JP2010007571A - 内燃機関の暖機制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】排気熱回収器の熱損傷低減を図りつつ、暖機運転の早期完了化を図った内燃機関の暖機制御システムを提供する。
【解決手段】電動モータにより駆動され、エンジン冷却水を循環させる電動ポンプ11と、エンジン10から排出された排気と電動ポンプ11により循環する冷却水とを熱交換させることで、排気熱を回収する排気熱回収器30と、を備え、冷却水温度Twが第1所定値T1より低く(Tw<T1)、かつ、排気温度Tgが第2所定値T2より低い(Tg<T2)場合に、電動ポンプ11の作動を停止(吐出流量を制限)させることで、エンジン冷却水の循環を停止させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、排気熱を回収する排気熱回収器を備えた、内燃機関の暖機制御システムに関する。
従来より、内燃機関の暖機運転を早期に完了させるために、以下の2つの手段が特許文献1,2等にて開示されている。
すなわち、特許文献1では、内燃機関の冷却液(エンジン冷却水)を循環させるポンプを電動式とし、暖機運転時には電動ポンプの作動を停止させることで、内燃機関と熱交換する箇所(ウォータジャケット)のエンジン冷却水を停留させて温度上昇を促進させ、これにより暖機運転の早期完了を図っている。また、特許文献2では、内燃機関から排出された排気とエンジン冷却水とを熱交換させることで排気熱を回収する排気熱回収器が開示されている。この排気熱回収器によりエンジン冷却水を加熱させれば、暖機運転の早期完了を図ることができる。
特開2004−360509号公報 特開2007−24424号公報
ここで本発明者らは、上述した暖機運転時に電動ポンプを停止させる手段と、排気熱を回収する手段と両手段を備えさせることで、暖機運転のさらなる早期完了化を検討した。その検討の結果、これら両手段を備えさせると次の問題が生じることが分かった。
すなわち、暖機運転時に電動ポンプを停止させると、排気熱回収器におけるエンジン冷却水の循環も停止することとなるため、高温となっている排気からエンジン冷却水への熱移動が滞ることとなる。すると、高温排気の熱により排気熱回収器が損傷を受けるおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、排気熱回収器の熱損傷低減を図りつつ、暖機運転の早期完了化を図った内燃機関の暖機制御システムを提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明では、内燃機関の冷却液を循環させるポンプと、前記内燃機関から排出された排気と前記冷却液とを熱交換させることで排気熱を回収する排気熱回収器と、前記ポンプの吐出流量を制御するポンプ制御手段と、を備える。そして、前記ポンプ制御手段は、前記冷却液の温度(Tw)が第1所定値より低く(Tw<T1)、かつ、前記排気の温度(Tg)が第2所定値より低い(Tg<T2)場合に、前記吐出流量を所定量以下に制限することを特徴とする。なお、「吐出流量を所定量以下に制限する」とは、請求項2記載の如く吐出流量をゼロにするよう制限することも含む意味である。
これによれば、Tw<T1かつTg<T2の場合に吐出流量を所定量以下に制限(以下、ポンプ制限による暖機制御と記載)するので、Tw<T1であり暖機運転が必要である場合であっても、Tg<T2との条件を満たさない限りポンプ制限による暖機制御が実行されないので、ポンプ制限暖機制御中に高温排気の熱により排気熱回収器が損傷を受けるおそれを低減できる。
そして、このようにTg<T2との条件を満たさずに吐出制限を解除させた場合でも、排気熱回収器により冷却液は加熱されるので、排気熱回収器による暖機促進の効果が奏される。しかも、ポンプ制限暖機制御中であっても排気熱回収器内部の冷却液は排気により加熱されているので、ポンプを作動させた直後に低温の冷却液が内燃機関(例えばウォータジャケット内部)に流入することを抑制できる。よって、暖機運転促進の一助となる。
