高さおよび幅と同じ形状に正規化された断層画像を生成することを特徴とする請求項1に記載のデジタルパノラマ撮影装置。
  3. 前記パノラマ用画像処理手段は、
    前記正規化処理として、当該断層において、前記複数の加工後フレーム画像を前記画像拡大率で拡大または縮小することで、高さが前記加工後フレーム画像の高さと同じである正規化フレーム画像を生成すると共に、当該断層の位置に応じた重ね幅の値に前記画像拡大率を掛けることで第2の重ね幅を算出し、前記生成された正規化フレーム画像を前記第2の重ね幅で再構成することで、前記関心領域の高さおよび幅と同じ形状に正規化された断層画像を生成することを特徴とする請求項1に記載のデジタルパノラマ撮影装置。
  4. 前記パノラマ用画像処理手段は、
    前記設定される各断層の位置を時間経過に伴って連続的に切り替えることで、前記切り替えられた各断層についての前記正規化された各断層画像を前記出力手段に順次出力すると共に、前記時間経過に伴って連続的に切り替えられる各断層の位置に追従してその時点でムービー表示されている断層画像の断層の位置を案内するアニメーション画面を前記出力手段に出力し、
    前記出力手段は、前記正規化された各断層画像をモニタ画面に順次出力することでムービー表示を行うと共に、前記ムービー表示を行うモニタ画面に、前記アニメーション画面を同時に表示することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のデジタルパノラマ撮影装置。
  5. 前記フレーム画像記憶手段は、前記回転中心から距離r1だけ離間している前記被写体の第1の断層を前記X線撮像手段の1画素分の長さずつシフトさせながら撮影して取得されたn枚のフレーム画像を記憶し、
    前記パノラマ用画像処理手段は、
    前記n枚のフレーム画像のうち撮影順に(k−1)フレームおきに(n/k)枚だけ順次読み出し、前記X線撮像手段の1画素分の長さを前記重ね幅として前記読み出した各フレーム画像を重ね合わせるフレーム飛越し方法を用いた再構成処理により、前記回転中心からの距離が(r1/k)である前記被写体の第2の断層の断層画像を生成すると共に、
    前記被写体の第1および第2の断層とは異なる第3の断層において、前記(k−1)フレームおきに読み出した(n/k)枚のフレーム画像を用いて再構成処理を行うために、前記回転中心から前記第3の断層までの距離と前記回転中心から前記第2の断層までの距離との比の値を、前記X線撮像手段の1画素分の長さに掛けることで、前記回転中心から前記第3の断層までの距離に対応した新たな重ね幅として第2の重ね幅を算出し、前記算出した第2の重ね幅で前記(n/k)枚のフレーム画像を重ね合わせるフレーム微小移動方法を用いた再構成処理により、前記被写体の第3の断層の断層画像を生成することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のデジタルパノラマ撮影装置。
  6. 被写体の撮影対象の断層をパノラマ撮影することで取得された複数のフレーム画像を前記被写体の指定された断層に対して予め定められた重ね継ぐときのずらし幅を示す重ね幅だけずらしながら加算して再構成処理することで前記指定された断層に関する再構成断層画像を生成するために、前記複数のフレーム画像を記憶するフレーム画像記憶手段を備えたコンピュータを、
    所定の基本断層に対して再構成処理されたパノラマ断層像上において関心領域の範囲として2次元座標値と、前記関心領域に対応して前記基本断層の内側および外側を示す奥行き方向に設定される断層の個数と、前記設定される各断層間の奥行き方向の間隔とを入力情報として受け付ける入力情報判別制御手段、
    前記入力された2次元座標値の水平方向の値に基づいて、前記パノラマ断層像を構成する全フレーム画像のうち前記関心領域を構成するフレーム画像を抽出し、前記2次元座標値の垂直方向の値に基づいて、前記抽出されたフレーム画像の高さ方向の大きさおよび位置が、前記関心領域の高さ方向の大きさおよび位置と等しくなるように前記抽出されたフレーム画像から余分な部分を削除する加工を行うフレーム画像抽出加工手段、
    前記個数と間隔とが入力された設定される断層ごとに、前記複数の加工後フレーム画像を前記被写体に設定される断層の位置に応じた重ね幅で再構成する画像再構成手段、
    前記設定される断層ごとに、前記関心領域の幅の値を、前記複数の加工後フレーム画像を前記被写体に設定される断層の位置に応じた重ね幅で再構成処理をしたときに形成される再構成断層画像の幅の値によって割ることで、当該断層の位置に応じた画像拡大率を算出する拡大率算出手段、
    前記画像拡大率を用いて、再構成処理後の断層画像が当該画像の中心位置を変更させることなく当該画像の幅が前記パノラマ断層像の関心領域の幅と等しくなるようにする正規化処理を行う断層画像幅正規化処理手段、
    前記設定される断層ごとに、前記正規化された断層画像を連続的に出力手段に表示させる表示制御手段、
    として機能させることを特徴とするパノラマ用画像処理プログラム。
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