以上の効果をより具体的に説明すると、例えば、外気温度が低くTw<T1かつTg<T2となる状態で内燃機関を始動させた場合には、ポンプ吐出流量を制限して内燃機関(例えばウォータジャケット内部)に停留する冷却液の温度上昇を促進させることで暖機促進を図る。その後、暖機運転が完了していない(Tw<T1)ものの排気温度が上昇することによりTg≧T2になるとポンプ制限を解除させる。これにより、高温排気熱により排気熱回収器が損傷することの回避を図るとともに、排気熱回収器により冷却液を加熱させることで暖機促進を図る。
なお、Tw<T1かつTg<T2である場合には、冷却液を循環させて排気熱回収器で冷却液を加熱するよりも、内燃機関(例えばウォータジャケット内部)の冷却液を停留させて温度上昇の促進を図ることの方が、内燃機関の温度を早期に上昇させることができる。この点を鑑み、上記請求項1記載の発明では、Tw<T1かつTg<T2である場合には、排気熱回収器による冷却液加熱ではなくポンプ制限暖機制御を選択している。
さらに請求項2記載の発明では、前記ポンプ制御手段は、前記吐出流量をゼロにするよう前記制限を実施することを特徴とする。これによれば、ポンプ制限制御を実施した時に内燃機関(ウォータジャケット)内部の冷却液の停留度合いを向上できるので、冷却液の温度上昇度合いを向上でき、より一層の暖機促進を図ることができる。
請求項3記載の発明では、前記排気熱回収器は、冷媒が循環する冷媒通路を内部に形成し、前記排気と前記冷媒とを熱交換させる排気/冷媒熱交換部と、前記冷媒と前記冷却液とを熱交換させる冷媒/冷却液熱交換部とを有し、前記冷媒が対流により前記冷媒通路を循環するよう構成されていることを特徴とする。
ここで、排気熱回収器が、冷却液と排気との熱交換を冷媒を介して行う上記構造の場合には、ポンプ制限暖機制御中に高温排気の熱により冷媒温度が上昇して高圧化し、高圧化した冷媒の圧力により冷媒通路部が損傷することが懸念される。よって、このような構造の排気熱回収器を備えた暖機制御システムに上記請求項1記載の発明を適用すれば、上記懸念が好適に解消される。
請求項4記載の発明では、前記冷媒の圧力値であって、前記排気熱回収器を破損させる程度に高圧となっている時の圧力値を圧力限界値とし、前記第2所定値は、前記冷媒の圧力が前記圧力限界値となっている時の前記排気の温度となるよう設定されていることを特徴とする。
ところで、圧力限界値となっている時の冷媒の蒸気は飽和状態となっているため、その時の冷媒圧力は飽和蒸気圧に等しいと言える。そして、飽和蒸気圧は冷媒温度により特定されるため、冷媒温度とほぼ等しいと考えられる排気温度は、冷媒圧力と相関があると言える。この点を鑑みた上記請求項4記載の発明では、ポンプ制限暖機制御の実行条件となる第2所定値(T2)を、圧力限界値となっている時の排気温度となるよう設定しているので、高圧化した冷媒の圧力により冷媒通路部が損傷しないように第2所定値を設定することを容易に実現できる。
以下、本発明を具体化した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、車両に搭載されて走行駆動源となるエンジン10(内燃機関)について、エンジン10を冷却するエンジン冷却液(以下、単に冷却水と呼ぶ)の循環経路を示す図である。なお、図1(a)は冷却水を循環させた状態を矢印で示し、図1(b)は冷却水の循環を停止させた状態を示す。
エンジン冷却水を循環させるウォータポンプ11(以下、W/Pと記載)には、電動モータにより駆動される電動W/P11が用いられており、電子制御ユニット(以下、ECU12と記載)により電動W/P11の作動はデューティ制御されている。
電動W/P11を作動させると、エンジン10に取り付けられたウォータジャケット13内部の冷却水は、ラジエータ14(冷却用熱交換器)へ通じる循環経路J1と排気熱回収器30へ通じる循環経路J2とに分岐して流れる。
循環経路J1を流れる冷却水は、ラジエータ14、サーモスタット15を順に流通して、電動W/P11へ戻る。ラジエータ14へは図示しない冷却ファンにより外気が送風され、これにより、ウォータジャケット13内にてエンジン10により加熱された冷却水は、外気と熱交換して冷却される。サーモスタット15は、冷却水の温度に応じて循環経路J1の流通開度を制御するものであり、冷却水温が高いほど流通開度を大きくして冷却水の循環流量を増大させ、ラジエータ14による冷却度合いを上昇させる。
循環経路J2を流れる冷却水は、後に詳述する排気熱回収器30、ヒータコア41、前記サーモスタット15を順に流通して、電動W/P11へ戻る。なお、このような循環経路J2を流通する冷却水の一部を、燃焼室への吸気流量を制御するスロットルバルブ16へ分岐して流通させている。これによれば、エンジン10停止時にスロットルバルブ16に付着した結露水が凍結している場合であっても、スロットルバルブ16へ流通させる冷却水の熱により早期に解凍させることができる。よって、スロットルバルブ16の凍結による作動不良を早期に解消できる。
次に、排気熱回収器30の構造について、図2を用いて説明する。図2は排気熱回収器30の単体を示す模式図であり、排気流れ方向の上流側から見た図である。
排気熱回収器30は、冷媒が循環する冷媒通路(図2中の網点を付した部分)を内部に形成し、エンジン10から排出された排気と冷媒とを熱交換させる蒸発部31(排気/冷媒熱交換部)と、冷媒と前記冷却液とを熱交換させる凝縮部32(冷媒/冷却液熱交換部)とを有し、前記冷媒が対流により冷媒通路を循環するよう構成されている。
蒸発部31は、エンジン10の排気管17内に配置される第1の筐体33内に設けられており、排気と冷媒との間で熱交換を行い、冷媒を蒸発させるよう構成されている。ちなみに、図1中の符号18は排気を浄化する触媒装置を示しており、第1の筐体33は、排気管17のうち触媒装置18の排気流れ下流側部分に配置されている。
凝縮部32は、排気管17の外部に設けられており、冷却水の循環経路J2に配置される第2の筐体34内に設けられている。そして、凝縮部32は、蒸発部31で蒸発した冷媒とエンジン冷却水との間で熱交換を行い、冷媒を凝縮させるよう構成されている。第2の筐体34には、ウォータジャケット13から流出した冷却水を筺体34の内部空間34cへ流入させる流入口34aと、筺体34の内部空間34cから冷却水を流出させる流出口34bとが設けられている。
次に、蒸発部31の具体的構成について説明する。蒸発部31は、複数本の蒸発側ヒートパイプ31aと、蒸発側ヒートパイプ31aの外表面に接合されたコルゲートフィン31bとを有している。蒸発側ヒートパイプ31aは、排気の流通方向(図2の紙面垂直方向)に対して垂直の方向に、複数本平行に並べて配置(積層配置)されている。蒸発側ヒートパイプ31a長手方向両端部には、全ての蒸発側ヒートパイプ31aと連通する蒸発側ヘッダ31cがそれぞれ設けられている。
次に、凝縮部32の具体的構成について説明する。凝縮部32は、複数本の凝縮側ヒートパイプ32aと、凝縮側ヒートパイプ32aの外表面に接合されたストレートフィン32bとを有している。凝縮側ヒートパイプ32aは、排気の流通方向に対して垂直の方向に、複数本平行に並べて配置(積層配置)されている。蒸発側ヒートパイプ31a長手方向両端部には、全ての凝縮側ヒートパイプ32aと連通する凝縮側ヘッダ32cがそれぞれ設けられている。
蒸発側ヘッダ31cと凝縮側ヘッダ32cとは連通状態に接続されている。そして、蒸発側及び凝縮側ヒートパイプ31a,32aと、蒸発側及び凝縮側ヘッダ31c,32cによって閉ループが形成されており、これらの内部に水やアルコール等の蒸発・凝縮可能な冷媒が封入されている。
なお、凝縮側ヘッダ32cに、図2中の一点鎖線に示す弁機構35を配設するようにしてもよい。弁機構35は、蒸発側ヒートパイプ31aの内圧(冷媒圧力)に応じて流路を開閉するダイアフラム式の開閉手段となっている。具体的には、弁機構35は、通常の開弁状態から、所定の冷却水温において内圧が上昇して第1所定圧力を超えると閉弁し、逆に内圧が低下して、第1所定圧力より低い第2所定圧力を下回ると、再び開弁するように構成されている。これにより、夏季のエンジン高負荷時等において、冷却水を排気熱により過剰に加熱してしまうことによる冷却水のオーバーヒート状態を回避するために、排気熱回収量を低減させることができる。
次に、ヒータコア41が備えられた空調ユニット40の構成について、図1を用いて説明する。
空調ユニット40は、車室内へ温風又は冷風を吹き出すことで車室内を空調するものであり、エンジンルームの外部(例えばインストルメントパネルの内側)に配置されている。空調ユニット40は内部に空気通路を形成する空調ケース42を備えており、空調ケース42内にはヒータコア41(暖房用熱交換器)及びエバポレータ43(冷房用熱交換器)が配置されている。そして、ブロワ44により空気通路へ送風された空気は、エバポレータ43及びヒータコア41を通過して所望の温度となるよう熱交換され、その後、車室内へ向けて空調風として吹き出される。
したがって、空調ユニット40が暖房運転するよう要求されている場合であっても、ヒータコア41を流通する冷却水の温度が所定温度以上になっていない場合には、所望温度より低い温度の空調風を車室内に吹き出してしまうことを回避すべく、ブロワ44の作動を禁止する。
次に、ECU12による電動W/P11の制御内容について説明する。
ECU12には、排気の温度(以下、排気温Tgと記載)を検出する排気温センサ19から出力される検出信号と、冷却水の温度(以下、冷却水温Twと記載)を検出する冷却水温センサ20から出力される検出信号とが入力される。排気温センサ19は、排気管17のうち蒸発部31の下流側部分に配置されており、排気熱回収器30において冷媒と熱交換した後の排気の温度を検出する。冷却水温センサ20は、ウォータジャケット13のうち冷却水の出口部分に配置されており、エンジン10により加熱された後の冷却水の温度を検出する。なお、排気温センサ19については、排気熱回収器30にて熱交換する前の排気温度を検出するよう配置してもよい。
ECU12に備えられた図示しないマイクロコンピュータ(以下、マイコンと記載)は、排気温センサ19及び冷却水温センサ20からの検出信号に基づき、電動W/P11の作動をデューティ制御する。このように電動W/P11の吐出流量を制御するECU12は、特許請求の範囲に記載の「ポンプ制御手段」に相当する。図3は、ECU12のマイコンが有するCPUにより繰り返し実行される処理手順を示すフローチャートであり、図示しないイグニッションスイッチがオン操作されるとともに処理実行を開始する。
先ず、ステップS10において、排気温センサ19及び冷却水温センサ20からの検出信号を、エンジン10の運転状態を表すパラメータとして読み込む。つまり、エンジン10出口部分における冷却水温Tw、及び排気熱回収器30の下流側部分における排気温Tgを取得する。
次に、ステップS20において、取得した冷却水温Twが、予め設定した第1所定値T1より低いか否かを判定する。このステップS20での判定は、エンジン10が暖機運転を要するか否かを判定するためのものである。よって、第1所定値T1は例えば約95℃に設定されている。
Tw<T1と判定されれば(S20:YES)、暖機運転を要するとみなして処理はステップS30へ進み、後に詳述するステップS30にて肯定判定されれば、続くステップS40において電動W/P11の作動を停止させるようデューティ制御する。ちなみに、オンデューティ制御を採用している本実施形態では、デューティ比を0%にすることで電動W/P11の作動は停止される。一方、Tw≧T1と判定されれば(S20:NO)、暖機運転は不要であるとみなして処理はステップS50へ進み、電動W/P11を作動させるようデューティ制御する。
ところで、ステップS20にて暖機運転を要する(Tw<T1)と判定された場合には、電動W/P11の作動を停止させることで、ウォータジャケット13内に冷却水を停留させることが有効である。これによれば、ウォータジャケット13内の冷却水の温度上昇を促進させることができるので、エンジン10の温度上昇を促進でき、ひいてはエンジン10の暖機運転を早期に完了できる。
しかしながら、電動W/P11の作動を停止させると、排気熱回収器30の凝縮部32における冷却水の循環も停止することとなる。すると、高温排気により加熱された冷媒から冷却水への熱移動が滞ることとなる。その結果、冷媒温度が上昇して高圧化し、高圧化した冷媒の圧力により冷媒通路を形成する部分が損傷することが懸念される。
ステップS30は、このような損傷のおそれが生じる程度に排気温Tgが上昇しているか否かを判定するためのものであり、ステップS10にて取得した排気温Tgが予め設定した第2所定値T2より低いか否かを判定する。Tg<T2と判定された場合には、上記損傷のおそれが低いとみなして、ポンプ停止制御手段としてのステップS40に進む。つまり、電動W/P11の停止制御による暖機促進の実行を許可する。
一方、Tg≧T2と判定された場合には、上記損傷のおそれが低いとみなして、ポンプ駆動制御手段としてのステップS50に進む。つまり、電動W/P11の停止制御による暖機促進の実行を禁止する。なお、このように電動W/P11を駆動させると、停止制御による暖機促進を図ることはできないものの、排気熱回収器30において冷媒から冷却水への熱移動が増大するため排気熱による冷却水加熱が促進され、排気熱回収による暖機促進を図ることができるようになる。
要するに、Tw<T1との第1条件及びTg<T2との第2条件を両方とも満たしていれば(S20:YES AND S30:YES)、電動W/P11の作動を停止させる。一方、第1及び第2条件の少なくとも一方が満たされていなければ(S20:NO AND/OR S30:NO)、電動W/P11を駆動させる。
次に、上記第2所定値T2について説明する。排気熱回収器30内の冷媒の圧力値であって、冷媒通路形成部位のうち最も耐圧性の低い箇所を破損させる程度に高圧となっている時の圧力値を圧力限界値とした場合において、第2所定値T2は、冷媒圧力が圧力限界値となっている時の排気の温度(或いはそれより高い温度)となるよう設定されている。よって、第2所定値T2は例えば約130℃に設定されており、約95℃に設定された第1所定値T1よりも高い温度となっている。
次に、上記構成及び制御を備える本実施形態による作用効果について、図4を用いて説明する。
図4は、図3の制御を実施した場合の一態様を示すタイムチャートであり、ウォータジャケット13のうち冷却水の出口部分(エンジン出口部分)での冷却水温度Tw、排気熱回収器30下流側での排気温度Tg、及び電動W/P11をデューティ制御する際のデューティ比について、それぞれの変化を示す図である。
先ず、図4中のt1時点においてエンジン10を始動させると、冷却水温度Tw及び排気温度Tgは徐々に上昇する。この時は未だTw<95℃かつTg<130℃であり、ステップS20にて暖機運転を要すると判定されるとともに、ステップS30にて冷媒の高圧化による損傷のおそれが低いと判定される。よって、電動W/P11のデューティ比を0%にして、循環経路J1,J2への冷却水循環を停止させている。
その後、冷却水温度Tw及び排気温度Tgは徐々に上昇し、t2時点においてTg≧130℃となる。すると、ステップS30にて損傷のおそれが高いと判定されることにより、電動W/P11のデューティ比を100%にして、循環経路J1,J2へ冷却水を循環させる。すると、停止制御により温度上昇したウォータジャケット13内部の冷却水は外部へ流出するので、エンジン出口部における冷却水の温度Twは一時的に下降する。但し、この時点では未だTw<95℃であり、その後上昇してt3時点で95℃に達し、暖機運転が終了する。また、t2時点において電動W/P11を駆動させると、排気熱回収器30において冷媒から冷却水への熱移動が増大するため、排気温度Tgの上昇速度が低下する。
以上により、冷却水温度Twが95℃(第1所定温度)より低くエンジン10の暖機運転が要求される状況下において、t1時点からt2時点までの期間M1においては、電動W/P11の停止制御による暖機促進が図られる。そして、排気温度Tgが130℃(第2所定値)に達すると、電動W/P11を駆動させて、高圧化した冷媒の圧力による損傷回避を図るとともに、暖機運転が終了するt3時点までの期間M2において、排気熱回収器30での排気熱回収による暖機促進が図られる。特に期間M2にて空調ユニット40への暖房要求があった場合においては、排気熱回収により冷却水温上昇を促進させる効果が好適に発揮される。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、各実施形態の特徴的構成をそれぞれ任意に組み合わせるようにしてもよい。また、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施形態では、Tw<T1かつTg<T2の時に電動W/P11の駆動を停止させているが、このような停止制御に替えて、Tw<T1かつTg<T2の時に電動W/P11の吐出流量を所定量以下に制限しつつ作動させるよう制御してもよい。この場合、例えば電動W/P11への供給電力デューティ比を所定値以下に制限すればよい。
・上記実施形態では、本発明にかかるポンプに電動駆動のW/P11を採用しているが、例えばエンジン出力軸(クランク軸)により駆動されるポンプを採用した場合であっても、出力軸からポンプまでの動力伝達経路中にクラッチ機構を備えさせれば、エンジン10の運転状態とは無関係にポンプの吐出量をゼロにできる(制御できる)。よって、電動W/P11に替えてクラッチ機構付のポンプを採用してもよい。この場合、クラッチ機構が特許請求の範囲に記載の「ポンプ制御手段」に相当する。
・上記実施形態では、図3のステップS30にてTg<T2を判定するにあたり、排気温センサ19により排気温度Tgを検出してその検出値に基づきTg<T2を判定しているが、排気温度Tgと相関の高い物理量(例えば冷媒温度、冷媒圧力、蒸発側ヘッダ31cの温度等)を図示しない他のセンサにより検出し、その検出値に基づきTg<T2を判定するようにしてもよい。
・上記実施形態では、図3のステップS20にてTw<T1を判定するにあたり、冷却水温センサ20により冷却水温度Twを検出してその検出値に基づきTw<T1を判定しているが、冷却水温度Twと相関の高い物理量(例えばエンジン10のシリンダヘッドやシリンダブロックの温度、エンジン10の潤滑油の温度等)を図示しない他のセンサにより検出し、その検出値に基づきTw<T1を判定するようにしてもよい。
・上記実施形態では電動W/P11への供給電力をデューティ比制御しているが、電動W/P11への通電と遮断を切り替えるオン/オフ制御であってもよい。
・上記実施形態では第1及び第2所定値T1,T2を固定しているが、例えば空調ユニット40への暖房要求の有無等に応じて、両所定値T1,T2の少なくとも一方を可変設定するようにしてもよい。
本発明の一実施形態にかかる暖機制御システムが適用されるエンジンの、冷却水の循環経路を示す図。 図1の排気熱回収器を単体で示す図。 図1のECUにより実行される処理手順を示すフローチャート。 図3の制御を実施した場合の一態様を示すタイムチャート。
符号の説明
10…エンジン(内燃機関)、11…電動W/P(電動ポンプ)、12…ECU(ポンプ制御手段)、30…排気熱回収器、31…蒸発部(排気/冷媒熱交換部)、32…凝縮部(冷媒/冷却液熱交換部)。

Claims (4)

  1. 内燃機関の冷却液を循環させるポンプと、
    前記内燃機関から排出された排気と前記冷却液とを熱交換させることで排気熱を回収する排気熱回収器と、
    前記ポンプの吐出流量を制御するポンプ制御手段と、
    を備え、
    前記ポンプ制御手段は、前記冷却液の温度が第1所定値より低く、かつ、前記排気の温度が第2所定値より低い場合に、前記吐出流量を所定量以下に制限することを特徴とする内燃機関の暖機制御システム。
  2. 前記ポンプ制御手段は、前記吐出流量をゼロにするよう前記制限を実施することを特徴とする内燃機関の暖機制御システム。
  3. 前記排気熱回収器は、冷媒が循環する冷媒通路を内部に形成し、前記排気と前記冷媒とを熱交換させる排気/冷媒熱交換部と、前記冷媒と前記冷却液とを熱交換させる冷媒/冷却液熱交換部とを有し、前記冷媒が対流により前記冷媒通路を循環するよう構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の暖機制御システム。
  4. 前記冷媒の圧力値であって、前記排気熱回収器を破損させる程度に高圧となっている時の圧力値を圧力限界値とし、
    前記第2所定値は、前記冷媒の圧力が前記圧力限界値となっている時の前記排気の温度となるよう設定されていることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の暖機制御システム。
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